JP2002150962A - 陰極線管および色選別機構 - Google Patents

陰極線管および色選別機構

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JP2002150962A
JP2002150962A JP2000343067A JP2000343067A JP2002150962A JP 2002150962 A JP2002150962 A JP 2002150962A JP 2000343067 A JP2000343067 A JP 2000343067A JP 2000343067 A JP2000343067 A JP 2000343067A JP 2002150962 A JP2002150962 A JP 2002150962A
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frame
thermal expansion
support spring
selection mechanism
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Yoshiro Horiuchi
芳郎 堀内
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Sony Corp
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    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J29/00Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
    • H01J29/02Electrodes; Screens; Mounting, supporting, spacing or insulating thereof
    • H01J29/06Screens for shielding; Masks interposed in the electron stream
    • H01J29/07Shadow masks for colour television tubes
    • H01J29/073Mounting arrangements associated with shadow masks
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2229/00Details of cathode ray tubes or electron beam tubes
    • H01J2229/07Shadow masks
    • H01J2229/0705Mounting arrangement of assembly to vessel
    • H01J2229/0711Spring and plate (clip) type
    • HELECTRICITY
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    • H01J2229/00Details of cathode ray tubes or electron beam tubes
    • H01J2229/07Shadow masks
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  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 陰極線管の色選別機構への熱的影響によるX
シフトの発生を抑制しつつ、しかもGHの適正化も図り
得るようにすることで、色ズレ等の画像劣化に対する余
裕度を増加させ、表示画像の画像品質を向上させる。 【解決手段】 色選別機構を陰極線管内に支持するため
の板バネ状の支持スプリング部材1を、その熱膨張係数
が色選別機構のフレームを構成する枠部材3の熱膨張係
数よりも大きい材質によって形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、TV受像器やコン
ピュータ用ディスプレイ等として用いられる陰極線管お
よびその陰極線管内に装着されて用いられる色選別機構
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、カラー陰極線管は、図4に示す
