JP2002190407A - 磁 石 - Google Patents

磁 石

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JP2002190407A
JP2002190407A JP2000389741A JP2000389741A JP2002190407A JP 2002190407 A JP2002190407 A JP 2002190407A JP 2000389741 A JP2000389741 A JP 2000389741A JP 2000389741 A JP2000389741 A JP 2000389741A JP 2002190407 A JP2002190407 A JP 2002190407A
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Matahiro Komuro
又洋 小室
Masaji Kitamura
正司 北村
Junya Kaneda
潤也 金田
Motoya Ito
元哉 伊藤
Terunobu Abe
輝宣 阿部
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 着磁した磁石の磁化方向を、非破壊で容易に
評価できるような磁石を提供する。 【解決手段】 任意形状の磁石の任意の面に、磁石材料
よりも保持力の小さい強磁性膜(軟磁性膜)を蒸着し
た。この軟磁性膜にレーザ光を照射し、カーヒステリシ
スループを測定することにより、磁石の磁化ベクトルを
簡単に測定できる。軟磁性膜の代わりに、磁石表面に研
磨やエッチングなどによって鏡面を形成しても同様の効
果がある。磁石は、SmFeNを含む磁石、NdFeB
を含む磁石、SmCo、CoCr、AlNiCo、Sm
CoCu磁性粉を含むバルク材料あるいは薄板である。
焼結磁石およびボンド磁石のいずれにも適用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁石に係り、特に、着磁
された磁石材料の着磁方向を高精度かつ非破壊で評価す
ることが可能な磁石に関する。
【0002】
【従来の技術】希土類磁石表面をNiを主成分とするメ
ッキ膜で保護した磁石に関する特許が出願されている
(特開平6−290935号公報)。
【0003】この公知例は、高い機械的強度を保持する
ために、保護膜の膜厚が5〜30μmと厚く形成されて
いる。そして、上記公報には、保護膜の膜厚が厚くなる
と磁石の磁気特性が低下すると説明されている。
【0004】磁石のようなハード材料とソフト(軟磁
性)材料との組み合わせにおける磁化過程については、
従来、この系の多層膜に関して報告されており、ソフト
材料の磁化が、ハード材料との界面より遠いところから
徐々に回転することが知られている。
【0005】日本応用磁気学会誌Vol.20、 No.
2 389−392(1996)に記載されているよう
に、ハード相とソフト相の界面における交換結合のため
に、ハード相の界面付近のソフト相の磁化は容易に回転
しないことがわかる。このような多層膜はSV膜として
考えられており、本発明のようなバルク磁石材料あるい
は磁石材料の着磁方向については触れられていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術では、
特開平6−290935号公報に記載のように、保護膜
の膜厚が5〜30μmと厚く、そのため、磁気的結合を
測定することが困難となっていた。また、上記従来例に
も記載されているように、保護膜の膜厚が厚くなると、
磁石の磁気特性が低下するという問題もあった。
【0007】磁石材料の着磁後の磁気特性評価に関して
は、これまで磁区構造の観察、漏洩磁界測定、着磁磁界
解析、表面磁束密度の測定、磁性粉配向評価等が知られ
ているが、いずれの方法も着磁された磁石そのものの磁
化の方向を高精度で評価することは困難であった。
【0008】本発明の目的は、着磁された磁石の磁化方
向を、磁石表面に形成した軟磁性膜等の鏡面から評価す
る手法を明らかにすること、および着磁方向について非
破壊で評価可能な磁石を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の磁石は、希土類元素あるいは遷移元素を含
む磁石材料の表面に、鏡面を有することを特徴とするも
のである。
【0010】また、希土類元素あるいは遷移元素を含む
磁石材料の表面に、前記磁石材料よりも保磁力の小さい
強磁性膜を形成することにより、前記磁石材料の磁化ベ
