JP2002142941A - 易手切れ性防水シーツ - Google Patents

易手切れ性防水シーツ

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JP2002142941A
JP2002142941A JP2000328209A JP2000328209A JP2002142941A JP 2002142941 A JP2002142941 A JP 2002142941A JP 2000328209 A JP2000328209 A JP 2000328209A JP 2000328209 A JP2000328209 A JP 2000328209A JP 2002142941 A JP2002142941 A JP 2002142941A
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waterproof
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laminated
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JP2000328209A
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Hisatoshi Kobayashi
尚俊 小林
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3M Innovative Properties Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 寝具の衛生状態をより良く保ち、患者等に快
適な寝心地を提供し安息を約束し得る寝具用シーツであ
り、患者等の移動をなるべく少なくし、介護者等が容易
にシーツの汚れを取り除けるシーツを提供すること。及
び、このシーツの提供を通して、患者等及び介護者等の
肉体的、精神的負荷を軽減し、より良い介護等の環境を
提供すること。 【解決手段】 患者等の身体に接する表面層に肌触りの
良い不織布を用い、その裏打層として水漏れ液漏れを防
ぎながら蒸れを生じ難い多孔性防水フィルムをラミネー
トしたシートを用いて、通常時に患者等が寝ている際に
は充分な強度を有していて分断することなく使用出来、
交換時には容易に人力でも切り離すことが可能な易手切
れ部51を、そのシートの長手方向の中央部全長にわた
り連続して形成して得られる易手切れ性防水シーツ21
が複数枚重ねられた積層易手切れ性防水シーツ11を使
用し、汚れたシーツを上から一枚一枚除去していくこと
による。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、吸水性材料と、
防水性若しくは防水透湿性材料とからなるシーツに係
り、更に詳しくは、主に積層して用いられ、易手切れ部
を有することにより簡単に表面に現れているシーツを取
り除き、新たなシーツを露わにすることが可能な防水シ
ーツに関するものである。
【0002】
【従来の技術】 日本は本格的な高齢化社会を迎え、重
い病を発した高齢の患者や病でなくとも足腰が衰え寝た
きりになりがちな高齢者等(以下、患者等と記す)が増
加し、在宅であるいは老人医療施設や病院等において
(以下、病院等と記す)、介護や看護等(以下、介護等
と記す)に関する種々の問題が顕在化してきている。例
えば、患者等の介護等を行う者の負担は様々あってそれ
らは決して少なくはなく、介護等は、それが必要になる
と長期に継続して行われることが多いことから、介護等
の負担の一つである労力負荷の軽減は、介護者又は看護
者(以下、介護者等と記す)にとって切実な要望であ
り、何らかの工夫が求められている。又、患者等にとっ
ても、介護者等の労力負荷の軽減が図られることは、精
神的に好ましく、介護等の現場においては、その労力に
関わる作業の改善が望まれている。
【0003】 従来より、患者等の介護等においては、
介護者等にとって大変な作業が多かった。清潔に保つ必
要性がある寝具であり、汗や臭いや汚れがつき易いシー
ツの交換作業はその一つである。綿や化繊製の全シーツ
サイズのシーツを使用し、度々に取り替え洗濯するとい
った労力を要していたが、失禁傾向が強い患者等のシー
