JP2002177742A - ラドン捕集方法 - Google Patents

ラドン捕集方法

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JP2002177742A JP2000378868A JP2000378868A JP2002177742A JP 2002177742 A JP2002177742 A JP 2002177742A JP 2000378868 A JP2000378868 A JP 2000378868A JP 2000378868 A JP2000378868 A JP 2000378868A JP 2002177742 A JP2002177742 A JP 2002177742A
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Naoyuki Hirose
尚幸 広瀬
Norihei Tsuyusaki
典平 露崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全性が高く、且つ、人体への害や環境汚染
への影響が少ないラドン捕集方法を提供する。 【解決手段】 222Rnを含む空気を溶媒3に通し、こ
222Rnを当該溶媒3中に溶解させて捕集する際に前
記溶媒3としてシリコーンオイルを使用する。具体的に
は、充填材4を充填したラドン捕集塔1内に前記溶媒3
を当該ラドン捕集塔1の上方から落下させると共に、ラ
ドン捕集塔1の下方から 222Rnを含む空気を前記溶媒
3に対向するように送風し、 222Rnを前記溶媒3中に
溶解させるものである。また、溶媒としてのシルコーン
オイルは、引火点が高く安全性に優れ、且つ、毒性が低
く生理的に不活性である。また、捕集の際に充填材4を
使用することにより、 222Rnを含む空気とシリコーン
オイルとの接触表面積を大きくでき、 222Rnを効率良
く捕集することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気中に存在する
222Rn(ラドン)の捕集方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】元来、放射性同位元素であるラドンは各
種の溶剤に溶解し易く、特に有機溶剤は溶媒として好適
であることが知られており、例えば、液体シンチレーシ
ョンカウンターを用いて水中に含まれるラドンを測定す
る場合では、溶剤として主にトルエンが使用されてた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記トルエ
ンの引火点は5℃と低く引火・爆発の危険性が極めて大
きいため、工業的にラドンを捕集するような場合は、作
業環境(静電火花や作業環境温度)を厳しく管理する必
要があり、よって、トルエンを使用したラドンの工業的
捕集作業は安全性の点で問題を有していた。また、トル
エンは毒性が強いことから、人体への害や環境汚染への
影響についても危惧されていた。
【0004】本発明の目的は、安全性が高く、且つ、人
体への害や環境汚染への影響が少ないラドン捕集方法を
提供することであり、また、捕集された 222Rnの自然
崩壊により生成される 210Pb(鉛)の効率的な捕集方
法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に係
る発明は、 222Rn(ラドン)を含む空気を溶媒(3)
に通し、この 222Rnを当該溶媒中に溶解させて捕集す
る方法において、前記溶媒としてシリコーンオイルを適
用することを特徴としている。シルコーンオイルは引火
点が高く(約90〜240℃)取り扱いの点で安全性に
優れ、且つ、毒性が低く生理的に不活性で人体への害や
環境汚染への影響が極めて少ないことから、この 222
nを工業的に捕集することが可能となる。
【0006】また、請求項2に係る発明は、 222Rnを
含む空気を溶媒(3)に通し、この 222Rnを当該溶媒
中に溶解させて捕集する方法において、前記溶媒にシリ
コーンオイルを適用すると共に、このシリコーンオイル
に水溶液(10)を混合することを特徴としている。こ
れにより、主にシリコーンオイルに溶解した 222Rnの
自然崩壊により生成される核種( 218Po、 214Pb、
214Bi、 210Tl、 214Po、 210Pb、 210Bi、
210Po、 206Tl、 206Pb等)を主に水相に保持さ
