JP2002161848A - 振動エネルギー取り出し装置及びその方法、並びにそれによる発電装置及び発電方法 - Google Patents

振動エネルギー取り出し装置及びその方法、並びにそれによる発電装置及び発電方法

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JP2002161848A
JP2002161848A JP2000363580A JP2000363580A JP2002161848A JP 2002161848 A JP2002161848 A JP 2002161848A JP 2000363580 A JP2000363580 A JP 2000363580A JP 2000363580 A JP2000363580 A JP 2000363580A JP 2002161848 A JP2002161848 A JP 2002161848A
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vibration
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Akitoshi Muramatsu
明敏 村松
Takayuki Sakurai
孝幸 桜井
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GTECH KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 路面を走行する車両等の振動エネルギーを利
用して発電する自然条件に依存せず、省スペース、低コ
スト且つ効率のよいエネルギーの取り出し装置及び発電
装置を提供する。 【解決手段】 路面下に埋設され路面上を通過する移動
体の振動によって変形が可能な可撓性を有し内部に流体
Cが充填された一つないし複数の受振部2と、この受振
部2の一端に設けられ受振部2で生じる流体Cの圧力に
よって開閉する一方の逆止弁3と、この一方の逆止弁3
に接続され吐出圧力の設定が可能なタンク4と、このタ
ンク4に接続されタンク4から流出される流体Cの圧力
によって回動する流体圧駆動装置5と、受振部2の他端
に設けられるとともに流体Cの供給源に接続され受信部
2の圧力によって開閉する他方の逆止弁7とを備えてな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動エネルギー取
り出し装置及びその方法、並びにそれによる発電装置及
び発電方法に係る技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、産業用または家庭用電力の供給
は、火力、水力および原子力発電によって行われてい
る。更には、ソーラーおよび風力発電等による自然エネ
ルギーを利用した発電装置も利用され始めている。
【0003】また、新しい発電装置として、特開昭60
−62671号公報、特開昭60−257757号公
報、実開平5−62183号公報などに開示されるよう
に、自動車等の振動のエネルギーを機械的に取り出し、
発電機を回す装置も提案されている。
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た水力、火力および原子力発電による電力の供給におい
ては、発電設備が大型であるために広い設置スペースが
必要となるうえに、発電設備、その建設および使用され
る燃料等に多大なコストがかかっている。また、ソーラ
ーおよび風力発電等においては、自然エネルギーを利用
しているため、電力の供給が天候等の自然に依存し不安
定なものとなっている。
【0004】また、特開昭60−62671号公報、特
開昭60−257757号公報、実開平5−62183
号公報などに開示される技術は、いずれの場合もその構
成では効率のよいエネルギー回収が不可能であり、実用
化には到っていない。
【0005】本発明は、このような状況を鑑みてなされ
たもので、路面を走行する車両等の振動エネルギーを利
用して発電する自然条件に依存せず、省スペース、低コ
スト且つ効率のよいエネルギーの取り出し装置及び発電