ツは、頻繁に、場合によっては日に数度も、シーツ交換
を必要とするために、あるいは、他の寝具にも汚れが拡
大することから、防水スーツが使用されるようになっ
た。
【0004】 防水シーツとは、一般に、織布、不織布
等に、耐水性のゴムやフィルム等をラミネートして得ら
れるもので、通常の寝具用シーツと同じく、ベッドや敷
き布団等(以下、ベッド等と記す)の形状に合わせた概
ね縦長の方形を成し、多くには一枚物で構成される。用
途は増えてきており、乳幼児、寝たきり高齢者、身体の
自由がきかない重度の障害を持つ患者等が失禁を含む生
理現象等でシーツを汚しても、寝具に汚れが拡大し、衛
生状態が悪くならないように、通常のシーツに代わって
数多く使用されるようになった。防水シーツとしては、
通常の寝具用シーツと同じ大きさ、所謂全シーツサイズ
を用いて、通常のシーツと同じように、あるいは、通常
のシーツに重ねて、ベッド等の上に敷き、使用されるこ
とが多い。又、交換がより容易になるように、半シーツ
サイズやそれよりも小型のシーツを、頭部位や腰部位の
みに敷いて使用されることもある。
【0005】 防水シーツを使用すれば、失禁等による
尿、汗を含む体液、血液、あるいは薬液のこぼれ等によ
って、マットレス、敷き布団等のシーツ以外の寝具へ汚
れが拡大することを防止出来る。しかしながら、防水シ
ーツには汚れが残るため、従来のシーツと同様に防水シ
ーツの交換作業は発生した。従って、汚染拡大防止され
た分は介護者等の労力の軽減は図れているものの、先
ず、介護者等が患者等をシーツ上から他の場所へ移動さ
せ、次いで、汚れたシーツを取り除き、新たなシーツを
敷き直し、更に、患者等をシーツ上に戻して寝かせると
いった作業面では、従来と変わらない労力負担が依然と
して残っていた。
【0006】 又、防水シーツは洗濯出来るものが多い
が、洗濯の頻度の低減は図られておらず、更には、防水
シーツである分、多少なりとも通常のシーツよりも重く
なっているため、上記の交換作業、洗濯作業において
は、むしろ労力の負担増となっていた。こういった介護
者等への労力負担が大きいことから、シーツ交換の頻度
が抑えられる傾向も生まれ、寝具の清潔度の維持に問題
が生じることもあった。
【0007】 患者等の側からみても、寝具の清潔度が
低下すれば当然ながら環境として好ましくなく、又、介
護者等が労力に負担を感じているところをみれば精神的
に好ましくなく、更には、患者等自らも、シーツ交換作
業時に身体の移動動作をする必要があるために少なから
ず負担となっていた。これらはストレスの増加につなが
り、健康人となるためには好ましくなく、解消すべき課
題であった。
【0008】 こういった問題を解消するために、従来
より種々の提案が成されてきている。実開平5−580
73号公報によれば、敷蒲団及びシーツが提案されてい
る。この考案によれば、複数の薄手敷蒲団を面ファスナ
ーで連結し積層敷蒲団としたもので、最上層から一枚ず
つ薄手敷蒲団を取り外し、丸洗いするか使い捨てとし
て、衛生を保つとしている。
【0009】 しかしながら、この考案では、患者の移
動を行うことなく薄手敷蒲団を取り外すことは困難であ
り、患者の移動が必要で、患者及び介護者の負担が大き
かった。
【0010】 実開平7−37147号公報によれば、
図2に示すような使い捨て積層シート2を備えたシーツ
1、及び使い捨て積層シート2が提案されている。この
考案によれば、シーツが汚れた場合に、患者の移動が少
なくなり負担が軽減され、介護者も簡単に汚れを取り除
けるとしている。
【0011】 しかし、使い捨て積層シート2を部分的
積層とした場合には、患者の移動や多量の失禁による尿
等で、積層部分からはみ出てシーツ1も汚染され、結果
的に交換が必要となり、又、シーツ1の上に使い捨て積
層シート2を乗せるために、段差が形成され、患者が不
快となり、更には床ずれ、褥そう、部分壊死まで引き起
こすおそれも生じてしまう。この使い捨て積層シート2
を全体的積層とした場合には、患者の移動が必要となっ
て、何ら患者及び介護者の負担が軽減されることになら
なかった。
【0012】 実開平6−68571号公報によれば、
図3に示すような縦分割型の分割型シーツ3が提案され
ている。又、特開平11−332925号公報によれ
ば、図4に示すような横分割型の介護用分割シーツ4が
提案されている。これら考案によれば、分割可能なシー
