JP2002181805A - 汚染物質測定装置及びその装置を用いた汚染物質測定方法ならびに工業用水の水処理方法 - Google Patents

汚染物質測定装置及びその装置を用いた汚染物質測定方法ならびに工業用水の水処理方法

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JP2002181805A
JP2002181805A JP2000380584A JP2000380584A JP2002181805A JP 2002181805 A JP2002181805 A JP 2002181805A JP 2000380584 A JP2000380584 A JP 2000380584A JP 2000380584 A JP2000380584 A JP 2000380584A JP 2002181805 A JP2002181805 A JP 2002181805A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現場における薬剤効力の評価とテーブルにお
ける評価を一致させるとともに、測定時間を短縮できる
工業用水の汚染物質測定方法及びその測定装置ならびに
工業用水の処理方法を提供する。 【解決手段】 汚染物質測定装置は、工業用水循環系内
の汚染物質を測定する装置であって、前記系内の試料水
を流す水路部と、前記試料水に接触するように水路部に
支持された接触部材と、水路部に試料水を循環させる試
料水循環部材とからなり、試料水循環部材が、試料水の
循環速度を任意に設定可能なポンプを有することを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、汚染物質測定装
置及びその装置を用いた汚染物質測定方法ならびに工業
用水の水処理方法に関し、さらに詳しくは、製紙工程水
や各種工業用冷却水系等の工業用水循環系におけるスラ
イム等の汚染物質の増加を抑える水処理薬剤の種類およ
び添加濃度を設定するに際し、前記系内の汚染物質を測
定し、前記系内に添加する水処理薬剤の設定を行うため
の汚染物質測定装置及びその装置を用いた汚染物質測定
方法ならびに工業用水の水処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】多量の用水を製造工程水や冷却水として
使用する製紙、製鉄、石油化学等の各種工場において
は、節水のために可能な範囲で用水の循環によって、そ
の有効利用を図っている。しかし、この繰り返し使用に
よってこれらの用水中の汚染物質が濃縮され、様々な弊
害をもたらしている。
【0003】上記製造工程水系では、微生物の繁殖に起
因するスライム等の菌類による障害が多発している。こ
こでスライムとは、主として微生物の繁殖によって形成
される粘性塊状の泥状物質であり、主に紙パルプ製造工
程水や廃水中で発生する。このスライムが化学工場の冷
却水系の熱交換器や配管等に発生すると、冷却効率を低
下させ、時には配管を閉塞させる。また、スライムが紙
・パルプ工場の白水工程中に発生すると、管壁等から剥
離したスライムが紙料に混入し、紙巻取り工程で紙を切
断したり、混入したスライムが紙に斑点を形成して製品
の品質を低下させたりする。
【0004】一方、冷却水系においては、スライム、藻
類、腐食生成物等の汚染物質により、用水の水質が悪化
し、機器の耐用年数の低下、機器・配管の閉塞及び破
損、熱効率の低下によるエネルギー損失、メンテナンス
費用の増大等の問題が発生している。
【0005】従来より、上記したスライム等の汚染物質
の付着を防止するために、工業用水に対する種々の水処
理薬剤の添加が行われてきた。例えば、腐食を防止する
ためには、モリブデン酸塩、タングステン酸塩、重合リ
ン酸塩、亜鉛塩、アミン類、アゾール類、各種ホスホン
酸類等が使用されてきた。また、スライム、藻類、海生
付着生物等を防止するためには、過酸化水素、次亜塩素
酸塩、第4級アンモニウム塩、3−イソチアゾロン類、
ブロモニトロアルコール類等が使用されてきた。
【0006】上記したような各種の水処理薬剤がその効
果を充分に発揮しているか、その状況を把握するために
は、現場の用水を測定しなければならない。その測定方
法としては、通常、水質分析あるいは生菌数測定等の管
理状況のチェックやテストクーポンを現場の水系に設置
してスライム状況のチェックを行うためのモニタリング
等が挙げられる。
【0007】しかしながら、水質分析による管理状況の
チェックは、比較的短時間でその状況を知ることができ
るが、間接的な方法であり、実際の障害を防止している
かどうかの判断の目安にしかならない。また、テストク
ーポンの設置は、直接的な方法であるが、モニタリング
期間が7〜30日程度の長期間となり、かつ特定期間の
平均的な障害を知ることができず、環境の変化に基づく
