JP2016219292A - 電子レンズおよびマルチコラム電子ビーム装置 - Google Patents

電子レンズおよびマルチコラム電子ビーム装置 Download PDF

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【課題】電子ビームによる直接描画を高速で行う。【解決手段】Z軸方向に着磁された永久磁石リング(101)と、永久磁石リング(101)の上部より上方に向けて伸びる第1強磁性体(103)と、永久磁石リング(101)の下面に配置される第2強磁性体(104)と、第1磁性体の上部において外方に伸びる第3強磁性体と、外部磁界から隔離する第4強磁性体とを有する。第1強磁性体と第2強磁性体は第1ギャップ(106)を介し、第2強磁性体(104)と第4強磁性体(102)は第2ギャップ(107)を介し、第3強磁性体(105)と、第4強磁性体(102)は第3ギャップ(108)を介し対向する。【選択図】図2

Description

本発明は、半導体の描画装置などに用いる永久磁石を用いた電子レンズおよびこれを用いたマルチコラム電子ビーム装置に関する。
今般、2つの理由から電子ビーム描画装置を半導体基板の直接描画する装置として使用したいとの要望が強まっている。1つ目の理由は、マスクに関することである。光露光で使用するマスクのコストが高騰しており、約30枚使用するマスクが1セットで5億円以上することと、多くの種類の半導体製品を工場で処理する場合にマスク管理のコストが膨大になることである。このためにマスクレスで半導体ウェハを直接描画処理できる技術として電子ビーム描画技術が要望されている。2つ目の理由は、マスクを使用しないことで、16nm以下の微細化にも使用できることである。
電子ビーム描画技術の大きな課題は描画速度の遅さである。通常1本のコラム(電子光学鏡筒とも呼ぶ)では、300mmφウェハ1枚の描画に10時間以上かかる。そこで、1本のコラムの中に1000本以上のビームを形成して描画速度を上げる方法が提案されている。しかし、この方法では、ビーム同士の間隔が狭い。1から2mm程度の空間に、1μA以上の電流値の電子ビームを照射すると、クーロン斥力によるビームボケが起こるために、電子ビームの電流値を大きくすることができない。そこで、コラムが1本のみの電子ビーム描画装置では、処理能力が圧倒的に不足していた。少なくとも1時間に10枚以上の半導体ウェハを描画処理する処理能力を有するためには、50kVで90μA以上の電流値が必要である。通常ビームボケは電流値と比例するので、もし90μAの電流値を1本のコラムで実現しようとすると、1.5μmのボケが出て、微細パターンを描画することはできない。
このような課題を解決するためには、直径30mm以下のコラムを300mmφウェハ上に約90本並べることが、考えられる。各コラムはそれぞれがアース電位の金属筒で隔離されているので、あるコラムの電子ビームが隣接するコラムの電子ビームと相互作用することはない。1コラムで1μAで90本で90μAの電流値が同時に描画処理に使用できる。それゆえに描画速度は、必要とされる1時間10枚(300mmφウェハ)に達する。そして、ビームボケは16nmのパターン描画にも使用できる程度で大きくはない。
300mmφウェハ上に90本のコラムを設置するためには、1本のコラムが直径で30mm以下でなくてはならない。正確には27mm以下が必要である。このように細いコラムであるだけでなく、クーロン効果を低減するためには、ビームの進行方向の距離すなわちZ軸方向の距離Lが短いことが必要である。なぜならばコラムが長いとクーロン効果によるビームボケがコラムの長さに正比例して、大きくなるためである。従って、短いコラム、5段レンズで約40cm程度の長さのコラムを形成する必要がある。そのためには、50kVの電子ビームの場合には、焦点距離が10mm以下の強度の強磁界を形成できる電子レンズが必須となる。
このような電子レンズを構成するためにはZ軸方向に約5mmの半値幅とピーク磁界強度が3000から5000ガウスの磁界を実現する電子レンズを構成する必要がある。このような強磁界を製作する方法は4つある。
1つ目は常伝導の電流による磁界形成である。しかし、3000ガウスもの磁界を得るためには、数千ターンの巻線が必要であるので、とても直径30mmの磁界レンズを構成することはできない。通常は、半径50mm以上、直径100mm以上の太さのレンズになる。そのために1つ目の方法は採用できない。
