JP2002211013A - インクジェットプリントヘッド用セグメント化されたヒータディバイス - Google Patents

インクジェットプリントヘッド用セグメント化されたヒータディバイス

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JP2002211013A
JP2002211013A JP2001372348A JP2001372348A JP2002211013A JP 2002211013 A JP2002211013 A JP 2002211013A JP 2001372348 A JP2001372348 A JP 2001372348A JP 2001372348 A JP2001372348 A JP 2001372348A JP 2002211013 A JP2002211013 A JP 2002211013A
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Gary A Kneezel
エイ ニーゼル ゲイリー
John R Andrews
アール アンドリュース ジョン
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14016Structure of bubble jet print heads
    • B41J2/14088Structure of heating means
    • B41J2/14112Resistive element
    • B41J2/1412Shape

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 好適なインクジェットプリントヘッド用ヒー
タ構造体を提供する。 【解決手段】 媒体上に流体を放出するセグメント化さ
れたヒータ構造体は、ヒータセグメントを有している。
このヒータ構造体内のそれぞれのヒータセグメントの領
域及び電力の消費レベルは、使用するパルス電圧及び/
又はパルス幅に基づいて、寸法の異なった流体の小滴が
放出されるように選択される。特定のチャネルに加えら
れたパルス電圧及び/又はパルス幅が増加するにつれ
て、その放出チャネル内のより多くの加熱セグメントが
バブルを生成し、より大きな小滴を発生する。その結
果、パルス電圧及び/又はパルス幅が増加するにつれ
て、放出された流体の小滴の体積及びスポットサイズを
増加させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱流体放出システ
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、サーマルインクジェットプリン
タなどの熱流体放出システムは、チャネル終端ノズル近
くの流体が充填したチャネル又はチャンバ内に配置され
た抵抗が選択的に発生した熱エネルギーを使用する。フ
ァイヤリング信号が関係する駆動回路を介してこれらの
抵抗に与えられ、瞬間的に流体を蒸発させて、要求に応
じてバブルを形成する。それぞれの一時的なバブルは流
体の小滴を放出し、それを受取り媒体に向かって飛ば
す。流体エジェクタヘッドは、通常、1つ以上の流体サ
プライ用コンテナに密封取り付けされて、結合された流
体エジェクタ及びコンテナがカートリッジアセンブリー
を形成する。種々の例示的な実施形態では、このカート
リッジアセンブリーが往復して、ペーパなどの静止して
保持された受取り媒体上に一度に1列の流体を放出す
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般的な熱流体エジェ
クタヘッドは、抵抗形ヒータのアレイから構成し、各抵
抗形ヒータは動作中は流体で充填されたチャネル内に配
置される。所定のヒータにパルスが加えられると、その
ヒータは流体蒸気のバブルを生成する。このバブルは成
長して、チャネルから流体の小滴を受取り媒体上に飛ば
す。放出された流体の小滴の寸法はバブルの最大寸法に
特に依存しており、このバブルの最大寸法は、今度は、
流体に伝達された熱エネルギーの量及びヒータの寸法に
部分的に左右される。
【0004】例えば、標準的なサーマルインクジェット
用プリントヘッドでは、ヒータは名目上は均一である。
そのような流体エジェクタ用ヘッドでは、適当な大きさ
の電圧パルスが印加されると、ヒータ表面のほぼ全体が
同時にバブル生成温度に達する。一旦バブルが発生し成
長すると、流体蒸気のバブルの熱伝導率が小さいため、
通常熱エネルギーはほとんど流体に伝導されない。この
ため、バブルの成長がヒータ表面のほぼ全体にわたって
一度に発生するような標準的なヒータの構成では、ヒー
タ内の連続した電力消費は、より大きな流体の小滴を形
成する上では効果的でない。
【0005】放出動作の間に、流体エジェクタ用ヘッド
から受取り部材に放出された小滴は、流体のスポットを
形成する。サーマルインクジェットプリンタでは、放出
された流体は、所望のイメージの一部を形成するインク
である。特に影が付いた領域や図形が作られる場合、特
に、カラープリンティングの場合は、人間の目はスポッ
トサイズの変化に極めて敏感である。このため、多数の
小滴のスポットサイズを均一化することは、サーマルイ
ンクジェットのプリンティングにおけるイメージ品質を
維持するために極めて重要である。放出された小滴の体
積が単一イメージ内で大きく変化する場合、小滴の体積
の均一性の不足により、イメージを形成するインクスポ
ットの寸法が著しく影響され、またイメージの品質が損
なわれることになる。同様に、プリントヘッドから放出
された小滴の体積が同じイメージの後に続くプリンティ
ングの間に異なる場合、プリンティングの一貫性を維持
することができない。あるいはまた、小滴の寸法をコン
トロールして変化させることにより、連続したトーン及
びクラスタドット式ハーフトーンのプリンティングを行
うことができる。
