JP2002133523A - 電子価格ラベルシステムによる製品の在庫管理システム及び在庫管理方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子価格ラベルを用いて商品の在庫管理を行
うためのシステム及び方法を提供する。 【構成】 それぞれの電子価格ラベルに対応する商品が
不足しているとき、店舗従業員または顧客により作動さ
せることができる。その電子価格ラベルは当該商品が在
庫切れであることを示すアイコンを表示する。在庫管理
コンピュータプログラムが、いつ電子価格ラベルが作動
されたかを決定し、且つ当該在庫切れ商品に関する情報
を店舗倉庫内の視覚的ディスプレイに送る。店舗従業員
は倉庫の視覚的ディスプレイを作動させ、適当な量の商
品が倉庫の箱から取り出されたことを本システムに警告
することができる。その後、店舗商品棚が当該商品で補
充されたとき、適用対象の電子価格ラベルは再び店舗従
業員により作動させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本方法は電子価格ラベルシステム
（ＥＰＬ）に関するものであり、とくに電子価格ラベル
システムを用いて製品を在庫するシステム及び方法に関
する。

【０００２】

【従来の技術】販売店端末機（ＰＯＳ）は通常、品目同
定情報と品目価格情報とを含む価格検索（ＰＬＵ）ファ
イルを有する。

【０００３】通常、電子価格ラベルシステムは店舗内の
商品（製品）に対する複数の電子価格ラベルを含んでい
る。電子価格ラベルは店舗の商品棚上の商品に対応する
価格を表示し、通常は商品棚の前縁に沿って延びるレー
ルに付けられる。一店舗が商品価格を表示する電子価格
ラベルを数千個有することがある。電子価格ラベルはケ
ーブル式又は無線式信号接続により中央サーバに接続さ
れ、電子価格ラベルに関する情報はその中央サーバの電
子価格ラベルデータファイル内に維持されている。電子
価格ラベルによって表示される価格情報は検索ファイル
から得られる。

【０００４】電子価格ラベルの費用を最小限に維持する
ため、一般に電子価格ラベルは限られたメモリ容量をも
つものとし、その容量は複数のデータレジスタに分散さ
れている。このような電子価格ラベルは小売業者によっ
て通常の（小売り）価格や単価等の最小限情報を表示す
るのに使用されている。しかし、小売業者は、ますます
増大しつつある別の情報（すなわち通常価格や単価以外
の情報）を表示したり店舗通路での別の機能を行わせる
ことに電子価格ラベルを使用したいと望んでいる。

【０００５】小売業者が関心をもっている主な分野の一
つは、商品棚の適切な在庫管理である。商品棚のスペー
スには限りがあるので、販売フロアーには店の在庫の一
部のみが出されている。それ以上の在庫品は店舗後方の
倉庫の種々の箱に維持される。通常、店舗は在庫場所で
商品棚を周期的に補充する。しかし、ある商品棚の在荷
全体が売り切れ、且つ商品棚の在荷が在庫場所から迅速
に補給されないと、店はかなりの販売量を失う状況に立
たされ、減益を来す。

【０００６】商品棚の在荷を管理するための伝統的な方
法は、在庫切れの商品を見付けるため、個々の店舗従業
員に店を巡回させることである。近年、店舗従業員は、
携帯型コンピュータ端末機をもっており、特定の在庫切
れの商品、その商品の販売フロアにおける特定の場所、
倉庫から取り出すべき量等を同定するための情報を入力
する。しかし、通常、そのような携帯型コンピュータ端
末機は一個あたり３０００米ドル程度の費用がかかり、
一店舗に約１５ないし４５個の端末機が必要であろう。
更に、これらの高価な携帯装置は誤った置き場所に置か
れたり損傷を受けたりすることがある。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】それ故、商品棚の商品
の迅速な補給を容易にし、従業員が高価なハードウェア
を携帯して店舗を巡回する必要をなくするため、電子価
格ラベルシステムを使って製品を在庫するシステム及び
方法を提供することが望ましい。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明の教示にしたがえ
ば、電子価格ラベルシステムを用いて商品を在庫するた
めのコンピュータ化したシステム及び方法が与えられ
る。

