JP2002184635A - 静止誘導器の流動帯電評価装置 - Google Patents

静止誘導器の流動帯電評価装置

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JP2002184635A
JP2002184635A JP2000380245A JP2000380245A JP2002184635A JP 2002184635 A JP2002184635 A JP 2002184635A JP 2000380245 A JP2000380245 A JP 2000380245A JP 2000380245 A JP2000380245 A JP 2000380245A JP 2002184635 A JP2002184635 A JP 2002184635A
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insulating liquid
flow
liquid fluid
electric field
duct
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JP2000380245A
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Takamasa Tsuji
孝誠 辻
Takashi Hoshino
貴司 星野
Takeshi Hayase
岳 早瀬
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 静止誘導器の冷却用絶縁性液流体の流動帯電
発生量を正確、かつ精密に評価できるようにした静止誘
導器の流動帯電評価装置を提供すること。 【解決手段】 絶縁性液流体の流れを整流装置で整える
かまたは発達させ、その後に、電気光学効果を利用して
絶縁性液流体の電界強度を測定し、この測定した電界強
度に基づいて前記静止誘導器内の絶縁性液流体の流動帯
電状態を評価する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、静止誘電器の流
動帯電評価装置に関し、特に、絶縁性液流体を循環させ
る冷却方式の静止誘電器の流動帯電評価装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、絶縁性液流体が固体表面上を流
動すると、その流体中の正負電荷のいずれか一方の一部
が選択的に固体表面に吸着され、絶縁性液流体が帯電す
るといういわゆる流動帯電現象が起こる。タンク内に巻
線を収納し絶縁性液流体が内部を循環する静止誘電器で
は、発熱体である巻線を冷却する目的で絶縁性液流体を
外部の冷却器との間で循環させるため、上記の流動帯電
現象が起こることが知られている。このような静止誘電
器の代表例として、送油冷却式の電力用変圧器がある。
【0003】電力用変圧器の内部絶縁は、絶縁性液流体
とプレスボード等の固体絶縁物による複合絶縁系によっ
て構成されている。絶縁性液流体は、絶縁と同時に機器
を冷却する媒体を兼ねており、冷却効率を向上させるた
め変圧器内部を強制循環されている。このとき絶縁性液
流体がプレスボード上を流動することによって、流体と
固体の界面において、いわゆる流動帯電が発生する。こ
のような帯電は、機器内部の電界分布を変歪させたり、
絶縁性能を低下させることが考えられる。
【0004】この流動帯電に対して、従来変圧器内部の
静電気発生量を直接測定をすることができないため、絶
縁性液流体の流動装置からの漏れ電流を計測した研究が
多数行われている。例えば、特開昭63−100371
号公報では、絶縁性液流体循環回路に分岐回路を設け、
この分岐回路に流動帯電評価部タンクを接続し、このタ
ンク内に絶縁した金属パイプを設置している。そして、
この金属パイプ内に絶縁性液流体を流動させ、かつこの
金属パイプと接地間に微少電流計を接続し、この金属パ
イプ内の帯電量を微少電流計で測定している。
【0005】また、特開平7−161534号公報で
は、絶縁性液流体循環回路に分岐回路を設け、この分岐
回路に緩和タンク、流動帯電発生部、静電気検出部を順
次接続している。流動帯電発生部で帯電した絶縁性液流
体を静電気検出部へ流入させ、絶縁体で周囲と絶縁され
た緩和容器で滞留させる。そして、絶縁性液流体内の帯
電負荷を、電流計を通して大地へ漏洩させ、このときの
漏洩電流から静止誘導器内の絶縁性液流体の帯電量を計
測している。
【0006】しかし、これら装置では、測定部に電流計
のプローブが絶縁性液流体中に挿入されるため、油隙の
電界を擾乱し、正確かつ精密な測定を行うことができな
いという欠陥のあることが分かった。