ツとしたことで寝たきり患者に用いるシーツ交換を容易
にしたとしている。
【0013】 しかしながら、これらの提案において
は、二枚のシーツを中心付近で面接続具を用いて固定し
ているために、シーツ接続部分で段差を生じたり面接続
具が突出して使用感を損ない不快を感じたり、又、シー
ツ素材に防水性材料を用いたとしてもシーツ二枚の接続
部分からの漏水が起こり得て防水不良となることがあっ
た。更に、汚れたシーツの除去は比較的容易に行えるも
のの、再度シーツを敷くときには、患者の移動が必要と
なり、やはり、患者や介護者の負担は軽減されていなか
った。
【0014】 特開2000−24054公報によれ
ば、滑り性に優れた介護用シーツが開示されている。こ
の発明によれば、ポリエチレン系樹脂、フッ素系樹脂等
を用いて滑り性を向上させたシーツとしたことで患者を
少ない力で移動させられるようにしたとしている。
【0015】 しかし、患者の移動を前提にしての発明
であり、移動は必要で、患者や介護者の負担を軽減する
には不十分といえた。
【0016】 特開平5−124144号公報によれ
ば、防水透湿シートが開示されている。又、特開平9−
31228号公報によれば、多孔性フィルムが開示され
ている。これらの発明は、ベッド用シーツとしての使用
は可能であると考えられるが、適用した場合に患者の移
動が必要となるか否かについて、又、患者や介護者の負
担低減の可能性については、何ら明確に示されるもので
はなかった。
【0017】 特開平10−323372号公報によれ
ば、アクリル繊維からなるパイルユニットにポリウレタ
ン樹脂フィルムをラミネートした介護用シーツが開示さ
れている。この発明によれば、シーツ全体が柔軟性、通
気性、防水性、透湿性を有し、床ずれ、褥そうが防止出
来るとしている。
【0018】 しかし、シーツ交換時の患者の移動は必
要で、患者や介護者の負担を軽減するには効果を発揮し
得るものではなかった。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】 従って、患者等の汗
や体液、あるいは、血液、薬液によっても不衛生になり
難いという防水シーツの基本的性能を備えていて、且
つ、横臥した身体に接する面に凹凸や段差がなく、肌へ
の感触に優れ、長く寝ていても床ずれ、褥そうが起き難
く、更には、患者等の失禁によって汚れた場合でも、シ
ーツ交換作業に大きな負荷を要しない寝具用防水シーツ
が求められていた。
【0020】 本発明は、上記した従来の問題に鑑みて
なされたものであり、その目的とするところは、従来技
術の課題を解決することにあり、より詳細には、寝具の
衛生状態をよりよく保ち、患者等に快適な寝心地を提供
し安息を約束し得る寝具用シーツであって、患者等の移
動をなるべく少なくし、介護者等が容易にシーツの汚れ
を取り除けるシーツの提供を通して、患者等及び介護者
等の肉体的、精神的負荷を軽減し、よりよい介護等の環
境を提供することにある。
【0021】 本発明者は、寝具用シーツの材質及び構
造や、シーツの交換更新手段について種々検討した結
果、患者等の身体に接する表面層に肌触りの良い不織布
を用い、その裏打層として水漏れ液漏れを防ぎながら蒸
れを生じ難い多孔性防水フィルムをラミネートしたシー
トを用いて、通常時に患者等が寝ている際には充分な強
度を有していて分断することなく使用出来、交換時には
容易に人力でも切り離すことが可能な分断部を、そのシ
ートの長手方向の中央部全長にわたり連続して形成して
得られる易手切れ性防水透湿シーツを、複数枚重ねて使
用し、汚れたシーツを上から一枚一枚除去していくこと
によって上記の目的を達成出来ることを見出した。
【0022】
【課題を解決するための手段】 即ち、本発明によれ
ば、吸水性材料からなるシートと、防水性若しくは防水
透湿性材料からなるシートをラミネートしてなる防水シ
ーツであって、熱溶融加工により形成される易手切れ部
を有することを特徴とする易手切れ性防水シーツが提供
される。
【0023】 又、本発明によれば、この各々の易手切
れ性防水シーツを、吸水性材料からなるシートの面が表
面に現れるように積層してなる積層易手切れ性防水シー
ツも提供される。
【0024】 尚、本発明の易手切れ性防水シーツ及び
積層易手切れ性防水シーツは、使用者を患者等に限定す
