JP2002170092A - 光駆動型液晶を有する表示カード - Google Patents

光駆動型液晶を有する表示カード

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JP2002170092A
JP2002170092A JP2000365116A JP2000365116A JP2002170092A JP 2002170092 A JP2002170092 A JP 2002170092A JP 2000365116 A JP2000365116 A JP 2000365116A JP 2000365116 A JP2000365116 A JP 2000365116A JP 2002170092 A JP2002170092 A JP 2002170092A
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light
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liquid crystal
synthetic resin
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JP2000365116A
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Toru Takehara
徹 竹原
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】カードをリーダライタへ挿入したままの状態
で、カード自身へ任意の画像を表示できる表示カードを
提供する。 【解決手段】光誘導路と光駆動型液晶からなる表示部2
とを具備したカードであって、カードの光導入部11に
相対したリーダライタからの光信号を受光し、光誘導路
で誘導し光駆動型液晶を作動させて、カードへ情報を表
示させることを特徴とする。光誘導路は、光ファイバー
21、又は低屈折率合成樹脂層、高屈折率合成樹脂層、
低屈折率合成樹脂層の3層から構成し、表示部2として
は、光で作動して相転移する光駆動型液晶31からなる
表示パターンを組み合わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示カードに関
し、詳しくは、リーダライタからの情報を光信号で受け
て、その情報を画像としてカード自身へ表示させる表示
カードに関する。
【0002】
【従来技術】従来、リーダライタからの情報を光信号で
受けて、固有の変換をするIDカードとしては、「光フ
ァイバーカード及び光ファイバーカードのID情報チェ
ック方法」が、特開平9−330459号公報で知られ
ている。この光ファイバーカードは、カード長手方向の
両側面を結んだ複数の溝に挿入されている光ファイバー
の入口と出口の配列を変えてあり、カードリーダの発光
素子からの光信号が光ファイバー内を通過することで、
カードに固有な配列の変換がされたのち、リーダライタ
の他の面にある受光素子に導かれ、発光パターンと受光
パターンとを比較する。
【0003】しかしながら、上記公報の光ファイバーカ
ードは、リーダライタ側で設定した発光パターンと固有
の変換をされた受光パターンとを比較することにより、
カードのID情報のチェックを行うが、カードへの表示
機能がないため、使用者がカードを使用して、該当する
機器を操作する時の利便性に欠けるという欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、こ
の問題点を解消すべく、光誘導路と光駆動型液晶からな
る簡易な構成で、カード自身へ情報を表示させることを
着想して、本発明の完成に至ったものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】表示カードに関わる本発
明の要旨は、光誘導路と光駆動型液晶からなる表示部と
