JP2002164279A - 荷電粒子線露光装置、及び半導体デバイスの製造方法 - Google Patents

荷電粒子線露光装置、及び半導体デバイスの製造方法

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JP2002164279A
JP2002164279A JP2000363158A JP2000363158A JP2002164279A JP 2002164279 A JP2002164279 A JP 2002164279A JP 2000363158 A JP2000363158 A JP 2000363158A JP 2000363158 A JP2000363158 A JP 2000363158A JP 2002164279 A JP2002164279 A JP 2002164279A
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particle beam
magnetic
lens
wafer
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JP2000363158A
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Mamoru Nakasuji
護 中筋
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度や経時変化によって特性の変化が少な
く、しかもレンズを小型化することができる荷電粒子線
露光装置を提供する。 【解決手段】 ウェハ側投影レンズ3のレンズコア15
を、レンズコイルをほぼ囲む部分15aと、その両端に
設けられ、光軸5に垂直な2枚の円板状の磁極15bか
ら構成するようにし、偏向器9〜11の発生する磁場と
ウェハ側投影レンズ3が発生する磁場の干渉を防止する
ために設けられているフェライトスタック16の内側
に、磁極15bが突き出すようにしている。磁極15b
は偏向器9〜11に近いが、ほぼ磁気飽和に近い状態に
あるため、偏向器9〜11が作る磁場を引き込む力が弱
いので問題とはならない。又、磁極15bはフェライト
で形成されているので、偏向器9〜11の発生する磁場
により渦電流が発生することが無く、渦電流により温度
が上昇したり、偏向器磁場を乱したりすることが無い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レチクル(本明細
書においてレチクルとはマスクを含む概念である)上に
形成されたパターンを、荷電粒子線投影光学系を用いて
ウェハに露光転写する荷電粒子線露光装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスに要求される集積度が高
まるにつれて、最小線幅が100nm未満の回路パターンを
ウェハ上に形成する必要が生じ、従来の光学方式の露光
転写装置が使用できなくなってきている。このような微
小線幅のパターンを高スループットで露光転写できるも
のとして、分割露光転写方式の荷電粒子線露光装置が注
目を集めている。
【0003】分割露光方式においては、露光転写光学系
には、一般的に縮小転写方式が用いられ、最も一般的に
は、レチクル上のパターンを1/4に縮小してウェハに
転写する方式が用いられている。このような露光転写方
式においては、レチクルとウェハの間に設けられたアパ
ーチャを対称の中心として、4:1の対称比を有するレ
ンズ系をこのアパーチャの上下に配置するのが一般的で
ある(対称磁気ダブレット)。すなわち、アパーチャよ
りウェハ側に設けられるレンズ系を構成する機器の大き
さは、アパーチャよりレチクル側に設けられるレンズ系
を構成する機器の大きさに対して原則として1/4とな
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来は、このような荷
電粒子線露光装置を構成するレンズのコアの断面積は、
コア内で磁気飽和が起こらないように十分大きな断面積
とされていた。又、偏向器により発生する磁場によりコ
アに渦電流が発生するのを防ぐため、コアとして絶縁体
であるフェライトを用いることが多かった。しかしなが
ら、フェライトの飽和磁束密度は、4650ガウスと小さい
ため、コア内で磁気飽和が起こらないようにするために
