JP2002192505A - 藺草製品及びその製造方法 - Google Patents

藺草製品及びその製造方法

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JP2002192505A JP2000391530A JP2000391530A JP2002192505A JP 2002192505 A JP2002192505 A JP 2002192505A JP 2000391530 A JP2000391530 A JP 2000391530A JP 2000391530 A JP2000391530 A JP 2000391530A JP 2002192505 A JP2002192505 A JP 2002192505A
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Katsunori Adachi
勝則 足立
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Abstract

(57)【要約】 【課題】藺草製品の基材となる筵の切断側の藺草が解れ
ないようにしたものにおいて、解れないようにした縁部
を直線的に形成することができるようにして、敷物等の
藺草製品としての型を整えることができる藺草製品を提
供する。 【解決手段】上敷(M)は筵でつくられた長方形状の上敷
本体(1)を備えている。上敷本体(1)の長手方向両端部の
縁部には、甘撚り糸で縫われた縁かがり縫い部(21)が形
成されている。縁かがり縫い部(21)が設けられている縁
部側は、それぞれ所要幅で裏面(3)側へ折り曲げられて
いる。縁かがり縫い部(21)は、縁かがり縫い部(21)の両
側二箇所で上敷本体(1)に縫い糸(4)で全長にわたり縫い
付けられており、これにより、上敷(M)の長手方向の両
端部には、筵が二重となった縁部(2)が設けられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、敷物等の藺草製品
及びその製造方法に関する。更に詳しくは、藺草製品の
基材となる筵の幅方向の切断側の藺草が解れないように
したものにおいて、解れないようにした縁部を直線的に
形成することができるようにして、敷物等の藺草製品と
しての型を整えることができるものに関する。
【0002】
【従来の技術】藺草は吸放湿性に優れ、ホルムアルデヒ
ド、二酸化硫黄、二酸化窒素等に対する吸着性にも優れ
ていることが分かってきている。これにより、畳や茣蓙
等、藺草で作った製品を室内で使用すると、建材等の接
着剤から出るホルムアルデヒドによるハウスシック症状
を軽減することができると共に、梅雨時の室内の調湿や
冬季の石油ストーブ等による不快臭の軽減にも効果があ
るといわれている。
【0003】上記のような優れた性質を有する藺草製品
は、大部分が筵(むしろ)を基材としたものである。基
材となる筵は、例えば、上敷や寝茣蓙等の敷物に使用さ
れる場合、木綿糸等をたて糸として、泥染めその他の染
色方法によって染められた藺草を使用して織成されてい
る。
【0004】このような筵から製品を得るためには、ま
ず、織成された筵を幅方向(たて糸と直角方向)または
織成方向に所定の大きさで切断する必要がある。特に、
幅方向の切断部では、たて糸が切断され、端辺部の藺草
が簡単に解れてしまうので、製品にするためには解れな
いようにする処理を施す必要がある。
【0005】筵の幅方向の切断部の藺草が解れないよう
にするために、従来より次のような方法を採用してい
る。第1の方法は、切断部を縁布で覆うものであり、そ
の手順は次のとおりである。 筵の幅方向の切断部において、例えば、約10cmの
幅で接着剤を塗布し、そのほぼ中央部を切断する。切断
部の端部から製品の長さに合わせて、例えば、2cmの
幅で藺草を外し、その幅の分だけたて糸を露出させる。 藺草を外した切断部において、露出しているたて糸を
切断部に残っている藺草に沿わせるようにして接着す
る。このとき、露出しているたて糸を数本まとめて結ぶ
場合もある。 たて糸を藺草に接着した後、藺草の方向と平行な両側
の縁部を縁布で覆い、縁布を側部の全幅にわたり縫い糸
で縫着する。 筵のたて糸方向と平行な両縁部を縁布で覆い、縁布を
両側部の全長にわたり縫い糸で縫着する(製品によって
は、の工程は行わないこともある)。
【0006】第2の方法は、縁布を設けず、縁部をシン
プルにするものであり、その手順は次のとおりである。 筵の幅方向の切断部において、藺草を数本外し、たて