を具備したカードであって、カードの光導入部に相対し
たリーダライタからの光信号を受光し、光誘導路で誘導
し光駆動型液晶を作動させて、カードへ情報を表示させ
ることを特徴とする光駆動型液晶を有する表示カード、
にある。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。図1は、本発明の一例を
示す外観斜視図である。図1(A)はカードの表面、図
1(B)はカードの裏面を示している。表示カード1
は、一方の面に表示部2が、他方の面には表示部2へ背
景光を導入する背景光導入窓5があり、カードの端面に
は光導入部11を設けてある。光導入部11の位置は、
端面であれば限定されないが、図1では短辺の端面に設
けてある。図2は、数字を表わす表示パターンの配置を
示す平面図である。表示部2は、図2(A)では数字8
桁を表わしており、数字1桁は7つの表示パターンから
なっている。図2(B)は数字1文字の表示パターンの
組み合わせを示し、表示パターン2A、2B、2C、2
D、2E、2F、2Gが、図示のように配置されてい
る。これらの表示パターンの組数を加減して、必要な桁
数を表示できる。表示パターン2A、2B、2C、2
D、2E、2F、2Gのそれぞれは、光駆動型液晶をパ
ターン化したものである。
【0007】図3は、光ファイバーに沿った断面図であ
る。表示カード1は、カード基体10Aに光誘導路であ
る光ファイバー21と、それに接続した表示部2があ
り、表示部2の反対側は背景光の導入窓5がある。表示
部2は、複数の表示パターンから構成されており、個々
の表示パターンは光駆動型液晶31の材料からなってい
る。光ファイバー21は、接着剤8で埋め込まれてい
る。光誘導路と表示部2とを覆うように保護層51があ
る。リーダライタ側(図示せず)への挿入部分である表
示カード1の短辺端面には光導入部11が設けられてい
る。光誘導路である光ファイバー及び表示部2が、設け
られていない部分は全体の厚みが薄くて凹んでしまうた
めに、コアシート7を設けて平坦化している。
【0008】図4は、光ファイバーと表示パターンの配
置を示す平面透視図である。図4は、説明のため数字1
桁のみをあらわしている。表示カード1の短辺端面の光
導入部11は、光導入口11A、11B、11C、11
D、11E、11F、11Gからなり、それぞれの光導
入口は、光ファイバー21A、21B、21C、21
D、21E、21F、21Gを経て、表示パターン2
A、2B、2C、2D、2E、2F、2Gのそれぞれへ
接続している。
【0009】本発明の表示カードを使用する際に、リー
ダライタにカードを挿入するとカードに相対したリーダ
ライタの発光素子から光信号が出射される。リーダライ
タの発光素子は、光導入口に対応する数からなってい
る。光信号は、相対する光導入口11Aないし11Gで
受光されて、光ファイバ−21Aないし21Gを通っ
て、表示パターン2Aないし2Gへ入射する。
【0010】表示パターンを構成する光駆動型液晶は、
入射してきた光信号によって液晶の相転移が起こって、
光駆動型液晶層31が透けて見えるようになる。光駆動
型液晶層31とカード基体の間には光散乱層41があ
り、光散乱層は、表示部全体を網羅しており、リーダラ
イタ(図示せず)の照明光をカードの背景光導入窓5か
ら導入し、明るい窓部となっている。相転移した光駆動
型液晶層31を透かして、明るい光散乱層が見えるため
に、結果的に表示パターンが明るく見える。
【0011】表示部2の表示パターンは、数字を表わす
ように配置されているので、例えば、相対するリーダラ
イタの光信号を光導入口11A、11Bのみに出射すれ
ば、光ファイバーの21A、21Bを通って表示パター
ン2A、2Bへ入射する。表示パターン2A、2Bは作
動して明示部となり、光信号が入射しない表示パターン
は不明示部となるので、光信号の有無によって、数字
「1」が表示される。同様に全表示パターンを作動させ