障害の有無を迅速に知ることは困難である。
【0008】特に、スライムによる障害を防止する目的
でその水系にスライムコントロール剤(以下、水処理薬
剤を含めて「薬剤」と称する)を添加している場合、そ
の添加による防止効果の確認は、従来一般に水系へ薬剤
を添加する前後の工程水を採取し、その水系のスライム
の増減をチェックしていた。スライムの測定方法には、
生菌数を測定する菌数測定、増殖抑制時間を求めて静菌
効果を確認する抗菌力試験、スクリーンを外周部に有す
るジャーの内部に試料水を入れ、この試料水を攪拌して
スクリーンにスライムを付着させるジャーテスタによる
スライム付着試験等がある。
【0009】これらのスライム測定方法は、各種工程水
を直接採取し測定することにより、測定時における薬剤
の効力を正確に把握し得る方法として汎用されてきた。
しかしながら、生菌数及び増殖抑制時間の測定には、特
定の機器と煩雑な操作が必要となるため、工程現場での
実施が困難である。また、測定時間は24〜50時間以
上という長時間を要するため、結果が判明した時には、
既に工程水の生菌数が増えたり、また、増殖抑制時間が
変動する場合には、その効果を正確に把握することがで
きない。さらに、上記のジャーテスタによるスライム付
着試験では、7〜10日という長期間を要する。従っ
て、薬剤の即時的かつ適切な対応管理が不十分になり、
定修時までに配管の汚れによる白水の流量低下や汚れの
剥離による操業トラブルが発生するという欠点があっ
た。
【0010】生菌数を測定する他の方法としてATP試
験がある。ATP試験は、生体細胞中のATPの発光量
に基づいて生菌数を間接的に測定する方法であり、測定
に要する時間は1検体あたり30秒程度である。しか
し、現場の水系の稼働条件(温度、pH、濁度)によっ
ては、ATPを測定しても得られたATPの発光量を生
菌数に換算することが困難な場合が多い。したがって、
ATP試験と前記の各種スライム測定方法を併用する場
合もある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前記の各種測定方法を
単独で使用し、あるいはこれらを併用し、得られた結果
に基づいて適正な薬剤の添加時期とその添加量を決定す
る場合において、従来、上記の測定結果(テーブルにお
ける評価)と現場における薬剤効力の評価に不一致がみ
られた。すなわち、薬剤の添加により生菌数およびAT
Pの低下あるいは抗菌効果が認められた場合でも、現場
ではスライムの生成あるいは付着が水系あるいは製品に
認められることがあったり、逆に、薬剤の添加により生
菌数およびATPの低下あるいは抗菌効果が認められな
い場合でも、現場ではスライムの生成あるいは付着が水
系あるいは製品に認められないといった状況が発生し
た。
【0012】この発明は、上記の問題点に鑑みてなされ
たものであり、現場における薬剤効力の評価とテーブル
における評価を一致させるとともに、測定時間の短縮が
可能な工業用水の汚染物質測定方法及びその測定装置な
らびに工業用水の処理方法を提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、工業
用水循環系内の汚染物質を測定する装置であって、前記
系内の試料水を流す水路部と、前記試料水に接触するよ
うに水路部に支持された接触部材と、水路部に試料水を
循環させる試料水循環部材とからなり、試料水循環部材
が、試料水の循環速度を任意に設定可能なポンプを有す
ることを特徴とする汚染物質測定装置が提供される。
【0014】この発明の別の観点によれば、上記の汚染
物質測定装置を用いて、工業用水循環系内の汚染物質を
測定するに際し、前記系内から採取された試料水を水路
部に循環させて水路部に配置された接触部材に試料水を
接触させ、次いで、接触部材に付着した汚染物質の量を
測定する工程からなることを特徴とする汚染物質測定方
法が提供される。この発明の別の観点によれば、上記の
汚染物質測定方法で得られた結果に基づいて、工業用水
循環系に添加されるべき水処理薬剤の種類および添加濃
度を選定し、その結果に基づいて工業用水を処理するこ
とからなる工業用水の処理方法が提供される。
【0015】
【発明の実施の形態】この発明が提供する汚染物質測定
方法は、以下の2つの測定方法を含む。第1の測定方法
は、汚染物質を付着し得る接触部材に工業用水循環系内
の試料水を接触させ、接触部材に付着した汚染物質を、
汚染物質が付着した接触部材の面の広さに基づいてその
量を測定する方法であり、汚染物質が付着した接触部材
の面の広さを測定するに際し、試料水に接触する接触部
材の表面を予め等面積の小領域に区画し、汚染物質が付
着した小領域の個数をカウントする。なお、この測定方
法を以下では、「面積判定方法」と称する。第2の測定
方法は、汚染物質を付着し得る接触部材に工業用水循環
系内の試料水を接触させ、接触部材に付着した汚染物質