糸を数mm程度露出させる。 藺草を外した切断部に、接着機を使用して接着剤を切
断部の一端から他端に走らせ、露出しているたて糸を藺
草に沿わせるようにして接着する。 切断部を筵の裏面側に所要の幅で折り曲げ、折り曲げ
た部分を更に筵の裏面側に所要の幅で折り曲げて、たて
糸が見えないようにする。これにより、筵が三重に重な
る。 重層部を縫着し固定する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したよう
な従来の藺草が解れないようにするための方法には、次
のような課題があった。すなわち、図6に示すように、
筵に織成された藺草は、たて糸と直角に直線状に並行し
ているように見えるが、実際は織成方向において、弓な
りに湾曲して並行している。従って、幅方向に真っ直ぐ
に切断すると、筵の両切断部に中間部分や両端部分が切
断された短い藺草が数本ずつ残ってしまう(図6(a)参
照:黒い部分)。これらの残った短い藺草は、簡単に解
れるので取り除かれる。しかし、この短い藺草を取って
しまうと、筵の織成方向の両側縁部は、直線でなく、外
側に膨らんだ曲線と内側に凹んだ曲線になる。これで
は、上記第1、第2の方法で、藺草が解れないようにす
るための処理をしても、敷物等の藺草製品としての型が
崩れてしまう(図6(b)参照)。
【0008】また、上記第1の方法は、上記接着剤を塗
布した箇所の藺草を製品の長さに合わせて外すため、藺
草のロスが多かった。また、筵の切断部に縁布を縫着す
るので、その分工程が多くなり、コストアップの原因と
なっていた。しかも、縁布が設けられている藺草製品
は、意匠的にも変わり映えしなかった。また、上記第2
の方法は、筵の縁部が折り曲げられて三重になっている
ため、厚くなり過ぎて意匠的に見苦しかった。
【0009】(本発明の目的)本発明の目的は、藺草製
品の基材となる筵の切断側の藺草が解れないようにした
ものにおいて、解れないようにした縁部を直線的に形成
することができるようにして、敷物等の藺草製品として
の型を整えることができる藺草製品およびその製造方法
を提供することである。
【0010】本発明の他の目的は、藺草製品の基材とな
る筵の切断側の藺草が解れないようにしたものにおい
て、製造における藺草のロスが少なく、かつ幅方向の縁
部が解れないようにするための工程が少なくなり、コス
トダウンが図れる藺草製品およびその製造方法を提供す
ることである。
【0011】本発明の更に他の目的は、藺草製品の基材
となる筵の切断側の藺草が解れないようにしたものにお
いて、シンプルかつ斬新な外観を有する藺草製品および
その製造方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に講じた本発明の手段は次のとおりである。第1の発明
にあっては、少なくとも筵の藺草と平行な縁部が縁かが
り縫いされていることを特徴とする、藺草製品である。
【0013】第2の発明にあっては、筵の藺草と平行な
縁部が切断後そのまま縁かがり縫いされており、当該縁
部が裏面側に折り曲げられ、当該折り曲げられた部分が
筵に縫い付けられていることを特徴とする、藺草製品で
ある。
【0014】第3の発明にあっては、縫い付けられてい
る部分が縁かがり縫いされた部分であることを特徴とす
る、第2の発明に係る藺草製品である。
【0015】第4の発明にあっては、甘撚り糸で縁かが
り縫いされていることを特徴とする、第1、第2または
第3の発明に係る藺草製品である。
【0016】第5の発明にあっては、筵の藺草と平行な
縁部を切断後そのまま縁かがり縫いするステップ、縁か
がり縫いした部分を裏面側に折り曲げるステップ、折り
曲げた部分を筵に縫い付けるステップ、を含むことを特
徴とする、藺草製品の製造方法である。
【0017】第6の発明にあっては、縫い付ける部分が
縁かがり縫いをした部分であることを特徴とする、第5
の発明に係る藺草製品の製造方法である。
【0018】第7の発明にあっては、縁かがり縫いを甘
撚り糸で行うことを特徴とする、第5または第6の発明
に係る藺草製品の製造方法である。
【0019】第8の発明にあっては、縁かがり縫いをオ
ーバーロックミシンまたはインターロックミシンで行う
ことを特徴とする、第5、第6または第7の発明に係る
藺草製品の製造方法である。
【0020】本発明にいう「藺草製品」は、床に敷かれ
る敷物に限定されるものではなく、例えば、食卓やテー
ブルにおいて食器などの物を載せる敷物、あるいは家具
や民芸品、建材などに使用される表面材などがある。藺
草製品は、少なくとも筵の藺草と平行な縁部、すなわ
