JP2002162317A - 波面計測装置 - Google Patents

波面計測装置

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JP2002162317A
JP2002162317A JP2000361229A JP2000361229A JP2002162317A JP 2002162317 A JP2002162317 A JP 2002162317A JP 2000361229 A JP2000361229 A JP 2000361229A JP 2000361229 A JP2000361229 A JP 2000361229A JP 2002162317 A JP2002162317 A JP 2002162317A
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JP2000361229A
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English (en)
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Toshiyuki Ando
俊行 安藤
Hiroshi Suzuki
浩志 鈴木
Jiro Suzuki
二郎 鈴木
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被測定波面の基準面に対して、波面検出部を
正確に位置決めして設置することを可能とする波面計測
装置を得る。 【解決手段】 被測定波面1を入射して検出する波面検
出部12と、第1の接続固定手段8aと、被測定波面1
を第1の平行光にして波面検出部に入射させる第1の光
学系3と、基準面2に第2の平行光を照明する平行光光
源4,5と、第2の平行光を被測定波面1の基準面2に
照明した際に生じる散乱光、あるいは反射光を通過させ
る微小開口6と、微小開口6を通過した光の強度を検出
する光強度検出手段7と、波面検出部12、第1の接続
固定手段8a、第1の光学系3、及び微小開口6を、第
1の平行光の光軸に沿って移動させる移動手段9とを備
えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、反射望遠鏡など
の光学系の検査装置に関し、特に被測定波面の基準面に
対して、波面検出部を正確に位置決め可能なる波面計測
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】大気の揺らぎによる波面の揺らぎを補償
する補償光学の分野における、波面の計測や、反射望遠
鏡の光軸ずれによって生じる波面収差を光学的に非接触
測定することが要求されている。
【0003】波面の計測方法としてフィゾー干渉計やシ
ャックハルトマン波面測定装置が一般に用いられてい
る。これらの波面測定装置では基本的に平行光を入出射
するように設計されていて収束する波面を測定する場
合、コリメートレンズを波面測定装置の入射瞳に設置し
て平行光に変換して波面を測定する。
【0004】収束する波面の測定において、測定前に被
測定波面の集光点とコリメートレンズとを合焦させる位
置に波面測定装置を設置固定する。通常このような波面
測定装置は被測定対象から空間的に離れた状態に設置
し、かつ測定器の光軸が水平となるように固定する。ま
た、一旦固定してしまえば測定中は位置を変化させずに
使用する。
【0005】しかしながら、伝播方向が変化する波面を
測定したり、検査光学系全体を回転・移動させながら測
定する場合、波面計測器もそれに合わせて移動し、設置
しなおす必要がある。計測器を移動した後、再設置し波
面測定を継続する場合、計測器と計測対象との位置関係
が変化する可能性が生じる。
【0006】計測装置を測定対象の基準面と物理的に固
定設置する場合、設置位置を再設定するための時間は短
縮できるものの、測定装置の自重による接合部の歪みが
発生する可能性がある。しかしながら従来の波面計測装
置には測定装置の設置誤差を測定する機能を持たなかっ
た。
【0007】波面計測装置の設置誤差が測定値に与える
影響として次の例が挙げられる。例えば2枚の反射鏡
(主鏡及び副鏡)から構成されるカセグレン型反射光学
系において、主鏡副鏡間の間隔を調整する場合について
考える。反射光学系を完全に光軸調整した状態で、主鏡
側から平行光を入射した場合、入射光は光学系のカセグ
レン焦点位置に集光する。
【0008】波面計測装置を用いて該反射光学系の波面
誤差を測定する場合には、カセグレン焦点に波面計測装
置からの出射光を集光させて反射光学系に入射し、光学
系の出射側には高精度な平面鏡を設置して光路を折り返
し、波面計測装置に再入射して測定する。
【0009】いま、主鏡と副鏡との間隔のみが変化した
場合を考える。集光位置はカセグレン焦点から光軸方向
にずれる結果、波面収差としてデフォーカスや球面収差
に代表される光軸回転対称な収差が現れる。従って、こ
れらの収差成分を最小化するように間隔調整をする。
【0010】しかしながらデフォーカスは波面計測装置
の設置位置を光軸方向に移動させた場合にも発生するた
めデフォーカス成分には主鏡副鏡の間隔のずれの影響
と、計測装置設置誤差の影響とが混在する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このため従来の波面計
測装置では球面収差成分から主鏡副鏡の間隔ずれを推定
する。しかしながら、一般に主鏡副鏡の間隔ずれに対す
る球面収差の発生感度はデフォーカスに比べて低く(3
桁程度)、デフォーカス収差から間隔ずれを推定するこ
とが望まれている。
【0012】このため測定装置の設置位置の変化を測定
し、設置誤差を補正しながら、波面収差のデフォーカス
成分を計測することが要求される。
【0013】一方、対象物に対する計測器の設置誤差を
検出する方法として、特開平05−297262や特開
平05−87540が開示されている。いずれも対象物
の基準面に対してレーザ光を集光し、その反射光をピン
ホールに通過させ、通過後の光強度の違いから集光位置
を算出するものである。しかしながらこの方法では測定
対象物からの反射を利用しているので、基準面の中心に
開口がある場合に反射光を利用できない。
【0014】一方、開口中心部に球面鏡や平面鏡を取り
付けて反射光を取り出し、焦点合わせを行う方法もあ
る。しかしながら中心部の開口は波面の測定に用いるの
で焦点合わせ後に鏡を取り外す必要があり、取り外す際
に基準面に加わる応力によって基準面自体がずれる可能