ると数字「8」を表示させることが出来る。光散乱層4
1は、高屈折率透明合成樹脂に顔料粒子を分散したもの
で、その顔料粒子に光があたると、光が散乱して放射さ
れることで明るく見える。このように表示部2とカード
基体10Aの間にある光散乱層41は、背景光を受けて
明るくなっている。このために、光信号が入射して相転
移した光駆動型液晶層31を持つ表示パターンは明る
く、光信号が入射しない表示パターンはそのままの状態
で暗く、光信号の有無で画像が表示されるので、画像は
均一でムラも少なく、その視認性も良好である。
【0012】光誘導層には、光ファイバーを好適に使用
することができる。この場合の光ファイバーとしては、
プラスチック製であっても、ガラス製であっても良い。
高品質の通信用光ファイバーは、コアとクラッディング
の両方が高純度のシリカガラスで出来ている。品質の劣
るファイバーは、ガラスのコアをプラスチックでクラッ
ディングしたものやプラスチックだけで出来ているもの
もある。又、光ファイバーは、断面の屈折率が連続的に
変化するものでも、コアとクラッドの内外層で屈折率が
異なるもののいずれでも良い。本発明に使用する光ファ
イバーは、遠距離通信を目的とするものではないから、
高品質のものでなくても良く、プラスチック製で十分で
ある。
【0013】本発明に使用する光ファイバーの外径に制
限はないが、カード基体に埋め込むため、100〜50
0μm程度のものが適当と考えられる。光ファイバーの
外径は、ファイバーが交錯する場合も考慮すると、埋め
込む接着剤の厚みの半分程度が適切である。光ファイバ
ーの長さは、実質的にカード長辺の数倍以下であり、光
信号の減衰の差も大きくないので、全数が同一の長がさ
でなくとも良い。
【0014】光駆動型液晶は、東京工業大学池田富樹氏
らが開発した液晶表示方式で、強誘電性液晶中に、光異
性化を示すアゾベンゼン誘導体をドープしたもの、及び
光応答部位を組み込んだネマチック液晶が用いられる。
又、光駆動型液晶を作動させる光は、目視できない赤外
線で作動する光液晶を使用することもできる。光信号と
して赤外線を用いると、リーダライタの発光素子は、量
産されている既製品を使えるので安価にすることができ
る。又リーダライタは、操作中に光信号を出射している
が、光信号が赤外線ならば肉眼で見えないので、このよ
うな作動自体が判らず、システムの信頼性も高く出来
る。
【0015】かかる表示カードの基体は、各種の材料と
構成とすることが出来る。図3、図4の例では、表示カ
ードは、カード基体10A、コアシート7、保護層51
の3層から構成されている。コアシート7の光ファイバ
ーと表示部に相当する部分をくり貫いて除去し、その部
分へ光ファイバー群と接続された表示部を接着剤で埋め
込んで、カード基体10Aと、保護層51で挟み込ん
で、接着剤で積層する。カード基体10A、コアシート
7、保護層51の材料としては、ポリ塩化ビニール・ポ
リエステル樹脂等が用いられる。カード基体10A、コ
アシート7、保護層51の全部をポリ塩化ビニール等の
柔軟性合成樹脂で構成すれば、接着剤を用いないで熱圧
着で積層できる。このような柔軟な熱可塑性合成樹脂を
用いれば、曲げ等の外力に対する回復力があり、携行や
保管中に破壊される危険が低くできる。ガラスのように
割れたり、金属のように折れ曲げ跡が残ることも少な
く、耐久性が良い。コアシート7は、高屈折率合成樹脂
より屈折率の低い合成樹脂を用いてシルクスクリーン印
刷で形成しても良い。
【0016】本発明の表示カードには、磁気カードやI
Cカード等の一般のカードが持つ機能を併せ持たせるこ
ともできる。図示されていないが、本発明の表示カード
に磁気記録層やICチップを具備させることにより両方
の機能を相乗させることができる。
【0017】図5は、任意の画像を表示できる表示カー
ドの外観斜視図である。図5(A)は表示カードの表面
で、画像表示部22が、光駆動型液晶を32×32ケの
表示パターンとして格子状に配置する。この1024ケ