装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め、本発明においては、路面を走行する車両の振動をエ
ネルギー源とし、流体を満たしたパイプに生じる圧力を
取り出すエネルギー取り出し方式を用いる。そのような
場合、エネルギー源である車両による振動は動土圧と呼
ばれ、この動土圧はプーシネスク公式と呼ばれる公式で
計算することができる。以下の理論は、「クボタビニー
ルパイプ設計施工ハンドブック(上下水道編)」からの
出典であり、動土圧の計算方法の概要を示すものであ
る。
【0007】地上の集中荷重Pによる地中の任意の点に
おける動土圧pは次式で示される。 p=3P/(2π)・H3/(H2+x2+y25/2 ここで、p:動土圧(kgf/cm2) P:集中荷重(kgf) H:管の埋設深(cm) x、y:動土圧pの作用点(cm) 管上面に作用するこの荷重を積分することにより、動土
圧による力が求まる。以下、詳細な計算方法が記載され
ているがここでは省略する。
【0008】ここで、上記動土圧pがどの程度発生する
か確認するため、以下に概略計算した。車両による集中
荷重Pは、1600ccクラスの乗用車で、前席2名乗
車の場合、車両重量は1020kg、そのうち前輪荷重
は580kgというのが「ドライバーのためのタイヤ工
学入門」に記載されている。したがって、この前輪荷重
の半分P=290kgが動土圧の発生源と仮定し、管の
埋設深H=10cm、Pは直接管に作用するのでx=
0、y=0とすると、 p=3×290/(2π)・103/(102+02
25/2 =1.38(kgf/cm2) と計算される。
【0009】計算されたp=1.38kgf/cm2
いう発生圧は、流量を出せるシステムにすれば動力取り
出し装置として利用可能な圧力であることが分かった。
そこで、本発明に係る振動エネルギー取り出し装置及び
その方法、並びにそれによる発電装置及び発電方法は、
次のような手段を採用する。
【0010】即ち、請求項1記載の振動エネルギー取り
出し装置は、路面下に埋設され路面上を通過する移動体
の振動によって変形が可能な可撓性を有し内部に流体が
充填された一つないし複数の受振部と、この受振部の一
端に設けられ受振部で生じる流体の圧力によって開閉す
る一方の逆止弁と、この一方の逆止弁に接続され吐出圧
力の設定が可能なタンクと、このタンクに接続されタン
クから流出される流体の圧力によって回動する流体圧駆
動装置と、受振部の他端に設けられるとともに流体の供
給源に接続され受信部の圧力によって開閉する他方の逆
止弁とを備えてなる。
【0011】この手段では、まず、路面を走行する車両
等の振動により路面下に埋設された可撓性を有する受振
部が撓み、この撓みによって受振部の内部に充填された
流体に圧力が生じる。次に、この流体の圧力により一方
の逆止弁が開き受振部の流体がタンクに流入する。タン
クに流入する流体の圧力が設定圧力を越えるとタンク内
の流体が流体圧駆動装置の流入口から流入し、流体圧駆
動装置を回動させる。
【0012】また、請求項2に記載のように、請求項1
記載の振動エネルギー取り出し装置において、他方の逆
止弁が接続される前記流体の供給源は前記流体圧駆動装
置の流出口であり、全ての流路が流体で充填されている
ことを特徴とする。
【0013】この手段では、他方の逆止弁が流体圧駆動
装置の流出口に接続されるため、流体圧駆動装置の流出
口の圧力が受振部内部の流体の圧力を越えると他方の逆
止弁が開き、流体圧駆動装置の流出口の流体が受振部に
流入する。これにより、装置全体として流体の循環系が
形成される。
【0014】また、請求項3に記載のように、請求項1
または2記載の振動エネルギー取り出し装置において、
受振部は路面上を通過する移動体の進行方向に複数設け
られていることを特徴とする。
【0015】この手段では、受振部が路面を横断して車
両の進行方向に複数埋設されているので、車両の進行に
伴って車両の振動を受振部で連続して受けられる。
【0016】また、請求項4に記載のように、請求項1
〜3のいずれか記載の振動エネルギー取り出し装置にお
いて、タンクは直列に複数設けられていることを特徴と
する。
