JP2002191808A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2002191808A
JP2002191808A JP2000398364A JP2000398364A JP2002191808A JP 2002191808 A JP2002191808 A JP 2002191808A JP 2000398364 A JP2000398364 A JP 2000398364A JP 2000398364 A JP2000398364 A JP 2000398364A JP 2002191808 A JP2002191808 A JP 2002191808A
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command
payout
game
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ball
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JP2000398364A
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Shohachi Ugawa
詔八 鵜川
Takashi Fukuda
隆 福田
Fumitaka Sekine
史高 関根
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Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊技制御手段から電気部品制御手段に送信さ
れる制御コマンド数を削減するとともに、制御コマンド
の作成および送信に関する遊技制御手段のプログラム容
量の増大を防止する。 【解決手段】 払い出される遊技球の不足が検知された
とき(球切れ時)にも、下皿満タンで遊技球を払い出す
べきでないときにも、同一のコマンドである払出停止状
態指定コマンドが遊技制御手段から払出制御手段に通知
される。すなわち、払出停止をすべき条件が異なってい
ても、共通のコマンドが遊技制御手段から払出制御手段
に送信される。そして、払出制御手段は、払出停止状態
指定コマンドを受信すると遊技球の払出を停止する。い
ずれの払出停止条件が成立したときでも共通の制御コマ
ンドによって払出制御手段に対して払出が可能な状態で
ないことを指令できるので、遊技制御手段から払出制御
手段に対する情報伝達に関する負荷が低減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技者が遊技媒体
を用いて遊技を行うパチンコ遊技機やスロット機等の遊
技機に関する。
【0002】
【従来の技術】遊技機として、遊技球などの遊技媒体を
発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けら
れている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞する
と、所定個の遊技媒体が賞球として遊技者に払い出され
るものがある。さらに、表示状態が変化可能な可変表示
装置が設けられ、可変表示装置における表示結果があら
かじめ定められた特定の表示態様となった場合に所定の
遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがあ
る。
【0003】特別図柄を表示する可変表示装置における
表示結果があらかじめ定められた特定の表示態様の組合
せとなることを、通常、「大当り」という。なお、遊技
価値とは、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装
置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状
態になることや、遊技者にとって有利な状態となるため
の権利を発生させたりすることである。
【0004】大当りが発生すると、例えば、大入賞口が
所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に
移行する。そして、各開放期間において、所定個(例え
ば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成
する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例え
ば16ラウンド)に固定されている。なお、各開放につ
いて開放時間(例えば29.5秒)が決められ、入賞数
が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口
は閉成する。また、大入賞口が閉成した時点で所定の条
件(例えば、大入賞口内に設けられているVゾーンへの
入賞)が成立していない場合には、大当り遊技状態は終
了する。
【0005】遊技機における遊技進行はマイクロコンピ
ュータ等による遊技制御手段によって制御される。そし
て、可変表示装置に表示される識別情報は、遊技制御手
段の遊技制御マイクロコンピュータとは別の表示制御用
のマイクロコンピュータを含む表示制御手段によって制
御される。さらに、遊技機において、スピーカ等の音発
生手段が設けられ、遊技効果を増進するために遊技の進
行に伴ってスピーカから種々の効果音や音声が発せられ
る。また、遊技盤や枠側にランプやLED等の発光体が
設けられ、遊技効果を増進するために遊技の進行に伴っ
てそれらの発光体が点灯されたり消灯されたりする。そ
して、音発生手段や発光体を制御するために、音制御手
段を搭載した音制御基板を遊技制御手段とは別に設けた
り、発光体制御手段を搭載した発光体制御基板を遊技制
御手段とは別に設けた構成が採用されることがある。
【0006】賞球払出の制御を行う払出制御手段が、遊
技制御手段が搭載されている遊技制御基板とは別の払出
制御基板に搭載されている場合、遊技の進行は遊技制御
基板に搭載された遊技制御手段によって制御されるの
で、入賞にもとづく賞球個数は、遊技制御手段によって
決定され、払出制御基板に送信される。一方、遊技媒体
の貸し出しは、遊技の進行とは無関係であるから、一般
に、遊技制御手段を介さず払出制御手段によって制御さ
れる。
【0007】以上のように、遊技機には、遊技制御手段
の他に種々の制御手段が搭載されている。そして、遊技
の進行を制御する遊技制御手段は、遊技状況に応じて動
作指示を示す各コマンドを、各制御基板に搭載された各
制御手段に送信する。以下、遊技機に設けられている制
御手段を電気部品制御手段といい、電気部品制御手段が
搭載された基板を電気部品制御基板ということがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】遊技制御基板の他に複
数の電気部品制御基板が設けられている場合には、遊技
制御基板に搭載されている遊技制御手段は、それぞれの
電気部品制御基板に搭載されている電気部品制御手段に
対して制御指示のためのコマンドを送信する必要があ
る。すると、電気部品制御手段に送信されるコマンドの
種類は膨大な数になる。また、遊技制御手段のコマンド
作成と送信のためのプログラム容量が増大することにな
る。このことは、電気部品制御基板の数が多いほど顕著
である。
【0009】そこで、本発明は、遊技制御手段から電気
部品制御手段に送信されるコマンド数を削減できるとと
もに、コマンドの作成および送信に関する遊技制御手段
のプログラム容量の増大を防止できる遊技機を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による遊技機は、
遊技者が所定の遊技を行うことが可能であり所定の条件
成立に応じて遊技媒体が景品として払い出される遊技機
であって、少なくとも景品としての遊技媒体を払い出す
ことが可能な払出手段と、遊技の進行を制御する遊技制
御手段と、それぞれが遊技制御手段からのコマンドに応
じて遊技機に設けられる電気部品を制御するための処理
を行う複数の電気部品制御手段とを備え、複数の電気部
品制御手段には、遊技制御手段からのコマンドに応じて
払出手段の制御を行う払出制御手段が含まれ、遊技制御
手段から複数の電気部品制御手段のそれぞれに対して送
出されるコマンドの形態が共通化され、払出手段からの
遊技媒体の払い出しを禁止する禁止条件が複数あり、遊
技制御手段が、複数の禁止条件のうちいずれの条件が成
立した場合でも、払出手段からの払い出しを禁止するこ
とを示す共通の払出禁止状態指定コマンドを払出制御手
段に対して送信する処理を行うことを特徴とする。
【0011】遊技制御手段が、禁止条件が解除され、い
ずれの禁止条件も成立していない状態となった場合に
は、複数の禁止条件のうちいずれの条件が成立していた
かに関わらず、払出手段からの遊技媒体の払い出しを許
可することを示す共通の払出許可状態指定コマンドを払
出制御手段に対して送信する処理を行うように構成され
ていてもよい。
【0012】遊技制御手段は、各電気部品制御手段に対
して送信するコマンドの作成の制御を共通モジュールを
用いて行うことが好ましい。
【0013】遊技制御手段は、各電気部品制御手段に対
して送信するコマンドの出力の制御を共通モジュールを
用いて行うことが好ましい。
【0014】遊技制御手段が、電気部品制御手段にコマ
ンドを送信する際に、コマンドを受信可能に一回だけ出
力するように構成されていてもよい。
【0015】遊技制御手段から電気部品制御手段に送出
されるコマンドの形態が、少なくとも、一回に出力され
るコマンドのデータ量が同一であることによって共通化
されていてもよい。
【0016】コマンドは、コマンドデータとコマンドデ
ータの取り込みを指示する取込信号とを含み、電気部品
制御手段が、遊技制御手段から取込信号が出力されたこ
とに応じてコマンドデータを取り込むように構成されて
いてもよい。
【0017】払い出された遊技媒体が貯留される貯留部
に所定量以上の遊技媒体が貯留されているか否かを検出
するための貯留状態検出手段を備え、遊技制御手段が、
貯留状態検出手段により貯留部に所定量以上の遊技媒体
が貯留されていることが検出された場合に、払出手段か
らの遊技媒体の払い出しの禁止条件の成立と判定するよ
うに構成されていてもよい。
【0018】払出手段に供給される遊技媒体が所定量以
上確保されているか否かを検出するための遊技媒体切れ
検出手段を含み、遊技制御手段が、遊技媒体切れ検出手
段により遊技媒体が所定量以上確保されていないことが
検出された場合に、払出手段からの遊技媒体の払い出し
の禁止条件の成立と判定するように構成されていてもよ
い。
【0019】遊技制御手段が、定期的に発生するタイマ
割込が生じたことにもとづいて遊技制御処理を実行する
とともに、遊技制御処理に要する時間の余り時間で遊技
の制御に用いられるカウンタを更新する処理を実行し、
余り時間でカウンタを更新する処理中では割込禁止に設
定するように構成されていてもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチン
コ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチン
コ遊技機を正面からみた正面図、図2はガラス扉枠を取
り外した状態での遊技盤の前面を示す正面図である。な
お、以下の実施の形態では、パチンコ遊技機を例に説明
を行うが、本発明による遊技機はパチンコ遊技機に限ら
れず、例えばスロット機等であってもよい。また、画像
式の遊技機に適用することもできる。
【0021】パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成
された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取
り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊
技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に
形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対
して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構
部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けら
れる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構
造体である。
【0022】図1に示すように、パチンコ遊技機1は、
額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠
2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供
給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技
球を貯留する余剰球受皿4と打球を発射する打球操作ハ
ンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2
の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられてい
る。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その
板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体であ
る。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されて
いる。
【0023】遊技領域7の中央付近には、それぞれが識
別情報としての図柄を可変表示する複数の可変表示部を
含む可変表示装置(特別図柄表示装置)9が設けられて
いる。可変表示装置9には、例えば「左」、「中」、
「右」の3つの可変表示部(図柄表示エリア)がある。
可変表示装置9の下方には、始動入賞口14が設けられ
ている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の
背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出され
る。また、始動入賞口14の下部には開閉動作を行う可
変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置1
5は、ソレノイド16によって開状態とされる。
【0024】可変入賞球装置15の下部には、特定遊技
状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開
状態とされる開閉板20が設けられている。開閉板20
は大入賞口を開閉する手段である。開閉板20から遊技
盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域)
に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出され、開閉
板20からの入賞球はカウントスイッチ23で検出され
る。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切り換え
るためのソレノイド21Aも設けられている。また、可
変表示装置9の下部には、始動入賞口14に入った有効
入賞球数すなわち始動記憶数を表示する4個の表示部を
有する始動記憶表示器18が設けられている。この例で
は、4個を上限として、有効始動入賞がある毎に、始動
記憶表示器18は点灯している表示部を1つずつ増や
す。そして、可変表示装置9の可変表示が開始される毎
に、点灯している表示部を1つ減らす。
【0025】ゲート32に遊技球が入賞すると、7セグ
メントLEDによる普通図柄表示器10の表示の可変表
示が開始される。そして、普通図柄表示器10における
停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変
入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態にな
る。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32に入っ
た入賞球数を表示する4個の表示部を有する普通図柄始
動記憶表示器41が設けられている。この例では、4個
を上限として、ゲート32への入賞がある毎に、普通図
柄始動記憶表示器41は点灯している表示部を1つずつ
増やす。そして、可変入賞球装置15の開放制御がなさ
れる毎に、点灯している表示部を1つ減らす。
【0026】遊技盤6には、複数の入賞口24,29,
30,33が設けられ、遊技球の入賞口24,29,3
0,33への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ24a,
29a,30a,33aによって検出される。遊技領域
7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ
25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球を吸収
するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左
右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設け
られている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28
a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けら
れている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入
賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。
【0027】そして、この例では、左枠ランプ28bの
近傍に、賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51
が設けられ、天枠ランプ28aの近傍に、補給球が切れ
たときに点灯する球切れランプ52が設けられている。
さらに、図1には、パチンコ遊技機1に隣接して設置さ
れ、プリペイドカードが挿入されることによって球貸し
を可能にするカードユニット50も示されている。
【0028】カードユニット50には、使用可能状態で
あるか否かを示す使用可表示ランプ151、カード内に
記録された残額情報に端数(100円未満の数)が存在
する場合にその端数を打球供給皿3の近傍に設けられる
度数表示LEDに表示させるための端数表示スイッチ1
52、カードユニット50がいずれの側のパチンコ遊技
機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器15
3、カードユニット50内にカードが投入されているこ
とを示すカード投入表示ランプ154、記録媒体として
のカードが挿入されるカード挿入口155、およびカー
ド挿入口155の裏面に設けられているカードリーダラ
イタの機構を点検する場合にカードユニット50を解放
するためのカードユニット錠156が設けられている。
【0029】打球発射装置から発射された遊技球は、打
球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域
7を下りてくる。打球が始動入賞口14に入り始動口ス
イッチ14aで検出されると、図柄の可変表示を開始で
きる状態であれば、可変表示装置9において特別図柄が
可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始でき
る状態でなければ、始動記憶数を1増やす。
【0030】可変表示装置9における特別図柄の可変表
示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特
別図柄の組み合わせが大当り図柄の組み合わせである
と、大当り遊技状態に移行する。すなわち、開閉板20
が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例えば
10個)の打球が入賞するまで開放する。そして、開閉
板20の開放中に打球がV入賞領域に入賞しV入賞スイ
ッチ22で検出されると、継続権が発生し開閉板20の
開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例え
ば15ラウンド)許容される。
【0031】停止時の可変表示装置9における特別図柄
の組み合わせが確率変動を伴う大当り図柄の組み合わせ
である場合には、次に大当りとなる確率が高くなる。す
なわち、高確率状態という遊技者にとってさらに有利な
状態となる。
【0032】打球がゲート32に入賞すると、普通図柄
表示器10において普通図柄としての表示数字が連続的
に変化する状態になる。また、普通図柄表示器10にお
ける停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、
可変入賞球装置15が所定時間だけ開状態になる。さら
に、高確率状態では、普通図柄表示器10における停止
図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変
入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
【0033】次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造につ
いて図3および図4を参照して説明する。図3は、遊技
機を裏面から見た背面図である。図4は、各種部材が取
り付けられた機構板を遊技機背面側から見た背面図であ
る。
【0034】図3に示すように、遊技機裏面側では、可
変表示装置9を制御する図柄制御基板80を含む可変表
示制御ユニット49、遊技制御用マイクロコンピュータ
等が搭載された遊技制御基板(主基板)31が設置され
ている。また、球払出制御を行う払出制御用マイクロコ
ンピュータ等が搭載された払出制御基板37が設置され
ている。さらに、遊技盤6に設けられている各種装飾L
ED、特別図柄始動記憶表示器18および普通図柄始動
記憶表示器41、装飾ランプ25、枠側に設けられてい
る天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ2
8c、賞球ランプ51および球切れランプ52を点灯制
御するランプ制御手段が搭載されたランプ制御基板3
5、スピーカ27からの音発生を制御する音制御手段が
搭載された音制御基板70も設けられている。また、D
C30V、DC21V、DC12VおよびDC5Vを作
成する電源回路が搭載された電源基板910や発射制御
基板91が設けられている。
【0035】遊技機裏面において、上方には、各種情報
を遊技機外部に出力するための各端子を備えたターミナ
ル基板160が設置されている。ターミナル基板160
には、少なくとも、球切れ検出スイッチの出力を導入し
て外部出力するための球切れ用端子、賞球個数信号を外
部出力するための賞球用端子および球貸し個数信号を外
部出力するための球貸し用端子が設けられている。ま
た、中央付近には、主基板31からの各種情報を遊技機
外部に出力するための各端子を備えた情報端子盤34が
設置されている。
【0036】さらに、各基板(主基板31や払出制御基
板37等)に含まれる記憶内容保持手段(例えば、電力
供給停止時にもその内容を保持可能なバックアップRA
M)に記憶されたバックアップデータをクリアするため
の初期化操作手段としてのクリアスイッチ921が搭載
されたスイッチ基板190が設けられている。スイッチ
基板190には、クリアスイッチ921と、主基板31
等の他の基板と接続されるコネクタ922が設けられて
いる。
【0037】貯留タンク38に貯留された遊技球は誘導
レール39を通り、図4に示されるように、カーブ樋1
86を経て賞球ケース40Aで覆われた球払出装置に至
る。球払出装置の上部には、遊技媒体切れ検出手段とし
ての球切れスイッチ187が設けられている。球切れス
イッチ187が球切れを検出すると、球払出装置の払出
動作が停止する。球切れスイッチ187は遊技球通路内
の遊技球の有無を検出するスイッチであるが、貯留タン
ク38内の補給球の不足を検出する球切れ検出スイッチ
167も誘導レール39における上流部分(貯留タンク
38に近接する部分)に設けられている。球切れ検出ス
イッチ167が遊技球の不足を検知すると、遊技機設置
島に設けられている補給機構から遊技機に対して遊技球
の補給が行われる。
【0038】なお、球切れスイッチ187は、球払出装
置に至る払出球通路に27〜28個程度の遊技球が存在
することを検出できるような位置に係止されている。す
なわち、球切れスイッチ187は、賞球の一単位の最大
払出量(この実施の形態では15個)および球貸しの一
単位の最大払出量(この実施の形態では100円:25
個)以上が確保されていることが確認できるような位置
に設置されている。
【0039】球払出装置から払い出された遊技球は、連
絡口45を通ってパチンコ遊技機1の前面に設けられて
いる打球供給皿3に誘導される。連絡口45の側方に
は、パチンコ遊技機1の前面に設けられている余剰球受
皿4に連通する余剰球通路46が形成されている。
【0040】入賞にもとづく景品としての遊技球や球貸
し要求にもとづく遊技球が多数払い出されて打球供給皿
3が満杯になり、ついには遊技球が連絡口45に到達し
た後さらに遊技球が払い出されると、遊技球は、余剰球
通路46を経て余剰球受皿4に導かれる。さらに遊技球
が払い出されると、感知レバー47が貯留状態検出手段
としての満タンスイッチ48を押圧して、貯留状態検出
手段としての満タンスイッチ48がオンする。すなわ
ち、遊技者側貯留手段としての余剰球受皿4における貯
留量が貯留許容量を越えたことが、満タンスイッチ48
で検出される。その状態では、球払出装置内の払出モー
タの回転が停止して球払出装置の動作が停止するととも
に発射装置の駆動も停止する。
【0041】図4に示すように、球払出装置の側方に
は、カーブ樋186から遊技機下部の排出口192に至
る球抜き通路191が形成されている。球抜き通路19
1の上部には球抜きレバー193が設けられ、球抜きレ
バー193が遊技店員等によって操作されると、誘導レ
ール39から球抜き通路191への遊技球通路が形成さ
れ、貯留タンク38内に貯留されている遊技球は、排出
口192から遊技機外に排出される。
【0042】図5は、球払出装置97の構成例を示す分
解斜視図である。この例では、賞球ケース40Aとして
の3つのケース140,141,142の内部に球払出
装置97が形成されている。ケース140,141の上
部には、球切れスイッチ187の下部の球通路と連通す
る穴170,171が設けられ、遊技球は、穴170,
171から球払出装置97に流入する。
【0043】球払出装置97は駆動源となる払出モータ
(例えばステッピングモータ)289を含む。払出モー
タ289の回転力は、払出モータ289の回転軸に嵌合