【０００９】本システムは、複数の電子価格ラベルに接
続されたコンピュータシステムであって、ある電子価格
ラベルに対応する製品の製品棚が品不足になっている場
合に当該電子価格ラベルを作動させるように設定する手
段と、いずれかの電子価格ラベルが作動されたか否かを
決定するために上記システム内の電子価格ラベルにポー
リングを行う手段と、作動されている電子価格ラベルに
対応する製品を同定する手段と、その同定された製品が
在庫場所から取り出されたか否かを決定する手段と、そ
の同定された製品の製品棚が補給されたときに当該電子
価格ラベルを作動させるように設定する手段とを含む。

【００１０】電子価格ラベルシステムを用いる上記のコ
ンピュータ化した製品在庫管理方法は、（ａ）電子価格
ラベルに対応する製品棚が製品不足になった場合に電子
価格ラベルを作動させるステップと、（ｂ）本システム
の電子価格ラベルにポーリングを行い、いずれかの電子
価格ラベルがステップ（ａ）で規定したように作動され
たか否かを決定するステップと、（ｃ）作動された電子
価格ラベルに対応する製品を同定するステップと、
（ｄ）ステップ（ｃ）で同定された製品が在庫場所から
取り出されたか否かを決定するステップと、（ｅ）在庫
場所から取り出された各製品ごとに、それに対応する電
子価格ラベルに信号を送信することにより、当該製品の
製品棚が補給されたときは当該電子価格ラベルを作動さ
せるステップとを含む。

【００１１】本発明の方法は、さらに（ｆ）いずれかの
電子価格ラベルがステップ（ｅ）で規定したように作動
されたか否かを決定するために本システムの電子価格ラ
ベルにポーリングを行うステップを含むことができる。

【００１２】本発明の一局面によれば、電子価格ラベル
システムを用いて製品を在庫するコンピュータ化した方
法が与えられる。この方法は、（ａ）電子価格ラベルに
対応する製品棚が品不足になった場合に電子価格ラベル
を作動させるステップと、（ｂ）本システムの電子価格
ラベルにポーリングを行い、いずれかの電子価格ラベル
がステップ（ａ）で規定したように作動されたか否かを
決定するステップと、（ｃ）作動された電子価格ラベル
に対応する製品を同定するステップと、（ｄ）ステップ
（ｃ）で同定された製品が在庫場所から取り出されたか
否かを決定するステップと、（ｅ）在庫場所から取り出
された各製品ごとに、対応する電子価格ラベルに信号を
送信することにより、当該製品の製品棚が補給されたと
きは当該電子価格ラベルを作動させるステップとを含ん
でいる。

【００１３】本発明の別の局面によれば、電子価格ラベ
ルシステムを用いた、コンピュータ化された製品在庫管
理システムが与えられる。本システムは、ある電子価格
ラベルに対応する製品棚が製品不足になっている場合に
当該電子価格ラベルを作動させるように設定する手段
と、いずれかの電子価格ラベルが作動されたか否かを決
定するために上記システム内の電子価格ラベルにポーリ
ングを行う手段と、作動されている電子価格ラベルに対
応する製品を同定する手段と、その同定された製品が在
庫場所から取り出されたか否かを決定する手段と、その
同定された製品の製品棚が補給されたときに当該電子価
格ラベルを作動させるように設定する手段とを含む。

【００１４】

【発明の好ましい実施の形態】 添付の図面を参照しつ
つ実施例を通して以下に本発明を説明する。

【００１５】図１に示すように、取引システム１０はお
おむねホストコンピュータシステム１２、販売店端末シ
ステム１４、及び電子価格ラベルシステム１６を含む。
ここではコンポーネント１２，１４が相互にネットワー
クで接続された別個のコンポーネントとして図示してあ
るが、両者は単一のコンポーネントを構成するものでも
よい。したがって、ホストコンピュータシステム１２
は、他の販売店端末機ネットワーク用のホストコンピュ
ータとして機能する販売店端末機であってもよい。