るものではなく、使用環境を介護等の現場に限定するも
のでもない。健康人にとっても触感のよい防水シーツで
あるから、健康人の寝床に使用してもよく、又、高齢者
に限らず、乳幼児、一般成人向けにも使用出来る。ある
いは、寝具として用いるのではなく、水気を伴う種々の
作業等の防水シートとしても利用してもよい。又、本発
明の易手切れ性防水シーツ及び積層易手切れ性防水シー
ツは、柔軟性があり加工性も良好であるため、容易にシ
ーツ以外の形状の製品として縫製することが出来る。例
えば、椅子の形状に合わせて加工したり、パンツの形状
に加工して利用することも可能である。
【0025】
【発明の実施の形態】 以下に、本発明の易手切れ性防
水シーツ及び積層易手切れ性防水シーツについて、実施
の形態を、具体的に説明するが、本発明は、これらに限
定されて解釈されるものではなく、本発明の範囲を逸脱
しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の
変更、修正、改良を加え得るものである。本発明は、主
に病院等で寝具として用いられる従来より改善された防
水シーツである。その形態、大きさは問わないが、一枚
の易手切れ性防水シーツとしてではなく、重ねて積層易
手切れ性防水シーツとして使用し、大きさは全シーツサ
イズを用いることが、より効果を発揮し易く好ましい。
【0026】 本発明の易手切れ性防水シーツは、吸水
性材料からなるシートと防水性若しくは防水透湿性材料
からなるシートとをラミネートしてなる防水シーツであ
り、易手切れ部を備えている。易手切れ部は、熱溶融加
工により形成され、容易に人力で切り裂くことが可能で
ある。切り裂くことで汚れた防水シーツを取り除くこと
が可能ならば、その易手切れ部を形成する場所は問わな
いが、通常、患者等がベッド等の中心に横臥し、頭部と
腰部に荷重がかかっていることから、シーツの幅方向又
は/及び長手方向の概ね全長にわたって連続して設けら
れることが好ましい。
【0027】 本発明の易手切れ性防水シーツにおいて
は、シーツ交換時にシーツを2つ以上に分け離して取り
外す仕組みを実現するために、予め分割されたシーツを
連結しておき、交換時にその連結部を離す手段をとって
おらず、易手切れ部を有するところに特徴がある。易手
切れ部は、ミシン目を入れたり、薄厚の粘着テープを装
着する方法もあるが、ミシン目では防水性が低下し、粘
着テープの装着はシーツ平面に凸凹が生じ使用感を損な
うおそれがあるので好ましくなく、熱溶融加工により形
成することが好ましい。これによって、シーツ連結部の
縫製や連結部品の縫合があるシーツに比べ、加工が容易
な上に余計な部材が加わらないため、よりシーツの表面
が平坦であり患者等に床ずれや褥そうが生じ難く、又、
製造コストもより低減出来る。この易手切れ部は、押し
つけ圧力には強く横臥した患者等の体重程度では引き裂
かれることがないが、一定以上の引っ張る力によって容
易に分断するので、介護者等が大きな労力を費やさずに
シーツの取り替えが出来る。
【0028】 又、本発明の積層易手切れ性防水シーツ
は、上記した易手切れ性を有し防水透湿性に優れた易手
切れ性防水シーツを、複数枚積層してなることに特徴が
ある。各々の易手切れ性防水シーツは、吸水性材料から
なるシートの面が表面に現れるように積層されている。
こうしたことで、汚物を取り除いた後に、横臥した患者
等の、好ましくは背丈方向の中心軸上に設けられた易手
切れ部を、切り離すだけで汚れたシーツを撤去出来、そ
の後に新たなシーツが出現し、シーツの交換が完了する
ので、介護者等のみならず、患者等にとってもシーツ更
新交換中に別の場所に移動したり、同じ寝床であっても
体勢を大きく動かすといった必要がなく、負担が大きく
低減する。
【0029】 以下、本発明の積層易手切れ性防水シー
ツに関し、図面に基づいて、更に詳細に説明する。図5
は、本発明の易手切れ性防水シーツの一実施例を示す平
面図であり、通常のベッドに用いる概ね方形で全シーツ
サイズの易手切れ性防水シーツ21である。易手切れ性
防水シーツ21は、患者等と接する表面が吸水性材料か
らなるシートであって、裏面に防水性若しくは防水透湿
性材料からなるシートをラミネートしてなる。易手切れ
性防水シーツ21には、易手切れ部51が形成されてい
る。易手切れ部51は、防水性、使用感等より熱溶融加
工により形成される。