しているギア290に伝えられ、さらに、ギア290と
噛み合うギア291に伝えられる。ギア291の中心軸
には、凹部を有するスプロケット292が嵌合してい
る。穴170,171から流入した遊技球は、スプロケ
ット292の凹部によって、スプロケット292の下方
の球通路293に1個ずつ落下させられる。
【0044】球通路293には遊技球の流下路を切り替
えるための振分部材311が設けられている。振分部材
311はソレノイド310によって駆動され、賞球払出
時には、球通路293における一方の流下路を遊技球が
流下するように倒れ、球貸し時には球通路293におけ
る他方の流下路を遊技球が流下するように倒れる。な
お、払出モータ289およびソレノイド310は、払出
制御基板37に搭載されている払出制御用CPUによっ
て制御される。また、払出制御用CPUは、主基板31
に搭載されている遊技制御用のCPUからの指令に応じ
て払出モータ289およびソレノイド310を制御す
る。
【0045】賞球払出時に選択される流下路の下方には
球払出装置によって払い出された遊技球を検出する賞球
センサ(賞球カウントスイッチ)301Aが設けられ、
球貸し時に選択される流下路の下方には球払出装置によ
って払い出された遊技球を検出する球貸しセンサ(球貸
しカウントスイッチ)301Bが設けられている。賞球
カウントスイッチ301Aの検出信号と球貸しカウント
スイッチ301Bの検出信号は払出制御基板37の払出
制御用CPUに入力される。払出制御用CPUは、それ
らの検出信号にもとづいて、実際に払い出された遊技球
の個数を計数する。
【0046】図6は、主基板31における回路構成の一
例を示すブロック図である。なお、図6には、払出制御
基板37、ランプ制御基板35、音制御基板70、発射
制御基板91および図柄制御基板80も示されている。
主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1
を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ32a、始
動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントス
イッチ23、入賞口スイッチ24a,29a,30a,
33a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、
賞球カウントスイッチ301Aおよびクリアスイッチ9
21からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路5
8と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、
開閉板20を開閉するソレノイド21および大入賞口内
の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを基本回路
53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59と
が搭載されている。
【0047】なお、図6には示されていないが、カウン
トスイッチ短絡信号もスイッチ回路58を介して基本回
路53に伝達される。また、ゲートスイッチ32a、始
動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントス
イッチ23、入賞口スイッチ24a,29a,30a,
33a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、
賞球カウントスイッチ301A等のスイッチは、センサ
と称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出
できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)
であれば、その名称を問わない。
【0048】また、基本回路53から与えられるデータ
に従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示装
置9における図柄の可変表示開始に利用された始動入賞
球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを
示す確変情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等
の外部機器に対して出力する情報出力回路64が搭載さ
れている。
【0049】基本回路53は、ゲーム制御用のプログラ
ム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用さ
れる記憶手段(変動データを記憶する手段)としてのR
AM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU5
6およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態で
は、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されて
いる。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコン
ピュータである。なお、1チップマイクロコンピュータ
は、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、R
OM54およびI/Oポート部57は外付けであっても
内蔵されていてもよい。
【0050】また、RAM(CPU内蔵RAMであって
もよい。)55の一部または全部が、電源基板910に
おいて作成されるバックアップ電源よってバックアップ
されているバックアップRAMである。すなわち、遊技
機に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM
55の一部または全部の内容は保存される。
【0051】遊技球を打撃して発射する打球発射装置は
発射制御基板91上の回路によって制御される駆動モー
タ94で駆動される。そして、駆動モータ94の駆動力
は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。すなわ
ち、発射制御基板91上の回路によって、操作ノブ5の
操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御され
る。
【0052】なお、この実施の形態では、ランプ制御基
板35に搭載されているランプ制御手段が、遊技盤に設
けられている始動記憶表示器18、普通図柄始動記憶表
示器41および装飾ランプ25の表示制御を行うととも
に、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ラン
プ28b、右枠ランプ28c、賞球ランプ51および球
切れランプ52の表示制御を行う。また、特別図柄を可
変表示する可変表示装置9および普通図柄を可変表示す
る普通図柄表示器10の表示制御は、図柄制御基板80
に搭載されている表示制御手段によって行われる。
【0053】図7は、図柄制御基板80内の回路構成
を、可変表示装置9の一実現例であるLCD(液晶表示
装置)82、普通図柄表示器10、主基板31の出力ポ
ート(ポート0,2)570,572および出力バッフ
ァ回路620,62Aとともに示すブロック図である。
出力ポート(出力ポート2)572からは8ビットの表
示制御コマンドを構成するコマンドデータが出力され、
出力ポート570からは1ビットのストローブ信号(I
NT信号)が出力される。INT信号は、コマンドデー
タの取り込みを指令する取込信号である
【0054】表示制御用CPU101は、制御データR
OM102に格納されたプログラムに従って動作し、主
基板31からノイズフィルタ107および入力バッファ
回路105Bを介してINT信号が入力されると、入力
バッファ回路105Aを介して表示制御コマンドを受信
する。入力バッファ回路105A,105Bとして、例
えば汎用ICである74HC540,74HC14を使
用することができる。なお、表示制御用CPU101が
I/Oポートを内蔵していない場合には、入力バッファ
回路105A,105Bと表示制御用CPU101との
間に、I/Oポートが設けられる。
【0055】そして、表示制御用CPU101は、受信
した表示制御コマンドに従って、LCD82に表示され
る画面の表示制御を行う。具体的には、表示制御コマン
ドに応じた指令をVDP103に与える。VDP103
は、キャラクタROM86から必要なデータを読み出
す。VDP103は、入力したデータに従ってLCD8
2に表示するための画像データを生成し、R,G,B信
号および同期信号をLCD82に出力する。
【0056】なお、図7には、VDP103をリセット
するためのリセット回路83、VDP103に動作クロ
ックを与えるための発振回路85、および使用頻度の高
い画像データを格納するキャラクタROM86も示され
ている。キャラクタROM86に格納される使用頻度の
高い画像データとは、例えば、LCD82に表示される
人物、動物、または、文字、図形もしくは記号等からな
る画像などである。
【0057】入力バッファ回路105A,105Bは、
主基板31から図柄制御基板80へ向かう方向にのみ信
号を通過させることができる。従って、図柄制御基板8
0側から主基板31側に信号が伝わる余地はない。すな
わち、入力バッファ回路105A,105Bは、入力ポ
ートともに不可逆性情報入力手段を構成する。図柄制御
基板80内の回路に不正改造が加えられても、不正改造
によって出力される信号が主基板31側に伝わることは
ない。
【0058】高周波信号を遮断するノイズフィルタ10
7として、例えば3端子コンデンサやフェライトビーズ
が使用されるが、ノイズフィルタ107の存在によっ
て、表示制御コマンドに基板間でノイズが乗ったとして
も、その影響は除去される。また、主基板31のバッフ
ァ回路620,62Aの出力側にもノイズフィルタを設
けてもよい。
【0059】図8は、主基板31およびランプ制御基板
35における信号送受信部分を示すブロック図である。
この実施の形態では、遊技盤6に設けられている各種装
飾LED、特別図柄始動記憶表示器18および普通図柄
始動記憶表示器41、装飾ランプ25、枠側に設けられ
ている天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ラン
プ28c、賞球ランプ51および球切れランプ52の点
灯/消灯とを示すランプ制御コマンドが主基板31から
ランプ制御基板35に出力される。
【0060】図8に示すように、ランプ制御に関するラ
ンプ制御コマンドは、基本回路53におけるI/Oポー
ト部57の出力ポート(出力ポート0,3)570,5
73から出力される。出力ポート(出力ポート3)57
3は8ビットのランプ制御コマンドを構成するコマンド
データを出力し、出力ポート570は1ビットのINT
信号を出力する。ランプ制御基板35において、主基板
31からの制御コマンドは、入力バッファ回路355
A,355Bを介してランプ制御用CPU351に入力
する。なお、ランプ制御用CPU351がI/Oポート
を内蔵していない場合には、入力バッファ回路355
A,355Bとランプ制御用CPU351との間に、I
/Oポートが設けられる。
【0061】ランプ制御基板35において、ランプ制御
用CPU351は、各制御コマンドに応じて定義されて
いる各種装飾LED、装飾ランプ25、枠側に設けられ
ている天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ラン
プ28cに対して点灯/消灯信号を出力する。点灯/消
灯信号は、各ランプ・LEDに出力される。なお、点灯
/消灯パターンは、ランプ制御用CPU351の内蔵R
OMまたは外付けROMに記憶されている。
【0062】主基板31において、CPU56は、RA
M55の記憶内容に未払出の賞球残数があるときに賞球
ランプ51の点灯を指示するランプ制御コマンドを出力
し、遊技盤裏面の補給球通路に設置されている球切れス
イッチ187(図4参照)が遊技球を検出しなくなると
球切れランプ52の点灯を指示するランプ制御コマンド
を出力する。ランプ制御基板35において、各ランプ制
御コマンドは、入力バッファ回路355A,355Bを
介してランプ制御用CPU351に入力する。ランプ制
御用CPU351は、それらの制御コマンドに応じて、
賞球ランプ51および球切れランプ52を点灯/消灯す
る。なお、点灯/消灯パターンは、ランプ制御用CPU
351の内蔵ROMまたは外付けROMに記憶されてい
る。
【0063】さらに、ランプ制御用CPU351は、ラ
ンプ制御コマンドに応じて始動記憶表示器18および普
通図柄始動記憶表示器41に対して点灯/消灯信号を出
力する。
【0064】入力バッファ回路355A,355Bとし
て、例えば、汎用のCMOS−ICである74HC54
0,74HC14が用いられる。入力バッファ回路35
5A,355Bは、主基板31からランプ制御基板35
へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。従
って、ランプ制御基板35側から主基板31側に信号が
伝わる余地はない。たとえ、ランプ制御基板35内の回
路に不正改造が加えられても、不正改造によって出力さ
れる信号がメイン基板31側に伝わることはない。な
お、入力バッファ回路355A,355Bの入力側にノ
イズフィルタを設けてもよい。
【0065】また、主基板31において、出力ポート5
70,573の外側にバッファ回路620,63Aが設
けられている。バッファ回路620,63Aとして、例
えば、汎用のCMOS−ICである74HC250,7
4HC14が用いられる。このような構成によれば、外
部から主基板31の内部に入力される信号が阻止される
ので、ランプ制御基板70から主基板31に信号が与え
られる可能性がある信号ラインをさらに確実になくすこ
とができる。なお、バッファ回路620,63Aの出力
側にノイズフィルタを設けてもよい。
【0066】図9は、主基板31における音制御コマン
ドの信号送信部分および音制御基板70の構成例を示す
ブロック図である。この実施の形態では、遊技進行に応
じて、遊技領域7の外側に設けられているスピーカ27
の音声出力を指示するための音制御コマンドが、主基板
31から音制御基板70に出力される。
【0067】図9に示すように、音制御コマンドは、基
本回路53におけるI/Oポート部57の出力ポート
(出力ポート0,4)570,574から出力される。
出力ポート(出力ポート4)574からは8ビットのデ
ータが出力され、出力ポート570からは1ビットのI
NT信号が出力される。音制御基板70において、主基
板31からの各信号は、入力バッファ回路705A,7
05Bを介して音制御用CPU701に入力する。な
お、音制御用CPU701がI/Oポートを内蔵してい
ない場合には、入力バッファ回路705A,705Bと
音制御用CPU701との間に、I/Oポートが設けら
れる。
【0068】そして、例えばディジタルシグナルプロセ
ッサによる音声合成回路702は、音制御用CPU70
1の指示に応じた音声や効果音を発生し音量切替回路7
03に出力する。音量切替回路703は、音制御用CP
U701の出力レベルを、設定されている音量に応じた
レベルにして音量増幅回路704に出力する。音量増幅
回路704は、増幅した音声信号をスピーカ27に出力
する。
【0069】入力バッファ回路705A,705Bとし
て、例えば、汎用のCMOS−ICである74HC54
0,74HC14が用いられる。入力バッファ回路70
5A,705Bは、主基板31から音制御基板70へ向
かう方向にのみ信号を通過させることができる。よっ
て、音制御基板70側から主基板31側に信号が伝わる
余地はない。従って、音制御基板70内の回路に不正改
造が加えられても、不正改造によって出力される信号が
主基板31側に伝わることはない。なお、入力バッファ
回路705A,705Bの入力側にノイズフィルタを設
けてもよい。
【0070】また、主基板31において、出力ポート5
70,574の外側にバッファ回路620,67Aが設
けられている。バッファ回路620,67Aとして、例
えば、汎用のCMOS−ICである74HC250,7
4HC14が用いられる。このような構成によれば、外
部から主基板31の内部に入力される信号が阻止される
ので、音制御基板70から主基板31に信号が与えられ
る可能性がある信号ラインをさらに確実になくすことが
できる。なお、バッファ回路620,67Aの出力側に
ノイズフィルタを設けてもよい。
【0071】図10は、払出制御基板37および球払出
装置97の構成要素などの払出に関連する構成要素を示
すブロック図である。図10に示すように、満タンスイ
ッチ48からの検出信号は、中継基板71を介して主基
板31のI/Oポート部57に入力される。また、球切
れスイッチ187からの検出信号も、中継基板72およ
び中継基板71を介して主基板31のI/Oポート部5
7に入力される。
【0072】主基板31のCPU56は、球切れスイッ
チ187からの検出信号が球切れ状態を示しているか、
または、満タンスイッチ48からの検出信号が満タン状
態を示していると、払出を停止すべき状態であることを
指示する払出制御コマンドを送信する。払出を停止すべ
き状態であることを指示する払出制御コマンドを受信す
ると、払出制御基板37の払出制御用CPU371は球
払出処理を停止する。
【0073】さらに、賞球カウントスイッチ301Aか
らの検出信号は、中継基板72および中継基板71を介
して主基板31のI/Oポート部57に入力されるとと
もに、中継基板72を介して払出制御基板37の入力ポ
ート372bに入力される。賞球カウントスイッチ30
1Aは、球払出装置97の払出機構部分に設けられ、実
際に払い出された賞球払出球を検出する。
【0074】入賞があると、払出制御基板37には、主
基板31の出力ポート(ポート0,1)570,571
から賞球個数を示す払出制御コマンドが入力される。出
力ポート(出力ポート1)571は8ビットのデータを
出力し、出力ポート570は1ビットのINT信号を出
力する。賞球個数を示す払出制御コマンドは、入力バッ
ファ回路373Aを介してI/Oポート372aに入力
される。INT信号は、入力バッファ回路373Bを介
して払出制御用CPU371の割込端子に入力されてい
る。払出制御用CPU371は、I/Oポート372a
を介して払出制御コマンドを入力し、払出制御コマンド
に応じて球払出装置97を駆動して賞球払出を行う。な
お、この実施の形態では、払出制御用CPU371は、
1チップマイクロコンピュータであり、少なくともRA
Mが内蔵されている。
【0075】また、主基板31において、出力ポート5
70,571の外側にバッファ回路620,68Aが設
けられている。バッファ回路620,68Aとして、例
えば、汎用のCMOS−ICである74HC250,7
4HC14が用いられる。このような構成によれば、外
部から主基板31の内部に入力される信号が阻止される
ので、払出制御基板37から主基板31に信号が与えら
れる可能性がある信号ラインをさらに確実になくすこと
ができる。なお、バッファ回路620,68Aの出力側
にノイズフィルタを設けてもよい。
【0076】払出制御用CPU371は、出力ポート3
72cを介して、貸し球数を示す球貸し個数信号をター
ミナル基板160に出力する。さらに、出力ポート37
2dを介して、エラー表示用LED374にエラー信号
を出力する。
【0077】さらに、払出制御基板37の入力ポート3
72bには、中継基板72を介して、球貸しカウントス
イッチ301B、および払出モータ289の回転位置を
検出するための払出モータ位置センサからの検出信号が
入力される。球貸しカウントスイッチ301Bは、球払
出装置97の払出機構部分に設けられ、実際に払い出さ
れた貸し球を検出する。払出制御基板37からの払出モ
ータ289への駆動信号はあ、出力ポート372cおよ
び中継基板72を介して球払出装置97の払出機構部分
における払出モータ289に伝えられ、振分ソレノイド
310への駆動信号は、出力ポート372eおよび中継
基板72を介して球払出装置97の払出機構部分におけ
る振分ソレノイド310に伝えられる。また、クリアス
イッチ921の出力も、入力ポート372bに入力され
る。
【0078】カードユニット50には、カードユニット
制御用マイクロコンピュータが搭載されている。また、
カードユニット50には、端数表示スイッチ152、連
結台方向表示器153、カード投入表示ランプ154お
よびカード挿入口155が設けられている(図1参
照)。残高表示基板74には、打球供給皿3の近傍に設
けられている度数表示LED、球貸しスイッチおよび返
却スイッチが接続される。
【0079】残高表示基板74からカードユニット50
には、遊技者の操作に応じて、球貸しスイッチ信号およ
び返却スイッチ信号が払出制御基板37を介して与えら
れる。また、カードユニット50から残高表示基板74
には、プリペイドカードの残高を示すカード残高表示信
号および球貸し可表示信号が払出制御基板37を介して
与えられる。カードユニット50と払出制御基板37の
間では、接続信号(VL信号)、ユニット操作信号(B
RDY信号)、球貸し要求信号(BRQ信号)、球貸し
完了信号(EXS信号)およびパチンコ機動作信号(P
RDY信号)が入力ポート372bおよび出力ポート3
72eを介してやりとりされる。
【0080】パチンコ遊技機1の電源が投入されると、
払出制御基板37の払出制御用CPU371は、カード
ユニット50にPRDY信号を出力する。また、カード
ユニット制御用マイクロコンピュータは、VL信号を出
力する。払出制御用CPU371は、VL信号の入力状
態により接続状態/未接続状態を判定する。カードユニ
ット50においてカードが受け付けられ、球貸しスイッ
チが操作され球貸しスイッチ信号が入力されると、カー
ドユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基
板37にBRDY信号を出力する。この時点から所定の
遅延時間が経過すると、カードユニット制御用マイクロ
コンピュータは、払出制御基板37にBRQ信号を出力
する。
【0081】そして、払出制御基板37の払出制御用C
PU371は、カードユニット50に対するEXS信号
を立ち上げ、カードユニット50からのBRQ信号の立
ち下がりを検出すると、払出モータ289を駆動し、所
定個の貸し球を遊技者に払い出す。このとき、振分ソレ
ノイド310は駆動状態とされている。すなわち、球振
分部材311を球貸し側に向ける。そして、払出が完了
したら、払出制御用CPU371は、カードユニット5
0に対するEXS信号を立ち下げる。その後、カードユ
ニット50からのBRDY信号がオン状態でなければ、
賞球払出制御を実行する。
【0082】以上のように、カードユニット50からの
信号は全て払出制御基板37に入力される構成になって
いる。従って、球貸し制御に関して、カードユニット5
0から主基板31に信号が入力されることはなく、主基
板31の基本回路53にカードユニット50の側から不
正に信号が入力される余地はない。また、カードユニッ
ト50で用いられる電源電圧AC24Vは払出制御基板
37から供給される。
【0083】この実施の形態では、電源基板910から
払出制御基板37に対して電源断信号も入力される。電
源断信号は、払出制御用CPU371のマスク不能割込
(NMI)端子に入力される。さらに、払出制御基板3
7に存在するRAM(CPU内蔵RAMであってもよ
い。)の少なくとも一部は、電源基板910において作
成されるバックアップ電源によって、バックアップされ
ている。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止して
も、所定期間は、RAMの少なくとも一部の内容は保存
される。
【0084】なお、この実施の形態では、カードユニッ
ト50が遊技機とは別体として遊技機に隣接して設置さ
れている場合を例にするが、カードユニット50は遊技
機と一体化されていてもよい。また、コイン投入に応じ
てその金額に応じた遊技球が貸し出されるような場合で
も本発明を適用できる。
【0085】図11は、電源基板910の一構成例を示
すブロック図である。電源基板910は、主基板31、
図柄制御基板80、音制御基板70、ランプ制御基板3
5および払出制御基板37等の電気部品制御基板と独立
して設置され、遊技機内の各電気部品制御基板および機
構部品が使用する電圧を生成する。この例では、AC2
4V、VSL(DC+30V)、DC+21V、DC+1
2VおよびDC+5Vを生成する。また、バックアップ
電源すなわち記憶保持手段となるコンデンサ916は、
DC+5Vすなわち各基板上のIC等を駆動する電源の
ラインから充電される。なお、VSLは、整流回路912
において、整流素子でAC24Vを整流昇圧することに
よって生成される。VSLは、ソレノイド駆動電源とな
る。
【0086】トランス911は、交流電源からの交流電
圧を24Vに変換する。AC24V電圧は、コネクタ9
15に出力される。また、整流回路912は、AC24
Vから+30Vの直流電圧を生成し、DC−DCコンバ
ータ913およびコネクタ915に出力する。DC−D
Cコンバータ913は、1つまたは複数のコンバータI
C922(図11では1つのみを示す。)を有し、VSL
にもとづいて+21V、+12Vおよび+5Vを生成し
てコネクタ915に出力する。コンバータIC922の
入力側には、比較的大容量のコンデンサ923が接続さ
れている。従って、外部からの遊技機に対する電力供給
が停止したときに、+30V、+12V、+5V等の直
流電圧は、比較的緩やかに低下する。コネクタ915は
例えば中継基板に接続され、中継基板から各電気部品制
御基板および機構部品に必要な電圧の電力が供給され
る。
【0087】ただし、電源基板910に各電気部品制御
基板に至る各コネクタを設け、電源基板910から、中
継基板を介さずにそれぞれの基板に至る各電圧を供給す
るようにしてもよい。また、図11には1つのコネクタ
915が代表して示されているが、コネクタは、各電気
部品制御基板対応に設けられている。
【0088】DC−DCコンバータ913からの+5V
ラインは分岐してバックアップ+5Vラインを形成す
る。バックアップ+5Vラインとグラウンドレベルとの
間には大容量のコンデンサ916が接続されている。コ
ンデンサ916は、遊技機に対する電力供給が停止した
ときの電気部品制御基板のバックアップRAM(電源バ
ックアップされているRAMすなわち電力供給停止時に
も記憶内容保持状態となりうるバックアップ記憶手段)
に対して記憶状態を保持できるように電力を供給するバ
ックアップ電源となる。また、+5Vラインとバックア
ップ+5Vラインとの間に、逆流防止用のダイオード9
17が挿入される。なお、この実施の形態では、バック
アップ用の+5Vは、主基板31および払出制御基板3
7に供給される。
【0089】また、電源基板910には、電源監視回路
としての電源監視用IC902が搭載されている。電源
監視用IC902は、VSL電圧を導入し、VSL電圧を監