を試薬で染色し、染色された汚染物質中の試薬の濃度に
基づいて、前記系内の汚染物質の量を測定する。なお、
この測定方法を以下では、「染色判定方法」と称する。
【0016】面積判定方法は、測定対象となる水系の汚
染物質量、すなわち、スライム等を主体とする微生物に
よる汚れ、パルプ繊維、無機質およびサイズ剤や紙力剤
に由来する汚れの量の状況を簡単にかつ短時間で判定す
ることができる。また、目視による測定方法であるた
め、単なるスライム量の把握のみならず、付着した汚染
物質から水系の汚染に関する汚れの質的な情報を得るこ
ともできる。
【0017】一方、染色判定方法は、後記の本発明に係
る汚染物質測定装置を吸光度計等と併用して測定対象と
なる水系のスライム量を測定する方法であるが、スライ
ムを選択的に染色し、測定することから精度の高いスラ
イム量の把握が可能となる。これら2つの汚染物質測定
方法は、互いに独立して一方だけを行ってもよいし、面
積判定方法でスライム量の状況を概略的に把握した後、
この面積判定方法で用いた試料(接触部材に付着した同
一のスライム)に対して染色判定方法を行ってもよい。
また、この発明の汚染物質測定方法と、前記した従来の
菌数測定、抗菌力試験、あるいはATP試験とを併用し
てもよい。そして、これら従来の測定方法で得られたデ
ータをこの発明の汚染物質測定方法で得られた結果の参
考データに用いてもよい。
【0018】この発明における水系の汚染物質として
は、スライム、藻類、あるいはこれらと無機物質の混合
物が挙げられる。特に、製紙の抄紙工程において、前記
の繊維状物質の混合物とは、白水中のパルプ繊維と菌等
の代謝物が固まった汚染物質が挙げられる。さらに、上
記の汚染物質には、微生物による汚れ以外に無機質、製
紙工程で添加されるサイズ剤、紙力剤などが多く含まれ
る。この発明に係る汚染物質測定方法が適用される水系
としては、製紙における抄紙工程以外に、製紙における
パルプ回収工程、脱墨工程、冷却水循環系一般が挙げら
れる。
【0019】この発明の汚染物質測定方法に用いられる
汚染物質測定装置は、水路部が接触部材を内側面に着脱
可能に支持するピットからなり、試料水循環部材が接触
部材を支持する前記内側面の対向面に沿って試料水を流
すための試料水吐出口部と、ピットの底部に設けられた
試料水排出口部と、前記排出口部と吐出口部をピットの
外部で接続する循環用管路と、循環用管路に介設された
ポンプとからなり、接触部材は、付着面がピット内を臨
み、その裏面がピットの内側面に密着した状態で支持さ
れる板材からなる構成が例示される。
【0020】この発明の上記2つの汚染物質測定方法に
おいて用いられる接触部材は、ともに試料水の循環流中
で大きな抵抗とならないものが好ましい。面積判定方法
で用いられる接触部材は、試料水が均一に接触する付着
面を有し、付着面に付着したスライムを不意に落下させ
ないように保持し、かつスケールを用いて目視により付
着面を容易に観察が行えるものが好ましい。前記付着面
の材質および形状は、スライム等の測定対象物が付着し
得るものであり、前記の条件を満たすものであれば、特
に限定されることはなく、試料水が採取された系内の部
材と同一または同等の材質あるいは形状であってもよい
し、試料水の条件(スライム含有量、SS濃度等)に応
じて適宜変更してもよい。
【0021】例えば、スライム含有量が比較的多い試料
水を対象とする場合には、スライムの付着を制限するた
めに、付着面を測定対象物が付着し得る材質からなる単
に平坦な表面としてもよい。また、スライム含有量が比
較的少ない試料水を対象とする場合には、スライムの付
着を促進するために、例えば、平坦な表面にエンボス加
工を施して付着面を凹凸のある表面としてもよい。
【0022】染色判定方法で用いられる接触部材は、試
料水が均一に接触する付着面を有し、付着面に付着した
スライムを不意に落下させないように保持し、かつ付着
面に付着したスライムを付着面に残すことなく付着面か
ら掻き取れるものが好ましい。前記付着面の材質および
形状は、スライム等の測定対象物が付着し得るものであ
り、前記の条件を満たすものであれば、特に限定される
ことはなく、試料水が採取された系内の部材と同一また
は同等の材質あるいは形状であってもよいし、試料水の
条件(スライム含有量、SS濃度等)に応じて適宜変更
してもよい。しかし、付着面に付着したスライムを付着
面に残すことなく付着面から掻き取るためには、表面に
凹凸のない平面あるいは曲面からなる形状が好ましい。
【0023】なお、面積判定方法と染色判定方法を1つ
の接触部材を用いて連続的に行う場合には、染色判定方
法において、付着面に付着したスライムを付着面に残す
ことなく付着面から掻き取るために、表面に凹凸のない
平面あるいは曲面からなる付着面を有する接触部材が好
ましい。この発明の上記2つの汚染物質測定方法におい