【0017】この手段では、まず、第1のタンクに受振
部から流出する流体が流入し貯溜され、次に、第2のタ
ンクの流入口が第1のタンクの圧力設定弁に接続され、
第1のタンクから流出する流体が第2のタンクに流入さ
れることで第2のタンク内部の圧力が均一化される。同
様に、更に、タンクを直列することでより一層タンク内
部の圧力が均一化される。
【0018】また、請求項5に記載のように、請求項1
〜4のいずれか記載の振動エネルギー取り出し装置にお
いて、流体圧駆動装置はベーン式流体駆動モータである
ことを特徴とする。
【0019】この手段では、タンクから流出する流体が
ベーン式流体駆動モータの流入口から流入され、ベーン
式流体駆動モータの羽根車を回動させる。そして、この
回動のために使われた流体はベーン式流体駆動モータの
流出口から流出される。
【0020】さらに、前述の課題を解決するため、本発
明に係る振動エネルギー取り出しによる発電装置は、次
のような手段を採用する。
【0021】即ち、請求項6に記載のように、路面下に
埋設され路面上を通過する移動体の振動によって変形が
可能な可撓性を有し内部に流体が充填された受振部と、
この受振部の一端に設けられ受振部で生じる流体の圧力
によって開閉する一方の逆止弁と、この一方の逆止弁に
接続され吐出圧力の設定が可能なタンクと、このタンク
に接続されタンクから流出される流体の圧力によって回
動する流体圧駆動装置と、この流体圧駆動装置で駆動さ
れる発電機と、受振部の他端に設けられるとともに流体
の供給源に接続され受信部の圧力によって開閉する他方
の逆止弁とを備えてなる。
【0022】この手段では、まず、路面を走行する車両
等の振動により路面下に埋設された可撓性を有する受振
部が撓み、この撓みによって受振部の内部に充填された
流体に圧力が生じる。次に、この流体の圧力により一方
の逆止弁が開き受振部の流体がタンクに流入する。タン
クに流入する流体の圧力が設定圧力を越えるとタンク内
の流体が流体圧駆動装置の流入口から流入し、流体圧駆
動装置を回動させ、連結されている発電機で発電され
る。
【0023】さらに、前述の課題を解決するため、本発
明に係る振動エネルギー取り出し方法は、次のような手
段を採用する。
【0024】即ち、請求項7に記載のように、路面上を
通過する移動体の振動によって変形が可能な可撓性を有
し内部に流体が充填された一つないし複数の受振部を路
面下に埋設し、この受振部の一端に受振部で生じる流体
の圧力が所定値を越えたとき開く逆止弁を設け、この逆
止弁と吐出圧力の設定が可能なタンクを接続し、このタ
ンクから流出される流体の圧力によって流体圧駆動装置
を回動させ、受振部への流体の供給は流体圧駆動装置か
ら流出される流体あるいは受信部の他端に設けた流体の
供給源から行う。
【0025】この手段では、路面上を通過する移動体の
振動によって受信部が変形し、内部の流体はその圧力が
高まり、逆止弁を開き、さらにタンクに複数の受振部か
ら圧力の高まった流体が集められ、流体圧駆動装置を回
動させる。変形した受振部は回復時に内部の圧力が低下
するので、他端に連結された通路から新たに流体が供給
される。
【0026】さらに、前述の課題を解決するため、本発
明に係る振動エネルギー取り出しによる発電方法は、次
のような手段を採用する。
【0027】即ち、請求項8に記載のように、路面上を
通過する移動体の振動によって変形が可能な可撓性を有
し内部に流体が充填された一つないし複数の受振部を路
面下に埋設し、この受振部の一端に受振部で生じる流体
の圧力が所定値を越えたとき開く逆止弁を設け、この逆
止弁と吐出圧力の設定が可能なタンクを接続し、このタ
ンクから流出される流体の圧力によって流体圧駆動装置
を回動させ、この回動力で発電機を駆動し、受振部へ流
体の供給は流体圧駆動装置から流出される流体あるいは
受信部の他端に設けた流体の供給源から行う。
【0028】この手段では、路面上を通過する移動体の
振動によって受信部が変形し、内部の流体はその圧力が
高まり、逆止弁を開き、さらにタンクに複数の受振部か
ら圧力の高まった流体が集められ、流体圧駆動装置を回
動させる。そして、この回動力で発電機が駆動される。