視することによって遊技機への電力供給停止の発生を検
出する。具体的には、VSL電圧が所定値(この例では+
22V)以下になったら、電力供給の停止が生ずるとし
て電源断信号を出力する。なお、監視対象の電源電圧
は、各電気部品制御基板に搭載されている回路素子の電
源電圧(この例では+5V)よりも高い電圧であること
が好ましい。この例では、交流から直流に変換された直
後の電圧であるVSLが用いられている。電源監視用IC
902からの電源断信号は、主基板31や払出制御基板
37等に供給される。主基板31に搭載されている遊技
制御手段や払出制御基板37に搭載されている払出制御
手段は、電源断信号の入力に応じて、バックアップRA
Mの記憶内容を保護するための処理である電力供給停止
時処理を実行する。
【0090】電源監視用IC902が電力供給の停止を
検知するための所定値は、通常時の電圧より低いが、各
電気部品制御基板上のCPUが暫くの間動作しうる程度
の電圧である。また、電源監視用IC902が、CPU
等の回路素子を駆動するための電圧(この例では+5
V)よりも高く、また、交流から直流に変換された直後
の電圧を監視するように構成されているので、CPUが
必要とする電圧に対して監視範囲を広げることができ
る。従って、より精密な監視を行うことができる。さら
に、監視電圧としてVSL(+30V)を用いる場合に
は、遊技機の各種スイッチに供給される電圧が+12V
であることから、電源瞬断時のスイッチオン誤検出の防
止も期待できる。すなわち、+30V電源の電圧を監視
すると、+30V作成の以降に作られる+12Vが落ち
始める以前の段階でそれの低下を検出できる。
【0091】+12V電源の電圧が低下するとスイッチ
出力がオン状態を呈するようになるが、+12Vより早
く低下する+30V電源電圧を監視して電力供給の停止
を認識すれば、スイッチ出力がオン状態を呈する前に電
力供給回復待ちの状態に入ってスイッチ出力を検出しな
い状態となることができる。
【0092】また、電源監視用IC902は、電気部品
制御基板とは別個の電源基板910に搭載されているの
で、電源監視回路から複数の電気部品制御基板に電源断
信号を供給することができる。電源断信号を必要とする
電気部品制御基板が幾つあっても電源監視手段は1つ設
けられていればよいので、各電気部品制御基板における
各電気部品制御手段が後述する復旧制御を行っても、遊
技機のコストはさほど上昇しない。
【0093】なお、図11に示された構成では、電源監
視用IC902の検出信号(電源断信号)は、バッファ
回路918,919を介してそれぞれの電気部品制御基
板(例えば主基板31と払出制御基板37)に伝達され
るが、例えば、1つの検出信号を中継基板に伝達し、中
継基板から各電気部品制御基板に同じ信号を分配する構
成でもよい。また、電源断信号を必要とする基板数に応
じたバッファ回路を設けてもよい。さらに、主基板31
と払出制御基板37とに出力される電源断信号につい
て、電源断信号を出力することになる電源監視回路の監
視電圧を異ならせてもよい。
【0094】図12および図13は、この実施の形態に
おける出力ポートの割り当てを示す説明図である。図1
2に示すように、出力ポート0は各電気部品制御基板に
送信される制御コマンドのINT信号の出力ポートであ
る。また、払出制御基板37に送信される払出制御コマ
ンドの8ビットのデータは出力ポート1から出力され、
図柄制御基板80に送信される表示制御コマンドの8ビ
ットのデータは出力ポート2から出力され、ランプ制御
基板35に送信されるランプ制御コマンドの8ビットの
データは出力ポート3から出力される。そして、図13
に示すように、音制御基板70に送信される音制御コマ
ンドの8ビットのデータは出力ポート4から出力され
る。
【0095】また、出力ポート5から、情報出力回路6
4を介して情報端子板34やターミナル基板160に至
る各種情報出力用信号すなわち制御に関わる情報の出力
データが出力される。そして、出力ポート6から、可変
入賞球装置15を開閉するためのソレノイド16、大入
賞口の開閉板2を開閉するためのソレノイド21、およ
び大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21
Aに対する駆動信号が出力される。
【0096】図13に示すように、払出制御基板37、
図柄制御基板80、ランプ制御基板35および音制御基
板70に対して出力される各INT信号(払出制御信号
INT、表示制御信号INT、ランプ制御信号INTお
よび音制御信号INT)を出力する出力ポート(出力ポ
ート0)と、払出制御コマンドのコマンドデータとして
の払出制御信号CD0〜CD7、表示制御コマンドのコ
マンドデータとしての表示制御信号CD0〜CD7、ラ
ンプ制御コマンドのコマンドデータとしてのランプ制御
信号CD0〜CD7および音制御コマンドのコマンドデ
ータとしての音制御信号CD0〜CD7を出力する出力
ポート(出力ポート1〜4)とは、別ポートである。
【0097】従って、INT信号を出力する際に、誤っ
て払出制御信号CD0〜CD7、表示制御信号CD0〜
CD7、ランプ制御信号CD0〜CD7および音制御信
号CD0〜CD7を変化させてしまう可能性が低減す
る。また、払出制御信号CD0〜CD7、表示制御信号
CD0〜CD7、ランプ制御信号CD0〜CD7または
音制御信号CD0〜CD7を出力する際に、誤ってIN
T信号を変化させてしまう可能性が低減する。その結
果、主基板31の遊技制御手段から各電気部品制御基板
に対するコマンドは、より確実に送信されることにな
る。さらに、各INT信号は、全て出力ポート0から出
力されるように構成されているので、遊技制御手段のI
NT信号出力処理の負担が軽減される。
【0098】図14は、この実施の形態における入力ポ
ートのビット割り当てを示す説明図である。図14に示
すように、入力ポート0のビット0〜7には、それぞ
れ、入賞口スイッチ33a、24a,29a,30a、
始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、V入賞
スイッチ22、ゲートスイッチ32aの検出信号が入力
される。また、入力ポート1のビット0〜4には、それ
ぞれ、賞球カウントスイッチ301A、満タンスイッチ
48、球切れスイッチ187の検出信号、カウントスイ
ッチ短絡信号およびクリアスイッチ921の検出信号が
入力される。なお、各スイッチからの検出信号は、スイ
ッチ回路58において論理反転されている。このよう
に、クリアスイッチ921の検出信号は、遊技球を検出
するためのスイッチの検出信号が入力される入力ポート
(8ビット)と同一の入力ポートに入力されている。
【0099】次に遊技機の動作について説明する。図1
5は、主基板31における遊技制御手段(CPU56お
よびROM,RAM等の周辺回路)が実行するメイン処
理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が
投入され、リセット端子の入力レベルがハイレベルにな
ると、CPU56は、ステップS1以降のメイン処理を
開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、
必要な初期設定を行う。
【0100】初期設定処理において、CPU56は、ま
ず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込
モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタ
ックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定す
る(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの
初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス
(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)お
よびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステッ
プS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定
する(ステップS6)。
【0101】この実施の形態で用いられるCPU56
は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回
路(CTC)も内蔵している。また、CTCは、2本の
外部クロック/タイマトリガ入力CLK/TRG2,3
と2本のタイマ出力ZC/TO0,1を備えている。
【0102】この実施の形態で用いられているCPU5
6には、マスク可能な割込のモードとして以下の3種類
のモードが用意されている。なお、マスク可能な割込が
発生すると、CPU56は、自動的に割込禁止状態に設
定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタック
にセーブする。
【0103】割込モード0:割込要求を行った内蔵デバ
イスがRST命令(1バイト)またはCALL命令(3
バイト)をCPUの内部データバス上に出力する。よっ
て、CPU56は、RST命令に対応したアドレスまた
はCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行す
る。リセット時に、CPU56は自動的に割込モード0
になる。よって、割込モード1または割込モード2に設
定したい場合には、初期設定処理において、割込モード
1または割込モード2に設定するための処理を行う必要
がある。
【0104】割込モード1:割込が受け付けられると、
常に0038(h)番地に飛ぶモードである。
【0105】割込モード2:CPU56の特定レジスタ
(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力
する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成
されるアドレスが、割込番地を示すモードである。すな
わち、割込番地は、上位アドレスが特定レジスタの値と
され下位アドレスが割込ベクタとされた2バイトで示さ
れるアドレスである。従って、任意の(飛び飛びではあ
るが)偶数番地に割込処理を設置することができる。各
内蔵デバイスは割込要求を行うときに割込ベクタを送信
する機能を有している。
【0106】よって、割込モード2に設定されると、各
内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可
能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込
処理を設置することが可能になる。さらに、割込モード
1とは異なり、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を
用意しておくことも容易である。上述したように、この
実施の形態では、初期設定処理のステップS2におい
て、CPU56は割込モード2に設定される。
【0107】次いで、CPU56は、入力ポート1を介
して入力されるクリアスイッチ921の出力信号の状態
を1回だけ確認する(ステップS7)。その確認におい
てオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期
化処理を実行する(ステップS11〜ステップS1
5)。クリアスイッチ921がオンである場合(押下さ
れている場合)には、ローレベルのクリアスイッチ信号
が出力されている。なお、入力ポート1では、クリアス
イッチ信号のオン状態はハイレベルである(図14参
照)。また、例えば、遊技店員は、クリアスイッチ92
1をオン状態にしながら遊技機に対する電力供給を開始
することによって、容易に初期化処理を実行させること
ができる。すなわち、RAMクリア等を行うことができ
る。
【0108】クリアスイッチ921がオンの状態でない
場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバック
アップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデ
ータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か
確認する(ステップS8)。この実施の形態では、電力
供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域
のデータを保護するための処理が行われている。そのよ
うな保護処理が行われていた場合をバックアップありと
する。そのような保護処理が行われていないことを確認
したら、CPU56は初期化処理を実行する。
【0109】この実施の形態では、バックアップRAM
領域にバックアップデータがあるか否かは、電力供給停
止時処理においてバックアップRAM領域に設定される
バックアップフラグの状態によって確認される。例え
ば、バックアップフラグ領域に「55H」が設定されて
いればバックアップあり(オン状態)を意味し、「55
H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オ
フ状態)を意味する。
【0110】バックアップありを確認したら、CPU5
6は、バックアップRAM領域のデータチェック(この
例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。こ
の実施の形態では、クリアデータ(00)をチェックサ
ムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アド
レスをポインタにセットする。また、チェックサムの対
象となるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセ
ットする。そして、チェックサムデータエリアの内容と
ポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演
算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストア
するとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム
算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサ
ム算出回数の値が0になるまで繰り返される。チェック
サム算出回数の値が0になったら、CPU56は、チェ
ックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、
反転後のデータをチェックサムとする。
【0111】電力供給停止時処理において、上記の処理
と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェッ
クサムはバックアップRAM領域に保存されている。ス
テップS9では、算出したチェックサムと保存されてい
るチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給
停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRA
M領域のデータは保存されているはずであるから、チェ
ック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック
結果が正常でないということは、バックアップRAM領
域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なってい
ることを意味する。そのような場合には、内部状態を電
力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供
給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初
期化処理を実行する。
【0112】チェック結果が正常であれば、CPU56
は、遊技制御手段の内部状態と表示制御手段等の電気部
品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すた
めの遊技状態復旧処理を行う(ステップS10)。そし
て、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プ
ログラムカウンタ)の退避値がPCに設定され、そのア
ドレスに復帰する。
【0113】このように、バックアップフラグとチェッ
クサム等のチェックデータとを用いてバックアップRA
M領域のデータが保存されているか否かを確認すること
によって、遊技状態を電力供給停止時の状態に正確に戻
すことができる。すなわち、バックアップRAM領域の
データにもとづく状態復旧処理の確実性が向上する。な
お、この実施の形態では、バックアップフラグとチェッ
クデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデ
ータが保存されているか否かを確認しているが、いずれ
か一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフ
ラグとチェックデータとのいずれかを、状態復旧処理を
実行するための契機としてもよい。
【0114】初期化処理では、CPU56は、まず、R
AMクリア処理を行う(ステップS11)。また、所定
の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普
通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バッファ、
特別図柄プロセスフラグ、払出コマンド格納ポインタ、
賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御
状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグ)に初期
値を設定する作業領域設定設定処理を行う(ステップS
12)。さらに、球払出装置97からの払出が可能であ
ることを指示する払出停止解除コマンド(払出可能状態
指定コマンド)を払出制御基板37に対して送信する処
理を行う(ステップS13)。また、他のサブ基板(ラ
ンプ制御基板35、音制御基板70、図柄制御基板8
0)を初期化するための初期化コマンドを各サブ基板に
送信する処理を実行する(ステップS14)。初期化コ
マンドとして、可変表示装置9に表示される初期図柄を
示すコマンド(図柄制御基板80に対して)や賞球ラン
プ51および球切れランプ52の消灯を指示するコマン
ド(ランプ制御基板35に対して)等がある。
【0115】初期化処理では、払出制御基板37に対し
て常に払出可能状態指定コマンドが送信される。仮に、
遊技機の状態が球払出装置97からの払出が可能でない
状態であったとしても、直後に実行される遊技制御処理
において、その旨が検出され、払出が可能でない状態で
あることを指示する払出停止コマンド(払出停止状態指
定コマンド)が送信されるので問題はない。なお、払出
可能状態指定コマンドおよび他のサブ基板に対する初期
化コマンドの送信処理において、例えば、各コマンドが
設定されているテーブル(ROM領域)のアドレスをポ
インタにセットし、後述するコマンドセット処理のよう
な処理ルーチンをコールすればよい。
【0116】そして、2ms毎に定期的にタイマ割込が
かかるようにCPU56に設けられているCTCのレジ
スタの設定が行われる(ステップS15)。すなわち、
初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時
間定数レジスタ)に設定される。
【0117】初期化処理の実行(ステップS11〜S1
5)が完了すると、メイン処理で、表示用乱数更新処理
(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステ
ップS18)が繰り返し実行される。表示用乱数更新処
理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割
込禁止状態とされ(ステップS16)、表示用乱数更新
処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割
込許可状態とされる(ステップS19)。表示用乱数と
は、可変表示装置9に表示される図柄を決定するための
乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発
生するためのカウンタのカウント値を更新する処理であ
る。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を
発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理で
ある。初期値用乱数とは、大当りとするか否かを決定す
るための乱数を発生するためのカウンタ(大当り決定用
乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定する
ための乱数である。後述する遊技制御処理において、大
当り決定用乱数発生カウンタのカウント値が1周する
と、そのカウンタに初期値が設定される。
【0118】なお、表示用乱数更新処理が実行されると
きには割込禁止状態とされるのは、表示用乱数更新処理
が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タ
イマ割込処理における処理と競合してしまうのを避ける
ためである。すなわち、ステップS17の処理中にタイ
マ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数を発生
するためのカウンタのカウント値を更新してしまったの
では、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。し
かし、ステップS17の処理中では割込禁止状態にして
おけば、そのような不都合が生ずることはない。
【0119】タイマ割込が発生すると、CPU56は、
レジスタの退避処理(ステップS20)を行った後、図
16に示すステップS21〜S32の遊技制御処理を実
行する。遊技制御処理において、CPU56は、まず、
スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始
動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞
口スイッチ33a,24a,29a,30a等のスイッ
チの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイ
ッチ処理:ステップS21)。
【0120】次いで、パチンコ遊技機1の内部に備えら
れている自己診断機能によって種々の異常診断処理が行
われ、その結果に応じて必要ならば警報が発せられる
(エラー処理:ステップS22)。
【0121】次に、遊技制御に用いられる大当り判定用
の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタの
カウント値を更新する処理を行う(ステップS23)。
CPU56は、さらに、表示用乱数および初期値用乱数
を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理
を行う(ステップS24,S25)。
【0122】さらに、CPU56は、特別図柄プロセス
処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス制御
では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序
で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当
する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄
プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更
新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステッ
プS27)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示
器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図
柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて
実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、
遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0123】次いで、CPU56は、特別図柄に関する
表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して
表示制御コマンドを送信する処理を行う(特別図柄コマ
ンド制御処理:ステップS28)。また、普通図柄に関
する表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定
して表示制御コマンドを送信する処理を行う(普通図柄
コマンド制御処理:ステップS29)。
【0124】さらに、CPU56は、例えばホール管理
用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確
率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う
(ステップS30)。
【0125】また、CPU56は、所定の条件が成立し
たときにソレノイド回路59に駆動指令を行う(ステッ
プS31)。可変入賞球装置15または開閉板20を開
状態または閉状態としたり、大入賞口内の遊技球通路を
切り替えたりするために、ソレノイド回路59は、駆動
指令に応じてソレノイド16,21,21Aを駆動す
る。
【0126】そして、CPU56は、入賞口スイッチ3
3a,24a,29a,30aの検出信号にもとづく賞
球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップ
S32)。具体的には、入賞口スイッチ33a,24
a,29a,30aがオンしたことにもとづく入賞検出
に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す払出制御
コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載されてい
る払出制御用CPU371は、賞球個数を示す払出制御
コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。その後、
レジスタの内容を復帰させ(ステップS33)、割込許
