JP2002208033A - 三次元形状データの暗号化方法 - Google Patents

三次元形状データの暗号化方法

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JP2002208033A
JP2002208033A JP2001321249A JP2001321249A JP2002208033A JP 2002208033 A JP2002208033 A JP 2002208033A JP 2001321249 A JP2001321249 A JP 2001321249A JP 2001321249 A JP2001321249 A JP 2001321249A JP 2002208033 A JP2002208033 A JP 2002208033A
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dimensional
dimensional shape
shape data
dimensional object
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JP2001321249A
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Giyouzo Akiyoshi
仰三 秋吉
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Monolith Co Ltd
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Monolith Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 三次元形状データの作成者の許可なく、三次
元形状データで表現される三次元物体の形状を第三者が
勝手に利用することを阻止する際に役立つ三次元形状デ
ータの暗号化方法および復号方法を提供する。 【解決手段】 三次元物体42の形状を表現する三次元
形状データには、暗号化鍵の働きを通じて変更が加えら
れる。この変更が加えられた暗号化データが配信され
る。暗号化データが表現する三次元物体43は、元の三
次元物体42が歪んだ異質なものとなる。暗号化データ
を受け取った側では、復号鍵を用いて暗号化データの変
更を打ち消せば、元の三次元形状データを得ることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、三次元物体の形状
を表現する三次元形状データの暗号化方法に関する。
【0002】なお、本明細書中「復元」とは、変更が加
えられたデータを元のデータに近づける操作をいう。し
たがって、この「復元」には、復元されたデータと元の
データとが不一致の場合も含まれるものとする。
【0003】
【従来の技術】CAD(コンピュータ支援設計)やCG
(コンピュータグラフィック)の分野では、様々な手法
を用いて二次元表示画面に三次元物体を描画する試みが
なされている。こうしたCADやCGでは、三次元物体
の形状を表現する三次元形状データが利用される。三次
元形状データは、自然な見え方で三次元物体を二次元表
示画面に描画する際に非常に役立つ。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】三次元形状データは、
FD(フロッピー(登録商標)ディスク)やCD(コン
パクトディスク)といった可搬性の記録媒体や、インタ
ーネットに代表されるネットワークを通じて簡単に人か
ら人へと伝えられることができる。三次元形状データが
作成者の手を離れてしまえば、その後にどのように利用
されるかを規制することは困難である。すなわち、三次
元形状データを受け取った利用者は、作成者の許可なく
その三次元形状データを不正使用することも可能であ
る。いまのところ、こういった不正使用を特定すること
さえ難しいのが現状である。
【0005】本発明は、上記実状に鑑みてなされたもの
で、三次元形状データの作成者の許可なく、三次元形状
データで表現される三次元物体の形状を第三者が勝手に
利用することを阻止する際に役立つ三次元形状データの
暗号化方法を提供することを目的とする。また、本発明
は、三次元形状データに識別子を刷り込んで、三次元形
状データの利用者を特定する際に役立つ三次元形状デー
タの暗号化方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1発明によれば、三次元物体の形状を表現する三
