JP2002190827A - 異なるネットワーク間におけるインターネット電話の接続方式 - Google Patents

異なるネットワーク間におけるインターネット電話の接続方式

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JP2002190827A
JP2002190827A JP2000389896A JP2000389896A JP2002190827A JP 2002190827 A JP2002190827 A JP 2002190827A JP 2000389896 A JP2000389896 A JP 2000389896A JP 2000389896 A JP2000389896 A JP 2000389896A JP 2002190827 A JP2002190827 A JP 2002190827A
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Michiya Matsubara
倫哉 松原
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Intec Web and Genome Informatics
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異なるネットワーク間におけるインターネッ
ト電話接続をグローバルIPアドレスの大量消費なしに
行えるようにすること。 【解決手段】 プライベートネットワーク1とインター
ネット2とが第1プロキシ装置4によって接続されたネ
ットワークシステム内の任意の2つの端末装置31、5
1間でインターネット電話接続するため、第1プロキシ
装置4内に設定した端末装置31に対応する仮想端末装
置にはグローバルIPアドレスとポート番号を付与し、
端末装置51に対応する仮想端末装置にはプライベート
IPアドレスとポート番号を付与し、第1プロキシ装置
4においてそれぞれの仮想端末装置間の接続制御を行う
ことによりアドレスを解決して端末装置31、51間で
インターネット電話接続するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、異なるネットワー
ク間におけるインターネット電話の接続方式に関する。
【0002】
【従来の技術】ネットワーク間においてインターネット
プロトコル(IP)を用いて通信を行う場合、送信元及
び宛先は通信データであるIPパケットに付加されるI
Pアドレスによって特定されるようになっているので、
各端末にはそれぞれグローバルIPアドレスを付与して
おくのが便利である。しかしインターネットは全世界に
またがる巨大なインフラであるにも関わらずIPアドレ
ス空間は限られているので、世界中のすべての端末にそ
れぞれ一意なIPアドレスであるグローバルIPアドレ
スを割り当てることは困難である。そこで、企業内部に
構築されるようなある程度閉じたプライベートネットワ
ーク内の端末の場合、その中でのみ通用するプライベー
トIPアドレスを付与することが一般的に行われてい
る。
【0003】しかし、プライベートIPアドレスのみし
か割り当てられていない端末の場合、例えばアドレス体
系が異なるネットワーク間においてインターネットプロ
トコル(IP)を用いてインターネット電話による通話
を行おうとしても、ネットワーク間においてやり取りさ
れるIPパケットにはグローバルIPアドレスが用いら
れなければならないため、そのままではアドレス体系の
異なるネットワーク上の端末と接続することができず、
インターネット電話による通話が不可能になってしま
う。これに対処するため、従来では、インターネットと
プライベートネットワークとの間に設けられるゲートウ
ェイ装置においてIPパケットのアドレス変換を行うよ
うにした方式が採用されている。
【0004】図7には、プライベートネットワークのイ
ンターネットに対する入口に設けられるゲートウェイ装
置においてIPパケットのアドレス変換を行ってアドレ
ス体系の異なるネットワーク間における通信を可能にす
るようにした従来のネットワーク間の接続システムの一
例を示すシステム構成図が示されている。
【0005】図7において、100はプライベートネッ
トワーク、110はインターネットで、プライベートネ
ットワーク100には複数の端末装置100−1、10
0−2、・・・が属しており、インターネット110に
は複数の端末装置110−1、110−2、・・・が属
している。そして、プライベートネットワーク100と
インターネット110との間にはアドレス変換機能を有
するゲートウェイ装置101が設けられている。
【0006】プライベートネットワーク100内の端末
装置100−1、100−2、・・・とインターネット
110上の端末装置110−1、110−2、・・・と
の間でインターネット電話の発信着信を可能とするた
め、ゲートウェイ装置101には、プライベートネット
ワーク100内の端末装置のうちインターネット110
上の端末装置とインターネット電話による通話を行う予
定のある端末装置の数だけ用意されたグローバルIPア
ドレスをそれらの端末装置と1対1に対応する組にした
変換データが予め登録されている。
【0007】そして、プライベートネットワーク100
内の端末装置のプライベートIPアドレスをソースアド
レスに持つIPパケットをゲートウェイ装置101が受
け取った場合、ゲートウェイ装置101は上記変換デー
タを参照してこのプライベートIPアドレスをその端末
装置に対応するグローバルIPアドレスに書き換えてイ
ンターネット110側に送る。
【0008】一方、プライベートネットワーク100内
の端末装置のグローバルIPアドレスを宛先アドレスに
もつIPパケットをゲートウェイ装置101がインター
ネット110上の端末装置から受け取った場合には、上
記変換データを参照してそのIPパケットのグローバル
IPアドレスを対応するプライベートIPアドレスに書
き換えてプライベートネットワーク100側に送る。
【0009】さらに、ゲートウェイ装置101はいずれ
の場合にも、IPパケットを所要のネットワークに送出
する直前にIPパケット内部に含まれるアドレスに関す
るフィールドを書き換えている。
【0010】この結果、プライベートネットワーク10
0側のプライベート端末装置とインターネット110側
のグローバル端末装置との間でインターネット電話によ
る通話を行うことができる。すなわち、アドレス体系の