【００１６】販売店端末システム１４はバーコードリー
ダー１８及び販売店端末機２０を含む。

【００１７】電子価格ラベルシステム１６はおおむね、
電子価格ラベル２２，ホスト電子価格ラベルコンピュー
タ２４，及び電子価格ラベル格納媒体２６を含む。

【００１８】電子価格ラベル２２は価格と、随意選択的
な特定商品に関する他の情報とを表示する。本発明で
は、電子価格ラベル２２はそれに対応する製品の製品棚
上の在庫が不足したとき、又は当該製品が補充されたと
きに、作動することができる。

【００１９】ホスト電子価格ラベルコンピュータ２４は
電子価格ラベルソフトウェア３０及び在庫管理プログラ
ム３４を実行する。電子価格ラベルソフトウェア３０及
び在庫管理プログラム３４により行われるいくつかのタ
スクの実行を助けるため、電子価格ラベルコンピュータ
２４は内蔵の時間保持装置（タイマー）３６を含むこと
ができる。この装置は通常、システムクロックと呼ばれ
る。タイマー３６は現在時刻に同期されており、その結
果、電子価格ラベルコンピュータ２４は所定のタスクを
自動的にその予定時刻に実行することができ、また所定
のタスクが実際に行われた日時を追跡することができ
る。

【００２０】電子価格ラベル通信ソフトウェア３０は電
子価格ラベル２２との間でデータを送信する予定を立
て、実行する。電子価格ラベルソフトウェア３０の機能
の一つは、電子価格ラベルデータファイル３２から電子
価格ラベル２２へ価格データを計画し、送信することで
ある。電子価格ラベルソフトウェア３０は価格データが
入力装置４０に入力される際に価格検索データファイル
４６を取得し（即時処理）、あるいは価格データが価格
検索（ＰＬＵ）データファイル４６内に格納された後に
価格検索データファイル４６を取得する（バッチ処
理）。電子価格ラベルソフトウェア３０はまた、適用対
象の電子価格ラベル２２に送信された、したがって現に
電子価格ラベル２２に表示されている、情報を使って電
子価格ラベルデータファイル３２を更新する。

【００２１】電子価格ラベルソフトウェア３０の別の機
能は、ポーリング（呼び出し）信号を一つ以上の電子価
格ラベル２２へ送信することである。ポーリングに応答
するため、電子価格ラベル２２は受信するポーリング信
号間の予定時間内に、電子価格ラベルコンピュータ２４
へポーリング信号を「反射」し戻す。

【００２２】入力装置４０経由で入力されたユーザーの
リクエストに呼応して又は予定した時刻に、在庫管理プ
ログラム３４が種々のメッセージを発生し、本発明の方
法を遂行する。例えば、そのようなメッセージの一つの
目的は、電子価格ラベル２２を「製品在庫レベル決定」
モードにすることである。このモードでは電子価格ラベ
ル２２は、対応する製品の在庫が不足したときに作動さ
れると、ある特別のアイコン又はシンボルを表示するよ
うに設定され、また、当該製品棚が補充されたときに作
動されると、その特別のアイコンをオフにするように設
定されている。もう一つ別のメッセージの目的は、電子
価格ラベル２２にポーリングを行い、製品在庫が不足し
たか又は補充したためにその事情に応じていずれかの電
子価格ラベルが作動されたか否かを決定することであ
る。もう一つ別のメッセージの目的は、再補充する必要
がある製品に関する情報を同定し、格納することであ
り、その結果、再補充の責任がある要員が当該情報を見
られるようにすることである。さらに別のメッセージの
目的は、上記のように同定され且つ在庫場所から取り出
されたすべての製品を、追跡することである。在庫管理
プログラム３４は、これらの各メッセージを、適用対象
の電子価格ラベル２２へ送信するため、且つ電子価格ラ
ベルから受信するため、電子価格ラベルソフトウェア３
０へ送る。