【0006】
【課題を解決するための手段】従って、サーマルインク
ジェット式プリンティングにおけるプリント品質がプリ
ントヘッドの制御性、すなわち、特定の構成における加
熱素子の使用により媒体上に記録される小滴の寸法をコ
ントロールして変化させることに大きく依存しているた
め、放出されるインクの小滴の寸法範囲をより良くコン
トロールすることができるディバイスが望まれる。同様
に、一般的に、小滴の寸法を寸法範囲にわたってコント
ロールする能力は、サーマルインクジェットプリンタだ
けでなく、どのような流体放出システムにも望ましい。
【0007】その長さ及び幅にわたって抵抗及び断面が
ほぼ一定のヒータ素子は、印加されるパルス幅及び/又
は電圧にかかわらず、バブル寸法、及びこのため、小滴
の寸法が限定された範囲になる傾向がある。しかしなが
ら、ヒータ素子をコントロールできるような非均一な設
計では、比較的低レベルのエネルギーで、電力密度が最
高のヒータ素子のセグメントにわたってより小さい寸法
のバブルを発生させることができる。引き続いて、電力
密度がヒータ素子の他のセグメントで十分に増加するレ
ベルまでパルス幅及び/又は電圧が増加すると、より大
きなバブル、及びこのため、より大きな放出小滴を発生
させることができる。
【0008】本発明は、セグメント化されたヒータの様
々な構造体を説明する、すなわち、例えば、異なる抵抗
を有する別々のヒータセグメントが電気的に互いに直列
に接続される場合、及びヒータセグメントが電気的に互
いに並列に接続される場合の両方を説明する。1つの態
様では、バブルの生成がディバイスの端部に最も近い第
1のバブルからヒータの長さに沿って順次行われる、側
部放出形プリントヘッドに適当な構成が説明される。別
の態様では、バブルの生成がヒータ素子のアレイの中心
で最初に行われて、順次ほぼ放射状方向に外側に進む、
ルーフ放出形プリントヘッドに適当な構成も説明され
る。
【0009】結果として、セグメント化されたヒータの
最も簡単な構成は、異なった抵抗のヒータセグメントが
直列に端部間で接続される構成である。異なった抵抗が
ヒータ素子内の異なったドーピングレベルにより実現さ
れる場合について、直列接続されたヒータセグメントに
関する1つの問題は、ドーパントが1つのヒータセグメ
ントのタイプから別のヒータセグメントのタイプの中に
直接拡散し、これにより、ヒータセグメントを時にはそ
れぞれ様々なドーピングレベルにさせて劣化させること
である。
【0010】直列接続されたヒータセグメントに関する
さらに別の問題は、ヒータセグメントにパルスを加えて
50ボルト以下の電圧で小滴を放出することができる十分
低い抵抗になるように、ヒータセグメントが高度にドー
プされることである。このため、ポリシリコンのヒータ
素子の場合については、高度にドープされたヒータセグ
メントは構造が粗く、結果として不要なバブル生成サイ
トになる可能性がある。
【0011】並列接続されたヒータセグメントに関する
1つの問題は、ヒータセグメントへのリード線の電気的
接続に対して極めて限られたスペースしかないことであ
る。さらに、いくつかの高分解能の流体エジェクタのチ
ャネルスペースは狭いため、いくつかの並列接続は実行
不可能になる。
【0012】このため、本発明は、プリント電圧につい
ての要求事項が低くなるように電気的に接続されて電源
のコストを削減する、改良された並列接続のヒータセグ
メントを有する装置及びシステムを提供する。
【0013】本発明は、ヒータセグメント間のスペーシ
ングを変化させて、流体放出特性を変更及び/又はコン
トロールすることができる装置及びシステムを別々に提
供する。
【0014】本発明は、各ヒータセグメント内で改良さ
れた制御性を提供する装置及びシステムを別々に提供す
る。
【0015】本発明は、様々な長さ及び/又は幅、及び
異なったドーパントレベルにより、各ヒータセグメント
内で異なった電力密度を発生するヒータセグメントを有
する装置及びシステムを別々に提供する。
【0016】本発明は、ヒータセグメントの劣化を減少
させた、並列接続のヒータセグメントを有する装置及び
システムを別々に提供する。
【0017】本発明は、ドーパントが高温処理の間に1
つのヒータセグメントのタイプから他のタイプの中に拡
散する経路を減らす装置及びシステムを別々に提供す
る。
【0018】本発明は、ドーピングレベルが低く及び/
又は抵抗が小さいヒータセグメントを有する装置及びシ
ステムを別々に提供する。
【0019】本発明は、流体エジェクタディバイス内の
スペース制限ファクタを緩和する装置及びシステムを別
々に提供する。
【0020】本発明は、高い電圧及び低い電圧のライン
をより離して配置することができる装置及びシステムを
別々に提供する。
【0021】本発明は、放射形対称が増加した電力密度
の変化を有するヒータセグメントを提供する装置及びシ
ステムを別々に提供する。
【0022】本発明は、流体の小さい小滴を放出するこ
とができるヒータセグメントを有する装置及びシステム
を別々に提供する。
【0023】本発明による装置及びシステムの各種の例
示的な実施形態においては、インクジェット用プリント
ヘッド内の各ヒータセグメントの領域及び電流レベルの
消費は、流体の異なったサイズの小滴が使用するパルス
電圧及び/又はパルス幅に基づいて放出されるように選
択される。特定のチャネルに加えるパルス電圧及び/又
はパルス幅が増加するにつれて、その放出チャネル内の
より多くの加熱セグメントがバブルを生成し、より大き
な小滴を発生する。結果として、パルス電圧及び/又は
パルス幅が増加するにつれて、放出される流体の小滴の
体積及びスポットサイズを増加させることができる。
【0024】様々な他の例示的な実施形態では、ヒータ
セグメントは二次元のアレイ内に配列される。各セグメ
ントの電力密度は異なっている。セグメント化されたア
レイは、最も高い電力密度の素子をアレイの中心近くに
