JP2002186396A - 害虫検出方法および装置 - Google Patents

害虫検出方法および装置

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JP2002186396A
JP2002186396A JP2000384791A JP2000384791A JP2002186396A JP 2002186396 A JP2002186396 A JP 2002186396A JP 2000384791 A JP2000384791 A JP 2000384791A JP 2000384791 A JP2000384791 A JP 2000384791A JP 2002186396 A JP2002186396 A JP 2002186396A
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ultrasonic wave
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Tamotsu Shimada
保 嶋田
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KARAKIZAWA SUKEMITSU
NAMEKI NOBUAKI
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KARAKIZAWA SUKEMITSU
NAMEKI NOBUAKI
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Abstract

(57)【要約】 【課題】早期発見に適し、検出精度が高く、検出
対象物である建築物等に悪影響を与えず、装置が小型
で安価で、長期間の保守性を良好にでき、遠隔診断
が可能な害虫検出方法および装置を提供する。 【解決手段】白蟻を検出する木材1の長手方向と平行な
側面に超音波の送波器3を設け、この側面と対向する側
面に超音波の受波器5を設け、受波器5の出力データを
処理することにより、木材1内部の白蟻の存在の有無を
検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、害虫検出方法およ
び装置に係り、特に建築物の木材を侵食する白蟻の検出
方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、白蟻の検出方法としては、木材の
侵食の目視による検出、医療用内視鏡(光ファイバスコ
ープを用いた胃カメラ)を用いた目視による検出、医療
用レントゲン装置を用いたX線透視による検出、モニタ
用の餌木を用いた検出、マイクロホンや音響弾性検出器
を用いた白蟻の生活音の有無による検出、ガスセンサに
よる白蟻の出すフェロモンの検出等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】白蟻の検出の課題は、
早期発見、検出精度が高い、検出対象物である建
築物等に悪影響を与えない、装置が小型で安価、長
期間の保守性が良好、遠隔診断が可能、等がある。
【0004】従来は、これらの課題に対して必ずしも満
足な性能を実現していなかった。
【0005】なお、従来の白蟻検出方法では、レーザ光
等の光や超音波等を用いた白蟻検出器の送波器と受波器
を、白蟻を検出する木材の長手方向の両端部に設け、木
材の表面に存在する白蟻を検出していた。白蟻は風や光
を嫌う性質があり、通常、木材中に存在、生活し、木材
の表面に出て来ることは稀なので、検出器を木材の表面
に設ける従来法では、検出精度が低いという問題があっ
た。
【0006】本発明の目的は、新規な構成によりこれら
の課題を解決できる、すなわち、早期発見に適し、
検出精度が高く、検出対象物である建築物等に悪影響
を与えず、装置が小型で安価で、長期間の保守性が
良好で、遠隔診断が可能な害虫検出方法および装置を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の害虫検出方法は、害虫を検出する木材の長
手方向と平行な側面に超音波の送波器と受波器を設け、
前記受波器の出力データを処理することにより、前記木
材中の害虫の存在の有無を検出することを特徴とする。
このように木材の側面に超音波の送波器と受波器を設
け、木材内部に存在、生活する白蟻や侵食部を検出する
ので、検出精度が高い。また、送波器と受波器を木材の
同じ側面に設ける場合は、装置の取り付け、保守が容易
で便利である。
【0008】また、本発明の害虫検出方法は、害虫を検
出する木材の長手方向と垂直な側面に超音波の送波器を
