JP2002131156A - ベルト固有振動周波数/周期測定方法および装置、ならびにこれを用いたベルト張力測定方法および装置 - Google Patents

ベルト固有振動周波数/周期測定方法および装置、ならびにこれを用いたベルト張力測定方法および装置

Info

Publication number
JP2002131156A
JP2002131156A JP2000325770A JP2000325770A JP2002131156A JP 2002131156 A JP2002131156 A JP 2002131156A JP 2000325770 A JP2000325770 A JP 2000325770A JP 2000325770 A JP2000325770 A JP 2000325770A JP 2002131156 A JP2002131156 A JP 2002131156A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
belt
period
frequency
sensor element
measuring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000325770A
Other languages
English (en)
Inventor
Haruhiko Nakamura
晴彦 中村
Yoshiki Umehata
凱喜 梅畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitta Co Ltd
Original Assignee
Unitta Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unitta Co Ltd filed Critical Unitta Co Ltd
Priority to JP2000325770A priority Critical patent/JP2002131156A/ja
Publication of JP2002131156A publication Critical patent/JP2002131156A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Force Measurement Appropriate To Specific Purposes (AREA)
  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】固有振動周波数/周期を容易に測定することを
可能にするベルトなど細長物体の固有振動周波数/周期
測定装置、ならびにこれを用いた細長物体の張力測定方
法/装置を提供する。 【解決手段】2つの支持部材間に張架されたベルト7の
表面に、アモルファス製のワイヤやストリップ状箔がセ
ンサ素子1として固着された弾性基板3を、前記ベルト
の表面に、前記センサ素子の長手方向が前記ベルトの幅
方向と一致しないように固着し、前記ベルトが休止状態
にあるときに、前記センサ素子の長手方向に高周波また
はパルス電圧を印加し、前記センサ素子に流れる電流ま
たは、これに相応する電圧を計測し、計測された電流/
電圧の振幅変化の周波数または周期、あるいはそれらの
平均値に基づいて前記ベルトの固有振動数および/また
は周期を測定する。さらに、得られた固有振動周波数/
周期を既知の張力算出式に代入して張力を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はベルトや弦などの細
長い振動体の固有振動周期/周波数の測定方法および装
置、ならびにこれを用いた前記振動体の張力測定方法お
よび装置に関し、特に、1対のプーリなどのような支持
部材間に架けられたベルトや弦などの細長物体の固有振
動周期および/または周波数の測定方法および装置、な
らびにこれを用いた前記物体の張力測定方法および装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】回転力を伝達したり、物品を搬送したり
する場合にベルト装置が広く用いられている。1対のプ
ーリによって2点間に張架されたベルト装置に於いて、
その張力が規定値通りに調整されていないと、張力が緩
過ぎる場合には一方のプーリから他方のプーリへの効率
的な動力伝達ができず、反対に張力が強過ぎると、ベル
ト自体が切断され易くなってその寿命が短くなり、交換
頻度が大きくなるという問題がある。
【0003】このために、従来より、特公平6−638
25号公報(特許第1931781号)、特許第287
5755号公報、特開平8−110276号公報(特許
第2741485号)などに開示されるような、ベルト
などの張力を測定する種々の方法や装置が提案されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記した従来のベルト
張力測定方法/装置では、まず適当な手法で測定対象ベ
ルトの固有振動数や固有振動周期を測定し、得られた固
有振動周波数/周期を既知の適当な張力演算式に代入し
てベルト張力を求めている。固有振動周波数/周期の測
定のために、通常は測定時にベルトを叩くなどしてベル
トに人為的な振動を与え、この振動によって発生される
空気振動をマイクロフォンで検知したり、またはベルト
の前記振動を微小距離測定手法や近接検知手法などによ
って検知したりして振動波形を測定し、この測定波形を