せることができ、 222Rnの捕集工程の中で当該核種を
シリコーンオイルから連続的に分離することができる。
【0007】また、請求項3に係る発明は、前記水溶液
を酸性水溶液とし、この酸性水溶液に前記シリコーンオ
イル(3)中に溶解した 222Rnの自然崩壊によって生
成される核種を溶解させて当該核種を酸性水溶液中に保
持することを特徴としている。主にシリコーンオイルに
溶解した 222Rnの自然崩壊により生成される核種(
218Po、 214Pb、 214Bi、 210Tl、 214Po、
210Pb、 210Bi、 2 10Po、 206Tl、 206Pb
等)は酸性水溶液によってイオン化し、水相への溶解が
より顕著になるから、核種をシリコーンオイルから連続
的に分離することが容易にできるようになる。
【0008】また、請求項4に係る発明は、 222Rnを
含む空気を溶媒(3)に通し、この 222Rnを当該溶媒
中に溶解させて捕集する時に、充填材(4)を充填した
ラドン捕集塔(1)内に前記溶媒を当該ラドン捕集塔の
上方から落下させると共に、ラドン捕集塔の下方から
222Rnを含む空気を前記溶媒に対向するように送風
し、 222Rnを前記溶媒中に溶解させることを特徴とし
ている。係る方法により、 222Rnを含む空気とシリコ
ーンオイルとの接触表面積が大きくなり、 222Rnを効
率良く捕集することができる。
【0009】さらに、請求項5に係る発明は、 222Rn
を含む空気を溶媒(3)に通し、この 222Rnを当該溶
媒中に溶解させて捕集する時に、前記溶媒をラドン捕集
塔(1)内に入れ、当該ラドン捕集塔内を加圧すること
を特徴としている。加圧することにより、 222Rnがシ
リコーンオイルへ溶解し易くなり、 222Rnをより効率
的に捕集することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るラドン捕集方
法の一実施形態を説明する。
【0011】本発明は、ラドン捕集の際の好適溶媒とし
て、従来使用のトルエンに替わりシリコーンオイルを適
用するものである。
【0012】表1は前記シリコーンオイルとトルエンの
物理特性を比較したものであるが、引火点を見ると、シ
リコーンオイルはトルエンに比べて極めて高いことがわ
かる。
【0013】
【表1】
【0014】また、シリコーンオイルは前記特性を有す
る他、1)無色、無臭、透明な液体であること。2)温
度による粘度変化が小さいこと。3)化学的安定性に優
れていること。4)低毒性で生理的に不活性であるこ
と。5)熱に対して安定であり、耐酸化性に優れている
こと等の特徴を有していることから、ラドンを工業的に
捕集する場合において、シリコーンオイルは安全性が高
く、且つ、人体への害や環境汚染への影響が少ない好適
な溶剤であると言える。
【0015】そこで、先ず、ラドンのシリコーンオイル
への溶解特性を確認することにした。その詳細を以下に
示す。
【0016】確認実験では、 222Rnが溶解している自
然水にシリコーンオイルを混合し、シリコーンオイル相
および水相に溶解している 222Rnの量を、その娘核種
である 214Pbから放出されるγ線(352keV)をGe半
導体検出器で計測することにより算出し、 222Rnのシ
リコーンオイル相と水相に対する分配係数を求めた。
【0017】具体的には、地下水900mlに粘度10mm
2 -1(cSt)のシリコーンオイルを100ml添加し、2
5℃で15時間振盪した後に分液し、シリコーンオイル
相100mlと水相100mlに含まれている 214Pbを計
測した。また、トルエンについても同様の計測を行い各
々について 222Rnの分配係数を求めた。その結果を表
2に示す。尚、前記分配係数は、 より求めた。
【0018】
【表2】
【0019】表2によれば、分配係数に大差は無く、シ
リコーンオイルはトルエンに匹敵するラドンの好適溶媒
であることが確認された。
【0020】次に、図面に基づいて具体的なラドンの捕
集方法を説明する。図1は本発明に係るラドン捕集方法
の一例を示す図、図2はラドン捕集方法の他の例を示す
図、図3は本発明に係るラドン捕集方法を用いた 210
b捕集の一例を示す図である。
【0021】<第1の実施形態>先ず、充填材を充填し
たラドン捕集塔内に、上方よりシリコーンオイルを落下
させると共に、ラドン捕集塔の下方から 222Rnを含む
空気をシリコーンオイルに対向するように送風し、 222
Rnをシリコーンオイルに溶解させる実施形態を図1に