の表示パターンへ入射させる光信号を制御して、任意の
画像を表示する。図5(B)は、表示カードの裏面で、
画像表示部22の全体を含むように背景光導入窓5を設
ける。図5では、光導入部11から光ファイバー21を
経て、画像表示部22の光駆動型液晶を32×32ケの
素子の必要部分を作動させて、二次元バーコードを表示
している例を図示している。二次元バーコードは、リー
ダライタの光信号に対応したカードに固有のコードを表
わしており、その二次元バーコードをリーダライタ側で
読み取ることでカードの認証をすることが出来る。又、
簡単な画像や文字によって広告やカード使用の操作案内
も表示できる。
【0018】更に、画像表示部22の一部は、表示カー
ドのリーダライタへの挿入範囲13とすることで、隠す
ことができる。画像表示部22の一部は、リーダライタ
で覆われて、図5に図示した二次元バーコードは見るこ
とができないが、リーダライタで読み取ることができ
て、より信頼性が増して好都合である。
【0019】又光誘導路は、低屈折率合成樹脂層、高屈
折率合成樹脂層、低屈折率合成樹脂層の3層からなる簡
易な構成とすることができる。図6は、光誘導路に沿っ
た表示カードの断面図である。図7は、図6のAA線の
断面図である。光誘導路の3層は、屈折率に差をつけた
透明合成樹脂を用いる。光誘導路の中央層は、高屈折率
合成樹脂層を用い、その両側を低屈折率合成樹脂層の3
層から構成する。屈折率の差は相対的な関係であって、
同一透明合成樹脂でも、自身より低い屈折率合成樹脂を
組み合わせれば高屈折率合成樹脂として機能し、自身よ
り高い屈折率合成樹脂を組み合わせれば低屈折率合成樹
脂として使用できる。
【0020】図6に示すように、カード基体10Aに、
低屈折率合成樹脂層64、高屈折率合成樹脂層63、低
屈折率合成樹脂層62を順次積層して光誘導路61とす
る。図7は、光誘導路をもう1方から見た表示カードの
断面図で、高屈折率合成樹脂層63の周囲を低屈折率合
成樹脂層62、64で覆われた光誘導路61が形成され
て、光信号が高屈折率合成樹脂層63を導波して行く。
光誘導路のカード端面部は光導入部11となっており、
その反対側には表示部2が接続されている。表示部2
は、光駆動型液晶31の複数の表示パターンから構成さ
れ、そのカード基体10Aとの間に光散乱層がある。光
誘導路の3層は、低屈折率合成樹脂層、高屈折率合成樹
脂層、低屈折率合成樹脂層をシルク印刷法で形成するた
め、通常の円形断面を持つ光ファイバーより光導入口の
断面積を大きくすることができる。このために大容量の
光信号を導入できてより明るい表示ができ、又シルク印
刷法で安価に製造することができる。
【0021】次に、光誘導層及び光散乱層を構成する材
料と層の形成について説明する。光誘導路61は低屈折
率層62、高屈折率層63、低屈折率層64から構成さ
れており、高屈折率層63は光を伝導するコア層とし
て、低屈折率層62、64はクラッド層として光を誘導
するのは光ファイバーの原理と同一であるが、本発明は
高精度で高価な高純度ガラスをコア層とする光ファイバ
ーを使用せず、屈折率の異なる透明合成樹脂をシルクス
クリーン印刷法で3層構成として光誘導層を形成する。
光信号は光誘導層を通過すると減衰するがガラス製の光
ファイバと比較すれば劣るものの、カードという限定さ
れた短距離での使用であれば実質的な問題は少ない。
【0022】光誘導路61の中間で光を伝導する高屈折
率層63は透明な合成樹脂を用い、具体的にはポリメタ
クリル酸メチル等のアクリル系ポリマー、ポリカーボネ
ート、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート、ポリメチルペンテン、エチ
レン酢酸ビニール共重合体、ポリ塩化ビニール、酢酸ビ
ニール塩化ビニール共重合体、ポリアリレート、ポリサ
ルホン、等の光透過性ポリマーであり、ポリマーの屈折
率は通常1.4〜1.7、光透過度は通常80%以上の