2つの目の方法は超伝導コイルを用いるものである。超伝導であれば、大電流を流し40000ガウスから100000ガウスの磁界が得られる。しかし、現在のところ常温で超電導にする方法は見つかっていない。そこで、液体窒素77K度以下の極低温が必要であるが、電子光学鏡筒を極低温の液体窒素や液体ヘリウムで冷却すれば、温度勾配が大きくなるので、半導体ウェハが冷却されて、温度膨張係数によって、微細パターンを10nm以下の精度で配置することが困難になる。なぜなら半導体ウェハの搭載されたステージと、電子光学鏡筒の全体は常温であるから、電子レンズの電流が流れる部分だけ77K度以下の極低温にすることは非常に困難なことである。
3つ目の方法は、90本のレンズ全体の外周に大きな電流を流す共通コイルを設置して、個々のレンズに微小な電流を流せるようにすることであるが、この場合には個々の電子レンズの磁界の軸対称性を確保することが容易でない。この方法では、十分な軸対称なレンズが構成できず、電子ビーム描画装置を製作できない。
4番目の方法は、主たる強磁界発生源として、永久磁石を使用することである。永久磁石は、現状でサマリウムコバルトとネオジムが磁界強度が最も高い磁性体である。サマリウムコバルトは欠けやすくもろいので、電子ビーム描画装置用レンズの仕様に不適である。ネオジムは硬く、破壊しにくいので好適である。リング状の形状で中心軸をZ軸とした場合にZ軸方向に着磁し、Z軸上で4000ガウスの強磁界を得る。
しかし、永久磁石をレンズに使用しようとした場合には、以下の課題がある。第1に円柱リング型の永久磁石の軸周辺の磁界に若干の不均一性があり、磁界レンズを構成する場合に完全な軸対称レンズから外れた不完全なレンズになることがある。第2に永久磁石の着磁が所定の値から外れた場合には、必ず焦点距離を微調整する必要がある。第3にもっとも効率的に微細な外径を有する、強度の強いレンズである必要がある。
この様な、諸条件を満足するように永久磁石を用いたレンズを実現できれば、電子ビーム描画装置による微細パターンの描画を実用的なスピードで行うことが可能になる。
特許文献1には、永久磁石を用いた電子レンズが示されている。図1に示すように、リング形状の永久磁石1が強磁性体(2,3)と強磁性体(4)によって囲まれていて、ポールピースギャップ(100)で、磁界を電子ビームに作用させて収束する。
しかし、このレンズでは、
1)内径約5mmの電子レンズの外直径が30mm以下に小さくならない、
2)中心軸上に3000ガウス程の大きな磁界ができない、
という重大な欠点があって、上述のような課題を解決することができない。
特開2007−311117号公報
従って、以下の諸項目を同時に満足できる永久磁石を用いた電子レンズが望まれる。
1)永久磁石内径約5mmで、外径が30mm以下の電子レンズを構成する。
2)永久磁石内部に常伝導の磁界補正用コイルを具備して、焦点距離を精密に微調整できるようにする。
3)軸上磁界として、軸対称性の均一な、かつ3000から5000ガウスの強磁界を発生できるようにする。
本発明に係る電子レンズは、図2に示すように、
電子銃からZ軸方向の下方に射出される電子ビームを収束するための磁界型の電子レンズであって、
リング型で、中心軸が電子レンズの中心軸に一致し、Z軸方向に着磁された永久磁石リング(101)と、
中空円筒型で、外径が前記永久磁石リング(101)の内径より小さく、前記永久磁石リング(101)の上部より上方に向けて伸びる第1強磁性体(103)と、
ドーナツ型で、前記永久磁石リング(101)の下面に隣接配置され、前記永久磁石リング(101)の内周よりも中心側まで伸びる第2強磁性体(104)と、
ドーナツ型で、前記第1強磁性体の上部において外方に伸びる第3強磁性体(105)と、
放射方向において前記第1強磁性体(103)の外側であって、Z軸方向において前記第3強磁性体(105)と前記永久磁石リング(101)の間の空間に収容される補正電磁コイル(112)と、
中空円筒型で、前記永久磁石リング(101)、前記第1、第2、第3強磁性体(103,104,105)および補正電磁コイル(112)を内側に収容し、これらを外部磁界から隔離する第4強磁性体と、
を有し、
前記第1強磁性体と、前記第2強磁性体は、前記永久磁石リング(101)の内周面を露出させて第1ギャップを介しZ軸方向において対向し、