性がある。さらに鏡取り外しによる基準面のずれが無視
できるほど小さな場合でも、取り外し後に測定装置の設
置誤差を検出するためには再度、鏡を取り付ける必要が
ある。従って、波面計測時に測定装置の設置誤差をモニ
タするのは困難である。
【0015】この発明は、上述のような課題を解決する
ためになされたもので、被測定波面の基準面に対して、
波面検出部を正確に位置決めして設置することを可能と
する波面計測装置を得ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明に係る請求項1
の波面計測装置は、空間を集光または発散しつつ伝播し
てくる光の波面、あるいは鏡面に光を照明した際の反射
光のうち集光または発散しつつ伝播する波面を測定する
波面計測装置であって、波面である被測定波面を入射し
て検出する波面検出部と、波面検出部に設けられた第1
の接続固定手段と、第1の接続固定手段により波面検出
部に対して所定の位置に固定され、被測定波面を第1の
平行光にして波面検出部に入射させる第1の光学系と、
被測定波面の基準面に第2の平行光を照明する平行光光
源と、第1の接続固定手段により波面検出部に対して所
定の位置に固定され、第2の平行光を被測定波面の基準
面に照明した際に生じる散乱光、あるいは反射光を通過
させる微小開口と、微小開口を通過した光の強度を検出
する光強度検出手段と、被測定波面の基準面に対して、
波面検出部、第1の接続固定手段、第1の光学系、及び
微小開口を、第1の平行光の光軸に沿って移動させる移
動手段とを備えている。
【0017】この発明に係る請求項2の波面計測装置
は、移動手段を駆動する駆動手段と、光強度検出手段の
出力する検出光強度信号を入力し、この信号に基づいて
駆動手段を駆動させ、検出光強度信号が最大となる位置
に波面検出部を移動させる信号処理手段とをさらに備え
ている。
【0018】この発明に係る請求項3の波面計測装置
は、平行光光源は、第1の接続固定手段に固定されて設
けられ、光強度検出手段は、第2の接続固定手段によ
り、被測定波面の基準面に対して所定の位置に固定され
ている。
【0019】この発明に係る請求項4の波面計測装置
は、第2の接続固定手段により、被測定波面の基準面に
対して所定の位置に固定された第2の微小開口をさらに
備え、光強度検出手段は、波面検出部に固定されて設け
られ、平行光光源からの平行光は、第2の微小開口及び
第1の微小開口を通過した後、被測定波面の基準面に照
明される。
【0020】この発明に係る請求項5の波面計測装置
は、第2の接続固定手段により、被測定波面の基準面に
対して所定の位置に固定された第2の微小開口と、第3
の接続固定手段により、被測定波面の基準面に対して所
定の位置に固定された第3の微小開口をさらに備え、光
強度検出手段は、第3の接続固定手段に固定されて設け
られ、平行光光源からの平行光は、第2の微小開口及び
第1の微小開口を通過した後、被測定波面の基準面に照
明され、その散乱光、あるいは反射光は、第3の微小開
口を通過した後、光強度検出手段に入射される。
【0021】この発明に係る請求項6の波面計測装置
は、光強度検出手段は、光強度点検出器である。
【0022】この発明に係る請求項7の波面計測装置
は、光強度検出手段は、光の強度分布の比を検出する光
強度2分割検出器である。
【0023】この発明に係る請求項8の波面計測装置
は、光強度検出手段は、第2の平行光の強度分布を面検
出し、信号処理手段は、強度分布の重心位置から誤差信
号を算出し、駆動手段への駆動信号を生成する。
【0024】この発明に係る請求項9の波面計測装置
は、光強度検出手段は、位置敏感検出器(PSD)であ
る。
【0025】この発明に係る請求項10の波面計測装置
は、平行光光源の照射する第2の平行光は、第1の平行
光と波長が異なる。
【0026】この発明に係る請求項11の波面計測装置
は、平行光光源としてレーザダイオード(LD)を用い
る。
【0027】この発明に係る請求項12の波面計測装置
は、平行光光源は、被測定波面の基準面と第1の光学系
との間に設置されている。
【0028】この発明に係る請求項13の波面計測装置
は、第1の光学系あるいは第1の接続固定手段に光路を
確保する開口が形成されている。
【0029】この発明に係る請求項14の波面計測装置
は、光強度検出手段は、波面検出部と同一面且つ近傍に
設けられている。
【0030】この発明に係る請求項15の波面計測装置
は、光強度検出手段は、波面検出部と共用されている。
【0031】この発明に係る請求項16の波面計測装置
は、光強度検出手段は、微小開口あるいは遮光マスクと
受光素子とで構成されている。
【0032】この発明に係る請求項17の波面計測装置
は、光強度検出手段として、マルチモードファイバの端
面を用いる。
【0033】この発明に係る請求項18の波面計測装置
は、波面検出部は、部分開口の波面傾斜から波面を推定
するシャックハルトマン方式波面検出部である。
【0034】この発明に係る請求項19の波面計測装置
は、移動手段は、被測定波面の基準面と第1の接続固定
手段との間に設けられている。
【0035】この発明に係る請求項20の波面計測装置
は、移動手段は、光軸方向の微動機能を有するリニアモ
ーターである。
【0036】この発明に係る請求項21の波面計測装置
は、移動手段は、複数のピエゾアクチュエータである。
【0037】この発明に係る請求項22の波面計測装置
は、光強度検出器の直前に特定波長以外の光強度を減衰
させるバンドパスフィルタを設ける。
【0038】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は本発明の実
施の形態1の波面計測装置を説明する説明図である。図
1において、本実施の形態は、主鏡13と副鏡14とで
構成される反射望遠鏡15の光学系のアライメント検査
へ応用した場合について示してある。この光学系におい
ては、完全アライメント調整時に平行光が入射したと
き、望遠鏡15の焦点に集光する。一方、アライメント
ずれなどの波面収差の影響により、焦点の位置が光軸外
にずれたり、光軸方向に移動する。従って望遠鏡15の
焦点の理想位置での波面を測定することによりアライメ
ントの状態が推定できるため、この位置での波面が被測
定波面1となる。
【0039】この場合、被測定波面1は、集光または発
散気味に波面測定装置に入射する。波面測定装置の入射
開口には、第1の光学系としてのコリメートレンズ3
が、第1の接続固定手段としての接続固定手段8aを介
して波面検出部12に対して固定されている。
【0040】第1の光学系としてのコリメートレンズ3