ものが用いられる。
【0023】高屈折層63の両側でクラッド層機能を果
たす低屈折率層62、64は透明合成樹脂としてポリ弗
化ビニリデン、非晶性弗素樹脂、ポリウレタン、ポリメ
タクリル酸メチル、ポリアルキルメタクリレート等のア
クリル系ポリマー等が用いられる。
【0024】光散乱層は、高屈折率で透明な合成樹脂に
顔料粒子を分散して用いる。光散乱層の高屈折率合成樹
脂層としては、光誘導路の高屈折率層63と同一かそれ
以上の屈折率を有する透明合成樹脂を用いる。顔料粒子
としては酸化チタン、ガラスビーズ、マグネシア、硫酸
バリウム、シリカ等が用いられる。顔料粒子の直径は
0.4μm〜5μm、好ましくは可視光の波長である4
00nm〜780nmである。顔料粒子直径が大きくな
ると表示パターンの表示輝度は低下するものの5μm程
度まで実用上適用できる。顔料粒子の好ましい形状は球
形である。針状やフレーク状の顔料粒子では散乱光の角
度が偏ったり、他粒子の散乱光を遮ったりするが、極端
な針状や扁平でなければ実用上は支障が少ない。又、着
色顔料を用いればリーダライタの照明光が白色でも着色
光で表示させることができる。
【0025】高屈折率の合成樹脂と顔料を溶媒でインキ
化してシルクスクリーン印刷し乾燥することで層を作成
する。インキ化や印刷適性を向上させるために本発明の
効果を損なわない限り、分散剤、静電気防止剤、滑剤、
増粘剤、可塑剤、染料等を添加することもできる。
【0026】光散乱層及び光誘導層の形成について、説
明する。まず、カード基体10Aに光散乱層を形成す
る。表示パターン全域を含む形状のシルクスクリーン版
を製版し、高屈折率な透明合成樹脂に顔料粒子を分散し
たインキで印刷して光散乱層を得る。光散乱層に分散さ
せる顔料粒子の量は、散乱層へ入ってきた光が顔料粒子
に満遍なくあたる1体積%程度あれば良く、理想的分散
は困難なので、1〜30体積%を分散して用いる。
【0027】次に、光誘導層を構成する低屈折層64、
高屈折率層63、低屈折率層62を形成する。光散乱層
を設けたカード基体10Aに、それぞれの透明合成樹脂
をインキ化して、シルクスクリーン印刷法で構成する。
低屈折率合成樹脂層64は、低屈折率合成樹脂を溶媒で
溶解させたインキを、光誘導路の高屈折率合成樹脂63
部分を網羅するようにシルクスクリーン印刷で、印刷し
乾燥して得る。
【0028】次いで、高屈折率合成樹脂層63は、高屈
折率合成樹脂を溶媒で溶解させたインキで、表示部の表
示パターンと同数の本数、例えば、8桁数字ならば56
本を、低屈折率合成樹脂層64に、シルクスクリーン印
刷で積層状態に形成する。高屈折率合成樹脂層63の厚
みは、光の波長以上であれば良く、厚ければ厚いほど表
示が明るくなり、0.4〜2000μm程度、好ましく
は10〜500μm程度、更に好ましくは100〜30
0μmである。
【0029】更に、低屈折率合成樹脂層62は、低屈折
率合成樹脂を溶媒で溶解させたインキで、高屈折率合成
樹脂層63を覆うように、シルクスクリーン印刷で形成
するが、それぞれ誘導路に接続するそれぞれの表示パタ
ーンの接続部分は低屈折率合成樹脂層62の層を構成し
ないようにシルクスクリーン版を作成しておき、該当し
ない表示パターン部には低屈折率合成樹脂層62の層を
構成して洩光を防止する。低屈折率合成樹脂層62及び
64の厚みは材料が途切れず膜を形成していれば良く、
1〜1000μm程度、好ましくは3〜200μmであ
る。
【0030】次いで、光駆動型液晶材料を表示パターン
形状に封止した液晶表示板を載置し、それぞれの表示パ
ターンのセルと、高屈折率合成樹脂層63のそれぞれの
露出面とを、高屈折率合成樹脂層と同様の屈折率を持つ
接着剤で接続する。この構成で表示カードとしての機能
は、発揮することができるが、表面にポリエチレンテレ
フタレート等を溶媒でインキ化してシルクスクリーン印
刷で保護層とする。保護層としてはポリエチレンテレフ
タレート以外にもポリ塩化ビニール、塩化ビニール酢酸