変形した受振部は回復時に内部の圧力が低下するので、
他端に連結された通路から新たに流体が供給される。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る振動エネルギ
ー取り出し装置の実施の形態を図面に基づいて説明す
る。
【0030】図1〜図3は、本発明に係る振動エネルギ
ー取り出し装置及び発電装置の実施の形態(1)を示す
ものである。
【0031】振動エネルギー取り出し装置1は、道路の
路面下に埋設され車両等の振動エネルギーを利用して振
動エネルギーを取り出す装置を、発電装置100はその
エネルギーを用いて発電する装置を示している。
【0032】振動エネルギー取り出し装置1は、路面B
下に埋設され車両等の振動によって撓む可撓性を有し内
部に流体Cが充填された受振部2と、この受振部2の一
端に設けられ受振部2で生じる流体Cの圧力によって開
閉する一方の逆止弁3と、この一方の逆止弁3に接続さ
れ受振部2から流出される流体Cを貯溜する圧力設定弁
41を有するタンク4と、このタンク4の圧力設定弁4
1に接続されタンク4から流出される流体Cの圧力によ
って回動する流体圧駆動装置5と、受振部2の他端に設
けられるとともに流体圧駆動装置5の流出口53に接続
され流出口53の流体Cの圧力によって開閉する他方の
逆止弁7とを備えてなる。
【0033】発電装置100は、振動エネルギー取り出
し装置1に発電機6が連結された構成である。
【0034】受振部2は、路面B下に埋設されて路面B
を横断するパイプ状に形成され内部に流体Cが充填され
てなる。路面Bの断面構造は、例えば、地盤G上に砂床
Sを設け、その上にアスファルトPを敷設されてなる。
受振部2は、砂床S上に設置され、その後アスファルト
で埋設される。このアスファルトは、ゴム入りアスファ
ルトとするのが好ましい。この受振部2は、路面Bを走
行する車両等の振動によって撓む可撓性を有し内部に流
体Cを充填できるものであればよく、例えば、ゴムホー
スから形成される。好ましくは、布巻または鋼線巻等の
包線式ゴムホースが用いられる。また、この受振部2
は、車両の進行方向に対して複数本路面B下に埋設さ
れ、それぞれの受振部2は端部21、22が結束され
て、一方の端部21が逆止弁3の流入口31に接続さ
れ、他方の端部22が逆止弁7の流出口72に接続され
ている。なお、流体Cとしては、水をベースとした不凍
液または油(凝固点の低いものが望ましい)等、使用場
所の温度条件を考慮して凍結を起こさない液体が用いら
れる。
【0035】一方の逆止弁3は、受振部2とタンク4の
間に設けられ、流入口31と流出口32を有するハウジ
ング33と、受振部2の流体Cの圧力によって開閉する
弁34とからなる。弁34は、ハウジング33の流入口
31側に一端を軸341で回動自在に軸支されている。
弁34は、受振部2で生じる流体Cの圧力がタンク4の
内部の圧力を越えたときに流入口31を開き、逆の場合
には閉じて、タンク4からの逆流を防止する構造となっ
ている。なお、逆止弁3とタンク4とは配管90で接続
されている。
【0036】タンク4は、圧力設定弁41と流入口42
とを有するケーシング44からなり、逆止弁3から配管
90を通り流入口42より流入する流体Cをケーシング
44の内部に貯溜する構造となっている。圧力設定弁4
1は、流体Cをリリーフするリリーフ口45と流出口4
6が設けられたハウジング47と、スプリング442で
予圧され所定の圧力でリリーフ口45を開く弁44とか
らなる。弁44は、ハウジング47に軸442で、軸方
向に移動自在に支持されている。なお、タンク4の流出
口46は流体圧駆動装置5と配管91で接続されてい
る。
【0037】流体圧駆動装置5は、ベーン式流体駆動モ
ータ51からなる。ベーン式流体駆動モータ51は、流
入口52と流出口53を有するハウジング54と、ハウ
ジング54の内部に設けられた羽根車55とからなる。
羽根車55は、複数のベーン56とハウジング54に回
動自在に軸支された回転軸57とから構成される。ベー
ン56は径方向に移動自在に回転軸57にはめ込まれて
おり、羽根車55の回動によりハウジング54の内面5
8にベーン55の先端が当接されるように構成されてい