て用いられる接触部材は、均一な表面形状を有し、対象
水系および測定時に用いられる試薬等に侵されない物理
的及び化学的性質を有するものであれば、特に限定され
ない。
【0024】そのような接触部材の材質としては、無機
ガラスや、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリメタク
リル酸メチル樹脂(PMMA)、ポリカーボネート樹脂
(PC)、ポリスチレン樹脂(PS)、ジアリルカーボ
ネート樹脂(例えば、ジエチレングリコールビスアリル
カーボネート)、アクリロニトリル・スチレン共重合体
樹脂(AS)、メチルメタクリレート・スチレン共重合
体樹脂(MS)、メチルペンテン樹脂(TPX)等の樹
脂類あるいはステンレス等の金属類が挙げられる。測定
対象となる水系が製紙工程の白水の場合には、スライム
の付着性に優れた塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂が、特
に好ましい。
【0025】面積判定方法による測定を行う場合には、
接触部材が、付着面に付着したスライムをその裏面から
目視により観察可能な透明性板材からなるものが好まし
い。この発明の接触部材は、汚染物質の付着面を等面積
の小領域に区画するラインが標記されたスライム付着判
定用のスケール(尺度)を有する。スケールとしては、
付着面またはその裏面に描かれた格子状ライン、あるい
は格子状ラインが標記されたフィルムからなるものが例
示される。
【0026】接触部材が透明性板材であれば、汚染物質
の付着面の裏面に貼り付けられる透明性フィルムからな
るものが好ましい。このような透明性フィルムであれ
ば、スライムを付着させる前に、付着面の裏面に予め貼
り付けておいてもよいし、スライムを付着させた後に、
(必ずしも接着剤等で貼り付けなくても)付着面の裏面
に密着させてスライムをカウントすることもできる。ま
た、スライムを付着させる前に、接着剤等で付着面に予
め貼り付けておいてもよい。なお、上記スケールを有す
る接触部材は、必ずしも透明性を有する部材で構成され
る必要はなく、付着面に付着したスライムを付着面側か
らカウントできれば不透明な部材であってもよい。
【0027】スケールに標記されるラインは、付着面を
等面積の小領域に区画するものであれば、その形態、形
状は特に限定されない。具体的には、小領域が矩形から
なる格子状ラインが挙げられる。格子の一辺の長さ(小
領域の一辺の長さ)は、3.0〜10.0mm程度が好
ましい。また、1つの付着面に形成される小領域の個数
は、100〜1000程度が好ましい。なお、小領域
は、面積の異なる複数の領域から構成されていてもよ
い。このような場合、面積の異なる各領域に重み付けを
施して演算を行えば、より精度の高い判定が可能にな
る。
【0028】ラインの幅(太さ)は、0.5〜3.0m
m程度の細いものが好ましい。マーカーとしては、油性
インク、水性インク、樹脂を材質とするテープ等が挙げ
られる。また、ラインは、ラインの縁部にスライムが付
着しないよう、下地、すなわち、前記板材の表面あるい
はフィルム表面からの突出高さを抑えて平坦に形成され
るのが好ましい。このようなスケールを有する接触部材
を用いた面積判定方法では、付着面に付着したスライム
をスケールを介して目視で観察する。具体的には、付着
したスライムが目視で認められる小領域の個数をカウン
トし、小領域の全数に対する割合を付着面積率(%)と
して算出する。
【0029】この発明の染色判定方法による測定を行う
には、面積判定方法で用いた接触部材を、スライムを付
着させる部材として使用することができる。しかし、染
色判定方法のみを単独で行う場合には、付着面に付着し
たスライムをカウントするためのスケールは不要とな
る。接触部材に付着した汚染物質を染色する試薬として
は、有機物のみを選択的に染色する歯垢検出用の染料、
FD&CレッドNo.40染料等が挙げられる。
【0030】この発明では、面積判定方法および/また
は染色判定方法で得られた結果に基づいて工業用水循環
系に添加される水処理薬剤の種類および添加濃度が設定
される。面積判定方法および/または染色判定方法で得
られた結果は、前記系内の汚染物質の量的情報のみなら
ず質的情報も提供される。したがって、これらの情報を
データとして蓄積し、蓄積されたデータを解析して汚染
物質の種類あるいは量を判定し、試行錯誤によりあるい
は他の判定手段を併用しながら、薬剤の種類、添加時期
及び添加量を適宜設定することができる。このような薬
剤としては、スライムコントロール剤や藻類防除剤が挙
げられる。
【0031】スライムコントロール剤又は藻類防除剤と
しては公知の化合物が挙げられ、具体的には、モノクロ
ログリオキシム、ジクロログリオキシム、メチレンビス
チオシアネート、5−クロロ−2−メチル−4−イソチ
アゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン
−3−オン、α−クロロベンズアルドキシム、ビス(ト
リブロモメチル)スルホン、2,2−ジブロモ−3−ニ
トリロプロピオンアミド、2−ブロモ−2−ニトロ−1
−プロパン−1,3−ジオール、2,2−ジブロモ−2
−ニトロ−1−エタノール、2−ブロモ−2−ニトロ−
1,3−ジアセトキシプロパン、1,2−ビス(ブロモ
アセトキシ)エタン、1,2−ビス(ブロモアセトキ
シ)プロパン、1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2
−ブテン、1,2,3−トリス(ブロモアセトキシ)プ
ロパン、5−クロロ−2,4,6−トリフルオロイソフ
タロニトリル、5−クロロ−2,4−ジフルオロ−6−
メトキシイソフタロニトリル、3,3,4,4−テトラ
クロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド、
β−ブロモ−β−ニトロスチレン、5−ブロモ−5−ニ
トロ−1,3−ジオキサン、ビス(トリクロロメチル)
スルホン、4,5−ジクロロ−2−n−イソチアゾリン
−3−オン等が例示される。
【0032】汚染物質測定装置は、循環用管路が、ブロ
ー用バルブおよび循環用バルブが介設され、これらの開
閉により、ピットから循環用管路を循環する試料水の循
環流と、ブロー用バルブを介してピットから排出する試
料水のブロー流とを選択的に形成する構成であれば、ピ
ット内の試料水の交換が容易に行える。
【0033】この発明の汚染物質測定装置では、ピット
および試料水循環部材からなる装置を複数、並列に配置
する構成が好ましい。このような汚染物質測定装置で
は、少なくとも1種類の試料水について条件の異なる測
定を同時に行うことができる。上記の条件の異なる測定
とは、例えば、試料水とともに添加される薬剤の種類、
薬剤の濃度をピット毎に異なる設定として行う測定が挙
げられる。このなかには、薬剤を入れない試料水のみに
よる試料(ブランク)も含まれる。また、測定の精度を
高めるために、同条件の試料水を複数のピットに入れ、
試料毎のバラツキを考慮した測定を行ってもよい。上記
の汚染物質測定方法で得られた結果に基づいて、工業用
水循環系に添加されるべき水処理薬剤の種類および添加
濃度を選定し、その結果に基づいて工業用水を処理する
ことにより、現場における薬剤効力の評価とテーブルに
おける評価を高い精度で一致させるとともに、測定時間
が短縮される。
【0034】
【実施例】以下、実施例に基づいてこの発明を詳述す
る。なお、これによって、この発明が限定されるもので
はない。
【0035】この発明の汚染物質測定方法(上記の面積
判定方法および染色判定方法)に用いられる汚染物質測
定装置を図1〜3を参照しながら説明する。図1は汚染
物質測定装置30の正面図であり、図2は図1の矢印方
向からみた汚染物質測定装置30の部分側面図である。
【0036】図1および図2に示すように、汚染物質測
定装置30は、厚さ4mmの塩化ビニル板からなるピッ
ト31(縦104mm×横104mm×高さ170m
m)を有する。ピット31の蓋部32には試料水の供給
口部32aが、ピット31の底部33には試料水の排出
口部33aがそれぞれ形成される。供給口部32aには
ポンプ40に接続された管路42が、排出口部33aに
はブロー用バルブ44を有する管路43がそれぞれ接続
され、管路43はブロー用バルブ44の手前で接続管4
5に分岐し、循環用バルブ46およびポンプ40を介し
て管路42に連通する。したがって、ポンプ40を駆動
した状態でブロー用バルブ44および循環用バルブ46
の開閉操作を行うことにより、管路42、ピット31お
よび管路43を循環する試料水の循環流と、ピット31
から試料水を排出するブロー流とを選択的に形成するこ
とができる。ピット31の供給口部32aには、ピット
31の内側面51に向かって突出したノズル57が取り
付けられる。ノズル57は、その先端の試料水吐出口部
57aがピット31の内側面51と水面の境に位置する
よう配置される。また、管路42、43、45、57の
内径は12mmである。
【0037】なお、ポンプ40の出力調整により、試料
水の循環流の流速は任意に設定できる。この流速設定に
より、試料水吐出口部57aにおける試料水の流速を、
0.05〜2.0m/秒に設定できる。ピット1の内側
面51に対向する内側面52には、接触部材としての透
明板6が取り付けられる。図3に示すように、透明板6
は、幅103mm×高さ160mm×厚さ3.0mmの
塩化ビニル製の板材で構成され、スライム付着判定用の
スケールとして横19個×縦20個の小領域が格子状に
描かれた塩化ビニルの透明フィルム61が裏面に貼り付
けられる。透明板6は、付着面がピット31内を臨み、
裏面が内側面52に密着するようビス62で内側面52