異なるネットワーク内でのインターネット電話による通
話が可能となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来方式によると、プライベートネットワーク内の端末
の数だけグローバルIPアドレスを用意しておく必要が
あり、その数が多くなると結局グローバルIPアドレス
を大量消費することになってしまうという問題を有して
いる。
【0012】さらに、従来のゲートウェイ装置は、一般
に、インターネット電話システムにおいて標準化されて
いるゲートキーパとの連携が考慮されていないため、I
Pアドレス変換によって異なるネットワーク間でインタ
ーネット電話による通話が可能となったとしても、相手
先を電話番号やメールアドレスで指定するとができない
ので不便であるという別の問題点を有している。
【0013】本発明の目的は、従来技術における上述の
問題点を解決することができる、異なるネットワーク間
におけるインターネット電話の接続方式を提供すること
にある。
【0014】本発明は、また、異なるネットワーク間に
おけるインターネット電話の接続のために消費するグロ
ーバルIPアドレスが、各ネットワークにつき1つで済
むようにした異なるネットワーク間におけるインターネ
ット電話の接続方式を提供することを目的としている。
【0015】本発明は、さらに最小限のグローバルIP
アドレス消費で異なるネットワーク上の端末装置を同時
に複数相互接続することができる異なるネットワーク間
におけるインターネット電話の接続方式を提供すること
を目的としている。
【0016】本発明は、さらに、少なくともアドレス体
系、管理体系、ネットワーク層のプロトコルのうちの1
つにおいて相互に異なるネットワーク間でインターネッ
ト電話による通話を可能にする異なるネットワーク間に
おけるインターネット電話の接続方式を提供することを
目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の発明によれば、アドレス体系、管理体
系、ネットワーク層のプロトコルのうちの少なくとも1
つにおいて相互に異なるネットワークがゲートウェイ機
能を有する中継装置によって接続されて成るネットワー
クシステム内において異なるネットワークに属する任意
の2つの端末装置間で前記中継装置を介してインターネ
ット電話による通話を可能にするためのインターネット
電話接続方式であって、着信側端末装置をシュミレート
した仮想着信側端末装置及び発信側端末装置をシュミレ
ートした仮想発信側端末装置を前記中継装置内に設定
し、前記仮想着信側端末装置に前記発信側端末装置が属
するネットワークのアドレス体系に従ったIPアドレス
とポート番号とを与えることにより前記発信側端末装置
と対応する仮想着信側端末装置との間の接続を可能にす
るとともに、前記仮想発信側端末装置に前記着信側端末
装置が属するネットワークのアドレス体系に従ったIP
アドレスとポート番号とを与えることにより前記着信側
端末装置と対応する仮想発信側端末装置との間の接続を
可能にし、前記中継装置において前記仮想着信側端末装
置と前記仮想発信側端末装置との間の接続制御を行うこ
とによって、異なるネットワークに属する端末装置間で
のインターネット電話による通話が行えるようにしたこ
とを特徴とする異なるネットワーク間におけるインター
ネット電話の接続方式が提案される。
【0018】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
において、前記異なるネットワークのそれぞれがゲート
キーパ装置を備えており、前記異なるネットワークに属
する端末装置の各装置識別に関する識別情報を対応する
ゲートキーパ装置に登録して管理するようになっている
異なるネットワーク間におけるインターネット電話の接
続方式が提案される。
【0019】請求項3の発明によれば、請求項2の発明
において、前記発信側端末装置から通話要求があった場
合に前記着信側端末装置の識別情報を対応するゲートキ
ーパ装置から前記中継装置に送り、該識別情報に基づい
て前記仮想着信側端末装置を設定すると共に前記仮想着
信側端末装置のIPアドレスとポート番号とを前記発信
側端末装置に通知するようにした異なるネットワーク間
におけるインターネット電話の接続方式が提案される。
【0020】請求項4の発明によれば、請求項3の発明
において、前記通話要求があった場合に、前記発信側端
末装置の識別情報を対応するゲートキーパ装置から前記
中継装置に通知しておき、その後該識別情報に基づいて
前記仮想発信側端末装置を設定すると共に前記仮想発信
側端末装置のIPアドレスとポート番号とを前記着信側
端末装置に通知するようにした異なるネットワーク間に
おけるインターネット電話の接続方式が提案される。
【0021】請求項5の発明によれば、請求項3又は4
の発明において、前記通話要求時に前記発信側端末装置
から前記着信側端末装置の電話番号を指定することによ
り前記着信側端末装置の実IPアドレスを含む識別情報
を対応するゲートキーパ装置が前記中継装置に通知する
ようにした異なるネットワーク間におけるインターネッ
ト電話の接続方式が提案される。
【0022】請求項6の発明によれば、請求項1の発明
において、前記異なるネットワークに属する前記ネット
ワークシステムがゲートキーパ装置を備えていないネッ
トワークを含んで成っており、該ゲートキーパ装置を備
えていないネットワークに属する端末装置の各装置識別
に関する識別情報を別のネットワークのゲートキーパ装
置に登録して管理するようになっている異なるネットワ
ーク間におけるインターネット電話の接続方式が提案さ
れる。
【0023】請求項7の発明によれば、請求項6の発明
において、前記別のネットワークが前記ゲートキーパ装
置を備えていないネットワークと中継装置を介して接続
される隣のネットワークである異なるネットワーク間に
おけるインターネット電話の接続方式が提案される。
【0024】請求項8の発明によれば、請求項7の発明
において、前記ゲートキーパ装置を備えていないネット
ワークに属する端末装置が起動されたときに、起動され
た端末装置の識別情報を前記隣のネットワークのゲート
キーパ装置に登録すると共に、前記起動された端末装置
に対応する仮想端末装置を前記中継装置内に設定するよ
うにした異なるネットワーク間におけるインターネット
電話の接続方式が提案される。
【0025】請求項9の発明によれば、請求項8の発明
