JP2002191739A - 木製バット - Google Patents

木製バット

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JP2002191739A
JP2002191739A JP2000391865A JP2000391865A JP2002191739A JP 2002191739 A JP2002191739 A JP 2002191739A JP 2000391865 A JP2000391865 A JP 2000391865A JP 2000391865 A JP2000391865 A JP 2000391865A JP 2002191739 A JP2002191739 A JP 2002191739A
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JP
Japan
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resin
wooden
bat
wooden bat
guanamine
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JP2000391865A
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English (en)
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Hiroshi Hirano
洋 平野
Kazuhiko Niitome
和彦 新留
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Mizuno Corp
Original Assignee
Mizuno Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期に亘って木製バット本来の綺麗な外観を
醸し出すことができ、しかも、繰り返しの打撃によって
も導管部の割裂や剥離が生じることのない耐久性に優れ
た木製バットを提供する。 【解決手段】 グアナミン系樹脂を木製バット本体2の
打球部領域に含浸せしめた後、該部を圧縮成形すること
によって、木製バット1の表面にグアナミン系樹脂が含
浸硬化した樹脂含浸部4を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、野球、ソフトボー
ル等の球技に使用される木製バットに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、木製バットとしては、青ダモ
材、トネリコ材、ヤチダモ材等が使用されている。一般
に、青ダモ材やトネリコ材は、白木のままで使用できる
が、最近ではこれらの木材資源が枯渇して入手が困難と
なっており、需要と供給のアンバランス化が生じてい
る。一方、ヤチダモ材は、資源そのものは豊富であるも
ののヤチダモ材そのものの性質上、木材の孔圏内の導管
径が大きく、又、導管が数層にもなっている為、白木の
状態で使用すれば反復打球を行うことにより、前記導管
部で割裂や剥離が生じるといった問題を有するものであ
った。
【0003】そのため、従来、このような問題を解決す
るために、木製バットの木質部及び導管部の細胞内にフ
ェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂
等の合成樹脂を強制的に注入して硬化する樹脂注入バッ
トや、前記合成樹脂の注入後金型等で圧縮し、加熱硬化
させる所謂圧縮バットが提案され実用化されるに至って
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この種のバットでは、
木製バットの表面から内部まで樹脂が含浸硬化した樹脂
含浸部を形成するため、導管部の割裂や剥離を効果的に
防止することができるものであったが、合成樹脂によっ
て木製バットの外観を隠蔽してしまうことから、木製バ
ット本来の綺麗な色調や模様等を醸し出すことが難し
く、外観性に劣るものとなっていた。
【0005】特に、前記した合成樹脂の中でも、フェノ
ール樹脂を用いて成形されたバットにあっては、硬化樹
脂が赤褐色を呈し、木製バット本来の外観を著しく損な
うものであった。又、エポキシ樹脂や不飽和ポリエステ
ル樹脂等にあっては、無色透明の硬化樹脂を形成できる
ものの、樹脂構造が不安定な性質を有するため、前記樹
脂が太陽光(紫外線)の影響を受けて酸化重合を起こ
し、黄褐色に黄変し易く、長期に亘って木製バットの綺
麗な外観を醸し出すことができないといった問題があっ
た。
【0006】そこで本発明は、このような従来技術に見
られる欠点に鑑み、長期に亘って木製バット本来の綺麗
な外観を醸し出すことができ、しかも、繰り返しの打撃
によっても導管部の割裂や剥離が生じることのない耐久
性に優れた木製バットを提供することを目的とするもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は以下のような構成とした。即ち、本発明の
請求項1に係る木製バットは、木製バットの少なくとも
一部が、グアナミン系樹脂により強化されていることを
特徴とするものである。
【0008】請求項2は、前記請求項1に係る木製バッ
トであって、前記木製バットの打球部が、グアナミン系
樹脂により強化されていることを特徴とするものであ
る。
【0009】請求項3は、前記請求項1又は2に係る木
製バットであって、前記木製バットが、グアナミン系樹
脂を木製バットの表面に注入硬化せしめた樹脂注入バッ
トであることを特徴とするものである。
【0010】請求項4は、前記請求項1又は2に係る木
製バットであって、前記木製バットが、グアナミン系樹
脂を木製バットの表面に注入含浸後、圧縮硬化せしめた
圧縮バットであることを特徴とするものである。
【0011】請求項5は、前記請求項1、2、3又は4
に係る木製バットであって、前記グアナミン系樹脂が、
アセトグアナミン樹脂であることを特徴とするものであ
る。
【0012】請求項6は、前記請求項1、2、3又は4
に係る木製バットであって、前記グアナミン系樹脂が、
ベンゾグアナミン樹脂であることを特徴とするものであ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
き詳細に説明する。図1は、本実施例の木製バットの外
観図を示し、図2は、図1のA部領域における要部構成
説明図を示す。即ち、本実施例の木製バット1は、図1
乃至図2に示すように、青ダモ材、トネリコ材、ヤチダ
モ材等の木材をバット形状に切削することによって形成
された木製バット本体2の打球部領域3が、グアナミン
系樹脂により強化された構成となっている。
【0014】本実施例の木製バット1に用いるグアナミ
ン系樹脂としては、アセトグアナミン樹脂やベンゾグア
ナミン樹脂等がある。この種の樹脂は、耐衝撃性、強靭
性、耐水性等に優れた特性を有しながら、樹脂自体が無
色透明であり、しかも、樹脂構造が非常に安定した性質
を有しているため、太陽光(紫外線)等の外的影響を受
け難く黄変し難い特性を有している。
【0015】本実施例では、このようなグアナミン系樹
脂を木製バット本体2の打球部領域3に含浸せしめた
後、該部を圧縮成形することによって、図2に示すよう
に、木製バット1の表面にグアナミン系樹脂が含浸硬化
した樹脂含浸部4を形成するように構成している。従っ
て、本実施例の木製バット1においては、硬化したグア
ナミン系樹脂によって、導管部や木質部が補強されるた
め、繰り返しの打撃による導管部の割裂や剥離を防止す
る効果が高められる。又、グアナミン系樹脂は無色透明
な状態を呈していることから、該部における木製バット
本体2の色調や模様等は隠蔽されることがなく、綺麗な
外観を醸し出すことができ、しかも、樹脂が経時的に黄
変することがないので長期に亘ってその綺麗な外観が保
持できるものである。
【0016】このような本実施例の木製バット1を製造
するには、図3に示すように、木製バット本体2を樹脂
含浸装置5内に配置し、真空又は、加圧等の方法によ
り、木製バット本体2の打球部領域3にグアナミン系樹
脂を含浸させる。その後、前記木製バット本体2を樹脂
含浸装置5から取り出し、図4に示すように、断面半円
形状の一対の金型6で樹脂を含浸せしめた打球部領域3
を加熱加圧して樹脂を硬化せしめることによって形成す
るものである。
【0017】尚、上記実施例では、木製バット本体2の
打球部領域3をグアナミン系樹脂で強化する例を説明し
たが、本発明はこれに限定されず、図5に示すように、
木製バット本体2全体をグアナミン系樹脂で強化する構
成とすることもできる。
【0018】又、本発明の木製バット1は、上記実施例
で説明したような圧縮バットである他、加圧圧縮手段を
伴わない樹脂注入バットであっても良い。
【0019】
【実施例】グアナミン系樹脂として、ベンゾグアナミン
樹脂(触媒として、パラ−トルエンスルホン酸メタノー
ル溶液を10%添加)を用意し、これを樹脂含浸装置5
内に納めた。又、木製バット本体2としては、ヤチダモ
材をバット形状に切削したものを用意した。
【0020】本実施例では、先ず、図3に示すように、
前記木製バット本体2を樹脂含浸装置5内に配置し、打
球部領域3をベンゾグアナミン樹脂に浸漬せしめる。こ
の浸漬工程は、減圧状態下で概ね40分間行なわれる。
次ぎに、前記木製バット本体2を樹脂含浸装置5から取
り出して常温でしばらく静置し、前記木製バット本体2
の木質部に前記樹脂をしっかりと馴染ませる。その後、
図4に示すように、前記木製バット本体2の打球部領域
3を金型6内に配置し、140℃の温度で約60分間加
熱圧縮成形することによって、本実施例の木製バット1
を得た。
【0021】このような本実施例の木製バット1におい
ては、木製バット本体2の色調や模様等が隠蔽されるこ
となく綺麗な外観が得られた。
【0022】本実施例の木製バット1の効果を確認する
ために、前記木製バット1をUV試験機に入れ、紫外線
を4時間照射させる試験を行なったが、打球部領域3に
含浸された樹脂の黄変は見られなかった。又、実打試験
を行ったが、繰り返しの打撃によっても損傷を来すよう
なことがなく、耐久性に優れたバットであることが確認
できた。
【0023】
【発明の効果】以上のように、本発明のグアナミン系樹
脂によって強化された木製バットは、耐久性に優れると
共に、長期に亘って木製バット本来の綺麗な外観を醸し
出すことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の木製バットの外観図。
【図2】図1のA部領域における構成説明図。
【図3】本実施例の木製バットの製造方法を表す説明
図。
【図4】本実施例の木製バットの製造方法を表す説明
図。
【図5】その他の実施例を表す説明図。
【符号の説明】
1 木製バット 2 木製バット本体 3 打球部領域 4 樹脂含浸部 5 樹脂含浸装置 6 金型