は大きな断面積のコアを使用しなければならなかった。
【0005】特に、ウェハ側のレンズのコアの断面積を
大きくすると、レチクル側のコアの断面積は前記対称性
を考えた場合その16倍となり、非常に大きくなると言
う問題点があった。又、透磁率が低い領域では、透磁率
が温度や経時変化により変化したとき、これにより、レ
ンズの特性が大きく変わってしまうという問題点もあっ
た。又、実際の荷電粒子線露光装置においては、スペー
ス的な制約のために、ウェハ側レンズのコアの断面積を
大きくすることには限界があった。
【0006】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、温度や経時変化によって特性の変化が少なく、
しかもレンズを小型化することができる荷電粒子線露光
装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の第1の手段は、レチクル上に形成されたパターンを、
荷電粒子線投影光学系を用いてウェハに露光転写する荷
電粒子線露光装置であって、荷電粒子線投影光学系がレ
チクルとウェハの間に設けられたアパーチャよりウェハ
側にレンズを有し、当該レンズの磁気回路を構成する強
磁性体部品の断面積は、当該強磁性体部品中を通過する
磁束密度の値が、その強磁性体部品材料の透磁率をほぼ
最大とする磁束密度の値となるような断面積及びコーナ
形状とされていることを特徴とする荷電粒子線露光装置
(請求項1)である。
【0008】本手段においては、強磁性体部品中を通過
する磁束密度の値が、その強磁性体部品材料の透磁率を
ほぼ最大とする磁束密度の値となるような断面積及びコ
ーナ形状とされているので、材料の温度変化や経時変化
によって透磁率が変化しても、その影響が小さく、従っ
て荷電粒子線露光装置の特性変化が小さい。又、磁束密
度が高い領域で使用しているので、その分、断面積を小
さくすることができ、レンズを小型化することができ
る。
【0009】前記課題を解決するための第2の手段は、
前記第1の手段であって、前記強磁性体部品を構成する
材料がパーメンジュールであり、その磁極付近の断面積
は、その部分での磁束密度が104〜1.5×104ガウスとな
るように決定されていることを特徴とするものである。
【0010】パーメンジュールは最大透磁率となる磁束
密度が大きいので、これを前記第1の手段に使用する
と、磁気回路の断面積を小さくすることができる。よっ
て、レンズを小型化するのに特に有効である。パーメン
ジュールにおいては、磁気飽和の影響が少なく、かつ最
大透磁率を与える磁束密度は、104〜1.5×104ガウスで
ある。
【0011】前記課題を解決するための第3の手段は、
前記第1の手段であって、前記強磁性体部品を構成する
材料がニッケル45%のパーマロイであり、その磁極付近
の断面積は、その部分での磁束密度が5000〜7000ガウス
となるように決定されていることを特徴とするもの(請
求項3)である。
【0012】ニッケル45%のパーマロイは最大透磁率と
なる磁束密度が比較的大きく、かつ最大透磁率が大きい
ので、これを前記第1の手段に使用すると、透磁率が温
度変化等で変動してもその影響を最小化するのに特に有
効である。ニッケル45%のパーマロイにおいては、最大
透磁率を与える磁束密度は、5000〜7000ガウスである。
【0013】前記課題を解決するための第4の手段は、
レチクル上に形成されたパターンを、荷電粒子線投影光
学系を用いてウェハに露光転写する荷電粒子線露光装置
であって、荷電粒子線投影光学系を構成する少なくとも
1つのレンズの磁気回路が、レンズコイルをほぼ囲む部
分と、その両端部分から光軸に直角に内側に突き出した
磁極部分に分けられ、レンズコイルをほぼ囲む部分は、
強磁性体中の磁束密度が、4000〜5000ガウスのときスー
パマロイ、5000〜14000ガウスのときパーマロイ45、1
4000ガウス以上のときパーメンジュールであり、前記磁
極部分はフェライトで形成されていることを特徴とする
荷電粒子線露光装置(請求項4)である。
【0014】本手段においては、磁気回路がコイルをほ
ぼ囲むようにコイルの周囲に形成された部分と、その両
端部にそれぞれ接続され、光軸に直角に内側に突き出し
た磁極部分に分けられている。そして、前者は、磁束密
度を高くしてなるべく断面積を小さくできるように、ス
ーパマロイ、パーマロイ、又はパーメンジュールのいず