次元形状データを取得する工程と、その三次元形状デー
タに変更を加え、三次元物体の暗号化データを生成する
工程とを備えることを特徴とする三次元形状データの暗
号化方法が提供される。
【0007】こうした暗号化方法によれば、暗号化デー
タによって表現される三次元物体は、変更前の三次元形
状データによって表現される三次元物体とは異なる。し
たがって、暗号化データを元の三次元形状データに復元
しない限り、元の三次元物体を表示画面等に表示させる
ことはできない。その結果、暗号化データを復元させる
復元鍵を管理することによって、三次元形状データの使
用許可/使用不許可を管理することができることとな
る。こうした暗号化方法は、三次元形状データの作成者
の許可なく三次元形状データで表現される三次元物体の
形状を第三者が勝手に利用することを阻止する際に役立
つ。
【0008】三次元物体の形状を表現する三次元形状デ
ータに変更が加えられた三次元物体の暗号化データを復
元するにあたっては、三次元形状データに変更を加える
ことによって識別子が付加された復号データを生成する
ようにしてもよい。こうした三次元形状データの復号方
法は三次元形状データに識別子(ID)を付加すること
に役立つ。
【0009】こういった識別子は、例えば、暗号化デー
タに含まれる変更の少なくとも一部を残存させることに
よって復号データに付加されてもよく、一旦三次元形状
データを完全に復元させた後に新たに加えられる変更に
よって復号データに付加されてもよく、暗号化データに
含まれる変更とは全く異なる変更によって復号データに
付加されてもよい。いずれの場合でも、復号データごと
に異なる変更を付加すれば、その変更を抽出することに
よって復号データの出所を簡単に知ることができるので
ある。特に、復号時にこういった変更によって識別子を
付加すれば、例えば配信側で共通の暗号化データを生成
すればよく、配信側の処理負担を軽減させることが可能
となる。
【0010】このとき、識別子としての変更は、復号デ
ータに基づいて三次元物体が表示画面に描画された際に
人間の視覚に認識不能であることが望ましい。三次元物
体の表示品質に影響を与えることなく識別子を刷り込む
ことができるからである。
【0011】また、三次元物体の形状を表現する三次元
形状データに変更が加えられた三次元物体の暗号化デー
タを復元するにあたっては、取得した暗号化データの復
元度合いを特定し、特定された復元度合いに基づいて、
前記三次元形状データを復元するようにしてもよい。復
元度合いと、復元された三次元形状データの表示品質と
を関連付けておけば、復元度合いに応じて復元された三
次元形状データで表現される三次元物体の表示品質に積
極的にばらつきを生じさせることができる。その結果、
復元される三次元形状データの表示品質を管理すること
が可能となる。
【0012】また、第2発明によれば、三次元物体の形
状を表現する三次元形状データを取得する工程と、その
三次元形状データに宛先ごとに異なる変更を加えること
によって識別子が付加された三次元物体の暗号化データ
を生成する工程とを備えることを特徴とする三次元形状
データの暗号化方法が提供される。
【0013】かかる暗号化方法によれば、暗号化データ
に宛先ごとの識別子が刷り込まれることから、識別子を
特定することによって暗号化データの出所を簡単に確認
することができ、三次元形状データの利用者を特定する
際に役立つ。
【0014】識別子としての変更は、暗号化データに基
づいて三次元物体が表示画面に描画された際に人間の視
覚に認識不能であることが望ましい。三次元物体の表示
品質に影響を与えることなく識別子を刷り込むことがで
きるからである。
【0015】以上の三次元形状データの暗号化方法およ
び復号方法では、前記三次元形状データは、前記三次元
物体の構造グラフによって特定される位相情報データを
含む。構造グラフはレーブグラフに基づいて生成されれ
ばよい。このレーブグラフは、微分位相幾何学の分野で
知られるモース理論に従って構成されることができる。
モース理論によれば、三次元物体の表面上に定義される
モース関数の特異点およびその種類(指数)並びに特異
点の並び方を指定すれば、その三次元物体と同一のホモ
トピータイプの空間、すなわち、三次元物体に関する大
まかな構造を再現することができる。モース理論によっ
て再現される三次元物体の形状はホモトピー同値の空間
に過ぎないことから、レーブグラフを用いれば、三次元