配置して配列される。電力密度がより低い他のヒータセ
グメントは、中心のヒータセグメントからだんだん離れ
て配置される。ヒータセグメントの電圧及び/又はパル
ス幅が増加するにつれて、順次より多くのヒータ素子が
バブルを生成し、また放出される流体のより大きな小滴
を発生する。
【0025】特に、様々な例示的な実施形態では、生成
されるバブルは、中心から放射状に外側に広がる。種々
の例示的な実施形態では、ヒータセグメントは、電力密
度の中でより放射状の変化を可能にする各種の幾何学的
な形状を有している。
【0026】本発明のこれらの及び他の特徴及び利点
は、本発明による装置及びシステムについての以下の詳
細な説明及び種々の例示的な実施形態の中で説明される
か、又はそれらから明白である。
【0027】
【発明の実施の形態】図1は、複数のヒータディバイス
150、共通グラウンド120及び共通電源140を有
するセグメント化されたヒータ100の1つの典型的な
実施形態のブロック図である。それぞれのヒータディバ
イス150は、共通のグラウンド120及び電源140
に接続されると共に、ドライバ用トランジスタ132を
有している。これらのドライバ用トランジスタ132
は、図1では個々のドライバ用トランジスタのブロック
130の一部として示されている。それぞれのヒータデ
ィバイス150は、直列に接続された複数のヒータ素子
112〜116を有するセグメント化されたヒータ構造
体110も備えている。それぞれのヒータディバイス1
50では、ヒータセグメント112〜116は、異なる
ヒータセグメント112〜116が異なる印加電源レベ
ルでバブル生成温度に達するように電力密度が変化する
ように設計される。最小のバブル生成電力パルスについ
ては、最高の電力密度を有する第1のセグメント112
のみが小滴を飛ばす。パルス電圧又はパルス幅を増加す
ることによりパルス電力が適当に増加される場合、第2
及び第3のセグメント114及び116が順次流体の蒸
気バブルの生成に加わる。
【0028】本発明によるセグメント化されたヒータの
このまた他の例示的な実施形態では、ヒータセグメント
112〜116は、本発明の精神及び範囲から逸脱する
ことなく、ポリシリコン又は何らかの他の周知の材料か
ら製造することができることは理解されよう。
【0029】ヒータセグメント112〜116は、ヒー
タディバイス110に印加される任意の所定の電力パル
スに対して、それぞれのヒータセグメント112〜11
6が異なる電力密度を受けるように製造される。結果と
して、所定の印加電圧パルスに対して、以下の実施例で
例証するように、それぞれのヒータセグメント112〜
116は異なる温度に到達する。
【0030】それぞれのヒータディバイス110では、
ヒータセグメント112〜116内の全抵抗はR1+R2
+R3である。ヒータセグメント112〜116にわた
る電圧降下Vに関しては、それぞれのセグメント112
〜116を通過する電流は、I=V/(R1+R2
3)である。この実施例では、i番目のセグメント内
の電力は、以下の式のようになる。
【0031】 P=I2i=I2ρii/wi (1) ここで、ρiは、各セグメントのシート抵抗、Liは、各
セグメントiの長さ、wiは、各セグメントiの幅、であ
る。
【0032】それぞれのヒータセグメント112〜11
6内の電力密度、すなわち、単位領域PD当たりの電力
は、以下の式のようになる。 PD=P/Lii=I2ρi/wi 2 (2)
【0033】それぞれのヒータセグメント112〜11
6の温度は、そのヒータセグメント112〜116内の
その電力密度に従って上昇する。全てのヒータセグメン
ト112〜116が同一のシート抵抗を有している場
合、第1のヒータセグメント112の幅が最小のため、
この第1のヒータセグメント112が最初に小滴を放出
する。
【0034】直列接続のセグメント化されたヒータディ
バイス110では、図1に示すように、電力密度P
Dは、セグメント幅wiの二乗に逆比例する。このため、
シート抵抗が全てのヒータセグメント112〜116に
対して同一である場合は、最も狭いセグメント、すなわ
ち、第1のセグメント112が、パルス電圧及び/又は
パルス幅が増加するにつれて、最初にバブル生成温度に
到達する。すなわち、電流が全てのヒータセグメント1
12〜116を通って流れる間に、第1のヒータセグメ
ント112のみが、この第1のヒータセグメント112
の所定の抵抗R1がヒータセグメント112〜116に
隣接する流体の温度を流体のバブル生成温度以上に上昇
させるに十分な電力密度PDを有することになる。前に
概要を説明したように、バブルの寸法及びこれにより結
果として生ずる流体の小滴の寸法は、バブル生成温度以
上の温度を有するヒータディバイスの領域の関数であ
る。このため、バブルの寸法及びこれにより結果として
生ずる流体の小滴の寸法は、第1のヒータセグメント1
12の領域のみに基づいている。
【0035】パルス電圧及び/又はパルス幅がさらに増
加するにつれて、第1のヒータセグメント112の温度
はバブル生成温度以上に留まる。さらに、例えヒータセ
グメント112の温度が高くなっても、第1のヒータセ
グメント112の温度におけるこのさらなる増加は、バ
ブルの寸法及び、バブルの熱抵抗が大きいため、これに
より結果として生ずる流体の小滴の寸法にはほとんど影
響を与えない。同時に、第2及び第3のヒータセグメン
ト114及び116の両方の温度は、バブル生成温度に
向かって上昇する。しかしながら、第2のヒータセグメ
ント114の幅が第3のヒータセグメント116の幅よ
りも狭いため、第2のヒータセグメント114の温度は
第3のヒータセグメント116の温度よりも急速に上昇
する。このため、ある特定のパルス電圧及び/又はパル
ス幅において、第2のヒータセグメント114の温度は
バブル生成温度に到達する。その結果、生ずるバブルの
寸法が、第1及び第2のヒータセグメント112及び1
14の両方の領域に依存するようになる。これにより、