【0007】また、上記のような測定法に対し、最近、
絶縁性液流体中の電界分布を直接測定する手法として、
電気光学効果(カー効果、kerr effect)を用いたもの
が開発されている。この方法は、液体誘電体に光を透過
させた場合の出射光の位相差が電界強度により変化する
現象(カー効果)を応用したものであり、電界変調と入
射円偏光を組み合わせて測定感度を向上させている(電
気学会論文集 EDー98−187号参照)。これを図
11に基づき説明する。
【0008】テストセル101の内部にプレスボードで
覆われた平行平板電極102を配置し、この平行平板電
極102の間に絶縁性液流体を流動させるダクト103
を形成する。このダクト103内に絶縁性液流体を流動
させることにより流動帯電を発生させる。この絶縁性液
流体は、静止誘導器から緩和タンクで帯電除去されたも
のを、配管104より導入する。セル101内部の上方
には絶縁性液流体の劣化を防ぐために乾燥窒素が大気圧
まで封入されている。
【0009】電界測定においては、平行平板電極102
間に電界を加えるが、下部平板電極には電界変調のため
に振幅200V、周波数1KHzの交流電圧が重畳して
印加される。一方、He−Neレーザ105から出射さ
れたレーザ光は、偏光子106、4分の1波長板107
を通過して円偏光となり、この状態でダクト103内の
絶縁性液流体に入射される。このレーザ光はダクト10
3内の絶縁性液流体の電界により位相差を生じる。この
位相差を含んだ出射光は、検光子108、レンズ109
を通過し、フォトダイオード110において検出され
る。そして出射光強度はロックインアンプ111で変調
周波数で同期検波し、これに基づいて電界強度を求め、
この電界強度に基づき静止誘電器内における絶縁性液流
体の流動帯電発生量を計測可能としたものである。な
お。112は変圧器、113は、演算処理等を行うコン
ピュータである。
【0010】この方法は、プローブ等のように油隙の電
界を擾乱することがない点で従来のものより正確かつ精
密に測定することを可能にするものであるが、上記の装
置においては、セル101に流れ込む絶縁性液流体の流
れが整流されていないことにより、ダクト103入り口
付近での絶縁性液流体の流れにおける乱れにより流動帯
電発生量を正確に測定できない問題のあることを見い出
した。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況に鑑み成されたもので、静止誘導器の冷却用絶縁性
液流体の流動帯電発生量を正確、かつ精密に評価できる
ようにした静止誘導器の流動帯電評価装置を提供するこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る静止誘導器
の流動帯電評価装置は、上記の目的を達成するものであ
って、静止誘導器内の巻線を冷却する絶縁性液流体を循
環させる絶縁性液流体循環回路から分岐した分岐回路
と、この分岐回路を流動する絶縁性液流体を無帯電化す
る緩和タンクと、この緩和タンクを通過した絶縁性液流
体の流れを整えるかまたは発達させる整流装置と、前記
静止誘導器内と同一の絶縁物で被覆された平行平板電
極、およびこの平行平板電極間に形成された絶縁性液流
体を流動させるダクトを備え、このダクト内に前記整流
装置から絶縁性液流体を流動させて流動帯電を発生さ
せ、さらに、前記平行平板電極間に電界を加えるととも
に前記絶縁性流体にレーザ光を透過させて、電気光学効
果を利用して前記ダクトを流動する絶縁性液流体の電界
強度を測定し、この測定した電界強度に基づいて前記静
止誘導器内の絶縁性液流体の流動帯電状態を評価する電
界計測装置とを備えているものである。
【0013】また、前記整流装置は、整流管とすること
ができる。また、この整流管内の少なくとも一箇所に、
ハニカム状の格子が前記絶縁性液流体の流れに対し直角
になるようにハニカム状格子物を配したものとすること
もできる。
【0014】また、前記ダクト部は、前記平行平板電極
と、レーザ光透過窓を兼ねる屈折率の小さい透明材料か
らなる前記平行平板電極間のスペーサとから形成され、
そのダクト断面形状を、このダクトの上流側に接続され
る配管の断面形状と同一とすのが好ましい。
【0015】また、前記電界計測装置は、好ましくは、
前記平行平板電極の一方の電極にのみ変調用交流電圧と
直流電圧とを重畳して印加するものとする。
【0016】また、この流動帯電評価装置は、防振台上
に配置されるとともに、その上流側および下流側がベロ
ーズ管で接続されているものとしてもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】実施の形態1.実施の形態1につ