基づいて説明する。
【0022】本実施形態では、 222Rnの溶解に必要な
空気とシリコーンオイル3との接触表面積を大きくする
ため、5mmφのナイロン製ビーズより成る充填材4を内
径50mmφのラドン捕集塔1内に高さ約150mmほど充
填した。そして、ポンプ5aによりラドン捕集塔1の上
方からシリコーンオイル3を滴下させると共に、ポンプ
5bによりラドン捕集塔1の下方から 222Rnを含む空
気をシリコーンオイル3に対向させるようにして取り込
んだ。これにより、ラドン捕集塔1の上方から滴下した
シリコーンオイル3中に 222Rnが捕集される。
【0023】尚、本実施形態では、 222Rnの発生源と
して天然のジルコン石8を約3kg( 222Rn約600
0Bq(ベクレル))使用した。シリコーンオイル3は
粘度10mm2 -1(cSt)のものを用い、タンク2内に約
2リットル補充した。また、空気流量はバルブ6aによ
り100〜150l/hに調節し、シリコーンオイル3
の流量(滴下量)はバルブ6bにより2〜3l/hに調
節した。
【0024】前記方法にて 222Rnを捕集した後、タン
ク2内のシリコーンオイル3に溶解した 222Rnの自
然崩壊により生成される 214Pbから放出されるγ線
(352keV)をGe半導体検出器で10000秒毎に計測
し、 214Pbの減衰曲線からシリコーンオイルに溶解し
ている 222Rnの量を推定した。因みに、本実施形態で
は、24時間の運転で 222Rnが約28Bq/2リット
ル・シリコーンオイルが捕集された。
【0025】尚、本実施形態では、前記充填材4として
球状ビーズを用いたが、充填材4の形状はこれに限定さ
れるものではなく、例えば、中空の筒状としても馬蹄形
の片状としても良い。また、充填材4の寸法上の限定は
なく、異なる寸法の充填材4が混在していても勿論構わ
ない。
【0026】また、空気とシリコーンオイル3との接触
表面積を大きくしてラドンの捕集効率を向上する方法と
して、前記充填材4を用いる他、例えば、ラドン捕集塔
1の上方からシリコーンオイル3を霧状に落下させ、ラ
ドン捕集塔1の下方から 222Rnを含む空気をシリコー
ンオイル3に対向させて送風するようにしても良いし、
或いは、シリコーンオイル3中に直接空気をバブリング
するようにしても良い。
【0027】但し、シリコーンオイル3を霧状に落下さ
せる方法は、霧発生器を必要とし、種々の粘度の溶剤に
対応するには、その最適形状や最適な霧状散布条件を検
討する必要がある。また、シリコーンオイル3中に直接
空気をバブリングする方法は、捕集装置の構造を単純化
できるが、バブリング空気の粒径をいかに小さくして空
気とシリコーンオイル3との接触表面積を大きくするか
が重要なポイントになり、バブラーの最適な孔径や気孔
率、或いは空気流量との関係等の検討が必要となる。
【0028】尚、前記説明では、 222Rnの発生源とし
て天然のジルコン石8を使用したが、このような 222
nの発生源は必ずしも必要ではなく、大気を吸引しても
良いし、坑道内等、 222Rnを比較的多く含む空気を吸
引しても良い。
【0029】<第2実施形態>次に、溶媒をラドン捕集
塔内に入れ、ラドン捕集塔内が加圧雰囲気になるように
して 222Rnを捕集する実施形態を図2に基づいて説明
する。
【0030】本実施形態では、シリコーンオイル3をラ
ドン捕集塔1に補充し、ポンプ5を用いてラドン捕集塔
1の下方からバブラー9を通して 222Rnを含む空気を
シリコーンオイル3中にバブリングさせた。また、バル
ブ6および圧力調節弁7により空気の流量を調節してラ
ドン捕集塔1内が一定の加圧雰囲気になるようにした。
ラドンは気体元素であるため、加圧下においてシリコー
ンオイル3への溶解度が増大し、常圧下での運転に比べ
222Rnの捕集効率を更に向上させることができる。
【0031】尚、本実施形態では、シリコーンオイルに
直接空気をバブリングする方法を示したが、加圧雰囲気
でのラドン捕集方法はこれに限定されるものではなく、
上記第1実施形態にも勿論適用可能であり、さらには、
前記したシリコーンオイルを霧状に落下させる方法にも
適用できることは勿論である。
【0032】<第3実施形態>次いで、溶媒にシリコー
ンオイルを適用すると共に、水溶液をシリコーンオイル
に混合して 222Rn、および、この 222Rnの自然崩壊
によって生成される核種( 218Po、 214Pb、 214
i、 210Tl、 214Po、 210Pb、 210Bi、 210