結果として生ずる流体の小滴の寸法が増加する。
【0036】同様に、上述したように、パルス電圧及び
/又はパルス幅が増加し続けるにつれて、第1〜第3の
ヒータセグメント112〜116のそれぞれの温度が引
き続いて増加し、第3のヒータセグメント116の温度
がバブル生成温度に向かって上昇する。最終的には、あ
る特定のパルス電圧及び/又はパルス幅において、第3
のヒータセグメント116の温度もバブル生成温度に到
達する。その結果、生ずるバブルの寸法及びこれにより
結果として生ずる流体の小滴の寸法が、第1〜第3のヒ
ータセグメント112〜116の全ての3つの領域に依
存するようになる。
【0037】前述したように、小滴の寸法又は体積及
び、これにより結果として生じた記録媒体上の放出され
た流体のスポットサイズは、バブル生成温度以上の温度
を有するセグメント化されたヒータの領域に比例して増
加する。従って、第1のヒータセグメント112が最初
にバブル生成温度に到達するので、最小の小滴を飛ばす
ヒータセグメント112が第2及び第3のヒータセグメ
ント114及び116に無関係に放出することができる
ため、セグメント化されたヒータ100はグレースケー
ルのプリンティングに特に好都合である。
【0038】結果として、パルス電圧及び/又はパルス
幅が増加するにつれて、小滴の体積及びスポットサイズ
が増加することになる。さらに、第1のヒータセグメン
ト112の前のインクカラムが最も小さく、またヒータ
セグメント112の他の側のインクカラムが最も大きい
ため、第1のヒータセグメント112がインク放出チャ
ネルのノズルに最も近い、図1に示した側部放出形プリ
ントヘッドの構成が好適である。その結果、第1のヒー
タセグメント112からのより小さいバブルは、流体の
小滴をチャネルから高速で押し出すことができる。流体
放出のプリンティング動作の間は、高速で放出される小
滴は、小滴を違う方向に向ける傾向がある力に影響され
にくいため、小滴の速度は高速であることが望ましい。
【0039】図2は、印加された電気的エネルギーが増
加するにつれて、電力密度が一方向に増加するように構
成された並列接続のセグメントを有する、セグメント化
されたヒータ200の第1の具体例としての実施形態を
示している。図2に示すように、セグメント化されたヒ
ータ200は、複数のヒータディバイス150、共通グ
ラウンド120及び共通電源140を備えている。それ
ぞれのヒータディバイス150は、共通のグラウンド1
20及び電源140に接続されると共に、ドライバ用ト
ランジスタ132を有している。これらのドライバ用ト
ランジスタ132は、個々のドライバ用トランジスタの
ブロック130の一部として示されている。それぞれの
ヒータディバイス150は、対応するドライブ用トラン
ジスタ132と電源140との間に並列接続された複数
のヒータ素子212〜216を有するセグメント化され
たヒータ構造体210も備えている。それぞれのヒータ
ディバイス150では、ヒータセグメント212〜21
6は、異なるヒータセグメント212〜216が異なる
印加電源レベルでバブル生成温度に達するように電力密
度が変化するように設計される。
【0040】この例示的な実施形態では、複数のリード
線222が電源140から伸びると共に、複数のリード
線220が対応するドライバ用トランジスタ132から
伸びている。加熱セグメント212〜216は間隔を空
けて配置されまたリード線222及び220の間に電気
的に接続されるため、電流は各ヒータセグメント212
〜216を通って並列に流れる。ヒータセグメント21
2〜216は、ヒータ構造体210に印加される任意の
所定の電力パルスに対して、それぞれのヒータセグメン
ト212〜216が異なる電力密度を受けるように製造
される。結果として、所定の印加電圧パルスに対して、
それぞれのヒータセグメント212〜216は異なる温
度に到達する。
【0041】それぞれのヒータセグメント212〜21
6は、ヒータセグメント212〜216とリード線22
0及び222の材料との間の接続を十分に行うことがで
きるように、リード線220及び222の中に伸びる。
この実施例では、i番目のセグメント内で消費される電
力は、以下の式のようになる。
【0042】 P=V2/Ri=V2i/ρii (3) ここで、Vは、セグメントに加わる電圧、ρiは、各セ
グメントiのシート抵抗、Liは、各セグメントiの長
さ、wiは、各セグメントiの幅、である。
【0043】各セグメントの電力密度PDは、以下の式
のようになる。 PD=P/Lii=V2/ρii 2 (4)
【0044】セグメント化されたヒータ200では、電
力密度PDは、各ヒータセグメント212〜216の長
さの二乗に反比例し、また各ヒータセグメント212〜
216のシート抵抗率にも反比例する。ヒータセグメン
ト212〜216は、全て同じ長さLを有しているとし
て示されている。第1のヒータセグメント212を最初
にバブル生成温度に到達させるために、第1のヒータセ
グメント212が最高の電力密度を持つように、第1の
ヒータセグメント212のシート抵抗率をドーピングに
より最小にする。これにより、第1のヒータセグメント
212が最初に、すなわち、最も小さい放出パルス幅及
び/又は電圧で流体の小滴を飛ばす。前述したように、
ある電流がヒータ構造体210の中で全てのヒータセグ
メント212〜216を通って流れる間に、第1のヒー
タセグメント212の抵抗が小さいために、この電流は
優先的に第1のヒータセグメント212を通って流れ
る。このため、第1のヒータセグメント212のみが、
この第1のヒータセグメント212の所定の抵抗R1
ヒータセグメント212〜216に隣接する流体の温度
を流体のバブル生成温度以上に上昇させるに十分な電力
密度PDを有する。これにより、バブルの寸法及びこれ
により結果として生ずる流体の小滴の寸法は、バブル生
成温度以上の温度を有するヒータディバイス210の領