クトルが測定可能であることを特徴とするものである。
【0011】また、希土類元素あるいは遷移元素を含む
磁石材料の表面の一部に、前記磁石材料よりも保磁力の
小さい強磁性膜を形することにより、前記磁石材料と前
記強磁性膜との間の磁気的結合を、非破壊で測定可能で
あることを特徴とするものである。
【0012】そして、磁石材料は焼結金属を用いても、
あるいは磁性粉と非磁性バインダとからなるボンド磁石
にも適用可能である。さらに、磁石材料の表面に形成す
る強磁性膜は、膜厚が1nm以上1000nm以下であ
ることが好ましい。
【0013】以下、本発明の作用原理を説明する。希土
類元素あるいは遷移金属元素を含む磁石材料の表面の一
部が磁石材料よりも保磁力の小さな磁性膜で覆われてお
り、この磁性膜の磁化過程が評価可能であればよい。こ
のとき、磁石材料と磁性膜との界面には磁気的な結合が
働いていることが条件の1つである。
【0014】形成した磁性膜が強磁性膜の場合、磁石が
強磁性のとき、磁石と磁性膜との界面では強磁性的な結
合が生じる。すなわち、着磁された磁石では、磁界を印
加しない場合、磁性膜の磁化は着磁された磁石の磁化方
向と平行になる。この結合エネルギーが大きいほど、磁
性膜の磁化は膜厚が一定のときには着磁方向に強く固定
される。
【0015】着磁方向に磁性膜の磁化は固定されるが、
着磁方向からずれた角度では、回転し易くなる。したが
って、着磁された磁石の表面の一部に形成した磁性膜の
ヒステリシスループあるいは磁化過程などの磁気特性の
角度依存性を測定すれば、どの角度に交換結合が作用し
ているのかがわかる。
【0016】このような測定結果により、表面に近い磁
石の磁化の方向が明らかになる。磁気特性の角度依存性
は、カー効果を用いたヒステリシスループの測定、トル
ク計を用いた磁気トルクの測定、磁気抵抗効果の測定、
振動試料型磁力計を用いた磁化測定、磁気歪みの測定が
あり、いずれの方法でも角度依存性を測定することによ
り結合方向について評価可能である。
【0017】これらの測定から結合方向を約±2度以内
の精度で求めることが可能である。このような手法によ
って結合方向を評価するには、上記磁性膜と磁石との間
に磁気的な結合が働いている必要がある。磁気的結合は
磁石の表面状態、磁区構造、バインダの種類等に依存す
る。
【0018】表面状態は、表面凹凸や酸化皮膜等の非磁
性層の存在を指しており、表面凹凸が大きいと磁性膜が
均一の膜厚で形成することが困難となり、結合の評価が
高精度で行えない。凹凸は磁石上の軟磁性膜の磁気特性
に影響し、結合の影響を受けた磁気特性の信号のS/N
を低下させる。
【0019】また、酸化皮膜等の非磁性層が表面にある
場合は、その厚さに依存するが結合が弱くなるので、結
合自体が上記測定方法によって計測することが困難とな
る。酸化層が数原子層である場合は結合を測定可能であ
る。酸化層が強磁性体で、かつ磁石と結合している場合
も軟磁性膜との強磁性結合を評価することができる。
【0020】磁石の磁区構造が、着磁が不十分で均一で
ない場合、軟磁性膜との結合の弱い場所が現れる。この
ような場合は測定条件を変えることにより、結合方向を
測定できる。磁石表面に非磁性の保護膜(例えば樹脂状
の塗装膜)が厚く存在する場合は、軟磁性膜を形成する
部分のみ、保護膜が無いようにすることが望ましい。
【0021】ボンド磁石のように磁石の磁性粉の間に非
磁性のバインダが存在する場合、磁石表面には磁性粉意
外に多くの非磁性バインダがある。このような場合には
バインダーと磁性粉の表面との間に凹凸が少なくなるよ
うにすることが望ましい。
【0022】磁性膜を形成する前に、物理的なエッチン
グ法でバインダと磁性粉をスパッタし、表面を平らにす
ることや、化学的なエッチングによってバインダの突起
を除去してもよい。
【0023】焼結磁石の場合は、磁石表面に磁性粉の出
ている面積がボンド磁石よりも多いが、上述のように表
面凹凸を少なくし、酸化物などの非磁性膜を除去した後
に、磁性膜を形成した方がよい。
【0024】以上は、磁石材料の表面に軟磁性膜を形成
した場合について述べたが、本発明はこれに限定されな
い。以上の説明からわかるように、磁石表面の測定部は
鏡面に近い方がカーヒステルシスループの測定には望ま
しい。
【0025】そこで、本発明者らは、上記知見に基づい
て、焼結磁石あるいはボンド磁石にかかわらず、磁石材
料表面に鏡面を形成することにより、容易に磁化ベクト
ルが測定可能である磁石を創案した。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を、図面