において、前記隣のネットワークに属する端末装置から
前記ゲートキーパ装置を備えていないネットワークに属
する端末装置に対する発呼要求があった場合、所望の着
信端末装置に関する識別情報を前記隣のネットワークの
ゲートキーパ装置から得て前記隣のネットワークに属す
る端末装置に対応する仮想端末装置を前記中継装置内に
設定するようにした異なるネットワーク間におけるイン
ターネット電話の接続方式が提案される。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態の一例につき詳細に説明する。
【0027】図1は本発明の方式によりインターネット
電話接続を行って任意の端末装置間で通話を行えるよう
にしたネットワークシステムの実施の形態の一例を示す
ネットワーク構成図である。図1に示したネットワーク
システムは、互いに異なるプライベートネットワーク
1、インターネット2、及び別のプライベートネットワ
ーク3が第1プロキシ装置4及び第2プロキシ装置5に
より図示の如く接続されて成っている。
【0028】本実施の形態では、プライベートネットワ
ーク1、インターネット2、プライベートネットワーク
3は、アドレス体系、管理体系、ネットワーク層のプロ
トコルのいずれもが相互に異なっていることを前提とし
て以下説明する。しかし、本発明はネットワーク間にお
ける上述の相異を必須前提条件とするものではなく、ア
ドレス体系、管理体系、ネットワーク層のプロトコル等
のうちの少なくとも1つが相互に異なっているネットワ
ーク間におけるインターネット電話の接続を対象にして
いるものである。
【0029】プライベートネットワーク1にはプライベ
ートネットワーク1を管理する第1ゲートキーパ21が
設けられており、第1ゲートキーパ21によってプライ
ベート端末である複数の端末装置31、32が管理され
ている。第1ゲートキーパ21には、端末装置31、3
2の電話番号、プライベートIPアドレス、メールアド
レス等の端末装置を特定するのに必要な端末装置の識別
に関する識別情報が後述するようにして所定のタイミン
グで登録され、管理される。
【0030】同様に、インターネット2内には第2ゲー
トキーパ41によって管理されるグローバル端末である
複数の端末装置51、52が設けられており、第2ゲー
トキーパ41には、端末装置51、52の電話番号、グ
ローバルIPアドレス、メールアドレス等の端末装置を
特定するのに必要な端末装置の識別に関する識別情報が
後述するようにして所定のタイミングで登録され、管理
される。
【0031】プライベートネットワーク3には、プライ
ベート端末である複数の端末装置61、62が設けられ
ているが、プライベートネットワーク3内にはゲートキ
ーパは設けられていない。このため、端末装置61、6
2の識別情報の登録、管理等は後で詳しく述べるように
して第2ゲートキーパ41によって行われる。
【0032】プライベートネットワーク1、インターネ
ット2、及びプライベートネットワーク3はアドレス体
系が相互に異なっており、端末装置31、32にはプラ
イベートネットワーク1のアドレス体系にしたがったプ
ライベートIPアドレスPA31、PA32が付与され
ている。同様に、端末装置51、52にはインターネッ
ト2のアドレス体系にしたがったグローバルIPアドレ
スGA51、GA52が付与されており、端末装置6
1、62にはプライベートネットワーク3のアドレス体
系にしたがったプライベートIPアドレスPA61、P
A62が付与されている。なお、本実施の形態では各ネ
ットワークに端末装置を2つずつ設けた場合を示した
が、各ネットワークにおける端末装置の個数は2つに限
定されず任意の個数とすることができることは勿論であ
る。
【0033】図2には、図1に示した第1プロキシ装置
4の詳細構成図が示されている。第1プロキシ装置4は
一対のLANボード401、402を備えて成ってお
り、一対のLANボード401、402はそれぞれプラ
イベートネットワーク1とインターネット2とに接続さ
れており、一方のLANボードが着信を検出すると、他
方のLANボードから発信し、呼を中継する構成となっ
ている。
【0034】第1プロキシ装置4は、H.323プロト
コルを構成する各プロトコルに対応した処理モジュール
に分割されており、運用管理処理部403、RAS処理
部404、Q.931処理部405、H.245処理部
406、RTP処理部407、H.323関連プロトコ
ル(T.120、T.38等)処理部408を備えて成
っている。
【0035】運用管理処理部403は、メンテナンス用
のTCP接続を監視する機能、その接続を検出するとメ
ンテナンスセッションを開始する機能、及びメンテナン
スセッション時にメニュー形式で内部パラメータの変更
/状態表示を行う機能を備えている。RAS処理部40
4は、プライベートネットワーク1とインターネット2
との双方のネットワークからのRASメッセージを監視
する機能、RASメッセージのパラメータを変換し対向
ゲートキーパに転送する機能、RAS処理からエイリア
スアドレスとIPアドレスとの対応表であるRASテー
ブル409、410を保守する機能、Q.931処理部
405へRASテーブル409、410の検索機能を提
供する機能を有している。
【0036】Q.931処理部405は、プライベート
ネットワーク1及びインターネット2からのQ.931
メッセージを監視する機能、Q.931TCPコネクシ
ョンを管理する機能、RASテーブル409、410を
検索する機能、Q.931メッセージのパラメータを変
換し対向する端末装置に転送する機能、必要に応じて
H.245処理部406、RTP処理部407、H.3
23関連プロトコル(T.120、T.38等)処理部
408を起動する機能、及びCDR(CallDeta
il Record)をファイルに出力する機能を有し
ている。
【0037】H.245処理部406は、プライベート
ネットワーク1及びインターネット2からのH.245
メッセージを監視する機能、H.245コネクションを
管理する機能、H.245メッセージのパラメータを変
換し対向する端末装置に転送する機能、及び必要に応じ
てRTP処理部407、H.323関連プロトコル
(T.120、T.38等)処理部408を起動する機
能を備えている。
【0038】RTP処理部407は、RTP/RTCP
セッションを管理する機能とRTP/RTCPパケット
を転送する機能とを有しており、H.323関連プロト
コル(T.120、T.38等)処理部408は、T.