れかで形成されている。後者は、光軸に近く偏向器が作
る磁場の影響を受けるため、渦電流を発生しない絶縁体
のフェライトとされている。よって、レンズを小型化で
きると共に、渦電流によりダイナミックフォーカスレン
ズ、ダイナミックスティグレンズ、及び偏向器の静定時
間が長くなるのを防止することができる。
【0015】前記課題を解決するための第5の手段は、
レチクル上に形成されたパターンを、荷電粒子線投影光
学系を用いてウェハに露光転写する荷電粒子線露光装置
であって、荷電粒子線投影光学系を構成する少なくとも
1つのレンズの磁気回路は、偏向器の磁場をシールドす
るフェライトスタックより内側がフェライト、外側が、
強磁性体中の磁束密度が、4000〜5000ガウスのときスー
パマロイ、5000〜14000ガウスのときパーマロイ45、1
4000ガウス以上のときパーメンジュールで形成されてい
ることを特徴とする荷電粒子線露光装置(請求項5)で
ある。
【0016】本手段においては、偏向器の磁場をシール
ドするフェライトスタックより外側においては、偏向器
が発生する磁場の影響を受けにくいので、磁気回路をパ
ーマロイ、鉄、又はパーメンジュールのいずれかで形成
して、磁束密度を高くし、なるべく断面積を小さくでき
るようにしている。すなわち、外側を、強磁性体中の磁
束密度が、4000〜5000ガウスのときスーパマロイ、5000
〜14000ガウスのときパーマロイ45、14000ガウス以上
のときパーメンジュールで形成している。
【0017】一方、フェライトスタックより内側は、偏
向器が発生する磁場が通るので、絶縁体であるフェライ
トで形成して、渦電流が発生しないようにしている。よ
って、レンズを小型化できると共に、渦電流によりダイ
ナミックフォーカスレンズ、ダイナミックスティグレン
ズ、及び偏向器の静定時間が長くなるのを防止すること
ができる。
【0018】前記課題を解決するための第6の手段は、
前記第1の手段から第5の手段のいずれである荷電粒子
線露光装置を使用して、レチクルに形成されたパターン
をウェハに転写する工程を有してなることを特徴とする
半導体デバイスの製造方法(請求項6)である。
【0019】本発明においては、温度変化や経時変化の
少ない荷電粒子線露光装置、偏向磁場特性が渦電流によ
り遅れが生じない荷電粒子線露光装置を使用して露光転
写を行っているので、微細なパターンを有する半導体デ
バイスを高スループットで製造することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1に代表的な強磁性材料のB−
Hカーブ(初期ヒステリシス曲線)を示す。Aはスーパ
マロイ、Bは45パーマロイ、Cはパーメンジュール、
Dは電磁軟鉄の特性である。45°の線は透磁率一定を示
し、この線とB−Hカーブとの交点がその材料のその磁
束密度での透磁率となる。
【0021】図1を見ると分かるように、透磁率は磁化
の程度が大きくなるにつれて増加し、ある点で最大値に
達し、その後は磁化の程度が大きくなるにつれて減少す
る。そして、B−Hカーブと透磁率を示す直線とが接す
る点での透磁率が、最大透磁率に相当する。
【0022】レンズを設計するとき、磁束が磁気回路の
外部に漏れると、希望どおりの特性が得られなくなるの
で、なるべく磁束が磁気回路を構成する材料中を通り、
外部に漏れないようにすることが好ましい。そのために
は、透磁率が高い材料を使用することが好ましい。又、
17で示したコーナ部では、磁束密度が局部的に大きく
なるので、図2に示すように曲率を持たせることが好ま
しい。
【0023】又、なるべく磁気回路中を通る磁束密度を
大きくした方が、磁気回路を構成する材料の断面積を小
さくでき、レンズを小型化できると共に、透磁率が大き
い方が、材料の温度変化、経時変化等で透磁率が変化し
たときの影響を受けないので好ましい。
【0024】しかし、同じ材料を使用した場合には、前
述のように透磁率が高い領域で使用することと、磁束密
度が大きい領域で使用することとを両立させるには、前
記B−Hカーブと透磁率一定の直線の接点で使用するの
が最も良い。
【0025】図1から結論されることは、磁束密度が最
大透磁率を与える磁束密度より低い領域では、磁気回路
の断面積を小さくすることにより磁束密度を上げて、透
磁率を最大透磁率に近づけることが、全ての面で好まし
い。この点で、従来の磁気回路の設計方法には問題があ