域の関数である。このため、第1のバブルの寸法及びこ
れにより結果として生ずる流体の小滴の寸法は、第1の
ヒータセグメント212の領域のみに基づいている。
【0045】パルス電圧及び/又はパルス幅がさらに増
加するにつれて、第1のヒータセグメント212の温度
はバブル生成温度以上に継続して留まる。さらに、例え
ヒータセグメント212の温度が高くなっても、第1の
ヒータセグメント212の温度におけるこのさらなる増
加は、バブルの寸法及び、バブルの熱抵抗が大きいた
め、これにより結果として生ずる流体の小滴の寸法に
は、ほとんど影響を与えない。同時に、第2及び第3の
並列接続されたヒータセグメント214及び216の両
方の温度は、バブル生成温度に向かって上昇する。
【0046】しかしながら、第2のヒータセグメント2
14のシートの抵抗率が第3のヒータセグメント216
のシートの抵抗率よりも小さくされているため、第3の
ヒータセグメント216よりも第2のヒータセグメント
214により多くの電流が流れる。このため、第2のヒ
ータセグメント214の温度が第3のヒータセグメント
216の温度よりも急速に上昇する。従って、特定のパ
ルス電圧及び/又はパルス幅が増加しているあるポイン
トにおいて、第2のヒータセグメント214の温度はバ
ブル生成温度に到達する。その結果、生ずるバブルの寸
法が、第1及び第2のヒータセグメント212及び21
4の両方の領域に依存するようになる。これにより、結
果として生ずる流体の小滴の寸法が増加する。
【0047】同様に、上述したように、パルス電圧及び
/又はパルス幅が増加し続けるにつれて、第1〜第3の
ヒータセグメント212〜216のそれぞれの温度が引
き続いて増加し、第3のヒータセグメント216の温度
がバブル生成温度に向かって上昇する。最終的には、パ
ルス電圧及び/又はパルス幅が増加する間のあるポイン
トにおいて、第3のヒータセグメント216の温度もバ
ブル生成温度に到達する。その結果、生ずるバブルの寸
法及びこれにより結果として生ずる流体の小滴の寸法
が、第1〜第3のヒータセグメント212〜216の全
ての3つの領域に依存するようになる。ヒータセグメン
ト212〜216をこの技術分野で周知の種々のドーピ
ング材料を用いてドーピングすることにより、ヒータセ
グメント212〜216のシートの抵抗率をコントロー
ルして変化させることができることは理解されよう。
【0048】図3は、印加された電気エネルギーが増加
するにつれて、電力密度が一方向に増加するように構成
された並列接続のヒータセグメントを有する、セグメン
ト化されたヒータ300の第2の例示的な実施形態のブ
ロック図である。図3に示すように、セグメント化され
たヒータ300は、複数のヒータディバイス150、共
通グラウンド120及び共通電源140を備えている。
前述した例示的な実施形態と同様に、それぞれのヒータ
ディバイス150は、共通のグラウンド120及び電源
140に接続されると共に、ドライバ用トランジスタ1
32を有している。電源140から伸びるリード線32
2は、電源140から隣接するヒータセグメント312
〜316の1つおきの対の間のみに伸びる。このため、
それぞれのリード線322は、ヒータセグメント312
〜316の2つのセットに接続される。さらに、ドライ
バ用トランジスタ130から伸びるリード線320は対
にされて、ドライバ用トランジスタ130から交互に伸
びる。加熱セグメント312〜316は間隔を空けて配
置され、またリード線322及び320の間に電気的に
接続されるため、電流は各ヒータセグメント312〜3
16を通って並列に流れる。セグメント化されたヒータ
300のヒータセグメント312〜316は、セグメン
ト化されたヒータ200と同じ方法で製造される。この
ため、結果として、各ヒータセグメント312〜316
は、選択されたパルス電圧及び/又はパルス幅に対して
異なる温度になるため、各ヒータセグメント312〜3
16内の流体の小滴を独立して飛ばすことができる。リ
ード線322及び320並びにヒータセグメント312
〜316をこのように位置決めすることにより、セグメ
ント化されたヒータ300内のスペースを制限する要素
が緩和され、またセグメント化されたヒータ300内の
高電圧のライン及び低電圧のラインをさらに離すことが
できる。
【0049】図4は、印加された電気エネルギーが増加
するにつれて、電力密度が二方向に増加するように構成
された直列接続のヒータセグメント413〜417を有
する、本発明によるセグメント化されたヒータ400の
第1の例示的な実施形態のブロック図である。図4に示
すように、このセグメント化されたヒータ400は、複
数のヒータセグメント413〜417を有し、また複数
のヒータディバイス150、共通グラウンド120及び
共通電源140を備えている。それぞれのヒータディバ
イス150は、共通のグラウンド120及び電源140
に接続されると共に、ドライバ用トランジスタ130を
有している。それぞれのヒータディバイス150は、直
列接続された複数のヒータセグメント413〜417を
有するセグメント化されたヒータ構造体410を備えて
いる。
【0050】それぞれのヒータディバイス150では、
ヒータセグメント413〜417は、異なるヒータセグ
メント413〜417が異なる印加電源レベルでバブル
生成温度に達するように電力密度が変化するように設計
される。言い換えると、電流が全てのヒータセグメント
413〜417を通って流れる間に、第1のヒータセグ
メント413のみが、この第1のヒータセグメント41
3の所定の抵抗R1がヒータセグメント413〜417
に隣接する流体の温度を流体のバブル生成温度以上に上
昇させるに十分な電力密度を有する。前に概要を説明し
たように、バブルの寸法及びこれにより結果として生ず
る流体の小滴の寸法は、バブル生成温度以上の温度を有
するヒータディバイスの領域の関数である。このため、
バブルの寸法及びこれにより結果として生ずる流体の小