120セッションを管理する機能とT.120データス
トリームを転送する機能とを有している。
【0039】なお、Q.931処理部405と、H.2
45処理部406と、RTP処理部407と、H.32
3関連プロトコル(T.120、T.38等)処理部4
08とにより、プライベートネットワーク1及びインタ
ーネット2からの発着信の処理及び端末内の接続処理等
を行う呼処理部が構成されている。
【0040】次に、図1に示した構成のネットワークシ
ステム内において、異なるネットワークに属する任意の
2つの端末装置間で、中継装置である第1及び第2プロ
キシ装置4、5を介してインターネット電話による通話
を可能とするためのアドレス解決を与える、インターネ
ット電話接続について説明する。
【0041】先ず、接続しようとする2つの端末装置が
それぞれ属する2つのネットワークのいずれにもゲート
キーパが設けられている場合のインターネット電話接続
について、図3を参照しながら説明する。
【0042】図3は、プライベートネットワーク1に属
する端末装置31からインターネット2に属する端末装
置51にインターネット電話接続する場合の接続手順図
が示されている。すでに説明したように、第1ゲートキ
ーパ21には端末装置31、32の識別情報が登録さ
れ、第2ゲートキーパ41には端末装置51、52の識
別情報が登録されるが、この登録のタイミングは各端末
装置の起動時である。
【0043】この場合には、端末装置31が電源投入に
より起動されると、端末装置31から第1ゲートキーパ
21に対して登録要求が出され、これにより端末装置3
1の電話番号、プライベートIPアドレス、メールアド
レスが端末装置31を特定するための識別情報として、
第1ゲートキーパ21に登録される。そして、第1ゲー
トキーパ21から端末装置31に対して登録確認の通知
が出され、登録処理が完了するので、以後、第1ゲート
キーパ21は他からの問い合わせに応じて電話番号又は
メールアドレスからプライベートネットワーク1のアド
レス体系に基づいて端末装置31に付与されているプラ
イベートIPアドレスがPA31であることを問い合わ
せ先に通知することができる。
【0044】同様にして、端末装置51が起動された場
合も端末装置51から第2ゲートキーパ41に対して登
録要求が出され、その識別情報が第2ゲートキーパ41
に登録され、第2ゲートキーパ41から端末装置51に
対して登録確認が通知され、登録が完了する。このよう
にして、端末装置31は第1ゲートキーパ21に、端末
装置51は第2ゲートキーパ41に登録された状態とし
ておく。
【0045】次に、プライベートネットワーク1上の端
末装置31からインターネット2上の端末装置51にイ
ンターネット電話をかけるために端末装置31において
発呼動作が行われた場合の動作について説明する。この
発呼動作は、発信側端末装置である端末装置31の利用
者が、相手先を特定するための識別情報として電話番号
を用いて端末装置51を指定することにより実行され
る。すると、端末装置31は、通話に先立ち自ネットワ
ーク上の第1ゲートキーパ21へ着信側端末装置である
端末装置51の電話番号を含む通話要求(ARQ)を送
信する。通話要求(ARQ)を受信した第1ゲートキー
パ21は、第1プロキシ装置4へ端末装置51の電話番
号を含む番号解決要求(LRQ)を送信する。番号解決
要求(LRQ)を受信した第1プロキシ装置4は、着側
ネットワークであるインターネット2上の第2ゲートキ
ーパ41へ番号解決要求(LRQ)を送信する。第1プ
ロキシ装置4は、プライベート/グローバルIPアドレ
ス上でRASメッセージを監視しており、番号解決要求
(LRQ)以外のメッセージを受信した場合にはそのメ
ッセージを破棄する構成となっている。
【0046】第1プロキシ装置4は、送信した番号解決
要求(LRQ)の返信として着側ネットワーク上の第2
ゲートキーパ41から端末装置51の番号解決確認(L
CF)を受信すると、端末装置51の電話番号とグロー
バルIPアドレスGA51とを関連付けて一旦保持す
る。そして、第1プロキシ装置4では端末装置51のグ
ローバルIPアドレスGA51の代わりに第1プロキシ
装置4のプライベートIPアドレスPA4が設定され、
端末装置51の電話番号とポート番号とプライベートネ
ットワーク1内のアドレス体系にしたがうプライベート
IPアドレスPA4との対応テーブルが内部に設定され
る。その後、第1プロキシ装置4はプライベートネット
ワーク1上の第1ゲートキーパ21に上述の如く端末装
置51のアドレスが変換されている変換後の番号解決確
認(LCF)を送信する。このようにアドレスを変換す
ることにより、第1プロキシ装置4のプライベートネッ
トワーク1側には端末装置51の仮想端末装置(図示せ
ず)が生成された状態となり、第1ゲートキーパ21に
対して着信端末装置が同じアドレス体系のアドレスを持
つ第1プロキシ装置4であるかのように見せかけること
ができる。
【0047】番号解決確認(LCF)を受信した第1ゲ
ートキーパ21は、端末装置51のアドレスが変換され
ているアドレス変換後の番号解決確認(LCF)と同じ
内容の通話確認(ACF)を発信端末装置である端末装
置31に送信する。この結果、端末装置31は、端末装
置51に対する発呼を第1プロキシ装置4に対して行う
ことができるようになる。
【0048】第1プロキシ装置4が端末装置31から端
末装置51に対する呼の着信を検出すると、端末装置3
1の電話番号とプライベートIPアドレスPA31とを
一旦保持する。そして、第1プロキシ装置4は端末装置
31のプライベートIPアドレスPA31の代わりに第
1プロキシ装置4のグローバルIPアドレスGA4を設
定し、端末装置31の電話番号とポート番号とインター
ネット2のアドレス体系にしたがうグローバルIPアド
レスGA4との対応テーブルを内部に設定すると共に、
直前に行われた端末装置51のアドレス解決の結果に基
づき、端末装置51へ端末装置31からの呼を中継す
る。
【0049】したがって、前述の端末装置51の仮想端
末装置(図示せず)が生成された場合と同様に、第1プ
ロキシ装置4のインターネット2側には端末装置31の
仮想端末装置(図示せず)が生成された状態となる。こ
の結果、着側のインターネット2上にある端末装置51
に対して発信端末装置が同じアドレス体系である第1プ
