JP2002216406A - 回転型磁気ヘッド装置及び磁気記録再生装置 - Google Patents

回転型磁気ヘッド装置及び磁気記録再生装置

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JP2002216406A
JP2002216406A JP2001012100A JP2001012100A JP2002216406A JP 2002216406 A JP2002216406 A JP 2002216406A JP 2001012100 A JP2001012100 A JP 2001012100A JP 2001012100 A JP2001012100 A JP 2001012100A JP 2002216406 A JP2002216406 A JP 2002216406A
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drum
tape
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rotary
magnetic
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Nobuyuki Nagai
信之 永井
Susumu Kuroda
進 黒田
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐久性に優れ、長期間に亘って安定した信号
の記録及び/又は再生が可能な回転型磁気ヘッド装置及
び磁気記録再生装置を提供する。 【解決手段】 固定ドラムと、当該固定ドラムに対して
回転可能とされた回転ドラムと、当該回転ドラムの外周
面における上記固定ドラム側の外周縁部に外方を望んだ
状態に搭載され、テープ状磁気記録媒体に対して記録及
び/又は再生を行う磁気ヘッドとを備え、上記固定ドラ
ムの外周面上における上記回転ドラム側の外周縁部であ
り且つ上記固定ドラムと上記回転ドラムとの境界線と上
記テープ状磁気記録媒体の幅方向における回転ドラム側
の一端との交点近傍に、上記テープ状磁気記録媒体を上
記固定ドラムから離間させるための突起を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘリカルスキャン
方式を用いて記録媒体に対して信号の記録及び/又は再
生を行う回転型磁気ヘッド及び磁気記録再生装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、固定ドラムとこの固定ドラム
に対して回転可能に設けられた回転ドラムとを有し、回
転ドラムにヘッドが取り付けられてなる回転型ヘッド装
置を用い、この回転型ヘッド装置の外周面にテープ状記
録媒体を斜めに巻き付けて、回転ドラムの回転に伴って
移動するヘッドをテープ状記録媒体上に斜めに摺動させ
て、このテープ状記録媒体に対する信号の記録又は再生
を行うようにした、ヘリカルスキャン(Helical Scan:
斜め走査)と呼ばれる記録再生方式が提案されている。
【0003】このヘリカルスキャン方式では、ヘッド
が、走行するテープ状記録媒体上を高速で摺動して信号
の記録及び再生を行うので、テープ状記録媒体とヘッド
との相対摺動速度が速く、データ転送レートの向上が実
現されている。
【0004】そして、このようなヘリカルスキャン方式
においても、近年では扱う情報量の増大に伴って記録密
度の向上が望まれ、インダクティブヘッドよりも検出感
度の良い磁気抵抗効果型ヘッド(以下、MRヘッドと称
する。)の採用が不可欠となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般的
にMRヘッドは摩耗し易く、テープ状記録媒体とMRヘ
ッドとが接触するシステムにおいては、MRヘッドの摩
耗が進行した場合には、MRヘッドとテープ状磁気記録
媒体との間のスペーシングが大きくなるため、システム
の特性を劣化させてしまい、長期間に亘って安定した信
