JP2002196212A - 鏡枠装置 - Google Patents

鏡枠装置

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JP2002196212A
JP2002196212A JP2000395633A JP2000395633A JP2002196212A JP 2002196212 A JP2002196212 A JP 2002196212A JP 2000395633 A JP2000395633 A JP 2000395633A JP 2000395633 A JP2000395633 A JP 2000395633A JP 2002196212 A JP2002196212 A JP 2002196212A
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JP
Japan
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frame
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cam
helicoid
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JP2000395633A
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English (en)
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Yasunari Shimazaki
泰成 島崎
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】枠部材の進退方向の長さを有効に利用し、小型
化が実現可能な鏡枠装置を提供する。 【解決手段】本鏡枠装置は、雌ヘリコイドねじ1eを内
周部に有する固定枠1、雌ヘリコイドねじ1eに螺合す
る雄ヘリコイドねじ2cを有し、回転,進退可能に支持
される回転枠2、および、その他のレンズ枠等を有して
なる。雌ヘリコイドねじ1eの1つの谷部に肉盛り1f
を設け、上記肉盛り部に対応する雄ヘリコイドねじ2c
の1山の先端をリード方向に後退する後退端面2c1とす
る。回転枠2がテレ端位置に繰り出されたとき、上記肉
盛り部1fと後退端面2c1とを当接させ、回転枠2をそ
れ以上の移動するのを規制する。これによって固定枠1
の全長を有効に利用でき、鏡枠装置の沈胴状態での長さ
を短くすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘリコイドねじを
適用する進退可能な枠部材を有する鏡枠装置の構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、ヘリコイドねじを適用する進退可
能な枠部材を有する鏡枠装置に関して提案された特開平
6−34865号公報に開示のものは、ダブルヘリコイ
ド式のレンズ鏡筒の構造に関するものである。上記レン
ズ鏡筒は、外ヘリコイド枠と内ヘリコイド枠とを有して
おり、上記外ヘリコイド枠の内周面に雌ヘリコイドねじ
を設け、上記内ヘリコイド枠の外周面に後端部に所定幅
の雄ヘリコイドねじを設ける。上記外ヘリコイド枠と内
ヘリコイド枠とは、上記ヘリコイドねじを螺合させて嵌
合しており、外ヘリコイド枠を回転駆動すると内ヘリコ
イド枠が相対的に光軸方向に進退移動する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した特開平6−3
4865号公報に開示のレンズ鏡筒においては、特に記
載されていないが、内ヘリコイド枠が前端まで相対移動
したとき、雄ヘリコイドねじが雌ヘリコイドねじから抜
けることがないように外ヘリコイド枠の雌ヘリコイドね
じ前端内周部にはストッパ部を設ける必要がある。その
ストッパ部を設けた場合、外ヘリコイド枠の長さをスト
ッパ部の厚さ分だけ長くする必要がある。したがって、
レンズ鏡筒を構成する外,内ヘリコイド枠の全長を有効
に利用できず、沈胴状態でのレンズ鏡筒全長が上記スト
ッパ部の厚さ分増えてしまうことになる。
【0004】本発明は、上述の問題点を解決するために
なされたものであり、進退機構部としてヘリコイドねじ
を適用する鏡枠装置において、枠部材の進退方向の長さ
を有効に利用することが可能であり、鏡枠の小型化が実
現可能な鏡枠装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
鏡枠装置は、開放端面部において、一条の雌ヘリコイド
ねじ山部の端部と、上記雌ヘリコイドねじ山部の隣の一
条の雌ヘリコイドねじ山部の端部とをつなぎ、リード方
向の所定厚み分だけ肉盛りした肉盛り部を設けた雌ヘリ
コイドねじ部を内周に有する第一の枠と、複数の雄ヘリ
コイドねじ山の内1つのヘリコイドの端面を他の雄ヘリ
コイドねじ山の端部よりリード方向の所定寸法だけ後退
させた後退端面部を設けた雄ヘリコイドねじを外周に有
して、上記第一の枠の雌ヘリコイドねじと螺合して嵌合
する第二の枠とを有しており、上記第一の枠と上記第二