滴の寸法は、最小の放出電圧及び/又はパルス幅におい
て、第1のヒータセグメント413の領域のみに基づい
ている。
【0051】パルス電圧及び/又はパルス幅がさらに増
加するにつれて、第1のヒータセグメント413の温度
はバブル生成温度以上に留まる。さらに、例えヒータセ
グメント413の温度が高くなっても、第1のヒータセ
グメント413の温度におけるこのさらなる増加は、バ
ブルの寸法及び、バブルの熱抵抗が大きいため、これに
より結果として生ずる流体の小滴の寸法にはほとんど影
響を与えない。同時に、第2のヒータセグメント414
及び415並びに第3のヒータセグメント416及び4
17の両方の温度は、バブル生成温度に向かって上昇す
る。しかしながら、第2のヒータセグメント414及び
415の幅が第3のヒータセグメント416及び417
の幅よりも狭いため、第2のヒータセグメント414及
び415の温度は第3のヒータセグメント416及び4
17の温度よりも急速に上昇する。このため、ある特定
のパルス電圧及び/又はパルス幅において、第2のヒー
タセグメント414及び415の温度はバブル生成温度
に到達する。その結果、生ずるバブルの寸法が、第1及
び第2のヒータセグメント414及び417の両方の領
域に依存するようになる。これにより、結果として生ず
る流体の小滴の寸法が増加する。
【0052】同様に、上述したように、パルス電圧及び
/又はパルス幅が増加し続けるにつれて、第1〜第3の
ヒータセグメント413及び417のそれぞれの温度が
引き続いて増加し、第3のヒータセグメント416及び
417の温度がバブル生成温度に向かって上昇する。最
終的には、ある特定のパルス電圧及び/又はパルス幅に
おいて、第3のヒータセグメント416及び417の温
度もバブル生成温度に到達する。その結果、生ずるバブ
ルの寸法及びこれにより結果として生ずる流体の小滴の
寸法が、第1〜第3のヒータセグメント413〜417
の全ての3つの領域に依存するようになる。
【0053】言い換えると、セグメント化されたヒータ
400は、ファイヤリング指令が二方向に対称的である
ようにコントロールされる。ヒータセグメント413〜
417のファイヤリング指令は、各ヒータセグメント4
13〜417内の電力密度によって決定される。これ
は、(直列接続されたヒータセグメントに対する式2か
ら)シート抵抗(sheet resistance)ρiに比例すると
共に、ヒータセグメントの幅wiの二乗に反比例する。
これにより、セグメント化されたヒータ400では、全
てのヒータセグメント413〜417が同一のシート抵
抗を有している場合、パルス電圧及び/又はパルス幅が
増加すると、中心のヒータセグメント413の幅が最小
のため、この中心のヒータセグメント413が小滴を最
初に放出する。次に、パルス電圧及び/又はパルス幅が
続いて増加するにつれて、中心のヒータセグメント41
3よりも広い中間のヒータセグメント414及び415
が次ぎに放出する。最終的に、パルス電圧及び/又はパ
ルス幅がさらに増加するにつれて、最も広い外側のヒー
タセグメント416及び417が最後に放出する。
【0054】図5は、印加された電気エネルギーが増加
するにつれて、電力密度が二方向に増加するように構成
された直列接続のヒータセグメント413〜417を有
する、本発明によるセグメント化されたヒータ500の
第2の例示的な実施形態のブロック図である。図5に示
すように、このセグメント化されたヒータ500は、セ
グメント化されたヒータ400と同じ方法で構成され、
複数のヒータセグメント513〜517、複数のヒータ
ディバイス150、共通グラウンド120及び共通電源
140を備えている。セグメント化されたヒータ500
では、各ヒータセグメント513〜517の幅は同じで
あるが、長さが異なる。さらに、この第2の例示的な実
施形態では、中心のヒータセグメント513、中間のヒ
ータセグメント514〜515及び外側のヒータセグメ
ント516〜517は、ヒータセグメント513〜51
7のシート抵抗をコントロールして変えるように、それ
ぞれ別々にドーピングされる。このため、中心のヒータ
セグメント513は最も高い電力密度を有するようにド
ーピングされるため、電力パルスの電圧及び/又はパル
ス幅が増加するにつれて、中心のヒータセグメント51
3が最初にバブル生成温度に到達する。
【0055】言い換えると、式2に示すように、中心の
ヒータセグメント513を最初にバブル生成温度に到達
させるために、中心のヒータセグメント513が最高の
電力密度を持つように、中心のヒータセグメント513
のシート抵抗率を最大にする。これにより、中心のヒー
タセグメント513が最初に、すなわち、最も小さい放
出パルス幅及び/又は電圧で流体の小滴を飛ばす。前述
したように、ある電流がヒータ構造体510の中で全て
のヒータセグメント513〜517を通って流れる間
に、中心のヒータセグメント513の抵抗が小さいため
に、この電流は優先的に中心のヒータセグメント513
を通って流れる。このため、中心のヒータセグメント5
13のみが、この中心のヒータセグメント513の所定
の抵抗R1がヒータセグメント513〜517に隣接す
る流体の温度を流体のバブル生成温度以上に上昇させる
に十分な電力密度を有する。これにより、バブルの寸法
及びこれにより結果として生ずる流体の小滴の寸法は、
バブル生成温度以上の温度を有するヒータディバイス5
10の領域の関数である。このため、第1のバブルの寸
法及びこれにより結果として生ずる流体の小滴の寸法
は、中心のヒータセグメント513の領域のみに基づい
ている。
【0056】パルス電圧及び/又はパルス幅がさらに増
加するにつれて、中心のヒータセグメント513の温度
はバブル生成温度以上に継続して留まる。さらに、例え
中心のヒータセグメント513の温度が高くなっても、
中心のヒータセグメント513の温度におけるこのさら
なる増加は、バブルの寸法及び、バブルの熱抵抗が大き