ったことになる。
【0026】一方、磁束密度が最大透磁率を与える磁束
密度より高い領域では、磁気回路の断面積を小さくする
と、磁束密度が上がることにより透磁率が下がり、漏洩
磁束が多くなるので好ましくない。
【0027】本発明の一つの実施の形態においては、磁
束密度が最大透磁率を与える磁束密度より高い領域で使
用することにより、磁気回路の断面積を小さくし、それ
によってレンズを小型化すると共に、磁気回路を構成す
る強磁性材料の温度変化や経時変化の影響を受けにくく
している。
【0028】第1の例においては、パーメンジュールで
磁気回路を形成し、磁束密度が最大となる磁極付近の断
面積は、その部分での磁束密度が104〜1.5×104ガウス
となるように設計している。
【0029】第2の例においては、ニッケル45%のパー
マロイで磁気回路を形成し、磁束密度が最大となる磁極
付近の断面積は、その部分での磁束密度が5000〜7000ガ
ウスとなるように設計している。
【0030】なお、図1を見ると分かるように、45パ
ーマロイ、パーメンジュールのB−Hカーブは、磁束密
度が14000ガウス付近で、又、スーパマロイと45パー
マロイのB−Hカーブは7000ガウスで交差している。よ
って、この3者を比較すると、14000ガウスの磁束密度
以上で磁気回路を設計する場合は、パーメンジュールを
用いると透磁率を一番高くすることができ、7000〜1400
0ガウスの磁束密度で磁気回路を設計する場合は、45
パーマロイを使用すると透磁率を一番高くすることがで
き、7000ガウス以下の磁束密度で磁気回路を設計する場
合は、スーパマロイを使用すると透磁率を一番高くする
ことができる。
【0031】図2に本発明の実施の形態の一例である電
子線露光装置の投影光学系の概要を示す。なお、この電
子線露光装置の照明光学系は図示を省略している。図2
において、1はレチクル、2はレチクル側投影レンズ、
3はウェハ側投影レンズ、4はウェハ、5は光軸、6〜
11は偏向器、12はアパーチャ、13はレンズコア、
14はフェライトスタック、15はレンズコア、15a
はレンズコアのうちレンズコイルをほぼ囲む部分、15
bは磁極(ポールピース)、16はフェライトスタック
である。
【0032】レチクル1でパターン化された電子線は、
レチクル側投影レンズ2とウェハ側投影レンズ3で1/
4に縮小され、ウェハ4に上にレチクル1上のパターン
の像を結像する。光軸5から離れた位置に形成されてい
るパターンを収差を低減させるため、偏向器6〜11が
設けられ、投影レンズ2、3が発生する収差を補正して
いる。レチクル側投影レンズ2、偏向器6〜8と、ウェ
ハ側投影レンズ3、偏向器9〜11との間にはアパーチ
ャ12が設けられ、これよりレチクル側に設けられてい
る機器とウェハ側に設けられている機器とは、原則とし
てアパーチャ12の中心に対して4:1の点対称となっ
ており、いわゆる対称磁気ダブレットを構成している
(ただし、作図の都合上、図2においては対称比を2:
1として作図している)。
【0033】レチクル側投影レンズ2は寸法が大きく、
かつスペースが十分あるため、レンズコア13の断面積
を大きくすることができ、レンズコア13が磁気飽和す
ることが無いので、磁束はほぼ全部レンズコア13の中
を通り外部に漏れて問題を起こすことが無い。又、偏向
器6〜8の発生する磁場とレチクル側投影レンズが発生
する磁場の干渉を防止するために設けられているフェラ
イトスタック14の内径と、偏向器6〜8の外径の差を
十分とることができるので、前記両磁場の干渉をほぼ完
全に防ぐことができる。
【0034】これに対し、ウェハ側投影レンズ3は、対
称磁気ダブレット条件を満たそうとすると、寸法をレチ
クル側投影レンズの1/4にしなければならず、設計条
件が厳しくなる。よって、レンズコア15を、レンズコ
イルをほぼ囲む部分15aと、その両端に設けられ、光
軸5に垂直な2枚の円板状の磁極15bから構成するよ
うにし、偏向器9〜11の発生する磁場とウェハ側投影
レンズ3が発生する磁場の干渉を防止するために設けら
れているフェライトスタック16の内側に、磁極15b
が突き出すようにしている。
【0035】このことにより、フェライトスタック16
の内径と偏向器9〜11の外径との差を大きくし、偏向
器9〜11の作る磁場とウェハ側投影レンズ3が作る磁
場との干渉を少なくしている。磁極(ポールピース)1
5bは偏向器9〜11に近いが、ほぼ磁気飽和に近い状