に着脱可能に支持される。
【0038】試験例 この発明の上記2つの汚染物質測定方法の実施の形態を
以下の試験例で説明する。図4は、この発明の汚染物質
測定方法の測定対象となる試料水を採取した紙パルプ工
場の抄紙白水循環系の概略図である。この抄紙白水循環
系では、ポンプ11により白水を白水サイロ10からイ
ンレット12に送り、また、マシンチェスト13からヘ
ッドボックス14を経て送られてきた4重量%程度のパ
ルプをポンプ11によって移送される白水に合流して
0.8重量%程度に希釈拡散して、インレット12から
ワイヤー部15に押し出す。また、ワイヤー部15を通
過した白水は白水サイロ10を経てポンプ11により希
釈水として還流される(図中、白水の流れは矢印にて図
示)。
【0039】インレット12には水処理薬剤添加部とし
ての、薬剤を投入するためのタンク19及びポンプ20
が接続されている。このポンプ20は、操作部を備えた
コンピュータ20aに接続されており、薬剤の添加量を
コントロールする。白水サイロ10の下流側で、ヘッド
ボックス14からのパルプが流入する前の配管には、試
料採取用のバルブ18を有する分岐管が分岐接続されて
いる。
【0040】図5は、この試験例で用いた汚染物質測定
装置の概略図である。汚染物質測定装置70は、前記の
汚染物質測定装置30の各ピット31が横に5つ並ぶよ
うに配置される。なお、汚染物質測定装置70では、各
ピット31内に温度センサ71とヒータ72からなる温
度調節装置を取り付けた。コントロールボックス73
は、上記の各温度調節装置および前記の汚染物質測定装
置30の各ポンプ40のそれぞれを制御する操作部であ
る。
【0041】汚染物質測定装置70を用いて行った試験
例を以下に示す。まず、汚染物質測定装置70の各ピッ
ト31内に透明板6をそれぞれ取り付けた。各透明板6
は、付着面がピット31内を臨み、その裏面がピット3
1の内側面52に密着するようビス62で内側面52に
支持された。次いで、図4の試料採取用のバルブ18を
開いて分岐管から製紙工場の抄紙工程の白水を採取し、
白水中のSS(浮遊固形物)が1000mg/L以下に
なるように蒸留水で白水を希釈して、試料水とした。
【0042】次いで、前記試料水各1Lを5つの各ピッ
ト31に入れ、後記のケース1〜3に示す各薬剤の原液
を所定濃度になるように添加した。一定時間放置後、還
元物質として亜硫酸ナトリウムを亜硫酸イオン濃度が1
00mg/Lとなるように加えて残留薬剤有効成分を完
全に死活させた。液体培地として、サッカロースを含
む、炭素源としてのツァペック培地を好ましくは水に対
して0.5VOL /VOL %加えた。これは、汚染物質の量
を評価するときに、汚染物質が透明板5から落下しない
よう、強固に付着させるためである。参考までに、ツァ
ペック培地の組成を下記に示す。 サッカロース:30g、硝酸ナトリウム:3g、リン酸
2水素カリウム:1g、硫酸マグネシウム7水和物:
0.5g、硫酸鉄:10mg、純水:1L
【0043】この状態で、流量を3〜6L/分で1日間
循環させた後、試験水をピット31から抜き出した。な
お、各ピット31における試料水吐出口部57aでの試
料水の流速は、0.075m/秒であった。15分間放
置した後、透明板6を内側面52から取り外して付着面
の裏面の汚れを拭き取り、付着面の裏面に前記フィルム
61を貼り付けた。次いで、透明板6の裏面から透明板
6の表面に付着したスライムが目視で観察される小領域
の個数をカウントし、小領域の全数(380)に対する
前記のカウントされた個数の割合を付着面積率(%)と
して算出した(面積判定方法の終了)。なお、前記の面
積判定方法では、スライムとパルプ等の固形物の混合物
が汚れとしてカウントされた。
【0044】次いで、スライムが付着した上記の透明板
6を、スライムを染色させる試薬として歯垢検出用組成
物FD&CレッドNo.40染料(6ヒドロキシ−5−
〔(2−メトキシ−5−メチル−4−スルホフェニル)
アゾ〕−2−ナフタレンスルホン酸2ナトリウム塩)の
0.5%水溶液に1分間浸漬して染色した。次いで、透
明板6内に付着した赤色に染まったスライムを含む固形
物を脱脂綿で拭き取り、10mlのアンモニア:エタノ
ール:水=1:70:30混液に溶かしてろ過した。こ
のろ液を550nmの吸光度で測定した(染色判定方法
の終了)。なお、前記の染色判定方法では、スライムの
みに付着した試薬が吸光度で測定された。
【0045】前記の手順に基づいて行われた面積判定方
法および染色判定方法で得られた結果を以下に示す4つ
のケースについて下記の表1〜表4を用いて説明する。
【0046】
【表1】
【0047】表1は、図4に示した試料採取用のバルブ
18を開いて製紙工場の2つの別個の抄紙工程から採取
したベース試料水となる2種類の白水の条件を示す(#
1号および#2号採取試料)。なお、表1において略称