ロキシ装置4であるかのように見せかけることができ
る。その後の呼設定が行われてから通話が終了して回線
の切断が行われるまでの基本的手順は、従来のパケット
通信におけるそれと同様であるので、図3にはその手順
の一例を示してその詳細な説明は省略するが、第1プロ
キシ装置4は内部に設定されている対応テーブルを用い
て端末装置31と端末装置51との2端末間の通信を仲
介し、呼制御信号内のアドレス変換を行い、端末装置3
1と端末装置51との2端末間においてインターネット
電話による通話を行うことが可能となる。
【0050】通話が終了すると、第1プロキシ装置4は
内部的に割り当てた端末装置31の電話番号とポート番
号とグローバルIPアドレスGA4との対応のリソー
ス、及び端末装置51の電話番号とポート番号とプライ
ベートIPアドレスPA4との対応のリソースを開放す
る。
【0051】以上、端末装置31から端末装置51への
発呼の場合について説明したが、端末装置51から端末
装置31に対する発呼の場合も同様の接続及びアドレス
解決を行い、インターネット電話により通話を行うこと
ができる。また、上記説明から判るように、端末装置3
1と端末装置51との間での通信のみならず、任意の2
つの端末装置間で同様にしてインターネット電話接続を
行って通話を行うことができる。
【0052】なお、第1プロキシ装置4は、呼制御信号
の通信チャンネル毎に異なるポート番号を割り当てるこ
とで、プライベートIPアドレスPA41及びグローバ
ルIPアドレスGA41を用いるだけで同時に複数のセ
ッションを可能とするのでグローバルIPアドレスの大
量消費なしに異なるネットワーク間でのインターネット
電話接続を多数の端末装置に対して可能とすることがで
きる。また、第1プロキシ装置4は発呼動作において番
号解決要求(LRQ)以外のメッセージを受信した場合
にそのメッセージを破棄する構成となっているので、第
1プロキシ装置4に接続されているネットワーク内に番
号解決要求(LRQ)以外のメッセージが入り込むのを
確実に防止できる。また、この方式によると自己のネッ
トワークの端末装置の実IPアドレスを他のネットワー
クから隠蔽することができる。この結果、第1プロキシ
装置4によりそれぞれのネットワークのセキュリティを
確保することができる。したがって、通常のインターネ
ット接続経路の他に第1プロキシ装置4によるインター
ネット電話接続経路を設ける構成とし、通常のインター
ネット接続経路とインターネット電話接続経路とを分離
すれば、既存のセキュリティー設定に影響を与えること
なく、インターネット電話の利用が可能になるので、セ
キュリティー対策が容易である。
【0053】以上のように接続及びアドレスの解決を行
うことにより、それぞれゲートキーパを有するアドレス
体系の異なるネットワーク間においてインターネット電
話をかけることができる。
【0054】次に、アドレス体系の異なるネットワーク
のうち一方にのみゲートキーパが設けられている場合の
インターネット電話接続について説明する。以下の説明
は、第2ゲートキーパ41を備えているインターネット
2内のいずれかの端末装置と、ゲートキーパを備えてい
ないプライベートネットワーク3内のいずれかの端末装
置との間でインターネット電話接続を行う場合を例にと
って説明するが、(1)ゲートキーパが存在しないプラ
イベートネットワーク3上の端末装置61の第2ゲート
キーパ41への登録と削除、(2)ゲートキーパが存在
するインターネット2上の端末装置51からゲートキー
パが存在しないプライベートネットワーク3上の端末装
置61への通話、(3)端末装置61から端末装置51
への通話、の3段階に分けて説明する。
【0055】最初に、図4を参照して(1)の登録につ
いて説明する。プライベートネットワーク3上の端末装
置61は、起動された時に自端末を登録するよう第2プ
ロキシ装置5に登録要求(RRQ)を送信する。登録要
求(RRQ)を受信した第2プロキシ装置5は、端末装
置61の電話番号とプライベートIPアドレスPA61
とを一旦保持する。そして、第2プロキシ装置5は、端
末装置61のプライベートIPアドレスPA61の代わ
りに第2プロキシ装置5のグローバルIPアドレスGA
5を設定し、端末装置61の電話番号とポート番号とイ
ンターネット2内で使用すべきグローバルIPアドレス
GA5との対応テーブルを内部に設定する。その結果、
第2プロキシ装置5の自装置内部のうち第2ゲートキー
パ41が存在するインターネット2側には、端末装置6
1と1対1に対応する仮想端末装置(図示せず)が生成
された状態となる。
【0056】第2プロキシ装置5は、上述の如く端末装
置61のアドレス変換を行い自装置内に端末装置61の
仮想端末装置を生成すると、端末装置61からの登録要
求(RRQ)を仮想端末装置のものとして第2ゲートキ
ーパ41に送信する。この登録要求(RRQ)を受信し
た第2ゲートキーパ41は自装置に端末装置61の仮想
端末装置を登録し、その後第2プロキシ装置5に端末装
置61の仮想端末装置の登録が完了したことを知らせる
登録確認(RCF)を送信する。このようにして、端末
装置61は第2ゲートキーパ41に仮想端末装置の状態
にて登録される。
【0057】第2プロキシ装置5は、第2ゲートキーパ
41から送信された仮想端末装置の登録確認(RCF)
を受信すると、実際に登録を要求した端末装置61に登
録確認(RCF)を転送するため、前述した対応テーブ
ルを参照して登録確認(RCF)に含まれている発側ア
ドレスを仮想端末装置のグローバルIPアドレスGA5
から端末装置61のプライベートIPアドレスPA61
に変換し、その後、端末装置61にアドレスが変換され
た変換後の登録確認(RCF)を転送する。このよう
に、第2ゲートキーパ41からは端末装置61が同じア
ドレス体系に従うアドレスを有する第2プロキシ装置5
上の仮想端末装置であるように見えるので、自ネットワ
ークであるインターネット2内の端末装置と同じように
管理することが可能となる。なお、第2ゲートキーパ4
1は、端末装置を「IPアドレス」と「ポート番号」と
を用いて識別するので、第2プロキシ装置5が仮想端末
装置に異なるポート番号を割り当てることにより、グロ
ーバルIPアドレスを消費せずに多数の端末装置を第2
ゲートキーパ41に登録することが可能である。
【0058】次に、上述の如くして第2ゲートキーパ4