を参照して説明する。なお、以下では、磁石材料の表面
に軟磁性膜(磁石材料よりも保持力の小さい強磁性膜)
を形成した例を説明するが、本発明はこれに限定されな
い。磁石表面に、機械的研磨やエッチングなどによって
鏡面を形成しても同様の効果がある。
【0027】本実施形態の概略構成は、図1に示すよう
な任意の形状の磁石(円柱状、直方体、円弧状、リング
状等)の任意の面に軟磁性膜を蒸着したものである。磁
石は、SmFeNを含む磁石、NdFeBを含む磁石、
SmCo、CoCr、AlNiCo、SmCoCu磁性
粉を含むバルク材料あるいは薄板である。
【0028】任意の面あるいは表面全体に軟磁性膜を蒸
着してもよいが、図2に示すように、任意面の特定部分
のみ軟磁性膜を蒸着してもよい。円柱状磁石1の上面の
一部に軟磁性膜4を形成したり、直方体磁石2の側面の
一部に軟磁性膜5を形成したり、リング状磁石3の上面
の一部に軟磁性膜6を形成する。
【0029】軟磁性膜4、5、6は、図3に示すような
蒸着装置で形成できる。磁石11はマスク16によって
マスキングされ、ある特定部のみ軟磁性膜が形成され
る。蒸着源15は電子ビーム蒸着源、抵抗加熱蒸着源、
あるいはスパッタリングのカソードである。磁石11の
近傍に膜厚計12を置き、膜厚を監視しながら膜形成す
ることもできる。
【0030】蒸着室14は、磁石11が搬入される前
に、排気系18によって真空(真空度5X10−4Pa
程度)引きされ、ガス配管17から不活性ガスを導入し
て、置換および真空引きを繰り返す。
【0031】スパッタリング法の場合には、ガス配管か
らArガスやAr+N2ガスを導入してプラズマを発生
させる。なお、軟磁性膜を形成する前に、イオンガン2
0を用いて磁石11表面をクリーニングする。
【0032】軟磁性膜の材料は、NiFe合金、CoN
iFe合金、Fe基あるいはNi基非晶質合金、NiF
e−N合金、NiFe−O合金等の磁石材料よりも保磁
力が小さい材料である。
【0033】カーヒステリシスループの測定は、図4に
示すような測定装置を用いる。磁石材料41を試料台4
4の上に載せ、移動ステージ45によってレーザ照射位
置を3次元的に位置あわせする。磁界はコイル43で任
意の磁界まで印加できる。
【0034】レーザ源42から出力されたレーザ光は、
試料表面に照射後、検出器46でカー回転角が測定さ
れ、画像処理装置47でヒステリシスループになる。試
料のステージ45は回転可能のため、カーヒステリシス
ループのヒステリシスが最小になる角度が求められる。
【0035】また、ステージ45は傾斜することが可能
であり、面内磁界からある角度傾斜させたときのヒステ
リシスループの変化も測定可能である。図5に測定した
ヒステリシスループの一例を示す。図5(a)は磁石の
着磁方向に垂直な方向のヒステリシスループであり、図
5(b)は磁石の着磁方向に平行な方向に磁界印可して
測定したヒステリシスループである。
【0036】図5(a)ではヒステリシスループは閉じ
ており、磁界ゼロで原点を通っている。これに対して図
5(b)ではヒステリシスループが左右対称でなく、シ
フトしている。このシフト量をHeとすると、Heは測
定磁界の角度によって異なることがわかった。すなわ
ち、ヒステリシスループの形は磁界の印可する角度によ
って変化し、Heは図5(a)の場合ゼロであり、磁界
が着磁方向に平行になると極大値を示すようになる。
【0037】その結果は、図6に示すように正弦波状に
なっている。図5、図6に示すヒステリシスループは、
軟磁性膜の磁気特性、磁石と軟磁性膜との界面の状態、
磁石粉末の形状、粉末の配向あるいは粉末の磁気特性に
依存する。また、Heの大きさは軟磁性膜の膜厚に依存
する。膜厚が厚くなるとHeは小さくなる。
【0038】1000nm以上の膜厚では、図5のよう
な明瞭なシフトは評価することが困難である。これは、
磁石と軟磁性膜間の結合エネルギーが一定のためであ
る。したがって、軟磁性膜の膜厚は1000nm以下に
することが望ましい。また、膜厚が、1nm以下になる
と、軟磁性膜が不連続膜かつ磁性粉の大きさよりも小さ
くなり、レーザービームが磁石表面に照射されてしまう
ため1nm以上が望ましい。
【0039】磁石と軟磁性膜との界面に、非磁性層など
の磁気的結合を妨げる層がある場合にはHeが小さくな
る。また、そのような非磁性層が不均一に界面にある場
合には、図5に示したヒステリシスループも面内でばら
つくようになる。このような場合は、ビーム径を調節し
てノイズあるいは変動の小さい場所をあらかじめ絞って