前記第2強磁性体(104)の外周面と、前記第4強磁性体(102)の内周面は第2ギャップ(107)を介し放射方向において対向し、
前記第3強磁性体(105)の外周面と、前記第4強磁性体(102)の内周面は第3ギャップ(108)を介し放射方向において対向する。
また、
前記ギャップ(108)の内に該ギャップ(108)より厚みが薄い強磁性体ギャップ調整用リング(114)を設置するか、
または、前記ギャップ(107)の内に該ギャップ(107)より厚みが薄い強磁性体ギャップ調整用リング(115)を設置するか、
または、前記強磁性体ギャップ調整用リング(114)および前記強磁性体ギャップ調整用リング(115)の両者を設置し、
前記強磁性体ギャップ調整用リング(114)および前記強磁性体ギャップ調整用リング(115)の少なくとも1つの厚みに応じて、中心軸のレンズ磁界(111)の強度の微調整を行う、ことが好適である。
また、本発明のマルチコラム電子ビーム装置では、
前記Z軸方向と直交するX軸方向とY軸方向のそれぞれの方向に、X軸方向にはピッチPxで等間隔に複数個配列し、Y軸方向にはピッチPyで等間隔に複数個配列した。
本発明によれば、電子ビームを低収差で収束でき、高速のマスクレス描画装置を得ることができる。
従来の永久磁石レンズを示す図である。 実施形態に係る電子レンズの構成を示す図である。 実施形態に係る電子レンズを用いた光学鏡筒全体とマルチコラムシステムの構成を示す図である。 実施形態に係る電子レンズを用いたマルチコラムシステムの構成を示す図である。 実施形態に係る電子レンズを用いたマルチビームシステムの構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。なお、本発明は、ここに記載される実施形態に限定されるものではない。
<システム全体構成>
図2は、実施形態に係る電子レンズの構成を示す図である。電子銃から出射された電子ビーム(110)が電子レンズに入射する。電子ビームが進む方向をZ軸方向とする。電子ビームを収束する主たるレンズ磁界を発生するものは、永久磁石リング(101)である。永久磁石リング(101)は、Z軸方向の円筒リング形状を有し、Z軸方向に着磁した永久磁石リング(101)の中心軸を、電子レンズ全体の中心軸(電子ビーム(110)の軸と重なる)と一致して設置する。永久磁石リング(101)の内径は、10mmから16mm、外径は14mmから20mmであって、径方向の肉厚は2mmから8mm、またZ軸方向の長さは3mmから8mmである。また、永久磁石リング(101)は、Z軸方向に着磁してあるので、Z軸方向の一端側がN極、他端側がS極となり、Z軸方向の磁界が形成される。材質は、ネオジムが好適であるが、サマリウムコバルトでもよい。
電子レンズのレンズ作用は電子ビーム(110)の図における下方部分の強磁性体ギャップ(106)付近にできる軸対称強磁界によってもたらされる。そのために、永久磁石リング(101)の内径よりも小さな外径を有する第1強磁性体である強磁性体円筒(103)と、微細な長さの円筒部を有するかもしくは円筒部の無い第2強磁性体である、強磁性体円板(104)をZ軸方向において対向して設置し、強磁性体円筒(103)と、強磁性体円板(104)との間に第1ギャップ(106)を永久磁石リング(101)の中心側に形成する。
この場合に、強磁性体円筒(103)の厚みは1mmから5mmで、長さは10mmから60mmが好適である。なお、長さは、さらに長くてもよい。強磁性体材料は純鉄もしくは炭素が混入した鉄またはニッケルまたはコバルトまたはそれらの化合物であってもよい。強磁性体材料は、特にこだわらない限りこれらの材料を用いる。これらの強磁性体材料の比透磁率は約1000程度である。
第2強磁性体の円板(104)は厚みは1mmから5mmであって、Z軸方向の電子ビーム進行方向に向かって、0.2mmから3mmの円筒部(永久磁石リング(101)の内周面の内側に位置する円筒部)を有していてもよい。そして、第1ギャップ(106)の長さは、永久磁石リング(101)の長さよりも小さく、1mmから5mmであって、永久磁石リング(101)の内面の一部が、強磁性体円筒(103)または強磁性体円板(104)で、中心軸に向いて遮蔽されている。これは、永久磁石リング(101)によってできる、電子ビーム(110)の軸付近の磁界の軸対称性が不均一であっても、強磁性体円筒(103)または強磁性体円板(104)の存在によって軸対称磁界の均一性を向上することができるからである。この効果によって、中心軸から1mmの位置で回転非対称性が4%であったものを1%以下にすることができる。