の枠とのヘリコイド嵌合の抜け落ちを防止するために上
記肉盛り部と上記後退端面部とを当接可能にする。
【0006】本発明の請求項2記載の鏡枠装置は、請求
項1記載の鏡枠装置において、上記第一の枠、もしく
は、第二の枠は、固定された枠である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。図1,2,3は、それぞれ本発明の
一実施形態の鏡枠装置であるズームレンズ鏡筒の各部を
示す分解斜視図である。図4は、上記ズームレンズ鏡筒
を構成する第二群枠の分解斜視図である。図5は、上記
ズームレンズ鏡筒を構成する第一群枠の前方側内壁部と
遮光用蛇腹部材の分解斜視図である。図6は、上記ズー
ムレンズ鏡筒を構成する固定枠と回転枠のヘリコイドね
じの螺合部周りの分解斜視図である。図7は、図6に示
される固定枠と回転枠のヘリコイドねじを内周側から見
た展開図である。図8は、図6に示される回転枠の雄ヘ
リコイドねじを外周側から見た展開図である。図9は、
上記ズームレンズ鏡筒の沈胴状態における縦断面図であ
り、図10は、上記ズームレンズ鏡筒のワイド端状態に
おける縦断面図であり、図11は、上記ズームレンズ鏡
筒のテレ端状態における縦断面図である。
【0008】以下の説明においては、レンズ鏡筒の被写
体側を前方とし、像側を後方とする。また、第一群,第
二群,第三群レンズで構成されるズームレンズの光軸を
光軸Oとする。その光軸Oと平行な方向をS0 方向とす
る。また、光軸O回りの回転方向は、被写体側から見た
ときの回転方向で示すものとする。
【0009】上記本発明の一実施形態のズームレンズ鏡
筒(以下、レンズ鏡筒と記載する)は、図1,2,3に
示すように第一の枠である固定枠1と、固定枠1内に嵌
入し、回転、かつ、進退する第二の枠である回転枠2
と、回転枠2内に相対回転可能に嵌入し、光軸O方向に
は回転枠2と一体的にS0 方向に直進進退する移動枠3
と、移動枠3内に嵌入し、回転かつ進退するカム環(カ
ム枠)4と、カム環4内に嵌入し、S0 方向に直進進退
する第一群枠5と、第一群枠5内に嵌入し、光軸O方向
にはカム環4と一体的にS0 方向に直進進退するフロー
トキー(直進環)6と、フロートキー6内に嵌入し、S
0 方向に直進進退する第二群保持枠8と、第二群保持枠
8に対して進退可能に支持される第二群枠部7と、上記
フロートキー6内で上記第二群保持枠8の後方部に保持
され、S0 方向に直進進退する第三群枠9とを有してな
る。
【0010】また、本レンズ鏡筒には、ゴム部材からな
り、固定枠1の前方にて支持部材71,72を介して支
持され、回転枠2の外周2aに摺接する円環状の遮光リ
ング51と、ゴム部材からなり、回転枠2の前方内周部
に固着され、カム環4の外周面4aに摺接する円環状の
遮光リング52と、ゴム部材からなり、カム環4の前方
内周部に固着され、第一群枠5の外周面5aに摺接する
円環状の遮光リング53と、ゴム部材からなり、第一群
枠5の前方内壁面5hと第二群枠部7のシャッタ蓋の前
面蛇腹装着面22f間に密着状態で装着される遮光用蛇
腹部材54と、圧縮バネで構成され、第二群保持枠8と
第三群枠9間に介在して該枠を離反する方向に付勢する
第二,三群間バネ17と、フォーカシング駆動用のフォ
ーカスモータ61と、シャッタ駆動用のプランジャソレ
ノイド62とが組み込まれている。
【0011】さらに、本レンズ鏡筒は、撮影用ズームレ
ンズ光学系として、第一群枠5に保持される第一群レン
ズ41,42と、第二群枠部7の第二群レンズ保持枠2
1に保持される第二群レンズ43,44,45と、第三
群枠9に保持される第三群レンズ46,47,48とを
有している。
【0012】上記固定枠1は、前方(被写体側),後方
(像側)の両端が開口する環状部材であり、その内周部
1aに雌ヘリコイドねじ1eと、凹状に光軸O方向に延
びた溝である直進溝1b,1c,1dと、凹状に光軸O
方向に延びたギヤ挿入部1gとが設けられている。さら
に、上記固定枠1の開放端面部である前方端面1hの雌
ヘリコイドねじ1eの先端部には、回転枠ストッパとし
て作用する所定寸法の肉盛り部1fが設けられている。
【0013】なお、上記直進溝1b,1c,1dを含
み、後述する直進ガイド用の各直進溝および直進リブ
は、特記しない限り上記S0 方向に沿って配置されてい
るものとする。
【0014】上記回転枠2は、前方,後方の両端が開口
する環状部材であり、その外周部2aの後方(像側)端
部に光軸O方向(リード方向)の所定幅の雄ヘリコイド
ねじ2cと、上記雄ヘリコイドねじ2cが配設される周
部上の所定領域部分にスパーギヤ部2dとが設けられて
いる。なお、上記雄ヘリコイドねじ2cのうち一条(1
山分)の雄ヘリコイドねじ2c2は、そのねじ山部前端面
が光軸O方向(リード方向)に所定寸法後退した後退前
端面2c1となっており、上記固定枠1の肉盛り部1fに
当接可能となっている。ここで、回転枠2の後方の開口
を第三の開口2iとし、前方の開口を第四の開口2jと
する。
【0015】また、上記回転枠2の内周部2bには、後
方開口側に開放した導入口を有する直進溝である導入溝
2eおよび直進ガイド用直進溝2fと、上記導入溝2e