で示した薬剤は、採取前に抄紙工程で既に添加されてい
た薬剤である。以下のケース1〜4において、表1〜表
4の薬剤名の欄には、試験時に薬剤を添加しない検体
(ブランク)と、試験時に薬剤を添加した検体(添加し
た薬剤の略称で示す)とが記されている。
【0048】表1〜表4に記された添加薬剤の略称につ
いて、対応する薬剤とその成分構成を以下に記載する。 殺菌剤A :DBNPA 40重量%+MDG 60重
量% 殺菌剤B :DBNPA 30重量%+BBAB 25
重量%+MDG 45重量% 殺菌剤C :DBNPA 27重量%+Cl−MIT
0.6重量%+MDG72.4重量% なお、DBNPA=2,2-ジブロモ-3- ニトリロプロピオ
ンアミノド BBAB=1,4-ビス( ブロモアセトキシ)-2-ブテン Cl−MIT=5-クロロ-2- メチル- イソチアゾリン-3
- オン MDG=ジエチレングリコールモノメチルエーテル なお、表2〜表4において、吸光度測定結果が高い値を
示しているのは、スライム等の汚染物質が多く付着した
ことを示す。
【0049】〔ケース1〕下記の表2は、表1の#1号
試料水を用いて行った試験の条件とその測定結果を示
す。
【0050】
【表2】 なお、薬剤濃度は50ppmであり、生菌数は薬剤を添
加した20分後に測定して得られた結果である。また、
ピット31内の水温を30℃に保持した。
【0051】表2の測定結果より、各薬剤の効果を明確
に判定できるとともに、生菌数の測定値と汚れの量との
間に相関性がないことがわかる。
【0052】〔ケース2〕表3は、表1の#2号試料水
を用いて行った試験の条件とその測定結果を示す。
【0053】
【表3】
【0054】なお、薬剤濃度は50ppmであり、生菌
数は薬剤を添加した20分後に測定して得られた結果で
ある。また、ピット31内の水温を30℃に保持した。
表3の測定結果より、各薬剤の効果を明確に判定できる
ことがわかる。
【0055】〔ケース3〕ケース3では、表1の#1号
試料水および#2号試料水を用いて、試験時に薬剤を添
加しないで調整された5つの同じ検体について、同一条
件で試験を行った。なお、保持温度等の試験条件、生菌
数の測定時間等の測定条件は同一であった。表4に、そ
の測定結果を示す。
【0056】
【表4】
【0057】測定結果のばらつきを判定するために、面
積判定方法と染色判定方法における各測定結果を各試料
水についてCV値(標準偏差値/平均値)を算出した。
算出結果を表5に示す。
【0058】
【表5】
【0059】表5の測定結果は、CV値が大きくても1
0%台と低く、ばらつきが少ないことから、薬剤の効力
評価方法として好適に使用できることを示す。
【0060】なお、前記の面積判定方法では、付着面に
付着したスライム量を平面的な広がりとして測定した
が、付着面に付着したスライムを掻き落としてスライム
のボリュームとして測定することもできる。
【0061】
【発明の効果】この発明では、面積判定方法により、測
定対象となる現場系内のスライム量の状況を簡単に判定
することができる。また、目視による測定方法であるた
め、スライム等を主体とする微生物汚れ量の把握のみな
らず、付着した汚染物質から現場系内の汚れの質的な情
報を得ることもできる。また、染色判定方法により、精
度の高いスライム量の測定が可能となる。
【0062】これら2つの汚染物質測定方法を組み合わ
せることにより、系内の汚染物質の質および量が把握で
きるとともに、スライム付着の状況変化を正確に把握で
きる。また、測定時間を短縮でき、工業用水循環系にお
ける汚染の状況を連続的かつ定量的に測定することがで
きる。さらに、測定対象の工業用水循環系の現場に、例
えば、バイパスを設けてその流路中に接触部材を配置す
ることが困難な場合でも、この発明の汚染物質測定装置
を用いて試料水の汚染状態に応じて最適な測定条件の設
定(試料水の温度、試料水の流速、接触時間等)あるい
は試料水の調整(異なる薬剤の添加等)が行える。しか
も、現場における薬剤効力の評価とテーブルにおける評
価を一致させることができるので、工業用水循環系にお
ける汚染物質の増加に対して迅速な対応ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態による汚染物質測定装
置の正面図である。
【図2】図1の矢印方向からみた汚染物質測定装置の部
分側面図である。
【図3】図2の接触部材の拡大正面図である。
【図4】この発明の汚染物質測定方法による測定を行っ
た際に、試料水を採取した紙パルプ工場の抄紙白水循環
系の概略図である。
【図5】試験例に用いた汚染物質測定装置の概略図であ
る。
【符号の説明】
6 透明板(接触部材) 31 ピット(水路部) 33a 試料水排出口部 40 ポンプ(試料水循環部材) 57a 試料水吐出口部 61 フィルム(スケール) 71 温度センサ 72 ヒータ 73 コントロールボックス