設け、前記側面と対向する側面に前記超音波の受波器を
設け、前記受波器の出力データを処理することにより、
前記木材中の害虫の存在の有無を検出することを特徴と
する。木材の長手方向と垂直な側面に超音波の送波器を
設けることにより、木材の広範囲における検出が可能で
ある。
【0009】また、本発明の害虫検出方法は、害虫を検
出する木材の長手方向と平行な側面に超音波の送波器を
1個設け、前記側面または前記側面と対向する側面の複
数箇所に前記超音波の受波器を設け、前記受波器の出力
データを処理することにより、前記木材中の害虫の存在
の有無を検出することを特徴とする。
【0010】また、本発明の害虫検出方法は、害虫を検
出する木材の長手方向と平行な側面の複数箇所に超音波
の送波器を設け、前記側面または前記側面と対向する側
面に前記超音波の受波器を1個設け、前記受波器の出力
データを処理することにより、前記木材中の害虫の存在
の有無を検出することを特徴とする。
【0011】このように、送波器または受波器を複数設
けることにより、白蟻通過に対する検出精度を向上させ
ることができる。
【0012】また、本発明の害虫検出方法は、害虫を検
出する木材に害虫検出器を設け、前記害虫検出器の出力
データの継続時間または周波数により、害虫の通過と、
木材の侵食とを識別することを特徴とする。このように
害虫の通過と、木材の侵食とを識別することができる。
【0013】また、本発明の害虫検出方法は、前記害虫
検出器が、超音波の送波器と受波器であることを特徴と
する。
【0014】また、本発明の害虫検出方法は、前記害虫
検出器が、前記害虫の生活音を検出するダイナミックマ
イクロホンであることを特徴とする。この場合、ダイナ
ミックマイクロホンは受波器である。
【0015】また、本発明の害虫検出方法は、前記ダイ
ナミックマイクロホンに金属棒を接続し、前記金属棒を
前記木材中に配置することを特徴とする。このように金
属棒を付加することにより、ダイナミックマイクロホン
による木材中の音波の検出感度を向上させることができ
る。
【0016】また、本発明の害虫検出方法は、前記送波
器と前記受波器が圧電素子であることを特徴とする。
【0017】また、本発明の害虫検出方法は、害虫を検
出する木材に生化学センサを設置し、前記生化学センサ
の出力データを処理することにより、前記木材中の害虫
の存在の有無を検出することを特徴とする。この構成に
よれば、生化学センサにより、害虫の存在の有無を検出
することができる。
【0018】また、本発明の害虫検出方法は、前記出力
データを無線によって送信し、遠隔地で害虫の存在の有
無を検出することを特徴とする。この構成によれば、遠
隔地で害虫の存在の有無を検出することができる。
【0019】また、本発明の害虫検出装置は、1個の超
音波の送波器と、複数個の前記超音波の受波器と、前記
受波器の出力データを処理する手段とを有することを特
徴とする。
【0020】また、本発明の害虫検出装置は、複数個の
超音波の送波器と、1個の前記超音波の受波器と、前記
受波器の出力データを処理する手段とを有することを特
徴とする。
【0021】このように、複数個の送波器または受波器
を有することにより、白蟻通過に対する検出精度を向上
させることができる。
【0022】また、本発明の害虫検出装置は、害虫を検
出する生化学センサと、前記生化学センサの出力データ
を処理する手段とを有することを特徴とする。この構成
によれば、生化学センサにより、害虫の存在の有無を検
出することができる。
【0023】また、本発明の害虫検出装置は、前記出力
データを無線によって送信する手段と、前記出力データ
を遠隔地で受信する手段とを有することを特徴とする。
この構成によれば、遠隔地で害虫の存在の有無を検出す
ることができる。
【0024】このように、本発明では、早期発見に適
し、検出精度が高く、検出対象物である建築物等に
悪影響を与えず、装置が小型で安価で、長期間の保
守性が良好で、遠隔診断が可能なの害虫検出方法およ
び装置を実現できる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態について詳細に説明する。なお、以下で説明する
図面で、同一機能を有するものは同一符号を付け、その
繰り返しの説明は省略する。
【0026】図2は白蟻に侵食された住宅を示す図であ
る。
【0027】55は住宅、50は白蟻、51は蟻道、5
2は白蟻の巣、53は蟻土、2は侵食部である。
【0028】白蟻50は、蟻道51の木材表面を通じて
住宅55内に巣52、蟻土53を形成する。そして、木
材の主としてセルロースを食べて侵食部2を作り、侵食
被害を住宅55に及ぼす。
【0029】実施の形態1 図1は本発明の実施の形態1を示す図である。