おき、その場所について高精度な測定をすればよい。
【0040】着磁していない磁石に関してもカーヒステ
リシスループが測定でき、角度依存性を測定すれば磁気
的な異方性の方向がわかる。着磁前後で測定すれば配向
方向と着磁方向の差を知ることができる。
【0041】磁石モータに用いるリング形状の磁石、あ
るいは、リングをある数に分割した磁石の場合、図7に
示すように、磁石71の片面72(ロータシャフトの軸
方向に垂直な面)に軟磁性膜を形成し、セグメントの周
方向にヒステリシスループを測定し、ループのシフト量
Heの角度依存性を測定すると図8が得られる。
【0042】このHeの角度依存性は180度で1周期
となっているので、180度に2極(逆向きに着磁され
た磁石が2個)存在することがわかる。また、このHe
の角度依存性の極大値を示す角度が着磁方向であること
が分かり、±2度以内の精度で着磁方向を評価できる。
【0043】図8に示すような曲線は、磁石をステータ
に組み込んだ後でも測定可能である。すなわち、軟磁性
膜を磁石表面に形成した磁気的結合を有する磁石を用い
ることにより、未着磁の磁石をロータに組み込み、着磁
後に評価することが可能である。
【0044】次に、本発明の一例である鏡面を有する磁
石について説明する。本例における鏡面は、レーザー光
が磁石表面で反射したときに、反射光で磁化曲線が測定
できる面となっていることであり、必ずしも完全に凹凸
なしの状態に加工する必要はない。
【0045】10μm以下の凹凸でレーザー光の径を
0.11mm以上の径にすれば、ヘリウムネオンレーザ
ー光を用いて磁化曲線を測定可能である。レーザー光の
径や波長によって要求される磁石表面の凹凸は異なる。
レーザー光の径を大きくすることにより、磁石表面の凹
凸が大きくなっても磁化曲線を測定可能である。
【0046】このような鏡面は機械的に研磨することに
より作成可能である。希土類磁石の表面は酸化しやすい
ので、ドライな研磨法で凹凸を小さくする。ボンド磁石
の場合、磁粉の間のバインダ剤によって鏡面を得る手法
が異なる。
【0047】バインダ剤が金属の場合は、機械研磨のみ
でも磁化曲線を測定可能な鏡面が得られる。バインダ材
料が有機物の場合は、機械研磨のみでは鏡面が得にくい
ので、Arイオンによるエッチングやバインダの溶剤を
添加した、化学研磨を取り入れた方法で凹凸を小さくす
ることが可能である。
【0048】磁化曲線が磁石表面の情報になっているか
どうかは、縦カー効果および極カー効果を併用して磁化
曲線を測定することや、磁石の位置を傾斜回転させて磁
化曲線を測定し、その結果が、磁石の異方性や結晶構
造、構造の異方性等の結果と対応しているか確認するこ
とが望ましい。
【0049】このような軟磁性膜がない場合でも着磁方
向を評価できるのは、磁石に異方性が存在するからであ
り、軟磁性膜/磁石で評価できる交換結合や静磁結合
(交換結合とは磁化曲線のシフトが逆向きとなっている
ような場合)とは別に、磁石そのものの磁気異方性を評
価することが、磁石表面を鏡面にすることによって可能
である。
【0050】すなわち、磁石表面が鏡面であれば、レー
ザー光は磁石表面の100nm以下の磁化状態を示すカ
ーヒステリシスループを与え、このカーヒステリシスル
ープの角度依存性(磁石あるいはレーザー光の角度を変
えて測定)を得ることにより、カーヒステリシスループ
の形が変わる。
【0051】カーヒステリシスループで評価される残留
磁化の値を、磁石の回転角を変えてプロットすることに
より、容易に磁化方向がわかる。これは着磁していない
状態でも評価可能である。着磁後にカーヒステリシスル
ープの角度依存性を評価することにより、着磁方向が求
められる。
【0052】したがって、未着磁の磁石が鏡面であれ
ば、着磁前後の磁化方向を測定でき、さらに、磁石の結
晶方位や配向方向が測定されれば、結晶方位と着磁方向
の関係を評価でき、磁石を構成する磁粉の向きと着磁と
の関係についても評価可能である。
【0053】
【発明の効果】上述のとおり本発明によれば、着磁され
た磁石の磁化方向を、磁石表面に形成した軟磁性膜や鏡
面から評価することが可能となり、着磁方向について非
破壊により簡単に測定できる磁石が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における全面に軟磁性膜を形成した磁気
的結合を有する磁石の種々の形状を示す図である。
【図2】本発明における部分的に軟磁性膜を形成した磁
気的結合を有する磁石の種々の形状を示す図である。