【００２３】電子価格ラベル格納媒体２６は電子価格ラ
ベルデータファイル３２を格納する。電子価格ラベル格
納媒体２６は固定ディスクドライブであることが好まし
い。

【００２４】電子価格ラベルデータファイル３２は、電
子価格ラベル２２によって現在表示されている情報に対
応する、電子価格ラベル識別情報と価格チェックサム情
報を含んでいる。価格チェックサム情報は、価格検索デ
ータファイル４６内の価格情報から計算される。

【００２５】入力装置４０はキーボードであることが好
ましい。

【００２６】ホストコンピュータシステム１２は価格検
索用格納媒体４４及び取引サーバ４２を含む。

【００２７】取引サーバ４２は販売店端末機２０から受
けた価格リクエストを処理する。販売店端末機２０は取
引サーバ４２へ製品同定情報を送り、取引サーバ４２は
それに対応する、価格検索データファイル４６から得た
価格を返信する。

【００２８】価格検索用格納媒体４４は価格検索データ
ファイル４６を格納する。価格検索データファイル４６
は販売店端末機２０へ配布して利用することができる。
バーコードリーダー１８で価格検索データファイル４６
へ直接アクセスできるようにすることができよう。

【００２９】参照する図２（Ａ）及び図２（Ｂ）には電
子価格ラベル２２がさらに詳細に図示してある。電子価
格ラベルハウジングの前面５６にはディスプレイ２３及
び押しボタンスイッチ５０がある。図２（Ａ）の状態で
は、適用対象の商品の在庫が店舗の商品棚にあり、ディ
スプレイ２３は単に当該商品の価格を示している。図２
（Ｂ）では当該商品の商品棚の在荷を補充する必要があ
る。したがって、図２（Ｂ）ではディスプレイ２３は当
該商品の価格と併せて三角形の「補充」アイコンを示し
ている。この「補充」アイコンは、商品棚で当該商品が
不足したままで補充されていないことを責任者に示す視
覚的な合図であるが、任意の他の便利な形状又はシンボ
ルで代えることができる。

【００３０】押しボタンスイッチ５０は電子価格ラベル
２２を作動させるための好ましい手段である。ボタン５
０は当該商品の商品在庫が不足しているときに店舗従業
員又は顧客によって押されるように意図されている。電
子価格ラベル２２は一度作動されると「補充」モードに
入り、価格と「補充」アイコンとを図２（Ｂ）に示すよ
うに表示する。ボタン５０は、当該商品が商品棚に補充
されたときに、店舗従業員により再び押されるように意
図されている。このようにもう一度作動されると、電子
価格ラベル２２は図２（Ａ）に示すように、「補充」ア
イコンなしでもう一度価格を表示する。

【００３１】図３は電子価格ラベル２２のメモリを含ん
だ一組６０のデータレジスタを表す。第一レジスタ６２
（「レジスタ１」）は、図２（Ｂ）の表示に対応し、商
品価格と「補充」アイコンとを含んでいる。第二レジス
タ６４（「レジスタ２」）は、図２（Ａ）に対応し、
「補充」アイコンなしの商品価格を含む。本発明の在庫
管理システムの好ましい実施例では、電子価格ラベル２
２は、通常時、レジスタ２の内容を表示する。押しボタ
ン５０を押す等により電子価格ラベルを作動させると、
電子価格ラベルが「後退」し、レジスタ１の内容が表示
される。本発明の別の実施例では、電子価格ラベル２２
を作動させたときのレジスタ１とレジスタ２との切り替
えを、ボタンカウンタを使って実行することができる。
電子価格ラベル２２で表示する他の情報を格納するため
に、別のレジスタ６６を利用することが可能である。ま
た必要であれば、電子価格ラベル２２を作動させときに
それらのレジスタにアクセスすることができる。