物体の構造を一層明確に表現することが可能となる。す
なわち、レーブグラフとは、微分位相幾何学で知られる
構造グラフまたは骨格グラフをいう。このレーブグラフ
によれば、三次元物体の断面に現れる連結成分の商空
間、すなわち、断面に現れる輪郭線を1点に収束させた
三次元物体の骨格が示されることができる。
【0016】また、前記三次元形状データは、前記構造
グラフの三次元座標値を特定させる幾何情報データをさ
らに含んでもよい。こうした幾何情報データには、前記
レーブグラフに含まれる各特異点のxyz座標値や、特
異点同士を連結する曲線を表現する数式、三次元物体の
断面における輪郭線を表現する数式が含まれてもよい。
微分位相幾何学で知られるレーブグラフには位相情報し
か付与されない。したがって、このレーブグラフに幾何
情報を付与すれば、一層明確に三次元物体の形状を指定
することができるのである。このようにして、本発明に
係る暗号化方法および復号方法に利用される三次元形状
データは構成されることとなる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ本発
明の一実施形態を説明する。
【0018】図1はコンピュータネットワークの一具体
例を示す。このネットワーク10には、例えば1台のサ
ーバー11と複数台のクライアント12a〜12cとが
接続されている。ネットワーク10には、例えばローカ
ルエリアネットワーク(LAN)やインターネットが含
まれることができる。サーバー11やクライアント12
a〜12cは、例えばパーソナルコンピュータやワーク
ステーション、ネットワークコンピュータ、その他任意
のコンピュータ端末から構成されればよい。
【0019】図2に示すように、サーバー11は、三次
元物体の形状を表現する三次元形状データを生成するモ
デリング回路15と、生成された三次元形状データに基
づいて三次元物体の二次元表示データを生成するレンダ
リング回路16とを備える。生成された二次元表示デー
タは表示制御回路17に取り込まれる。この表示制御回
路17の働きによって、二次元表示データで表現される
画像がディスプレイ装置18の二次元表示画面に表示さ
れることとなる。生成された三次元形状データが記憶装
置19に格納される場合には、レンダリング回路16は
記憶装置19から三次元形状データを受け取る。
【0020】モデリング回路15は、モース関数に従っ
て特定される三次元物体の各特異点(ノード)に対して
特異点種類およびxyz座標値を指定するノード指定部
21と、特異点同士を連結する曲線(エッジ)を表現す
る数式を指定するエッジ指定部22と、三次元物体の任
意の断面における輪郭線を表現する数式を指定する輪郭
線指定部23とを備える。ここで、モース関数とは、微
分位相幾何学の分野で知られるモース理論によって記述
される関数をいう。ノードのxyz座標値や、エッジお
よび輪郭線を表現する数式は、三次元物体に予め設定さ
れた三次元座標系に従って指定される。xyz座標値や
数式の指定には、キーボードやマウスによって構成され
るユーザインターフェース24が用いられればよい。ノ
ードの特異点種類は、各ノードとエッジとの接続関係に
基づいてソフトウェア処理によって自動的に算出される
ようにしてもよい。
【0021】このモデリング回路15では、後述するよ
うに、ノードの特異点種類と、エッジによって特定され
るノード間の接続関係とによって三次元物体のレーブグ
ラフが形成される。このレーブグラフとは、微分位相幾
何学で知られる構造グラフまたは骨格グラフをいう。形
成されるレーブグラフは、三次元形状データに含まれる
位相情報データを構成する。形成されたレーブグラフに
は、ノードのxyz座標値や、エッジを表現する数式に
よって三次元座標値が付与される。付与された三次元座
標値は、輪郭線を表現する数式とともに、三次元形状デ
ータに含まれる幾何情報データを構成する。
【0022】レンダリング回路16は曲面パッチ生成部
25を備える。この曲面パッチ生成部25は、設定され
た観察者の視点から下ろされる視線が直交する二次元平
面を特定し、この二次元平面に投影された三次元物体の
二次元表現に従って曲面パッチを生成する。曲面パッチ
の生成には既知の手法が採用されればよい。生成された
曲面パッチは、後述するように、二次元表現上の三次元
物体の外形と、輪郭線指定部23によって指定された輪
郭線とによって囲まれる領域にはめ込まれることとな
る。シェーディング部26は、生成された曲面パッチに
対して、設定された観察者の視点および光源の位置に基