る。なお、発電装置100においては、回転軸57に発
電機6が連結されている。さらに、発電機6には発電し
た電気を蓄えられるように、図示しない整流回路を介し
てバッテリーが接続される。
【0038】他方の逆止弁7は、受振部2と流体圧駆動
装置5の流出口53との間に設けられ、流入口71と流
出口72を有するハウジング73と、流出口53の流体
Cの圧力によって開閉する弁73とからなる。弁73
は、ハウジング73の流入口71側に一端を軸741で
回動自在に軸支されている。弁73は、受振部2におい
て流体Cの圧力が流出口52における圧力より低下した
ときに流入口71を開き、逆の場合には閉じて、受振部
2からの逆流を防止する構造となっている。なお、逆止
弁7と流出口53とは配管92で接続される。ここで配
管92は、鋼管から形成される。好ましくは、配管用ス
テンレス鋼製の鋼管が用いられる。
【0039】なお、一方の逆止弁から他方の逆止弁まで
の、配管90、タンク4、配管91、流体圧駆動装置5
および配管92の流路には、空気抜きされて流体Cが充
填されている。また、図示はしないが、上記流路の適当
な箇所に流体充填口と空気抜き口を設け、流体の充填と
空気抜きを可能にしている。
【0040】次に、このように構成された発電装置の動
作について図4〜図6に基づいて説明する。
【0041】まず、路面Bを車両等が走行することによ
り路面Bに振動が生じる。この振動が路面B下に伝搬し
て埋設されている受振部2に撓みを生じさせる。この撓
みにより受振部2内部の流体Cの圧力が上昇する。図4
に示すように、この上昇された圧力は一方の逆止弁3の
弁34を開き、タンク4の内部に流体Cを流入させる。
この結果、タンク4内部の流体Cの圧力が上昇する。一
度タンク4に流入した流体Cは一方の逆止弁3で逆流が
防止されるため、タンク4内部の上昇した流体Cの圧力
は下がることなく保たれる。
【0042】なお、路面Bがゴム入りアスファルトから
構成されている場合には、路面Bの可撓性が増すため、
より一層受振部2の撓みが増し流体Cの圧力が上昇され
る。
【0043】その後、図5に示すように、受振部2の撓
みが復帰すると受振部2の圧力は低下する。そして、他
方の逆止弁7に接続されている配管92内部の流体Cの
圧力は大気圧相当で受振部2内部の圧力より高いので、
弁74が開き、配管92内部の流体Cが受振部2内部に
流入する。この結果、受振部2と配管92内部の圧力は
均一化される。
【0044】上述した作用により、図6に示すように、
タンク4内部の圧力が所定の圧力を越えると圧力設定弁
41が開き、タンク4内部の流体Cがベーン式流体駆動
モータ51に流入する。一般にベーン式流体駆動モータ
は回転フリクションが小さいので、ベーン式流体駆動モ
ータ51に流入した流体Cは容易に羽根車55を回動さ
せる。すなわち、このベーン式流体駆動モータ51の回
転軸57からエネルギー(回転力)を取り出すことが可
能になる。
【0045】また、ベーン式流体駆動モータ51に連結
された発電機6によって発電される。更に、発電機6に
整流回路を介してバッテリーを接続することで、発電さ
れた電気はバッテリーに充電される。
【0046】以上、この実施の形態(1)によると、振
動エネルギー取り出し装置1は、道路の路面Bを走行す
る車両等により生じる振動を、路面B下に埋設された受
振部2で流体Cの圧力に変換して、この流体Cの圧力を
逆止弁3と圧力設定弁41を有するタンク4とで上昇さ
せ、この上昇された流体Cの圧力でベーン式流体駆動モ
ータ51を回動させたので、大がかりな装置を必要とせ
ず、安価で効率的な回転エネルギーの取り出しが可能に
なる。
【0047】また、発電装置100は、振動エネルギー
取り出し装置1のベーン式流体駆動モータ51の回転軸
57に発電機6を連結した構成としたので、安価で効率
的な発電をすることができる。
【0048】さらに、逆止弁7の流入口71が、ベーン
式流体駆動モータ51の流出口53に配管92で接続さ
れているため、流体Cを循環させて連続的に回転エネル
ギーの取り出し及び発電をすることができる。
【0049】また、受振部2を包線式ゴムホースとする
ことで、耐久性が増し、長期に渡り使用することが可能