【0030】 熱溶融加工は、ラミネートした表面の吸
水性材料と、裏面の防水性若しくは防水透湿性材料と
を、使用した各々の材料の溶融温度以上の熱を一定以上
加えることにより行われる。こうして表面と裏面を溶融
して一体化させ、例えば不織布等の吸水性材料が一般に
有する手切れ性の悪さを除去し、手切れし易くする。
【0031】 図5の例では、易手切れ部51は易手切
れ性防水シーツ21の長手方向の中心軸上に形成されて
いる。易手切れ部51を形成する位置は、シーツ交換が
容易に可能であればよく限定されるものではないが、患
者等の荷重が最もかかる頭部分と腰部分を通り連続して
形成されることが好ましい。又、図5に示すような手切
れ後に二分割されるような位置に易手切れ部51を形成
するだけでなく、易手切れ性防水シーツ21の長手方向
及び幅方向に、自在に、例えば「串」の字状に易手切れ
部51を形成し、三分割以上に分断出来るようにするこ
とも、介護者等の力や病室等の環境によっては、より作
業し易くなり好ましい。
【0032】 図5に示すように、易手切れ性防水シー
ツ21は、重ねた易手切れ性防水シーツ21どうしを固
定するための接合部52を備える。易手切れ性防水シー
ツ21は、重ねて積層易手切れ性防水シーツとして使用
することでより効果が発揮されるが、接合部52によっ
て易手切れ性防水シーツ21を固定し積層することで、
各々の易手切れ性防水シーツ21がずれ落ちたりするこ
とがなくて使用し易くなる。接合部52を設ける位置
は、限定されないが、より安定して固定されるためシー
ツの四隅であることが好ましい。
【0033】 接合部52としては、例えば、面ファス
ナーを使用することが出来る。易手切れ性防水シーツ2
1の一方の面にオス型面ファスナーを装着し、他方の面
にメス型面ファスナーを装着して、これらにより連結さ
れ固定される。易手切れ性防水シーツ21の表面に、即
ち、吸水性材料に、不織布を用いた場合には、その不織
布がメス型面ファスナーの代わりを充分に果たし得るの
で、易手切れ性防水シーツ21の裏面にオス型面ファス
ナーを装着することのみで接合部52を形成しても構わ
ない。こうすることで、よりコストダウンになり、重ね
た易手切れ性防水シーツの最も上の表面に面ファスナー
が露出しないのでシーツ交換中に衣服が面ファスナーに
引っかかったりせず作業性が向上し、又、美観的にもよ
り簡素になり、好ましい。
【0034】 図1は、上記の易手切れ性防水シーツ2
1を複数枚重ねて得られる、本発明の積層易手切れ性防
水シーツ11の一実施例を示す斜視図である。積層する
易手切れ性防水シーツ21は同形状のものが好ましく、
易手切れ部51を形成する位置も、概ね同位置とするこ
とが、介護者等の作業性が向上するので好ましい。
【0035】 より詳細には、易手切れ部51を形成す
る位置は、概ね同位置ながら、積層される直上及び直下
のシーツよりも、ほんの僅か、例えば数mmずらして積
層することが、より好ましい。一枚の易手切れ性防水シ
ーツ21においては、熱溶融加工による易手切れ部51
は、患者等が違和感を覚えるような凹みになることは殆
どないが、易手切れ部51が形成される位置を僅かでも
ずらして積層することによって、複数枚積層した場合に
僅かな凹みが重なり、積層易手切れ性防水シーツ11と
して、表面に多少でも凸凹が生じるのを防止出来、又、
患者等の体重による押圧に対する強度が僅かでも低下す
るのを防止出来、患者等の違和感も減少出来る。易手切
れ部51の熱溶融加工の幅は、通常1mmから20mm
が好ましい。
【0036】 積層易手切れ性防水シーツ11におい
て、易手切れ性防水シーツ21の積層枚数は限定される
ものではないが、易手切れ性防水シーツ21に用いる吸
水性材料と防水性若しくは防水透湿性材料の厚みによっ
て、積層易手切れ性防水シーツ11が扱い易く使用し易
い厚みとなるような積層枚数とすればよい。積層易手切
れ性防水シーツ11がもたらす効果より2〜30枚程度
を重ねることが好ましく、積層枚数が少ないことにより
生じる新たに積層易手切れ性防水シーツ11を敷く手間
と、積層枚数が多いことにより重くなって生じる持ち運
びの不便さとの調和をとり、積層枚数は10枚程度であ
ることがより好ましい。
【0037】 次に、図1に示す本発明の積層易手切れ
性防水シーツ11を用いた場合のシーツ交換方法の一例