づいてシェーディング処理を施す。このシェーディング
処理には既知の手法が用いられればよい。シェーディン
グ処理によって得られた二次元表示データは、その後、
表示制御回路17に送り込まれることとなる。
【0023】サーバー11には本発明に係る暗号化回路
27が組み込まれる。この暗号化回路27は、後述する
ように例えばアフィン変換や任意の非線形変換を用い
て、取得した三次元形状データに変更を加え、三次元物
体の暗号化データを生成する。この暗号化回路27で
は、アフィン変換や非線形変換に代えて、テキストデー
タにみなされる三次元形状データに対してRSA法とい
った既知のテキスト暗号化アルゴリズムを用いた変換が
施されてもよい。生成された暗号化データは、例えばモ
デムといった通信制御回路28の働きによってネットワ
ーク10に送り出される。ここで特徴的なことは、本実
施形態では、一般に画像表示に用いられる二次元表示デ
ータに暗号化が施されるのではなく、そういった二次元
表示データを生成する際に必要とされる三次元形状デー
タに暗号化が施されてネットワーク10に送り出される
ことである。
【0024】図3に示されるように、各クライアント1
2a〜12cは、サーバー11に組み込まれたレンダリ
ング回路16と同様に、曲面パッチ生成部25およびシ
ェーディング部26を有するレンダリング回路30を備
える。レンダリング回路30で生成された二次元表示デ
ータは表示制御装置31に取り込まれる。この表示制御
回路31の働きを通じて、二次元表示データで表現され
る画像がディスプレイ装置32の二次元表示画面に表示
されることとなる。
【0025】二次元表示データの生成にあたって必要と
される三次元形状データは本発明に係る復号回路33か
ら供給される。復号回路33は、後述するように、復元
度合いを特定する鍵データに基づいて、取得した暗号化
データを元の三次元形状データに復元する。このとき使
用される鍵データは鍵データメモリ34から取得され
る。鍵データは、復元に先立って例えばネットワーク1
0を通じてサーバー11から取り込まれていればよい。
供給された三次元形状データが記憶装置35に格納され
る場合には、レンダリング回路30は記憶装置35から
三次元形状データを受け取る。
【0026】暗号化データは、記憶装置35から供給さ
れてもよく、例えばモデムといった通信制御回路36を
通じてネットワーク10から供給されてもよい。記憶装
置35には、例えばハードディスクドライブ(HDD)
やフロッピーディスクドライブ(FDD)といった磁気
ディスク装置や、光磁気ディスク装置、CD(コンパク
トディスク)およびDVDといった光ディスク装置が含
まれてもよい。キーボードやマウスといったユーザイン
ターフェース37はクライアント12a〜12c操作者
の指示入力やデータ入力に用いられればよい。
【0027】次に本発明で用いられる三次元形状データ
について詳述する。いま、図4に示すように、任意の三
次元座標系xyz内に置かれた三次元物体40を考え
る。この三次元物体40でz軸方向に高さ関数であるモ
ース関数を設定すると6つのノードN1〜N6が抽出さ
れる。ノードN1〜N3では、z軸方向に下ろされたx
y平面が三次元物体40の表面に接する。ノードN4〜
N6では、z軸方向に持ち上げられるxy平面が三次元
物体40の表面に接する。したがって、ノードN1〜N
6では三次元物体40の表面から延びる法線がz軸方向
に向くこととなる。いわゆるレーブグラフでは、ノード
N1、N2が「頂上点(peak)」に、ノードN3、
N4が「鞍点(saddle point)」に、ノー
ドN5、N6が「谷底点(pit)」に各々分類され
る。こうして三次元物体40から規則的に抽出されるノ
ードN1〜N6のxyz座標値および特異点種類は、図
5に示されるように、ノード指定部21の働きによって
三次元形状データとして登録される。このデータ構造で
は、頂上点=0、鞍点=1および谷底点=2によって特
異点種類が特定されている。
【0028】なお、モース理論では、特異点に縮退があ
る場合、すなわち、三次元物体の水平面形状のように特
異点に広がりがある場合に特異点を定めることはできな
い。しかしながら、こういった場合には、例えば仮想的
に頂上点や谷底点などを導入して縮退を除去すればよ
い。その結果、例えば三次元物体40では特異点N2、
N6が抽出されることとなる。
【0029】再び図4を参照し、レーブグラフによれ
ば、エッジE1〜E5は1つのノードから他のノードに
行き着く三次元物体40の骨組みを示している。こうし