に連通する2つの円周溝であって、後方(像側)の開口
2i側に設けられる円周溝(第一の円周溝)2gおよび
前方(被写体側)の開口2j側に設けられる円周溝(第
二の円周溝)2hとを有している。
【0016】本レンズ鏡筒組み立て状態では、上記回転
枠2の雄ヘリコイドねじ2cは、固定枠1の上記雌ヘリ
コイドねじ1eに螺合しており、回転枠2は、固定枠1
に対して回動しながら光軸O方向に進退移動する。ま
た、上記固定枠1のギヤ挿入部1gには、軸方向に長い
スパーギヤで形成されるロングギヤ11が回転可能な状
態で光軸Oと平行に挿入される。そのロングギヤ11
は、上記回転枠2のスパーギヤ部2dと常時、噛合して
回転枠2に回転力を伝達する。
【0017】また、上記回転枠2が固定枠1に対して回
転しながら前方に移動して、最大繰り出し位置(後述す
るテレ端対応位置)に到達したとき、上記雄ヘリコイド
ねじ2c2の山部後退前端面2c1が上記固定枠1の肉盛り
部1fに当接し、回転枠2のそれ以上の前方移動が規制
される。この移動規制構造については、後で図6,7,
8を用いて詳細に説明する。
【0018】上記移動枠3は、前,後方両端が開口する
環状部材であり、後方(像側)の開口を第一の開口3k
とし、前方(被写体側)の開口を第二の開口3lとす
る。そして、移動枠3の外周部3aの後方の開口3k側
にフランジ部3cが設けられており、そのフランジ部3
c上に半径方向に突状の直進キー部3d,3e,3fが
設けられている。
【0019】さらに、移動枠3の外周面3a上には、後
方の開口3k側であって、フランジ部3cからわずかに
離間した位置に半径方向の外方に向かう3つの凸部(第
一の凸部)3iと、前方の開口3l側であって、凸部3
iに軸方向に対向する前方位置に半径方向の外方に向か
う3つの補助凸部(第二の凸部)3jとが設けられてい
る。
【0020】また、上記移動枠3の内周部3bには、3
つの有底の光軸O方向に延びた直進溝3gと、外周に抜
ける螺旋状の3つのカム溝3hが設けられている。この
カム溝3hの幅は、内周面3bから外周面3aに向かっ
て徐々に狭まって、その断面がV字溝状に形成されてい
る。つまり、互いに対向する斜面になっている。そし
て、上記カム溝3hは、上記フランジ部3c上に設けら
れるカムフォロア導入口3h1に通じている。また、移動
枠3の後端面に薄板に開口が設けられたフレア絞り33
が固着されている。
【0021】本レンズ鏡筒組み立て状態では、上記移動
枠3の直進キー部3d,3e,3fは、固定枠1の直進
溝1b,1c,1dに摺動可能に嵌入される。さらに、
上記移動枠3の凸部3iと補助凸部3jは、それぞれ回
転枠2の導入溝2eを介して導入され、回転枠2の円周
溝2g,2hにそれぞれ軸方向に隙間ない状態で回転摺
動自在に嵌入される。したがって、上記移動枠3は、固
定枠1に対して回転することなく、且つ、回転移動する
回転枠2と一体的にS0 方向に直進移動する。
【0022】そして、回転枠2の円周溝2g,2hに移
動枠3の軸方向に対向する凸部3iと補助凸部3jがそ
れぞれ嵌入していることから、後述するように移動枠3
内に進退可能に嵌合するカム環4、または、カム環4内
に進退可能に嵌合する第一群枠5に光軸O方向の外力が
作用した場合、その外力は、上記移動枠3の凸部3iと
補助凸部3jの2重の係合部で受けることになる。そし
て、この凸部3i,3jが2重にあることによって、こ
の凸部3i,3jが破壊されることなく外力に対し強度
が増すことになる。
【0023】上記カム環4は、前,後方両端が開口する
環状のカム枠部材であり、外周部4aの後方側に3つの
カムフォロア12が固着されている。このカムフォロア
12は、2段形状を有しており、根元側のテーパカムフ
ォロア部12aと先端側の小径ストレートカムフォロア
部12bとからなる。
【0024】また、上記カム環4の内周部4bには、図
12のカム環展開図にも示すように前方部寄りに雌ヘリ
コイドねじ4cと、軸方向後方寄りに3本の第二群用カ
ム溝(第一のカム溝)4dと、カム溝4dと同方向に交
差することなく延びる3本の第三群用カム溝(第二のカ
ム溝)4eと、後方端部にフロートキー6との光軸O方
向連結用の円周リブ4fとが設けられている。
【0025】本レンズ鏡筒組み立て状態では、上記カム
環4のカムフォロア12は、移動枠3のカム溝3hの導
入口3h1より導入され、カムフォロア12のストレート
カムフォロア部12bは、移動枠3のカム溝3hを挿通
した状態で回転枠2の直進溝2fに摺動自在に嵌入す
る。カムフォロア12のテーパカムフォロア部12a
は、移動枠3の前述のV字溝状のカム溝3hに摺動自在
に嵌入する。したがって、カム環4は、回転枠2ととも
に回転駆動されながら移動枠3のカム溝3hに沿って光
軸O方向に進退駆動される。
【0026】上記第一群枠5は、環状部材であり、後方
端が開口しており、前方端部に第一群レンズ41,42
をそれぞれ保持するためのレンズ保持部5f,5gを有
する。第一群枠5の外周部5aの後方側に雄ヘリコイド
ねじ5cと、雄ヘリコイドねじ5cの周部を一部切り欠
いた切り欠き部5eとが設けられている。また、第一群
枠5の内周部5bには、直進ガイド用の3本の直進リブ