ように、R(赤),G(緑),B(青)の色蛍光体から
なる蛍光面が内側に形成された蛍光体パネル11と、こ
の蛍光体パネル11にフリットシール部12を介して接
合されたファンネル13と、このファンネル13のネッ
ク部に封止された電子銃14と、蛍光体パネル11の内
側に装着された色選別機構20と、を備えて構成されて
いる。
【0003】このうち、色選別機構20は、電子銃14
から放射された各色の電子ビームを選択的に透過させる
ものである。そのために、色選別機構20は、図5に示
すように、電子ビーム透過孔(小孔またはスリット孔)
がパターン配列された薄板状の色選別マスク21と、こ
の色選別マスク21を支持する方形枠状のフレーム22
と、から構成されている。
【0004】色選別マスク21には、例えばトリニトロ
ン(ソニー株式会社の登録商標)方式によるものであれ
ば、蛍光体パネル11の蛍光体がストライプ状であるこ
とから、電子ビーム透過孔として複数列のストライプ状
のスリット孔21aが設けられる。
【0005】また、フレーム22には、ホルダー23を
介して、板バネ状の支持スプリング部材24が取り付け
られている。この支持スプリング部材24は、蛍光体パ
ネル11に色選別機構20を装着するためのもので、そ
の一端側に係止孔が設けられている。一方、蛍光体パネ
ル11の内周面には固定ピン11aが設けられている。
そして、この固定ピン11aに支持スプリング部材24
の係止孔を嵌め込むことで、色選別機構20が蛍光体パ
ネル11の内面側に装着されるようになっている。
【0006】このようにして装着される色選別機構20
は、電子銃14から放射された電子ビームの影響によっ
て熱膨張を起こす可能性がある。ただし、色選別機構2
0の熱膨張は、色選別マスク21のスリット孔21aと
蛍光体パネル11の蛍光面との相対位置の変位を招き、
色ズレ等の画像劣化が生じる要因となってしまう。
【0007】そのため、熱的影響を受けたときの位置補
正を行うべく、色選別機構20では、フレーム22と支
持スプリング部材24との間に介在するホルダー23
が、バイメタル材料により形成されている。つまり、バ
イメタル材料の湾曲変位を利用して、色選別機構20が
熱的影響を受けたときであっても、特に色選別マスク2
1と蛍光面との間隔(以下、この間隔を「グリルハイト
(GH)」という)を適正化するようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、色選別機構
20における支持スプリング部材24の取り付けは、通
常、例えば図6(a)に示すように互いに対向するもの
同士が対称となっていたり、また例えば図6(b)に示
すように全てが同一回転方向に向く、いわゆる風車タイ
プであったりする。
【0009】しかしながら、いずれのものも、特に色選
別機構20の長辺方向(図5中のX方向)において、支
持スプリング部材24とフレーム22の長辺枠部材との
接合箇所が、色選別機構20の中心位置(図5中のY軸
上)に設けられておらず、オフセットしている。そのた
め、フレーム22の長辺枠部材が熱的影響によって膨張
すると、色選別マスク21全体が図中矢印X方向にシフ
ト(以下「Xシフト」という)し、その結果色ズレ等の
画像劣化が生じる要因となる。特に、色選別マスク21
のスリット孔21aがストライプ状である場合には、そ
のスリット孔21aの長手方向と直交する方向へのXシ
フトは大きな問題となる。
【0010】しかも、このようなXシフトは、ホルダー
23の湾曲変位によっても生じ得る。詳しくは、色選別
機構20が電子ビームを受けて熱膨張すると、図7
(a)に示すように、バイメタル材料からなるホルダー
23も加熱されて湾曲変位する(矢印A参照)。そし
て、図7(b)に示すように、その湾曲変位量δによ
り、ホルダー23に連なる支持スプリング部材24も傾
き変位するが(図中ΔGH参照)、固定ピン11aの位
置は動かないので、色選別機構20全体が蛍光体パネル
11の内面側に接近する方向(矢印Z参照)に移動し
て、温度補償が行われる。ところが、ホルダー23は、
色選別機構20のY軸上に設けられていないため、温度
補償を行う際の湾曲変位量δの影響により、色選別機構
20全体がわずかに回転方向(図6中のW方向)に移動
してしまい、これによってもXシフトが生じてしまう。
【0011】色選別機構20にXシフトが生じると、図
7(c)に示すように、そのXシフトに追従して色選別
マスク21も矢印X方向に変位するので、色選別マスク