1に登録された端末装置61の仮想端末装置の削除につ
いて説明する。端末装置61は停止する際、自装置を削
除するよう第2プロキシ装置5に削除要求(URQ)を
送信する。削除要求(URQ)を受信した第2プロキシ
装置5は、対応テーブルを参照して削除要求(URQ)
に含まれる発端末アドレスである端末装置61のプライ
ベートIPアドレスPA61を仮想端末装置のグローバ
ルIPアドレスGA5に変換した後、第2ゲートキーパ
41にアドレス変換後の削除要求(URQ)を転送す
る。削除要求(URQ)を受信した第2ゲートキーパ4
1は登録してあった仮想端末装置の削除を行い、仮想端
末装置が削除されたことを知らせる削除確認(UCF)
を第2プロキシ装置5へ送信する。第2プロキシ装置5
は第2ゲートキーパ41から削除確認(UCF)を受信
すると、削除確認(UCF)に含まれる仮想端末装置の
グローバルIPアドレスGA5を端末装置61のプライ
ベートIPアドレスPA61に変換して端末装置61に
転送する。同時に第2プロキシ装置5は自装置内部に生
成した仮想端末装置も削除する。
【0059】以上説明した順序により、第2プロキシ装
置5は、ゲートキーパが存在しないプライベートネット
ワーク3上の端末装置61とアドレス体系の異なるイン
ターネット2上に置かれた第2ゲートキーパ41とを仲
介し、端末装置61を第2ゲートキーパ41に登録、削
除することを可能としている。端末装置62が登録、削
除を行う場合も同様である。
【0060】次に、図5を参照して、(2)ゲートキー
パが存在するインターネット2上の端末装置51からゲ
ートキーパが存在しないプライベートネットワーク3上
の端末装置61を呼び出してインターネット電話による
通話を行う場合について説明する。
【0061】ここでは、端末装置51及び端末装置61
はすでに起動されており、上述した登録手順により、第
2ゲートキーパ41には端末装置51と端末装置61の
仮想端末装置とが既に登録されている。そして、第2プ
ロキシ装置5には、端末装置61の仮想端末装置が生成
されており、この仮想端末装置のグローバルIPアドレ
スGA5及びポート番号と、端末装置61のプライベー
トIPアドレスPA61との間の対応関係を示す対応テ
ーブルが作成されている。したがって、端末装置51か
ら上記仮想端末装置へ送られてきた信号を第2プロキシ
装置5がこの対応テーブルを参照して端末装置61へ送
ることができる。
【0062】次に、インターネット2上の端末装置51
からプライベートネットワーク3上の端末装置61にイ
ンターネット電話をかけるために端末装置51において
発呼動作が行われた場合の動作について説明する。この
発呼動作は、発信側端末装置である端末装置51の利用
者が、相手先を特定するための識別情報として電話番号
を用いて端末装置61を指定することにより実行され
る。すると、端末装置51は、通話に先立ち自ネットワ
ーク上の第2ゲートキーパ41へ着信側端末装置である
端末装置61の電話番号を含む通話要求(ARQ)を送
信する。通話要求(ARQ)を受信した第2ゲートキー
パ41は端末装置61の仮想端末装置のグローバルIP
アドレスGA5とポート番号とを含む通話確認(AC
F)を発信端末装置である端末装置51に送信する。こ
の結果、端末装置51は、端末装置61に対する発呼を
第2プロキシ装置5に対して行うことができるようにな
る。
【0063】第2プロキシ装置5が端末装置51から端
末装置61に対する呼の着信を検出すると、端末装置5
1の電話番号とグローバルIPアドレスGA51とを一
旦保持する。そして、第2プロキシ装置5は端末装置5
1のグローバルIPアドレスGA51の代わりに第2プ
ロキシ装置5のプライベートIPアドレスPA5を設定
し、端末装置51の電話番号とポート番号とプライベー
トネットワーク3のアドレス体系にしたがうプライベー
トIPアドレスPA5との対応テーブルを内部に設定す
ると共に、起動時に設定された端末装置61の対応テー
ブルを参照し、端末装置61へ端末装置51からの呼を
中継する。
【0064】したがって、端末装置61の仮想端末装置
(図示せず)が生成された場合と同様に、第2プロキシ
装置5のプライベートネットワーク3側には端末装置5
1の仮想端末装置(図示せず)が生成された状態とな
る。この結果、着側のプライベートネットワーク3上に
ある端末装置61に対して発信端末装置が同じアドレス
体系である第2プロキシ装置5であるかのように見せか
けることができる。その後、第2プロキシ装置5は内部
に設定されている対応テーブルを用いて端末装置51と
端末装置61との2端末間の通信を仲介し、呼制御信号
内のアドレス変換を行い、端末装置51と端末装置61
との2端末間においてインターネット電話による通話を
行うことが可能となる。
【0065】通話が終了すると、第2プロキシ装置5は
内部的に割り当てた端末装置51の電話番号とポート番
号とプライベートIPアドレスPA5との対応のリソー
スを開放する。
【0066】以上、端末装置51から端末装置61への
発呼の場合について説明したが、上記説明から判るよう
に、端末装置51と端末装置61との間での通信のみな
らず、任意の2つの端末装置間で同様にしてインターネ
ット電話接続を行って通話を行うことができる。
【0067】最後に、図6を参照して、(3)ゲートキ
ーパが存在しないプライベートネットワーク3上の端末
装置61からゲートキーパが存在するインターネット2
上の端末装置51を呼び出してインターネット電話によ
る通話を行う場合について説明する。ここでは、(2)
の場合と同様に、端末装置51及び端末装置61はすで
に起動されており、上述した登録手順により、第2ゲー
トキーパ41には端末装置51と端末装置61の仮想端
末装置とが既に登録されている。そして、第2プロキシ
装置5には、端末装置61に対応する仮想端末装置が生
成されており、この仮想端末装置のグローバルIPアド
レスGA5及びポート番号と、端末装置61のプライベ
ートIPアドレスPA61との間の対応関係を示す対応
テーブルが作成されている状態となっている。
【0068】次に、プライベートネットワーク3上の端
末装置61からインターネット2上の端末装置51にイ
ンターネット電話をかけるために端末装置61において
発呼動作が行われた場合の動作について説明する。この