【0030】1は木材、2は侵食部、3は超音波の送波
器(超音波発信器、送波用探触子)、5は超音波の受波
器(受波用探触子)、4は超音波、6は低周波通過フィ
ルタ(ローパスフィルタ)、7は前置増幅器(プリアン
プ)、8はA/D(アナログ−ディジタル)変換器、1
2はパーソナルコンピュータ、11はD/A(ディジタ
ル−アナログ)変換器、10は前置増幅器(プリアン
プ)、9は低周波通過フィルタ(ローパスフィルタ)で
ある。
【0031】白蟻は、図1に示すように、木材1のセル
ロースを食べて侵食部2を作る。この侵食部2を検出す
るために、超音波の送波器3と受波器5を木材1の長手
方向と平行な対向する表面に設置する。送波器3から発
せられた超音波4は、木材1中を透過して受波器5で受
信する。送波器3および受波器5は、例えばチタン酸鉛
(PbTiO)やジルコン酸鉛(PbZrO)等か
らなる圧電素子で構成する。
【0032】木材1中の音速を2000m/sとし、侵
食部2の大きさが発生られる超音波4と垂直方向(木材
1の長手方向)に1cmと仮定すると、超音波の周波数
は例えば200kHzが適当である。
【0033】受波器5の出力信号は、低周波通過フィル
タ6、前置増幅器7、A/D変換器8を経てパーソナル
コンピュータ12に送られ、データ処理が行なわれる。
送波器3は、パーソナルコンピュータ12からの指示に
より、D/A変換器11、前置増幅器10、低周波通過
フィルタ9を経て超音波4を発生する。
【0034】本実施の形態1の白蟻検出方法は、白蟻を
検出する木材1の長手方向と平行な側面に超音波の送波
器3を設け、この側面と対向する側面に超音波の受波器
5を設け、受波器5の出力データを処理することによ
り、木材1中の白蟻の存在の有無を検出する。このよう
に木材1の側面に超音波の送波器3と受波器5を設け、
木材1内部に存在、生活する白蟻や侵食部を検出するの
で、検出精度が高い。
【0035】また、図示は省略するが、木材1の長手方
向と垂直な側面に超音波の送波器3を設け、この側面と
対向する側面に受波器5を設ける場合は、木材の広範囲
における検出が可能である。
【0036】実施の形態2 図3は本発明の実施の形態2を示す図である。本実施の
形態2は、図1の実施の形態1の変形例である。
【0037】本実施の形態2では、図3に示すように、
超音波の送波器3と受波器5を木材1の長手方向と平行
な同じ側面に設置している。
【0038】超音波4は、木材1の中を伝播して受波器
5で検出する。これにより、木材1中の侵食部2の有無
が検出強度により検出できる。本実施の形態2によれ
ば、木材1に対して同じ側面に送波器3と受波器5を設
けたので、装置の取り付けが容易で、同じ側面において
操作することが可能なので操作性が向上し、保守も容易
である。
【0039】なお、図3においては、図1に示した6〜
12を図示省略しているが、図3においても同様の構成
を有する。
【0040】実施の形態3 図4は本発明の実施の形態3を示す図である。
【0041】本実施の形態3では、図4に示すように、
超音波の受波器5A〜5Hを木材1の長手方向に沿って
複数個(ここでは8個)配置している。すなわち、送波
器3からの超音波4を、送波器3と対向する表面に設置
した複数個の受波器5A〜5Hで受信し、これらの出力
データを図3と同様な構成により(図示省略)パーソナ
ルコンピュータ12により処理する。
【0042】図5は、図4の白蟻検出装置の受波器5A
〜5Hの出力データを示す図である。横軸は受波器5A
〜5Hの各出力データ、縦軸は受信強度である。
【0043】図中のaは木材1に侵食部2がない場合の
波形、bは侵食部2がある場合の波形である。この差を
パーソナルコンピュータ12により解析することによっ
て侵食部2の有無の検出が可能である。このように、受
波器5A〜5Hを複数個設けることにより、白蟻通過に
対する検出精度を向上させることができる。
【0044】なお、複数個の受波器5A〜5Hと1個の
送波器3を、図3の実施の形態2のように、同じ側の側
面に設けても検出可能である。この場合、1個の送波器
3を複数個の受波器5A〜5Hのまん中に設けるのが望
ましい。
【0045】実施の形態4 なお、図4に示す実施の形態3において、複数個の受波
器5A〜5Hを設置する代わりに、単一の受波器を受波
器5A〜5Hの位置に移動させ、各位置における出力デ
ータを取る構成としてもよい。この構成により、多少時
間はかかるが、図5と同様の検出波形が得られ、白蟻の
侵食部2の有無を検出することができる。このように、
単一の受波器を受波器5A〜5Hの位置に移動させるこ
とにより、白蟻通過に対する検出精度を向上させること
ができる。