21のスリット孔21aを通過する電子ビームの蛍光面
への到達位置にもズレ(P→P′)が生じ、これによっ
て色ズレ等の画像劣化が生じることになる。
【0012】このようなXシフトの要因の一つであるホ
ルダー23の湾曲変位による影響を抑えるためには、例
えば支持スプリング部材24の高さ寸法、すなわちホル
ダー23と固定ピン11aとの間の距離(図7(a)中
のd参照)を小さくして、その湾曲変位量を低下させる
ことが考えられる。しかし、湾曲変位量δを低下させる
と、色選別機構20を蛍光体パネル11の内面側に接近
させる際の変位量Zの確保が困難になってしまう。つま
り、バイメタル材料であるホルダー23の湾曲変位量δ
を大きくすると、色選別機構20のXシフト量も大きく
なってしまうが、ある一定量以上のホルダー23の湾曲
変位量δを確保しないと、色選別機構20が熱的影響を
受けたときのGHの適正化が困難になってしまう。
【0013】このことは、特に色選別機構20のフレー
ム22の長辺枠部材に熱膨張係数の大きい材料を使用し
た場合に問題となる。すなわち、フレーム22の長辺枠
部材に比較的安価だが熱膨張係数の大きい材料を使用す
ると、ホルダー23の湾曲変位量δを大きくすることが
不可欠となるため、色選別機構20のXシフト量も増大
するおそれがある。したがって、例えばコンピュータ用
ディスプレイに用いられる高精細度陰極線管用として
は、許容される色ズレ量が少ないため、比較的高価であ
るが熱膨張係数の小さい材料を使用せざるを得ず、その
ためにコスト高を招いてしまうことになる。
【0014】そこで、本発明は、熱的影響によるXシフ
トの発生を抑制しつつ、しかもGHの適正化も図り得る
ようにすることで、色ズレ等の画像劣化に対する余裕度
が増し、画像品質に優れた陰極線管およびその陰極線管
内に装着されて用いられる色選別機構を提供することを
目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために案出された陰極線管である。すなわち、電
子ビーム透過孔を有した色選別マスクが張着される方形
枠状のフレームと、前記フレームを支持するための板バ
ネ状の支持スプリング部材とを備えた陰極線管におい
て、前記支持スプリング部材は、その熱膨張係数が前記
フレームを構成する枠部材の熱膨張係数よりも大きい材
質によって形成されていることを特徴とする。
【0016】また、本発明は、上記目的を達成するため
に案出された色選別機構である。すなわち、陰極線管内
に装着されて用いられるもので、電子ビーム透過孔を有
した色選別マスクが張着される方形枠状のフレームと、
前記フレームを支持するための板バネ状の支持スプリン
グ部材とを備えた色選別機構において、前記支持スプリ
ング部材は、その熱膨張係数が前記フレームを構成する
枠部材の熱膨張係数よりも大きい材質によって形成され
ていることを特徴とする。
【0017】上記構成の陰極線管および色選別機構によ
れば、支持スプリング部材の熱膨張係数がフレームの枠
部材の熱膨張係数よりも大きいので、例えば支持スプリ
ング部材とフレームの枠部材との接合箇所がオフセット
していても、そのオフセットに伴う枠部材のXシフト
が、支持スプリング部材の熱膨張によって補正される。
また、支持スプリング部材とフレームの枠部材との間
に、例えばバイメタル支持部材が介在していても、その
バイメタル支持部材の湾曲変位量による影響が、支持ス
プリング部材の熱膨張によって補正される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明に係る
陰極線管および色選別機構について説明する。図1は本
発明に係る色選別機構の支持構造の要部を示す概念図で
あり、図2は色選別機構を構成するフレームの長辺枠部
材と支持スプリング部材との熱膨張係数の差と色ズレの
関係の一例を示す説明図であり、図3は陰極線管におけ
る色ズレ発生のパターン例を示す説明図である。
【0019】本実施形態で説明する陰極線管および色選
別機構は、従来のもの(図4、図5および図6参照)と
略同様に構成されている。さらには、陰極線管および色
選別機構を構成する各部品の形状も、従来と略同様であ
る。つまり、色選別機構の支持構造は、図1に示すよう
に、支持スプリング部材1が、バイメタル材料からなる
ホルダー2を介して、フレームの枠部材3に取り付けら
れており、これにより色選別機構が陰極線管内に支持さ
れるようになっている。
【0020】ただし、本実施形態の陰極線管および色選