いて図1〜図5に基づき説明する。図1は実施の形態1
に係る静止誘導器の流動帯電評価装置が適用された電力
用変圧器の一例の概略説明図である。図2は図1の電力
用変圧器における流動帯電評価装置の構成説明図であ
る。図3は図2の流動帯電評価装置における電界測定装
置の流動電界発生部の構成説明図である。図4は図2の
流動帯電評価装置における整流管の絶縁性液流体の流れ
と直角の方向の断面形状説明図である。図5は図2の流
動帯電評価装置における整流管の絶縁性液流体の流れ方
向の断面形状説明図である。
【0018】図1において、電力用変圧器1は、絶縁性
液流体循環回路2から循環ポンプ3により冷却された絶
縁性液流体がタンク4の下部に導入される。この絶縁性
液流体はタンク4の下部からコイル5、鉄心6等で構成
される内部構成機器を冷却してタンク4の上部に至る。
このとき絶縁性液流体の負電荷の一部が内部構成機器内
の通路を構成する固体絶縁物に吸着され、絶縁性液流体
は正に帯電してタンク上部スペースに流れ込み、絶縁性
液流体循環回路2により冷却器7に送られ冷却される。
なお、上部スペース内の絶縁性液流体は、冷却器7に送
られるまでに、通常電荷緩和時間の数百倍以上の滞留時
間を要するので、この時間内にその電荷は略緩和消失さ
れる。
【0019】この実施の形態に係る電力用変圧器1で
は、上記絶縁性液流体循環回路2から冷却器7と並列の
分岐回路10が分岐され、この分岐回路10に流動帯電
評価装置20が設けている。また、この分岐回路10の
両端付近に開閉弁11が設けられ、この開閉弁11の開
度調節により流動帯電評価装置20に流動する絶縁性液
流体の流量が調整される。
【0020】流動帯電評価装置20は、図1および図2
に示されるように、緩和タンク21、バッファタンク2
2、整流装置としての整流管24、電界計測装置30、
バッファタンク23を順次接続したものである。緩和タ
ンク21は、分岐回路10に流れ込む液体絶縁物内に蓄
積している電荷をさらに確実に除電して、流動帯電量の
計測条件を安定化するためのものである。バッファタン
ク22、25には、油中電荷密度を測定するための電荷
測定プローブ23、26が設けられている。
【0021】電界計測装置30は、絶縁性液流体が電力
用変圧器1内で帯電する環境を擬似的に形成し、絶縁性
液流体のここでの帯電状況から、電力用変圧器1内での
絶縁性液流体の流動帯電状態を換算するものである。こ
の電界計測装置30の構成をさらに具体的に説明する。
【0022】セル31の内部には、図3のような固体絶
縁物と液体絶縁物(この場合絶縁性液流体)を複合した
絶縁系40を構成する。すなわち、平板状の上部平板電
極41a、下部平板電極41bからなる平行平板電極4
1の周りを、変圧器1内で使用している固体絶縁物(例
えばプレスボード、クレープ紙)と同様の材料からなる
固体絶縁物42で囲み、上部平板電極41aの対向表面
部も同様の固定絶縁物42で覆う。また、この平行平板
電極41の間隔を保持形成するためのスペーサ44を対
向する2辺に設けることにより、絶縁性液流体を流動さ
せるためのダクト46を形成している。スペーサ44
は、屈折率の小さい透明材料、例えばガラスから製作
し、これを電界測定用レーザ透過用窓に兼用する。
【0023】以上のようにダクト46を形成し、変圧器
1からの絶縁性液流体を、その電荷を除電してからこの
ダクト46に流動させると、変圧器1内と擬似的に同一
の環境下で絶縁性液流体が流動帯電させることができ
る。
【0024】整流装置としての整流管24は、液体絶縁
物の流れの状態を整えるためのもので、電界計測装置3
0と上流側バッファタンク22との間に接続されてい
る。整流管24のような整流装置を配置しない場合は、
電界計測装置30の入口近傍(ダクト46の入口近傍)
での流れが乱れているか、流れの状態が未発達のため
に、この入り口近傍で帯電量の急激な増大や減少などが
起こり、帯電評価する場合に誤差を生じる可能性があ
る。したがって、電界計測装置30に流入する流れを整
流するために、流れに対する断面の形状がある距離一定
である整流管を設ける。また、この整流管の長さLは、
図4に示した矩形断面の場合、相当直径2×a×b/
(a+b)より十分大きい長さを必要とする。流体解析
などを用いると、層流または乱流などの流れの状態に対
して、流れ方向に相当直径の4倍以上の長さLの整流管
24を設けることによって、流れの状態を発達させるこ
とが可能であり、同時に流体的な乱れも安定させること
ができる。
【0025】平行平板電極41への交流電界の印加は、
電界計測の測定感度を向上させるため被測定電界には、
周波数が数10Hzから数10kHzの電界を外部から
印加する電界変調法としている。