【００３２】図４は、本システムによって供給される情
報に基づいて補充すべき商品を列挙する後方事務所の表
示板の内容を示す。図１に関連して上述したように、電
子価格ラベルコンピュータ２４は電子価格ラベル２２に
ポーリングを行い、いずれかの電子価格ラベル２２が
「補充」モードになっているか否かを決定する。本シス
テムは次いで、（例えば電子価格ラベルファイル３２を
参照することにより）「補充」モードにある電子価格ラ
ベルに対応する各商品を同定し、それら商品のリストを
つくる。本発明の好ましい実施例では、このリストは
「もっとも重要」なものから「もっとも重要でない」も
のの順に商品が並べられている。すなわち、店舗にとっ
てもっとも有価値のもの（かつ、在庫切れであれば店舗
にとって最大の機会費用を発生するもの）がリストの最
初に現れる、残りの在庫切れ商品は、店舗にとってそれ
ぞれの有する価値の順にランク付けされ、その順にリス
トに入れられる。このリストは、リスト内の種々の商品
が補充される都度、及び別の商品が在庫切れであると同
定される都度、更新されることが予想される。したがっ
て、リスト内の特定の商品の品目は、それらがリストに
記載されている順序とともに、定期的に変更される。

【００３３】表示板７０は、責任者が補充の必要な商品
のリストを見て、それらの商品をショッピングカートに
仕立てて販売フロアへ運び出すための便利な手段を与え
る。表示板７０は本質的に電子「掲示板」であり、電子
価格ラベル２２を配列することにより構成できる。その
代わりとして、表示板７０は標準的な液晶表示装置（Ｌ
ＥＤ）又はコンピュータ画面で与えることができる。

【００３４】図４で１からｎまでの番号を付した在庫切
れの各商品について表示板７０上に列挙される情報は、
「商品同定情報」、「場所」、「量」及び「箱」という
記載事項を含む。記載事項の「商品同定情報」は例え
ば、在庫切れになった商品の名称、当該商品に関わるユ
ニバーサル製品コード（ＵＰＣ）、又はその両方を含む
とよい。記載事項の「場所」は販売フロアで商品不足に
なった商品棚の場所を特定する。一実施形態では、「場
所」という記載事項の中に記載されるデータは、店舗全
体にわたり商品位置を図式化する「プラン・オー・グラ
ム」システムに適合することができる。「量」という記
載事項は、在庫から取り出すべき当該商品の量を示す。
最後の記載事項の「箱」は、その特定の商品の在庫が店
舗倉庫内で正しくどこに位置しているかを示す。上記の
情報すべてを含む印刷レポートを作成することも本発明
の範囲に含まれることは明らかであろう。

【００３５】更に、本発明は表示板７０の代わりに、電
子価格ラベルのような表示標識を個々の倉庫の箱に直接
に使用することも考慮に入れることができる。かかる表
示標識は、本システムにより提供される情報を表示する
ものであって、その情報は上記の「商品標識」、「場
所」、「量」などの一つ以上の記載事項に対応する情報
を含んでおり、そのため、かかる表示が付けられた特定
の倉庫の箱から適当量の適当な商品を選択すべきことを
責任者に知らせることができる。

【００３６】本補充システムは、ある特定の商品が在庫
から取り出された後で且つ／又は補充カート上に置かれ
た後で、表示板を作動させる手段を含むことが好まし
い。特に好ましい実施形態では、表示板７０は複数のボ
タン又はスイッチ（図４に図示せず）を含んでおり、各
ボタン又はスイッチはリスト内の特定の商品に対応して
いる。したがって、図４では表示板７０はｎ個のボタン
又はスイッチを含んでおり、各ボタン又はスイッチはそ
れぞれ、各行（第一行ないし第ｎ行）の電子価格ラベル
２２に対応するように配置されている。店舗従業員が適
用対象のボタン又はスイッチを押すことにより、特定の
商品が倉庫の箱から取り出されたことが示される。この
代わりの実施形態として、上述した個々の倉庫の箱に直
接に配置した表示標識と関連させて、上記と類似の機能
をもつボタン又はスイッチを使用することができよう。

【００３７】ここで図５を参照する。電子価格ラベルシ
ステムにより商品を在庫する方法は開始ステップ８０で
始まる。

【００３８】ステップ８０で、本システムの在庫管理プ
ログラム３４が各電子価格ラベル２２にメッセージを送
る。このメッセージにより、（１）適用対象の商品の価
格が、「補充」アイコンを付けないまま、各電子価格ラ
ベルのレジスタ１に送られ、（２）電子価格ラベルがレ
ジスタ１の内容を表示する。