の焦点と被測定波面1の集光点とを一致させた場合、集
光または発散気味に入射した被測定波面1は、第1の平
行光に変換されて波面検出部12に入射する。この状態
において波面検出部12の設置誤差はゼロとなる。この
ために波面検出部12は、コリメートレンズ3を固定し
た状態で、コリメートレンズ3と反射望遠鏡15とを移
動手段9を用いて位置調整する。調整位置は次のように
して決定する。
【0041】まず、被測定波面1の基準面2に向けて、
平行光光源としての半導体レーザダイオード(LD)で
ある光源4からを第2のコリメートレンズ5を介して第
2の平行光で照明する。
【0042】被測定波面1の基準面2は拡散面処理が施
され、入射された第2の平行光は散乱する。この散乱光
は等方的に広がって行き、第1の接続固定手段としての
接続固定手段8aに設けられた第1の微小開口6を通過
する光線のみが外部に漏れる。
【0043】微小開口6を通過した光線の先には、光強
度検出手段としての光強度点検出器7が、被測定波面1
の基準面2に対して所定の位置となるように第2の接続
固定手段である接続固定手段8bを介して設置されてい
る。
【0044】ここで波面検出部12、コリメートレンズ
3および接続固定手段8aのユニットと、被測定波面1
の基準面2との距離が所望の値となる場合に、微小開口
6を通過した光線と接続固定手段8bとの交点位置に上
述の光強度検出器7を固定しておく。
【0045】もし、波面検出部12、コリメートレンズ
3および接続固定手段8のユニットと、被測定波面の基
準面2との距離が所望の値からずれた場合、光強度検出
器7の位置とビームスポットとがずれるため検出強度は
低下する。
【0046】従って、光検出強度が最大となるように移
動手段9を調整すればよい。調整には例えば駆動手段1
0を用いて移動手段9の移動量を光強度最大値付近で連
続的に変化させることで行うことができる。
【0047】駆動手段10への駆動信号は、信号処理手
段11で発生させる。信号処理手段11は、波面検出部
12のユニットが移動するたびに光強度検出器7の出力
する検出光強度信号を読みこみ、これが最大となるまで
繰り返す。そして最大の光強度の位置で波面検出部1
2、コリメートレンズ3および接続固定手段8aのユニ
ットを固定する。
【0048】図2は本実施の形態における微小開口6と
光強度検出器7の設置位置の説明図である。被測定波面
の基準面2から集光点までをz0、コリメートレンズ3
のバックフォーカスをf1、コリメートレンズ3の光軸
から接続固定手段8aまでの距離をr1、コリメートレ
ンズ3の光軸から光源4の光線までの距離をr2、そし
てコリメートレンズ3の光軸から接続固定手段8bまで
の距離をr0とする。このとき、被測定波面の基準面2
での照明位置r2と集光点13とを結ぶ直線が基準面2
となす角θは次のように表される。
【0049】 tanθ=z0/r2 (1)
【0050】従って微小開口6の設置位置zaは、コリ
メートレンズ3のレンズ面から
【0051】 za=f1−r1(z0/r2) (2)
【0052】となり、この位置に微小開口6を設置すれ
ばよい。
【0053】また、同じ角θで進行する光線と接続固定
手段8bとの交点の位置zbを、基準面2を基準とする
と、
【0054】 zb=(r0+r2)(z0/r2) (3)
【0055】となり、この位置に光強度検出器7を設置
すればよい。
【0056】従って、上記位置に微小開口6と光強度検
出器7とを設置し、7の強度を最大とする位置に、コリ
メートレンズ3と波面検出部12のユニットを設置する
ことで、波面検出部12に取り付けたコリメートレンズ
3の焦点を被測定対象波面1の集光位置に一致させるこ
とができ、その結果、波面検出部12で出力するフォー
カス値の推定誤差を最小化できる。
【0057】また、光強度検出器7の設置位置zbの設
置誤差をδzb、これによって生じるコリメートレンズ
3の位置推定誤差をδz0とすると、δz0は次のよう
に表される。
【0058】 δz0=(r2/(r0+r2))δzb (4)
【0059】接続固定手段8bと光軸との距離r0を大
きくすることで光強度検出器7の設置誤差δzbのコリ
メートレンズ3の位置推定誤差δz0に対する影響を小
さくすることができる。
【0060】さらに、信号処理手段11において光強度
の最大値からのずれを誤差信号とし、駆動手段10を用
いて移動手段9を制御すれば、集光位置被測定対象波面
の基準位置が移動した場合でも計測器の位置を追随して
移動設置することができる。
【0061】なお、本実施の形態では、反射望遠鏡15
のアライメント検査を想定して説明したが、被測定対象
として集光または発散特性をもち、且つその集光点の位
置がある基準面に対して既知であるような波面であれば
どのようなものでも良い。
【0062】また、本実施の形態では、光源4として半
導体レーザダイオード(LD)を用いているが、基準面
2の一点を照明でき、且つ基準面2で十分な散乱光強度
が得られる光源であれば何でも良い。
【0063】光源4として半導体レーザダイオードを用
いることで光源4を小型化でき、光源4とコリメートレ
ンズ5とを、コリメートレンズ3と被測定対象波面の基
準面2との間に設置した場合に、コリメートレンズ3の
光路にケラレを発生させない効果がある。
【0064】また、光源4として被測定対象波面の光の
波長と異なる波長を持つ光源を用いることが望ましい。
これにより、基準面2での散乱光が迷光として被測定光
に混入するのを防ぐ効果がある。
【0065】さらに、光強度検出器7の直前に光源4の
波長と同じ通過波長特性をもつバンドパスフィルタを設
置しても良い。これにより、被測定波面1の光がコリメ
ートレンズ3や接続固定手段8aの内部反射などにより
検出器7に混入するのを防ぐ効果がある。
【0066】一方、光強度の点検出手段7として、ピン
ホールなどの遮光機能をもつ遮光マスクを受光素子直前
に設置して構成してもよい。さらに、マルチモードファ
イバの端面を用いて光強度の点検出を行っても良い。
【0067】尚、移動手段9としては、光軸方向の微動
機能を有するリニアモーターや複数のピエゾアクチュエ
ータを用いることができる。
【0068】このような構成の波面計測装置は、空間を
集光または発散しつつ伝播してくる光の波面、あるいは
鏡面に光を照明した際の反射光のうち集光または発散し
つつ伝播する波面を測定する波面計測装置であって、波
面である被測定波面を入射して検出する波面検出部12
と、波面検出部12に設けられた第1の接続固定手段8
aと、第1の接続固定手段8aにより波面検出部12に