号の記録及び/又は再生が行えない、耐久性が低いとい
う問題がある。ここで、テープ状磁気記録媒体が回転ド
ラムから離間する部位近傍においては、MRヘッドとテ
ープ状磁気記録媒体との接触圧が高くなるため、MRヘ
ッドの摩耗はこの部位近傍において特に激しいことが判
っている。
【0006】また、この現象は、MRヘッド特有のもの
ではなく、インダクティブヘッドにおいても同様の問題
が生じている。
【0007】そこで、この問題に対応すべく、ヘッドや
メディアの材料、形状等の最適化が検討されているが、
ヘッドの摩耗を防止し、長期に亘って安定した信号の記
録及び/又は再生が可能な回転型磁気ヘッド装置及びこ
れを用いた磁気記録再生装置は未だ実現されていないの
が現状である。
【0008】したがって、本発明は、上述した従来の実
情に鑑みて創案されたものであり、耐久性に優れ、長期
間に亘って安定した信号の記録及び/又は再生が可能な
回転型磁気ヘッド装置及び磁気記録再生装置を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述する目的を達成する
ために、本発明に係る回転型ヘッドは、固定ドラムと当
該固定ドラムの上部に配され当該固定ドラムに対して回
転可能とされた回転ドラムと当該回転ドラムの外周面に
おける固定ドラム側の外周縁部に外方を望んだ状態に搭
載されテープ状磁気記録媒体に対して記録及び/又は再
生を行う磁気ヘッドとを備え、固定ドラムの外周面上に
おける回転ドラム側の外周縁部であり且つ固定ドラムと
回転ドラムとの境界線とテープ状磁気記録媒体の幅方向
における回転ドラム側の一端との交点近傍に、テープ状
磁気記録媒体を固定ドラムから離間させるための突起を
備えることを特徴とするものである。
【0010】以上のように構成された回転型ヘッド装置
は、固定ドラムの外周面上における回転ドラム側の外周
縁部であり且つ固定ドラムと回転ドラムとの境界線とテ
ープ状磁気記録媒体の幅方向における回転ドラム側の一
端との交点近傍に、テープ状磁気記録媒体を固定ドラム
から離間させるための突起を備えるため、突起近傍にお
けるテープ状磁気記録媒体と磁気ヘッドとの接触圧が低
くなる。その結果、テープ状磁気記録媒体との摺動によ
る磁気ヘッドの摩耗が抑制される。
【0011】したがって、この回転型磁気ヘッド装置
は、長期間に亘って安定した信号の記録及び/又は再生
が可能となり、耐久性に優れたものとされる。
【0012】また、上述する目的を達成するために、本
発明に係る磁気記録再生装置は、固定ドラムと当該固定
ドラムの上部に配され当該固定ドラムに対して回転可能
とされた回転ドラムと当該回転ドラムの外周面における
固定ドラム側の外周縁部に外方を望んだ状態に搭載され
テープ状磁気記録媒体に対して記録及び/又は再生を行
う磁気ヘッドとを有し、固定ドラムの外周面上における
上記回転ドラム側の外周縁部であり且つ固定ドラムと回
転ドラムとの境界線とテープ状磁気記録媒体の幅方向に
おける回転ドラム側の一端との交点近傍にテープ状磁気
記録媒体を固定ドラムから離間させるための突起を備え
る回転型磁気ヘッド装置を備えることを特徴とするもの
である。
【0013】以上のように構成された磁気記録再生装置
は、回転型磁気ヘッド装置において、固定ドラムの外周
面上における回転ドラム側の外周縁部であり且つ固定ド
ラムと回転ドラムとの境界線とテープ状磁気記録媒体の
幅方向における回転ドラム側の一端との交点近傍に、テ
ープ状磁気記録媒体を固定ドラムから離間させるための
突起を備えるため、突起近傍におけるテープ状磁気記録
媒体と磁気ヘッドとの接触圧が低くなる。その結果、テ
ープ状磁気記録媒体との摺動による磁気ヘッドの摩耗が
抑制される。
【0014】したがって、この磁気記録再生装置は、長
期間に亘って安定した信号の記録及び/又は再生が可能
となり、耐久性に優れたものとされる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態として
本発明を適用した磁気記録再生装置について図面を参照