【0026】そこで、このような状況下において、ダク
ト46内の絶縁性液流体にスペーサ44からレーザ光を
入射させる(図2参照)。He−Neレーザ51から出
射したレーザ光を偏光子52、4分の1波長板53を経
て円偏光としてダクト46内の絶縁性液流体に入射す
る。このレーザ光はダクト46内の絶縁性液流体の電界
により位相差を生じる。この位相差を含んだ出射光は、
検光子54を通過し、フォトダイオード55において検
出される。そして、出射光強度を変調周波数で同期検波
し、これに基づいて電界強度を求め、この電界強度に基
づき電力用変圧器1内における絶縁性液流体の流動帯電
発生量を演算する。
【0027】以上のように、本実施の形態1によれば、
電気光学効果を用いることにより、油隙の電界を非接
触、かつ、非破壊で測定することが可能であるため、プ
ローブ等のようなもので油隙の電界を擾乱することがな
い。このように、電気光学効果を利用して、絶縁性液流
体の電界計測装置30での帯電発生量を正確かつ精密に
測定することが可能となり、その結果、変圧器1内の固
体および液体絶縁物の流動帯電を正確に評価することが
できる。
【0028】また、整流管24を用いることによって、
絶縁性液流体の流れの状態が整うため、電界計測装置3
0で測定する帯電発生量の誤差が低減され、正確かつ精
密に流動帯電の評価を行うことが可能となる。
【0029】なお、上記実施の形態において、流動帯電
評価装置20にポンプを設け、この20をユニット化す
ることも可能である。また、静止誘導器として電力用変
圧器1を例としたがこれに限るものではなく、リアクト
ル、誘導電圧調整器など電磁誘導の原理で動作する静止
器に適用することができる。
【0030】実施の形態2.次に、実施の形態2を図6
および図7に基づき説明する。図6は実施の形態2に係
る流動帯電評価装置の構成説明図であり、図7は図6の
電界測定装置におけるハニカム状格子物を配置した整流
管部分の断面図である。
【0031】この実施の形態2は、実施の形態1におけ
る整流管24内に、図7のような断面形状を有するハニ
カム状格子物64を3箇所に配置したものであり(図6
参照)、その他の構成は実施例1と同一である。
【0032】このハニカム状格子物64は、この部分で
の流動帯電の発生を防ぐために、材質としては金属・半
導電体の材料で構成する。また、整流管24と同電位と
なるように、その一部、または、全体を整流管24に接
地する。
【0033】また、絶縁性液流体がPFC(パーフルオ
ロカーボン)のように、固有抵抗率が固体絶縁物42と
同等の場合は、ハニカム状格子物64の材質としてはプ
レスボードからなる整流格子を用いる。
【0034】ハニカム状格子物64の流れ方向の長さ
は、整流管24の相当直径、すなわち2×a×b/(a
+b)より短くても有効に機能する。また、このような
ハニカム状格子物64は、少なくとも1個配置すること
により、より一層の整流の効果を得ることができ、より
一層正確かつ精密に流動帯電の評価を行うことができ
る。
【0035】また、ハニカム状格子物64を用いること
により、電界計測装置30と上流側のバッファタンク2
2との間の長さを短くすることも可能となる。したがっ
て、整流管24として、流れを整えるために必要とする
長さがとれない場合でも、流れの状態を整えることがで
きる。
【0036】実施の形態3.次に、実施の形態3を図8
に基づき説明する。なお、図8は実施の形態3に係る電
界計測装置の構成説明用断面図である。
【0037】この実施の形態3は、実施の形態1におけ
るダクト46の絶縁性液流体の流れと直角の方向の断面
形状を、図8に示すように、整流管24の断面形状に一
致させたものであり、その他の構成は実施例1と同一で
ある。
【0038】この実施の形態3によれば、絶縁性液流体
が電界計測装置30に流れ込む際、電界計測装置30の
入口から出口に至るまで乱されることがない。また、流
れ方向に沿って長尺若しくは複数のガラススペーサを配
置することにより、流れ方向にもレーザ光を挿引するこ
とが可能となる。従って、電界計測装置30の入口、出
口付近での帯電状況を計測することが可能となるため、
流動帯電の理論的な評価を行うことが可能となる。
【0039】実施の形態4.次に、実施の形態4を図9
に基づき説明する。なお、図9は実施の形態4に係る電
界計測装置の構成説明図である。
【0040】実施の形態4では、一方の電極(この場合
上部平板電極41a)に、電界計測時に変調用交流電圧
と直流電圧とを重畳して印加する。また、他方の電極
(この場合下部平板電極41b)には、ダクト46から
流入する、漏れ電流を測定するための電流計65を設置
する。このようにすると、流動帯電の評価指標である漏
れ電流と、油隙電界が同時に測定することが可能であ