たエッジE1〜E5は、三次元座標系xyz内における
ベジエ曲線やBスプライン曲線、NURBS(有理Bス
プライン)曲線といったパラメトリック曲線によって表
現されることができる。こうして三次元物体40から規
則的に抽出されるエッジE1〜E5の数式Eeq1〜E
eq5は、図6に示されるように、エッジ指定部22の
働きによって三次元形状データとして登録される。
【0030】再び図4を参照し、三次元物体40の外形
は、レーブグラフの各点(ノードを含む)におけるxy
平面の輪郭線C1〜C9によって捉えられる。こうした
輪郭線C1〜C9は、xy平面内におけるベジエ曲線や
Bスプライン曲線、NURBS(有理Bスプライン)曲
線といったパラメトリック曲線によって表現されること
ができる。輪郭線C1〜C9が含まれるxy平面は、例
えばエッジE1〜E5の数式Eeq1〜Eeq5とその
z座標値とによって特定されることができる。こうして
三次元物体40から規則的に抽出される輪郭線C1〜C
9の数式Ceq1〜Ceq9は、図7に示されるよう
に、輪郭線指定部23の働きによって三次元形状データ
として登録される。なお、このデータ構造では、ノード
N2、N6における輪郭線C4、C9は、ノードN2、
N6によってxy平面が特定されている。
【0031】いま、サーバー11のモデリング回路15
で生成された三次元形状データをクライアント12a〜
12cに送り込む場合を想定する。暗号化回路27は、
モデリング回路15から三次元形状データを取得し、そ
の三次元形状データに変更を加えて三次元物体の暗号化
データを生成する。暗号化データの生成にあたっては、
三次元形状データの位相情報データに変更を加えてもよ
く、幾何情報データに変更を加えてもよい。位相情報デ
ータに変更を加える場合には、例えば、任意のノード間
に新たにノードやエッジを加えるといった手法が考えら
れる。その一方で、幾何情報データに変更を加える場合
には、例えば、ノードのxyz座標値やエッジおよび輪
郭線の数式の示す空間位置情報に線形変換やアフィン変
換といった非線形変換を施すといった手法が考えられ
る。生成された暗号化データは、通信制御回路28を通
じてネットワーク10に送り出され、クライアント12
a〜12cに配信されることとなる。
【0032】ここでは、例えば図8に示されるように、
暗号化鍵(プログラム)を用いてxy平面内で三次元物
体42の底面を回転させてみる。この暗号化鍵によれ
ば、輪郭線C12に関する三次元形状データにのみアフ
ィン変換Rが実施される。したがって、この暗号化デー
タがそのままサーバー11のレンダリング回路16やク
ライアント12a〜12cのレンダリング回路30で処
理されると、元の三次元物体42が歪んだ異質な三次元
物体43の二次元表現が二次元表示画面に表示されるこ
ととなる。
【0033】クライアント12a〜12cの鍵データメ
モリ34には、暗号化鍵と対をなす復号鍵(プログラ
ム)が鍵データとして登録されている。クライアント1
2a〜12cが暗号化データを受け取ると、復号回路3
3は、鍵データを用いて暗号化データから三次元形状デ
ータを復元する。復号回路33によってアフィン変換R
の逆変換R−1が施されれば、元の三次元形状データと
完全に同一な三次元形状データが復元される。その結
果、クライアント12a〜12cのディスプレイ装置3
2には三次元物体42の二次元表現が表示される。
【0034】ここでは、クライアント12a〜12cご
とに異なる復元度合いの鍵データを鍵データメモリ34
に記憶させておく。例えば図9に示されるように、クラ
イアント12aには80%の復元度合いで三次元形状デ
ータを復元する復号鍵Kaを記憶させ、クライアント1
2bには50%の復元度合いで三次元形状データを復元
する復元鍵Kbを記憶させておくのである。この実施形
態では、逆変換R−1の回転角に対して、逆変換Ra
−1は80%の回転角を実現し、逆変換Rb−1は50
%の回転角を実現するものとする。
【0035】すると、クライアント12aでは、逆変換
Ra−1によって三次元物体43の輪郭線C12pが逆
変換R−1の回転角の80%で回転し、図9に示される
ように、元の三次元物体42とは異質な歪んだ三次元物
体42aが形成される。その一方で、クライアント12
bでは、逆変換Rb−1によって三次元物体43の輪郭
線C12pが逆変換R−1の回転角の50%で回転し、
図9に示されるように、クライアント12aの三次元物
体42aよりも一層歪んだ三次元物体42bが形成され
ることとなる。その結果、クライアント12aでは、ク