ち、たて糸の方向(織成方向)と直角な方向(幅方向)
の縁部が縁かがり縫いされているが、更にたて糸の方向
と平行な二箇所の縁部を縁かがり縫いすることもでき
る。縁かがり縫いをする糸は、甘撚り糸に限定されるも
のではなく、撚り糸など他の種類の糸を使用してもよ
い。また、糸の材質も限定せず、木綿、麻、絹等の天然
繊維の糸でもよいし、ナイロン等、化学繊維の糸でもよ
い。
【0021】(作 用)本発明に係る藺草製品は、少な
くとも筵の藺草と平行な縁部が縁かがり縫いされてお
り、縁かがり縫いされた部分は藺草が硬く締まり、縁部
に十分な強度が付与される。また、縁かがり縫いした糸
で切断部を覆うことができるので、縁部が見苦しくなら
ない。このため、必ずしも縁布で覆う必要はなく、その
場合、藺草が解れないようにするための工程が少なくな
り、コストダウンを図ることができる。更に、縁部を縁
布で覆った従来の藺草製品に比べ、シンプルかつ斬新な
外観を有しており、見栄えがよい。
【0022】本発明に係る藺草製品は、筵の藺草と平行
な縁部が切断後そのまま縁かがり縫いされており、当該
縁部が裏面側に折り曲げられ、当該折り曲げられた部分
が筵に縫い付けられている。すなわち、通常は直線的に
切断される切断線の形状がそのまま藺草製品の縁部に現
れる。従って、解れないようにした縁部を直線状に形成
することができ、更に折り曲げたときの縁部も直線状に
なるので、敷物等の藺草製品としての型を整えることが
できる。なお、切断部に残る短い藺草を取らないので、
ロスがない。
【0023】また、縁部が折り曲げられていることによ
り、強度が十分である。縁かがり縫いされた部分は見苦
しくないので、従来のように折り込んで見えなくする必
要もなく、折り曲げは一回でよい。従って、縁部の筵が
三重になった藺草製品と比較して、縁部が薄く、見苦し
くない。また、縁部の厚みが薄くなっているので、敷物
等に使用したときに、つまづくことを防止できる。
【0024】縁かがり縫いされた部分が筵に縫い付けら
れているものは、縁かがり縫いしている糸の解れを防止
でき、耐久性に優れる。
【0025】甘撚り糸で縁かがり縫いされているもの
は、甘撚り糸がほぐれたようになって広がるので、縁部
の藺草や露出しているたて糸を確実に覆い隠すことがで
きる。また、甘撚り糸は普通の撚り糸と比べて柔らかな
ので、縁部が必要以上に硬くなるのを防ぐことができ
る。
【0026】縁かがり縫いをオーバーロックミシンまた
はインターロックミシンで行うことによって、ミシン操
作時の上下左右に移動するルーバーの作動により、筵の
切断部の端面(最も外側の藺草がある部分)が、上糸に
より内側に引き寄せられて固定され、当該端面で藺草が
解れないようになる。そのとき、縁部に露出しているた
て糸は、縁かがり縫いのときの上糸により覆い隠され目
立たなくなる。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
き更に詳細に説明する。図1は本発明に係る上敷の一端
側を表側に折り返した状態を示す斜視図、図2は上敷本
体の幅方向の縁部を切断し、縁かがり縫いをする工程の
説明図、図3は図1に示す上敷の縁かがり縫いされた部
分を含む縁部を示す要部拡大斜視図である。
【0028】符号Mは上敷である。上敷Mは、筵でつく
られた長方形状の上敷本体1を備えている。上敷Mは、
長手方向がたて糸方向、すなわち織成方向と平行であ
り、幅方向が藺草の方向と平行である。上敷本体1の長
手方向両端部の幅方向と平行な縁部には、全長にわたり
縁かがり縫い部21が形成されている。縁かがり縫い部
21は、甘撚り糸を使用して縫われている。縁かがり縫
い部21は、縁部の表面5側と裏面3側の甘撚り糸がや
や盛り上がるように形成されている。
【0029】縁かがり縫い部21が設けられている縁部
側は、それぞれ所要幅で裏面3側へ折り曲げられてい
る。そして、縁かがり縫い部21は、縁かがり縫い部2
1の両側二箇所で上敷本体1に縫い糸4で全長にわたり
縫い付けられている。これにより、上敷Mの長手方向の
両端部には、筵が二重となった処理部2が設けられてい
る。また、上敷本体1の幅方向両端部の長手方向と平行
な縁部は、普通の藺草敷物と同様に端部処理されてい
る。
【0030】(作用)本発明に係る上敷Mの作用を、図
1、図2、図3を参照して説明する。上敷Mは、上敷本
体1の縁部が縁かがり縫いされているので、縁かがり縫
いされた部分の藺草が硬く締まり、更に処理部2は筵を
二重に折り曲げて形成されているので、十分な強度を有
している。また、従来のもののように折り曲げて筵が三