る。なお、他の構成は実施の形態1と同様である。
【0041】実施の形態5.次に、実施の形態5を図1
0に基づき説明する。なお、図10は実施の形態5に係
る流動帯電評価装置の構成説明図である。
【0042】実施の形態5では、流動帯電評価装置20
を防振台若しくは防震ゴム台66上に搭載し、上流バッ
ファタンク22の上流側および下流バッファタンク25
の下流側それぞれにベローズ管67、68を取り付けた
ものである。なお、その他の構成は実施の形態1と同様
である。
【0043】このようにすることで、変圧器1で発生す
る機械的振動の影響や、地面などから発生する振動の影
響を取り除くことが可能となるため、より精度良く油隙
電界の測定が可能となる。
【0044】
【発明の効果】この発明に係る静止誘導器の流動帯電評
価装置によれば、静止誘導器内の巻線を冷却する絶縁性
液流体を循環させる絶縁性液流体循環回路から分岐した
分岐回路と、この分岐回路を流動する絶縁性液流体を無
帯電化する緩和タンクと、この緩和タンクを通過した絶
縁性液流体の流れを整えるかまたは発達させる整流装置
と、前記静止誘導器内と同一の絶縁物で被覆された平行
平板電極、およびこの平行平板電極間に形成された絶縁
性液流体を流動させるダクトを備え、このダクト内に前
記整流装置から絶縁性液流体を流動させて流動帯電を発
生させ、さらに、前記平行平板電極間に電界を加えると
ともに前記絶縁性流体にレーザ光を透過させて、電気光
学効果を利用して前記ダクトを流動する絶縁性液流体の
電界強度を測定し、この測定した電界強度に基づいて前
記静止誘導器内の絶縁性液流体の流動帯電状態を評価す
る電界計測装置とを備えているので、非接触、かつ非破
壊にて流動帯電による油中電界が測定でき、変圧器の絶
縁性能をより正確に評価することことができる。また、
整流装置により乱れのない状態で絶縁性液流体を電界計
測装置に導入できるため、電界計測装置入口付近での流
れの乱れによる帯電発生の誤差を取り除くことができ、
正確、理論的に流動帯電を評価することができる。
【0045】また、この発明の第2の発明によれば、整
流装置は、整流管であるので、絶縁性液流体の流れを整
流管内で十分に発達させた状態で電界計測装置に導入す
ることができ、電界計測装置入口付近での流れの乱れに
よる帯電発生の誤差を取り除くことができる。
【0046】また、この発明の第3の発明によれば、整
流装置は、前記整流管内の少なくとも1箇所に、ハニカ
ム状の格子が前記絶縁性液流体の流れに対し直角となる
ように、ハニカム状格子物を配したものであるので、よ
り一層の整流の効果を得ることができ、より一層正確か
つ精密に流動帯電の評価を行うことができる。また、整
流管24として、流れを整えるために必要とする長さが
とれない場合でも、流れの状態を整えることができる。
【0047】また、この発明の第4の発明によれば、前
記ダクト部は、前記平行平板電極と、レーザ光透過窓を
兼ねる屈折率の小さい透明材料からなる前記平行平板電
極間のスペーサとから形成され、そのダクト断面形状
を、このダクトの上流側に接続される配管の断面形状と
同一としたので、電界計測装置の上流側配管とダクトと
の間で流路断面形状が変化せず、絶縁性液流体がスムー
スに流れることになり、電界計測装置入口での流れの乱
れをより一層確実になくすことができる。したがって、
電界計測装置入口近傍での流れの乱れによる流動帯電量
の誤差をより一層確実に取り除くことができ、より正確
に流動帯電を評価することができる。
【0048】また、この発明の第5の発明によれば、前
記電界計測装置は、前記平行平板電極の一方の電極にの
み変調用交流電圧と直流電圧とを重畳して印加するの
で、もう一方の電極を用いて、電界計測装置ダクト内で
流動帯電により発生した静電気によって電極に流入する
漏れ電流と油隙電界をそれぞれ独立して同時に測定する
ことができる。
【0049】また、この発明の第6の発明によれば、装
置全体が防振台上に配置されるとともに、その上流側お
よび下流側がベローズ管で接続されているので、電界計
測装置の機械的振動が除去され、より正確に油隙電界を
測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1に係る静止誘導器の流動帯電評
価装置が適用された電力用変圧器の一例の概略説明図で
ある。
【図2】 図1の電力用変圧器における流動帯電評価装
置の構成説明図である。
【図3】 図2の流動帯電評価装置における電界測定装
置の流動電界発生部の構成説明図である。
【図4】 図2の流動帯電評価装置における整流管の絶
縁性液流体の流れと直角の方向の断面形状説明図であ
る。
【図5】 図2の流動帯電評価装置における整流管の絶