別機構では、支持スプリング部材1の材質が従来と大き
く異なる。すなわち、支持スプリング部材1は、その熱
膨張係数が色選別機構のフレームを構成する枠部材3の
熱膨張係数よりも大きい材質によって形成されている。
【0021】フレームの枠部材3の材質としては、ステ
ンレス鋼またはクロムモリブデン鋼が用いられる。クロ
ムモリブテン鋼は、ステンレス鋼に比べて、熱膨張係数
が大きいが、比較的安価であるという特徴がある。な
お、フレームの枠部材3には、長辺枠部材(Aメンバ
ー)と短辺枠部材(Bメンバー)が存在するが、ここで
は、それぞれが同一の材質によって形成されているもの
とする。
【0022】このようなフレームの枠部材3に対して、
支持スプリング部材1は、熱膨張係数が枠部材3よりも
大きく、かつ、その差が2.0〜6.5×10-6/℃で
ある材質によって形成されている。
【0023】特に、枠部材3がクロムモリブデン鋼から
なる場合には、支持スプリング部材1は、図2に示すよ
うに、クロムモリブデン鋼との熱膨張係数の差が3.5
〜6.5×10-6/℃(図中のハッチングの範囲)であ
る材質によって形成されるものとする。
【0024】しかも、支持スプリング部材1は、ある一
定以上の機械的強度を有する材質によって形成されてい
る。具体的には、弾性のへたり度が、常温(約25℃)
で10%以下、常温よりも高温となる環境下で25%以
下である材質によって形成されている。
【0025】ここで、弾性のへたり度とは、加圧試験に
よって支持スプリング部材1に繰り返し弾性変形を生じ
させた後、その支持スプリング部材1にバネのへたり
(永久変形)がどの程度生じたかを表す度合いをいう。
バネのへたりは、加圧試験の前後における自由長の変化
によって測定する。したがって、弾性のへたり度が常温
で10%以下とは、常温下での加圧試験の結果、バネの
自由長の変化量が0〜10%であることをいう。また、
弾性のへたり度が高温環境下で25%以下とは、陰極線
管に対する熱処理温度を目安とした温度環境下(例えば
約470℃を15分間キープした状態)での加圧試験の
結果、バネの自由長の変化量が0〜25%であることを
いう。なお、加圧試験の条件(加圧力、弾性変形量等)
は、支持スプリング部材1の弾性係数や許容変形量等を
基に、適宜決定するものとする。
【0026】これらの条件を満たす支持スプリング部材
1の材質としては、例えばマンガン−クロム鋼と鉄の合
金からなるバネ材、さらに詳しくは高マンガン(M
n)、低クロム(Cr)、残部が鉄(Fe)からなるバ
ネ材、または低Mn、高Cr、残部がFeからなるバネ
材等が挙げられる。
【0027】以上のような材質を用いて支持スプリング
部材1を形成すれば、支持スプリング部材1の熱膨張係
数がフレームの枠部材3の熱膨張係数よりも大きいの
で、これらの間の接合箇所がオフセットしていても、そ
のオフセットに伴う色選別機構のXシフトが支持スプリ
ング部材1の熱膨張によって補正されることになる。つ
まり、色選別機構の長辺方向において支持スプリング部
材1と枠部材3との接合箇所が色選別機構の中心からオ
フセットしていても、支持スプリング部材1の熱膨張係
数がフレームの枠部材3の熱膨張係数よりも大きいの
で、色選別機構全体のXシフトと反対方向への変位によ
って枠部材3の熱膨張に起因するXシフトが補正され、
その結果色ズレ等の画像劣化が抑制されることになる。
【0028】しかも、その補正は、支持スプリング部材
1と枠部材3との間に介在するホルダー2の湾曲変位に
よって生じるXシフトに対しても有効である。すなわ
ち、図1に示すように、電子ビームの熱的影響を受けた
色選別機構は、フレームの枠部材3の熱膨張係数による
伸び(図中参照)と、ホルダー2の湾曲変位による傾
き(図中参照)とによってXシフトを発生するが、支
持スプリング部材1に枠部材3よりも熱膨張係数の大き
い材質を用いることで、支持スプリング部材1の熱膨張
係数による伸び(図中参照)が上述のおよびの変
位量よりも大きくなり、色選別機構全体のXシフトを抑
制する。
【0029】このとき、支持スプリング部材1の熱膨張
係数による伸びを、ホルダー2の湾曲変位量による傾き
をも加味して設定すれば、その湾曲変位量を低下させる
ことなくXシフトを抑制し得るようになるので、色選別
機構が熱的影響を受けたときのGHの適正化が困難にな
ってしまうこともない。
【0030】ホルダー2の湾曲変位量をも加味した支持
スプリング部材1の熱膨張係数としては、上述したよう