【００３９】ステップ８４で、オペレータのリクエスト
に応えて（又は以下に述べるように、電子価格ラベルの
ポーリングによって受信した情報に応答して）、本プロ
グラムは特定の電子価格ラベルを「商品在庫レベル決
定」モードにする。

【００４０】ステップ８６で、ステップ８４で設定され
た電子価格ラベルが第一の内部的再構築を行う。これを
達成するため、本プログラムは適用対象の電子価格ラベ
ルにメッセージを送る。このメッセージによって、
（１）適用対象の商品の価格が、「補充」アイコンなし
でレジスタ２に送られ、（２）電子価格ラベルがレジス
タ２の内容を表示し、（３）当該商品の価格と「補充」
アイコンとがレジスタ１に送られる。この時点で、電子
価格ラベル２２は作動するように設定される。対応する
商品の商品在庫が不足している場合は、店舗従業員又は
顧客がボタン５０を押すことにより、電子価格ラベル２
２を作動させ、当該電子価格ラベルがレジスタ１の内容
（商品の価格、及び「補充」アイコン）を表示するよう
にできる。

【００４１】ステップ８８で、電子価格ラベルコンピュ
ータ２４が本システム内のすべての電子価格ラベル２２
にポーリングを行う。

【００４２】ステップ９０で、本プログラムは、いずれ
かの電子価格ラベル２２が、「補充」モードを示すレジ
スタ１の内容を表示しているか否かを決定する。もしも
レジスタ１を表示している電子価格ラベルがないなら
ば、オペレーションはステップ８８に戻る。もしもある
電子価格ラベルがレジスタ１を表示しているなら、オペ
レーションはステップ９２へ進む。

【００４３】ステップ９２で本プログラムは、レジスタ
１を表示している電子価格ラベルに対応する在庫切れ商
品を同定する。この情報は、例えば電子価格ラベルデー
タファイル３２内の適当なラインの記載事項を読むこと
により決定することができる。上記の「場所」、
「量」、及び「箱」情報は、電子価格ラベルデータファ
イル３２が含んでいてもよく、別のデータファイルが含
んでいてもよい。プログラムは次いで、この情報を表示
板７０に表示するために送信する。この情報が表示板７
０上に現れた後のある時点で、店舗従業員は適当な量の
当該商品を倉庫の箱から取り出すことになる。そして
（例えば、表示板上の適当なボタンを押すなどにより）
表示板７０を作動させ、当該商品が取り出されたことを
表示させる。

【００４４】ステップ９４で、プログラムは表示板７０
が作動されたか否か、したがって在庫切れ商品が倉庫の
箱から取り出されたか否か、を決定する。もしも当該商
品がまだ取り出されていないなら、オペレーションはス
テップ９２に戻る。もしも当該商品が取り出されている
なら、オペレーションはステップ９６に進む。

【００４５】ステップ９６で、当該商品が表示板７０か
ら除去される。オペレーションは次にステップ９８に進
む。

【００４６】ステップ９８で、プログラムは適用対象の
電子価格ラベル２２を「自動進行」モードに設定する。
したがって、ステップ９０で「補充」モードにあること
が決定された電子価格ラベルは、ここで第二の内部的再
構築を行う。これを達成するため、プログラムは電子価
格ラベルにメッセージを送る。このメッセージにより、
（１）適用対象の商品の価格、及び「補充」アイコンが
レジスタ２に送られ、（２）電子価格ラベルがレジスタ
２の内容を表示し、（３）当該商品の、「補充」アイコ
ンなしの価格が、レジスタ１に送られる。コンピュータ
の素早い計算速度に鑑みて、ステップ９８はステップ９
６とほぼ同時に起きることを了解されたい。

【００４７】電子価格ラベル２２は、当該商品の商品在
庫が補給されたとき、店舗従業員がこれを作動させるよ
うに設定する。補給が行われたとき、店舗従業員はボタ
ン５０を押す。その結果、電子価格ラベルがレジスタ１
の内容（「補充」アイコンなしの商品価格）を表示す
る。