対して所定の位置に固定され、被測定波面1を第1の平
行光にして波面検出部12に入射させる第1の光学系
(コリメートレンズ3)と、被測定波面1の基準面2に
第2の平行光を照明する平行光光源(光源4及び第2の
コリメートレンズ5)と、第1の接続固定手段8aによ
り波面検出部12に対して所定の位置に固定され、第2
の平行光を被測定波面1の基準面2に照明した際に生じ
る散乱光、あるいは反射光を通過させる微小開口6と、
微小開口6を通過した光の強度を検出する光強度検出手
段(点検出手段7)と、被測定波面1の基準面2に対し
て、波面検出部12、第1の接続固定手段8a、第1の
光学系3、及び微小開口6を、第1の平行光の光軸に沿
って移動させる移動手段9とを備えている。そのため、
被測定波面1の基準面2に対して、波面検出部12を正
確に位置決めして設置することができ、また、被測定波
面1の波面計測時に波面検出部12の設置誤差をモニタ
することを容易とすることができる。
【0069】また、移動手段9を駆動する駆動手段10
と、光強度検出手段7の出力する検出光強度信号を入力
し、この信号に基づいて駆動手段10を駆動させ、検出
光強度信号が最大となる位置に波面検出部12を移動さ
せる信号処理手段11とをさらに備えている。そのた
め、被測定波面1の基準面2に対して、波面検出部12
を正確に位置決めして設置することができ、また、光検
出器として簡易な素子を使用でき、さらに強度信号の最
大値検出により被測定波面1の基準面2と波面検出部1
2との位置ずれ量を推定することができる。
【0070】さらにまた、平行光光源(光源4及び第2
のコリメートレンズ5)は、第1の接続固定手段8aに
固定されて設けられ、光強度検出手段7は、第2の接続
固定手段8bにより、被測定波面1の基準面2に対して
所定の位置に固定されている。そのため、被測定波面1
の基準面2に対して、波面検出部12をさらに正確に位
置決めして設置することができる。
【0071】また、光強度検出手段は、光強度点検出器
7である。そのため、被測定波面1の基準面2に対し
て、波面検出部12を正確に位置決めして設置すること
ができるとともに、光検出器として簡易な光強度点検出
器7を使用することで、さらに強度信号の最大値検出に
より被測定波面1の基準面2と波面検出部12との位置
ずれ量を推定することができる。
【0072】さらにまた、平行光光源の照射する第2の
平行光は、第1の平行光と波長が異なる。そのため、一
般に波面計測装置内に位置決め用の光が混入した場合に
バックグランド雑音成分となるが、波長が異なれば、こ
れを波面計測装置内に波長フィルタを設置することで除
去することが可能となる。
【0073】また、平行光光源4,5としてレーザダイ
オード(LD)を用いるので、安価かつ取り扱いが容易
な装置とすることができる。
【0074】さらにまた、平行光光源4,5は、被測定
波面1の基準面2と第1の光学系(コリメートレンズ
3)との間に設置されている。そのため、波面計測装置
側の集光レンズのもつ波面収差の影響を回避することが
できる。
【0075】また、光強度検出手段7は、微小開口ある
いは遮光マスクと受光素子とで構成しても良い。この場
合、微小開口あるいは遮光マスクの交換による開口径の
可変化の容易性が増し、また、感度及び分解能を容易に
可変とすることができる。
【0076】さらにまた、光強度検出手段7として、マ
ルチモードファイバの端面を用いても良い。このような
構成とすることで、装置を簡素化することができ、ま
た、コストを低減することができ、さらには、取り扱
い、保守性、アライメントの容易性を向上することがで
きる。
【0077】また、移動手段9は、光軸方向の微動機能
を有するリニアモーターとしても良い。このような構成
とすることで、移動手段9を安価な構成とすることがで
きる。
【0078】さらにまた、移動手段9は、複数のピエゾ
アクチュエータとしても良い。このような構成とするこ
とで、高い精度の移動手段とすることができる。
【0079】また、光強度検出器7の直前に特定波長以
外の光強度を減衰させるバンドパスフィルタを設けても
良い。このような構成とすることで、一般に波面計測装
置内に位置決め用の光が混入した場合にバックグランド
雑音成分となるが、波長が異なれば、これを波面計測装
置内にバンドパスフィルタを設置することで除去するこ
とが可能となる。
【0080】実施の形態2.図3は本発明の実施の形態
2の波面計測装置を説明する説明図である。図3におい
て、本実施の形態は、平行光光源としての光源4と第2
のコリメートレンズ5とを、波面検出部12に設けてい
る。この場合、光源4および第2のコリメートレンズ5
からの光の光路を確保するための開口をコリメートレン
ズ3あるいは接続固定手段8aに設置する。
【0081】本実施の形態においては、実施の形態1で
用いていた光強度点検出器7の代わりに、光強度検出手
段として上下2分割の光強度2分割検出器31を設置す
る。この光強度2分割検出器31における検出領域の分
割線が式(3)で決まる位置と重なるように光強度2分
割検出器31を設置する。
【0082】この場合、光強度2分割検出器31は、2
系統の信号強度の差を誤差信号として出力し、この誤差
信号に基づいて駆動手段10を用いて移動手段9を移動
させることで、第1の光学系としてのコリメートレンズ
3の焦点と被測定対象波面の集光位置とを一致でき、波
面検出部12で出力するフォーカス値の推定誤差を最小
化できる。
【0083】また、移動手段9を被測定対象波面の基準
面2と接続固定手段8aとの間に設置する。これにより
被測定波面の基準面2が光軸外に変化した場合、例え
ば、図4のように位置関係が逆転した場合でも波面測定
装置の設置誤差の変化は小さく、波面測定装置の設置に
要する時間を大幅に短縮できる。
【0084】また、コリメートレンズ3と接続固定手段
8aとを被測定対象波面の基準面2に対して取り付けた
ままの状態で波面検出部12を着脱可能となり、着脱時
におけるコリメートレンズ3の基準面2に対する位置ず
れを最小化できる。
【0085】さらに、波面検出部12が十分に軽量な場
合、被測定波面検査後に12を取り外すことによるコリ
メートレンズ3の位置変化が無視できるので、集光また
は発散特性をもつ波面を高精度に平行光波面に変換する
ことが可能となる。
【0086】さらにまた、コリメートレンズ3を基準面
2に対向して設置したまま波面検出部12の代わりに、
平行光を入射光として用いる他の光学装置を取り付ける
こともできる。
【0087】また、光源4をコリメートレンズ3から分
離設置できることにより接続固定手段8a内部に光源4