5dが設けられている。
【0027】本レンズ鏡筒組み立て状態では、上記第一
群枠5は、雄ヘリコイドねじ5cをカム環4の雌ヘリコ
イドねじ4cと螺合させた状態でカム環4に嵌合する。
同時に上記直進リブ5dが後述するフロートキー6の直
進溝6gに摺動自在に嵌入する。したがって、第一群枠
5は、回転することなくカム環4の回転に伴って光軸O
方向に直進進退する。なお、第一群枠5の切り欠き部5
eは、本レンズ鏡筒が沈胴状態まで繰り込まれた状態で
の後述する第二群保持枠8のカムフォロア15、およ
び、第三群保持枠9のカムフォロア16の逃げ部とな
る。
【0028】上記フロートキー6は、前,後方両端が開
口する環状部材であって、外周部6aの後方端部にフラ
ンジ部6cを有している。フランジ部6cには、半径方
向に延びた3つの突起状の直進キー部6dが設けられて
いる。
【0029】また、上記フロートキー6の外周部6aに
は、上記フランジ部6cの前面側に形成される周溝6f
と、上記周溝6fに連通する導入切り欠き6eとが形成
され、前端面に導入口をもつ有底状の光軸O方向にに延
びた直進溝6gが設けられる。
【0030】さらに、上記フロートキー6の内周部6b
には、後端面に導入口を持ち、外周部6aに抜ける光軸
O方向にに延びた直進溝6i,6hと、前端面6kの切
り欠き開口部6lを有している。上記切り欠き開口部6
lは、前端面6kの一部に設けられ、光軸O方向像側に
向かって切り欠かれた部分であって、その切り欠きの開
口が光軸O方向像側に向かって徐々に狭まるように形成
される開口部である。上記切り欠き開口部6lの一辺に
は、光軸Oに対して斜行した開放絞り補正カム6jが設
けられている。
【0031】本レンズ鏡筒組み立て状態では、上記フロ
ートキー6の直進キー6dは、移動枠3の直進溝3gに
光軸O方向に摺動自在に嵌入する。また、上記フロート
キー6の周溝6fに導入切り欠き6eを挿通させてカム
環4の円周リブ4fを嵌入させる。したがって、フロー
トキー6は、回転することなく、S0 方向に進退移動可
能に支持され、且つ、カム環4に対して光軸O方向に一
体状態で、且つ、相対回動する状態で支持される。ま
た、フロートキー6の直進溝6gには、上記第一群枠5
の直進リブ5dが光軸O方向に摺動自在に嵌入し、前述
したように第一群枠5が回転することなくS0 方向に進
退可能に保持される。
【0032】上記第二群保持枠8は、中央開口部8bを
有する略円環状の枠部材であって、その外周部8aの3
つの後方延出部上にそれぞれガイド突起部8cが配設さ
れている。これらのガイド突起部8cには、3つの小穴
8dが設けられ、それぞれカムフォロア(第一のカムフ
ォロア)15が固着されている。
【0033】また、上記第二群保持枠8には、ロッド嵌
入穴8f,8eが設けられている。上記ロッド嵌入穴8
f,8eには、両端にE型止め輪14b用の溝14aを
有するガイドロッド14が光軸Oと平行な状態で嵌入さ
れる。そして、後述する第二群枠部7をフォーカシング
駆動するためのフォーカスモータ61が装着される。
【0034】上記第二群枠部7は、図4に示すようにレ
ンズ開口21lを有する第二群レンズ保持枠21と、2
枚のシャッタ羽根26,27と、羽根仕切板23と、2
枚の開放絞り24,25と、シャッタ蓋22と、シャッ
タ駆動用のソレノイドプランジャ62と、開放絞り駆動
レバー28と、シャッタ駆動ピン29を持つシャッタ駆
動レバー(図示せず)と有してなる。
【0035】上記第二群レンズ保持枠21には、第二群
レンズ43,44,45が保持される。さらに、該第二
群レンズ保持枠21には、光軸Oと平行方向のスリーブ
挿入穴21iと、接着剤注入穴21jとが配設され、さ
らに、シャッタ羽根,開放絞り装着部21mにはシャッ
タ羽根支持ピン21e,21fと、開放絞り支持ピン2
1b,21cと、駆動ピン挿通長穴21a,21dと、
羽根仕切板23,シャッタ蓋22の位置決めピン21g
と、シャッタ蓋22の押さえ突起21hと、ビス螺着用
のねじ穴21kとが設けられる。上記スリーブ挿入穴2
1iにはスリーブ13が挿入され、注入口21jから注
入される接着剤により接着固定される。
【0036】さらに、上記第二群レンズ保持枠21には
上記シャッタ駆動用のソレノイドプランジャ62と、そ
のソレノイドプランジャ62で駆動されるシャッタ駆動
レバー(図示せず)と、開放絞り駆動レバー28が組み
込まれる。
【0037】上記シャッタ駆動レバーは、上記ソレノイ
ドプランジャ62で回動駆動され、駆動ピン29を介し
てシャッタ羽根26,27を開閉駆動する。また、上記
開放絞り駆動レバー28は、上記フロートキー6の開放
絞り補正カム6jを介して回動駆動され、開放絞り2
4,25を回動駆動する。
【0038】上記シャッタ羽根26,27には、ピン穴
26a,27aと長穴26b,27bが設けられてい
る。組み込み状態では、ピン穴26a,27aには支持
ピン21e,21fが嵌合して挿入され、シャッタ羽根
26,27が回動自在となっていて、また、長穴26
b,27bには駆動ピン29が回動,摺動自在に嵌合し
て挿入され、シャッタ羽根26,27は、これによって
回動駆動されることが可能になる。