重になっているものと比べて薄くなっており、見苦しく
ない。更に、処理部2の厚さが薄いので、つまづくこと
を防止できる。
【0031】縁かがり縫い部21は、上敷本体1の切断
部である縁部を覆っており、これにより藺草の解れが防
止できるので、縁布は特に必要ない。従って、その分、
解れないようにするための工程が少なくなり、コストア
ップを防ぐことができる。また、上敷Mは、縁部を縁布
で覆った従来の藺草製の敷物に比べ、シンプルかつ斬新
な外観を有しており、見栄えがよい。
【0032】上敷Mの処理部2は、縁かがり縫い部21
を上敷本体1に縫い付けて形成されているので、縁かが
り縫い部21の撚り糸の解れが防止される。これによ
り、縁かがり縫い部21が外れて捲れてしまうようなこ
とを確実に防ぐことができる。
【0033】縁かがり縫い部21は、甘撚り糸で縫われ
ており、甘撚り糸がほぐれたようになり広がるので、た
て糸を確実に覆って隠すことができる。また、甘撚り糸
は、藺草を硬く締めるとはいっても、締付力がそれ程強
くならないので、処理部2が必要以上に硬くなるのを防
ぐことができる。
【0034】上敷Mの製造方法を図1、図2、図3を参
照して説明する。藺草を使用して織成された筵を、製品
となる上敷本体1の長さより少し長めに幅方向で切断す
る。このとき、上敷本体1の両切断部に中間部分や両端
部分が切断された短い藺草が数本ずつ残る(図2(a)参
照)。この切断部8を上記短い藺草を残したまま、甘撚
り糸を使用して縁かがり縫いを行い、縁かがり縫い部2
1を形成する(図2(b)参照)。なお、縁かがり縫いは
オーバーロックミシンで行われる。これにより、縁かが
り縫い部21は、切断部8と同様にほぼ直線状となる。
【0035】次に、縁かがり縫い部21が設けられてい
る縁部側を、それぞれ所要幅で裏面3側に折り曲げ、縁
かがり縫い部21の両側二箇所で上敷本体1に縫い糸4
で全長にわたり縫い付け(図3参照)、上敷Mを得る。
これにより、上敷Mの処理部2の縁部も直線状になり、
全体としての形状も整う(図1参照)。
【0036】図4は本発明に係るランチョンマットの斜
視図である。ランチョンマットLは、筵でつくられた長
方形のランチョンマット本体6を有している。ランチョ
ンマット本体6の処理部2は、全周にわたり縫い糸4に
よりオーバーロックミシンで縁かがり縫いされ、縁かが
り縫い部21が形成されている。縁かがり縫い部21の
形成方法は上敷Mと同様である。
【0037】ランチョンマットLは、筵でつくられてお
り、しかも、処理部2に縁かがり縫い部21が設けられ
ているので、意匠が特徴的で、今までのランチョンマッ
トにない斬新な外観を有している。
【0038】図5は本発明に係るコースターの斜視図で
ある。コースターCは、筵でつくられた円形のコースタ
ー本体7を有している。コースター本体7の処理部2
は、全周にわたり縫い糸4によりオーバーロックミシン
で縁かがり縫いされ、縁かがり縫い部21が形成されて
いる。縁かがり縫い部21の形成方法は上記上敷Mと同
様である。
【0039】コースターCは、筵でつくられており、し
かも、処理部2に縁かがり縫い部21が設けられている
ので、上記ランチョンマットLと同様に意匠が特徴的
で、今までのコースターにない斬新な外観を有してい
る。
【0040】本明細書で使用している用語と表現は、あ
くまでも説明上のものであって、なんら限定的なもので
はなく、本明細書に記述された特徴およびその一部と等
価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の
技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能であるとい
うことは言うまでもない。なお、本発明は図示の実施の
形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載
内において種々の変形が可能である。
【0041】
【発明の効果】本発明は上記構成を備え、次の効果を有
する。 (a)本発明に係る藺草製品は、少なくとも筵の藺草と
平行な縁部が縁かがり縫いされており、縁かがり縫いさ
れた部分は藺草が硬く締まり、縁部に十分な強度が付与
される。また、縁かがり縫いした糸で切断部を覆うこと
ができるので、縁部が見苦しくならない。このため、必
ずしも縁布で覆う必要はなく、その場合、藺草が解れな
いようにするための工程が少なくなり、コストダウンを
図ることができる。更に、縁部を縁布で覆った従来の藺
草製品に比べ、シンプルかつ斬新な外観を有しており、
見栄えがよい。