ビニール共重合樹脂、セルロース系樹脂等の合成及び天
然樹脂が用いることができる。フィルムやシート状物を
積層しても良い。
【0031】他の実施態様の一つとして、透明合成樹脂
からなる光誘導層の光導入部11をカード基体の短辺の
端面ではなく、表面、又は裏面(図示せず)に設けるこ
ともできる。図8は、光導入部を表面に設置した表示カ
ードの平面透視図である。図8は説明のため数字1文字
分のみを表わしている。図9は光導入部を表面に設置し
た表示カードの断面図である。図10は光導入部を表面
に設置した表示カードの外観斜視図である。図8は、光
導入部を表面とする一例を示し、説明のために数字1桁
分を表わしている。カード表面の光導入部66は、光導
入部をカード表面の縁辺部短辺に設けているが、裏面で
も良く、又光誘導路と組み合わせて接続状態の維持がと
れれば、カード表面の他の部分に設けることもできる。
図10(A)は、表示カードの表面で、表示部2と、カ
ードの表面に表面光導入部66が設けられ、(B)は裏
面で表示部2の全体を含む背景光導入窓5が設けられて
いる。
【0032】カード表面の光導入部66は、表示カード
の表面の保護層51及び低屈折率合成樹脂層62を図
9、図10ように一部を削除して、高屈折率合成樹脂層
を露出させる。この表面光導入部66の表面形状は、フ
レネルレンズ状の階段形状とすることで、カード表面に
相対しているリーダライタの発光素子からの光信号を高
屈折率合成樹脂層へ導いて、表示パターンへ入射させ
る。表示パターンを構成している光駆動型液晶が作動し
て、数字が表示される。フレネルレンズ状の階段は、精
密旋盤でフレネルレンズの雌型を刻んだ金属板を、露出
している高屈折率合成樹脂層63へ熱圧着し、冷却後に
剥離することで形成できる。表面光導入部66は、カー
ド基体の薄い断面に設置するよりも、面積を大きくでき
るため、受光量を増せて表示が明るくできる、又発光素
子自体も大型化、高容量化できる。更に、リーダライタ
の機器は、リーダライタの発光素子群と相対する表示カ
ードの位置精度も許容範囲が広くなって、安価で信頼性
を向上できる利点もある。
【0033】この表示カードは、磁気カードやICカー
ドに併設するようにすれば、磁気、又は電気的特性の他
に光特性の解読も必要になることから、偽造・変造・不
正使用を一層困難なものにすることが出来る。
【0034】
【実施例】(実施例1)クレジットカードサイズの6枚
のカードが採取できる厚み150μmの硬質ポリ塩化ビ
ニールシート(カード基体10A)に、表示部の全体を
含む部分に光散乱層を形成する。光散乱層は、表示パタ
ーンのすべての面を含めて印刷できるように、シルクス
クリーン版を製版し、ブチルアルコール40重量%、酢
酸エチル20重量%、酢酸ブチル40重量%の混合溶媒
にポリカーボネート10重量%、直径1μmの酸化チタ
ン1.5重量%を溶解したインキで、シルクスクリーン
印刷し乾燥して、厚み200μmの光散乱層とする。
【0035】次に、厚み460μmの硬質ポリ塩化ビニ
ールコアシート7を、光ファイバーと表示部を載置する
部分を窓空きにして、窓の位置を合わせて重ねる。数字
を表示する光駆動型液晶として、アゾベンゼン誘導体を
ドープした強誘電性液晶を封止した数字表示板と、それ
ぞれの液晶素子56個へ125μm直径の旭硝子社製の
弗素系光ファイバーを接着剤で接続し、他方の光ファイ
バー端面が、カード基体の断面へ導くように配置する。
窓空き部の隙間へは、硬化型シリコーンゲル(東レダウ
コーニングシリコーン社製)を充填する。
【0036】更に、厚み150μmの硬質ポリ塩化ビニ
ールシート(保護層51)を被せてから、室温でプレス
しシリコーンゲルを硬化させ、次いで、120℃で20
分間プレスして、カード基体10A、コアシート7、保
護層51のポリ塩化ビニールシートを融着させて板状と
する。この一体化された板状体を、抜き型で打ち抜き、
厚み760μmで、数字表示板と光ファイバーによる光