発呼動作は、発信側端末装置である端末装置61の利用
者が、相手先を特定するための識別情報として電話番号
を用いて端末装置51を指定することにより実行され
る。すると、端末装置61は、通話に先立ち第2プロキ
シ装置5へ着信側端末装置である端末装置51の電話番
号を含む通話要求(ARQ)を送信する。通話要求(A
RQ)を受信した第2プロキシ装置5は端末装置51の
電話番号を含む通話要求(ARQ)を第2ゲートキーパ
41に送信する。通話要求(ARQ)を受信した第2ゲ
ートキーパ41は端末装置51のグローバルIPアドレ
スGA51とポート番号とを含む通話確認(ACF)を
第2プロキシ装置5に送信する。
【0069】第2プロキシ装置5は、送信した通話要求
(ARQ)の返信として着側ネットワーク上の第2ゲー
トキーパ41から端末装置51の通話確認(ACF)を
受信すると、端末装置51の電話番号とグローバルIP
アドレスGA51とを関連付けて一旦保持する。そし
て、第2プロキシ装置5では端末装置51のグローバル
IPアドレスGA51の代わりに第2プロキシ装置5の
プライベートIPアドレスPA5が設定され、端末装置
51の電話番号とポート番号とプライベートネットワー
ク3内のアドレス体系に従うプライベートIPアドレス
PA5との対応テーブルが内部に設定される。その後、
第2プロキシ装置5はプライベートネットワーク3上の
端末装置61に上述の如く端末装置51のアドレスが変
換されている変換後の通話確認(ACF)を送信する。
この結果、端末装置61は、端末装置51に対する発呼
を第2プロキシ装置5に対して行うことができるように
なる。
【0070】第2プロキシ装置5が端末装置61から端
末装置51に対する呼の着信を検出すると、起動時に設
定された端末装置61の対応テーブル及び直前に設定さ
れた端末装置51の対応テーブルを参照し、端末装置5
1へ端末装置61からの呼を中継する。
【0071】したがって、端末装置61の仮想端末装置
(図示せず)が生成された場合と同様に、第2プロキシ
装置5のプライベートネットワーク3側には端末装置5
1の仮想端末装置(図示せず)が生成された状態とな
る。この結果、発側のプライベートネットワーク3上に
ある端末装置61に対して着信端末装置が同じアドレス
体系である第2プロキシ装置5であるかのように見せか
けることができる。その後、第2プロキシ装置5は内部
に設定されている対応テーブルを用いて端末装置61と
端末装置51との2端末間の通信を仲介し、呼制御信号
内のアドレス変換を行い、端末装置61と端末装置51
との2端末間においてインターネット電話による通話を
行うことが可能となる。
【0072】通話が終了すると、第2プロキシ装置5は
内部的に割り当てた端末装置51の電話番号とポート番
号とプライベートIPアドレスPA5との対応のリソー
スを開放する。
【0073】以上、端末装置61から端末装置51への
発呼の場合について説明したが、上記説明から判るよう
に、端末装置61と端末装置51との間での通信のみな
らず、任意の2つの端末装置間で同様にしてインターネ
ット電話接続を行って通話を行うことができる。
【0074】以上の如く、本発明の方法により接続及び
アドレス変換をするようにしたので、アドレス体系の異
なるインターネット電話端末間において発信着信を行う
ことが可能になる。
【0075】
【発明の効果】本発明の方法によれば、ネットワーク毎
にグローバルIPアドレスを1つ用意するだけで、アド
レス体系の異なるネットワーク上にある複数の端末間で
のインターネット電話接続が可能になるので、グローバ
ルIPアドレスの大量消費なしに異なるネットワーク間
でのインターネット電話による通話が行えるようになる
他、IPアドレスに頼らず電話番号、メールアドレス等
を用いて通話先を指定することが可能になる。
【0076】また、ネットワーク間のインターネット電
話による通話が全て中継装置を経由することになるの
で、中継装置によりネットワークをまたがる通話管理を
行うことができるようになり、この結果、例えば、ネッ
トワーク間の通話ログ収集、ネットワーク間の通話呼数
制限、発着制限などが可能となる。したがって、同じア
ドレス体系でも異なる管理下にあるネットワーク間でイ
ンターネット電話による通話を行う場合、インターネッ
トプロバイダー同士の接続地点や企業間ネットワークの
接続地点に本発明の方法を適用することによって、ネッ
トワーク間の通話ログ収集、ネットワーク間の通話呼数
制限、発着制限などの通話管理が可能となるという効果
も得られる。
【0077】さらに、本発明の方法によれば、通常のイ
ンターネット接続経路とインターネット電話接続経路と
を分離することが可能である。また、自己のネットワー
クの端末装置の実IPアドレスを他のネットワーク(イ
ンターネット)から隠蔽することができる。したがっ
て、既存のセキュリティー設定に影響を与えることな
く、インターネット電話の利用が可能になるので、セキ
ュリティー対策が容易である。
【0078】さらに、本発明の方法によれば、インター
ネット電話プロトコルを利用するFAX通信のための
T.38プロトコルや、データ通信のためのT.120
プロトコルなどに適用することにより、異なるネットワ
ーク間のインターネットFAX通信及びデータ通信も可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方式によるインターネット電話接続を
行って任意の端末装置間で通話を行えるようにしたネッ
トワークシステムの実施の形態の一例を示すネットワー
ク構成図。
【図2】図1に示した第1プロキシ装置の詳細構成を示
す構成図。
【図3】図1に示したゲートキーパの存在するプライベ
ートネットワークに属する端末装置からインターネット
に属する端末装置にインターネット電話接続する場合の
接続手順を説明するための説明図。
【図4】図1に示したゲートキーパの存在しないプライ
ベートネットワーク上の端末装置を第2ゲートキーパへ
登録、削除するための接続手順を説明するための説明
図。
【図5】図1に示したたゲートキーパが存在するインタ
ーネット上の端末装置からゲートキーパが存在しないプ
ライベートネットワーク上の端末装置にインターネット
電話接続する場合の接続手順を説明するための説明図。
【図6】図1に示したからゲートキーパが存在しないプ
ライベートネットワーク上の端末装置からゲートキーパ