【0046】実施の形態5 図6は本発明の実施の形態5を示す図である。本実施の
形態5は、図4の実施の形態3の変形例である。
【0047】本実施の形態5では、図6に示すように、
超音波の送波器3A〜3Hを木材1の長手方向に沿って
複数個(ここでは8個)配置し、単一の受波器5で受信
する。このような構成においても図5に示した検出波形
が得られ、白蟻の侵食部2の有無を検出することができ
る。このように、送波器3A〜3Hを複数個設けること
により、白蟻通過に対する検出精度を向上させることが
できる。
【0048】なお、複数個の送波器3A〜3Hと1個の
受波器5を、図3の実施の形態2のように、同じ側の側
面に設けても検出可能である。この場合、1個の受波器
5を複数個の送波器3A〜3Hの中央の位置に設けるの
が望ましい。
【0049】実施の形態6 図7は本発明の実施の形態6を示す図である。本実施の
形態6は、図1の実施の形態1の変形例である。
【0050】16は同期信号発生器、17はタイマであ
る。
【0051】図8は、図7の白蟻検出装置の送波信号と
受波信号のタイミングチャートである。
【0052】本実施の形態6では、同期信号発生器16
によって受波器5のA/D変換器8と、送波器3のD/
A変換器11の時間同期を取ることによって、図8に示
すタイミングチャートが得られる。
【0053】木材1の中に白蟻の侵食部2がある場合、
受波信号Rは送波信号S1からの時間遅れがTとな
る。一方、木材1の中に侵食部2がない場合は、時間遅
れT と比較して時間遅れが少なく、時間遅れTの受
波信号Rが得られる。
【0054】なお、図7に示すように、同期信号発生器
16にタイマ17を接続し、同期信号発生器16をタイ
マ17により制御することにより、送波信号S1、S2
の送波周期を所定の周期に設定することができる。これ
により、白蟻を定期的、自動的に検出することができ
る。例えば、送波周期を1日1回に設定する。さらに、
図7において、同期信号発生器16をパーソナルコンピ
ュータ12により制御することによって、任意の時刻
(本実施の形態6では1日1回)に白蟻の検出を実施す
ることができる。
【0055】実施の形態7 図9は本発明の実施の形態7を示す図である。
【0056】本発明の実施の形態7では、受波器13は
ダイナミックマイクロホンで構成される。6〜8は、図
1の実施の形態1と同様の低周波通過フィルタ、前置増
幅器、A/D変換器である。受信方式を分類すると、図
1の実施の形態1、図3の実施の形態2、図4の実施の
形態3、実施の形態4、図6の実施の形態5、図7の実
施の形態6はアクティブ(Active)型、本実施の形態7
はパッシブ(Passive)型である。
【0057】図10は、本実施の形態7における白蟻の
通過時と侵食時を識別する出力波形(時間と受信強度と
の関係)を示す図、図11は、本実施の形態7における
白蟻の通過時と侵食時を識別する出力波形(周波数と受
信強度との関係)を示す図である。
【0058】本実施の形態7におけるパーソナルコンピ
ュータ12の出力波形は、図10に示すように、時間に
対して受信強度が変化する。白蟻の通過時は、受信強度
が時刻Aをピークにして減衰する。白蟻が時刻Aから木
材1を侵食している場合は、比較的長い時間にわたって
白蟻の生活音が検出される。また、これを周波数で解析
すると、図11に示すように、白蟻の通過の場合と侵食
の場合とで周波数が異なることにより、通過と侵食とを
識別することができる。
【0059】実施の形態8 図12は本発明の実施の形態8を示す図である。
【0060】本発明の実施の形態8では、ダイナミック
マイクロホンの受波器13の前に金属棒15を接続し、
金属棒15を木材1中に配置している。このように金属
棒15を受波器13に付加することにより、木材1中の
音波の受波器13による検出感度を向上させることがで
きる。
【0061】実施の形態9 図13は本発明の実施の形態9を示す図である。
【0062】50は白蟻、20は反応薬(餌)、21は
pHセンサ、22は信号処理装置、23はデータ集録装
置である。
【0063】白蟻50が矢印24の方向に蟻道51を通
過するとき、反応薬20を食べる。この反応薬20には
白蟻が好む「道しるべフェロモン:A(C32)」
または木材のセルロースを成分とするのが適している。
反応薬20を食べるとき、白蟻50は蟻酸を放出する。
この放出された蟻酸による酸性度の変化をpHセンサ2
1で検出し、その出力信号が信号処理装置22に送ら
れ、データ集録装置23に送られ記録される。
【0064】実施の形態10 図14は本発明の実施の形態10を示す図である。
【0065】40A〜40Dは半導体ガスセンサ、41
は信号処理装置である。