回路を有するIDカードを得る。
【0037】(実施例2)クレジットカードサイズの6
枚のカードが採取できる厚み150μmの硬質ポリ塩化
ビニールシート(カード基体10A)に、表示パターン
のすべての面を含めた部分を印刷できるように、シルク
スクリーン版を製版し、ブチルアルコール40重量%、
酢酸エチル20重量%、酢酸ブチル40重量%の混合溶
媒にポリカーボネート10重量%、直径1μmの酸化チ
タン1.5重量%を溶解したインキで、シルクスクリー
ン印刷し乾燥して、厚み200μmの光散乱層とする。
【0038】次いで、トルエン15重量%、キシレン4
5重量%、酢酸エチル20重量%、酢酸ブチル20重量
%の混合溶媒にポリメタクリル酸メチル10重量%を溶
解したインキをシルクスクリーン印刷し乾燥して、厚み
100μmの低屈折率層64を作成する。低屈折率層6
4に、ブチルアルコール40重量%、酢酸エチル20重
量%、酢酸ブチル40重量%の混合溶媒にポリカーボネ
ート10重量%を溶解したインキで、56本の誘導路を
シルクスクリーン印刷で形成し乾燥して、厚み300μ
mの高屈折率層63を作成する。更に、トルエン15重
量%、キシレン45重量%、酢酸エチル20重量%、酢
酸ブチル20重量%の混合溶媒にポリメタクリル酸メチ
ル10重量%を溶解したインキで、誘導路の高屈折率層
のそれぞれに接続する表示パターン部分に層を構成しな
いシルクスクリーン版を用いて印刷し乾燥して、厚み1
00μmの低屈折率層62を積層して、光誘導路を作成
する。
【0039】次いで、アゾベンゼン誘導体をドープした
強誘電性の光駆動型液晶材料を表示パターン形状に封止
した液晶表示板のそれぞれの表示パターンと、高屈折率
合成樹脂層63のそれぞれの露出面とを、高屈折率合成
樹脂層と同様の屈折率を持つ接着剤で接続する。表示カ
ード表面の高屈折率合成樹脂層63と表示部2が形成さ
れていない部分は、厚みが薄くて凹みが生ずる。凹み
は、凹み部分に相当するシルクスクリーン版を作成し、
トルエン15重量%、キシレン45重量%、酢酸エチル
20重量%、酢酸ブチル20重量%の混合溶媒にポリメ
タクリル酸メチル10重量%を溶解したインキで、印刷
して平坦化する。
【0040】更に、厚み150μmの硬質ポリ塩化ビニ
ールシート(保護層51)を重ねて、熱圧着することで
融着して板状体を得た。クレジットカードサイズに打ち
抜いて表示カードを得る。
【0041】この実施例1、実施例2の表示カードを、
56個の発光素子を持つリーダライタに装着したとこ
ろ、光信号に対応する画像が表示された。
【0042】又実施例1と同様の製法で作成した図5の
32×32ドットからなる画像表示部を持つ表示カード
を、リーダライタに挿入して暗礁番号を入力すると、所
定のロジックで変換された光信号が、リーダライタの発
光素子から出射されて、信号に対応する二次元バーコー
ドがカードに表示された。この表示された二次元バーコ
ードがリーダライタで読み込まれて、ホストコンピュー
タの暗証番号と照合されて同一と判定がされて、コンピ
ュータシステムへログオンできて、システムが使用可能
状態となった。
【0043】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の表示カ
ードは、カードに数字や画像等の任意の情報を表示する
ことができ、しかも、リーダライタで固有の変換をする
こともできる。表示カードをIDカードとして用いれ
ば、確実にカードを認定することができて、偽造・変造
・不正使用を排除することが出来る。
【0044】カラー表示や変化する文字列は、リーダラ
イタの光信号を出射する発光素子の放射波長とその点滅
を制御することで、表示することができる。パスワード
等の属性情報は、リーダライタ側で固有の変換を行うの
で、属性情報のコードを変更する時にも、新しくカード
を発行し直す必要はない。カード側には電源も電気回路
もないので、端子部の接触不良又は電気的ノイズによ