また、第3強磁性体である強磁性体円板(105)が強磁性体円筒(103)の上端部から放射方向にフランジ状に伸びて形成されている。強磁性体円板(105)の外周は、強磁性体円筒(102)の内壁にギャップ(108)を介し対向している。
第4強磁性体である強磁性体円筒(102)は、永久磁石リング(101)、強磁性体円筒(103)、強磁性体円板(104)、(105)を内部に収容する。この強磁性体円筒(102)は、一つの電子レンズを隣接する別の電子レンズの磁界から隔離するレンズ外壁としての役割を果たしている。永久磁石リング(101)のZ軸方向の上面からでた磁力線の一部は、強磁性体円筒(103)を通り、強磁性体円板(105)を通り、ギャップ(108)で強磁性体から一旦出てから再度強磁性体円筒(102)に入り、Z軸方向を下向きに走り、再度ギャップ(107)で強磁性体から出て、強磁性体円板(104)に入り、中心軸方向に向かい、永久磁石リング(101)の下面に戻る。このことによって、強磁性体円筒(102)から外部には磁力線は出ていかない。このようにして、一つの電子レンズを隣接する別のレンズの磁界から隔離するということが可能となる。
永久磁石リング(101)のZ軸方向の上面からでた中心軸側の磁力線(レンズ磁界)(111)は、強磁性体円筒(103)のZ軸方向下端を通過してギャップ(106)に出て、真空内で中心軸についてほぼ軸対称に中心軸付近まで覆うように膨れる。このレンズ磁界(111)によって、電子ビーム(110)は収束作用を受ける。
永久磁石リング(101)から出た磁力線は、外側を通る強磁性体の磁気回路I、すなわち強磁性体円筒(103)、強磁性体円板(105)、ギャップ(108)、強磁性体円筒(102)、ギャップ(107)、強磁性体円板(104)と、内側を通る強磁性体の磁気回路II、すなわち強磁性体円筒(103)、ギャップ(106)、強磁性体円板(104)の2つの磁気回路を通って、永久磁石リング(101)に戻る。
磁界強度の補正用電流を流す補正電磁コイル(112)が、磁気回路Iの一部、すなわち強磁性体円筒(103)、強磁性体円板(105)、ギャップ(108)、強磁性体円筒(102)と永久磁石リング(101)に囲まれた空間内部に設置される。この補正電磁コイル(112)は、永久磁石のみで電子レンズを使用した場合に焦点距離が所定の値に一致するとは限らず、わずかに目標値とずれることがあるのを、微小量の磁界を加算重畳して、中心軸のレンズ磁界(111)の強度を調整するために設置する。
従って、永久磁石が無い場合に、電磁コイルのみで電子レンズを構成しようとすると1000アンペアターン必要である磁界レンズであっても、補正電磁コイル(112)は最大4%以下のアンペアターンすなわち、40アンペアターンで事足りる。このことによって、電磁コイルのみで電子レンズを構成した場合には、1つのレンズで100ワットの電力、すなわち発熱量が必要な場合にも、電力は流す電流の二乗に比例するために、補正電磁コイル(112)の電力は0.16%すなわち0.16ワットの発熱量で事足りる。永久磁石リング(101)では、3000から5000ガウスの強度の磁界が発生でき、50kVの電子ビームに対して、5mmの短焦点の電子レンズができる。
また、永久磁石は全く発熱をしない。電力消費により発熱するのは、補正用コイル(112)のみであるために、1つのレンズあたり0.16ワットで済む。5段のレンズを全部同じ構造で作って、100本のレンズをならべても、全体のマルチコラムシステムでは、80Wの発熱量で済むために、低消費電力のコラムが実現できる。永久磁石を使用しない時には、同じシステムが最高50キロワットである。5段レンズの内1段のレンズのみでよいとしても5キロワットであって、熱的安定性を確保することは困難である。