して詳説する。また、以下で用いる図面においては、特
徴的な部分を説明するために、実際の縮尺とは異なる場
合がある。なお、本発明は、以下の例に限定されること
はなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能
である。
【0016】図1に示す磁気記録再生装置1は、複数の
テープガイド2と、ヘリカルスキャン方式により磁気テ
ープTに対して信号の記録再生を行うように構成された
回転型磁気ヘッド装置3を備えた磁気記録再生装置であ
り、テープ走行系に案内されてこの記録再生装置内を所
定の経路で走行する磁気テープTの記録面上に磁気ヘッ
ドを摺動させ、この磁気テープTに対して信号を書き込
み、また、信号が書き込まれた磁気テープTの記録面上
に磁気ヘッドを摺動させ、この磁気テープTに書き込ま
れた信号を読み出すものである。
【0017】テープガイド2は、図示しないテープカー
トリッジから引き出された磁気テープTを磁気ヘッド装
置に案内するとともにこれを支持し、また、磁気テープ
Tの上下方向の位置決めをするものである。テープガイ
ドを設けることで、テープガイドを通過して回転型磁気
ヘッド装置3に進入する磁気テープTを上下方向におい
て所定の位置に正確に規制することができる。
【0018】回転型磁気ヘッド装置3は、図1及び図2
に示すように、磁気記録再生装置1内に固定されて設け
られる固定ドラム4と、この固定ドラム4に対して回転
可能に固定ドラム4と同軸上に設けられ、モータの駆動
により回転操作される回転ドラム5とを備え、これら
は、全体略円柱状に形成されている。
【0019】固定ドラム4は、アルミニウム等の金属材
料が所定の厚みを有する略円盤状に成形されてなる。そ
して、その外周面には、磁気テープTが回転型磁気ヘッ
ド装置3に摺接する際の姿勢を維持するためのテープガ
イド溝が形成されている。このテープガイド溝は、モー
タの回転軸と直交する方向に対して所定の角度で傾斜す
るように形成されている。磁気テープTは、このテープ
ガイド溝に沿って回転型磁気ヘッド装置3の外周面に巻
き付けられることにより、モータの回転軸と直交する方
向に対して所定の角度で傾斜した状態で、回転型磁気ヘ
ッド装置3の外周面に沿って走行する。
【0020】回転ドラム5は、固定ドラム4と同様にア
ルミニウム等の金属材料が所定の厚みを有する略円盤状
に成形されてなる。そして、回転ドラム5は、その中心
部にモータの軸部が挿通され、モータの駆動により所定
の方向に回転操作されるようになされている。
【0021】また、回転ドラム5には、磁気テープTに
対して信号を書き込む記録用の磁気ヘッドとして例えば
インダクティブ磁気ヘッド6が取り付けられ、また、磁
気テープTに書き込まれている信号を読み出す再生用の
磁気ヘッドとして例えば磁気抵抗効果型磁気ヘッド7が
取り付けられている。(以下、インダクティブ磁気ヘッ
ド6と磁気抵抗効果型磁気ヘッド7を総称して磁気ヘッ
ドと称する。)これらの磁気ヘッドは、ヘッド支持基板
に支持された状態で、その先端部が回転型磁気ヘッド装
置3の外周面から外方を臨むように、回転ドラム5の固
定ドラム側の外周縁部に取り付けられている。
【0022】以上のように構成される回転型磁気ヘッド
装置3は、ヘリカルスキャン方式の磁気記録再生装置内
1に配設される。そして、この回転型磁気ヘッド装置3
の外周面には、テープ走行系に案内されて図1において
矢印Aで示す方向へと走行する磁気テープTが、例えば
180度の巻き付け角で巻き付けられる。このとき、磁
気テープTは、回転型磁気ヘッド装置3への磁気テープ
T供給側において回転型磁気ヘッド装置3に隣り合うテ
ープガイド2と、固定ドラム4の外周面に設けられたテ
ープガイド溝によって磁気テープTの上下方向における
位置が位置決めされて巻き付けられることにより、回転
型磁気ヘッド装置の外周面に斜めに巻き付けられること
になる。
【0023】また、回転型磁気ヘッド装置3は、その外
周面に磁気テープTが巻き付けられた状態で回転ドラム