可状態に設定する(ステップS34)。
【0127】以上の制御によって、この実施の形態で
は、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。
なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御
処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割
込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、
遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにし
てもよい。
【0128】図17は、CPU56が実行する特別図柄
プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャート
である。図17に示す特別図柄プロセス処理は、図16
のフローチャートにおけるステップS26の具体的な処
理である。CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う
際に、変動短縮タイマ減算処理(ステップS310)を
行った後に、内部状態に応じて、ステップS300〜S
309のうちのいずれかの処理を行う。変動短縮タイマ
は、特別図柄の変動時間が短縮される場合に、変動時間
を設定するためのタイマである。
【0129】特別図柄変動待ち処理(ステップS30
0):始動入賞口14に打球入賞して始動口スイッチ1
7がオンするのを待つ。始動口スイッチ14がオンする
と、始動入賞記憶数が満タンでなければ、始動入賞記憶
数を+1するとともに大当り決定用乱数等を抽出する。
【0130】特別図柄判定処理(ステップS301):
特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、始動入
賞記憶数を確認する。始動入賞記憶数が0でなければ、
抽出されている大当り決定用乱数の値に応じて大当りと
するかはずれとするか決定する。
【0131】停止図柄設定処理(ステップS302):
左右中図柄の停止図柄を決定する。
【0132】リーチ動作設定処理(ステップS30
3):左右中の停止図柄の組み合わせにもとづいてリー
チ動作するか否か決定するとともに、リーチとすること
に決定した場合には、変動パターン決定用乱数の値に応
じてリーチ時の変動時間を決定する。
【0133】全図柄変動開始処理(ステップS30
4):可変表示部9において全図柄が変動開始されるよ
うに制御する。このとき、図柄制御基板80に対して、
左右中最終停止図柄と変動態様を指令する情報とが送信
される。処理を終えると、内部状態(プロセスフラグ)
をステップS305に移行するように更新する。
【0134】全図柄停止待ち処理(ステップS30
5):所定時間(ステップS310の変動短縮タイマで
示された時間)が経過すると、可変表示部9において表
示される全図柄が停止される。そして、停止図柄が大当
り図柄の組み合わせである場合には、内部状態(プロセ
スフラグ)をステップS306に移行するように更新す
る。そうでない場合には、内部状態をステップS300
に移行するように更新する。
【0135】大入賞口開放開始処理(ステップS30
6):大入賞口を開放する制御を開始する。具体的に
は、カウンタやフラグを初期化するとともに、ソレノイ
ド21を駆動して大入賞口を開放する。また、大当りフ
ラグ(大当り中であることを示すフラグ)のセットを行
う。処理を終えると、内部状態(プロセスフラグ)をス
テップS307に移行するように更新する。
【0136】大入賞口開放中処理(ステップS30
7):大入賞口ラウンド表示の表示制御コマンドを図柄
制御基板80に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成
立を確認する処理等を行う。最終的な大入賞口の閉成条
件が成立したら、内部状態をステップS308に移行す
るように更新する。
【0137】特定領域有効時間処理(ステップS30
8):V入賞スイッチ22の通過の有無を監視して、大
当り遊技状態継続条件の成立を確認する処理を行う。大
当り遊技状態継続の条件が成立し、かつ、まだ残りラウ
ンドがある場合には、内部状態をステップS306に移
行するように更新する。また、所定の有効時間内に大当
り遊技状態継続条件が成立しなかった場合、または、全
てのラウンドを終えた場合には、内部状態をステップS
309に移行するように更新する。
【0138】大当り終了処理(ステップS309):大
当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知するための
表示を行う。その表示が終了したら、内部状態をステッ
プS300に移行するように更新する。
【0139】図18は、CPU56が実行する普通図柄
プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャート
である。図18に示す普通図柄プロセス処理は、図16
のフローチャートにおけるステップS27の具体的な処
理である。CPU56は、普通図柄プロセス処理を行う
際に、ゲートスイッチ通過確認処理(ステップS75)
を行った後に、内部状態(この例では普通図柄プロセス
フラグ)に応じて、ステップS70〜S74のうちのい
ずれかの処理を行う。
【0140】ゲートスイッチ通過確認処理は、普通図柄
の変動開始の条件となる遊技球のゲート32の通過を検
出する処理である。ゲートスイッチ通過確認処理におい
て、CPOU56は、ゲートスイッチ32aがオンした
ことを確認すると、所定の乱数値(この例ではランダム
5)を取得して記憶する。また、ゲートスイッチ32a
がオンしたことは、普通図柄始動記憶として最大4個記
憶可能である。
【0141】ステップS70〜S74において、以下の
ような処理が行われる。
【0142】普通図柄通常処理(ステップS70):普
通図柄始動記憶数を確認し、普通図柄始動記憶数が0で
なければ、ステップS71に移行するように普通図柄プ
ロセスフラグの値を変更する。
【0143】普通図柄当り判定処理(ステップS7
1):遊技球のゲート32の通過があったときに記憶さ
れた乱数を格納するバッファの内容をシフトする。シフ
トの結果、押し出されたバッファの内容にもとづいて当
りとするか否かを決定する。その後、ステップS72に
移行するように特別図柄プロセスフラグの値を変更す
る。なお、この実施の形態では、3〜13の範囲の値を
とりうる乱数の値が3〜12のうちのいずれかであれば
当りと決定され、乱数の値が13であればはずれに決定
される。また、当りと決定されると普通図柄表示器10
において変動する普通図柄の変動後の停止図柄が当り図
柄となり、はずれと決定されると停止図柄がはずれ図柄
となるように制御される。
【0144】普通図柄変動処理(ステップS72):普
通図柄の変動時間が経過したか否か確認する。経過して
いれば、ステップS73に移行するように普通図柄プロ
セスフラグの値を変更する。
【0145】普通図柄図柄停止処理(ステップS7
3):当りとすることに決定されている場合には、ステ
ップS74に移行するように普通図柄プロセスフラグの
値を変更する。そうでなければ、ステップS70に移行
するように普通図柄プロセスフラグの値を変更する。
【0146】普通電動役物作動処理(ステップS7
4):可変入賞球装置15を所定時間開放する処理を所
定回行う。ソレノイド16を駆動して可変入賞球装置1
5を開放する。そして、ステップS70に移行するよう
に普通図柄プロセスフラグの値を変更する。
【0147】図19は、主基板31から他の電気部品制
御基板に送信される制御コマンドのコマンド形態の一例
を示す説明図である。この実施の形態では、制御コマン
ドのコマンドデータは2バイト構成であり、1バイト目
はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はE
XT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭
ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータ
の先頭ビット(ビット7)は必ず「0」とされる。この
ように、電気部品制御基板に送信される制御コマンド
は、複数のコマンドデータで構成され、先頭ビットによ
ってそれぞれを区別可能な態様になっている。なお、図
19に示されたコマンド形態は一例であって他のコマン
ド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以
上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
【0148】図20は、各電気部品制御手段に対する制
御コマンドを構成する8ビットの制御信号CD0〜CD
7(コマンドデータ)とINT信号(取込信号)との関
係を示すタイミング図である。図20に示すように、M
ODEまたはEXTのデータが出力ポート(出力ポート
1〜出力ポート4のうちのいずれか)に出力されてか
ら、Aで示される期間が経過すると、CPU56は、デ
ータ出力を示す信号であるINT信号をハイレベル(オ
ンデータ)にする。また、そこからBで示される期間が
経過するとINT信号をローレベル(オフデータ)にす
る。さらに、次に送信すべきデータがある場合には、す
なわち、MODEデータ送信後では、Cで示される期間
をおいてから2バイト目のデータを出力ポートに出力す
る。2バイト目のデータに関して、A,Bの期間は、1
バイト目の場合と同様である。このように、取込信号は
MODEおよびEXTのデータのそれぞれについて出力
される。
【0149】Aの期間は、CPU56が、コマンドの送
信準備の期間すなわちバッファに制御コマンドを設定す
る処理に要する期間であるとともに、制御信号線におけ
るデータの安定化のための期間である。すなわち、制御
信号線において制御信号CD0〜CD7が出力された
後、所定期間(Aの期間:オフ出力期間の一部)経過後
に、取込信号としてのINT信号が出力される。また、
Bの期間(オン出力期間)は、INT信号安定化のため
の期間である。そして、Cの期間(オフ出力期間の一
部)は、電気部品制御手段が確実にデータを取り込める
ように設定されている期間である。B,Cの期間では、
信号線上のデータは変化しない。すなわち、B,Cの期
間が経過するまでデータ出力が維持される。
【0150】この実施の形態では、払出制御基板37へ
の払出制御コマンド、図柄制御基板80への表示制御コ
マンド、ランプ制御基板35へのランプ制御コマンドお
よび音制御基板70への音制御コマンドは、同一のコマ
ンド送信処理ルーチン(共通モジュール)を用いて送信
される。そこで、B,Cの期間すなわち1バイト目に関
するINT信号が立ち上がってから2バイト目のデータ
が送信開始されるまでの期間は、コマンド受信処理に最
も時間がかかる電気部品制御手段における受信処理時間
よりも長くなるように設定される。
【0151】なお、各電気部品制御手段は、INT信号
が立ち上がったことを検知して、例えば割込処理によっ
て1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
【0152】B,Cの期間が、コマンド受信処理に最も
時間がかかる電気部品制御手段における受信処理時間よ
りも長いので、遊技制御手段が、各電気部品制御手段に
対するコマンド送信処理を共通モジュールで制御して
も、いずれの電気部品制御手段でも遊技制御手段からの
制御コマンドを確実に受信することができる。
【0153】CPU56は、INT信号出力処理を実行
した後に所定期間が経過すると次のデータを送信できる
状態になるが、その所定期間(B,Cの期間)は、IN
T信号出力処理の前にデータを送信してからINT信号
を出力開始するまでの期間(Aの期間)よりも長い。上
述したように、Aの期間はコマンドの信号線における安
定化期間であり、B,Cの期間は受信側がデータを取り
込むのに要する時間を確保するための期間である。従っ
て、Aの期間をB,Cの期間よりも短くすることによっ
て、受信側の電気部品制御手段が確実にコマンドを受信
できる状態になるという効果を得ることができるととも
に、1つのコマンドの送信完了に要する期間が短縮され
る効果もある。
【0154】図21は、電気部品制御基板のうちの図柄
制御基板80に送信される表示制御コマンドの内容の一
例を示す説明図である。図22に示すように、表示制御
コマンドは2バイト構成である。図21に示す例におい
て、コマンド8000(H)〜8031(H)は、特別
図柄を可変表示する可変表示装置9における特別図柄の
変動パターンを指定する表示制御コマンドである。な
お、変動パターンを指定するコマンド(変動パターンコ
マンド)は変動開始指示も兼ねている。
【0155】コマンド88XX(X=4ビットの任意の
値)は、普通図柄表示器10で可変表示される普通図柄
の変動パターンに関する表示制御コマンドである。コマ
ンド89XXは、普通図柄の停止図柄を指定する表示制
御コマンドである。コマンド8AXX(X=4ビットの
任意の値)は、普通図柄の可変表示の停止を指示する表
示制御コマンドである。
【0156】コマンド91XX、92XXおよび93X
Xは、特別図柄の左中右の停止図柄を指定する表示制御
コマンドである。また、コマンドA0XXは、特別図柄
の可変表示の停止を指示する表示制御コマンドである。
コマンドBXXXは、大当り遊技開始から大当り遊技終
了までの間に送信される表示制御コマンドである。そし
て、コマンドC000〜EXXXは、特別図柄の変動お
よび大当り遊技に関わらない可変表示装置9の表示状態
に関する表示制御コマンドである。
【0157】表示制御コマンドは、遊技制御処理(図1
6参照)における特別図柄コマンド制御処理や普通図柄
コマンド制御処理において、変化後の制御状態を示すコ
マンドとして表示制御手段に送信される。制御状態が変
化したか否かは、特別図柄プロセス処理や普通図柄プロ
セス処理で判定される。図柄制御基板80の表示制御手
段は、主基板31の遊技制御手段から上述した表示制御
コマンドを受信すると図21に示された内容に応じて可
変表示装置9および普通図柄表示器10の表示状態を変
更する制御を行う。
【0158】図22は、ランプ制御コマンドの内容の一
例を示す説明図である。ランプ制御コマンドもMODE
とEXTの2バイト構成である。図22に示す例におい
て、コマンド8000(H)〜8031(H)は、可変
表示装置9における特別図柄の変動パターンに対応した
ランプ・LED表示制御パターンを指定するランプ制御
コマンドである。また、コマンドA0XX(X=4ビッ
トの任意の値)は、特別図柄の可変表示の停止時のラン
プ・LED表示制御パターンを指示するランプ制御コマ
ンドである。コマンドBXXXは、大当り遊技開始から
大当り遊技終了までの間のランプ・LED表示制御パタ
ーンを指示するランプ制御コマンドである。そして、コ
マンドC000は、客待ちデモンストレーション時のラ
ンプ・LED表示制御パターンを指示するランプ制御コ
マンドである。
【0159】なお、コマンド8XXX、AXXX、BX
XXおよびCXXXは、遊技進行状況に応じて遊技制御
手段から送信されるランプ制御コマンドである。ランプ
制御手段は、主基板31の遊技制御手段から上述したラ
ンプ制御コマンドを受信すると図22に示された内容に
応じてランプ・LEDの表示状態を変更する。
【0160】コマンドE0XXは、始動記憶表示器18
の点灯個数を示すランプ制御コマンドである。例えば、
ランプ制御手段は、始動記憶表示器18における「X
X」で指定される個数の表示器を点灯状態とする。ま
た、コマンドE1XXは、普通図柄始動記憶表示器41
の点灯個数を示すランプ制御コマンドである。例えば、
ランプ制御手段は、普通図柄始動記憶表示器41におけ
る「XX」で指定される個数の表示器を点灯状態とす
る。すなわち、それらのコマンドは、保留個数という情
報を報知するために設けられている発光体の制御を指示
するコマンドである。なお、始動記憶表示器18および
普通図柄始動記憶表示器41の点灯個数に関するコマン
ドが点灯個数の増減を示すように構成されていてもよ
い。
【0161】コマンドE200およびE201は、賞球
ランプ51の表示状態に関するランプ制御コマンドであ
り、コマンドE300およびE301は、球切れランプ
52の表示状態に関するランプ制御コマンドである。ラ
ンプ制御手段は、主基板31の遊技制御手段から「E2
01」のランプ制御コマンドを受信すると賞球ランプ5
1の表示状態を賞球残がある場合としてあらかじめ定め
られた表示状態とし、「E200」のランプ制御コマン
ドを受信すると賞球ランプ51の表示状態を賞球残がな
い場合としてあらかじめ定められた表示状態とする。
【0162】また、主基板31の遊技制御手段から「E
300」のランプ制御コマンドを受信すると球切れラン
プ52の表示状態を球あり中の表示状態とし、「E30
1」のランプ制御コマンドを受信すると球切れランプ5
2の表示状態を球切れ中の表示状態とする。すなわち、
コマンドE200およびE201は、未賞球の遊技球が
あることを遊技者等に報知するために設けられている発
光体を制御することを示すコマンドであり、コマンドE
300およびE301は、補給球が切れていることを遊
技者や遊技店員に報知するために設けられている発光体
を制御することを示すコマンドである。
【0163】コマンドE400は、遊技機の電源投入
時、または特別遊技状態(高確率状態や時短状態、この
例では高確率状態)から通常状態(低確率状態や非時短
状態、この例では低確率状態)に移行したときのランプ
・LED表示制御パターンを指示するランプ制御コマン
ドである。コマンドE401は、通常状態(低確率状態
や非時短状態、この例では低確率状態)から特別遊技状
態(高確率状態や時短状態、この例では高確率状態)に
移行したときのランプ・LED表示制御パターンを指示
するランプ制御コマンドである。コマンドE402は、
大当り遊技中に発生したエラーが解除されたときのラン
プ・LED表示制御パターンを指示するランプ制御コマ
ンドである。そして、コマンドE403は、カウントス
イッチ23のエラーが発生したときのランプ・LED表
示制御パターンを指示するランプ制御コマンドである。
【0164】ランプ制御コマンドは、例えば、遊技制御
処理(図16参照)における特別図柄プロセス処理や賞
球処理において、変化後の制御状態を示すコマンドとし
てランプ制御手段に送信される。制御状態が変化したか
否かは、特別図柄プロセス処理や賞球処理等で判定され
る。
【0165】図23は、音制御コマンドの内容の一例を
示す説明図である。音制御コマンドもMODEとEXT
の2バイト構成である。図23に示す例において、コマ
ンド8XXX(X=4ビットの任意の値)は、特別図柄
の変動期間における音発生パターンを指定する音制御コ
マンドである。コマンドBXXX(X=4ビットの任意
の値)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間
における音発生パターンを指定する音制御コマンドであ
る。その他のコマンドは、特別図柄の変動および大当り
遊技に関わらない音制御コマンドである。音制御基板7
0に搭載されている音制御手段は、主基板31の遊技制
御手段から上述した音制御コマンドを受信すると図23
に示された内容に応じて音声出力状態を変更する。
【0166】音制御コマンドは、例えば、遊技制御処理
(図16参照)における特別図柄プロセス処理におい
て、変化後の制御状態を示すコマンドとして音制御手段
に送信される。制御状態が変化したか否かは、特別図柄
プロセス処理等で判定される。
【0167】図24は、払出制御コマンドの内容の一例
を示す説明図である。図24に示された例において、M
ODE=FF(H),EXT=00(H)のコマンドF
F00(H)は、払出が可能であることを指示する払出
制御コマンド(払出可能状態指定コマンド)である。M
ODE=FF(H),EXT=01(H)のコマンドF
F01(H)は、払出を停止すべき状態であることを指
示する払出制御コマンド(払出停止状態指定コマンド)
である。また、MODE=F0(H)のコマンドF0X
X(H)は、賞球個数を指定する払出制御コマンドであ
る。EXTである「XX」が払出個数を示す。
【0168】払出制御手段は、主基板31の遊技制御手
段からFF01(H)の払出制御コマンドを受信すると
賞球払出および球貸しを停止する状態となり、FF00
(H)の払出制御コマンドを受信すると賞球払出および
球貸しができる状態になる。また、賞球個数を指定する
払出制御コマンドを受信すると、受信したコマンドで指
定された個数に応じた賞球払出制御を行う。
【0169】表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、
音制御コマンドおよび払出制御コマンドは共通のコマン
ド形態になっている。すなわち、いずれの制御コマンド
も、8ビットのコマンドデータと、コマンドデータの取
り込みを指示する1ビットのINT信号(ストローブ信
号)とで構成されている。従って、遊技制御手段におけ
るコマンドの作成ルーチンおよび送信ルーチンを、各制
御コマンドについて共通化することができる。その結
果、コマンドの作成と送信とに関するプログラム容量が
減少する。なお、この実施の形態では、コマンドの分類
を表すMODEデータとコマンドの種類を表すEXTデ
ータとからなる2バイトのコマンドデータで構成されて
いるが、コマンドデータは、1バイトまたは3バイト以
上の構成であってもよい。また、図21〜図24に示さ
れた各制御コマンドは一例であって制御内容と制御コマ
ンドの割り当て方は任意である。
【0170】さらに、表示制御コマンド、ランプ制御コ
マンドおよび音制御コマンドに関して、コマンド8XX
X、AXXX、BXXXおよびCXXXは、遊技進行状
況に応じて遊技制御手段から同時期に送信される。例え
ば、変動パターン1で可変表示装置9において図柄の変
動が開始されるときには、図柄制御基板80、ランプ制
御基板35および音制御基板70に対して、同一のコマ
ンド8000(H)が送信される。つまり、遊技制御手
段は、複数の電気部品制御基板に対して、1種類の制御
コマンドを送信するだけでよい。このように、この実施
の形態では、遊技の進行に応じて、制御状態が変化した
ときに、複数の電気部品制御基板に対して同じコマンド
を送信することができる。この結果、制御コマンドの種
類数を削減することができる。
【0171】なお、制御状態の変化とは、例えば、電気
部品制御手段が、制御対象の動作(例えば、可変表示装
置9の表示状態、各種ランプ・LEDの点灯パターン、
スピーカ27からの音発生パターン)を変更する必要が
あると判断することである。
【0172】また、各制御コマンドは、電気部品制御基
板に搭載されている電気部品制御手段が認識可能に1回
だけ送信される。認識可能とは、この例では、INT信
号のレベルが変化することであり、認識可能に1回だけ
送信されるとは、この例では、コマンドデータの1バイ
ト目および2バイト目のそれぞれに応じてINT信号が
1回だけパルス状(矩形波状)に出力されることであ
る。
【0173】次に、メイン処理におけるスイッチ処理
(ステップS21)の具体例を説明する。この実施の形
態では、各スイッチの検出信号のオン状態が所定時間継
続すると、確かにスイッチがオンしたと判定されスイッ
チオンに対応した処理が開始される。所定時間を計測す
るために、スイッチタイマが用いられる。スイッチタイ
マは、バックアップRAM領域に形成された1バイトの
カウンタであり、検出信号がオン状態を示している場合
に2ms毎に+1される。図25に示すように、スイッ
チタイマは検出信号の数N(クリアスイッチ921の検
出信号を除く)だけ設けられている。この実施の形態で
はN=12である。また、RAM55において、各スイ
ッチタイマのアドレスは、入力ポートのビット配列順
(図14に示された上から下への順)と同じ順序で並ん
でいる。
【0174】図26は、遊技制御処理におけるステップ
S21のスイッチ処理の処理例を示すフローチャートで
ある。なお、スイッチ処理は、図16に示すように遊技
制御処理において最初に実行される。スイッチ処理にお
いて、CPU56は、まず、入力ポート0に入力されて
いるデータを入力する(ステップS101)。次いで、
処理数として「8」を設定し(ステップS102)、入
賞口スイッチ33aのためのスイッチタイマのアドレス
をポインタにセットする(ステップS103)。そし
て、スイッチチェック処理サブルーチンをコールする
(ステップS104)。
【0175】図27は、スイッチチェック処理サブルー
チンを示すフローチャートである。スイッチチェック処
理サブルーチンにおいて、CPU56は、ポート入力デ
ータ、この場合には入力ポート0からの入力データを
「比較値」として設定する(ステップS121)。ま
た、クリアデータ(00)をセットする(ステップS1
22)。そして、ポインタ(スイッチタイマのアドレス
が設定されている)が指すスイッチタイマをロードする
とともに(ステップS123)、比較値を右(上位ビッ
トから下位ビットへの方向)にシフトする(ステップS
124)。比較値には入力ポート0のデータ設定されて
いる。そして、この場合には、入賞口スイッチ33aの
検出信号がキャリーフラグに押し出される。
【0176】キャリーフラグの値が「1」であれば(ス
テップS125)、すなわち入賞口スイッチ33aの検
出信号がオン状態であれば、スイッチタイマの値を1加
算する(ステップS127)。加算後の値が0でなけれ
ば加算値をスイッチタイマに戻す(ステップS128,
S129)。加算後の値が0になった場合には加算値を
スイッチタイマに戻さない。すなわち、スイッチタイマ
の値が既に最大値(255)に達している場合には、そ
れよりも値を増やさない。
【0177】キャリーフラグの値が「0」であれば、す
なわち入賞口スイッチ33aの検出信号がオフ状態であ
れば、スイッチタイマにクリアデータをセットする(ス
テップS126)。すなわち、スイッチがオフ状態であ
れば、スイッチタイマの値が0に戻る。
【0178】その後、CPU56は、ポインタ(スイッ
チタイマのアドレス)を1加算するとともに(ステップ
S130)、処理数を1減算する(ステップS13
1)。処理数が0になっていなければステップS122
に戻る。そして、ステップS122〜S132の処理が
繰り返される。
【0179】ステップS122〜S132の処理は、処
理数分すなわち8回繰り返され、その間に、入力ポート
0の8ビットに入力されるスイッチの検出信号につい
て、順次、オン状態かオフ状態か否かのチェック処理が
行われ、オン状態であれば、対応するスイッチタイマの
値が1増やされる。
【0180】CPU56は、スイッチ処理のステップS
105において、入力ポート1に入力されているデータ
を入力する。次いで、処理数として「4」を設定し(ス
テップS106)、賞球カウントスイッチ301Aのた
めのスイッチタイマのアドレスをポインタにセットする
(ステップS107)。そして、スイッチチェック処理
サブルーチンをコールする(ステップS108)。
【0181】スイッチチェック処理サブルーチンでは、