磁気回路IIには、ギャップ(106)が1か所あるのみであり、このギャップにレンズ磁界(111)が発生する。補正電磁コイル(112)は、強磁性体円筒(103)を取り囲むように配置されており、この補正電磁コイル(112)による補正磁界は、強磁性体円筒(103)からギャップ(106)を介し強磁性体円板(104)に至る。従って、補正電磁コイル(112)による補正磁界は、永久磁石リング(101)による磁界に全く重畳される。このために、永久磁石リング(101)によるレンズ磁界の中心軸と補正電磁コイル(112)による補正磁界の中心軸の食い違いがないので、両者を用いた電子レンズとしての機能が保持される。
また、本実施形態では、磁気回路Iにおいて、ギャップ(106)とギャップ(107)を有している。これらの2つのギャップ(106)、(107)は、補正電磁コイル(112)と永久磁石リング(101)を囲む磁気回路Iの中にあって、強磁性体円筒(102)と強磁性体円板(105)、(104)の間に有限の間隔を設定して強磁性体回路を切断する。ギャップ(106)、(107)は、それぞれ0.5mmから4mmまでの適切な値である。この2つのギャップ(106)、(107)の片方、または両方がないと、永久磁石リング(101)による磁界がレンズ磁界として効果を発揮せず、中心軸付近の磁界強度が弱くなり、レンズ効果を最大化することができない。例えば、ギャップ(106)、(107)が片方でもない場合には、永久磁石リング(101)の磁界は、磁気回路IIに流れる磁力線が激減し、磁気回路Iに流れる磁力線が増加するので、レンズ磁界(111)が激減するために、レンズ強度を著しく弱める。また、これらのギャップが大きすぎてもレンズ磁界が小さくなる。そのために、ギャップ(106)、(107)には、中心軸のレンズ磁界(111)の最大値を形成するための最適値がある。すなわちギャップ(106)、(107)は小さすぎても大きすぎても、中心軸のレンズ磁界(111)が最大値にならない。
このことを利用して、中心軸のレンズ磁界(111)の微調整ができる。図2のギャップ(108)の最外周にギャップより厚みが薄い強磁性体ギャップ調整用リング(114)を設置すれば、強磁性体ギャップ調整用リング(114)の厚みを変更することによって、中心軸のレンズ磁界(111)の微調整ができる。この微調整はコイルによる繊細さには及ばないがレンズ磁界が目標値から、例えば1%外れた場合に厚みの適切な強磁性体ギャップ調整リング(114)を選べば、必要最小限のコイル磁界調整の範囲0.02%まで、磁界強度を選択調整できる。同様に図2のギャップ(107)の最外周にギャップより厚みが強磁性体ギャップ調整用リング(115)を設置すれば、強磁性体ギャップ調整用リング(115)の厚みを変更することによって、中心軸のレンズ磁界(111)の微調整ができる。なお、強磁性体ギャップ調整用リング(114)は強磁性体円筒(102)に近接したが、強磁性体円板(104)に近接させてもよい。また、強磁性体ギャップ調整用リング(115)は、強磁性体円筒(102)に近接したが、強磁性体円板(104)に近接させてもよい。強磁性体ギャップ調整用リング(114)(115)は、両方を設置してもよいし、一方のみでもよい。
永久磁石リング(10)では、中心軸方向の磁界値をZ軸のプラス無限遠からマイナス無限遠まで積分すると、積分値は0となる。磁界の積分値とはビームの回転度数と比例するので、永久磁石リングによるビームの中心軸周りの回転角度は0となる。これに対して補正電磁コイル(112)の中心軸方向の磁界値をZ軸のプラス無限遠からマイナス無限遠まで積分すると、積分値は0とならない。この場合は、ビームの中心軸周りの回転角度は0とならない。そのために電子レンズの焦点を補正するために、補正電磁コイル(112)に電流を流して磁界強度を補正するとビームの回転角が変わる。
初歩的な描画装置ではビームが1本の丸ビームであるので、電子レンズの回転は大きな意味を持たない。しかし、1本のコラムの中に1000本のマルチビームがある場合には、マルチビームの配列の方向がZ軸に直交するX軸とY軸に合わせられるべきである。その際に、永久磁石リング(101)および、補正電磁コイル(112)による磁界によるビームの回転によって、所定の回転角度に合っていない場合には、マルチビームを形成する描画装置を機械的に回転させて、ウェハ(109)像面でのビームの回転方向を合せる。
さらに、補正電磁コイル(112)ではその電流量を調整し、補正磁界の強度を調整して焦点補正を行うが、この時回転も調整したいという希望があれば、2段以上の同型のレンズが必要となる。2段レンズでは、補正電磁コイルが2つあるので、焦点と回転を同時に合わせることができる。縮小率も合わせる必要がある場合には、3段レンズを用いて、3個の補正電磁コイルを調整して、焦点距離と、縮小率と回転を同時に合わせる。