る、動作不良も発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一例を示す外観斜視図である。
【図2】 数字を表わす表示パターンの配置を示す平面
図である。
【図3】 光ファイバーに沿った断面図である。
【図4】 光ファイバーと表示パターンの配置を示す平
面透視図である。
【図5】 任意の画像を表示できる表示カードの外観斜
視図である。
【図6】 光誘導路に沿った表示カードの断面図であ
る。
【図7】 図6のAA線の断面図である。
【図8】 光導入部を表面に設置した表示カードの平面
透視図である。
【図9】 光導入部を表面に設置した表示カードの断面
図である。
【図10】 光導入部を表面に設置した表示カードの外
観斜視図である。
【符号の説明】
1 表示カード 2 表示部 2A、2B、2C、2D、2E、2F、2G 表示パタ
ーン 4 リーダライタへの装着部 5 背景光導入窓 7 コアシート 8 接着剤 10A カード基体 11 光導入部 11A、11B、11C、11D、11E、11F、1
1G 光導入口 13 リーダライタへの挿入範囲 21A、21B、21C、21D、21E、21F、2
1G 光ファイバー 22 画像表示部 31 光駆動型液晶層 41 光散乱層 51 保護層 61 光誘導路 62 低屈折率合成樹脂 63 高屈折率合成樹脂 63A、63B、63C、63D、63E、63F、6
3G 高屈折率合成樹脂 64 低屈折率合成樹脂 66 表面光導入部 66A、66B、66C、66D、66E、66F、6
6G 表面光導入口

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光誘導路と光駆動型液晶からなる表示部
    を具備したカードであって、カードの光導入部に相対し
    たリーダライタからの光信号を受光し、光誘導路で誘導
    し、光駆動型液晶を作動させて、カードへ情報を表示さ
    せることを特徴とする光駆動型液晶を有する表示カー
    ド。
  2. 【請求項2】 表示部が、数字を表わせる表示パターン
    であることを特徴とする請求項1記載の光駆動型液晶を
    有する表示カード。
  3. 【請求項3】 表示部が、任意の画像を表わせる表示パ
    ターンであることを特徴とする請求項1記載の光駆動型
    液晶を有する表示カード。
  4. 【請求項4】 光誘導路が、光ファイバーであることを
    特徴とする請求項1ないし請求項3記載の光駆動型液晶
    を有する表示カード。
  5. 【請求項5】 光誘導路が低屈折率合成樹脂層、高屈折
    率合成樹脂層、低屈折率合成樹脂層の3層から構成され
    ていることを特徴とする請求項1ないし請求項3記載の
    光駆動型液晶を有する表示カード。
  6. 【請求項6】 表示部の背面に光散乱層を有することを
    特徴とする請求項1ないし請求項5記載の光駆動型液晶
    を有する表示カード。
  7. 【請求項7】 光散乱層が、光誘導路の高屈折率合成樹
    脂層と同一かそれ以上の屈折率である透明合成樹脂と顔
    料粒子からなることを特徴とする請求項1ないし請求項
    6記載の光駆動型液晶を有する表示カード。
  8. 【請求項8】 光導入部をカードの表面又は裏面へ設け
    ることを特徴とする請求項5ないし請求項7記載の光駆
    動型液晶を有する表示カード。
  9. 【請求項9】 リーダライタの光信号に赤外線を用い、
    光駆動型液晶が赤外線で作動することを特徴とする請求
    項1ないし請求項8記載の光駆動型液晶を有する表示カ
    ード。
  10. 【請求項10】 カード基体が、熱可塑性合成樹脂であ
    ることを特徴とする請求項1ないし請求項9記載の光駆
    動型液晶を有する表示カード。
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