縁性液流体の流れ方向の断面形状説明図である。
【図6】 図6は実施の形態2に係る流動帯電評価装置
の構成説明図である。
【図7】 図6の電界測定装置におけるハニカム状格子
物を配置した整流管部分の断面図である。
【図8】 実施の形態3に係る電界計測装置の構成説明
用断面図である。
【図9】 実施の形態4に係る電界計測装置の構成説明
図である。
【図10】 実施の形態5に係る流動帯電評価装置の構
成説明図である。
【図11】 従来の電界計測装置の構成説明図である。
【符号の説明】
1 電力用変圧器、2 絶縁性液流体循環回路、10
分岐回路、20 流動帯電評価装置、21 緩和タン
ク、22 バッファタンク、24 整流管、25バッフ
ァタンク、30 電界計測装置、31 セル、40 絶
縁系、41 平行平板電極、41a 上部平板電極、4
1b 下部平板電極、42 固体絶縁物、44 スペー
サ、46 ダクト、51 レーザ、52 偏光子、53
4分の1波長板、54 検光子、55 フォトダイオ
ード、64 ハニカム状格子物、65 電流計、66
防振台若しくは防震ゴム台、67、68 ベローズ管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 早瀬 岳 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5E050 CA05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静止誘導器内の巻線を冷却する絶縁性液
    流体を循環させる絶縁性液流体循環回路から分岐した分
    岐回路と、 この分岐回路を流動する絶縁性液流体を無帯電化する緩
    和タンクと、 この緩和タンクを通過した絶縁性液流体の流れを整える
    かまたは発達させる整流装置と、 前記静止誘導器内と同一の絶縁物で被覆された平行平板
    電極、およびこの平行平板電極間に形成された絶縁性液
    流体を流動させるダクトを備え、このダクト内に前記整
    流装置から絶縁性液流体を流動させて流動帯電を発生さ
    せ、さらに、前記平行平板電極間に電界を加えるととも
    に前記絶縁性流体にレーザ光を透過させて、電気光学効
    果を利用して前記ダクトを流動する絶縁性液流体の電界
    強度を測定し、この測定した電界強度に基づいて前記静
    止誘導器内の絶縁性液流体の流動帯電状態を評価する電
    界計測装置とを備えたことを特徴とする静止誘導器の流
    動帯電評価装置。
  2. 【請求項2】 前記整流装置は、整流管であることを特
    徴とする請求項1記載の静止誘導器の流動帯電評価装
    置。
  3. 【請求項3】 前記整流装置は、前記整流管内の少なく
    とも1箇所に、ハニカム状の格子が前記絶縁性液流体の
    流れに対し直角になるように、ハニカム状格子物を配し
    たものであることを特徴とする請求項1記載の静止誘導
    器の流動帯電評価装置。
  4. 【請求項4】 前記ダクト部は、前記平行平板電極と、
    レーザ光透過窓を兼ねる屈折率の小さい透明材料からな
    る前記平行平板電極間のスペーサとから形成され、その
    ダクト断面形状を、このダクトの上流側に接続される配
    管の断面形状と同一としたことを特徴とする請求項1〜
    3のいずれか1項に記載の静止誘導器の流動帯電評価装
    置。
  5. 【請求項5】 前記電界計測装置は、前記平行平板電極
    の一方の電極にのみ変調用交流電圧と直流電圧とを重畳
    して印加することを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    1項に記載の静止誘導器の流動帯電評価装置。
  6. 【請求項6】 装置全体が防振台上に配置されるととも
    に、その上流側および下流側がベローズ管で接続されて
    いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記
    載の静止誘導器の流動帯電評価装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008064706A (ja) * 2006-09-11 2008-03-21 Mitsubishi Electric Corp 帯電電位測定装置
JP2017183477A (ja) * 2016-03-30 2017-10-05 中部電力株式会社 電気機器の流動帯電評価診断方法および流動帯電評価診断装置

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