の空間が不要となりコリメートレンズ3を大口径化でき
る。
【0088】さらに、赤外光集光による輻射熱の影響に
よりコリメートレンズ3付近や接続固定手段8a内部が
高温となった場合でも光源4の損傷を防ぐことができ
る。
【0089】さらにまた、接続固定手段8a内部に光源
4を設置しないので接続固定手段8aの高温下での熱伝
導解析の結果をそのまま用いることができる。
【0090】一方、コリメートレンズ3および接続固定
手段8aを宇宙空間等の真空環境下を設置することを前
提に地上で検査する場合でも、打ち上げ前に波面検出部
12を取り外すことができ、光源4として真空下での使
用が保証されていない安価なものを用いることができ
る。
【0091】尚、本実施の形態では、光強度検出器とし
て光強度2分割検出器31を用いたが、実施の形態1と
同様の点検出器や、CCDに代表される面検出器、位置
敏感検出器(PSD)を用いても良い。
【0092】このような構成の波面計測装置において
は、光強度検出手段は、光の強度分布の比を検出する光
強度2分割検出器31である。そのため、重心演算のか
わりに差分演算をすることとなり、演算部の簡素化をす
ることができる。
【0093】また、光強度検出手段は、第2の平行光の
強度分布を面検出し、信号処理手段は、強度分布の重心
位置から誤差信号を算出し、駆動手段への駆動信号を生
成する。そのため、重心位置の変位から被測定波面の基
準面と波面検出部との位置ずれ量を推定でき、また、位
置ずれ量を誤差信号として閉ループ制御できる。
【0094】さらにまた、光強度検出手段は、位置敏感
検出器(PSD)を用いても良い。このような構成とす
ることにより、重心位置の変位から被測定波面1の基準
面2と波面検出部12との位置ずれ量を推定でき、ま
た、位置ずれ量を誤差信号として閉ループ制御できると
ともに、位置敏感検出器(PSD)の重心位置出力機能
を利用することで、重心演算を省略することができる。
【0095】また、第1の光学系(コリメートレンズ
3)あるいは第1の接続固定手段8aに光路を確保する
開口が形成されている。そのため、第1の光学系3を通
過せずに平行光光源を波面計測装置に設置でき、波面計
測装置側の集光レンズのもつ波面収差の影響を回避でき
る。そのため、平行光光源の設置の自由度が増し、ま
た、設置空間を容易に確保することができる。
【0096】さらにまた、移動手段9は、被測定波面1
の基準面2と第1の接続固定手段8aとの間に設けられ
ている。そのため、波面計測装置の移動時における移動
方向以外に発生する位置ずれ、傾きを低減することがで
きる。
【0097】実施の形態3.図5は本発明の実施の形態
3の波面計測装置を説明する説明図である。図5におい
て、本実施の形態は、平行光光源としての光源4および
第2のコリメートレンズ5と、光強度検出器との関係が
実施の形態1および2の場合と逆となっている。そし
て、波面検出部としてシャックハルトマン方式波面検出
部41を用いていることが特徴である。第2の接続固定
手段8bには、被測定波面1の基準面2に対して所定の
位置に第2の微小開口52が設けられている。
【0098】シャックハルトマン方式波面検出部41に
おいて、入射した波面はマイクロレンズアレイ42によ
り、複数の集光スポットがCCD43上に結像され、そ
のスポット重心位置の変化から波面の傾斜を求めるもの
である。
【0099】本実施の形態では、コリメートレンズ3位
置の設置誤差検出用の光検出器とシャックハルトマン方
式波面検出部41のCCDとを共用している。これによ
り、部品点数を減少でき、コスト低減と信頼性向上を両
立できる。
【0100】この場合、コリメートレンズ3の設置位置
により、CCD43上の特定位置での強度が変化する。
設置誤差が最小のとき、このCCD43上の特定位置で
の強度が最大となる。
【0101】従って実施の形態1と同様に光強度が最大
となるように調整することでコリメートレンズ設置誤差
を最小化できる。例えば、駆動手段10を用いて移動手
段9の移動量を光強度最大値付近で連続的に変化させ
る。駆動手段10への駆動信号は信号処理手段11で発
生させ、移動ごとに光強度検出器7からの信号を読みこ
み、これが最大となるまで繰り返す。そして最大の光強
度の位置で波面検出部12、コリメートレンズ3および
接続固定手段8のユニットを固定する。
【0102】このような構成の波面計測装置において
は、第2の接続固定手段8bにより、被測定波面1の基
準面2に対して所定の位置に固定された第2の微小開口
52をさらに備え、光強度検出手段7は、波面検出部1
2に固定されて設けられ、平行光光源(光源4及び第2
のコリメートレンズ5)からの平行光は、第2の微小開
口52及び第1の微小開口6を通過した後、被測定波面
1の基準面2に照明される。そのため、位置決め用の平
行光光源4,5を波面検出部12の筐体部から分離設置
可能となり、平行光光源4,5による波面検出部12へ
の温度上昇、重量増加の悪影響を回避することができ
る。
【0103】また、光強度検出手段としてのシャックハ
ルトマン方式波面検出部41は、波面検出部として同一
面且つ近傍に設けられている。そのため、設置の容易性
が増す。
【0104】さらにまた、光強度検出手段(シャックハ
ルトマン方式波面検出部41)は、波面検出部と共用さ
れている。そのため、装置を安価にできるとともに簡素
化することができる。
【0105】また、波面計測装置は、波面検出部は、部
分開口の波面傾斜から波面を推定するシャックハルトマ
ン方式波面検出部41である。そのため、シャックハル
トマン方式波面検出部41を用いることにより、非干渉
測定による大気揺らぎの低減化が可能となる。
【0106】実施の形態4.図6は本発明の実施の形態
4の波面計測装置を説明する説明図である。図6におい
て、本実施の形態は、平行光光源としての光源4、第2
のコリメートレンズ5、そして光強度検出手段としての
光強度検出器7の全てを接続固定手段8bの外側に設置
することが特徴である。
【0107】実施の形態1から3までが被測定対象波面
の基準面上での散乱光の一部を用いていたのに対して、
本実施の形態では基準面2での反射を用いる。これによ
り実施の形態1から3に比べて光強度検出器上に到達す
る光強度レベルが高くできるため光源4の強度を低く設
定可能となる。これにより基準面での散乱光が迷光とし
て被測定光に混在すること防ぐことができる。
【0108】光源4とコリメートレンズ5とは基準面2
に対して式(1)で決まる角度θの方向に平行光線が進
行するように設置する。第1および第2の2つの微小開
口は6、52の位置を式(2)、式(3)で与えられる