に、枠部材3の熱膨張係数よりも大きく、かつ、その差
が2.0〜6.5×10-6/℃ということになる。ま
た、特に枠部材3がクロムモリブデン鋼からなる場合に
は、支持スプリング部材1の熱膨張係数は、上述したよ
うに、その枠部材3の熱膨張係数よりも大きく、かつ、
その差が3.5〜6.5×10-6/℃であることが好ま
しい。これは、クロムモリブデン鋼がステンレス鋼より
も熱膨張係数が大きいことから、ホルダー2の湾曲変位
量による傾きのみならず、枠部材3自体の熱膨張量をも
加味して、熱膨張係数の差の範囲を限定したものであ
る。
【0031】このようにして、色選別機構全体のXシフ
トを抑制することで、その色選別機構を用いた陰極線管
では、電子ビームの熱的影響を受けた場合であっても、
色ズレ等の画像劣化に対する余裕度が増す。つまり、図
3(a)に示す従来のように、色選別機構全体のXシフ
トに起因して、画面の各領域でランダムな色ズレ等が発
生することがなくなる。そして、色選別機構が電子ビー
ムの熱的影響を受けても、図3(b)に示すように、画
面の中央近傍(色選別機構のY軸上付近)では極力色ズ
レ等の発生を抑えられ、かつ、画面の両端近傍では色ズ
レ等の発生量の均等化が図られる。したがって、その陰
極線管によって表示される画像は、従来よりも画像品質
の優れたものとなる。
【0032】その上、上述した色選別機構およびこれを
用いた陰極線管では、ホルダー2の湾曲変位量を低下さ
せることなく、色選別機構のXシフトの補正を行えるた
め、色ズレ等の画像劣化に対するの余裕度がより一層増
し、極めて品質の優れた陰極線管を提供し得るようにな
る。このことは、ホルダー2の湾曲変位量の設定の自由
度を広げることにも繋がる。すなわち、支持スプリング
部材1の熱膨張係数を色選別機構に要求される特性によ
って変えれば、Xシフトの制約を受けることなくホルダ
ー2の湾曲変位量を設定し得るようになるので、結果と
して色選別機構および陰極線管全体の設計自由度が広が
るようになる。
【0033】特に、枠部材3がクロムモリブデン鋼によ
り形成されている場合には、熱膨張係数の差を3.5〜
6.5×10-6/℃とにすることで、図1に示すよう
に、画面の中央近傍(色選別機構のY軸上付近)での平
均色ズレ量を±3%の範囲に抑えられるようになる。し
たがって、比較的安価だが熱膨張係数の大きい材料であ
るクロムモリブデン鋼を枠部材3に用いても、画像品質
の優れた陰極線管の実現が可能となる。すなわち、例え
ばコンピュータ用ディスプレイのように許容される色ズ
レ量が少ない高精細度陰極線管であっても、クロムモリ
ブデン鋼を枠部材3として使用できるので、従来に比べ
てコストダウンが容易となる。さらには、高精細度陰極
線管に比べれば許容される色ズレ量の多いTV受像器用
のフレームの枠部材3との共用化も図れる。
【0034】また、色選別機構全体のXシフトを抑制す
べく、支持スプリング部材1の熱膨張係数を枠部材3の
熱膨張係数より大きくしても、その支持スプリング部材
1の弾性のへたり度を、常温で10%以下、高温環境下
で25%以下とすれば、その支持スプリング部材1の機
械的強度をある一定レベル以上に保てるので、陰極線管
を構成した際の品質低下を招いてしまうおそれもない。
【0035】なお、本実施形態で説明した支持スプリン
グ部材1は、色選別機構20における支持スプリング部
材の取り付け形態に応じて適宜配設すればよい。例え
ば、図6(a)に示すように、互いに対向する支持スプ
リング部材同士が対称の場合には、全ての箇所または長
辺枠部材との接合箇所に、本実施形態で説明した支持ス
プリング部材1を配設することが考えられる。また、例
えば、図6(b)に示すように、全てが同一回転方向に
向く風車タイプの場合には、熱的影響による回転方向
(W方向)に応じて、いずれか1箇所のみに、本実施形
態で説明した支持スプリング部材1を配設することが考
えられる。
【0036】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の陰極線
管および色選別機構によれば、支持スプリング部材の熱
膨張係数がフレームの枠部材の熱膨張係数よりも大きい
ので、例えば支持スプリング部材とフレームの枠部材と
の接合箇所がオフセットしていても、支持スプリング部
材の熱膨張によってXシフトが補正される。つまり、電
子ビームの熱的影響を受けても、色ズレ等の画像劣化に
対する余裕度が増す。しかも、Xシフトの補正によっ
て、GHの適正化が困難になってしまうこともない。し