【0039】上記羽根仕切板23には、シャッタ開口部
23aと、支持ピン挿通穴23b,23eと、駆動ピン
挿通長穴23d,23gと、位置決めピン穴23hとが
設けられている。上記支持ピン挿通穴,長穴,位置決め
ピン等には、それぞれ支持ピン21e,21fや後述す
る支持ピン21b,21cや駆動ピン29,28aや位
置決めピン21gが挿通され、組み込付けられる。
【0040】上記開放絞り24,25には、ピン穴24
a,25aと長穴24b,25bが設けられている。組
み込み状態では、ピン穴24a,25aには支持ピン2
1b,21cが嵌合,挿入され、開放絞り24,25が
回動自在になっていて、長穴24b,25bには駆動ピ
ン28aが嵌合,挿入されており、開放絞り24,25
は、これによって回動駆動されることが可能になる。
【0041】上記シャッタ蓋22には、シャッタ開口部
22aと、位置決め穴22bと、切り欠き部22cと、
遮光用蛇腹部材54の一端を機械的に係合する係合部と
してのL字状の突起で形成される3つの蛇腹フック22
eと、蛇腹部材54の後端面の内周部が嵌入する補助的
遮光のための円周状段部22gと、ビス挿通穴22dと
が設けられている。
【0042】上記シャッタ羽根26,27と羽根仕切板
23、および、開放絞り24,25を上記第二群レンズ
保持枠21に組み込み、その組み込み状態でシャッタ蓋
22の切り欠き部22cを蓋押さえ21hで押さえてビ
ス30をビス挿通穴22dを挿通してネジ穴21kに螺
着してシャッタ蓋22を第二群レンズ保持枠21に装着
する。シャッタ羽根26,27等が組み込まれ、シャッ
タ蓋22が装着された第二群レンズ保持枠21が二群枠
部7となる。
【0043】上記第二群枠部7は、ガイドロッド14を
介して第二群保持枠8に進退自在に装着される。すなわ
ち、図3に示すように第二群レンズ保持枠21に固着さ
れたスリーブ13およびスリーブ13外周に挿入した付
勢バネ18を第二群保持枠8のスリーブ開口部8gから
挿入し、ガイドロッド14をロッド嵌入穴8f,付勢バ
ネ18,スリーブ13,ロッド嵌入穴8eの順に挿通さ
せ、ガイドロッド14の両端をE型止め輪14bで固定
して装着状態とする。また、ガイドロッド14以外の図
示しない回転係止部分により第二群枠部7と第二群保持
枠8との回り止めがなされる。
【0044】上記ガイドロッド装着状態で上記第二群枠
部7は、上記第二群保持枠8に対して離間する方向にバ
ネ付勢され、S0 方向に相対移動が可能な状態で組み付
けられることになる。上記組み付け状態でフォーカスモ
ータ61を駆動すると、図示しないフォーカス駆動機構
により第二群枠部7が第二群保持枠8に対して付勢バネ
18の付勢力に抗して相対的に押圧駆動され、光軸O前
方方向へのフォーカシング動作がなされる。
【0045】なお、本レンズ鏡筒組み立て状態では、上
述のように第二群枠部7が連結して組み付けられた第二
群保持枠8の外周部8aは、上記フロートキー6の内周
部6bに光軸O方向に摺動自在に嵌入され、第二群保持
枠8のガイド突起部8cがフロートキー6の直進溝6i
に摺動自在に嵌入される。さらに、第二群保持枠8のカ
ムフォロア15は、上記カム環4の第二群用カム溝4d
に摺動自在に嵌入する。したがって、第二群保持枠8
は、フロートキー6でS0 方向にガイドされ、カム環4
の第二群用カム溝4dにより光軸O方向に進退駆動され
る。
【0046】上記第三群枠9は、図3に示すように中央
開口部を有し、第三群レンズ46,47,48(図9参
照)を保持する円環状の枠部材であって、その外周部9
a上に3つの部分円筒面状の突起部9eと、その突起部
9e上にそれぞれガイド突起部9bが設けられている。
そして、上記3つのガイド突起部9bに設けられる小穴
9cには、それぞれカムフォロア(第二のカムフォロ
ア)16が固着される。
【0047】本レンズ鏡筒組み立て状態では、上記第三
群枠9の外周部9aは、上記第二群保持枠8の後方延出
部内面8bに隙間をもって挿入され、部分円筒面状の突
起部9eがフロートキー6の内周部6bに摺動自在に嵌
入される。同時にガイド突起部9bが上記フロートキー
6の直進溝6hに摺動自在に嵌入される。さらに、カム
フォロア16が上記カム環4の第三群用カム溝4eに摺
動自在に嵌入する。したがって、第三群枠9は、フロー
トキー6でS0 方向にガイドされた状態でカム環4の第
三群用カム溝4eにより進退駆動される。
【0048】なお、本レンズ鏡筒の沈胴状態、あるい
は、望遠状態で上記第三群枠9と上記第二群保持枠8と
の間が接近した状態では、上記第三群枠9の円筒面状突
起部9eは、上記第二群保持枠8のガイド突起部8cが
設けられる後方延出部の間の切り欠き部8hに進入す
る。上記円筒面状突起部9eが上記切り欠き8hに進入
した状態では、第三群枠9のカムフォロア16が第二群
保持枠8のカムフォロア15より光軸O方向前方に位置
することが可能である。
【0049】また、上記第三群枠9と上記第二群保持枠
8の間には、2,3群間バネ17が挿入され、上記第三
群枠9は、常に上記第二群保持枠8に対して光軸O方向
に離反する方向に付勢されている。上記2,3群間バネ
17の付勢力によってカムフォロア15,16とカム溝