5が回転操作される。そして、この回転ドラム5の回転
に伴って、回転ドラム5に取り付けられた記録用のイン
ダクティブ磁気ヘッド6や再生用の磁気抵抗効果型磁気
ヘッド7が、回転型磁気ヘッド装置3の外周面に沿って
移動し、回転型磁気ヘッド装置3の外周面に巻き付けら
れた磁気テープTの記録面上を斜めに摺動する。これに
より、この磁気テープTの信号記録面に信号が書き込ま
れ、また、信号が書き込まれた磁気テープTの記録面か
ら信号が読み出される。
【0024】ここで、信号の記録及び/又は再生を行う
際には、回転ドラムが回転することにより回転ドラムと
磁気テープTとの間には空気が引き込まれ、空気層が形
成される。このため、磁気テープTの回転型磁気ヘッド
装置3への入口近傍では、磁気テープTと回転ドラムと
の間は、この空気層により所定の間隔が保たれており、
磁気テープTと回転ドラム5との接触圧も適当な圧力に
保たれている。
【0025】しかしながら、この空気層を形成する空気
は、磁気テープTが回転ドラム5の外周面上を走行する
間に徐々に磁気テープTと回転ドラム5との間から押し
出され、空気層の厚みは徐々に薄くなる。そして、磁気
テープTの回転型磁気ヘッド装置3からの出口近傍で
は、空気層を形成する空気のほとんどが磁気テープTと
回転ドラム5との間から押し出され、空気層はほとんど
存在しない状態となる。すなわち、磁気テープTと回転
ドラム5とはほぼ密着した状態となる。
【0026】ここで、磁気テープTと回転ドラム5との
間に空気層がなくなると、磁気テープTと回転ドラム5
との接触圧が高くなる。すなわち、磁気テープTの回転
型磁気ヘッド装置3からの出口近傍では、磁気テープT
と回転ドラム5との接触圧は高い状態となる。
【0027】磁気テープTは、磁気テープTのテンショ
ンにより回転ドラム5の外周面に押しつけられた状態と
されているが、磁気テープTと回転ドラム5との間に空
気層が存在するときには、空気層が緩衝材となり、磁気
テープTと回転ドラム5との接触圧が適度なものとされ
ている。しかしながら、磁気テープTと回転ドラム5と
の間に空気層がなくなると、緩衝材の役割を果たすもの
がなくなるため、磁気テープTと回転ドラム5とはほぼ
密着した状態となり、磁気テープTと回転ドラム5との
接触圧は高くなってしまう。
【0028】ここで、磁気ヘッドは、上述したように回
転ドラム5の固定ドラム4側の外周縁部に配されている
ため、磁気テープTと磁気ヘッドとの接触圧も高くなっ
てしまう。
【0029】これにより、磁気ヘッドは、磁気テープT
の回転型磁気ヘッド装置4への入口側よりも磁気テープ
Tの回転型磁気ヘッド装置4からの出口側の方が摩耗が
激しくなるという現象が生じる。すなわち、磁気ヘッド
の磁気テープTとの摺動による摩耗は、磁気テープTの
回転型磁気ヘッド装置4への入口側よりも磁気テープT
の回転型磁気ヘッド装置4からの出口側の方が激しくな
る。
【0030】また、磁気テープTの回転型磁気ヘッド装
置4への入口近傍では、磁気テープTは、図3に示すよ
うに磁気ヘッドの形状に沿って均等に撓るため、磁気テ
ープTと磁気ヘッドとの接触面積は大きい状態とされ、
磁気テープTと磁気ヘッドとの接触圧は低いものとされ
る。
【0031】しかしながら、磁気テープTの回転型磁気
ヘッド装置4からの出口近傍では、図4に示すように、
磁気テープTは、回転ドラム5の回転軸と平行な方向に
おいて磁気ヘッドの片側の形状、すなわち固定ドラム4
側の形状にのみに沿って撓ることとなり、磁気テープT
と磁気ヘッドとの接触面積は小さくなる。これにより、
磁気テープTと磁気ヘッドとの接触圧は高くなってしま
い、磁気テープTの磁気ヘッドとの摺動による摩耗が促
進されてしまう。
【0032】また、図4に示すように、磁気テープTの
回転型磁気ヘッド装置4からの出口近傍では、磁気テー
プTは、回転ドラム5の回転軸と平行な方向において磁
気ヘッドの片側のみ、すなわち固定ドラム4側のみと接
触する。これにより、磁気ヘッドは、図5に示すように
回転ドラム5の回転軸と平行な方向において磁気ヘッド