【0066】本実施の形態10では、4個の半導体ガス
センサ40A〜40Dを木材の長手方向に沿って複数個
(ここでは4個)配置し、白蟻の巣あるいは侵食部から
発生するフェロモンの匂い、すなわち、ガスを検出す
る。これら4個の半導体ガスセンサ40A〜40Dの出
力信号は、前置増幅器およびA/D変換器から構成され
る信号処理装置41により、ディジタルデータに変換さ
れ、パーソナルコンピュータ12によりデータを処理す
る。
【0067】図15は本発明の実施の形態10における
データ処理の一例を示す図である。
【0068】○によるパターンcは白蟻が存在するフェ
ロモンパターン、×によるパターンdは住宅環境の匂い
パターンである。白蟻が存在するフェロモンパターンc
は、住宅環境の匂いパターンdと明らかに異なってお
り、このパターンの解析によって、白蟻の巣あるいは侵
食部の有無の検出が可能である。
【0069】なお、図13において、反応薬20にエー
テルを含浸させると、この反応薬20を食べた白蟻が集
まる巣、あるいは侵食部には高濃度のエーテルが集めら
れる。したがって、半導体ガスセンサ40A〜40Dに
よりエーテルを検出することにより、木材中の白蟻の存
在の有無を高精度に検出することができる。
【0070】実施の形態11 図16は本発明の実施の形態11を示す図である。
【0071】100は検出センサ(図13のpHセンサ
21、図1、3、6、7の受波器5、図4の受波器5A
〜5H、図9、12のダイナミックマイクロホン13
等)、22は信号処理装置、8はA/D変換器、30は
ディジタル信号をアナログ信号に変換するモデム、31
はFM(Frequency Modulation)変調器(例えばFS
K:Frequency Shift Keying)、32は高周波増幅器、
33は送信アンテナ、23、23Bはデータ集録装置、
34、34Bは受信アンテナ、35、35BはFM受信
器、36、36Bはアナログ信号をディジタル信号に変
換するモデム、37はマルチプレクサ、12はパーソナ
ルコンピュータである。
【0072】図13に示した信号処理装置22におい
て、検出センサ100の出力をA/D変換器8によりア
ナログ/ディジタル変換し、モデム30によりディジタ
ル信号をアナログ信号に変換する。これをFM変調器3
1により変調し、発信させて、高周波増幅器32により
増幅し、送信アンテナ33からFM波(FM信号)とし
て送信する。なお、このときの送信周波数は、76〜9
0MHzが適当である。
【0073】一方、データ集録装置23(図13参照)
は、FM信号を受信アンテナ34からFM受信器35に
より受信し、モデム31によりアナログ信号をディジタ
ル信号に変換する。データ集録装置23Bは、白蟻を検
出する他の例えば住宅からのデータを集録するためのも
のである。データ集録装置23Bは、データ集録装置2
3と同様に他の住宅からのデータを集録する。そして、
データ集録装置23、23Bから送られて来るデータを
マルチプレクサ37により切り替えて、時系列にパーソ
ナルコンピュータ12にデータが送られ、パーソナルコ
ンピュータ12はデータを解析する。
【0074】実施の形態12 図17は本発明の実施の形態12を示す図である。本実
施の形態12は、図16の実施の形態11の変形例であ
る。
【0075】55は住宅、100は検出センサ(図1、
3、6、7の受波器5、図4の受波器5A〜5H、図
9、12のダイナミックマイクロホン13、図13のp
Hセンサ21等)、31はFM変調器、33は送信アン
テナ、34は受信アンテナ、35はFM受信器、45は
電話回線、46は集中管理センタ、23はデータ集録装
置(図16参照)である。
【0076】本実施の形態12では、検出センサ100
の出力信号をFM変調器31により変調し、送信アンテ
ナ33で送信し、屋内の受信アンテナ34からFM受信
器35により受信する。これを電話回線45を使って集
中管理センタ46に送り、集中管理センタ46のデータ
集録装置23により複数の住宅55(図示は1つ)の白
蟻検出のデータを集中管理する。
【0077】なお、検出センサ100と、FM変調器3
1を含む信号処理装置(図16参照)の電源を電池とす
ることにより、住宅の床下など、人が入り込みにくい場
所における検査に対して長期間保守を不用とすることが
できる。
【0078】実施の形態13 図18は本発明の実施の形態13のデータ解析フローを
示す図である。
【0079】本発明による検出センサ(図1、3、6、
7の受波器5、図4の受波器5A〜5H、図9、12の
ダイナミックマイクロホン13、図13のpHセンサ2
1等)による白蟻検出方法および装置を使用して白蟻の
存在の有無を検査する。白蟻が検出される(S2)と、