値に設定する。被測定波面集光点とコリメートレンズ3
の焦点とが一致した場合、光源4から発した光は2つの
微小開口6,52を通過して基準面に到達し、光強度検
出器側に反射する。
【0109】一方、被測定波面集光点とコリメートレン
ズ3の焦点とがずれた場合、光源4から発した光は2つ
の微小開口6,52を通過できず、光強度検出器側に反
射光が発生しない。
【0110】従って実施の形態1と同様に反射光の強度
を点検出したときの強度が最大となるようにコリメート
レンズ3、接続固定手段8aおよび波面検出部12を移
動させればよい。
【0111】このような構成の波面計測装置において
は、第2の接続固定手段8bにより、被測定波面1の基
準面2に対して所定の位置に固定された第2の微小開口
52と、第3の接続固定手段8cにより、被測定波面1
の基準面2に対して所定の位置に固定された第3の微小
開口53をさらに備え、光強度検出手段7は、第3の接
続固定手段8cに固定されて設けられ、平行光光源(光
源4及び第2のコリメートレンズ5)からの平行光は、
第2の微小開口52及び第1の微小開口6を通過した
後、被測定波面1の基準面2に照明され、その散乱光、
あるいは反射光は、第3の微小開口53を通過した後、
光強度検出手段7に入射される。そのため、位置決め用
の平行光光源(光源4及び第2のコリメートレンズ5)
を波面検出部12の筐体部から分離設置可能となり、平
行光光源4,5による波面検出部12への温度上昇、重
量増加の悪影響を回避することができる。
【0112】
【発明の効果】この発明に係る請求項1の波面計測装置
は、空間を集光または発散しつつ伝播してくる光の波
面、あるいは鏡面に光を照明した際の反射光のうち集光
または発散しつつ伝播する波面を測定する波面計測装置
であって、波面である被測定波面を入射して検出する波
面検出部と、波面検出部に設けられた第1の接続固定手
段と、第1の接続固定手段により波面検出部に対して所
定の位置に固定され、被測定波面を第1の平行光にして
波面検出部に入射させる第1の光学系と、被測定波面の
基準面に第2の平行光を照明する平行光光源と、第1の
接続固定手段により波面検出部に対して所定の位置に固
定され、第2の平行光を被測定波面の基準面に照明した
際に生じる散乱光、あるいは反射光を通過させる微小開
口と、微小開口を通過した光の強度を検出する光強度検
出手段と、被測定波面の基準面に対して、波面検出部、
第1の接続固定手段、第1の光学系、及び微小開口を、
第1の平行光の光軸に沿って移動させる移動手段とを備
えている。そのため、被測定波面の基準面に対して、波
面検出部を正確に位置決めして設置することができ、ま
た、波面計測時に波面検出部の設置誤差をモニタするこ
とが容易である。
【0113】この発明に係る請求項2の波面計測装置
は、移動手段を駆動する駆動手段と、光強度検出手段の
出力する検出光強度信号を入力し、この信号に基づいて
駆動手段を駆動させ、検出光強度信号が最大となる位置
に波面検出部を移動させる信号処理手段とをさらに備え
ている。そのため、被測定波面の基準面に対して、波面
検出部を正確に位置決めして設置することができ、ま
た、光検出器として簡易な素子を使用でき、さらに強度
信号の最大値検出により被測定波面の基準面と波面検出
部との位置ずれ量を推定することができる。
【0114】この発明に係る請求項3の波面計測装置
は、平行光光源は、第1の接続固定手段に固定されて設
けられ、光強度検出手段は、第2の接続固定手段によ
り、被測定波面の基準面に対して所定の位置に固定され
ている。そのため、被測定波面の基準面に対して、波面
検出部をさらに正確に位置決めして設置することができ
る。
【0115】この発明に係る請求項4の波面計測装置
は、第2の接続固定手段により、被測定波面の基準面に
対して所定の位置に固定された第2の微小開口をさらに
備え、光強度検出手段は、波面検出部に固定されて設け
られ、平行光光源からの平行光は、第2の微小開口及び
第1の微小開口を通過した後、被測定波面の基準面に照
明される。そのため、位置決め用の平行光光源を波面検
出部の筐体部から分離設置可能となり、平行光光源によ
る波面検出部への温度上昇、重量増加の悪影響を回避す
ることができる。
【0116】この発明に係る請求項5の波面計測装置
は、第2の接続固定手段により、被測定波面の基準面に
対して所定の位置に固定された第2の微小開口と、第3
の接続固定手段により、被測定波面の基準面に対して所
定の位置に固定された第3の微小開口をさらに備え、光
強度検出手段は、第3の接続固定手段に固定されて設け
られ、平行光光源からの平行光は、第2の微小開口及び
第1の微小開口を通過した後、被測定波面の基準面に照
明され、その散乱光、あるいは反射光は、第3の微小開
口を通過した後、光強度検出手段に入射される。そのた
め、位置決め用の平行光光源を波面検出部の筐体部から
分離設置可能となり、平行光光源による波面検出部への
温度上昇、重量増加の悪影響を回避することができる。
【0117】この発明に係る請求項6の波面計測装置
は、光強度検出手段は、光強度点検出器である。そのた
め、被測定波面の基準面に対して、波面検出部を正確に
位置決めして設置することができるとともに、光検出器
として簡易な光強度点検出器を使用でき、さらに強度信
号の最大値検出により被測定波面の基準面と波面検出部
との位置ずれ量を推定することができる。
【0118】この発明に係る請求項7の波面計測装置
は、光強度検出手段は、光の強度分布の比を検出する光
強度2分割検出器である。そのため、重心演算のかわり
に差分演算をすることとなり、演算部の簡素化をするこ
とができる。
【0119】この発明に係る請求項8の波面計測装置
は、光強度検出手段は、第2の平行光の強度分布を面検
出し、信号処理手段は、強度分布の重心位置から誤差信
号を算出し、駆動手段への駆動信号を生成する。そのた
め、重心位置の変位から被測定波面の基準面と波面検出
部との位置ずれ量を推定でき、また、位置ずれ量を誤差
信号として閉ループ制御できる。
【0120】この発明に係る請求項9の波面計測装置
は、光強度検出手段は、位置敏感検出器(PSD)であ
る。そのため、重心位置の変位から被測定波面の基準面
と波面検出部との位置ずれ量を推定でき、また、位置ず
れ量を誤差信号として閉ループ制御できるとともに、位
置敏感検出器(PSD)の重心位置出力機能を利用する
ことで、重心演算を省略することができる。
【0121】この発明に係る請求項10の波面計測装置
は、平行光光源の照射する第2の平行光は、第1の平行
光と波長が異なる。そのため、一般に波面計測装置内に