の片側のみ、すなわち固定ドラム4側のみが摩耗する偏
摩耗となってしまう。このように磁気ヘッドが偏摩耗し
てしまうと、図6に示すように磁気テープTと磁気ヘッ
ドとの間のスペーシングLが大きくなってしまい、磁気
ヘッドの検出感度が劣化してしまう。すなわち、回転型
磁気ヘッド装置4の特性が劣化してしまう。
【0033】磁気記録再生装置では、信号の記録及び/
再生を高速化するためには、回転ドラムの回転数を高く
する必要がある。しかしながら、上述した傾向は、回転
ドラムの回転数が高くなるほど顕著に現れる。すなわ
ち、上述した磁気ヘッドの摩耗は、信号の記録及び/再
生を高速化の妨げとなる。
【0034】また、磁気テープTの回転型磁気ヘッド装
置4への入口近傍における磁気ヘッドと磁気テープTと
の接触状態を安定させるために磁気テープTのテンショ
ンを高めたり、磁気ヘッドの突き出し量、すなわち、磁
気ヘッドの回転ドラム5の外周面からの突出量を大きく
した場合においてもこの傾向は顕著になる。
【0035】そこで、この磁気記録再生装置1では、図
7に示すように固定ドラム4の外周面上における回転ド
ラム5側の外周縁部であり且つ固定ドラム4と回転ドラ
ム5との境界線8と磁気テープTの幅方向における回転
ドラム5側の一端との交点A近傍に、磁気テープTを固
定ドラムから離間させるための突起9を備える。
【0036】このような突起9を上述した位置に備える
ことにより、磁気テープTの回転型磁気ヘッド装置4か
らの出口近傍において、突起9が磁気テープTを回転ド
ラム5の外周面から強制的に持ち上げることとなる。こ
れにより、この磁気記録再生装置1では磁気テープTの
回転型磁気ヘッド装置4からの出口近傍においても空気
層が存在する状態とすることができる。すなわち、この
磁気記録再生装置1では、磁気テープTの回転型磁気ヘ
ッド装置4からの出口近傍においても磁気テープTと回
転ドラム5との間に緩衝材となる空気層が存在するた
め、磁気テープTの回転型磁気ヘッド装置4への入口近
傍と同様に磁気テープTと回転ドラム5との接触圧を適
当な圧力に保つことが可能となる。その結果、この磁気
記録再生装置1では、磁気ヘッドの摩耗を抑制すること
が可能となり、磁気記録再生装置1は、耐久性に優れた
ものとされる。
【0037】また、突起9を上述した位置に備えること
により、図8に示すように磁気テープTは、回転ドラム
5の回転軸と平行な方向において磁気ヘッドの片側の
み、すなわち固定ドラム4側のみと接触することを防止
することができる。これにより、磁気ヘッドに図5に示
すような回転ドラム5の回転軸と平行な方向において磁
気ヘッドの片側のみ、すなわち固定ドラム4側のみが摩
耗する偏摩耗が生じることを防止することができる。し
たがって、磁気ヘッドの偏摩耗によるスペーシングの増
大を防ぐことができ、スペーシングの増大に起因する検
出感度の劣化、すなわち、回転型磁気ヘッド装置4の特
性の劣化を防止することができる。
【0038】ここで、突起9は図9に示すように、固定
ドラム4の外周面上において固定ドラム4と回転ドラム
5との境界線8と、この境界線8に対して略平行であり
且つ固定ドラム4方向に略1mm離間された平行線10
と、磁気テープTの幅方向における回転ドラム5側の一
端と磁気ヘッドの回転ドラム側の一端との交点Eから磁
気テープTの幅方向であり固定ドラム4側に降ろした垂
線11と、磁気テープTの幅方向における回転ドラム5
側の一端と磁気ヘッドの固定ドラム4側の一端との交点
Fから磁気テープTの幅方向であり固定ドラム4側に降
ろした垂線12とにより包囲された領域13に配される
ことが好ましい。突起9を上述した領域13に配するこ
とにより、上述した効果を確実に得ることが可能とな
る。
【0039】突起9が、図9において大幅に左側、すな
わち磁気テープTの回転型磁気ヘッド装置3への入口側
に配された場合には、磁気テープTの信号の記録及び/
又は再生に関与する磁気テープTの幅方向における中央
よりの部分まで突起9により強制的に回転ドラム5から