たがって、本発明の陰極線管および色選別機構による表
示画像品質は、従来よりも優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る色選別機構の支持構造の要部の一
例を示す概念図である。
【図2】色選別機構を構成するフレームの長辺枠部材と
支持スプリング部材との熱膨張係数の差と色ズレの関係
の一例を示す説明図である。
【図3】陰極線管における色ズレ発生のパターン例を示
す説明図であり、(a)はXシフト補正前におけるパタ
ーン例の図、(b)はXシフト補正後におけるパターン
例の図である。
【図4】一般的な陰極線管の構成例を示す斜視図であ
る。
【図5】陰極線管に用いられる色選別機構の構成例を示
す斜視図である。
【図6】陰極線管における支持スプリング部材の取り付
け形態を示す説明図であり、(a)および(b)はそれ
ぞれ取り付け形態の具体例を示す図である。
【図7】色選別機構のXシフトとバイメタル材料の湾曲
変位との関係を示す説明図であり、(a)および(b)
は色選別機構の支持構造の概要を示す図、(c)は色ズ
レの発生状態の概要を示す図である。
【符号の説明】
1…支持スプリング部材、2…ホルダー、3…枠部材

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子ビーム透過孔を有した色選別マスク
    が張着される方形枠状のフレームと、前記フレームを支
    持するための板バネ状の支持スプリング部材とを備えた
    陰極線管において、 前記支持スプリング部材は、その熱膨張係数が前記フレ
    ームを構成する枠部材の熱膨張係数よりも大きい材質に
    よって形成されていることを特徴とする陰極線管。
  2. 【請求項2】 前記支持スプリング部材は、熱に応じて
    湾曲変形するバイメタル支持部材を介して、前記枠部材
    に取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の
    陰極線管。
  3. 【請求項3】 前記支持スプリング部材の熱膨張係数と
    前記枠部材の熱膨張係数との差が2.0〜6.5×10
    -6/℃であることを特徴とする請求項1記載の陰極線
    管。
  4. 【請求項4】 前記枠部材の材質がクロムモリブデン鋼
    である場合に、当該枠部材と前記支持スプリング部材と
    の間の熱膨張係数の差が3.5〜6.5×10-6/℃で
    あることを特徴とする請求項3記載の陰極線管。
  5. 【請求項5】 前記支持スプリング部材は、弾性のへた
    り度が、常温で10%以下、常温よりも高温となる所定
    条件下で25%以下である材質によって形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の陰極線管。
  6. 【請求項6】 陰極線管内に装着されて用いられるもの
    で、電子ビーム透過孔を有した色選別マスクが張着され
    る方形枠状のフレームと、前記フレームを支持するため
    の板バネ状の支持スプリング部材とを備えた色選別機構
    において、 前記支持スプリング部材は、その熱膨張係数が前記フレ
    ームを構成する枠部材の熱膨張係数よりも大きい材質に
    よって形成されていることを特徴とする色選別機構。
  7. 【請求項7】 前記支持スプリング部材は、熱に応じて
    湾曲変形するバイメタル支持部材を介して、前記枠部材
    に取り付けられていることを特徴とする請求項6記載の
    色選別機構。
  8. 【請求項8】 前記支持スプリング部材の熱膨張係数と
    前記枠部材の熱膨張係数との差が2.0〜6.5×10
    -6/℃であることを特徴とする請求項6記載の色選別機
    構。
  9. 【請求項9】 前記枠部材の材質がクロムモリブデン鋼
    である場合に、当該枠部材と前記支持スプリング部材と
    の間の熱膨張係数の差が3.5〜6.5×10-6/℃で
    あることを特徴とする請求項8記載の色選別機構。
  10. 【請求項10】 前記支持スプリング部材は、弾性のへ
    たり度が、常温で10%以下、常温よりも高温となる所
    定条件下で25%以下である材質によって形成されてい
    ることを特徴とする請求項6記載の色選別機構。
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