いため、これにより結果として生ずる流体の小滴の寸法
には、ほとんど影響を与えない。同時に、中間のヒータ
セグメント514及び515及び外側のヒータセグメン
ト516及び517は、バブル生成温度に向かって上昇
する。
【0057】最終的には、ある特定のパルス電圧及び/
又はパルス幅において、中間のヒータセグメント514
及び515の温度がバブル生成温度に到達する。やが
て、中心のヒータセグメント513並びに中間のヒータ
セグメント514及び515がバブル生成温度に達した
後、外側のヒータセグメント516及び517がバブル
生成温度に到達する。その結果、生ずる流体のバブルの
寸法及びこれにより結果として生ずる流体の小滴の寸法
が、全てのヒータセグメント513〜517のシート抵
抗率に依存するようになる。
【0058】バブル生成領域の放射状の成長は、図1〜
図5で示したヒータセグメントの一次元のアレイよりも
二次元のアレイによって、一層密接に近似することがで
きることは理解されよう。バブル生成領域の一方向の成
長はいくつかのディバイス、例えば、側部放出形ディバ
イスに対して好ましいが、放射状の成長は他のディバイ
ス、例えば、ルーフ放出形ディバイスに対して好適であ
る。このルーフ放出形ディバイスでは、小滴はヒータの
面に垂直な方向に放出される。図6は、直列接続された
ヒータセグメントの二次元アレイを有するセグメント化
されたヒータ600の、第1の具体例としての実施形態
のブロック図である。図6に示すように、このセグメン
ト化されたヒータ600は、複数のヒータディバイス1
50、共通グラウンド120及び共通電源140を有し
ている。セグメント化されたヒータ600は複数のヒー
タディバイス610を有し、複数のヒータディバイス6
11〜619のそれぞれは、二次元、すなわち、3×3
のアレイの中に配列される。第1のカラム620内のヒ
ータセグメント615及び618〜619の全抵抗はr
11+r12+r13=R1、第2のカラム622内のヒータ
セグメント611〜613全抵抗はr21+r22+r23
2、また第3のカラム624内のヒータセグメント6
14及び616〜617全抵抗はr31+r32+r33=R
3である。
【0059】この実施例に示すように、各ストリップ6
20〜624は、各ストリップ内の全抵抗R1〜R3が同
じであるように製造される。このため、同じ量の電流が
各カラム620〜624を通過して流れる。さらに、こ
の例示的な実施形態では、ヒータセグメント611は抵
抗が最小になるように製造される。次に、ヒータセグメ
ント612及び615は、2番目に小さい抵抗になるよ
うに製造される。最後に、ヒータセグメント616〜6
19は最も高い抵抗になるように製造される。このた
め、パルス電圧及び/又はパルス幅が増加するにつれ
て、ヒータセグメント611の電力密度が最も高くな
り、最初にバブル生成温度に達する。今度の場合も、電
流が全てのヒータセグメント611〜619を通って流
れる間に、第1のヒータセグメント611のみが、この
第1のヒータセグメント611の所定の抵抗r22がヒー
タセグメント611〜619に隣接する流体の温度を流
体のバブル生成温度以上に上昇させるに十分な電力密度
を有する。前述したように、バブルの寸法及びこれによ
り結果として生ずる流体の小滴の寸法は、バブル生成温
度以上の温度を有するヒータディバイスの領域の関数で
ある。このため、バブルの寸法及びこれにより結果とし
て生ずる流体の小滴の寸法は、第1のヒータセグメント
611の領域のみに基づいている。
【0060】パルス電圧及び/又はパルス幅がさらに増
加するにつれて、第1のヒータセグメント611の温度
はバブル生成温度以上に留まる。さらに、例えヒータセ
グメント611の温度が高くなっても、第1のヒータセ
グメント611の温度におけるこのさらなる増加は、バ
ブルの寸法及び、バブルの熱抵抗が大きいため、これに
より結果として生ずる流体の小滴の寸法にはほとんど影
響を与えない。しかしながら、全ての残りのヒータセグ
メント612〜619の温度は、バブル生成温度に向か
って上昇する。しかしながら、ヒータセグメント612
〜615の電力密度がヒータセグメント616〜619
の電力密度よりも大きいため、ヒータセグメント612
〜615の温度はヒータセグメント616〜619の温
度よりも急速に上昇する。このため、ある特定のパルス
電圧及び/又はパルス幅において、ヒータセグメント6
12〜615の温度はバブル生成温度に到達する。その
結果、生ずるバブルの寸法が、ヒータセグメント611
〜615の領域に依存するようになる。これにより、結
果として生ずる流体の小滴の寸法が増加する。
【0061】パルス電圧及び/又はパルス幅が増加し続
けるにつれて、それぞれのヒータセグメント616〜6
19の温度が引き続いて増加し、ヒータセグメント61
6〜619の温度がバブル生成温度に向かって上昇す
る。前述したように、あるパルス電圧及び/又はパルス
幅において、ヒータセグメント616〜619の電力密
度がヒータセグメント611〜615の電力密度よりも
小さいため、ヒータセグメント616〜619の温度が
最後にバブル生成温度に到達する。その結果、生ずるバ
ブルの寸法及びこれにより結果として生ずる流体の小滴
の寸法が、全てのヒータセグメントがこの時点ではバブ
ル生成温度以上であるため増加する。
【0062】この実施形態の中で説明された二次元の放
出指令は、ヒータセグメントの幅、ヒータセグメントの
長さ、及びシートの抵抗における変化、又はこれらのパ
ラメータの様々な組合わせに基づいて、ヒータセグメン
ト611〜619内の相対的な電力密度を変えることに
より、種々の方法で達成することができることを理解さ
れたい。同様に、パルス電圧及び/又はパルス幅が増加
するにつれて、ヒータセグメント612〜619の異な
るセットが前述したポイントと異なるポイントで流体の
小滴の放出を開始するように、種々のヒータセグメント