位置決め用の光が混入した場合にバックグランド雑音成
分となるが、波長が異なれば、これを波面計測装置内に
波長フィルタを設置することで除去することが可能とな
る。
【0122】この発明に係る請求項11の波面計測装置
は、平行光光源としてレーザダイオード(LD)を用い
る。そのため、安価かつ取り扱いが容易な装置とするこ
とができる。
【0123】この発明に係る請求項12の波面計測装置
は、平行光光源は、被測定波面の基準面と第1の光学系
との間に設置されている。そのため、波面計測装置側の
集光レンズのもつ波面収差の影響を回避することができ
る。
【0124】この発明に係る請求項13の波面計測装置
は、第1の光学系あるいは第1の接続固定手段に光路を
確保する開口が形成されている。そのため、第1の光学
系を通過せずに平行光光源を波面計測装置に設置でき、
波面計測装置側の集光レンズのもつ波面収差の影響を回
避できる。そのため、平行光光源の設置の自由度が増
し、また、設置空間を容易に確保することができる。
【0125】この発明に係る請求項14の波面計測装置
は、光強度検出手段は、波面検出部と同一面且つ近傍に
設けられている。そのため、設置の容易性が増す。
【0126】この発明に係る請求項15の波面計測装置
は、光強度検出手段は、波面検出部と共用されている。
そのため、装置を安価にできるとともに簡素化すること
ができる。
【0127】この発明に係る請求項16の波面計測装置
は、光強度検出手段は、微小開口あるいは遮光マスクと
受光素子とで構成されている。そのため、微小開口ある
いは遮光マスクの交換による開口径の可変化の容易性が
増し、また、感度及び分解能を容易に可変とすることが
できる。
【0128】この発明に係る請求項17の波面計測装置
は、光強度検出手段として、マルチモードファイバの端
面を用いる。そのため、装置を簡素化することができ、
また、コストを低減することができ、さらには、取り扱
い、保守性、アライメントの容易性を向上することがで
きる。
【0129】この発明に係る請求項18の波面計測装置
は、波面検出部は、部分開口の波面傾斜から波面を推定
するシャックハルトマン方式波面検出部である。そのた
め、シャックハルトマン方式波面検出部を用いることに
より、非干渉測定による大気揺らぎの低減化が可能とな
る。
【0130】この発明に係る請求項19の波面計測装置
は、移動手段は、被測定波面の基準面と第1の接続固定
手段との間に設けられている。そのため、波面計測装置
の移動時における移動方向以外に発生する位置ずれ、傾
きを低減することができる。
【0131】この発明に係る請求項20の波面計測装置
は、移動手段は、光軸方向の微動機能を有するリニアモ
ーターである。そのため、移動手段を安価な構成とする
ことができる。
【0132】この発明に係る請求項21の波面計測装置
は、移動手段は、複数のピエゾアクチュエータである。
そのため、高い精度の移動手段とすることができる。
【0133】この発明に係る請求項22の波面計測装置
は、光強度検出器の直前に特定波長以外の光強度を減衰
させるバンドパスフィルタを設ける。そのため、一般に
波面計測装置内に位置決め用の光が混入した場合にバッ
クグランド雑音成分となるが、波長が異なれば、これを
波面計測装置内にバンドパスフィルタを設置することで
除去することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の波面計測装置を説明
する説明図である。
【図2】 実施の形態1における微小開口と光強度検出
器の設置位置の説明図である。
【図3】 本発明の実施の形態2の波面計測装置を説明
する説明図である。
【図4】 実施の形態2における基準面と波面計測装置
との位置関係を逆転した場合の説明図である。
【図5】 本発明の実施の形態3の波面計測装置を説明
する説明図である。
【図6】 本発明の実施の形態4の波面計測装置を説明
する説明図である。
【符号の説明】
1 被測定波面、2 基準面、3 第1のコリメートレ
ンズ、4 被測定波面の基準位置を照明する光源(平行
光光源)、5 第2のコリメートレンズ(平行光光
源)、6 第1の微小開口、7 光強度の点検出器(光
強度検出手段)、8a 第1の接続固定手段、8b 第
2の接続固定手段、9 移動手段、10 駆動装置、1
1 信号処理手段、12 波面検出部、13 主鏡、1
4 副鏡、15 反射望遠鏡、31 光強度2分割検出
器(光強度検出手段)、41 シャックハルトマン方式
波面検出部(光強度検出手段)、42 マイクロレンズ
アレイ、43 CCD(光強度検出手段)、52 第2
の微小開口、53 第3の微小開口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 二郎 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 2F065 AA53 BB05 FF10 FF42 GG06 HH03 JJ00 LL04 LL28 QQ29 QQ32 2G086 HH06

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空間を集光または発散しつつ伝播してく
    る光の波面、あるいは鏡面に光を照明した際の反射光の
    うち集光または発散しつつ伝播する波面を測定する波面
    計測装置であって、 上記波面である被測定波面を入射して検出する波面検出
    部と、 上記波面検出部に設けられた第1の接続固定手段と、 上記第1の接続固定手段により上記波面検出部に対して
    所定の位置に固定され、上記被測定波面を第1の平行光
    にして上記波面検出部に入射させる第1の光学系と、 上記被測定波面の基準面に第2の平行光を照明する平行
    光光源と、 上記第1の接続固定手段により上記波面検出部に対して
    所定の位置に固定され、上記第2の平行光を上記被測定
    波面の上記基準面に照明した際に生じる散乱光、あるい
    は反射光を通過させる微小開口と、 上記微小開口を通過した光の強度を検出する光強度検出
    手段と、 上記被測定波面の上記基準面に対して、上記波面検出
    部、第1の接続固定手段、第1の光学系、及び上記微小
    開口を、第1の平行光の光軸に沿って移動させる移動手
    段とを備えたことを特徴とする波面計測装置。
  2. 【請求項2】 上記移動手段を駆動する駆動手段と、 上記光強度検出手段の出力する検出光強度信号を入力
    し、この信号に基づいて上記駆動手段を駆動させ、該検
    出光強度信号が最大となる位置に上記波面検出部を移動