離間させてしまうため、磁気テープTと磁気ヘッドと間
のスペーシングが大きくなってしまい、磁気ヘッドの検
出感度が劣化してしまう虞がある。すなわち、回転型磁
気ヘッド装置4の特性が劣化してしまう虞がある。ま
た、突起9が図9において大幅に右側、すなわち磁気テ
ープTの回転型磁気ヘッド装置3からの出口側に配され
た場合には、磁気テープTを確実に固定ドラム4から離
間させることができずに上述した効果を十分に得ること
ができない虞がある。
【0040】また、突起9が図9において上述した範囲
よりも上側、すなわち回転ドラム5の外周上に配された
場合には上述した効果を得ることができない。
【0041】そして、突起9が図9において上述した範
囲よりも大幅に下側、すなわち固定ドラム4と回転ドラ
ム5との境界線8から1mmよりも固定ドラム4側に配
された場合には、上述した効果を十分に得ることができ
ない虞がある。
【0042】したがって、突起9を領域13に配するこ
とにより、上述した効果を確実に得ることが可能とな
り、磁気ヘッドの摩耗を抑制し、安定した信号の記録及
び/又は再生が可能とすることが可能となる。なお、突
起9は、領域13内においても、回転ドラム5側に配さ
れることが好ましい。突起9を磁気ヘッドに近づけるこ
とにより、上述した効果をより確実に得ることができ
る。
【0043】また、突起9は、上述した領域13に配さ
れるときの高さ、すなわち固定ドラム5外周面からの突
出位置が、回転ドラム5の半径方向において、磁気ヘッ
ドの高さ、すなわち回転ドラム5の外周面からの突出位
置を基準として−20μm〜+50μmの範囲とされる
ことが好ましい。突起9の高さをこのような範囲とする
ことにより、上述した効果を確実に得ることができる。
【0044】突起9の高さが磁気ヘッドの高さから20
μmよりも低い場合には、磁気テープTを確実に固定ド
ラム4から離間させることができず、上述した効果を得
ることができない虞がある。
【0045】また、突起9の高さが磁気ヘッドの高さか
ら50μmよりも高い場合には、磁気テープTの回転型
磁気ヘッド装置3への入口側の部分、すなわち、磁気テ
ープTの信号の記録及び/又は再生に関与する中央より
の部分まで突起9により強制的に回転ドラム5から離間
させてしまうため、磁気テープTと磁気ヘッドとの間の
スペーシングが大きくなってしまい、磁気ヘッドの検出
感度が劣化してしまう虞がある。すなわち、回転型磁気
ヘッド装置4の特性が劣化してしまう虞がある。また、
磁気テープTに対してダメージを与えてしまう虞もあ
る。
【0046】したがって、突起9を領域13に配する場
合には、突起9の高さを磁気ヘッドの高さを基準として
−20μm〜+50μmの範囲とすることにより、上述
した効果を確実に得ることができる。なお、このとき、
突起9の高さは、固定ドラム4の外周面からの突出量が
1mm以下とされることが好ましい。また、突起9の回
転ドラム5の回転軸と平行な方向における幅は、100
μm〜1mmとされることが好ましい。
【0047】以上のように構成された磁気記録再生装置
1では、回転型磁気ヘッド装置3の外周面に、テープ走
行系に案内されて図1において矢印Aで示す方向へと走
行する磁気テープTが、例えば180度の巻き付け角で
巻き付けられる。このとき、磁気テープTは、回転型磁
気ヘッド装置4への磁気テープT供給側において回転型
磁気ヘッド装置4に隣り合うテープガイド2と、固定ド
ラム9の外周面に設けられたテープガイド溝によって磁
気テープTの上下方向における位置が位置決めされて巻
き付けられることにより、回転型磁気ヘッド装置の外周
面に斜めに巻き付けられることになる。
【0048】回転型磁気ヘッド装置4は、その外周面に
磁気テープTが巻き付けられた状態で回転ドラム5が回
転操作される。そして、この回転ドラム5の回転に伴っ
て、回転ドラム5に取り付けられた磁気ヘッドは、回転
型磁気ヘッド装置3の外周面に沿って移動し、回転型磁
気ヘッド装置3の外周面に巻き付けられた磁気テープT
の記録面上を斜めに摺動する。これにより、この磁気テ