上述した処理が実行されるので、ステップS122〜S
132の処理が、処理数分すなわち4回繰り返され、そ
の間に、入力ポート1の4ビットに入力されるスイッチ
の検出信号について、順次、オン状態かオフ状態か否か
のチェック処理が行われ、オン状態であれば、対応する
スイッチタイマの値が1増やされる。
【0182】なお、この実施の形態では、遊技制御処理
が2ms毎に起動されるので、スイッチ処理も2msに
1回実行される。従って、スイッチタイマは、2ms毎
に+1される。
【0183】図28〜図30は、遊技制御処理における
ステップS32の賞球処理の一例を示すフローチャート
である。この実施の形態では、賞球処理では、賞球払出
の対象となる入賞口スイッチ33a,24a,29a,
30a、カウントスイッチ23および始動口スイッチ1
4aが確実にオンしたか否か判定されるとともに、オン
したら賞球個数を示す払出制御コマンドが払出制御基板
37に送信されるように制御し、また、満タンスイッチ
48および球切れスイッチ187が確実にオンしたか否
か判定されるとともに、オンしたら所定の払出制御コマ
ンドが払出制御基板37に送信されるように制御する等
の処理が行われる。
【0184】賞球処理において、CPU56は、入力判
定値テーブルのオフセットとして「1」を設定し(ステ
ップS150)、スイッチタイマのアドレスのオフセッ
トとして「9」を設定する(ステップS151)。入力
判定値テーブル(図32参照)のオフセット「1」は、
入力判定値テーブルの2番目のデータ「50」を使用す
ることを意味する。また、各スイッチタイマは、図15
に示された入力ポートのビット順と同順に並んでいるの
で、スイッチタイマのアドレスのオフセット「9」は満
タンスイッチ48に対応したスイッチタイマが指定され
ることを意味する。そして、スイッチオンチェックルー
チンがコールされる(ステップS152)。
【0185】入力判定値テーブルとは、各スイッチにつ
いて、連続何回のオンが検出されたら確かにスイッチが
オンしたと判定するための判定値が設定されているRO
M領域である。入力判定値テーブルの構成例は図32に
示されている。図32に示すように、入力判定値テーブ
ルには、上から順に、すなわちアドレス値が小さい領域
から順に、「2」、「50」、「250」、「30」、
「250」、「1」の判定値が設定されている。また、
スイッチオンチェックルーチンでは、入力判定値テーブ
ルの先頭アドレスとオフセット値とで決まるアドレスに
設定されている判定値と、スイッチタイマの先頭アドレ
スとオフセット値とで決まるスイッチタイマの値とが比
較され、一致した場合には、例えばスイッチオンフラグ
がセットされる。
【0186】スイッチオンチェックルーチンの一例が図
31に示されている。スイッチオンチェックルーチンに
おいて、満タンスイッチ48に対応するスイッチタイマ
の値が満タンスイッチオン判定値「50」に一致してい
ればスイッチオンフラグがセットされるので(ステップ
S153)、満タンフラグがセットされる(ステップS
154)。なお、図28には明示されていないが、満タ
ンスイッチ48に対応したスイッチタイマの値が0にな
ると、満タンフラグはリセットされる。
【0187】また、CPU56は、入力判定値テーブル
のオフセットとして「2」を設定し(ステップS15
6)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「0A(H)」を設定する(ステップS157)。入力
判定値テーブルのオフセット「2」は、入力判定値テー
ブルの3番目のデータ「250」を使用することを意味
する。また、各スイッチタイマは、図14に示された入
力ポートのビット順と同順に並んでいるので、スイッチ
タイマのアドレスのオフセット「0A(H)」は球切れ
スイッチ187に対応したスイッチタイマが指定される
ことを意味する。そして、スイッチオンチェックルーチ
ンがコールされる(ステップS158)。
【0188】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
球切れスイッチ187に対応するスイッチタイマの値が
球切れスイッチオン判定値「250」に一致していれば
スイッチオンフラグがセットされるので(ステップS1
59)、球切れフラグがセットされる(ステップS16
0)。なお、図28には明示されていないが、球切れス
イッチ187に対応したスイッチオフタイマが用意さ
れ、その値が50になると、球切れフラグはリセットさ
れる。
【0189】そして、CPU56は、払出停止状態であ
るか否か確認する(ステップS201)。払出停止状態
は、払出制御基板37に対して払出を停止すべき状態で
あることを指示する払出制御コマンドである払出停止状
態指定コマンドを送信した後の状態である。払出停止状
態でなければ、上述した球切れ状態フラグまたは満タン
フラグがオンになったか否かを確認する(ステップS2
02)。
【0190】いずれかがオン状態に変化したときには、
払出停止状態指定コマンドに関するコマンド送信テーブ
ルをセットし(ステップS203)、コマンドセット処
理をコールする(ステップS206)。ステップS20
3では、払出停止状態指定コマンドの払出制御コマンド
が格納されているコマンド送信テーブル(ROM)の先
頭アドレスが、コマンド送信テーブルのアドレスとして
設定される。払出停止状態指定コマンドに関するコマン
ド送信テーブルには、後述するINTデータ、払出制御
コマンドの1バイト目のデータ、および払出制御コマン
ドの2バイト目のデータが設定されている。なお、ステ
ップS202において、いずれか一方のフラグが既にオ
ン状態であったときに他方のフラグがオン状態になった
ときには、コマンド送信制御処理(ステップS203)
は行われない。
【0191】また、払出停止状態であれば、球切れ状態
フラグおよび満タンフラグがともにオフ状態になったか
否かを確認する(ステップS204)。ともにオフ状態
となったときには、払出可能状態指定コマンドに関する
コマンド送信テーブルをセットし(ステップS20
5)、コマンドセット処理をコールする(ステップS2
07)。ステップS205では、払出可能状態指定コマ
ンドの払出制御コマンドが格納されているコマンド送信
テーブル(ROM)の先頭アドレスが、コマンド送信テ
ーブルのアドレスとして設定される。払出可能状態指定
コマンドに関するコマンド送信テーブルには、後述する
INTデータ、払出制御コマンドの1バイト目のデー
タ、および払出制御コマンドの2バイト目のデータが設
定されている。
【0192】さらに、CPU56は、入力判定値テーブ
ルのオフセットとして「0」を設定し(ステップS22
1)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「0」を設定する(ステップS222)。入力判定値テ
ーブルのオフセット「0」は、入力判定値テーブルの最
初のデータを使用することを意味する。また、各スイッ
チタイマは、図14に示された入力ポートのビット順と
同順に並んでいるので、スイッチタイマのアドレスのオ
フセット「0」は入賞口スイッチ33aに対応したスイ
ッチタイマが指定されることを意味する。また、繰り返
し数として「4」をセットする(ステップS223)。
そして、スイッチオンチェックルーチンがコールされる
(ステップS224)。
【0193】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
CPU56は、入力判定値テーブル(図32参照)の先
頭アドレスを設定する(ステップS281)。そして、
そのアドレスにオフセットを加算し(ステップS28
2)、加算後のアドレスからスイッチオン判定値をロー
ドする(ステップS283)。
【0194】次いで、CPU56は、スイッチタイマの
先頭アドレスを設定し(ステップS284)、そのアド
レスにオフセットを加算し(ステップS285)、加算
後のアドレスからスイッチタイマの値をロードする(ス
テップS286)。各スイッチタイマは、図14に示さ
れた入力ポートのビット順と同順に並んでいるので、ス
イッチに対応したスイッチタイマの値がロードされる。
【0195】そして、CPU56は、ロードしたスイッ
チタイマの値とスイッチオン判定値とを比較する(ステ
ップS287)。それらが一致すれば、スイッチオンフ
ラグをセットする(ステップ128)。
【0196】この場合には、スイッチオンチェックルー
チンにおいて、入賞口スイッチ33aに対応するスイッ
チタイマの値がスイッチオン判定値「2」に一致してい
ればスイッチオンフラグがセットされる(ステップS2
25)。そして、スイッチチェックオンルーチンは、ス
イッチタイマのアドレスのオフセットが更新されつつ
(ステップS230)、最初に設定された繰り返し数分
だけ実行されるので(ステップS228,S229)、
結局、入賞口スイッチ33a,24a,29a,30a
について、対応するスイッチタイマの値がスイッチオン
判定値「2」と比較されることになる。
【0197】スイッチオンフラグがセットされたら、払
い出すべき賞球個数としての「10」をリングバッファ
に設定する(ステップS226)。そして、総賞球数格
納バッファの格納値に10を加算する(ステップS22
7)。なお、リングバッファにデータを書き込んだとき
には、書込ポインタをインクリメントし、リングバッフ
ァの最後の領域にデータを書き込まれたときには、書込
ポインタを、リングバッファの最初の領域を指すように
更新する。
【0198】総賞球数格納バッファは、払出制御手段に
対して指示した賞球個数の累積値(ただし、払い出しが
なされると減算される)が格納されるバッファであり、
バックアップRAMに形成されている。なお、この実施
の形態では、リングバッファにデータを書き込んだ時点
で総賞球数格納バッファの格納値に対する加算処理が行
われるが、払い出すべき賞球個数を指示する払出制御コ
マンドを出力ポートに出力した時点で総賞球数格納バッ
ファの格納値に対する、出力する払出制御コマンドに対
応した賞球数の加算処理を行ってもよい。
【0199】次に、CPU56は、入力判定値テーブル
のオフセットとして「0」を設定し(ステップS23
1)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「4」を設定する(ステップS232)。入力判定値テ
ーブルのオフセット「0」は、入力判定値テーブルの最
初のデータを使用することを意味する。また、各スイッ
チタイマは、図14に示された入力ポートのビット順と
同順に並んでいるので、スイッチタイマのアドレスのオ
フセット「4」は始動口スイッチ14aに対応したスイ
ッチタイマが指定されることを意味する。そして、スイ
ッチオンチェックルーチンがコールされる(ステップS
233)。
【0200】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
始動口スイッチ14aに対応するスイッチタイマの値が
スイッチオン判定値「2」に一致していればスイッチオ
ンフラグがセットされる(ステップS234)。スイッ
チオンフラグがセットされたら、払い出すべき賞球個数
としての「6」をリングバッファに設定する(ステップ
S235)。また、総賞球数格納バッファの格納値に6
を加算する(ステップS236)。
【0201】次いで、CPU56は、入力判定値テーブ
ルのオフセットとして「0」を設定し(ステップS24
1)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「5」を設定する(ステップS242)。入力判定値テ
ーブルのオフセット「0」は、入力判定値テーブルの最
初のデータを使用することを意味する。また、各スイッ
チタイマは、図15に示された入力ポートのビット順と
同順に並んでいるので、スイッチタイマのアドレスのオ
フセット「5」はカウントスイッチ23に対応したスイ
ッチタイマが指定されることを意味する。そして、スイ
ッチオンチェックルーチンがコールされる(ステップS
243)。
【0202】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
カウントスイッチ23に対応するスイッチタイマの値が
スイッチオン判定値「2」に一致していればスイッチオ
ンフラグがセットされる(ステップS244)。スイッ
チオンフラグがセットされたら、払い出すべき賞球個数
としての「15」をリングバッファに設定する(ステッ
プS245)。また、総賞球数格納バッファの格納値に
15を加算する(ステップS246)。
【0203】そして、リングバッファにデータが存在す
る場合には(ステップS247)、読出ポインタが指す
リングバッファの内容を送信バッファにセットするとと
もに(ステップS248)、読出ポインタの値を更新
(リングバッファの次の領域を指すように更新)し(ス
テップS249)、賞球個数に関するコマンド送信テー
ブルをセットし(ステップS250)、コマンドセット
処理をコールする(ステップS251)。コマンドセッ
ト処理の動作については後で詳しく説明する。
【0204】ステップS250では、賞球個数に関する
払出制御コマンドが格納されているコマンド送信テーブ
ル(ROM)の先頭アドレスが、コマンド送信テーブル
のアドレスとして設定される。賞球個数に関するコマン
ド送信テーブルには、後述するINTデータ(01
(H))、払出制御コマンドの1バイト目のデータ(F
0(H))、および払出制御コマンドの2バイト目のデ
ータが設定されている。ただし、2バイト目のデータと
して「80(H)」が設定されている。
【0205】以上のように、遊技制御手段から払出制御
基板37に賞球個数を指示する払出制御コマンドを出力
しようとするときに、賞球個数に関するコマンド送信テ
ーブルのアドレス設定と送信バッファの設定とが行われ
る。そして、コマンドセット処理によって、賞球個数に
関するコマンド送信テーブルと送信バッファの設定内容
とにもとづいて払出制御コマンドが払出制御基板37に
送信される。なお、ステップS247において、書込ポ
インタと読出ポインタとの差によってデータがあるか否
か確認することができるが、リングバッファ内の未処理
のデータ個数を示すカウンタを設け、カウント値によっ
てデータがあるか否か確認するようにしてもよい。
【0206】そして、総賞球数格納バッファの内容が0
でない場合、すなわち、まだ賞球残がある場合には、C
PU56は、賞球払出中フラグをオンする(ステップS
252,S253)。
【0207】また、CPU56は、賞球払出中フラグが
オンしているときには(ステップS254)、球払出装
置97から実際に払い出された賞球個数を監視して総賞
球数格納バッファの格納値を減算する賞球個数減算処理
を行う(ステップS255)。なお、賞球払出中フラグ
がオンからオフに変化したときには、ランプ制御基板3
5に対して、賞球ランプ51の点灯を指示するランプ制
御コマンドが送信される。
【0208】以上に説明したように、この実施の形態で
は、払い出される遊技球の不足が検知されたとき(球切
れ時)にも、下皿満タンで遊技球を払い出すべきでない
ときにも、同一のコマンドである払出停止状態指定コマ
ンドが遊技制御手段から払出制御手段に通知される(図
28参照)。すなわち、払出停止をすべき条件が異なっ
ていても、共通のコマンドが遊技制御手段から払出制御
手段に送信される。換言すれば、遊技媒体の払出の完了
とは異なる複数の払出停止条件のうち、いずれの条件が
成立したときでも共通の制御コマンドによって払出制御
手段に対して払出が可能な状態でないことが指令され
る。そして、払出制御手段は、払出停止状態指定コマン
ドを受信すると遊技球の払出を停止する。
【0209】いずれの払出停止条件が成立したときでも
共通の制御コマンドによって払出制御手段に対して払出
が可能な状態でないことを指令できるので、遊技制御手
段から払出制御手段に対する情報伝達に関する負荷が低
減される。その結果、遊技制御手段におけるプログラム
容量が節減されて遊技制御に回せるプログラム容量が増
える等の利点が生ずる。
【0210】なお、後述するように、払出制御手段は、
払出停止状態指定コマンドを受信すると、賞球としての
球払出と球貸しとしての球払出とをともに停止させる。
また、払出可能状態指定コマンドを受信すると、、賞球
としての球払出と球貸しとしての球払出とをともに可能
な状態とする。しかし、遊技制御手段から払出制御手段
に対して、賞球としての球払出を停止または再開させる
払出制御コマンドと、球貸しとしての球払出を停止また
は再開させる払出制御コマンドとを、別の制御コマンド
として送信するようにしてもよい。
【0211】また、この実施の形態では、払出停止中で
あっても(ステップS201,S204)、ステップS
221〜S251の処理が実行される。すなわち、遊技
制御手段は、払出停止状態であっても、賞球個数を指示
するための払出制御コマンドを送信することができる。
すなわち、賞球個数を指示するためのコマンドが、払出
停止状態であっても払出制御手段に伝達され、払出停止
状態が解除されたときに、早めに賞球払出を開始するこ
とができる。また、遊技制御手段において、払出停止状
態における入賞にもとづく賞球個数を記憶するための大
きな記憶領域は必要とされない。
【0212】次に、遊技制御手段から各電気部品制御手
段に対する制御コマンドの送信方式について説明してお
く。遊技制御手段から他の電気部品制御基板(サブ基
板)に制御コマンドを出力しようとするときに、コマン
ド送信テーブルの先頭アドレスの設定が行われる。図3
3(A)は、コマンド送信テーブルの一構成例を示す説
明図である。1つのコマンド送信テーブルは3バイトで
構成され、1バイト目にはINTデータが設定される。
また、2バイト目のコマンドデータ1には、制御コマン
ドの1バイト目のMODEデータが設定される。そし
て、3バイト目のコマンドデータ2には、制御コマンド
の2バイト目のEXTデータが設定される。
【0213】なお、EXTデータそのものがコマンドデ
ータ2の領域に設定されてもよいが、コマンドデータ2
には、EXTデータが格納されているテーブルのアドレ
スを指定するためのデータが設定されるようにしてもよ
い。例えば、コマンドデータ2のビット7(ワークエリ
ア参照ビット)が0であれば、コマンドデータ2にEX
Tデータそのものが設定されていることを示す。また、
コマンドデータ2のビット7(ワークエリア参照ビッ
ト)が1であれば、所定のアドレステーブル(コマンド
拡張データアドレステーブル)内のアドレスが指す領域
に格納されているデータがEXTデータとして使用され
ることを示す。例えば、払出制御コマンドの場合には、
ワークエリア参照ビットが1であり、EXTデータとし
て、送信バッファの内容が使用される。
【0214】図33(B)INTデータの一構成例を示
す説明図である。INTデータにおけるビット0は、払
出制御基板37に払出制御コマンドを送信すべきか否か
を示す。ビット0が「1」であるならば、払出制御コマ
ンドを送信すべきことを示す。
【0215】この実施の形態では、各電気部品制御主基
板に送信される各制御コマンドについて、それぞれコマ
ンド送信テーブルが用意され、制御コマンドを送信する
前に、使用すべきコマンド送信テーブルのアドレスが設
定される。また、複数のコマンド送信テーブルを1つの
テーブルとして用意してもよい。例えば、図33(C)
に示すように、複数の制御コマンドを格納することが可
能な複数のコマンド送信テーブルを含む1個のテーブル
が用意する。その場合、CPU56は、例えば、表示制
御コマンド制御処理において、ポインタが差しているコ
マンド送信テーブルから、INTデータ、コマンドデー
タ1およびコマンドデータ2を設定し、表示制御コマン
ドを送信する。そして、ポインタを更新する。その後、
ポインタが指定するコマンド送信テーブルが終了コード
を示すまで、表示制御コマンドの送信処理を繰り返す。
【0216】図34は、コマンドセット処理の処理例を
示すフローチャートである。コマンドセット処理は、コ
マンド出力処理とINT信号出力処理とを含む処理であ
る。コマンドセット処理において、CPU56は、ま
ず、コマンド送信テーブルのアドレスをスタック等に退
避する(ステップS331)。そして、ポインタが指し
ていたコマンド送信テーブルのINTデータを引数1に
ロードする(ステップS332)。引数1は、後述する
コマンド送信処理に対する入力情報になる。また、コマ
ンド送信テーブルを指すアドレスを+1する(ステップ
S333)。従って、コマンド送信テーブルを指すアド
レスは、コマンドデータ1のアドレスに一致する。
【0217】次いで、CPU56は、コマンドデータ1
を読み出して引数2に設定する(ステップS334)。
引数2も、後述するコマンド送信処理に対する入力情報
になる。そして、コマンド送信処理ルーチンをコールす
る(ステップS335)。
【0218】図35は、コマンド送信処理ルーチンを示
すフローチャートである。コマンド送信処理ルーチンに
おいて、CPU56は、まず、引数1に設定されている
データすなわちINTデータを、比較値として決められ
ているワークエリアに設定する(ステップS351)。
次いで、送信回数=4を、処理数として決められている
ワークエリアに設定する(ステップS352)。そし
て、ポート1のアドレスをIOアドレスにセットする
(ステップS353)。この実施の形態では、ポート1
のアドレスは払出制御コマンドデータを出力するための
出力ポートのアドレスであり、ポート2〜4のアドレス
が、表示制御コマンド、ランプ制御コマンドデータ、音
制御コマンドデータを出力するための出力ポートのアド
レスである。
【0219】次に、CPU56は、比較値を1ビット右
にシフトする(ステップS354)。シフト処理の結
果、キャリービットが1になったか否か確認する(ステ
ップS355)。キャリービットが1になったというこ
とは、INTデータにおける最も右側のビットが「1」
であったことを意味する。この実施の形態では4回のシ
フト処理が行われるのであるが、例えば、表示制御コマ
ンドを送信すべきことが指定されているときには、2回
目のシフト処理でキャリービットが1になる。
【0220】キャリービットが1になった場合には、引
数2に設定されているデータ、この場合にはコマンドデ
ータ1(すなわちMODEデータ)を、IOアドレスと
して設定されているアドレスに出力する(ステップS3
56)。2回目のシフト処理が行われたときにはIOア
ドレスにポート2のアドレスが設定されているので、そ
のときに、表示制御コマンドのMODEデータがポート
2に出力される。
【0221】次いで、CPU56は、IOアドレスを1
加算するとともに(ステップS357)、処理数を1減
算する(ステップS358)。加算前にポート2を示し
ていた場合には、IOアドレスに対する加算処理によっ
て、IOアドレスにはポート3のアドレスが設定され
る。ポート3は、ランプ制御コマンドを出力するための
ポートである。そして、CPU56は、処理数の値を確
認し(ステップS359)、値が0になっていなけれ
ば、ステップS354に戻る。ステップS354で再度
シフト処理が行われる。
【0222】2回目のシフト処理ではINTデータにお
けるビット1の値が押し出され、ビット1の値に応じて
キャリーフラグが「1」または「0」になる。従って、
表示制御コマンドを送信すべきことが指定されているか
否かのチェックが行われる。同様に、3回目および4回
目のシフト処理によって、ランプ制御コマンドおよび音
制御コマンドを送信すべきことが指定されているか否か
のチェックが行われる。このように、それぞれのシフト
処理が行われるときに、IOアドレスには、シフト処理
によってチェックされるコマンド(払出制御コマンド、
表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音制御コマン
ド)に対応したIOアドレスが設定されている。
【0223】よって、キャリーフラグが「1」になった
ときには、対応する出力ポート(ポート1〜ポート4)
に制御コマンドが送信される。すなわち、1つの共通モ
ジュールで、各電気部品制御手段に対するコマンドの送
信処理(出力処理)を行うことができる。
【0224】また、このように、シフト処理のみによっ
てどの電気部品制御手段に対して制御コマンドを出力す
べきかが判定されるので、いずれの電気部品制御手段に
対して制御コマンドを出力すべきか判定する処理が簡略
化されている。
【0225】次に、CPU56は、シフト処理開始前の
INTデータが格納されている引数1の内容を読み出し
(ステップS360)、読み出したデータをポート0に
出力する(ステップS361)。この実施の形態では、
ポート0のアドレスは、各制御信号についてのINT信
号を出力するためのポートであり、ポート0のビット0
〜4が、それぞれ、払出制御INT信号、表示制御IN
T信号、ランプ制御INT信号、音制御INT信号を出
力するためのポートである。INTデータでは、ステッ
プS351〜S359の処理で出力された制御コマンド
(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ制御コ
マンド、音制御コマンド)に応じたINT信号の出力ビ
ットに対応したビットが「1」になっている。従って、
ポート1〜ポート4のいずれかに出力された制御コマン
ド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ制御
コマンド、音制御コマンド)に対応したINT信号がオ
フ状態(ローレベル)になる。
【0226】次いで、CPU56は、ウェイトカウンタ
に所定値を設定し(ステップS362)、その値が0に
なるまで1ずつ減算する(ステップS363,S36
4)。ウェイトカウンタの値が0になると、クリアデー
タ(00)を設定して(ステップS365)、そのデー
タをポート0に出力する(ステップS366)。よっ
て、INT信号はオフ状態になる。そして、ウェイトカ
ウンタに所定値を設定し(ステップS362)、その値
が0になるまで1ずつ減算する(ステップS368,S
369)。
【0227】以上のようにして、制御コマンドの1バイ
ト目のMODEデータが送信される。そこで、CPU5
6は、図34に示すステップS336で、コマンド送信
テーブルを指す値を1加算する。従って、3バイト目の
コマンドデータ2の領域が指定される。CPU56は、
指し示されたコマンドデータ2の内容を引数2にロード
する(ステップS337)。また、コマンドデータ2の
ビット7(ワークエリア参照ビット)の値が「0」であ
るか否か確認する(ステップS338)。0でなけれ
ば、コマンド拡張データアドレステーブルの先頭アドレ
スをポインタにセットし(ステップS339)、そのポ
インタにコマンドデータ2のビット6〜ビット0の値を
加算してアドレスを算出する(ステップS340)。そ
して、そのアドレスが指すエリアのデータを引数2にロ
ードする(ステップS341)。
【0228】コマンド拡張データアドレステーブルに
は、電気部品制御手段に送信されうるEXTデータが順
次設定されている。よって、以上の処理によって、ワー
クエリア参照ビットの値が「1」であれば、コマンドデ
ータ2の内容に応じたコマンド拡張データアドレステー
ブル内のEXTデータが引数2にロードされ、ワークエ
リア参照ビットの値が「0」であれば、コマンドデータ