【図3】本発明における軟磁性膜形成装置の一例を示す
模式図である。
【図4】本発明における磁気的結合を有する磁石のカー
ヒステリシスループ測定装置の一例を示す模式図であ
る。
【図5】本発明におけるカーヒステリシスループの測定
例で、(a)着磁方向から90度方向のループ、(b)
着磁方向に平行方向のヒステリシスループを示す図であ
る。
【図6】本発明におけるカーヒステリシスループのシフ
ト量の角度依存性を示す図である。
【図7】本発明における軟磁性膜を形成したモータ用セ
グメント磁石の一例を示す図である。
【図8】図7のモータ用セグメント磁石のループシフト
量の周方向角度依存性を示す図である。
【符号の説明】
1 円柱状磁石 2 直方体磁石 3 リング状磁石 4、5、6 軟磁性膜 11 磁石 12 膜厚計 14 蒸着室 20 イオンガン 41 磁石材料 42 レーザ源 43 コイル 45 移動ステージ 71 磁石
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金田 潤也 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 伊藤 元哉 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 阿部 輝宣 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希土類元素あるいは遷移元素を含む磁石
    材料の表面に、鏡面を有することを特徴とする磁石。
  2. 【請求項2】 前記鏡面は、前記磁石材料よりも保磁力
    の小さい強磁性膜によって形成される請求項1に記載の
    磁石。
  3. 【請求項3】 前記鏡面は、前記磁石材料の表面を機械
    的に研磨して形成される請求項1に記載の磁石。
  4. 【請求項4】 前記鏡面は、前記磁石材料の表面を化学
    的に研磨して形成される請求項1に記載の磁石。
  5. 【請求項5】 希土類元素あるいは遷移元素を含む磁石
    材料の表面に、前記磁石材料よりも保磁力の小さい強磁
    性膜を形成することにより、前記磁石材料の磁化ベクト
    ルが測定可能であることを特徴とする磁石。
  6. 【請求項6】 希土類元素あるいは遷移元素を含む磁石
    材料の表面の一部に、前記磁石材料よりも保磁力の小さ
    い強磁性膜を形することにより、前記磁石材料と前記強
    磁性膜との間の磁気的結合を、非破壊で測定可能である
    ことを特徴とする磁石。
  7. 【請求項7】 前記磁石材料の表面に形成する強磁性膜
    は、膜厚が1nm以上1000nm以下である請求項
    1、2、5または6に記載の磁石。
  8. 【請求項8】 前記磁石材料は、カー効果の測定によっ
    て着磁方向が評価される請求項1ないし7のうちいずれ
    か1項に記載の磁石。
  9. 【請求項9】 前記磁石材料は、焼結金属からなる請求
    項1ないし8のうちいずれか1項に記載の磁石。
  10. 【請求項10】 前記磁石材料が、磁性粉と非磁性バイ
    ンダとからなるボンド磁石である請求項1ないし8のう
    ちいずれか1項に記載の磁石。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100868066B1 (ko) 2006-09-29 2008-11-13 서울시립대학교 산학협력단 알니코계 복합자석용 조성물, 알니코계 복합자석과 그제조방법, 및 이를 이용한 이종접합형 알니코계 복합자석
JP2013257250A (ja) * 2012-06-13 2013-12-26 Ifg Inc カー効果を利用した磁歪測定装置
JP2020043074A (ja) * 2018-09-12 2020-03-19 コミッサリア ア レネルジー アトミーク エ オ ゼネルジ ザルタナテイヴ 蓄電池のうちの1つまたは複数の電気的な切り替えのために要求に応じて作動させられ得る磁気分路を備える蓄電池パック

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KR100868066B1 (ko) 2006-09-29 2008-11-13 서울시립대학교 산학협력단 알니코계 복합자석용 조성물, 알니코계 복합자석과 그제조방법, 및 이를 이용한 이종접합형 알니코계 복합자석
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