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木製バットの少なくとも一部が、グアナ
    ミン系樹脂により強化されていることを特徴とする木製
    バット。
  2. 【請求項2】 前記木製バットの打球部が、グアナミン
    系樹脂により強化されていることを特徴とする請求項1
    記載の木製バット。
  3. 【請求項3】 前記木製バットが、グアナミン系樹脂を
    木製バットの表面に注入硬化せしめた樹脂注入バットで
    あることを特徴とする請求項1又は2記載の木製バッ
    ト。
  4. 【請求項4】 前記木製バットが、グアナミン系樹脂を
    木製バットの表面に注入含浸後、圧縮硬化せしめた圧縮
    バットであることを特徴とする請求項1又は2記載の木
    製バット。
  5. 【請求項5】 前記グアナミン系樹脂は、アセトグアナ
    ミン樹脂であることを特徴とする請求項1、2、3又は
    4記載の木製バット。
  6. 【請求項6】 前記グアナミン系樹脂は、ベンゾグアナ
    ミン樹脂であることを特徴とする請求項1、2、3又は
    4記載の木製バット。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006051063A (ja) * 2004-08-10 2006-02-23 Mizuno Technics Kk 木製バット
WO2017130958A1 (ja) * 2016-01-27 2017-08-03 国立研究開発法人産業技術総合研究所 木質成形バット及びその製造方法

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TWI704006B (zh) * 2016-01-27 2020-09-11 國立研究開發法人產業技術總合研究所 木質成形球棒及其製造方法

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