2の内容がそのまま引数2にロードされる。なお、コマ
ンド拡張データアドレステーブルからEXTデータが読
み出される場合でも、そのデータのビット7は「0」で
ある。
【0229】次に、CPU56は、コマンド送信処理ル
ーチンをコールする(ステップS342)。従って、M
ODEデータの送信の場合と同様のタイミングでEXT
データが送信される。その後、CPU56は、コマンド
送信テーブルのアドレスを復帰し(ステップS34
3)、コマンド送信テーブルを指す読出ポインタの値を
更新する(ステップS344)。そして、さらに送信す
べきコマンドがあれば(ステップS345)、ステップ
S331に戻る。
【0230】以上のようにして、2バイト構成の制御コ
マンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ
制御コマンド、音制御コマンド)が、対応する電気部品
制御手段に送信される。電気部品制御手段ではINT信
号のレベル変化を検出すると制御コマンドの取り込み処
理を開始するのであるが、いずれの電気部品制御手段に
ついても、取り込み処理が完了する前に遊技制御手段か
らの新たな信号が信号線に出力されることはない。すな
わち、表示制御手段等の各電気部品制御手段において、
確実なコマンド受信処理が行われる。なお、INT信号
の極性を図20に示された場合と逆にしてもよい。
【0231】以上のように、コマンドセット処理は、表
示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音制御コマンド
および払出制御コマンドのいずれの制御コマンドを送信
する際にも使用される共通モジュールである。従って、
遊技制御手段が実行する遊技制御プログラムのプログラ
ム容量を節減することができる。
【0232】さらに、表示制御コマンド、ランプ制御コ
マンド、音制御コマンドおよび払出制御コマンドの形態
が共通しているので、各制御コマンドを作成する処理も
容易にモジュール化することができる。この実施の形態
では、各制御コマンドのそれぞれについてのコマンド送
信テーブル(図33(A)参照)があらかじめROMに
設定されていたが、各制御コマンドを送信する際に作成
することもできる。例えば、図33(A)に示されたよ
うなコマンド送信テーブルをRAMに作成した後に、図
34に示されたコマンドセット処理を呼び出せばよい。
【0233】表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、
音制御コマンドおよび払出制御コマンドのいずれの制御
コマンドについてのコマンド送信テーブルも、INTデ
ータ、コマンドデータ1,2で構成されているので、制
御コマンドを作成する共通モジュールとして、いずれか
のビットが「1」になっているINTデータと、コマン
ドデータ1,2に設定されるべきデータとを入力データ
として共通モジュールを呼び出せば、いずれの制御コマ
ンドについても図33に示されたようなコマンド送信テ
ーブルが作成されるように、制御コマンドを作成する共
通モジュールを構成することができる。
【0234】次に、電気部品制御手段の一例として表示
制御手段(表示制御用CPU101およびその周辺回
路)の動作について説明する。図36は、表示制御手段
が実行するメイン処理を示すフローチャートである。表
示制御用CPU101は、メイン処理において、まず、
レジスタ、ワークエリアを含むRAMおよび出力ポート
等を初期化する初期化処理を実行する(ステップS40
1)。次いで、乱数を生成するためのカウンタ値を更新
する処理を行う(ステップS402)。そして、主基板
31から表示制御コマンドを受信したか否かの確認を行
う(ステップS403:コマンド確認処理)。また、受
信した表示制御コマンドに応じて、使用するプロセスデ
ータ(表示制御を進行させるためのタイマや表示内容が
設定されているデータ)を変更する等の処理であるコマ
ンド実行処理を行う(ステップS404)。なお、主基
板31からの表示制御コマンドは、INT信号の入力に
応じて起動される割込処理で取り込まれ、RAMに形成
されている受信コマンドバッファに格納される。
【0235】その後、この実施の形態では、表示制御用
CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS
405)を行う。そして、図37に示すように、タイマ
割込が発生すると、表示制御用CPU101は、タイマ
割込フラグをセットする(ステップS411)。メイン
処理において、タイマ割込フラグがセットされていた
ら、表示制御用CPU101は、そのフラグをクリアす
るとともに、表示制御プロセス処理およびポート出力処
理を行う(ステップS406,S407)。
【0236】次に、主基板31からの表示制御コマンド
受信処理について説明する。図38は、主基板31から
受信した表示制御コマンドを格納するためのコマンド受
信バッファの一構成例を示す説明図である。この例で
は、2バイト構成の表示制御コマンドを6個格納可能な
リングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられ
る。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバ
ッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そし
て、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示す
コマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信
個数カウンタは、0〜11の値をとる。
【0237】図39は、割込処理による表示制御コマン
ド受信処理を示すフローチャートである。主基板31か
らの表示制御用のINT信号は表示制御用CPU101
の割込端子に入力されている。例えば、主基板31から
のINT信号のレベルが変化すると、表示制御用CPU
101において割込がかかる。そして、図39に示す表
示制御コマンドの受信処理が開始される。
【0238】なお、取込信号としてのパルス状(矩形波
状)のINT信号のレベル変化タイミング(エッジ)で
割込が発生するように構成すれば、エッジは立ち上がり
エッジであっても立ち下がりエッジであってもよい。い
ずれにせよ、取込信号としてのパルス状(矩形波状)の
INT信号のレベル変化タイミング(エッジ)で割込が
発生するように構成される。このようにすることで、コ
マンドの取込が指示された段階でいち早くコマンド受信
を行うことが可能になる。また、Aの期間(図35)が
経過するまでINT信号の出力が待機されるので、IN
T信号の出力時に、制御信号CD0〜CD7のライン上
のコマンドデータの出力状態は安定している。よって、
表示制御手段において、表示制御コマンドは良好に受信
される。
【0239】表示制御コマンドの受信処理において、表
示制御用CPU101は、まず、各レジスタをスタック
に退避する(ステップS670)。なお、割込が発生す
ると表示制御用CPU101は自動的に割込禁止状態に
設定するが、自動的に割込禁止状態にならないCPUを
用いている場合には、ステップS670の処理の実行前
に割込禁止命令(DI命令)を発行することが好まし
い。次いで、表示制御コマンドデータの入力に割り当て
られている入力ポートからデータを読み込む(ステップ
S671)。そして、2バイト構成の表示制御コマンド
のうちの1バイト目であるか否か確認する(ステップS
672)。
【0240】1バイト目であるか否かは、受信したコマ
ンドの先頭ビットが「1」であるか否かによって確認さ
れる。先頭ビットが「1」であるのは、2バイト構成で
ある表示制御コマンドのうちのMODEデータ(1バイ
ト目)のはずである(図19参照)。そこで、表示制御
用CPU101は、先頭ビットが「1」であれば、有効
な1バイト目を受信したとして、受信したコマンドを受
信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウンタが示
す受信コマンドバッファに格納する(ステップS67
3)。
【0241】表示制御コマンドのうちの1バイト目でな
ければ、1バイト目を既に受信したか否か確認する(ス
テップS674)。既に受信したか否かは、受信バッフ
ァ(受信コマンドバッファ)に有効なデータが設定され
ているか否かによって確認される。
【0242】1バイト目を既に受信している場合には、
受信した1バイトのうちの先頭ビットが「0」であるか
否か確認する。そして、先頭ビットが「0」であれば、
有効な2バイト目を受信したとして、受信したコマンド
を、受信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウン
タ+1が示す受信コマンドバッファに格納する(ステッ
プS675)。先頭ビットが「0」であるのは、2バイ
ト構成である表示制御コマンドのうちのEXTデータ
(2バイト目)のはずである(図19参照)。なお、ス
テップS674における確認結果が1バイト目を既に受
信したである場合には、2バイト目として受信したデー
タのうちの先頭ビットが「0」でなければ処理を終了す
る。
【0243】ステップS675において、2バイト目の
コマンドデータを格納すると、コマンド受信個数カウン
タに2を加算する(ステップS676)。そして、コマ
ンド受信カウンタが12以上であるか否か確認し(ステ
ップS677)、12以上であればコマンド受信個数カ
ウンタをクリアする(ステップS678)。その後、退
避されていたレジスタを復帰し(ステップS679)、
割込許可に設定する(ステップS680)。
【0244】表示制御コマンドは2バイト構成であっ
て、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)と
は、受信側で直ちに区別可能に構成されている。すなわ
ち、先頭ビットによって、MODEとしてのデータを受
信したのかEXTとしてのデータを受信したのかを、受
信側において直ちに検出できる。よって、上述したよう
に、適正なデータを受信したのか否かを容易に判定する
ことができる。
【0245】このように、図柄制御基板80には、受信
した表示制御コマンドを同時の複数個格納することが可
能な格納エリアとしての受信バッファ領域が設けられ、
受信バッファ領域における受信コマンドバッファに表示
制御コマンドが格納されると、格納アドレスに相当する
コマンド受信個数カウンタが更新される。また、受信バ
ッファ領域における最後の受信コマンドバッファに表示
制御コマンドが格納されると、コマンド受信個数カウン
タの値が0に戻される。すなわち、格納アドレスが受信
バッファ領域の先頭アドレスを指すように設定される。
【0246】なお、表示制御用CPU101は、受信バ
ッファ領域における読出アドレスにもとづいて受信バッ
ファ領域内の表示制御コマンドを読み出す。そして、1
個の表示制御コマンドを読み出すと読出アドレスを更新
する。すなわち、次の受信コマンドバッファを指すよう
に更新される。例えば、上述したメイン処理におけるコ
マンド認識処理において、受信バッファ領域に表示制御
コマンドが格納されていることが検出されると、コマン
ド実行処理において、読み出された表示制御コマンドで
指示される表示制御処理を開始する。従って、表示制御
手段は、受信した順番に従って読出アドレスで指示され
る特定の受信コマンドバッファから表示制御コマンドを
読み出し、読み出した表示制御コマンドに応じた表示制
御処理を開始する。
【0247】以上のようにして、表示制御手段は、主基
板31から送信された表示制御コマンドを受信し、受信
した表示制御コマンドに応じた表示制御処理を行うこと
ができる。なお、ここでは、電気部品制御手段の一例と
して表示制御手段を例にしたが、ランプ制御手段や音制
御手段が主基板31からの制御コマンドを受信する場合
も、表示制御手段の場合と同様の制御によって受信する
ことができる。
【0248】次に、電気部品制御手段の他の例である払
出制御手段(払出制御用CPU371およびROM,R
AM等の周辺回路)の動作を説明する。図40は、この
実施の形態における出力ポートの割り当てを示す説明図
である。図40に示すように、出力ポートC(アドレス
00H)は、払出モータ289に出力される駆動信号等
の出力ポートである。また、出力ポートD(アドレス0
1H)は、7セグメントLEDであるエラー表示LED
374に出力される表示制御信号の出力ポートである。
そして、出力ポートE(アドレス02H)は、振分ソレ
ノイド310に出力される駆動信号、およびカードユニ
ット50に対するEXS信号とPRDY信号とを出力す
るための出力ポートである。
【0249】図41は、この実施の形態における入力ポ
ートのビット割り当てを示す説明図である。図41に示
すように、入力ポートA(アドレス06H)は、主基板
31から送信された払出制御コマンドの8ビットの払出
制御信号を取り込むための入力ポートである。また、入
力ポートB(アドレス07H)のビット0〜1には、そ
れぞれ、賞球カウントスイッチ301Aおよび球貸しカ
ウントスイッチ301Bの検出信号が入力される。ビッ
ト2〜5には、カードユニット50からのBRDY信
号、BRQ信号、VL信号およびクリアスイッチ921
の検出信号が入力される。なお、払出制御手段ではクリ
アスイッチ921を使用しない場合には、その検出信号
を入力する必要はない。
【0250】図42は、払出制御手段が実行するメイン
処理を示すフローチャートである。メイン処理では、払
出制御用CPU371は、まず、必要な初期設定を行
う。すなわち、払出制御用CPU371は、まず、割込
禁止に設定する(ステップS701)。次に、割込モー
ドを割込モード2に設定し(ステップS702)、スタ
ックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定す
る(ステップS703)。また、払出制御用CPU37
1は、内蔵デバイスレジスタの初期化を行い(ステップ
S704)、CTCおよびPIOの初期化(ステップS
705)を行った後に、RAMをアクセス可能状態に設
定する(ステップS706)。
【0251】この実施の形態では、内蔵CTCのうちの
一つのチャネルがタイマモードで使用される。従って、
ステップS704の内蔵デバイスレジスタの設定処理お
よびステップS705の処理において、使用するチャネ
ルをタイマモードに設定するためのレジスタ設定、割込
発生を許可するためのレジスタ設定および割込ベクタを
設定するためのレジスタ設定が行われる。そして、その
チャネルによる割込がタイマ割込として用いられる。タ
イマ割込を例えば2ms毎に発生させたい場合は、初期
値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定
数レジスタ)に設定される。
【0252】なお、タイマモードに設定されたチャネル
(この実施の形態ではチャネル3)に設定される割込ベ
クタは、タイマ割込処理の先頭アドレスに相当するもの
である。具体的は、Iレジスタに設定された値と割込ベ
クタとでタイマ割込処理の先頭アドレスが特定される。
タイマ割込処理では、払出制御処理が実行される。
【0253】また、内蔵CTCのうちの他の一つのチャ
ネル(この実施の形態ではチャネル2)が、遊技制御手
段からの払出制御コマンド受信のための割込発生用のチ
ャネルとして用いられ、そのチャネルがカウンタモード
で使用される。従って、ステップS704の内蔵デバイ
スレジスタの設定処理およびステップS705の処理に
おいて、使用するチャネルをカウンタモードに設定する
ためのレジスタ設定、割込発生を許可するためのレジス
タ設定および割込ベクタを設定するためのレジスタ設定
が行われる。
【0254】カウンタモードに設定されたチャネル(チ
ャネル2)に設定される割込ベクタは、後述するコマン
ド受信割込処理の先頭アドレスに相当するものである。
具体的は、Iレジスタに設定された値と割込ベクタとで
コマンド受信割込処理の先頭アドレスが特定される。
【0255】この実施の形態では、払出制御用CPU3
71でも割込モード2が設定される。従って、内蔵CT
Cのカウントアップにもとづく割込処理を使用すること
ができる。また、CTCが送出した割込ベクタに応じた
割込処理開始アドレスを設定することができる。
【0256】CTCのチャネル2(CH2)のカウント
アップにもとづく割込は、上述したタイマカウンタレジ
スタCLK/TRG2の値が「0」になったときに発生
する割込である。従って、例えばステップS705にお
いて、特定レジスタとしてのタイマカウンタレジスタC
LK/TRG2に初期値「1」が設定される。さらに、
CLK/TRG2端子に入力される信号の立ち上がりま
たは立ち下がりで特定レジスタとしてのタイマカウンタ
レジスタCLK/TRG2のカウント値が−1されるの
であるが、所定の特定レジスタの設定によって、立ち上
がり/立ち下がりの選択を行うことができる。この実施
の形態では、CLK/TRG2端子に入力される信号の
立ち上がりで、タイマカウンタレジスタCLK/TRG
2のカウント値が−1されるような設定が行われる。
【0257】また、CTCのチャネル3(CH3)のカ
ウントアップにもとづく割込は、CPUの内部クロック
(システムクロック)をカウントダウンしてレジスタ値
が「0」になったら発生する割込であり、後述する2m
sタイマ割込として用いられる。具体的には、CPU3
71の動作クロックを分周したクロックがCTCに与え
られ、クロックの入力によってレジスタの値が減算さ
れ、レジスタの値が0になるとタイマ割込が発生する。
例えば、CH3のレジスタ値はシステムクロックの1/
256周期で減算される。分周したクロックにもとづい
て減算が行われるので、レジスタの初期値は大きくなら
ない。ステップS705において、CH3のレジスタに
は、初期値として2msに相当する値が設定される。
【0258】CTCのCH2のカウントアップにもとづ
く割込は、CH3のカウントアップにもとづく割込より
も優先順位が高い。従って、同時にカウントアップが生
じた場合に、CH2のカウントアップにもとづく割込、
すなわち、コマンド受信割込処理の実行契機となる割込
の方が優先される。
【0259】次いで、払出制御用CPU371は、入力
ポートB(図41参照)を介して入力されるクリアスイ
ッチ921の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステ
ップS707)。その確認においてオンを検出した場合
には、払出制御用CPU371は、通常の初期化処理を
実行する(ステップS711〜ステップS713)。ク
リアスイッチ921がオンである場合(押下されている
場合)には、ローレベルのクリアスイッチ信号が出力さ
れている。なお、入力ポート372では、クリアスイッ
チ信号のオン状態はハイレベルである。また、払出制御
手段においては、ステップS707の判定を行わなくて
もよい。
【0260】なお、払出制御用CPU371も、主基板
31のCPU56と同様に、スイッチの検出信号のオン
判定を行う場合には、例えば、オン状態が少なくとも2
ms(2ms毎に起動される処理の1回目の処理におけ
る検出直前に検出信号がオンした場合)継続しないとス
イッチオンとは見なさないが、クリアスイッチ921の
オン検出の場合には、1回のオン判定でオン/オフが判
定される。すなわち、初期化操作手段としてのクリアス
イッチ921が所定の操作状態であるか否かを払出制御
用CPU371が判定するための初期化要求検出判定期
間は、遊技媒体検出手段としての賞球カウントスイッチ
等が遊技媒体を検出したことを判定するための遊技媒体
検出判定期間とは異なる期間とされている。
【0261】クリアスイッチ921がオンの状態でない
場合には、払出制御用CPU371は、払出制御用のバ
ックアップRAM領域にバックアップデータが存在して
いるか否かの確認を行う(ステップS708)。例え
ば、主基板31のCPU56の処理と同様に、遊技機へ
の電力供給停止時にセットされるバックアップフラグが
セット状態になっているか否かによって、バックアップ
データが存在しているか否か確認する。バックアップフ
ラグがセット状態になっている場合には、バックアップ
データありと判断する。
【0262】バックアップありを確認したら、払出制御
用CPU371は、バックアップRAM領域のデータチ
ェック(この例ではパリティチェック)を行う。不測の
停電等の電力供給の停止が生じた後に復旧した場合に
は、バックアップRAM領域のデータは保存されていた
はずであるから、チェック結果は正常になる。チェック
結果が正常でない場合には、内部状態を電力供給の停止
時の状態に戻すことができないので、不足の停電等から
の復旧時ではなく電源投入時に実行される初期化処理を
実行する。
【0263】チェック結果が正常であれば(ステップS
709)、払出制御用CPU371は、内部状態を電力
供給停止時の状態に戻すための払出状態復旧処理を行う
(ステップS710)。そして、バックアップRAM領
域に保存されていたPC(プログラムカウンタ)の指す
アドレスに復帰する。
【0264】初期化処理では、払出制御用CPU371
は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS71
1)。そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかる
ように払出制御用CPU371に設けられているCTC
のレジスタの設定が行われる(ステップS712)。す
なわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジ
スタ(時間定数レジスタ)に設定される。そして、初期
設定処理のステップS701において割込禁止とされて
いるので、初期化処理を終える前に割込が許可される
(ステップS713)。
【0265】この実施の形態では、払出制御用CPU3
71の内蔵CTCが繰り返しタイマ割込を発生するよう
に設定される。この実施の形態では、繰り返し周期は2
msに設定される。そして、タイマ割込が発生すると、
図43に示すように、タイマ割込があったことを示すタ
イマ割込フラグがセットされる(ステップS772)。
そして、メイン処理において、タイマ割込フラグがセッ
トされたことが検出されたら(ステップS714)、タ
イマ割込フラグがリセットされるとともに(ステップS
751)、払出制御処理(ステップS751〜S76
0)が実行される。
【0266】なお、タイマ割込では、図43に示すよう
に、最初に割込許可状態に設定される(ステップS77
1)。よって、タイマ割込処理中では割込許可状態にな
り、INT信号の入力にもとづく払出制御コマンド受信
処理を優先して実行することができる。
【0267】払出制御処理において、払出制御用CPU
371は、まず、入力ポート372bに入力される賞球
カウントスイッチ301Aや球貸しカウントスイッチ3
01B等のスイッチがオンしたか否かを判定する(スイ
ッチ処理:ステップS752)。
【0268】次に、払出制御用CPU371は、主基板
31から払出停止状態指定コマンドを受信していたら払
出停止状態に設定し、払出可能状態指定コマンドを受信
していたら払出停止状態の解除を行う(払出停止状態設
定処理:ステップS753)。また、受信した払出制御
コマンドを解析し、解析結果に応じた処理を実行する
(コマンド解析実行処理:ステップS754)。さら
に、プリペイドカードユニット制御処理を行う(ステッ
プS755)。
【0269】次いで、払出制御用CPU371は、球貸
し要求に応じて貸し球を払い出す制御を行う(ステップ
S756)。このとき、払出制御用CPU371は、振
分ソレノイド310によって球振分部材311を球貸し
側に設定する。
【0270】さらに、払出制御用CPU371は、総合
個数記憶に格納された個数の賞球を払い出す賞球制御処
理を行う(ステップS757)。このとき、払出制御用
CPU371は、振分ソレノイド310によって球振分
部材311を賞球側に設定する。そして、出力ポート3
72cおよび中継基板72を介して球払出装置97の払
出機構部分における払出モータ289に対して駆動信号
を出力し、所定の回転数分払出モータ289を回転させ
る払出モータ制御処理を行う(ステップS758)。
【0271】なお、この実施の形態では、払出モータ2
89としてステッピングモータが用いられ、それらを制
御するために1−2相励磁方式が用いられる。従って、
具体的には、払出モータ制御処理において、8種類の励
磁パターンデータが繰り返し払出モータ289に出力さ
れる。また、この実施の形態では、各励磁パターンデー
タが4msずつ出力される。
【0272】次いで、エラー検出処理が行われ、その結
果に応じてエラー表示LED374に所定の表示を行う
(エラー処理:ステップS759)。また、遊技機外部
に出力される球貸し個数信号を出力する処理等を行う
(出力処理:ステップS760)。
【0273】なお、図40に示す出力ポートCは、払出
制御処理における払出モータ制御処理(ステップS75
8)でアクセスされる。また、出力ポートDは、払出制
御処理におけるエラー処理(ステップS759)でアク
セスされる。そして、出力ポートEは、払出制御処理に
おける球貸し制御処理(ステップS756)および賞球
制御処理(ステップS757)でアクセスされる。
【0274】図43は、払出制御用CPU371が内蔵
するRAMの使用例を示す説明図である。この例では、
バックアップRAM領域に、総合個数記憶(例えば2バ
イト)と貸し球個数記憶とがそれぞれ形成されている。
総合個数記憶は、主基板31の側から指示された賞球払
出個数の総数を記憶するものである。貸し球個数記憶
は、未払出の球貸し個数を記憶するものである。なお、
払出制御処理において用いられるデータが格納されるR
AM領域は全て電源バックアップされるようにしてもよ
い。
【0275】そして、払出制御用CPU371は、例え
ば、賞球制御処理(ステップS757)において、遊技
制御手段から賞球個数を示す払出制御コマンドを受信す
ると、指示された個数分だけ総合個数記憶に内容を増加
する。また、球貸し制御処理(ステップS756)にお
いて、カードユニット50から球貸し要求の信号を受信
する毎に1単位(例えば25個)の個数分だけ貸し球個
数記憶に内容を増加する。さらに、払出制御用CPU3
71は、賞球制御処理において賞球カウントスイッチ3
01Aが1個の賞球払出を検出すると総合個数記憶の値
を1減らし、球貸し制御処理において球貸しカウントス
イッチ301Bが1個の貸し球払出を検出すると貸し球
個数記憶の値を1減らす。
【0276】従って、未払出の賞球個数と貸し球個数と
が、所定期間はその内容を保持可能なバックアップRA
M領域に記憶されることになる。よって、停電等の不測
の電力供給停止が生じても、所定期間内に電力供給が復
旧すれば、バックアップRAM領域の記憶内容にもとづ
いて賞球処理および球貸し処理を再開することができ
る。すなわち、遊技機への電力供給が停止しても、電力
供給が再開すれば、電力供給停止時の未払出の賞球個数
と貸し球個数とにもとづいて払い出しが行われ、遊技者
に与えられる不利益を低減することができる。
【0277】図45は、主基板31から受信した払出制