4d,4eと間の進退駆動時のガタが取り除かれる。
【0050】上記遮光用蛇腹部材54は、S0 方向に伸
縮自在な蛇腹であり、前面部54dと後面部54aが平
坦な面であって、後面部54aには、蓋押さえ21hの
逃げ部となる切り欠き54cと、シャッタ蓋22に係合
されるための3つのフック係止穴(被係合部)54bが
設けられている。
【0051】本レンズ鏡筒組み立て状態では、上記遮光
用蛇腹部材54は、上記第一群枠5と第二群枠部7のシ
ャッタ蓋22との間に伸縮自在の状態で組み込まれる。
すなわち、上記遮光用蛇腹部材54の前面部54dを上
記第一群枠5の前側内壁面5hに当接させ、一方、後面
部54aを上記シャッタ蓋22の内周状段部22gが形
成される前面蛇腹装着部22fに当接させる。そのと
き、上記遮光用蛇腹部材54のフック係止穴54bをシ
ャッタ蓋22の蛇腹フック22eに係止させて密着状態
で取り付ける。また、上記前面部54dと前側内壁面5
h間の固定には接着剤は使用せず、上記前面部54d
は、第一群枠の内壁内周側のテーパ形状の内方傾斜面5
jと外周側のテーパ形状の外方傾斜面5kとで位置決め
して嵌め込み、第一群枠5の前側内壁面5hに蛇腹部材
54自体の付勢力で密着させて取り付ける。
【0052】また、上記遮光用蛇腹部材54の前面部5
4dが当接する上記第一群枠5の前側内壁面5hは、図
5の分解斜視図に示すように内径側が内方傾斜面5j、
外径側が外方傾斜面5kで囲まれた凹部平面であり、そ
の内壁面部5hの周りに亘って光軸Oと直交する方向に
延びる溝状の空気通路部5iが設けられている。上記空
気通路部5iは、内壁面5hに設けられる空気通路5i1
と、内方傾斜面5j上に設けられる空気通路5i2と、外
方傾斜面5k上に設けられる空気通路5i3とが連通した
ものである。蛇腹部材54の取り付け状態で空気通路5
i2は、蛇腹部材54の内部に通じており、上記空気通路
5i3は、蛇腹部材54の外部に通じている。
【0053】したがって、上記第一群枠5と第二群枠部
7とが相対移動して蛇腹部材54が伸縮した場合、蛇腹
部材54の内,外に存在する空気は、空気通路部5iを
通して蛇腹部材54の内,外に容易に移動するので蛇腹
部材54が潰れたり、あるいは、膨らんだりすることが
ない。また、上記第一群枠5と第二群枠部7を進退駆動
するときの空気圧差による負荷増大も防止される。
【0054】ここで、前述した回転枠2の固定枠1に対
する移動規制構造について図6,7,8を用いて詳細に
説明する。図6に示すように上記固定枠1の雌ヘリコイ
ドねじ1eのうち、隣り合う一対の雌ヘリコイドねじ山
1e1の前方側(被写体側)端部にてねじ山をつなぎ、ね
じ谷部1e2を埋めて肉盛り部1fを形成する。その肉盛
り部1fは、リード方向である光軸O方向の厚みZ0 を
有する。
【0055】一方、上記雌ヘリコイドねじ1eに螺合す
る上記回転枠2の雄ヘリコイドねじ2cの中であって、
上記雌ヘリコイドねじの谷部1e2に噛み合うべき1つの
雄ヘリコイドねじ山部をねじ山部2c2とする。そして、
上記ねじ山部2c2の前方側端面を後退端面部2c1とす
る。すなわち、図6,7,8に示すように上記後退端面
2c1は、他の雄ヘリコイドねじ2cの前方側端面2c0よ
りもリード方向である光軸O後方側に寸法Z0 だけ後退
させる。この寸法Z0 は、上記肉盛り部1fの厚みと等
しくとる。
【0056】本レンズ鏡筒組み立て状態では、上述のよ
うな移動規制構造をもつ上記回転枠2を固定枠1にヘリ
コイドねじを螺合させる。上記螺合状態で上記回転枠2
を固定枠1に対して回転させながら前方に移動させて行
き、後述するテレ端位置に対応する最大繰り出し位置に
達すると、上記雄ヘリコイドねじ2c2の後退端面部2c1
が上記固定枠1の肉盛り部1fに当接し、移動規制状態
となる。上記移動規制状態で回転枠2のさらなる前方移
動が規制され、ヘリコイドねじの螺合外れが確実に防止
される。また、上記移動規制状態にあるときは、固定枠
1の雌ヘリコイドねじ1eが配設される前端面1hと、
回転枠2の雄ヘリコイドねじ2cの前方側端面2c0とが
一致する。
【0057】以上のような構成を有する本実施形態のレ
ンズ鏡筒のズーミングによる進退動作について、以下、
説明する。本レンズ鏡筒が沈胴状態にあるとき、図9の
縦断面図に示すように全ての枠部材は、固定枠1の内部
に収納されている。
【0058】本レンズ鏡筒を上記沈胴状態から図10の
縦断面図に示す撮影可能な広角状態(ワイド端位置)に
繰り出すには、図示しない駆動機構を介してロングギヤ
11を時計回りに所定量回転させる。ロングギヤ11の
回転により回転枠2が回転しながら繰り出される。その
とき、S0 方向に直進ガイドされる移動枠3も回転枠2
とともに前方に直進移動する。カム環4は、カムフォロ
ア12を介して回転枠2と同様に回転駆動され、移動枠
3のカム溝3hにより回転枠2よりもさらに前方に繰り
出される。第一群レンズを保持する第一群枠5は、フロ
ートキー6を介してS0 方向に直進ガイドされているた
めに、カム環4の回転に伴ってヘリコイドねじ4c,5
cを介してカム環4よりも前方のワイド端位置まで繰り
出される。
【0059】第二群保持枠8は、第二群レンズ43,4