侵食部の調査が指示される(S3)。侵食部が検出され
る(S4)と、その住宅の他の侵食部の調査が指示され
る(S5)。白蟻の無い場合(S1)を含めてこれらの
検出および調査結果をデータベースとして構築する(S
6)。このデータベースは定期的に診断する。
【0080】図19は本発明によるデータベースの一例
を示す図である。
【0081】各住宅別に顧客名、住所、検査日、時刻、
検査種別、および検査結果等を時系列データとして電子
ファイルに収納する。
【0082】以上説明した本発明の実施の形態1〜13
によれば、白蟻の検出において、早期発見に適し、
検出精度が高く、検出対象物である建築物等に悪影響
を与えず、装置が小型で安価で、長期間の保守性が
良好で、遠隔診断が可能である等の効果を発揮する。
【0083】以上本発明を実施の形態に基づいて具体的
に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変
更可能であることは勿論である。例えば、上記実施の形
態では、害虫として白蟻を例に挙げて説明したが、白蟻
以外の害虫に対しても適用できることは言うまでもな
い。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の害虫検出
方法および装置によれば、住宅等の建築物等における白
蟻等の害虫の検出において、早期発見に適し、検出
精度が高く、検出対象物である建築物等に悪影響を与
えず、装置が小型で安価で、長期間の保守性が良好
で、遠隔診断が可能である等、顕著な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施の形態1を示す図である。
【図2】白蟻に侵食された住宅を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態2(木材の同じ側面に送波
器と受波器を設ける)を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態3(受波器を複数設ける)
を示す図である。
【図5】図4の白蟻検出装置の受波器5A〜5Hの出力
データを示す図である。
【図6】本発明の実施の形態5(送波器を複数設ける)
を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態6(受波器のA/D変換器
と、送波器のD/A変換器の時間同期を取る)を示す図
である。
【図8】図7の白蟻検出装置の送波信号と受波信号のタ
イミングチャートである。
【図9】本発明の実施の形態7(受波器がダイナミック
マイクロホン)を示す図である。
【図10】本実施の形態7における白蟻の通過時と侵食
時を識別する出力波形(時間と受信強度との関係)を示
す図である。
【図11】本実施の形態7における白蟻の通過時と侵食
時を識別する出力波形(周波数と受信強度との関係)を
示す図である。
【図12】本発明の実施の形態8(受波器のダイナミッ
クマイクロホンに金属棒を付加)を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態9(生化学センサで検
出)を示す図である。
【図14】本発明の実施の形態10(ガスセンサで検
出)を示す図である。
【図15】本発明の実施の形態10におけるデータ処理
の一例を示す図である。
【図16】本発明の実施の形態11(無線でデータを遠
隔地に送る)を示す図である。
【図17】本発明の実施の形態12(電話線でデータを
遠隔地に送る)を示す図である。
【図18】本発明の実施の形態13のデータ解析フロー
を示す図である。
【図19】本発明によるデータベースの一例を示す図で
ある。
【符号の説明】
1…木材、2…侵食部、3、3A〜3H…超音波の送波
器、4…超音波、5、5A〜5H…超音波の受波器、6
…低周波通過フィルタ、7…前置増幅器、8…A/D変
換器、9…低周波通過フィルタ、10…前置増幅器、1
1…D/A変換器、12…パーソナルコンピュータ、1
3…受波器(ダイナミックマイクロホン)、15…金属
棒、16…同期信号発生器、17…タイマ、20…反応
薬(餌)、21…pHセンサ、22…信号処理装置、2
3、23B…データ集録装置、30…モデム、31…F
M変調器、32…高周波増幅器、33…送信アンテナ、
34、34B…受信アンテナ、35、35B…FM受信
器、36、36B…モデム、37…マルチプレクサ、4
0A〜40D…半導体ガスセンサ、41…信号処理装
置、45…電話回線、46…集中管理センタ、50…白
蟻、51…蟻道、52…白蟻の巣、53…蟻土、55…
住宅、100…検出センサ。