2個のレンズで縮小率と、回転と、焦点距離を合せるためには、例えば図2の強磁性体円筒(103)の上部の内側に、補正電磁コイル(112)の他に別の回転補正用の電磁コイル(113)を設置して、回転補正をする必要がある。もちろん、回転補正用の電磁コイル(113)は、他の段のレンズ内部に組み込んでもよい。
単純に回転効率を上げて、焦点距離や縮小率に影響を与えないためには、最終レンズの上の段のレンズの強磁性体円筒(103)の内側に別の回転補正用の電磁コイル(113)を設置するのが最も好適である。
なお、強磁性体円筒(102)と永久磁石リング(101)および補正電磁コイル(112)との間、ギャップ(107)、(108)には、非磁性体を配置し、強磁性体円筒(102)にその内部の部材を固定することが好適である。
図3を用いて、本発明の永久磁石による電子レンズを用いたマスクレス描画装置の1本のコラム(電子光学鏡筒とも呼ぶ)を説明し、さらにマルチコラムについて説明をする。
電子銃(201)から電子ビームが射出される。第1の電子レンズ(202)を通して一旦収束させる。これはいたずらにコラム全体の長さを長くせずに電子銃の均一照射を得るためである。なお、電子レンズ(202)は記号的に楕円で表示してあるが、基本的な構造は、図2に示したと同様な電子レンズで、外径は30mm以下である。以下で、電子レンズ(203)、(205)、(209)、(210)についても全く同様である。
電子銃(201)のクロスオーバーを一旦形成した後、電子ビームはPSA(プログラマブルシェーピングアパーチャー)ユニットを用いたマルチビーム形成部(211)に入射する。マルチビーム形成部(211)では、電子ビームは広がりながら電子レンズ(203)に入射して平行ビームになる。そして、PSA(204)に入って、マルチビーム化される。この詳細は図4で説明する。マルチビーム化した電子ビームは、電子レンズ(205)に入射してラウンドアパーチャー板(208)の中心の丸孔に収束される。
そして、マルチビームを半導体のウェハ(109)上に照射しないときには、ビームブランキング電極(206)でビームを図において点線で示すように曲げてアパーチャー板上にあてて、それより下部に電子ビームが出ないように遮断する。ビームブランキング電極(206)に電圧を印加しない場合、電子ビームは実線のように直進し、アパーチャー板(208)上の丸孔を通過して、電子レンズ(209)でPSA(204)の縮小像が形成され、電子レンズ(210)で半導体のウェハ(109)上の1点に収束し、ウェハ上のレジスト層に照射され、レジストを感光させる。ここですべてのコラム部品は直径30mm以下に製作されている。
1本のコラムが30mm以下のコラムを半導体のウェハ(109)上に数十本敷き詰めてマルチコラムシステム(130)を形成する。
電子銃(201)は、コラムの本数分あり、本実施形態では各コラムが5段のレンズを有している。すべての電子ビームは平行している。電子ビームが出射する方向をZ軸として、Z軸と直交する軸をX軸、Y軸とする。マルチコラムシステムはX軸方向にはコラム軸間距離がPx(例:27mm)の距離で平行して設置され、Y軸方向にはコラム軸間距離がPy(例:33mm)の距離で平行して設置されている。1本のコラムが27mmの外径を持つ時、300mmφのウェハ(109)には90本のマルチコラムが形成できる。
この場合に、ウェハ(109)を搭載するステージはY方向へ直線移動し、X幅50μmで長さが33mmのフレームを描画していく。隣接するコラムですでに描画し終わった部分に到達したら、X軸方向に50μmステップ移動し、再度X幅50μmで長さが33mmのフレームを逆方向に描画していく。以上の動作を繰り返し、33mm×27mmの領域が描画し終わったら、90本のマルチコラムによって、ウェハ(109)全面が描画完了する。
図4は、同様のマルチコラムシステムを真上から見た図である。この場合は300mmφの半導体ウェハ(109)の上に112本のコラム(131)が設置されている。
図5は、1本のコラムでマルチビームを形成できることを説明した図である。図5の左半分は、図3の左図と同じく、5段の永久磁石を使用した電子レンズを使ったコラムを示している。さらに右の図では電子ビームがPSA(204)を用いたマルチビーム形成部(211)に入射して、マルチビーム化する様子を詳細に示している。