について、患者が例えば失禁してシーツを汚した場面に
基づき、図6を参照しながら説明する。図6は、積層易
手切れ性防水シーツ11のシーツ交換方法の一例を説明
する図である。先ず、介護者等は、積層易手切れ性防水
シーツ11の最も上の易手切れ性防水シーツ21である
汚れシーツ61に残った汚物等を拭き取る。次いで、軽
く四隅を持ち上げ接合部52(図6中に示さない)によ
るシーツどうしの連結を外す。そして、汚れシーツ61
を左右に引っ張って、易手切れ部51を分断し、患者6
3の下から汚れシーツ61を取り除く。こうすると汚れ
シーツ61の下に積層されている新たな易手切れ性防水
シーツ21である清潔な新シーツ62が露出され、シー
ツ交換作業は完了する。
【0038】 患者63が容易にベッド等から移動出来
る場合は、移動してから汚れシーツ61を取り除けばよ
いが、患者63が動くのに苦痛を感じる場合に、ベッド
等から移動させなくても、あるいは、ベッド等の上で患
者63を殆ど動かさなくても、容易にシーツ交換可能で
ある。介護者等が女性一人でも楽に行え、又、患者63
の負担も少ない。そのため、労力負担が大きいことによ
るシーツ交換頻度の制限はなくなり、より寝具が清潔に
保たれ、患者63がストレスを感じ難く、より健康にな
り易い介護等の環境が提供される。
【0039】 以下、本発明に係る易手切れ性防水シー
ツの構成材料について説明する。上記のように、易手切
れ性防水シーツは、吸水性材料と、防水性若しくは防水
透湿性材料とから構成されている。吸水性材料は、患者
等と接する表面側の材料で、肌触りがよく吸水性に優れ
たものであれば、その種類は特に限定されるものではな
い。通常、ポリエステルやポリプロピレン等の不織布を
用いることが出来る。耐久性の面からポリプロピレン製
不織布を使用することが好ましい。吸水性材料の目付け
は限定されないが、一般的には20〜200g/m2
度であり、肌触りや風合いなどの点から30〜50g/
2程度が好ましい。
【0040】 防水性若しくは防水透湿性材料は、汚れ
が他の寝具に拡大することを防ぐ裏面側の材料で、防水
性を保持することが可能であれば、その種類は特に限定
されない。発汗時により快適なことから防水透湿性材料
が好ましい。通常、ポリプロピレン、ポリエチレン等の
樹脂を用いて、溶融して油と混和させ、油が樹脂中にミ
クロ分散した状態を形成し、この状態で溶融製膜した
後、延伸処理を施して得られる、多孔性を有する所謂マ
イクロポーラスフィルムを用いることが好ましい。防水
性若しくは防水透湿性材料の厚さは限定されないが、一
般的には15〜400μm程度であり、柔軟性、透湿性
の観点から20〜50μm程度が好ましい。
【0041】 さて、図1に示す積層易手切れ性防水シ
ーツ11の製造方法の一例を以下に示す。先ず、ポリエ
ステルやポリプロピレン等からなる不織布と、ポリプロ
ピレン、ポリエチレン等を主原料とする市販のマイクロ
ポーラスフィルムとを、エンボスロールでラミネート
し、防水透湿性シーツを得る。次いで、この防水透湿性
シーツに、ヒートシーラーを用い長手方向中心軸上に、
シーツ全長にわたって溶融熱加工を施し易手切れ部51
を形成し、易手切れ性防水シーツ21を得る。易手切れ
性防水シーツ21の四隅には市販の両面テープや面ファ
スナーテープを取り付ける。そして、易手切れ性防水シ
ーツ21を複数枚重ねて、両面テープにより固定し、積
層易手切れ性防水シーツ11を作製する。
【0042】
【実施例】 以下、本発明を実施例に基づいて説明する
が、本発明はこれらの実施例に限られるものではない。 (実施例1)厚み35μmのポリプロピレン製マイクロ
ポーラスフィルムと、目付け42g/m2のポリプロピ
レン製不織布をエンボスロールでラミネートした住友ス
リーエム(株)より販売されているスコッチプロポアフ
ァブリックXMP−6052を幅1000mm×長さ2
000mmに裁断して、防水透湿性シーツAを10枚得
た。
【0043】 次いで、この防水透湿性シーツAの一枚
ずつに、富士インパルス(株)製FA−300−10型
ヒートシーラーを用い、210℃で4秒間、長手方向中
心軸上に、シーツ全長にわたって、約10mm幅の熱溶
融加工を施し、易手切れ性防水シーツBを10枚得た。
そして、易手切れ性防水シーツBの四隅には市販の両面
テープ(住友スリーエム(株)製スコッチテープ665