態にあるため、偏向器9〜11が作る磁場を引き込む力
が弱いので、大きな問題とはならない。又、磁極15b
はフェライトで形成されているため、偏向器9〜11の
発生する磁場により渦電流が発生することが無いので、
渦電流により温度が上昇したり、偏向器磁場を乱したり
することが無い。
【0036】これに対し、レンズコア15のうち、レン
ズコイルをほぼ囲む部分15aはパーメンジュールで形
成し、磁束密度が15000ガウス程度となるような断面積
として、断面積を小さくしている。特に、フェライトス
タック16の近傍では磁束が集中するので、できるだけ
フェライトスタック16の近傍に至るまでパーメンジュ
ールを用いるようにしている。又、レチクル側投影レン
ズ2のレンズコア13は45パーマロイを用い、磁束密
度が約6500ガウスとなるような断面積としている。
【0037】以下、本発明に係る半導体デバイスの製造
方法の実施の形態の例を説明する。図3は、本発明の半
導体デバイス製造方法の一例を示すフローチャートであ
る。この例の製造工程は以下の各主工程を含む。 ウェハを製造するウェハ製造工程(又はウェハを準備
するウェハ準備工程) 露光に使用するマスクを製作するマスク製造工程(又
はマスクを準備するマスク準備工程) ウェハに必要な加工処理を行うウェハプロセッシング
工程 ウェハ上に形成されたチップを1個ずつ切り出し、動
作可能にならしめるチップ組立工程 できたチップを検査するチップ検査工程 なお、それぞれの工程はさらにいくつかのサブ工程から
なっている。
【0038】これらの主工程の中で、半導体のデバイス
の性能に決定的な影響を及ぼす主工程がウェハプロセッ
シング工程である。この工程では、設計された回路パタ
ーンをウェハ上に順次積層し、メモリやMPUとして動
作するチップを多数形成する。このウェハプロセッシン
グ工程は以下の各工程を含む。 絶縁層となる誘電体薄膜や配線部、あるいは電極部を
形成する金属薄膜等を形成する薄膜形成工程(CVDや
スパッタリング等を用いる) この薄膜層やウェハ基板を酸化する酸化工程 薄膜層やウェハ基板等を選択的に加工するためにマス
ク(レチクル)を用いてレジストのパターンを形成する
リソグラフィー工程 レジストパターンに従って薄膜層や基板を加工するエ
ッチング工程(例えばドライエッチング技術を用いる) イオン・不純物注入拡散工程 レジスト剥離工程 さらに加工されたウェハを検査する検査工程 なお、ウェハプロセッシング工程は必要な層数だけ繰り
返し行い、設計通り動作する半導体デバイスを製造す
る。
【0039】図4は、図3のウェハプロセッシング工程
の中核をなすリソグラフィー工程を示すフローチャート
である。このリソグラフィー工程は以下の各工程を含
む。 前段の工程で回路パターンが形成されたウェハ上にレ
ジストをコートするレジスト塗布工程 レジストを露光する露光工程 露光されたレジストを現像してレジストのパターンを
得る現像工程 現像されたレジストパターンを安定化させるためのア
ニール工程 以上の半導体デバイス製造工程、ウェハプロセッシング
工程、リソグラフィー工程については、周知のものであ
り、これ以上の説明を要しないであろう。
【0040】本実施の形態においては、リソグラフィー
工程における露光転写に、本発明に係る荷電粒子線露光
装置を使用している。よって、温度変化や経時変化が少
なく、偏向磁場特性が渦電流により乱されにくく、微細
なパターンを有する半導体デバイスを歩留よく製造する
ことができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1から請求項3に係る発明においては、材料の温度変
化や経時変化があっても透磁率の変化が小さく、従って
荷電粒子線露光装置の特性変化が小さい。又、透磁率が
高い領域で使用しているので、その分、断面積を小さく
することができ、レンズを小型化することができる。
【0042】請求項4に係る発明、請求項5に係る発明
においては、レンズを小型化できると共に、渦電流によ
り荷電粒子線露光装置の特性が乱されるのを防止するこ
とができる。
【0043】請求項6に係る発明においては、微細なパ
ターンを有する半導体デバイスを歩留よく製造すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】代表的な強磁性材料のB−Hカーブ(初期ヒス