マルチビーム形成部(211)では、一旦クロスオーバーが結像されてPSAを均一照射する電子ビーム(216)として放射される。第2レンズ(203)によって、電子ビームは平行になる。そして矩形孔が等間隔で並んでいるステンシルマスク(212)を照射する。ステンシルマスクの矩形孔を通過した電子のみがそれより下部に到達できる。ステンシルマスクの矩形孔以外にあったビームは散乱・反射されてステンシルマスクより下部には出てこられない。これによってマルチビームが形成できる。
矩形孔が等間隔で並んでいるステンシルマスク(212)の各矩形孔を通過した電子ビームは、各小ビームを個別にブランキングする個別ブランカ電極(213)によって、直進するか、偏向して曲げられるかのいずれかの動作を行う。
直進する実線の電子ビーム(217)は第3レンズ(205)によって、ラウンドアパーチャーの丸い穴(219)をめがけて収束する。そして丸い穴を通過してさらに下部に進み、ウェハ(109)上のレジストを感光させる。
個別ブランカ電極(213)によって偏向して曲げられたビームは破線で示された、遮断ビーム(218)となって、アパーチャーの穴(219)を通過することができず、レジスト層を感光させることはない。このように個別ブランカ電極(213)はマルチビームに分割された個々のビームをON/OFF制御できる。
従って、多数のビームの内一部のビームを消すことができ、全体のマルチビームの形状を変化できるので、PSA(プログラマブルシェーピングアパーチャー)と呼ぶ。配線基板(215)は個別ブランカ電極(213)を支持すると同時に各個別電極へ電位を伝達すべく、配線が製作されている。
以上、実施形態に係る電子レンズおよびこれを用いたマルチコラム描画装置について説明したが、図1の従来例について若干説明をする。
永久磁石は円筒状のリング(1)であり、ビーム軸とレンズ中心軸は一致しており、磁化はその方向に磁化されている。2は強磁性体(純鉄・鉄)などのポールピースである。同じくポールピース(3)が下部に設置されている。ポールピースのギャップ(100)が半導体ウェハ(8)の側を向いていることが本発明とは異なる。非磁性体(6,7)によって構造が支持されている。
強磁性体の磁気回路が設置されている。5は位置を精密に設定するための押しネジである。磁気回路のギャップ(9)によって、強磁性体全体の磁気飽和が避けられて、ポールピースギャップ(100)に磁界が出てきている。
本発明者らの計算によれば、磁気回路のギャップ(9)が無ければ、永久磁石の磁力線は強磁性体の中で磁界飽和を起こし、中心軸にはごくわずかの磁界しか出てこない。本来は、上部にもギャップが必要である。この従来例では、超高速のマルチコラムができるような細いコラムは実現ができない。また中心にできる磁界は弱いので、強度が強く大電流の収束が可能なレンズは実現できない。
本実施形態により、直径30mm以下の低電力の電子光学鏡筒が可能となり1時間20枚以上の高処理能力の電子ビーム描画装置が形成できる。また、描画装置の低電力化が可能となる。
本実施形態によって、第1に細くてかつ40cm以下の短いコラムができる。直径が30mm以下で300mmの半導体のウェハ(109)上に90本以上のマルチコラムが形成できる。第2に、大電流をマルチビームとして形成できるような、短焦点の強磁界が永久磁石リングでできるので電子ビーム描画装置の高速化が一気に進めることができる。第3に磁界強度補正用コイルを効率的に設置することができて、低消費電力化ができる。実際の実験を行って永久磁石の目標値の2%以下の値を実現したために、電磁コイルの発熱は全部を電磁石で形成する場合に比較して0.04%の発熱にできた。
第4に永久磁石の表面磁界の不均一性は中心軸の周りで4%くらいの均一性しかなかったが、本発明によって、強磁性体のギャップによって不均一性が円滑化されるので、中心軸から1mmの距離の位置で計測したZ軸方向の磁界の不均一性は、磁石レンズを360度回転してみたところ、1%以下の均一性が得られた。この精度で微小な非点収差補正電磁コイルを用いることでレンズは完全な軸対称レンズを実現できる。
第5に、補正電磁コイル(112)による磁界と、永久磁石リング(101)による、中心軸上磁界は、同一のギャップ(106)によって形成されるので、永久磁石リング(101)の磁界と補正電磁コイル(112)との磁界は一致して、1つの軸でのレンズ強度のみを変化できる。独立した軸ずれや収差は発生しない。