ライアント12bに比べて表示品質の高い三次元物体4
2aの二次元表現を二次元表示画面に表示させることが
可能となる。
【0036】このように三次元形状データの復元度合い
に軽重を持たせれば、復元された三次元形状データで表
現される三次元物体の表示品質に積極的にばらつきを生
じさせることができる。その結果、対価に応じて表示品
質を調整するといったことが可能となる。
【0037】また、以上のように復号回路33によって
完全に元の三次元形状データを復元するのではなく、少
なくとも変更の一部を残存させた三次元形状データ(復
号データ)を生成することは、三次元形状データに識別
子(ID)を付加することに役立つ。クライアント12
a〜12cごとに異なる変更を残存させれば、その変更
を抽出することによって三次元形状データがどのクライ
アント12a〜12cから取り出されたかを簡単に知る
ことができる。しかも、このようにクライアント12a
〜12cの復号回路33で識別子を付与すれば、サーバ
ー11は複数のクライアント12a〜12cに共通の暗
号化データを配信すればよく、サーバー11の処理負担
が著しく軽減される。
【0038】このように三次元形状データの変更を識別
子として役立たせる場合には、そういった変更は、復号
データに基づいて三次元物体の二次元表現が二次元表示
画面に描画された際に人間の視覚に認識不能であること
が望ましい。例えば図10に示されるように、復号鍵K
a、Kbを用いて復元される三次元形状データには、完
全な逆変換R−1とは個別に微妙に異なる逆変換Ra
−1、Rb−1によって変更が残存する一方で、二次元
画面に表示される三次元物体42a、42bには元の三
次元物体42と同一の表示品質を与えるのである。その
結果、三次元物体の表示品質を劣化させずに三次元形状
データに識別子を刷り込むことができる。
【0039】さらに、前述した実施形態では、暗号化デ
ータを復号するにあたって識別子を付加するようにした
が、暗号化データを生成する段階で識別子を付与するよ
うにしてもよい。この場合には、サーバー11の暗号化
回路27で暗号化データを生成するにあたって、共通の
三次元形状データに宛先ごとに異なる変更を加えて暗号
化データを生成すればよい。暗号化データによって表現
される三次元物体は、元の三次元形状データによって表
現される三次元物体と同一のものとして人間の視覚に認
識されてもよい。サーバー11からの配信にあたって
は、そういった暗号化データにさらに変更を加えて、変
更が加えられた暗号化データによって表現される三次元
物体を元の三次元物体からかけ離れたものにしてもよ
い。
【0040】なお、前述した実施形態では、サーバー1
1側のモデリング回路15およびレンダリング回路16
や、クライアント12a〜12c側のレンダリング回路
30をチップやボードといったハードウェアで構成した
が、これらの回路15、16、30が発揮する機能は、
記憶装置19、35に格納されるソフトウェアモジュー
ル等に従って中央演算処理装置(CPU)で実現されて
もよい。また、サーバー11のモデリング回路15と同
様なモデリング回路がクライアント12a〜12cに設
けられてもよい。
【0041】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、三次元形
状データに変更を加えることによって、三次元形状デー
タの作成者の許可なく、三次元形状データで表現される
三次元物体の形状を第三者が勝手に利用することを阻止
することができ、三次元形状データに識別子を刷り込ん
で三次元形状データの利用者を特定したりすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンピュータネットワークの構成を概略的に示
す図である。
【図2】サーバーの構成を概略的に示すブロック図であ
る。
【図3】クライアントの構成を概略的に示すブロック図
である。
【図4】三次元物体から抽出されたレーブグラフおよび
輪郭線を示す図である。
【図5】三次元形状データに含まれるノードのデータ構
造を示す図である。
【図6】三次元形状データに含まれるエッジのデータ構
造を示す図である。
【図7】三次元形状データに含まれる輪郭線のデータ構
造を示す図である。
【図8】三次元形状データを暗号化する手順の一具体例
を示す図である。
【図9】暗号化データを復号する手順の一具体例を示す
図である。
【図10】暗号化データを復号する手順の他の具体例を
示す図である。
【符号の説明】