ープTの信号記録面に信号が書き込まれ、また、信号が
書き込まれた磁気テープTの記録面から信号が読み出さ
れる。
【0049】以上のように構成された磁気記録再生装置
1は、上述した所定の位置に突起9を備えるため、磁気
ヘッドの摩耗を抑制することが可能となり、特に磁気ヘ
ッドの偏摩耗の発生を防止することができる。すなわ
ち、この磁気記録再生装置では、磁気ヘッドの摩耗に起
因した検出感度が劣化、すなわち回転型磁気ヘッド装置
4の特性が劣化を防止することが可能となる。したがっ
て、この磁気記録再生装置1は、耐久性に優れ、長期間
に亘って安定した信号の記録及び/又は再生が可能とさ
れる。また、磁気記録再生装置1では、磁気ヘッドの摩
耗が抑制されるため、回転ドラムの回転数を高くするこ
とが可能とされ、信号の記録及び/再生の高速化も可能
となる。
【0050】
【発明の効果】本発明に係る回転型磁気ヘッド装置は、
固定ドラムと、当該固定ドラムの上部に配され当該固定
ドラムに対して回転可能とされた回転ドラムと、当該回
転ドラムの外周面における上記固定ドラム側の外周縁部
に外方を望んだ状態に搭載され、テープ状磁気記録媒体
に対して記録及び/又は再生を行う磁気ヘッドとを備
え、上記固定ドラムの外周面上における上記回転ドラム
側の外周縁部であり且つ上記固定ドラムと上記回転ドラ
ムとの境界線と上記テープ状磁気記録媒体の幅方向にお
ける回転ドラム側の一端との交点近傍に、上記テープ状
磁気記録媒体を上記固定ドラムから離間させるための突
起を備えてなるものである。
【0051】以上のように構成された本発明に係る回転
型磁気ヘッド装置は、固定ドラムの外周面上における回
転ドラム側の外周縁部であり且つ固定ドラムと回転ドラ
ムとの境界線とテープ状磁気記録媒体の幅方向における
回転ドラム側の一端との交点近傍に、テープ状磁気記録
媒体を固定ドラムから離間させるための突起を備える。
【0052】これにより、この回転型磁気ヘッド装置に
おいては突起近傍におけるテープ状磁気記録媒体と磁気
ヘッドとの接触圧を低くすることができ、テープ状磁気
記録媒体との摺動による磁気ヘッドの摩耗を抑制するこ
とが可能となる。
【0053】その結果、この回転型磁気ヘッド装置は、
長期間に亘って安定した信号の記録及び/又は再生が可
能となり、耐久性に優れたものとなる。
【0054】したがって、本発明によれば、耐久性に優
れ、長期間に亘って安定した信号の記録及び/又は再生
が可能な回転型磁気ヘッド装置及び磁気記録再生装置を
提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した磁気記録再生装置の一構成例
を示す要部側面図である。
【図2】本発明を適用した回転型磁気ヘッド装置の一構
成例を示す斜視図である。
【図3】回転型磁気ヘッド装置の、磁気テープTの回転
型磁気ヘッド装置への入口近傍において、磁気テープT
が磁気ヘッドの形状に沿って均等に撓った状態を示す要
部側面図である。
【図4】回転型磁気ヘッド装置の、磁気テープTの回転
型磁気ヘッド装置からの出口近傍において、磁気テープ
Tが回転ドラムの回転軸と平行な方向において磁気ヘッ
ドの片側のみ、すなわち固定ドラム側のみと接触した状
態を示す要部側面図である。
【図5】回転型磁気ヘッド装置の、磁気テープTの回転
型磁気ヘッド装置からの出口近傍において、磁気ヘッド
の偏摩耗が生じている状態を示す要部側面図である。
【図6】回転型磁気ヘッド装置において、磁気ヘッドに
偏摩耗が生じている状態を示す要部断面図である。
【図7】本発明を適用して固定ドラム上に突起を配した
状態を示す要部正面図である。
【図8】図7中の線分B−Cにおける矢印Dの方向から
見た断面図である。
【図9】突起を配する好ましい領域を示した要部正面図
である。
【符号の説明】
1 磁気記録再生装置、2 テープガイド、3 回転型
磁気ヘッド装置、4固定ドラム、5 回転ドラム、6
インダクティブ磁気ヘッド、7 磁気抵抗効果型磁気ヘ
ッド、8 固定ドラムと回転ドラムとの境界線、9 突