第6に強磁性体磁気回路内のギャップ(108)と(107)を最適化することで電子ビーム(110)に対する磁界レンズとして効くギャップ(106)のレンズ磁界(111)の強度を最高値にできるために、高効率の低収差電子レンズが実現できる。
第7にすべてのマルチコラムで矩形アパーチャとビーム像が回転・倍率・焦点変化がおきる可能性があるが、多段レンズと補正電磁コイルを用いて、これらのすべての補正を同時に遂行できる。
第8に隣接するレンズ磁界が調整時に干渉しないために複数のコラムの調整が容易である。
以上述べたように、本実施形態によって得られる効果は、マルチビーム・マルチコラムの最適実現化への重要な発明としての役割を果たすものである。
コラムシステムの冷却と恒温化については、低消費電力化されているので、金属部を伝わって熱伝導冷却をおこなう。マルチコラムを構成するための構造体部品を、密閉した気体または水蒸気を用いた電熱冷却および、液体を用いた冷却、水冷が好適である。
各部分の寸法についてはシミュレーションの範囲で適切な値を上げたが、多少範囲を逸脱する場合もあり、これに限定されるものではない。
101 永久磁石リング、102,103 強磁性体円筒、104,105 強磁性体円板、106,107,108 ギャップ、109 ウェハ、110 電子ビーム、111 レンズ磁界、112 補正電磁コイル、114,115 強磁性体ギャップ調整リング。

Claims (3)

  1. 電子銃からZ軸方向の下方に射出される電子ビームを収束するための磁界型の電子レンズであって、
    リング型で、中心軸が電子レンズの中心軸に一致し、Z軸方向に着磁された永久磁石リング(101)と、
    中空円筒型で、外径が前記永久磁石リング(101)の内径より小さく、前記永久磁石リング(101)の上部より上方に向けて伸びる第1強磁性体(103)と、
    ドーナツ型で、前記永久磁石リング(101)の下面に隣接配置され、前記永久磁石リング(101)の内周よりも中心側まで伸びる第2強磁性体(104)と、
    ドーナツ型で、前記第1強磁性体の上部において外方に伸びる第3強磁性体(105)と、
    放射方向において前記第1強磁性体(103)の外側であって、Z軸方向において前記第3強磁性体(105)と前記永久磁石リング(101)の間の空間に収容される補正電磁コイル(112)と、
    中空円筒型で、前記永久磁石リング(101)、前記第1、第2、第3強磁性体(103,104,105)および補正電磁コイル(112)を内側に収容し、これらを外部磁界から隔離する第4強磁性体と、
    を有し、
    前記第1強磁性体と、前記第2強磁性体は、前記永久磁石リング(101)の内周面を露出させて第1ギャップを介しZ軸方向において対向し、
    前記第2強磁性体(104)の外周面と、前記第4強磁性体(102)の内周面は第2ギャップ(107)を介し放射方向において対向し、
    前記第3強磁性体(105)の外周面と、前記第4強磁性体(102)の内周面は第3ギャップ(108)を介し放射方向において対向する、
    電子レンズ。
  2. 請求項1に記載の電子レンズにおいて、
    前記ギャップ(108)の内に該ギャップ(108)より厚みが薄い強磁性体ギャップ調整用リング(114)を設置するか、
    または、前記ギャップ(107)の内に該ギャップ(107)より厚みが薄い強磁性体ギャップ調整用リング(115)を設置するか、
    または、前記強磁性体ギャップ調整用リング(114)および前記強磁性体ギャップ調整用リング(115)の両者を設置し、
    前記強磁性体ギャップ調整用リング(114)および前記強磁性体ギャップ調整用リング(115)の少なくとも1つの厚みに応じて、中心軸のレンズ磁界(111)の強度の微調整を行う、請求項1に記載の電子レンズ。
  3. 請求項1または2に記載の電子レンズを、
    前記Z軸方向と直交するX軸方向とY軸方向のそれぞれの方向に、X軸方向にはピッチPxで等間隔に複数個配列し、Y軸方向にはピッチPyで等間隔に複数個配列したマルチコラム電子ビーム装置。
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