が存在するインターネット上の端末装置端末装置にイン
ターネット電話接続する場合の接続手順を説明するため
の説明図。
【図7】アドレス体系の異なるネットワーク間における
従来のインターネット電話接続方法を説明するための説
明図。
【符号の説明】
1、3 プライベートネットワーク 2 インターネット 4 第1プロキシ装置 5 第2プロキシ装置 21 第1ゲートキーパ 31、32、51、52、61、62 端末装置 41 第2ゲートキーパ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K030 HB01 HC01 HC13 HD03 HD05 HD06 JT01 5K033 BA14 CB08 DA05 DB18 EC03 5K051 BB01 JJ04 KK10 5K101 NN07 NN15 RR11

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アドレス体系、管理体系、ネットワーク
    層のプロトコルのうちの少なくとも1つにおいて相互に
    異なるネットワークがゲートウェイ機能を有する中継装
    置によって接続されて成るネットワークシステム内にお
    いて異なるネットワークに属する任意の2つの端末装置
    間で前記中継装置を介してインターネット電話による通
    話を可能にするためのインターネット電話接続方式であ
    って、 着信側端末装置をシュミレートした仮想着信側端末装置
    及び発信側端末装置をシュミレートした仮想発信側端末
    装置を前記中継装置内に設定し、前記仮想着信側端末装
    置に前記発信側端末装置が属するネットワークのアドレ
    ス体系に従ったIPアドレスとポート番号とを与えるこ
    とにより前記発信側端末装置と対応する仮想着信側端末
    装置との間の接続を可能にするとともに、前記仮想発信
    側端末装置に前記着信側端末装置が属するネットワーク
    のアドレス体系に従ったIPアドレスとポート番号とを
    与えることにより前記着信側端末装置と対応する仮想発
    信側端末装置との間の接続を可能にし、前記中継装置に
    おいて前記仮想着信側端末装置と前記仮想発信側端末装
    置との間の接続制御を行うことによって、異なるネット
    ワークに属する端末装置間でのインターネット電話によ
    る通話が行えるようにしたことを特徴とする異なるネッ
    トワーク間におけるインターネット電話の接続方式。
  2. 【請求項2】 前記異なるネットワークのそれぞれがゲ
    ートキーパ装置を備えており、前記異なるネットワーク
    に属する端末装置の各装置識別に関する識別情報を対応
    するゲートキーパ装置に登録して管理するようになって
    いる請求項1記載の異なるネットワーク間におけるイン
    ターネット電話の接続方式。
  3. 【請求項3】 前記発信側端末装置から通話要求があっ
    た場合に前記着信側端末装置の識別情報を対応するゲー
    トキーパ装置から前記中継装置に送り、該識別情報に基
    づいて前記仮想着信側端末装置を設定すると共に前記仮
    想着信側端末装置のIPアドレスとポート番号とを前記
    発信側端末装置に通知するようにした請求項2記載の異
    なるネットワーク間におけるインターネット電話の接続
    方式。
  4. 【請求項4】 前記通話要求があった場合に、前記発信
    側端末装置の識別情報を対応するゲートキーパ装置から
    前記中継装置に通知しておき、その後該識別情報に基づ
    いて前記仮想発信側端末装置を設定すると共に前記仮想
    発信側端末装置のIPアドレスとポート番号とを前記着
    信側端末装置に通知するようにした請求項3記載の異な
    るネットワーク間におけるインターネット電話の接続方
    式。
  5. 【請求項5】 前記通話要求時に前記発信側端末装置か
    ら前記着信側端末装置の電話番号を指定することにより
    前記着信側端末装置の実IPアドレスを含む識別情報を
    対応するゲートキーパ装置が前記中継装置に通知するよ
    うにした請求項3又は4記載の異なるネットワーク間に
    おけるインターネット電話の接続方式。
  6. 【請求項6】 前記異なるネットワークに属する前記ネ
    ットワークシステムがゲートキーパ装置を備えていない
    ネットワークを含んで成っており、該ゲートキーパ装置
    を備えていないネットワークに属する端末装置の各装置
    識別に関する識別情報を別のネットワークのゲートキー
    パ装置に登録して管理するようになっている請求項1記
    載の異なるネットワーク間におけるインターネット電話
    の接続方式。
  7. 【請求項7】 前記別のネットワークが前記ゲートキー
    パ装置を備えていないネットワークと中継装置を介して
    接続される隣のネットワークである請求項6記載の異な
    るネットワーク間におけるインターネット電話の接続方
    式。
  8. 【請求項8】 前記ゲートキーパ装置を備えていないネ
    ットワークに属する端末装置が起動されたときに、起動
    された端末装置の識別情報を前記中継装置内に設定され
    た仮想ゲートキーパ装置に登録すると共に、前記起動さ
    れた端末装置に対応する仮想端末装置を前記中継装置内
    に設定し、前記仮想端末装置を前記隣のネットワークの
    ゲートキーパ装置に登録するようにした請求項7記載の
    異なるネットワーク間におけるインターネット電話の接
    続方式。
  9. 【請求項9】 前記隣のネットワークに属する端末装置
    から前記ゲートキーパ装置を備えていないネットワーク
    に属する端末装置に対する発呼要求があった場合、所望
    の着信端末装置に関する識別情報を前記隣のネットワー
    クのゲートキーパ装置から得て前記隣のネットワークに
    属する端末装置に対応する仮想端末装置を前記中継装置
    内に設定するようにした請求項8記載の異なるネットワ
    ーク間におけるインターネット電話の接続方式。
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