御コマンドを格納するための受信バッファの一構成例を
示す説明図である。この例では、2バイト構成の払出制
御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式の受信
バッファが用いられる。従って、受信バッファは、受信
コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成さ
れる。そして、受信したコマンドをどの領域に格納する
のかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コ
マンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。
【0278】このように、払出制御基板37には、受信
した払出制御コマンドを同時の複数個格納することが可
能な格納エリアとしての受信バッファ領域が設けられ、
受信バッファ領域における受信コマンドバッファに払出
制御コマンドが格納されると、格納アドレスに相当する
コマンド受信個数カウンタが更新される。また、受信バ
ッファ領域における最後の受信コマンドバッファに払出
制御コマンドが格納されると、コマンド受信個数カウン
タの値が0に戻される。すなわち、格納アドレスが受信
バッファ領域の先頭アドレスを指すように設定される。
【0279】なお、払出制御用CPU371は、受信バ
ッファ領域における読出アドレスにもとづいて受信バッ
ファ領域内の払出制御コマンドを読み出す。そして、1
個の払出制御コマンドを読み出すと読出アドレスを更新
する。すなわち、次の受信コマンドバッファを指すよう
に更新される。例えば、後述する払出停止状態設定処理
やコマンド解析実行処理において、受信バッファ領域に
払出制御コマンドが格納されていることが検出される
と、読み出された払出制御コマンドで指示される制御処
理を開始する。従って、払出制御手段は、受信した順番
に従って読出アドレスで指示される特定の受信コマンド
バッファから払出制御コマンドを読み出し、読み出した
払出制御コマンドに応じた制御処理を開始する。
【0280】また、この実施の形態では、主基板31か
ら受信された払出制御コマンドがそのまま受信バッファ
領域に格納されるが、受信した払出制御コマンドの一部
のデータのみを受信バッファ領域に格納するようにして
もよい。例えば、賞球個数を示す払出制御コマンドにつ
いて個数を示すデータのみを受信バッファ領域に格納す
るようにしてもよい。
【0281】図46は、割込処理による払出制御コマン
ド受信処理を示すフローチャートである。主基板31か
らの払出制御用のINT信号は払出制御用CPU371
のCLK/TRG2端子に入力されている。よって、主
基板31からのINT信号が立ち上がると、払出制御用
CPU371に割込がかかり、図46に示す払出制御コ
マンドの受信処理が開始される。なお、払出制御用CP
U371は、割込が発生すると、ソフトウェアで割込許
可にしない限り、マスク可能割込がさらに生ずることは
ないような構造のCPUである。
【0282】なお、この実施の形態では、CLK/TR
G2端子の入力が立ち上がるとタイマカウンタレジスタ
CLK/TRG2の値が−1されるような初期設定を行
ったが、すなわち、INT信号の立ち上がりで割込が発
生するような初期設定を行ったが、CLK/TRG2端
子の入力が立ち下がるとタイマカウンタレジスタCLK
/TRG2の値が−1されるような初期設定を行っても
よい。換言すれば、INT信号の立ち下がりで割込が発
生するような初期設定を行ってもよい。
【0283】すなわち、取込信号としてのパルス状(矩
形波状)のINT信号のレベル変化タイミング(エッ
ジ)で割込が発生するように構成すれば、エッジは立ち
上がりエッジであっても立ち下がりエッジであってもよ
い。いずれにせよ、取込信号としてのパルス状(矩形波
状)のINT信号のレベル変化タイミング(エッジ)で
割込が発生するように構成される。このようにすること
で、コマンドの取込が指示された段階でいち早くコマン
ド受信を行うことが可能になる。また、Aの期間(図3
5)が経過するまでINT信号の出力が待機されるの
で、INT信号の出力時に、制御信号CD0〜CD7の
ライン上のコマンドデータの出力状態は安定している。
よって、払出制御手段において、払出制御コマンドは良
好に受信される。
【0284】払出制御コマンドの受信処理において、払
出制御用CPU371は、まず、各レジスタをスタック
に退避する(ステップS850)。次いで、払出制御コ
マンドデータの入力に割り当てられている入力ポート3
72a(図10参照)からデータを読み込む(ステップ
S851)。そして、2バイト構成の払出制御コマンド
のうちの1バイト目であるか否か確認する(ステップS
852)。1バイト目であるか否かは、受信したコマン
ドの先頭ビットが「1」であるか否かによって確認され
る。先頭ビットが「1」であるのは、2バイト構成であ
る払出制御コマンドのうちのMODEバイト(1バイト
目)のはずである(図19参照)。そこで、払出制御用
CPU371は、先頭ビットが「1」であれば、有効な
1バイト目を受信したとして、受信したコマンドを受信
バッファ領域におけるコマンド受信個数カウンタが示す
受信コマンドバッファに格納する(ステップS85
3)。
【0285】払出制御コマンドのうちの1バイト目でな
ければ、1バイト目を既に受信したか否か確認する(ス
テップS854)。既に受信したか否かは、受信バッフ
ァ(受信コマンドバッファ)に有効なデータが設定され
ているか否かによって確認される。
【0286】1バイト目を既に受信している場合には、
受信した1バイトのうちの先頭ビットが「0」であるか
否か確認する。そして、先頭ビットが「0」であれば、
有効な2バイト目を受信したとして、受信したコマンド
を、受信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウン
タ+1が示す受信コマンドバッファに格納する(ステッ
プS855)。先頭ビットが「0」であるのは、2バイ
ト構成である払出制御コマンドのうちのEXTバイト
(2バイト目)のはずである(図19参照)。なお、ス
テップS854における確認結果が1バイト目を既に受
信したである場合には、2バイト目として受信したデー
タのうちの先頭ビットが「0」でなければ処理を終了す
る。なお、ステップS854で「N」と判断された場合
には、ステップS856の処理が行われないので、次に
受信したコマンドは、今回受信したコマンドが格納され
るはずであったバッファ領域に格納される。
【0287】ステップS855において、2バイト目の
コマンドデータを格納すると、コマンド受信個数カウン
タに2を加算する(ステップS856)。そして、コマ
ンド受信カウンタが12以上であるか否か確認し(ステ
ップS857)、12以上であればコマンド受信個数カ
ウンタをクリアする(ステップS858)。その後、退
避されていたレジスタを復帰し(ステップS859)、
最後に割込許可に設定する(ステップS859)。
【0288】コマンド受信割込処理中は割込禁止状態に
なっている。上述したように、2msタイマ割込処理中
は割込許可状態になっているので、2msタイマ割込中
にコマンド受信割込が発生した場合には、コマンド受信
割込処理が優先して実行される。また、コマンド受信割
込処理中に2msタイマ割込が発生しても、その割込処
理は待たされる。このように、この実施の形態では、主
基板31からのコマンド受信処理の処理優先度が高くな
っている。また、コマンド受信処理中には他の割込処理
が実行されないので、コマンド受信処理に要する最長時
間は決まる。コマンド受信処理中に他の割込処理が実行
可能であるように構成したのでは、コマンド受信処理に
要する最長の時間を見積もることは困難である。コマン
ド受信処理に要する最長時間が決まるので、遊技制御手
段のコマンド送信処理におけるCの期間(図20参照)
をどの程度にすればよいのかを正確に判断することがで
きる。
【0289】また、払出制御コマンドは2バイト構成で
あって、1バイト目(MODE)と2バイト目(EX
T)とは、受信側で直ちに区別可能に構成されている。
すなわち、先頭ビットによって、MODEとしてのデー
タを受信したのかEXTとしてのデータを受信したのか
を、受信側において直ちに検出できる。よって、上述し
たように、適正なデータを受信したのか否かを容易に判
定することができる。
【0290】なお、この実施の形態では、コマンド受信
割込処理では、受信したコマンドを受信バッファに格納
する制御が行われるが、後述する払出停止状態設定処理
(図48参照)やコマンド解析実行処理(図49参照)
を、コマンド受信割込処理において実行するように構成
してもよい。そのように、受信バッファ内のコマンドに
ついて判定するコマンド判定処理までもコマンド受信割
込処理において実行する場合には、コマンドの判定も迅
速に実行される。
【0291】図47は、ステップS751のスイッチ処
理の一例を示すフローチャートである。スイッチ処理に
おいて、払出制御用CPU371は、賞球カウントスイ
ッチ301Aがオン状態を示しているか否か確認する
(ステップS751a)。オン状態を示していれば、払
出制御用CPU371は、賞球カウントスイッチオンカ
ウンタを+1する(ステップS751b)。賞球カウン
トスイッチオンカウンタは、賞球カウントスイッチ30
1Aのオン状態を検出した回数を計数するためのカウン
タである。
【0292】そして、賞球カウントスイッチオンカウン
タの値をチェックし(ステップS751c)、その値が
2になっていれば、1個の賞球の払出が行われたと判断
する。1個の賞球の払出が行われたと判断した場合に
は、払出制御用CPU371は、賞球未払出カウンタ
(総合個数記憶に格納されている賞球個数)を−1する
(ステップS751d)。
【0293】ステップS751aにおいて賞球カウント
スイッチ301Aがオン状態でないことが確認される
と、払出制御用CPU371は、賞球カウントスイッチ
オンカウンタをクリアする(ステップS751e)。そ
して、この実施の形態では、球貸しカウントスイッチ3
01Bがオン状態を示しているか否か確認する(ステッ
プS751f)。オン状態を示していれば、払出制御用
CPU371は、球貸しカウントスイッチオンカウンタ
を+1する(ステップS751g)。球貸しカウントス
イッチオンカウンタは、球貸しカウントスイッチ301
Bのオン状態を検出した回数を計数するためのカウンタ
である。
【0294】そして、球貸しカウントスイッチオンカウ
ンタの値をチェックし(ステップS751h)、その値
が2になっていれば、1個の貸し球の払出が行われたと
判断する。1個の貸し球の払出が行われたと判断した場
合には、払出制御用CPU371は、貸し球未払出個数
カウンタ(貸し球個数記憶に格納されている貸し球数)
を−1する(ステップS751i)。
【0295】ステップS751fにおいて球貸しカウン
トスイッチ301Bがオン状態でないことが確認される
と、払出制御用CPU371は、球貸しカウントスイッ
チオンカウンタをクリアする(ステップS751j)。
【0296】図48は、ステップS753の払出停止状
態設定処理の一例を示すフローチャートである。払出停
止状態設定処理において、払出制御用CPU371は、
受信バッファ中に受信コマンドがあるか否かの確認を行
う(ステップS753a)。受信バッファ中に受信コマ
ンドがあれば、受信した払出制御コマンドが払出停止状
態指定コマンドであるか否かの確認を行う(ステップS
753b)。払出停止状態指定コマンドであれば、払出
制御用CPU371は、払出停止状態に設定する(ステ
ップS753c)。
【0297】ステップS753bで受信コマンドが払出
停止状態指定コマンドでないことを確認すると、受信し
た払出制御コマンドが払出可能状態指定コマンドである
か否かの確認を行う(ステップS753d)。払出可能
状態指定コマンドであれば、払出停止状態を解除する
(ステップS753e)。
【0298】なお、払出停止状態に設定するときには、
例えば払出モータ289の駆動が停止されるとともに払
出停止中であることを示す内部フラグがセットされる。
また、払出停止状態を解除するときには、払出モータ2
89の駆動が再開されるとともに、払出停止中であるこ
とを示す内部フラグがリセットされる。
【0299】払出停止状態に設定された場合に、直ちに
払出モータ289を停止してもよいが、そのように制御
するのではなく、切りのよいところで払出モータ289
を停止するようにしてもよい。例えば、遊技球の払出を
25個単位で実行し、一単位の払出が完了した時点で払
出モータ289を停止するとともに、内部状態を払出停
止状態に設定するようにしてもよい。上述したように、
球切れスイッチ187は、払出球通路に27〜28個程
度の遊技球が存在することを検出できるような位置に設
置されているので、主基板31の遊技制御手段が球切れ
を検出しても、その時点から少なくとも25個の払出は
可能である。従って、一単位の払出が完了した時点で払
出停止状態にしても問題は生じない。また、一単位の区
切りで払出停止状態とすれば、払出再開時の制御が容易
になる。
【0300】図49は、ステップS754のコマンド解
析実行処理の一例を示すフローチャートである。コマン
ド解析実行処理において、払出制御用CPU371は、
受信バッファに受信コマンドがあるか否かの確認を行う
(ステップS754a)。受信コマンドがあれば、受信
した払出制御コマンドが賞球個数を指定するための払出
制御コマンドであるか否かの確認を行う(ステップS7
54b)。なお、払出制御用CPU371は、コマンド
指示手段としての読出ポインタが指す受信バッファ中の
アドレスに格納されている受信コマンドについてステッ
プS754bの判断を行う。また、その判断後、読出ポ
インタの値は+1される。読出ポインタが指すアドレス
が受信コマンドバッファ12(図45参照)のアドレス
を越えた場合には、読出ポインタの値は、受信コマンド
バッファ1を指すように更新される。
【0301】受信した払出制御コマンドが賞球個数を指
定するための払出制御コマンドであれば、払出制御コマ
ンドで指示された個数を総合個数記憶に加算する(ステ
ップS754c)。すなわち、払出制御用CPU371
は、主基板31のCPU56から送られた払出制御コマ
ンドに含まれる賞球個数をバックアップRAM領域(総
合個数記憶)に記憶する。
【0302】なお、払出制御用CPU371は、必要な
らば、コマンド受信個数カウンタの減算や受信バッファ
における受信コマンドシフト処理を行う。また、払出停
止状態設定処理およびコマンド解析実行処理が、読出ポ
インタの値と受信バッファにおける最新コマンド格納位
置とが一致するまで繰り返すように構成されていてもよ
い。例えば、読出ポインタの値と受信バッファにおける
最新コマンド格納位置との差が「3」であれば未処理の
受信済みコマンドが3つあることになるが、一致するま
で繰り返し処理が実行されることによって、未処理の受
信済みコマンドがなくなる。すなわち、受信バッファに
格納されている受信済みコマンドが、一度の処理で、全
て読み出されて処理される。
【0303】図50は、ステップS755のプリペイド
カードユニット制御処理の一例を示すフローチャートで
ある。プリペイドカードユニット制御処理において、払
出制御用CPU371は、カードユニット制御用マイク
ロコンピュータより入力されるVL信号を検知したか否
かを確認する(ステップS755a)。VL信号を検知
していなければ、VL信号非検知カウンタを+1する
(ステップS755b)。また、払出制御用CPU37
1は、VL信号非検知カウンタの値が本例では125で
あるか否か確認する(ステップS755c)。VL信号
非検知カウンタの値が125であれば、払出制御用CP
U371は、発射制御基板91への発射制御信号出力を
停止して、駆動モータ94を停止させる(ステップS7
55d)。
【0304】以上の処理によって、125回(2ms×
125=250ms)継続してVL信号のオフが検出さ
れたら、球発射禁止状態に設定される。
【0305】ステップS755aにおいてVL信号を検
知していれば、払出制御用CPU371は、VL信号非
検知カウンタをクリアする(ステップS755e)。そ
して、払出制御用CPU371は、発射制御信号出力を
停止していれば(ステップS755f)、発射制御基板
91への発射制御信号出力を開始して駆動モータ94を
動作可能状態にする(ステップS755g)。
【0306】図51および図52は、ステップS756
の球貸し制御処理の一例を示すフローチャートである。
なお、この実施の形態では、連続的な払出数の最大値を
貸し球の一単位(例えば25個)とするが、連続的な払
出数の最大値は他の数であってもよい。
【0307】球貸し制御処理において、払出制御用CP
U371は、まず、払出停止中であるか否か確認する
(ステップS510)。払出停止中であれば処理を終了
する。払出停止中でなければ、貸し球払出中であるか否
かの確認を行い(ステップS511)、貸し球払出中で
あれば図52に示す球貸し中の処理に移行する。なお、
貸し球払出中であるか否かは、後述する球貸し処理中フ
ラグの状態によって判断される。貸し球払出中でなけれ
ば、賞球の払出中であるか否か確認する(ステップS5
12)。賞球の払出中であるか否は、後述する賞球処理
中フラグの状態によって判断される。
【0308】貸し球払出中でも賞球払出中でもなけれ
ば、払出制御用CPU371は、カードユニット50か
ら球貸し要求があったか否かを確認する(ステップS5
13)。要求があれば、球貸し処理中フラグをオンする
とともに(ステップS514)、25(球貸し一単位
数:ここでは100円分)をバックアップRAM領域の
貸し球個数記憶に設定する(ステップS515)。そし
て、払出制御用CPU371は、EXS信号をオンする
(ステップS516)。また、球払出装置97の下方の
球振分部材311を球貸し側に設定するために振分用ソ
レノイド310を駆動する(ステップS517)。さら
に、払出モータ289をオンして(ステップS51
8)、図52に示す球貸し中の処理に移行する。
【0309】なお、払出モータ289をオンするのは、
厳密には、カードユニット50が受付を認識したことを
示すためにBRQ信号をOFFとしてからである。な
お、球貸し処理中フラグはバックアップRAM領域に設
定される。
【0310】図52は、払出制御用CPU371による
払出制御処理における球貸し中の処理を示すフローチャ
ートである。球貸し処理では、払出モータ289がオン
していなければオンする。なお、この実施の形態では、
ステップS751のスイッチ処理で、球貸しカウントス
イッチ301Bの検出信号による遊技球の払出がなされ
たか否かの確認を行うので、球貸し制御処理では貸し球
個数記憶の減算などは行われない。
【0311】球貸し制御処理において、払出制御用CP
U371は、貸し球通過待ち時間中であるか否かの確認
を行う(ステップS519)。貸し球通過待ち時間中で
なければ、貸し球の払出を行い(ステップS520)、
払出モータ289の駆動を終了すべきか(一単位の払出
動作が終了したか)否かの確認を行う(ステップS52
1)。具体的には、所定個数の払出に対応した回転が完
了したか否かを確認する。所定個数の払出に対応した回
転が完了した場合には、払出制御用CPU371は、払
出モータ289の駆動を停止し(ステップS522)、
貸し球通過待ち時間の設定を行う(ステップS52
3)。
【0312】ステップS519で貸し球通過待ち時間中
であれば、払出制御用CPU371は、貸し球通過待ち
時間が終了したか否かの確認を行う(ステップS52
4)。貸し球通過待ち時間は、最後の払出球が払出モー
タ289によって払い出されてから球貸しカウントスイ
ッチ301Bを通過するまでの時間である。貸し球通過
待ち時間の終了を確認すると、一単位の貸し球は全て払
い出された状態であるので、カードユニット50に対し
て次の球貸し要求の受付が可能になったことを示すため
にEXS信号をオフにする(ステップS525)。ま
た、振分ソレノイドをオフするとともに(ステップS5
26)、球貸し処理中フラグをオフする(ステップS5
27)。なお、貸し球通過待ち時間が経過するまでに最
後の払出球が球貸しカウントスイッチ301Bを通過し
なかった場合には、球貸し経路エラーとされる。また、
この実施の形態では、賞球も球貸しも同じ払出装置で行
われる。
【0313】なお、球貸し要求の受付を示すEXS信号
をオフにした後、所定期間内に再び球貸し要求信号であ
るBRQ信号がオンしたら、振分ソレノイドおよび払出
モータをオフせずに球貸し処理を続行するようにしても
よい。すなわち、所定単位(この例では100円単位)
毎に球貸し処理を行うのではなく、球貸し処理を連続し
て実行するように構成することもできる。
【0314】貸し球個数記憶の内容は、遊技機への電力
供給が停止しても、所定期間電源基板910のバックア
ップ電源によって保存される。従って、所定期間中に電
力供給が復旧すると、払出制御用CPU371は、貸し
球個数記憶の内容にもとづいて球貸し処理を継続するこ
とができる。
【0315】図53および図54は、ステップS757
の賞球制御処理の一例を示すフローチャートである。な
お、この例では、連続的な払出数の最大値を貸し球の一
単位と同数(例えば25個)とするが、連続的な払出数
の最大値は他の数であってもよい。
【0316】賞球制御処理において、払出制御用CPU
371は、まず、払出停止中であるか否か確認する(ス
テップS530)。払出停止中であれば処理を終了す
る。払出停止中でなければ、貸し球払出中であるか否か
確認する(ステップS531)。貸し球払出中であるか
否かは、球貸し処理中フラグの状態によって判断され
る。貸し球払出中でなければ賞球の払出中であるか否か
確認し(ステップS532)、賞球の払出中であれば図
54に示す賞球中の処理に移行する。賞球の払出中であ
るか否かは、後述する賞球処理中フラグの状態によって
判断される。
【0317】貸し球払出中でも賞球払出中でもなけれ
ば、払出制御用CPU371は、カードユニット50か
らの球貸し準備要求があるか否か確認する(ステップS
533)。球貸し準備要求があるか否かは、カードユニ
ット50から入力されるBRDY信号のオン(要求あ
り)またはオフ(要求なし)を確認することによって行
われる。
【0318】カードユニット50からの球貸し準備要求
がなければ、払出制御用CPU371は、総合個数記憶
に格納されている賞球個数(未払出の賞球個数)が0で
ないか否か確認する(ステップS534)。総合個数記
憶に格納されている賞球個数が0でなければ、賞球制御
用CPU371は、賞球処理中フラグをオンし(ステッ
プS535)、総合個数記憶の値が25以上であるか否
か確認する(ステップS536)。なお、賞球処理中フ
ラグは、バックアップRAM領域に設定される。
【0319】総合個数記憶に格納されている賞球個数が
25以上であると、払出制御用CPU371は、25個
分の遊技球を払い出すまで払出モータ289を回転させ
るように払出モータ289に対して駆動信号を出力する
ために、25個払出動作の設定を行う(ステップS53
7)。総合個数記憶に格納されている賞球個数が25以
上でなければ、払出制御用CPU371は、総合個数記
憶に格納されている全ての遊技球を払い出すまで払出モ
ータ289を回転させるように駆動信号を出力するため
に、全個数払出動作の設定を行う(ステップS53
8)。次いで、払出モータ289をオンする(ステップ
S538)。なお、振分ソレノイドはオフ状態であるか
ら、球払出装置97の下方の球振分部材は賞球側に設定
されている。そして、図54に示す賞球制御処理におけ
る賞球払出中の処理に移行する。
【0320】図54は、払出制御用CPU371による
払出制御処理における賞球中の処理の一例を示すフロー
チャートである。賞球制御処理では、払出モータ289
がオンしていなければオンする。なお、この実施の形態
では、ステップS751のスイッチ処理で、賞球カウン
トスイッチ301Aの検出信号による遊技球の払出がな
されたか否かの確認を行うので、賞球制御処理では総合
個数記憶の減算などは行われない。
【0321】賞球中の処理において、払出制御用CPU
371は、賞球通過待ち時間中であるか否かの確認を行
う(ステップS540)。賞球通過待ち時間中でなけれ
ば、賞球払出を行い(ステップS541)、払出モータ
289の駆動を終了すべきか(25個または25個未満
の所定の個数の払出動作が終了したか)否かの確認を行
う(ステップS542)。具体的には、所定個数の払出
に対応した回転が完了したか否かを確認する。所定個数
の払出に対応した回転が完了した場合には、払出制御用
CPU371は、払出モータ289の駆動を停止し(ス
テップS543)、賞球通過待ち時間の設定を行う(ス
テップS544)。賞球通過待ち時間は、最後の払出球
が払出モータ289によって払い出されてから賞球カウ
ントスイッチ301Aを通過するまでの時間である。
【0322】ステップS540で賞球通過待ち時間中で
あれば、払出制御用CPU371は、賞球通過待ち時間
が終了したか否かの確認を行う(ステップS545)。
賞球通過待ち時間が終了した時点は、ステップS537
またはステップS538で設定された賞球が全て払い出
された状態である。そこで、払出制御用CPU371
は、賞球通過待ち時間が終了していれば、賞球処理中フ
ラグをオフする(ステップS546)。賞球通過待ち時
間が経過するまでに最後の払出球が賞球カウントスイッ
チ301Aを通過しなかった場合には、賞球経路エラー
とされる。
【0323】なお、この実施の形態では、ステップS5
11、ステップS531の判断によって球貸しが賞球処
理よりも優先されることになるが、賞球処理が球貸しに
優先するようにしてもよい。
【0324】総合個数記憶および貸し球個数記憶の内容
は、遊技機への電力供給が停止しても、所定期間電源基
板910のバックアップ電源によって保存される。従っ
て、所定期間中に電力供給が復旧すると、払出制御用C
PU371は、総合個数記憶の内容にもとづいて払出処
理を継続することができる。
【0325】なお、払出制御用CPU371は、主基板
31から指示された賞球個数を賞球個数記憶で総数とし
て管理したが、賞球個数毎(例えば15個、10個、6
個)に管理してもよい。例えば、賞球個数毎に対応した
個数カウンタを設け、払出個数指定コマンドを受信する
と、そのコマンドで指定された個数に対応する個数カウ
ンタを+1する。そして、個数カウンタに対応した賞球
払出が行われると、その個数カウンタを−1する(この
場合、払出制御処理にて減算処理を行うようにする)。
その場合にも、各個数カウンタはバックアップRAM領
域に形成される。よって、遊技機への電力供給が停止し
ても、所定期間中に電源が復旧すれば、払出制御用CP
U371は、各個数カウンタの内容にもとづいて賞球払
出処理を継続することができる。
【0326】以上に説明したように、この実施の形態で
は、遊技制御手段から電気部品制御手段(上記の例で
は、表示制御手段、ランプ制御手段、音制御手段)およ
び払出制御手段に送信される制御コマンドの形態は同じ
になっている。すなわち、1ビットのINT信号があ
り、8ビットの制御信号CD0〜CD7が、有効なコマ
ンドデータとなっている。従って、表示制御手段、ラン