27 暗号化回路 33 復号回路 34 復元度合いを規定する鍵データが格納される鍵デ
ータメモリ 42 三次元形状データで表現される三次元物体 42a 復号データで表現される三次元物体 42b 復号データで表現される三次元物体 43 暗号化データで表現される三次元物体
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年10月24日(2001.10.
24)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1発明によれば、三次元物体の形状を表現する三
次元形状データを取得する工程と、その三次元形状デー
タに宛先ごとに、前記形状の変形の度合いに応じた、暗
号度合いの異なる変更を加えることによって識別子が付
加された三次元物体の暗号化データを生成する工程とを
備えることを特徴とする三次元形状データの暗号化方法
が提供される。前記形状の変形は、その形状に回転を加
える変形であってもよい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】また、第2発明によれば、暗号化の段階で
変形が加えられた三次元形状データの復元度合いに軽重
を持たせ、復元された三次元形状データで表現される三
次元物体の表示品質に積極的にばらつきを生じさせるこ
とにより、対価に応じて表示品質を調整する三次元形状
データの復号方法が提供される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】削除
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】削除
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09C 5/00 G09C 5/00 5J104 H04N 1/387 H04N 1/387 Fターム(参考) 5B046 FA16 5B050 AA08 BA09 BA18 CA08 EA19 EA28 GA07 5B057 CA13 CA17 CB13 CB17 CB19 CC04 CE08 CG07 5B080 AA00 AA08 5C076 AA14 BA06 5J104 AA01 AA07 AA34 NA02 NA05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 三次元物体の形状を表現する三次元形状
    データに変更が加えられた三次元物体の暗号化データを
    取得する工程と、取得した暗号化データに基づき前記三
    次元形状データを復元するにあたって、その三次元形状
    データに変更を加えることによって識別子が付加された
    復号データを生成する工程とを備えることを特徴とする
    三次元形状データの復号方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の三次元形状データの復
    号方法において、前記復号データを生成するにあたっ
    て、前記暗号化データに含まれる変更の少なくとも一部
    を残存させることによって前記識別子が付加されること
    を特徴とする三次元形状データの復号方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の三次元形状デ
    ータの復号方法において、前記識別子を付加する変更
    は、前記復号データに基づいて三次元物体が表示画面に
    描画された際に人間の視覚に実質的に認識不能であるこ
    とを特徴とする三次元形状データの復号方法。
  4. 【請求項4】 三次元物体の形状を表現する三次元形状
    データに変更が加えられた三次元物体の暗号化データを
    取得する工程と、取得した暗号化データの復元度合いを
    特定する工程と、特定された復元度合いに基づいて、前
    記三次元形状データを復元する工程とを備えることを特
    徴とする三次元形状データの復号方法。
  5. 【請求項5】 三次元物体の形状を表現する三次元形状
    データを取得する工程と、その三次元形状データに宛先
    ごとに暗号度合いの異なる変更を加えることによって識
    別子が付加された三次元物体の暗号化データを生成する
    工程とを備えることを特徴とする三次元形状データの暗
    号化方法。
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