【００４８】ステップ１００で、電子価格ラベルコンピ
ュータ２４は適用対象の電子価格ラベル２２にポーリン
グを行う。

【００４９】ステップ１０２で、プログラムは、適用対
象の商品が販売フロアで補充されたことを示すレジスタ
１の内容を電子価格ラベル２２が表示しているか否かを
決定する。もしも電子価格ラベルがレジスタ１の内容を
表示していないなら、オペレーションはステップ１００
に戻る。もしも電子価格ラベルがレジスタ１の内容を表
示しているなら、オペレーションはステップ８４に戻
る。

【００５０】本発明により与えられる価値ある利益は、
特定の店舗において経営の鍵となる在庫機能という生産
性を追跡する能力を、あるいはそのような生産性を複数
の店舗にわたり比較する能力を、本発明が小売業者に与
える点である。例えば、タイマー３６を利用して、すべ
ての顕著な在庫調査に「時間刻印」を付けることができ
る。それに応じて在庫管理プログラム３４は特定の電子
価格ラベルが作動された正確な時刻、及びその作動によ
って「補充」モードにされた正確な時刻を追跡すること
ができる。本プログラムはまた、表示板７０が作動され
た正確な時刻（時刻Ｂ）（これは対応する商品が在庫場
所から取り出されたことを示す）、及び適用対象の電子
価格ラベルが「自動進行」モードにされた正確な時刻を
追跡することができる。本プログラムはまた、電子価格
ラベルが再び作動された（これは当該商品の商品在庫が
補充されたことを示す）の正確な時刻（時刻Ｃ）を追跡
することができる。

【００５１】したがって、本プログラムは、当該商品が
在庫切れの初期通知後に販売フロアの補充をするのにど
のくらい長くかかるか（具体的には時刻Ｃ−時刻Ａ）を
計算することができる。本プログラムはまた、（１）在
庫切れの初期通知後に商品が在庫場所から取り出される
のにどのくらい長くかかるか（具体的には時刻Ｂ−時刻
Ａ）、（２）当該商品が在庫場所から取り出された後、
販売フロアでその商品を補充するのにどのくらい長くか
かるか（具体的には時刻Ｃ−時刻Ｂ）などの小売り活動
についての計算を別個に行うことができる。更に、例え
ば同じ店舗の二つの異なる商品間で、あるいは同じ店舗
の二人以上の従業員間で、あるいは二つ以上の異なる店
舗の同一商品間で、これらの時間を比較することなどが
できる。また、本発明の範囲内で、一店舗のすべての従
業員に対する平均時間を計算すること、及びこれらの平
均時間を、他の店舗について計算した同様の平均時間と
比較することができる。

【００５２】本発明は好ましい特定の実施形態を例にと
って述べたが、本発明の範囲内で種々の設計変更を行う
ことが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 取引処理システムのブロック図である。

【図２】 商品の価格を表示している電子価格ラベルの
斜視図で、後者図面は、当該商品の補充が必要であるこ
とを表すアイコンを表示している図である。

【図３】 電子価格ラベルの複数レジスタを示す図であ
る。

【図４】 補充すべき商品を列挙した倉庫表示板の内容
を示す図である。

【図５】 本発明の在庫管理方法の一実施例を示す流れ
図である。

【符号の説明】

１０ 取引システム １２ コンピュータシステム １４ 販売店端末システム １６ 電子価格ラベルシステム １８ バーコードリーダー ２０ 販売店端末機 ２２ 電子価格ラベル ２３ ディスプレイ ２４ 電子価格ラベルコンピュータ ２６ 電子価格ラベル格納媒体 ３０ 電子価格ラベルソフトウェア ３２ 電子価格ラベルデータファイル ３４ 在庫管理プログラム ３６ 時間保持装置（タイマー） ４０ 入力装置 ４２ 取引サーバ ４４ 価格検索用格納媒体 ４６ 価格検索データファイル ５０ 押しボタンスイッチ ６０ 一組のデータレジスタ ６２ 第一レジスタ ６４ 第二レジスタ ７０ 表示板