o、 206Tl、 206Pb等)を水溶液に保持させる実施
形態を図3に基づいて説明する。尚、図3は、図1にお
いて、タンク2内に水溶液を混合させた点のみが相違す
るだけである。
【0033】本実施形態は、前記した核種の内、 210
bを簡便、且つ、連続的に溶媒から分離する好適な方法
である。即ち、 222Rnは主にシリコーンオイル相に溶
解し、この溶解した 222Rnより生成された 210Pbは
主に水相に保持されることを利用して 210Pbをシリコ
ーンオイルから効率的に分離するものである。
【0034】本実施形態では、先ず、タンク2内にシリ
コーンオイル3と水溶液10を補充し、その後、前記第
1実施形態と同様にして 222Rnを捕集した。この捕集
操作を連続して行っている間、捕集された 222Rnは半
減期3.8日で崩壊しその娘核種である 210Pb(半減
期22.3年)が生成される。この時、シリコーンオイ
ル相で生成した 210Pbは主に水溶液10と接触し、主
に水相に連続的に取り込まれる。所定時間経過後、 210
Pbを取り込んだタンク2内の水相はドレイン11より
抜き取られ、 210Pbを単離する工程へと送られる。水
相を抜き取った後、タンク2内に新しい水溶液10を補
充する。
【0035】通常の方法によれば、 222Rnが溶解した
溶媒をタンクから抜き取り、その後、この溶媒中に保持
された 210Pbを抽出するといった操作が行われること
になるが、本発明の方法は、 222Rnを溶解した溶媒の
抜き取り、および溶媒の再補充といった煩わしい作業は
必要なく、且つ、溶媒から 210Pbを抽出する作業を
222Rnの捕集工程と同時進行で行えるという優れた利
点を有している。
【0036】ここで、シリコーンオイル3に混合する水
溶液10として、水、酸性水溶液、アルカリ性水溶液の
いずれもが適用可能であるが、本実施形態では特に酸性
水溶液を使用した。その理由は、鉛の抽出(溶解)にア
ルカリ性水溶液を用いた場合、鉛の水酸化物が生成して
水溶液中にコロイドを生じ易く、装置壁面への付着が懸
念されること、また、中性付近の水を使用した場合、生
成した鉛が時間の経過とともに微細に凝集し、水への溶
解度が低下すること等の問題を有するためである。
【0037】本実施形態では、酸性水溶液として0.1
Nの塩酸、若しくは0.1Nの硝酸を使用することによ
り、 210Pbを効率よく水溶液相に捕集することができ
た。これは、酸性水溶液によって 210Pbがイオン化さ
れ、水相への溶解がより顕著となったためである。尚、
酸性水溶液の濃度に限定はなく、また酸の種類として
は、鉛を溶解するものであれば如何なるものでも適用可
能である。
【0038】また、 222Rnの捕集方法は、既述したリ
コーンオイルを捕集塔内に霧状に落下させる方法やシリ
コーンオイル中に直接空気をバブリングする方法等が共
に採用可能である。
【0039】以上、第1実施形態1から第3実施形態に
記載したラドン捕集方法によれば、 222Rnを含む空気
をシリコーンオイルに通し、この 222Rnをシリコーン
オイルに溶解させることにより、 222Rnを安全に、且
つ、人体への害や環境汚染への影響を少なくして、工業
的に捕集することができる。また、本実施形態では、溶
媒としてシリコーンオイルを用いたが、この他、比較的
高い溶解度を有する溶剤としては、石油(9.2cm3
kg-1)を始めとして、ベンゼン(12.8cm3 kg
-1)、エーテル(15.1cm3 kg-1)、二硫化炭素
(23.1cm3 kg-1)、オリーブオイル(29.0
cm3 kg-1)等種々のものが考えられる。尚、括弧内
の数値は 222Rnの各溶剤への溶解度を示している。
【0040】また、 222Rn捕集の際、充填材を充填し
たラドン捕集塔内に、上方からシリコーンオイルを落下
させると共に、下方から 222Rnを含む空気をシリコー
ンオイルに対向するように送風し、 222Rnをシリコー
ンオイルに溶解させることにより、空気とシリコーンオ
イルとの接触表面積を大きくでき、 222Rnを効率良く
捕集することができる。
【0041】また、ラドン捕集塔内を加圧状態にするこ
とにより、シリコーンオイルへのラドンの溶解度が大き
くなり、 222Rnを効率良く捕集することができる。
【0042】さらに、シリコーンオイルに水溶液を混合
することにより、シリコーンオイルに溶解した 222Rn
の娘核種である 210Pbを 222Rnの捕集工程の中で連