フロントページの続き (71)出願人 500578401 嶋田 保 東京都町田市原町田4−24−30−602 (71)出願人 500579752 清水 英雄 東京都荒川区町屋5−2−1 (71)出願人 500578412 斎藤 紀幸 東京都江東区東陽2−4−41−702 (72)発明者 嶋田 保 東京都町田市原町田4−24−30−602 Fターム(参考) 2B121 AA16 DA59 DA63 EA05 EA06 EA22 FA14

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】害虫を検出する木材の長手方向と平行な側
    面に超音波の送波器と受波器を設け、前記受波器の出力
    データを処理することにより、前記木材中の害虫の存在
    の有無を検出することを特徴とする害虫検出方法。
  2. 【請求項2】害虫を検出する木材の長手方向と垂直な側
    面に超音波の送波器を設け、前記側面と対向する側面に
    前記超音波の受波器を設け、前記受波器の出力データを
    処理することにより、前記木材中の害虫の存在の有無を
    検出することを特徴とする害虫検出方法。
  3. 【請求項3】害虫を検出する木材の長手方向と平行な側
    面に超音波の送波器を1個設け、前記側面または前記側
    面と対向する側面の複数箇所に前記超音波の受波器を設
    け、前記受波器の出力データを処理することにより、前
    記木材中の害虫の存在の有無を検出することを特徴とす
    る害虫検出方法。
  4. 【請求項4】害虫を検出する木材の長手方向と平行な側
    面の複数箇所に超音波の送波器を設け、前記側面または
    前記側面と対向する側面に前記超音波の受波器を1個設
    け、前記受波器の出力データを処理することにより、前
    記木材中の害虫の存在の有無を検出することを特徴とす
    る害虫検出方法。
  5. 【請求項5】害虫を検出する木材に害虫検出器を設け、
    前記害虫検出器の出力データの継続時間または周波数に
    より、害虫の通過と、木材の侵食とを識別することを特
    徴とする害虫検出方法。
  6. 【請求項6】前記害虫検出器が、超音波の送波器と受波
    器であることを特徴とする請求項5記載の害虫検出方
    法。
  7. 【請求項7】前記害虫検出器が、前記害虫の生活音を検
    出するダイナミックマイクロホンであることを特徴とす
    る請求項5記載の害虫検出方法。
  8. 【請求項8】前記ダイナミックマイクロホンに金属棒を
    接続し、前記金属棒を前記木材中に配置することを特徴
    とする請求項7記載の害虫検出方法。
  9. 【請求項9】前記送波器と前記受波器が圧電素子である
    ことを特徴とする請求項1、2、34または6記載の害
    虫検出方法。
  10. 【請求項10】害虫を検出する木材に生化学センサを設
    置し、前記生化学センサの出力データを処理することに
    より、前記木材中の害虫の存在の有無を検出することを
    特徴とする害虫検出方法。
  11. 【請求項11】前記出力データを無線によって送信し、
    遠隔地で害虫の存在の有無を検出することを特徴とする
    請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10
    記載の害虫検出方法。
  12. 【請求項12】1個の超音波の送波器と、複数個の前記
    超音波の受波器と、前記受波器の出力データを処理する
    手段とを有することを特徴とする害虫検出装置。
  13. 【請求項13】複数個の超音波の送波器と、1個の前記
    超音波の受波器と、前記受波器の出力データを処理する
    手段とを有することを特徴とする害虫検出装置。
  14. 【請求項14】害虫を検出する生化学センサと、前記生
    化学センサの出力データを処理する手段とを有すること
    を特徴とする害虫検出装置。
  15. 【請求項15】前記出力データを無線によって送信する
    手段と、前記出力データを遠隔地で受信する手段とを有
    することを特徴とする請求項12、13または14記載
    の害虫検出装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011087553A (ja) * 2009-10-20 2011-05-06 Cic:Kk 害虫監視装置
KR101528453B1 (ko) * 2015-03-24 2015-06-11 주식회사 토홍 목조 건축물의 흰개미 검출 및 퇴치방법

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