4,45を保持する第二群枠部7を支持しており、第二
群枠部7とともにフロートキー6によってS0 方向に直
進ガイドされながら上記カム環4によってワイド端位置
に繰り出される。すなわち、カムフォロア15が回転す
るカム環4の第2群カム溝4dに沿って移動し、第二群
保持枠8がワイド端位置に繰り出される。
【0060】第三群レンズ46,47,48を保持する
第三群枠9もフロートキー6によってS0 方向に直進ガ
イドされ、上記カム環4によって同じくワイド端位置に
繰り出される。すなわち、カムフォロア16が回転する
カム環4の第三群カム溝4eに沿って移動し、第三群保
持枠9がワイド端位置に繰り出される。
【0061】本レンズ鏡筒を上記ワイド状態から図11
の縦断面図に示す望遠状態(テレ端位置)に繰り出すに
は、ロングギヤ11をさらに時計回りに所定量回転させ
る。上記ロングギヤ11の回転により回転枠2が回転し
ながら繰り出される。同様に移動枠3が直進ガイドさ
れ、また、カム環4が回転しながら回転枠2の前方に繰
り出される。第一群枠5は、さらにカム環4の回転に伴
ってカム環4よりも前方のテレ端位置まで繰り出され
る。そして、第二群保持枠8と第三群枠9もカム環4の
カム溝4d,4eによってそれぞれカムフォロア15,
16を介してテレ端位置に繰り出される。
【0062】なお、第二群保持枠8がワイド端位置から
テレ端位置に繰り出されるにしたがって、第二群保持枠
8に支持される第二群枠部7の開放絞りレバー28とフ
ロートキー6の開放絞り開放カム6jとの当接により開
放方向に回動駆動され、開放絞り24,25が全開放方
向に開口する。
【0063】その後、本レンズ鏡筒を沈胴状態に繰り込
むには、図示しない駆動機構を介してロングギヤ11を
反時計回りに回転させる。そのロングギヤの回転によっ
て、回転枠2,移動枠3,カム環4、さらに、第二群保
持枠8,第三群枠9等が図9の縦断面図に示す沈胴位置
に繰り込まれる。
【0064】ここで、カム環4の第二群カム溝4dおよ
第三群カム溝4eに摺動自在に嵌入する第二群保持枠駆
動用のカムフォロア15および第三群枠駆動用のカムフ
ォロア16の従動状態について、図12のカム環のカム
溝展開図を用いて詳細に説明する。なお、上記図12に
はカム溝に従動する各カムフォロアの相対移動位置が併
せて示されている。そして、図12には一対のカム溝4
d,4eおよびカムフォロア15,16のみを示してい
るが、カム環4にはカム溝4d,4eは、それぞれ三対
設けられ、それぞれにカムフォロア15,16が摺動自
在に嵌入している。
【0065】本レンズ鏡筒において、沈胴状態では、図
12に示すようにカム溝4dに嵌入するカムフォロア1
5は、沈胴対応位置P15C にある。カム溝4eに嵌入す
るカムフォロア16は、沈胴対応位置P16C にある。こ
のときのカムフォロアの光軸O方向の位置関係は、カム
フォロア15がカムフォロア16より相対的に前方(被
写体側)位置にあり、その距離差は、Scとなる。
【0066】また、ワイド状態では、カム環4が沈胴回
動位置からワイド端回動位置まで角度θCWだけ回転し、
カム溝4dに嵌入するカムフォロア15は、ワイド端対
応位置P15W に移動する。カム溝4eに嵌入するカムフ
ォロア16は、ワイド端対応位置P16W に移動する。こ
のときのカムフォロアの光軸O方向の位置関係もカムフ
ォロア15がカムフォロア16よりも相対的に前方(被
写体側)位置にあり、その距離差は、Swとなる。
【0067】さらに、テレ状態では、カム環4がワイド
回動位置からテレ端回動位置まで角度θWTだけ回転し、
カム溝4dに嵌入するカムフォロア15は、テレ端対応
位置P15T に移動する。カム溝4eに嵌入するカムフォ
ロア16は、テレ端対応位置P16T に移動する。ワイド
状態からテレ状態に変化するときカムフォロア15と1
6とは、光軸O方向の位置関係が上述した沈胴,ワイド
状態から逆転する(すなわち、反転する)。そして、カ
ム環4がテレ端位置にあるとき、カムフォロア15は、
カムフォロア16よりも相対的に後方(像側)位置し、
その距離差は、Stとなる。
【0068】上述のようにズーム駆動時にてカム環4が
沈胴回動位置からワイド端回動位置にあるときのカムフ
ォロア15と16の光軸O方向の位置関係が、テレ端回
動位置に回転するときに逆転するようにカム環4のカム
溝4dとカム溝4eとが形成されるが、互いに交差する
ことはないように形成されている。
【0069】上述した本実施形態のレンズ鏡筒に組み込
まれた回転枠2の固定枠1に対する移動規制構造は、上
記固定枠1側の雌ヘリコイドねじ1eの中の1つのねじ
谷部1e2の先端部(開放端面側)に肉盛り部1fを設
け、一方、上記回転枠2側の雄ヘリコイドねじ2cの中
の1つのねじ山2c2の前端面を後退端面部2c1とした。
そして、上記回転枠2が最大繰り出し位置であるテレ端
位置に達したとき、上記ねじ山2c2の後退端面部2c1と
上記肉盛り部1fが当接し、回転枠2のそれ以上の前方
移動が規制する。この規制により固定枠1の雌ヘリコイ
ドねじ1eから回転枠2が外れてしまうことを確実に防
止する。
【0070】さらに、上記後退端面部2c1の後退寸法を