フロントページの続き (72)発明者 吉田 稔 大阪府大阪市東淀川区東淡路2丁目10番15 号 株式会社片山化学工業研究所内 Fターム(参考) 2G052 AA06 AB22 AC27 AD09 BA03 BA21 CA12 DA05 DA21 GA12 GA28 HC22 HC29 JA07 JA13 JA16 2G054 AA04 CA30 CE01 EA04 GE01

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工業用水循環系内の汚染物質を測定する
    装置であって、前記系内の試料水を流す水路部と、前記
    試料水に接触するように水路部に支持された接触部材
    と、水路部に試料水を循環させる試料水循環部材とから
    なり、 試料水循環部材が、試料水の循環速度を任意に設定可能
    なポンプを有することを特徴とする汚染物質測定装置。
  2. 【請求項2】 接触部材が、試料水と接触して試料水中
    の汚染物質を付着し得る付着面と、付着面に付着したス
    ライムの量を測定するスケールとを有し、スケールは、
    付着面を等面積の小領域に区画するラインが標記された
    ことを特徴とする請求項1に記載の汚染物質測定装置。
  3. 【請求項3】 水路部が接触部材を内側面に着脱可能に
    支持するピットからなり、試料水循環部材が接触部材を
    支持する前記内側面の対向面に沿って試料水を流すため
    の試料水吐出口部と、ピットの底部に設けられた試料水
    排出口部と、前記排出口部と吐出口部をピットの外部で
    接続する循環用管路と、循環用管路に介設されたポンプ
    とからなり、接触部材は、付着面がピット内を臨み、そ
    の裏面がピットの内側面に密着した状態で支持される板
    材からなる請求項1または2に記載の汚染物質測定装
    置。
  4. 【請求項4】 接触部材が、付着面に付着したスライム
    を裏面から目視により判定可能な透明性板材からなる請
    求項1から3のいずれか1つに記載の汚染物質測定装
    置。
  5. 【請求項5】 スケールが、付着面および/またはその
    裏面に描かれた格子状ライン、または、格子状ラインが
    標記され付着面あるいはその裏面に貼り付けられる透明
    性フィルムからなる請求項1から4のいずれか1つに記
    載の汚染物質測定装置。
  6. 【請求項6】 水路部がピット内を流れる試料水の温度
    を調節する温度調節部材を備え、循環用管路に介設され
    たポンプがピット内を流れる試料水の流量を調節する流
    量調節部材を備えた請求項1から5のいずれか1つに記
    載の汚染物質測定装置。
  7. 【請求項7】 請求項1から6のいずれか1つに記載の
    汚染物質測定装置を、検体の数に応じて複数設置してな
    る多検体用汚染物質測定装置。
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれか1つに記載の
    汚染物質測定装置を用いて、工業用水循環系内の汚染物
    質を測定するに際し、前記系内から採取された試料水を
    水路部に循環させて水路部に配置された接触部材に試料
    水を接触させ、次いで、接触部材に付着した汚染物質の
    量を測定する工程からなることを特徴とする汚染物質測
    定方法。
  9. 【請求項9】 接触部材に付着した汚染物質を、汚染物
    質が付着した接触部材の面の広さに基づいてその量を測
    定する請求項8に記載の汚染物質測定方法。
  10. 【請求項10】 汚染物質が付着した接触部材の面の広
    さを測定するに際し、試料水に接触する接触部材の表面
    を予め等面積の小領域に区画し、汚染物質が付着した小
    領域の個数をカウントする工程を含む請求項9に記載の
    汚染物質測定方法。
  11. 【請求項11】 接触部材に付着した汚染物質を試薬で
    染色し、染色された汚染物質中の試薬の濃度に基づい
    て、前記系内の汚染物質の量を測定する請求項8から1
    0のいずれか1つに記載の汚染物質測定方法。
  12. 【請求項12】 水路部に循環させる試料水が水処理薬
    剤を含む請求項8から11のいずれか1つに記載の汚染
    物質測定方法。
  13. 【請求項13】 請求項8から12のいずれか1つに記
    載の汚染物質測定方法で得られた結果に基づいて、工業
    用水循環系に添加されるべき水処理薬剤の種類および添
    加濃度を選定し、その結果に基づいて工業用水を処理す
    ることからなる工業用水の処理方法。
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