になる。
【0050】次に、本発明の実施の形態(2)について
説明する。図7は実施の形態(2)の断面図を示す。な
お、実施の形態(1)と同様の説明は、同一符号を付す
ことで詳細を省略する。
【0051】この実施の形態(2)の振動エネルギー取
り出し装置10は、他方の逆止弁7の流入口71に流体
Cの供給源8を設けるとともに、流体圧駆動装置5の流
出口53を解放した構成のものである。供給源8は、例
えば、流体Cを貯溜するタンク81からなり、配管94
で他方の逆止弁7の流入口71に接続される。解放され
た流出口53から流出する流体Cは、タンク82に貯留
される。
【0052】なお、図示しないが、流体Cを貯溜するタ
ンク81は配管によりタンク82に連結し、ポンプで圧
送するか、位置の落差で流し込むことで、流体Cを常に
受振部2に供給される状態にすることは容易である。
【0053】実施の形態(2)によると、実施の形態
(1)による上記の効果を発揮することに加え、タンク
81及び82が解放系となっているので、流体圧駆動装
置5に対する負荷を小さくできるというメリットもあ
る。
【0054】なお、実施の形態(1)、(2)どちらの
場合も、複数のタンク4を直列して接続すれば、第1タ
ンク内部の流体Cの圧力に比べ第2タンク内部の圧力の
方が均一化されて、より安定した流体Cの圧力でベーン
式流体駆動モータ51を回動させる。これにより、ベー
ン式流体駆動モータ51の回転数の変動がより小さくな
り、またより安定した発電が可能になる。
【0055】また、実施の形態(1)と(2)では、流
体圧駆動装置としてベーン式流体駆動モータを用いた
が、ベーン式流体駆動モータに限定されるものではな
い。例えば、図8に示すようなクランク機構110を用
いて、回転エネルギーを取り出すことも可能である。こ
の場合、流体駆動モータを使わないので、流体Cのシー
ルが簡素化されるという効果がある。
【0056】また、振動エネルギー取り出し装置1によ
り取り出されたエネルギーは、上記実施の形態(1)の
ように発電機を駆動する以外に、その回転力を直接利用
して、道路上に使用して好適な各種アクチュエータ(例
えばスプリンクラー)を駆動することが可能である。
【0057】さらには、実施の形態(1)や(2)のよ
うに取り出した流体圧を回転力に変換せず、図8のロッ
ド111の往復運動をそのまま取り出して利用すること
も可能である。
【0058】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る振動エネル
ギー取り出し装置及びその方法によれば、路面を走行す
る車両等によって生じる振動を路面下に埋設された受振
部で流体の圧力に変換して、この流体の圧力を逆止弁と
圧力設定弁を有するタンクとで上昇させ、この上昇され
た流体の圧力で流体圧駆動装置を回動させたので、自然
条件に依存せず、省スペースで低コストで効率のよい振
動エネルギーの取り出しが可能になる。
【0059】また、本発明に係る発電装置及びその方法
によれば、上記振動エネルギー取り出し装置に発電機を
連結したので、省スペースで低コストで効率のよい発電
が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る振動エネルギー取り出し装置及
び発電装置の実施の形態(1)を示す斜視図である。
【図2】 図1の断面図である。
【図3】 図1のA−A線断面図である。
【図4】 図1の動作を示す図である。
【図5】 図1の動作を示す図である。
【図6】 図1の動作を示す図である。
【図7】 本発明に係る振動エネルギー取り出し装置の
実施の形態(2)を示す断面図である。
【図8】 本発明に係る振動エネルギー取り出し装置に
用いる流体圧駆動装置の他の実施形態を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 振動エネルギー取り出し装置 2 受振部 3 逆止弁 4 タンク 5 流体圧駆動装置 6 発電機 7 逆止弁 8 供給源 10 振動エネルギー取り出し装置 41 圧力設定弁 81、82 タンク 100 発電装置 110 クランク機構 B 路面 C 流体 G 地盤 S 砂床 P アスファルト