611〜619の抵抗を変えることができることを理解
されたい。例えば、それぞれのヒータセグメント612
〜619の温度を、互いに独立に又は2つ若しくは4つ
のヒータセグメントのセット内で別々に、バブル生成温
度以上に上げることができる。
【0063】図7及び図8は、セグメント化されたヒー
タ700及び800の第1及び第2の例示的な実施形態
のブロック図である。これらの実施形態では、電力密度
をほぼ放射状に変化させることができる幾何学的形状を
有する並列接続されたヒータセグメントにより実現され
る、バブル生成領域内でほぼ放射状の成長が行われる。
図7及び図8に示すように、それぞれのU字形のセグメ
ント化されたヒータ700及び800は、電源140及
びドライブ用トランジスタ132を含む複数のヒータデ
ィバイス150を備えている。図2及び図3に示した並
列接続のヒータセグメントとは対称的に、ドライブ用ト
ランジスタ132及び電源140の端子142へのヒー
タセグメント712〜714の接続体は、ヒータディバ
イス150と同じ側に配置される。これにより、ヒータ
セグメント712〜714は、電源140及びドライブ
用トランジスタ132に並列に接続される。セグメント
化されたヒータ700の構造体は、このため、ほぼ放射
状に増加する電力密度の、図6に示したヒータセグメン
ト611〜619の二次元アレイと同じ機能のいくつか
を提供する。セグメント化されたヒータ700では、不
要な場所でのホットスポットを避けるために、加熱セグ
メント712〜714の内側のコーナを丸くすることが
できる。さらに、図8に示したセグメント化されたヒー
タは、図7のものと機能的に同様であるが、さらに丸く
されている。図7及び図8に示した並列接続された構成
用のヒータセグメント712〜714内の電力密度は、
式4に示されている。電力密度はシート抵抗に反比例
し、またセグメントの長さの二乗にも反比例する。全て
のヒータセグメント712〜714のシート抵抗が同一
であると仮定すると、最も内側のヒータセグメント71
2の長さが最も短いので、電力密度は最高である。この
ため、全てのヒータセグメント712〜714のシート
抵抗が同一である場合、バブルの生成はヒータセグメン
ト712〜714のアレイの中心から始まりほぼ外側に
進む。シート抵抗率は、必要な場合、放出のタイミング
に大きく影響を与えることができる。ヒータセグメント
712〜714の長さ及び幅は、異なるパルス幅及び/
又は電圧により発生されたバブルの相対的な寸法に影響
を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パルス幅及び/又は電圧が増加するにつれ
て、結果としての電力密度における上昇が一方向に進行
するように直列接続されたヒータセグメントを有する、
従来のセグメント化されたヒータ構造体の例示的な実施
形態のブロック図である。
【図2】 パルス幅及び/又は電圧が増加するにつれ
て、結果としての電力密度における上昇が一方向に進行
するように並列接続されたヒータセグメントを有する、
本発明によるセグメント化されたヒータ構造体の第1の
例示的な実施形態のブロック図である。
【図3】 パルス幅及び/又は電圧が増加するにつれ
て、結果としての電力密度における上昇が一方向に進行
するように並列接続されたヒータセグメントを有する、
本発明によるセグメント化されたヒータ構造体の第2の
例示的な実施形態のブロック図である。
【図4】 パルス幅及び/又は電圧が増加するにつれ
て、結果としての電力密度における上昇が二方向に進行
するように直列接続されたヒータセグメントを有する、
本発明によるセグメント化されたヒータ構造体の第1の
例示的な実施形態のブロック図である。
【図5】 パルス幅及び/又は電圧が増加するにつれ
て、結果としての電力密度における上昇が二方向に進行
するように直列接続されたヒータセグメントを有する、
本発明によるセグメント化されたヒータ構造体の第2の
例示的な実施形態のブロック図である。
【図6】 パルス幅及び/又は電圧が増加するにつれ
て、結果としての電力密度における上昇がほぼ放射状に
進行するように直列接続されたヒータセグメントの二次
元アレイを有する、本発明によるセグメント化されたヒ
ータ構造体の第1の例示的な実施形態のブロック図であ
る。
【図7】 パルス幅及び/又は電圧が増加するにつれ
て、結果としての電力密度内の上昇がほぼ放射状に進行
するように並列接続されたヒータセグメントを有する、
本発明によるセグメント化されたヒータ構造体の第1の
例示的な実施形態のブロック図である。
【図8】 パルス幅及び/又は電圧が増加するにつれ
て、結果としての電力密度内の上昇がほぼ放射状に進行
するように並列接続されたヒータセグメントを有する、
本発明によるセグメント化されたヒータ構造体の第2の
例示的な実施形態のブロック図である。
【符号の説明】
120 グラウンド、130 トランジスタのブロッ
ク、140 電源、150 ヒータディバイス、200
セグメント化されたヒータ、210 ヒータ構造体、
212,214,216 ヒータセグメント、220,
222 リード線。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体を加熱及び蒸発させるために使用可
    能なセグメント化されたヒータディバイスであって、 電源と、 複数のドライバ用トランジスタと、 それぞれ対応するドライバ用トランジスタと前記電源と
    の間に電気的に接続された複数のヒータディバイスと、
    を備え、 前記ヒータディバイスが複数のヒータセグメントを有す
    るセグメント化されたヒータ構造体を有し、 前記ヒータセグメントが前記ドライバ用トランジスタと
    前記電源との間に電気的に並列に接続されることを特徴
    とするセグメント化されたヒータディバイス。
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