上記肉盛り部1fの肉盛り寸法と等しくしていることか
ら上記回転枠2の最大繰り出し状態では、固定枠1の雌
ヘリコイドねじ1eが配設される前端面1hと、回転枠
2の雄ヘリコイドねじ2cの前方側端面2c0とが一致す
る。したがって、従来のレンズ鏡筒のように固定枠の前
側端面よりさらに前方位置に回転枠の移動を規制するス
トッパ等を配置する必要がなく、上記固定枠1の最先端
部となる前端面1hまでの雌ヘリコイドねじ1eを有効
に利用できて固定枠1の全長を短くすることができる。
そして、鏡筒の沈胴状態での全長を短くすることができ
る。
【0071】なお、上記固定枠1の雌ヘリコイドねじの
肉盛り部1fとそれに対応する回転枠2の雄ヘリコイド
ねじの後退端面部2c1とは、上記実施形態の場合のよう
に一対とは限らず、枠周上に例えば、3対配置するよう
にしてもよい。
【0072】上述した本発明の実施の形態に基づいて、 (1) 開放端面側において、一条の雌ヘリコイドねじ
端部の山部と、上記雌ヘリコイドねじ端部の山部の隣の
一条の雌ヘリコイドねじ端部の山部とをつなぎ、リード
方向に所定厚み分だけ肉盛りした肉盛り部とを設けた雌
ヘリコイドねじ部を内周に有する第一の枠と、複数の雄
ヘリコイドねじ山のうち、1つのヘリコイドねじ山の端
面を他のヘリコイドねじ山の端部よりリード方向の所定
寸法だけ後退させた後退端面部を設けた雄ヘリコイドね
じを外周に有して、上記第一の枠の雌ヘリコイドねじと
螺合して嵌合する第二の枠と、を有しており、上記第一
の枠と上記第二の枠とのヘリコイド嵌合の抜け落ちを防
止するために上記肉盛り部と上記後退端面部とを当接可
能にしたことを特徴とする鏡枠装置を提案することがで
きる。
【0073】(2) 上記第一の枠、もしくは、第二の
枠は、固定された枠であることを特徴とする上記(1)
記載の鏡枠装置を提案することができる。
【0074】
【発明の効果】上述のように本発明の鏡枠装置において
は、第一の枠の雌ヘリコイドねじの1つのねじ谷部を肉
盛りし、それと対応する第二の枠の雄ヘリコイドねじの
1山の端面を後退させた構造を採用して、上記第一の枠
と第二の枠とが相対移動終端位置に到達したときに上記
ヘリコイドねじの肉盛り部分と後退した端面とを当接さ
せ、枠の移動を規制するようにしたので、上記鏡枠装置
によれば、上記枠の進退方向の長さを有効に利用するこ
とが可能であり、小型化が実現可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の鏡枠装置であるズームレ
ンズ鏡筒の一部を示す分解斜視図。
【図2】上記一実施形態のズームレンズ鏡筒の他の一部
を示す分解斜視図。
【図3】上記一実施形態のズームレンズ鏡筒のさらに他
の一部を示す分解斜視図。
【図4】上記一実施形態のズームレンズ鏡筒を構成する
第二群枠の分解斜視図。
【図5】上記一実施形態のズームレンズ鏡筒を構成する
第一群枠の前方側内壁部と遮光用蛇腹部材の分解斜視
図。
【図6】上記一実施形態のズームレンズ鏡筒を構成する
固定枠と回転枠のヘリコイドねじの螺合部周りの分解斜
視図。
【図7】上記一実施形態のズームレンズ鏡筒を構成する
固定枠と回転枠のヘリコイドねじを内周側から見た展開
図。
【図8】上記一実施形態のズームレンズ鏡筒を構成する
回転枠の雄ヘリコイドねじを外周側から見た展開図。
【図9】上記一実施形態のズームレンズ鏡筒の沈胴状態
における縦断面図。
【図10】上記一実施形態のズームレンズ鏡筒のワイド
端状態における縦断面図。
【図11】上記一実施形態のズームレンズ鏡筒のテレ端
状態における縦断面図。
【図12】上記一実施形態のズームレンズ鏡筒における
カム環のカム溝展開図と上記カム溝によって駆動される
第二群保持枠および第三群枠のカムフォロアの沈胴,ズ
ーム時の従動状態を示す。
【符号の説明】
1 ……固定枠(第一の枠) 1e……雌ヘリコイドねじ 1f……肉盛り部 2 ……回転枠(第二の枠) 2c……雄ヘリコイドねじ 2c1……後退端面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開放端面部において、一条の雌ヘリコイ
    ドねじ山部の端部と、上記雌ヘリコイドねじ山部の隣の
    一条の雌ヘリコイドねじ山部の端部とをつなぎ、リード
    方向に所定厚み分だけ肉盛りした肉盛り部を設けた雌ヘ
    リコイドねじ部を内周に有する第一の枠と、 複数の雄ヘリコイドねじ山のうち、1つのヘリコイドの
    端面を他の雄ヘリコイドねじ山の端部よりリード方向に
    所定寸法だけ後退させた後退端面部を設けた雄ヘリコイ
    ドねじを外周に有して、上記第一の枠の雌ヘリコイドね
    じと螺合して嵌合する第二の枠と、 を有しており、上記第一の枠と上記第二の枠とのヘリコ
    イド嵌合の抜け落ちを防止するために上記肉盛り部と上
    記後退端面部とを当接可能にしたことを特徴とする鏡枠
    装置。
  2. 【請求項2】 上記第一の枠、もしくは、第二の枠は、
    固定された枠であることを特徴とする請求項1記載の鏡
    枠装置。
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