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 路面下に埋設され路面上を通過する移動
    体の振動によって変形が可能な可撓性を有し内部に流体
    が充填された一つないし複数の受振部と、この受振部の
    一端に設けられ受振部で生じる流体の圧力によって開閉
    する一方の逆止弁と、この一方の逆止弁に接続され吐出
    圧力の設定が可能なタンクと、このタンクに接続されタ
    ンクから流出される流体の圧力によって回動する流体圧
    駆動装置と、受振部の他端に設けられるとともに流体の
    供給源に接続され受信部の圧力によって開閉する他方の
    逆止弁とを備えてなる振動エネルギー取り出し装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の振動エネルギー取り出し
    装置において、他方の逆止弁が接続される前記流体の供
    給源は前記流体圧駆動装置の流出口であり、全ての流路
    が流体で充填されていることを特徴とする振動エネルギ
    ー取り出し装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の振動エネルギー
    取り出し装置において、受振部は路面上を通過する移動
    体の進行方向に複数設けられていることを特徴とする振
    動エネルギー取り出し装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか記載の振動エネ
    ルギー取り出し装置において、タンクは直列に複数設け
    られていることを特徴とする振動エネルギー取り出し装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか記載の振動エネ
    ルギー取り出し装置において、流体圧駆動装置はベーン
    式流体駆動モータであることを特徴とする振動エネルギ
    ー取り出し装置。
  6. 【請求項6】 路面下に埋設され路面上を通過する移動
    体の振動によって変形が可能な可撓性を有し内部に流体
    が充填された受振部と、この受振部の一端に設けられ受
    振部で生じる流体の圧力によって開閉する一方の逆止弁
    と、この一方の逆止弁に接続され吐出圧力の設定が可能
    なタンクと、このタンクに接続されタンクから流出され
    る流体の圧力によって回動する流体圧駆動装置と、この
    流体圧駆動装置で駆動される発電機と、受振部の他端に
    設けられるとともに流体の供給源に接続され受信部の圧
    力によって開閉する他方の逆止弁とを備えてなる発電装
    置。
  7. 【請求項7】 路面上を通過する移動体の振動によって
    変形が可能な可撓性を有し内部に流体が充填された一つ
    ないし複数の受振部を路面下に埋設し、この受振部の一
    端に受振部で生じる流体の圧力が所定値を越えたとき開
    く逆止弁を設け、この逆止弁と吐出圧力の設定が可能な
    タンクを接続し、このタンクから流出される流体の圧力
    によって流体圧駆動装置を回動させ、受振部への流体の
    供給は流体圧駆動装置から流出される流体あるいは受信
    部の他端に設けた流体の供給源から行う振動エネルギー
    取り出し方法。
  8. 【請求項8】 路面上を通過する移動体の振動によって
    変形が可能な可撓性を有し内部に流体が充填された一つ
    ないし複数の受振部を路面下に埋設し、この受振部の一
    端に受振部で生じる流体の圧力が所定値を越えたとき開
    く逆止弁を設け、この逆止弁と吐出圧力の設定が可能な
    タンクを接続し、このタンクから流出される流体の圧力
    によって流体圧駆動装置を回動させ、この回動力で発電
    機を駆動し、受振部へ流体の供給は流体圧駆動装置から
    流出される流体あるいは受信部の他端に設けた流体の供
    給源から行う発電方法。
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