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定ドラムと、当該固定ドラムの上部に
    配され当該固定ドラムに対して回転可能とされた回転ド
    ラムと、当該回転ドラムの外周面における上記固定ドラ
    ム側の外周縁部に外方を望んだ状態に搭載され、テープ
    状磁気記録媒体に対して記録及び/又は再生を行う磁気
    ヘッドとを備え、 上記固定ドラムの外周面上における上記回転ドラム側の
    外周縁部であり且つ上記固定ドラムと上記回転ドラムと
    の境界線と上記テープ状磁気記録媒体の幅方向における
    回転ドラム側の一端との交点近傍に、上記テープ状磁気
    記録媒体を上記固定ドラムから離間させるための突起を
    備えることを特徴とする回転型磁気ヘッド装置。
  2. 【請求項2】 上記突起は、高さが上記回転ドラムの半
    径方向において上記磁気ヘッドの高さを基準として−2
    0μm〜+50μmの範囲とされ、 上記固定ドラムの外周面上において、上記固定ドラムと
    上記回転ドラムとの境界線と、この境界線に対して略平
    行であり且つ上記固定ドラム方向に略1mm離間された
    平行線と、上記テープ状磁気記録媒体の幅方向における
    回転ドラム側の一端と上記磁気ヘッドの回転ドラム側の
    一端との交点から上記テープ状磁気記録媒体の幅方向で
    あり上記固定ドラム側に降ろした垂線と、上記テープ状
    磁気記録媒体の幅方向における回転ドラム側の一端と上
    記磁気ヘッドの固定ドラム側の一端との交点から上記テ
    ープ状磁気記録媒体の幅方向であり上記固定ドラム側に
    降ろした垂線とにより包囲された領域に配されることを
    特徴とする請求項1記載の回転型磁気ヘッド装置。
  3. 【請求項3】 上記磁気ヘッドは、インダクティブヘッ
    ドであることを特徴とする請求項1記載の回転型磁気ヘ
    ッド装置。
  4. 【請求項4】 上記磁気ヘッドは、磁気抵抗効果型磁気
    ヘッドであることを特徴とする請求項1記載の回転型磁
    気ヘッド装置。
  5. 【請求項5】 固定ドラムと、当該固定ドラムの上部に
    配され当該固定ドラムに対して回転可能とされた回転ド
    ラムと、当該回転ドラムの外周面における上記固定ドラ
    ム側の外周縁部に外方を望んだ状態に搭載され、テープ
    状磁気記録媒体に対して記録及び/又は再生を行う磁気
    ヘッドとを有し、上記固定ドラムの外周面上における上
    記回転ドラム側の外周縁部であり且つ上記固定ドラムと
    上記回転ドラムとの境界線と上記テープ状磁気記録媒体
    の幅方向における回転ドラム側の一端との交点近傍に、
    上記テープ状磁気記録媒体を上記固定ドラムから離間さ
    せるための突起を備える回転型磁気ヘッド装置を備える
    ことを特徴とする磁気記録再生装置。
  6. 【請求項6】 上記突起は、高さが上記回転ドラムの半
    径方向において上記磁気ヘッドの高さを基準として−2
    0μm〜+50μmの範囲とされ、 上記固定ドラムの外周面上において、上記固定ドラムと
    上記回転ドラムとの境界線と、この境界線に対して略平
    行であり且つ上記固定ドラム方向に略1mm離間された
    平行線と、上記テープ状磁気記録媒体の幅方向における
    回転ドラム側の一端と上記磁気ヘッドの回転ドラム側の
    一端との交点から上記テープ状磁気記録媒体の幅方向で
    あり上記固定ドラム側に降ろした垂線と、上記テープ状
    磁気記録媒体の幅方向における回転ドラム側の一端と上
    記磁気ヘッドの固定ドラム側の一端との交点から上記テ
    ープ状磁気記録媒体の幅方向であり上記固定ドラム側に
    降ろした垂線とにより包囲された領域に配されることを
    特徴とする請求項5記載の磁気記録再生装置。
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