プ制御手段、音制御手段および払出制御手段への制御コ
マンド作成および送信に関するプログラムを共通化する
ことが可能になり、遊技制御プログラムのプログラム容
量を減らすことができる。また、主基板31から他の基
板に送信されるコマンドの数を削減することができる。
【0327】なお、主基板31において、図柄制御基板
80、音制御基板70、ランプ制御基板35および払出
制御基板37に対して出力される制御コマンドの出力部
(出力ポートおよび出力バッファ回路)は別個に設けら
れている。よって、遊技制御手段は、各基板に対する制
御コマンドを並行出力することもできる。
【0328】また、この実施の形態では、払い出される
遊技球の不足が検知されたとき(球切れ時)にも、下皿
満タンで遊技球を払い出すべきでないときにも、同一の
コマンドである払出停止状態指定コマンドが遊技制御手
段から払出制御手段に通知される(図28参照)。すな
わち、賞球払出停止をすべき条件が異なっていても、共
通のコマンドが遊技制御手段から払出制御手段に送信さ
れる。換言すれば、いずれの賞球停止条件が成立したと
きでも共通の制御コマンドによって払出制御手段に対し
て賞球払出が可能な状態でないことが指令される。
【0329】さらに、遊技球の払出が可能な状態になっ
た場合に、いずれの払出停止条件による賞球払出停止状
態であっても共通の払出可能状態指定コマンドによって
払出制御手段に対して賞球払出が可能な状態になったこ
とを指令する。その結果、遊技制御手段から払出制御手
段に対する情報伝達に関する負荷が低減され、遊技制御
手段におけるプログラム容量が節減されて遊技制御に回
せるプログラム容量が増える等の利点が生ずる。また、
主基板31から払出制御基板37に送信されるコマンド
の数を削減することができる。
【0330】また、球貸しについても、払い出される遊
技球の不足が検知されたとき(球切れ時)にも、下皿満
タンで遊技球を払い出すべきでないときにも、同一のコ
マンドである払出停止状態指定コマンドが遊技制御手段
から払出制御手段に通知される。すなわち、球貸し停止
をすべき条件が異なっていても、共通のコマンドが遊技
制御手段から払出制御手段に送信される。換言すれば、
いずれの球貸し停止条件が成立したときでも共通の制御
コマンドによって払出制御手段に対して球貸しが可能な
状態でないことが指令される。
【0331】さらに、遊技球の払出が可能な状態になっ
た場合に、いずれの払出停止条件による球貸し停止状態
であっても共通の払出可能状態指定コマンドによって払
出制御手段に対して球貸しが可能な状態になったことを
指令する。従って、やはり、遊技制御手段から払出制御
手段に対する情報伝達に関する負荷が低減され、遊技制
御手段におけるプログラム容量が節減されて遊技制御に
回せるプログラム容量が増える等の利点が生ずる。ま
た、主基板31から払出制御基板37に送信されるコマ
ンドの数を削減することができる。
【0332】なお、上記の実施の形態では、払出制御手
段は払出停止状態指定コマンドを受信すると球貸しも賞
球払出もともに停止し、払出可能状態指定コマンドに応
じて球貸しも賞球払出もともに可能な状態に戻したが、
賞球に関する払出停止指示と球貸しに関する払出停止指
示とを別コマンドとし、賞球に関する払出停止解除指示
と球貸しに関する払出停止解除指示とを別コマンドとし
てもよい。その場合でも、賞球停止/停止解除をすべき
条件が異なっていても共通のコマンドが遊技制御手段か
ら払出制御手段に送出され、球貸し停止/停止解除をす
べき条件が異なっていても共通のコマンドが遊技制御手
段から払出制御手段に送出されるように構成することが
できる。
【0333】しかし、払出制御手段が払出停止状態指定
コマンドを受信すると、球貸しも賞球払出もともに停止
し、払出可能状態指定コマンドを受信すると、球貸しも
賞球払出もともに可能な状態にすれば、すなわち、1つ
のコマンドで、球貸しも賞球払出も停止し、また、停止
状態を解除すれば、それぞれについての停止指示コマン
ドおよび停止解除指示コマンドを用いる場合に比べて遊
技制御手段から払出制御手段に対する情報伝達に関する
負荷がさらに低減される。
【0334】なお、上記の実施の形態では、払出手段は
球貸しも賞球払出も実行可能な構成であったが、球貸し
を行う機構と賞球払出を行う機構とが独立していても本
発明を適用することができる。その場合、球貸しを行う
機構と賞球払出を行う機構とが独立していても、払出制
御手段が両方の機構を制御するように構成されていれ
ば、上記の実施の形態のように1つのコマンドで球貸し
も賞球払出も停止/停止解除を指示するように構成する
ことができる。
【0335】この実施の形態では、払出制御手段は、払
出制御信号に関するINT信号が立ち上がったことを検
知して、例えば割込処理によって1バイトのデータの取
り込み処理を開始する。そして、複数の払出制御コマン
ドを格納可能な受信リングバッファ(この例では受信バ
ッファ)が設けられているので、払出制御コマンドを受
信後、そのコマンドにもとづく制御が開始されないうち
に次の払出制御コマンドを受信しても、そのコマンド
が、払出制御手段において受信されないということはな
い。
【0336】また、図28〜図30のフローチャートに
示されたように、遊技制御手段は、払出停止状態であっ
ても(ステップS201)、ステップS251のコマン
ドセット処理が実行可能であるように構成されている。
よって、払出停止状態であっても、入賞検出がなされる
と払出個数を示す払出制御コマンドが払出制御手段に対
して送信される。
【0337】払出制御手段において、払出停止状態であ
っても割込処理は起動されるので、払出制御手段は、払
出停止中であっても、払出制御コマンドを受信すること
ができる。そして、払出停止中では受信した払出制御コ
マンドに応じた払出処理は停止しているのであるが、複
数の払出制御コマンドを格納可能な受信リングバッファ
が設けられているので、遊技制御手段から送信された払
出制御コマンドは、払出制御手段において消失してしま
うようなことはない。
【0338】そして、払出制御手段において、送信コマ
ンドを受信リングバッファにおけるどの領域に格納する
のかを示すアドレス指示手段としてのコマンド受信個数
カウンタが用いられる。よって、どの領域を使用すれば
よいのかの判断は容易である。
【0339】なお、上記の実施の形態では、変動データ
記憶手段としてRAMを用いた場合を示したが、変動デ
ータ記憶手段として、電気的に書き換えが可能な記憶手
段であればRAM以外のものを用いてもよい。
【0340】また、遊技制御手段および払出制御手段に
おけるRAMと同様に、音制御手段、ランプ制御手段お
よび表示制御手段におけるRAMも、電源バックアップ
される部分があるようにしてもよい。
【0341】また、上記の実施の形態のパチンコ遊技機
1は、主として、始動入賞にもとづいて可変表示部9に
可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄の組み
合わせになると所定の遊技価値が遊技者に付与可能にな
る第1種パチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづ
いて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定
の遊技価値が遊技者に付与可能になる第2種パチンコ遊
技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停
止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定
の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継
続する第3種パチンコ遊技機、さらには映像式の遊技機
に対して本発明を適用してもよい。
【0342】さらに、遊技媒体が遊技球であるパチンコ
遊技機に限られず、スロット機等においても本発明を適
用することができる。例えば、スロット機において、主
基板の他に、少なくとも演出制御基板と払出制御基板と
が設けられている場合には本発明を適用できる。
【0343】図55はスロット機の一例の前面扉を正面
からみた正面図である。図55に示すように、スロット
機500において、中央付近に、遊技パネル501が着
脱可能に取り付けられている。また、遊技パネル501
の中央付近には、複数種類の図柄が可変表示される可変
表示領域502が設けられている。可変表示領域502
の左側には、1枚賭けランプ503、2枚賭けランプ5
04および3枚賭けランプ505が設けられている。ま
た、可変表示領域502の右側には、ゲームオーバーラ
ンプ506、リプレイランプ507、ウェイトランプ5
08、スタートランプ509およびメダル投入指示ラン
プ510が設けられている。
【0344】可変表示領域502の下部には、7セグメ
ントLEDによるクレジット表示器511、7セグメン
トLEDによるゲーム回数表示器512および7セグメ
ントLEDによるペイアウト表示器513が設けられて
いる。この実施の形態では、可変表示領域502には、
「左」、「中」、「右」の3つの図柄表示エリアがあ
り、各図柄表示エリアに対応してそれぞれ図柄表示リー
ル514a,514b,514cが設けられている。
【0345】遊技パネル501の下部には、遊技者が各
種の操作を行うための各種入力スイッチなどが配される
操作テーブル520が設けられている。操作テーブル5
20の奥側には、コインを1枚ずつBETする(賭け
る)ためのBETスイッチ521、1ゲームで賭けるこ
とのできる最高枚数(例えば3枚)ずつコインをBET
するためのMAXBETスイッチ522、精算スイッチ
523、およびコイン投入口524が設けられている。
コイン投入口524に投入されたコインは、投入コイン
センサ(図示せず)によって検知される。この例では、
コイン投入口524からコインが投入される毎に、例え
ば50枚を上限として、クレジット表示器511に表示
される数値を1つずつ増やす。そして、BETスイッチ
521が押下されてコインが1枚BETされる毎にクレ
ジット表示器511に表示される数値を1減らす。ま
た、MAXBETスイッチ522が押下されてコインが
3枚BETされる毎にクレジット表示器511に表示さ
れる数値を3減らす。
【0346】操作テーブル520の手前側には、スター
トスイッチ525、左リールストップスイッチ526
a、中リールストップスイッチ526b、右リールスト
ップスイッチ526cおよびコイン詰まり解消スイッチ
527が設けられている。操作テーブル520の手前左
右には、それぞれランプ528a,528bが設けられ
ている。操作テーブル520の下部には、着脱可能に取
付けられているタイトルパネル530が設けられてい
る。タイトルパネル530には、スロット機の機種名称
などが描かれる。タイトルパネル530の下部には、効
果音などを出力するスピーカ531が設けられている。
また、タイトルパネル530の下部には、内部記憶可能
な数量(例えば50個)を越えたコインを貯留するコイ
ン貯留皿532が設けられている。
【0347】遊技パネル501の上部には、着脱可能に
取付けられているパネル540が設けられている。パネ
ル540の中央付近には、遊技者に遊技方法や遊技状態
などを報知するLCD(液晶表示装置)541が設けら
れている。例えば、入賞発生時に、キャラクタが所定動
作を行う画像をLCD541に表示することで、後述す
る当選フラグが設定されていることを遊技者に報知す
る。パネル540の上部には、各種情報を報知するため
のランプ542,543,544が設けられている。ま
た、パネル540の外側の左右には、効果音を発する2
つのスピーカ545a,545bが設けられている。さ
らに、遊技パネル501の外側周辺には、遊技効果ラン
プ550,551,552,553が設けられている。
【0348】このようなスロット機において、主基板、
演出制御基板および払出制御基板が設けられ、主基板か
ら送信される制御コマンドについて本発明を適用するこ
とができる。
【0349】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、遊技機を、遊
技制御手段から複数の電気部品制御手段のそれぞれに対
して送出されるコマンドの形態が共通化され、遊技制御
手段が、複数の禁止条件のうちいずれの条件が成立した
場合でも、払出手段からの払い出しを禁止することを示
す共通の払出禁止状態指定コマンドを払出制御手段に対
して送信する処理を行うように構成したので、遊技制御
手段から払出制御手段に対する景品遊技媒体の払い出し
に関する情報伝達に関する負荷が低減され、遊技制御プ
ログラムのプログラム容量を減らすことができる効果が
ある。
【0350】請求項2記載の発明では、遊技制御手段
が、禁止条件が解除され、いずれの禁止条件も成立して
いない状態となった場合には、複数の禁止条件のうちい
ずれの条件が成立していたかに関わらず、払出手段から
の遊技媒体の払い出しを許可することを示す共通の払出
許可状態指定コマンドを払出制御手段に対して送信する
処理を行うように構成されているので、遊技制御手段か
ら払出制御手段に対する情報伝達に関する負荷がさらに
低減される。
【0351】請求項3記載の発明では、遊技制御手段
が、電気部品制御手段に対して送信するコマンドの作成
の制御を共通モジュールを用いて行うので、遊技制御手
段における電気部品制御手段へのコマンド作成に関する
プログラムが簡素化され、プログラム容量の増大が防止
される。
【0352】請求項4記載の発明では、遊技制御手段
が、電気部品制御手段に対して送信するコマンドの出力
の制御を共通モジュールを用いて行うので、遊技制御手
段における電気部品制御手段へのコマンド出力に関する
プログラムが簡素化され、プログラム容量の増大が防止
される。
【0353】請求項5記載の発明では、遊技制御手段
が、電気部品制御手段にコマンドを送信する際に、コマ
ンドを受信可能に一回だけ出力するように構成されてい
るので、遊技制御手段におけるコマンド送信のための制
御が簡略化される効果がある。
【0354】請求項6記載の発明では、遊技制御手段か
ら各電気部品制御手段に送出されるコマンドの形態が一
回に出力されるコマンドのデータ量が同一であることに
よって共通化されているので、コマンドの送信に際して
常に同一データ量のコマンドを扱えばよいため、制御の
効率化を図ることができる。
【0355】請求項7記載の発明では、コマンドは、コ
マンドデータとコマンドデータの取り込みを指示する取
込信号とを含み、電気部品制御手段が、遊技制御手段か
ら取込信号が出力されたことに応じてコマンドデータを
取り込むように構成されてるので、コマンドを受信する
電気部品制御手段が確実にコマンドを受信することがで
きる。
【0356】請求項8記載の発明では、払い出された遊
技媒体が貯留される貯留部に所定量以上の遊技媒体が貯
留されているか否かを検出するための貯留状態検出手段
を備え、遊技制御手段が、貯留状態検出手段により貯留
部に所定量以上の遊技媒体が貯留されていることが検出
された場合に、払出手段からの遊技媒体の払い出しの禁
止条件の成立と判定するように構成されているので、貯
留部に所定量以上の遊技媒体が貯留されているにも関わ
らず、払出制御手段が払出を実行してしまう動作を防止
することができる。
【0357】請求項9記載の発明では、払出手段に供給
される遊技媒体が所定量以上確保されているか否かを検
出するための遊技媒体切れ検出手段を含み、遊技制御手
段が、遊技媒体切れ検出手段により遊技媒体が所定量以
上確保されていないことが検出された場合に、払出手段
からの遊技媒体の払い出しの禁止条件の成立と判定する
ように構成されているので、払出手段に供給される遊技
媒体が所定量以上確保されていないにも関わらず、払出
制御手段が払出を実行してしまう動作を防止することが
できる。
【0358】請求項10記載の発明では、遊技制御手段
が、定期的に発生するタイマ割込が生じたことにもとづ
いて遊技制御処理を実行するとともに、遊技制御処理に
要する時間の余り時間で、遊技の制御に用いられるカウ
ンタを更新する処理を実行し、余り時間でカウンタを更
新する処理中では割込禁止に設定するように構成されて
いるので、余り時間でのカウンタ更新中に割込が発生し
カウンタの更新に不具合が生じてしまうようなことを防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機を正面からみた正面図であ
る。
【図2】 ガラス扉枠を取り外した状態での遊技盤の前
面を示す正面図である。
【図3】 遊技機を裏面から見た背面図である。
【図4】 各種部材が取り付けられた機構板を遊技機背
面側から見た背面図である。
【図5】 球払出装置の構成例を示す分解斜視図であ
る。
【図6】 遊技制御基板(主基板)の回路構成を示すブ
ロック図である。
【図7】 主基板における表示制御コマンドの信号送信
部分および図柄制御基板内の回路構成を示すブロック図
である。
【図8】 主基板における音制御コマンドの信号送信部
分および音制御基板の構成例を示すブロック図である。
【図9】 主基板およびランプ制御基板における信号送
受信部分を示すブロック図である。
【図10】 払出制御基板の回路構成例を示すブロック
図である。
【図11】 電源基板の回路構成例を示すブロック図で
ある。
【図12】 出力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図13】 出力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図14】 入力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図15】 主基板におけるCPUが実行するメイン処
理を示すフローチャートである。
【図16】 2msタイマ割込処理を示すフローチャー
トである。
【図17】 特別図柄プロセス処理を示すフローチャー
トである。
【図18】 普通図柄プロセス処理を示すフローチャー
トである。
【図19】 制御コマンドのコマンド形態の一例を示す
説明図である。
【図20】 制御コマンドを構成する8ビットの制御信
号(コマンドデータ)とINT信号との関係を示すタイ
ミング図である。
【図21】 表示制御コマンドの内容の一例を示す説明
図である。
【図22】 ランプ制御コマンドの内容の一例を示す説
明図である。
【図23】 音制御コマンドの内容の一例を示す説明図
である。
【図24】 払出制御コマンドの内容の一例を示す説明
図である。
【図25】 RAMにおけるスイッチタイマの形成例を
示す説明図である。
【図26】 スイッチ処理の一例を示すフローチャート
である。
【図27】 スイッチチェック処理の一例を示すフロー
チャートである。
【図28】 賞球処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図29】 賞球処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図30】 賞球処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図31】 スイッチオンチェック処理を示すフローチ
ャートである。
【図32】 入力判定値テーブルの構成例を示す説明図
である。
【図33】 コマンド送信テーブル等の一構成例を示す
説明図である。
【図34】 コマンドセット処理の処理例を示すフロー
チャートである。
【図35】 コマンド送信処理ルーチンを示すフローチ
ャートである。
【図36】 表示制御手段における表示制御用CPUが
実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図37】 表示制御手段の2msタイマ割込処理を示
すフローチャートである。
【図38】 表示制御手段における受信コマンドバッフ
ァの一構成例を示す説明図である。
【図39】 表示制御用CPUが実行するコマンド受信
処理の例を示すフローチャートである。
【図40】 出力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図41】 入力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図42】 払出制御基板におけるCPUが実行するメ
イン処理を示すフローチャートである。
【図43】 払出制御手段の2msタイマ割込処理を示
すフローチャートである。
【図44】 払出制御手段におけるRAMの一構成例を
示す説明図である。
【図45】 払出制御手段における受信コマンドバッフ
ァの一構成例を示す説明図である。
【図46】 払出制御用CPUが実行するコマンド受信
処理の例を示すフローチャートである。
【図47】 スイッチ処理の例を示すフローチャートで
ある。
【図48】 払出停止状態設定処理の例を示すフローチ
ャートである。
【図49】 コマンド解析実行処理の例を示すフローチ
ャートである。
【図50】 プリペイドカードユニット制御処理の例を
示すフローチャートである。
【図51】 球貸し制御処理の例を示すフローチャート
である。
【図52】 球貸し制御処理の例を示すフローチャート
である。
【図53】 賞球制御処理の例を示すフローチャートで
ある。
【図54】 賞球制御処理の例を示すフローチャートで
ある。
【図55】 スロット機を正面から見た正面図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機 31 主基板 35 ランプ制御基板 37 払出制御基板 53 基本回路 56 CPU 70 音制御基板 80 図柄制御基板 101 表示制御用CPU 371 払出制御用CPU
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C088 AA17 AA35 AA36 AA42 BA27 BA37 BA88 BA89 BB21 BC07 BC08 BC45 CA14 CA19 DA24 EA10 EA11

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技者が所定の遊技を行うことが可能で
    あり所定の条件成立に応じて遊技媒体が景品として払い
    出される遊技機であって、 少なくとも景品としての遊技媒体を払い出すことが可能
    な払出手段と、 遊技の進行を制御する遊技制御手段と、 それぞれが前記遊技制御手段からのコマンドに応じて遊
    技機に設けられる電気部品を制御するための処理を行う
    複数の電気部品制御手段とを備え、 前記複数の電気部品制御手段には、前記遊技制御手段か
    らのコマンドに応じて前記払出手段の制御を行う払出制
    御手段が含まれ、 前記遊技制御手段から前記複数の電気部品制御手段のそ
    れぞれに対して送出されるコマンドの形態が共通化さ
    れ、 前記払出手段からの遊技媒体の払い出しを禁止する禁止
    条件が複数あり、 前記遊技制御手段は、前記複数の禁止条件のうちいずれ
    の条件が成立した場合でも、前記払出手段からの払い出
    しを禁止することを示す共通の払出禁止状態指定コマン
    ドを前記払出制御手段に対して送信する処理を行うこと
    を特徴とする遊技機。
  2. 【請求項2】 遊技制御手段は、禁止条件が解除され、
    いずれの禁止条件も成立していない状態となった場合に
    は、複数の禁止条件のうちいずれの条件が成立していた
    かに関わらず、払出手段からの遊技媒体の払い出しを許
    可することを示す共通の払出許可状態指定コマンドを払
    出制御手段に対して送信する処理を行う請求項1記載の
    遊技機。
  3. 【請求項3】 遊技制御手段は、各電気部品制御手段に
    対して送信するコマンドの作成の制御を共通モジュール
    を用いて行う請求項1または請求項2記載の遊技機。
  4. 【請求項4】 遊技制御手段は、各電気部品制御手段に
    対して送信するコマンドの出力の制御を共通モジュール
    を用いて行う請求項1ないし請求項3記載の遊技機。
  5. 【請求項5】 遊技制御手段は、電気部品制御手段にコ
    マンドを送信する際に、コマンドを受信可能に一回だけ
    出力する請求項1ないし請求項4記載の遊技機。
  6. 【請求項6】 遊技制御手段から電気部品制御手段に送
    出されるコマンドの形態は、少なくとも、一回に出力さ
    れるコマンドのデータ量が同一であることによって共通
    化されている請求項1ないし請求項5記載の遊技機。
  7. 【請求項7】 コマンドは、コマンドデータと、コマン
    ドデータの取り込みを指示する取込信号とを含み、 電気部品制御手段は、遊技制御手段から取込信号が出力
    されたことに応じてコマンドデータを取り込む請求項1
    ないし請求項6記載の遊技機。
  8. 【請求項8】 払い出された遊技媒体が貯留される貯留
    部に所定量以上の遊技媒体が貯留されているか否かを検
    出するための貯留状態検出手段を備え、 遊技制御手段は、前記貯留状態検出手段により前記貯留
    部に所定量以上の遊技媒体が貯留されていることが検出
    された場合に、払出手段からの遊技媒体の払い出しの禁
    止条件の成立と判定する請求項1ないし請求項7記載の
    遊技機。
  9. 【請求項9】 払出手段に供給される遊技媒体が所定量
    以上確保されているか否かを検出するための遊技媒体切
    れ検出手段を含み、 遊技制御手段は、前記遊技媒体切れ検出手段により遊技
    媒体が所定量以上確保されていないことが検出された場
    合に、払出手段からの遊技媒体の払い出しの禁止条件の
    成立と判定する請求項1ないし請求項8記載の遊技機。
  10. 【請求項10】 遊技制御手段は、定期的に発生するタ
    イマ割込が生じたことにもとづいて遊技制御処理を実行
    するとともに、前記遊技制御処理に要する時間の余り時
    間で遊技の制御に用いられるカウンタを更新する処理を
    実行し、 前記余り時間でカウンタを更新する処理中では割込禁止
    に設定する請求項1ないし請求項9記載の遊技機。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005261785A (ja) * 2004-03-19 2005-09-29 Sankyo Kk スロットマシン
JP2010131134A (ja) * 2008-12-03 2010-06-17 Sankyo Co Ltd スロットマシン
JP2010131133A (ja) * 2008-12-03 2010-06-17 Sankyo Co Ltd スロットマシン
JP2010131135A (ja) * 2008-12-03 2010-06-17 Sankyo Co Ltd スロットマシン
JP2017070328A (ja) * 2015-10-05 2017-04-13 サミー株式会社 遊技機
JP2018164686A (ja) * 2017-03-28 2018-10-25 株式会社オリンピア 遊技機

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