続的にシリコーンオイルから分離し、水溶液に捕集する
ことができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明によれば、シルコーンオイルは引火点が高く、取り扱
いの点で安全性に優れると共に、毒性が低く生理的に不
活性で人体への害や環境汚染への影響が極めて少ないこ
とから、この 222Rnを工業的に捕集することができ
る。
【0044】また、請求項2に係る発明によれば、シリ
コーンオイルに溶解した 222Rnの自然崩壊により生成
される核種( 218Po、 214Pb、 214Bi、 210
l、 2 14Po、 210Pb、 210Bi、 210Po、 206
l、 206Pb等)を主に水相に保持させることができ、
よって、 222Rnの捕集工程中にこの核種をシリコーン
オイルから連続的に分離することができる。
【0045】また、請求項3に係る発明によれば、シリ
コーンオイルに溶解した 222Rnの自然崩壊により生成
される核種( 218Po、 214Pb、 214Bi、 210
l、 2 14Po、 210Pb、 210Bi、 210Po、 206
l、 206Pb等)は酸性水溶液によってイオン化し、水
相への溶解がより顕著になるから、核種をシリコーンオ
イルから連続的に分離することが容易にできる。
【0046】また、請求項4に係る本発明によれば、
222Rnを含む空気とシリコーンオイルとの接触表面積
が大きくなり、 222Rnを効率良く捕集することができ
る。
【0047】さらに、請求項5に係る発明によれば、
222Rnがシリコーンオイルへ溶解し易くなり、 222
nをより効率的に捕集することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るラドン捕集方法の一例を示す図で
ある。
【図2】本発明に係るラドン捕集方法の他の例を示す図
である。
【図3】本発明に係るラドン捕集方法を用いた 210Pb
捕集の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 ラドン捕集塔 3 溶媒(シリコーンオイル) 4 充填材 10 水溶液

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 222Rnを含む空気を溶媒(3)に通
    し、この 222Rnを当該溶媒中に溶解させて捕集する方
    法において、 前記溶媒としてシリコーンオイルを適用することを特徴
    とするラドン捕集方法。
  2. 【請求項2】 222Rnを含む空気を溶媒(3)に通
    し、この 222Rnを当該溶媒中に溶解させて捕集する方
    法において、 前記溶媒にシリコーンオイルを適用すると共に、このシ
    リコーンオイルに水溶液(10)を混合することを特徴
    とするラドン捕集方法。
  3. 【請求項3】 前記水溶液(10)を酸性水溶液とし、
    この酸性水溶液に前記シリコーンオイル(3)中に溶解
    した 222Rnの自然崩壊によって生成される核種を溶解
    させて当該核種を酸性水溶液中に保持することを特徴と
    する請求項2に記載のラドン捕集方法。
  4. 【請求項4】 222Rnを含む空気を溶媒(3)に通
    し、この 222Rnを当該溶媒中に溶解させて捕集する時
    に、 充填材(4)を充填したラドン捕集塔(1)内に前記溶
    媒を当該ラドン捕集塔の上方から落下させると共に、ラ
    ドン捕集塔の下方から 222Rnを含む空気を前記溶媒に
    対向するように送風し、 222Rnを前記溶媒中に溶解さ
    せることを特徴とする請求項1から請求項3までの何れ
    かに記載のラドン捕集方法。
  5. 【請求項5】 222Rnを含む空気を溶媒(3)に通
    し、この 222Rnを当該溶媒中に溶解させて捕集する時
    に、 前記溶媒をラドン捕集塔(1)内に入れ、当該ラドン捕
    集塔内を加圧することを特徴とする請求項1から請求項
    3までの何れかに記載のラドン捕集方法。
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KR20200049044A (ko) * 2018-10-31 2020-05-08 최정근 라돈 저감 유기용매 순환장치
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