番)を取り付け、易手切れ性防水シーツBを10枚重ね
て、両面テープにより固定し、積層易手切れ性防水シー
ツCを作製した。
【0044】 積層易手切れ性防水シーツCの上に、5
00mlの水をかけて耐水性を検証したところ、溶融熱
加工した部分からの水漏れは観察されず、最も上のシー
ツに水は留まり、下に積層した易手切れ性防水シーツB
への防水性は保持されていた。又、積層易手切れ性防水
シーツCの上に被験者を寝かせて、最も上の易手切れ性
防水シーツBの除去を試みたところ、被験者を移動する
ことなく容易に最も上のシーツを取り除くことが出来
た。
【0045】(実施例2)防水シーツDとして、予め、
目付けが42g/m2のポリプロピレン製不織布に、厚
みが18μmのポリエチレン製フィルムをラミネートし
た市販品(ジェンコート社製Jencoat Bioc
ode Fabric)を用いたこと以外は、実施例1
と同様にして、易手切れ性防水シーツEを得て、積層易
手切れ性防水シーツFを作製した。
【0046】 積層易手切れ性防水シーツFの上に、実
施例1と同様に、500mlの水をかけて耐水性を検証
したところ、溶融熱加工した部分からの水漏れは観察さ
れず、最も上のシーツに水は留まり、下に積層した易手
切れ性防水シーツEへの防水性は保持されていた。又、
積層易手切れ性防水シーツFの上に被験者を寝かせて、
最も上の易手切れ性防水シーツEの除去を試みたとこ
ろ、被験者を移動することなく容易に最も上のシーツを
取り除くことが出来た。
【0047】
【発明の効果】 以上説明したように、本発明の積層易
手切れ性防水シーツによれば、寝具の衛生状態をよりよ
く保ち、患者等に快適な寝心地を提供し安息を約束し得
る。又、シーツ交換時に患者等の移動を殆どなくし、介
護者等が容易にシーツの汚れを取り除ける。この積層易
手切れ性防水シーツによって、患者等及び介護者等の肉
体的負荷は軽減され、精神的にもよりリラックスするの
で患者等及び介護者等のストレスも生じ難くなり、患者
等が健康人に近づくために、より望ましい介護等の環境
が提供されるといった優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の積層易手切れ性防水シーツの一実施
例を示す斜視図である。
【図2】 従来の積層シーツの一例を示す斜視図であ
る。
【図3】 従来の分割シーツの一例を示す平面図であ
る。
【図4】 従来の分割シーツの別の一例を示す斜視図で
ある。
【図5】 本発明の易手切れ性防水シーツの一実施例を
示す平面図である。
【図6】 本発明の積層易手切れ性防水シーツのシーツ
交換方法の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1…シーツ、2…使い捨て積層シート、3…分割型シー
ツ、4…介護用分割シーツ、11…積層易手切れ性防水
シーツ、21…易手切れ性防水シーツ、51…易手切れ
部、52…接合部、61…汚れシーツ、62…新シー
ツ、63…患者。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸水性材料からなるシートと、防水性若
    しくは防水透湿性材料からなるシートをラミネートして
    なる防水シーツであって、 熱溶融加工により形成される易手切れ部を有することを
    特徴とする易手切れ性防水シーツ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の易手切れ性防水シーツ
    が、吸水性材料からなるシートの面を表面に現れるよう
    に積層されてなる積層易手切れ性防水シーツ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008017950A (ja) * 2006-07-11 2008-01-31 Taiichiro Iwakura 介護用多機能シーツ
KR20160016256A (ko) * 2014-08-04 2016-02-15 서진원 적층형 패드를 포함하는 매트리스
JP2020059233A (ja) * 2018-10-11 2020-04-16 小松マテーレ株式会社 防水性布帛、および該防水性布帛を用いて製造された防水シーツ

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