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 3E042 AA05 CB03 CD01 CD07 CE06 EA01

Claims (12)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電子価格ラベルシステムを用いたコンピ
   ュータのよる製品在庫管理方法であって、 （ａ）ある電子価格ラベルに対応する製品の在庫が不足
   したとき、当該電子価格ラベルを作動させるステップ
   と、 （ｂ）前記システムの電子価格ラベルにポーリングを行
   い、いずれかの電子価格ラベルがステップ（ａ）で規定
   したように作動されたか否かを決定するステップと、 （ｃ）作動された電子価格ラベルに対応する製品を同定
   するステップと、 （ｄ）ステップ（ｃ）で同定された製品が在庫場所から
   取り出されたか否かを決定するステップと、 （ｅ）在庫場所から取り出された各製品ごとに、それに
   対応する電子価格ラベルに信号を送信することにより、
   当該製品が補給されたときは当該電子価格ラベルを作動
   させるステップとを含むことを特徴とする方法。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の方法であって、 （ｆ）前記システムの電子価格ラベルにポーリングを行
   い、いずれかの電子価格ラベルがステップ（ｅ）で規定
   したように作動されたか否かを決定するステップを含む
   ことを特徴とする方法。
3. 【請求項３】 請求項１に記載の方法において、ステッ
   プ（ａ）で規定したように一旦作動された電子価格ラベ
   ルが、 当該製品の在庫が不足しており且つ未だ補給されていな
   いことを示す視覚的標識を表示することを特徴とする方
   法。
4. 【請求項４】 前記請求項に記載の方法であって、電子
   価格ラベルがステップ（ａ）で規定したように作動され
   た日時を決定するステップを含むことを特徴とする方
   法。
5. 【請求項５】 請求項４に記載の方法であって、ステッ
   プ（ｅ）で規定したように電子価格ラベルが作動された
   日時を決定するステップを含むことを特徴とする方法。
6. 【請求項６】 請求項５に記載の方法であって、ステッ
   プ（ｃ）で同定された前記製品が在庫場所から取り出さ
   れた日時を決定するステップを含むことを特徴とする方
   法。
7. 【請求項７】 請求項５に記載の方法であって、 （ｉ）電子価格ラベルがステップ（ａ）で規定したよう
   に作動された日時と、 （ｉｉ）ステップ（ｅ）で規定したように電子価格ラベ
   ルが作動された日時との間の経過時間を決定するステッ
   プを含むことを特徴とする方法。
8. 【請求項８】 請求項６に記載の方法であって、 （ｉ）ステップ（ａ）で規定したように電子価格ラベル
   が作動された日時と、 （ｉｉ）ステップ（ｃ）で規定したように製品が在庫場
   所から取り出された日時との間の経過時間を決定するス
   テップを含むことを特徴とする方法。
9. 【請求項９】 電子価格ラベルを用いて製品の在庫管理
   を行うためのコンピュータシステムであって、 ある電子価格ラベルに対応する製品の在庫が不足してい
   る場合、当該電子価格ラベルを作動させるように設定す
   る手段と、 前記システム内の電子価格ラベルにポーリングを行い、
   いずれかの電子価格ラベルが作動されたか否かを決定す
   る手段と、 作動された電子価格ラベルに対応する製品を同定する手
   段と、 同定された製品が在庫場所から取り出されたか否かを決
   定する手段と、 前記同定された製品の在庫が補給されたとき、電子価格
   ラベルを作動させる手段とを含むことを特徴とするシス
   テム。
10. 【請求項１０】 請求項９に記載のシステムにおいて、
    前記製品の在庫が不足しており且つ未だ補給されていな
    いことを示す視覚的標識を表示する手段を、前記電子価
    格ラベルが含むことを特徴とするシステム。
11. 【請求項１１】 請求項９に記載のシステムであって、
    電子価格ラベルが作動された日時を決定する手段を含む
    ことを特徴とするシステム。
12. 【請求項１２】 請求項９に記載のシステムであって、
    製品が在庫場所から取り出された日時を決定する手段を
    含むことを特徴とするシステム。