【0042】(b)本発明に係る藺草製品は、筵の藺草
と平行な縁部が切断後そのまま縁かがり縫いされてお
り、当該縁部が裏面側に折り曲げられ、当該折り曲げら
れた部分が筵に縫い付けられている。すなわち、通常は
直線的に切断される切断線の形状がそのまま藺草製品の
縁部に現れる。従って、解れないようにした縁部を直線
状に形成することができ、更に折り曲げたときの縁部も
直線状になるので、敷物等の藺草製品としての型を整え
ることができる。なお、切断部に残る短い藺草を取らな
いので、ロスがない。また、縁部が折り曲げられている
ことにより、強度が十分である。縁かがり縫いされた部
分は見苦しくないので、従来のように折り込んで見えな
くする必要もなく、折り曲げは一回でよい。従って、縁
部の筵が三重になった藺草製品と比較して、縁部が薄
く、見苦しくない。また、縁部の厚みが薄くなっている
ので、敷物等に使用したときに、つまづくことを防止で
きる。
【0043】(c)縁かがり縫いされた部分が筵に縫い
付けられているものは、縁かがり縫いしている糸の解れ
を防止でき、耐久性に優れる。
【0044】(d)甘撚り糸で縁かがり縫いされている
ものは、甘撚り糸がほぐれたようになって広がるので、
縁部の藺草や露出しているたて糸を確実に覆い隠すこと
ができる。また、甘撚り糸は普通の撚り糸と比べて柔ら
かなので、縁部が必要以上に硬くなるのを防ぐことがで
きる。
【0045】(e)縁かがり縫いをオーバーロックミシ
ンまたはインターロックミシンで行うことによって、ミ
シン操作時の上下左右に移動するルーバーの作動によ
り、筵の切断部の端面が、上糸により内側に引き寄せら
れて固定され、当該端面で藺草が解れないようになる。
そのとき、縁部に露出しているたて糸は、縁かがり縫い
のときの上糸により覆い隠され目立たなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る上敷の一端側を表側に折り返した
状態の斜視図。
【図2】上敷本体の幅方向の縁部を切断し、縁かがり縫
いをする工程の説明図。
【図3】図1に示す上敷の縁かがり縫いされた部分を含
む縁部を示す要部拡大斜視図。
【図4】本発明に係るランチョンマットの斜視図。
【図5】本発明に係るコースターの斜視図。
【図6】従来の藺草製品の型が整わない状態を示す説明
図。
【符号の説明】
M 上敷 1 上敷本体 2 処理部 21 縁かがり縫い部 8 切断部 3 裏面 4 縫い糸 5 表面 L ランチョンマット 6 ランチョンマット本体 C コースター 7 コースター本体

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも筵の藺草と平行な縁部が縁か
    がり縫いされていることを特徴とする、 藺草製品。
  2. 【請求項2】 筵の藺草と平行な縁部が縁かがり縫いさ
    れており、当該縁部が裏面側に折り曲げられ、当該折り
    曲げられた部分が筵に縫い付けられていることを特徴と
    する、 藺草製品。
  3. 【請求項3】 縫い付けられている部分が縁かがり縫い
    された部分であることを特徴とする、 請求項2記載の藺草製品。
  4. 【請求項4】 甘撚り糸で縁かがり縫いされていること
    を特徴とする、 請求項1、2または3記載の藺草製品。
  5. 【請求項5】 筵の藺草と平行な縁部を縁かがり縫いす
    るステップ、 縁かがり縫いした部分を裏面側に折り曲げるステップ、 折り曲げた部分を筵に縫い付けるステップ、を含むこと
    を特徴とする、 藺草製品の製造方法。
  6. 【請求項6】 縫い付ける部分が縁かがり縫いをした部
    分であることを特徴とする、 請求項5記載の藺草製品の製造方法。
  7. 【請求項7】 縁かがり縫いを甘撚り糸で行うことを特
    徴とする、 請求項5または6記載の藺草製品の製造方法。
  8. 【請求項8】 縁かがり縫いをオーバーロックミシンま
    たはインターロックミシンで行うことを特徴とする、 請求項5、6または7記載の藺草製品の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107009458A (zh) * 2017-05-25 2017-08-04 吴惠菊 一种用于破竹机的后处理装置
CN107009467A (zh) * 2017-05-25 2017-08-04 吴惠菊 一种用于破竹机的带竹节薄膜处理的后处理装置

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