    させる信号処理手段とをさらに備えたことを特徴とする
    請求項1に記載の波面計測装置。
  3. 【請求項3】 上記平行光光源は、上記第1の接続固定
    手段に固定されて設けられ、 上記光強度検出手段は、第2の接続固定手段により、上
    記被測定波面の上記基準面に対して所定の位置に固定さ
    れていることを特徴とする請求項1または2に記載の波
    面計測装置。
  4. 【請求項4】 第2の接続固定手段により、上記被測定
    波面の上記基準面に対して所定の位置に固定された第2
    の微小開口をさらに備え、 上記光強度検出手段は、上記波面検出部に固定されて設
    けられ、 上記平行光光源からの平行光は、上記第2の微小開口及
    び上記第1の微小開口を通過した後、上記被測定波面の
    上記基準面に照明されることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の波面計測装置。
  5. 【請求項5】 第2の接続固定手段により、上記被測定
    波面の上記基準面に対して所定の位置に固定された第2
    の微小開口と、第3の接続固定手段により、上記被測定
    波面の上記基準面に対して所定の位置に固定された第3
    の微小開口をさらに備え、 上記光強度検出手段は、上記第3の接続固定手段に固定
    されて設けられ、 上記平行光光源からの平行光は、上記第2の微小開口及
    び上記第1の微小開口を通過した後、上記被測定波面の
    上記基準面に照明され、その散乱光、あるいは反射光
    は、上記第3の微小開口を通過した後、上記光強度検出
    手段に入射されることを特徴とする請求項1または2に
    記載の波面計測装置。
  6. 【請求項6】 上記光強度検出手段は、光強度点検出器
    であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記
    載の波面計測装置。
  7. 【請求項7】 上記光強度検出手段は、光の強度分布の
    比を検出する光強度2分割検出器であることを特徴とす
    る請求項1から5のいずれかに記載の波面計測装置。
  8. 【請求項8】 上記光強度検出手段は、上記第2の平行
    光の強度分布を面検出し、 上記信号処理手段は、上記強度分布の重心位置から誤差
    信号を算出し、上記駆動手段への駆動信号を生成するこ
    とを特徴とする請求項2から5のいずれかに記載の波面
    計測装置。
  9. 【請求項9】 上記光強度検出手段は、位置敏感検出器
    (PSD)であることを特徴とする請求項8に記載の波
    面計測装置。
  10. 【請求項10】 上記平行光光源の照射する上記第2の
    平行光は、上記第1の平行光と波長が異なることを特徴
    とする請求項1から9のいずれかに記載の波面計測装
    置。
  11. 【請求項11】 上記平行光光源としてレーザダイオー
    ド(LD)を用いることを特徴とする請求項1から10
    のいずれかに記載の波面計測装置。
  12. 【請求項12】 上記平行光光源は、上記被測定波面の
    基準面と上記第1の光学系との間に設置されていること
    を特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の波面
    計測装置。
  13. 【請求項13】 上記第1の光学系あるいは上記第1の
    接続固定手段に光路を確保する開口が形成されているこ
    とを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の波
    面計測装置。
  14. 【請求項14】 上記光強度検出手段は、上記波面検出
    部と同一面且つ近傍に設けられていることを特徴とする
    請求項4に記載の波面計測装置。
  15. 【請求項15】 上記光強度検出手段は、上記波面検出
    部と共用されていることを特徴とする請求項14に記載
    の波面計測装置。
  16. 【請求項16】 上記光強度検出手段は、微小開口ある
    いは遮光マスクと受光素子とで構成されていることを特
    徴とする請求項1から5のいずれかに記載の波面計測装
    置。
  17. 【請求項17】 上記光強度検出手段として、マルチ
    モードファイバの端面を用いることを特徴とする請求項
    1から5のいずれかに記載の波面計測装置。
  18. 【請求項18】 上記波面検出部は、部分開口の波面傾
    斜から波面を推定するシャックハルトマン方式波面検出
    部であることを特徴とする請求項4に記載の波面計測装
    置。
  19. 【請求項19】 上記移動手段は、上記被測定波面の上
    記基準面と上記第1の接続固定手段との間に設けられて
    いることを特徴とする請求項1から18のいずれかに記
    載の波面計測装置。
  20. 【請求項20】 上記移動手段は、光軸方向の微動機能
    を有するリニアモーターであることを特徴とする請求項
    1から19のいずれかに記載の波面計測装置。
  21. 【請求項21】 上記移動手段は、複数のピエゾアクチ
    ュエータであることを特徴とする請求項1から19のい
    ずれかに記載の波面計測装置。
  22. 【請求項22】 上記光強度検出器の直前に特定波長以
    外の光強度を減衰させるバンドパスフィルタを設けるこ
    とを特徴とする請求項1から21のいずれかに記載の波
    面計測装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010502958A (ja) * 2006-08-28 2010-01-28 サーモ エレクトロン サイエンティフィック インストルメンツ リミテッド ライアビリティ カンパニー 空間分解能制御を備えた分光器
JP2012510083A (ja) * 2008-11-25 2012-04-26 テールズ 光学系のアクティブ制御用手段を有する宇宙光学システム
CN105092218A (zh) * 2015-09-10 2015-11-25 安徽华夏显示技术股份有限公司 一种玻璃条纹屏的测试装置
CN106323599A (zh) * 2016-08-23 2017-01-11 中国科学院光电技术研究所 一种大视场望远镜光学系统成像质量的检测方法

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