テリシス曲線)を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態の一例である電子線露光装
置の投影光学系の概要を示す図である。
【図3】本発明の半導体デバイス製造方法の一例を示す
フローチャートである。
【図4】リソグラフィー工程を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1…レチクル、2…レチクル側投影レンズ、3…ウェハ
側投影レンズ、4…ウェハ、5…光軸、6〜11…偏向
器、12…アパーチャ、13…レンズコア、14…フェ
ライトスタック、15…レンズコア、15a…レンズコ
アのうちレンズコイルをほぼ囲む部分、15b…磁極
(ポールピース)、16…フェライトスタック、17…
コーナ部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レチクル上に形成されたパターンを、荷
    電粒子線投影光学系を用いてウェハに露光転写する荷電
    粒子線露光装置であって、荷電粒子線投影光学系がレチ
    クルとウェハの間に設けられたアパーチャよりウェハ側
    にレンズを有し、当該レンズの磁気回路を構成する強磁
    性体部品の断面積は、当該強磁性体部品中を通過する磁
    束密度の値が、その強磁性体部品材料の透磁率をほぼ最
    大とする磁束密度の値となるような断面積及びコーナ形
    状とされていることを特徴とする荷電粒子線露光装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の荷電粒子線露光装置で
    あって、前記強磁性体部品を構成する材料がパーメンジ
    ュールであり、その磁極付近の断面積は、その部分での
    磁束密度が104〜1.5×104ガウスとなるように決定され
    ていることを特徴とする荷電粒子線露光装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の荷電粒子線露光装置で
    あって、前記強磁性体部品を構成する材料がニッケル45
    %のパーマロイであり、その磁極付近の断面積は、その
    部分での磁束密度が5000〜7000ガウスとなるように決定
    されていることを特徴とする荷電粒子線露光装置。
  4. 【請求項4】 レチクル上に形成されたパターンを、荷
    電粒子線投影光学系を用いてウェハに露光転写する荷電
    粒子線露光装置であって、荷電粒子線投影光学系を構成
    する少なくとも1つのレンズの磁気回路が、レンズコイ
    ルをほぼ囲む部分と、その両端部分から光軸に直角に内
    側に突き出した磁極部分に分けられ、レンズコイルをほ
    ぼ囲む部分は、強磁性体中の磁束密度が、4000〜5000ガ
    ウスのときスーパマロイ、5000〜14000ガウスのときパ
    ーマロイ45、14000ガウス以上のときパーメンジュー
    ルであり、前記磁極部分はフェライトで形成されている
    ことを特徴とする荷電粒子線露光装置。
  5. 【請求項5】 レチクル上に形成されたパターンを、荷
    電粒子線投影光学系を用いてウェハに露光転写する荷電
    粒子線露光装置であって、荷電粒子線投影光学系を構成
    する少なくとも1つのレンズの磁気回路は、偏向器の磁
    場をシールドするフェライトスタックより内側がフェラ
    イト、外側が、強磁性体中の磁束密度が、4000〜5000ガ
    ウスのときスーパマロイ、5000〜14000ガウスのときパ
    ーマロイ45、14000ガウス以上のときパーメンジュー
    ルで形成されていることを特徴とする荷電粒子線露光装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5のうちいずれか1
    項に記載の荷電粒子線露光装置を使用して、レチクルに
    形成されたパターンをウェハに転写する工程を有してな
    ることを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107887245A (zh) * 2017-09-28 2018-04-06 浙江大学 一种可控涡旋电子束生成方法、装置

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