用いて固有振動の周期や周波数を弁別している。
【0005】このようにベルトを叩くような場合には、
ベルトの固有振動の外に高次数振動や不規則な振動が重
なることが多く、また振動自体が比較的短時間で衰微し
てしまうので、計測できる振動のサンプル数が少な過ぎ
たり、固有振動の弁別が困難になったりする問題があっ
た。またベルトが狭い空間に配置された複雑な機構内に
設置されている場合は、起振具をベルトに近付けてこれ
に人為的な振動を与えること自体が極めて困難であり、
事実上振動を起こすことができずに、張力測定が不可能
になることもしばしばであった。
【0006】本発明の目的は、ベルトや弦などの細長物
体に人為的な振動を与える必要なしに、その固有振動周
波数/周期を測定することができ、したがって従来は事
実上不可能であった、狭い空間の複雑な機構内に設置さ
れているベルトなどの細長物体であっても、その固有振
動周波数/周期を容易に測定することを可能にするベル
トなど細長物体の固有振動周波数/周期測定装置ならび
にこれを用いたベルトなど細長物体の張力測定方法/装
置を提供することにある。
【0007】本発明者らは、プーリなどの1対の支持部
材間に張架された弾性ベルトなどは、非作動静止状態に
於いても、当該ベルトなどが組み込まれた機械装置自体
の微少振動や当該ベルトなどが設置された周囲環境から
の微少な風圧変化や空気振動などによって、従来のマイ
クロフォンや近接(距離)感知素子などでは検知できな
いような微弱な振動を常時続けていること、そして更に
重要なことには、この微弱振動の状態が当該ベルトなど
の固有振動状態に極めて近く、当該ベルトなどの張力測
定の目的のためには、実質上これを固有振動に等しいも
のとして取扱っても差支えないことを新たに知見した。
【0008】また一方、最近になって、アモルファス製
のワイヤやストリップ状箔のセンサ素子に高周波電流や
パルス電流を印加した状態で、前記センサ素子に応力
(引っ張力や圧縮力)が加えられると、応力の強さに応
じて電気的インピーダンスが変化し、そこを流れる電流
の大きさが変化するという事象、およびこの場合のゲー
ジ率(単位歪み率/応力変化率に対するインピーダンス
の変化率)が極めて大きいことが確認された(例えば、
雑誌「機能材料」2000年6月号51〜59頁)。
【0009】そこで本発明者らは、このようなアモルフ
ァス製センサ素子を用いて、前記ベルトなどの静止時に
起こる微少固有振動に起因するベルトの歪み(応力)や
撓みの変化状態を測定すれば、ベルトに人工的な振動を
起こさなくても、静止状態のままでベルトの固有振動周
波数/周期を測定することができるのではないかとの新
たな着想を抱き、本発明に到達したものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、2つの
支持部材間に張架されたベルトの固有振動周波数/周期
測定するために、その表面にアモルファス製のワイヤま
たはストリップ状箔がセンサ素子として固着された弾性
基板を、前記ベルトの表面に、前記センサ素子の長手方
向が前記ベルトの幅方向と一致しないように固着し、前
記ベルトが休止状態にあるときに、前記センサ素子の長
手方向に高周波またはパルス状電圧を印加し、前記セン
サ素子に流れる電流または、これに相応する電圧を計測
し、計測された電流/電圧の振幅変化を検知し、検知し
た振幅変化の周波数または周期、あるいはそれらの平均
値に基づいて前記ベルトの固有振動数および/または周
期を測定する。
【0011】本発明のベルトなどの固有振動周波数/周
期測定装置は、センサ素子としてのアモルファス製のワ
イヤまたはストリップ状箔が、少なくともその片面に貼
付けらた弾性基板と、前記センサ素子の長手方向に高周
波またはパルス状電圧を印加する駆動電源と、休止状態
にある測定対象ベルトの表面に、前記センサ素子が、そ
の長手方向が前記ベルトの幅方向と一致しないように固
着された状態で、前記電圧印加に応じて前記センサ素子
に流れる電流、またはこれに相応する電圧を計測する電
流/電圧計測手段と、計測された電流/電圧の振幅変化
の周期を検知し、これに基づいて前記ベルトの固有振動
数および/または周期を演算する手段とよりなる。
【0012】また本発明のベルト張力測定装置では、予
定の張力算出式を予め記憶しておき、その張力算出式
に、上記の方法、装置で得られた固有振動周期/周波数
を代入して前記ベルトの張力を算出する。本発明に好適
なアモルファスはCo SiB、Fe Co SiB、および
(Fe x Co 1-x )72.5Si12.5 B15[ただしx=0〜
1]のいずれかである。
【0013】
【作用】本発明は、プーリなどの1対の支持部材間に張
架された弾性ベルトなどは、非作動静止状態に於いて
も、従来のマイクロフォンや近接(距離)感知素子など
では検知できないような微弱な振動を常時続けているこ
と、そして、この微弱振動の状態が当該ベルトなどの固
有振動状態に極めて近いことを新たに知見したことと、
アモルファス製のワイヤやストリップ状箔のセンサ素子
に高周波電流やパルス電流を印加した状態で、前記セン
サ素子に応力(引っ張力や圧縮力)が加えられると、応
力の強さに応じて電気的インピーダンスが変化し、そこ
を流れる電流の大きさが変化するという事象、およびこ
の場合のゲージ率(単位歪み率/応力変化率に対するイ
ンピーダンスの変化率)が極めて大きいことが確認され
た事実に基づいてなされたものである。
【0014】前記アモルファス製のワイヤやストリップ
状箔のセンサ素子をベルトの長手方向に固着しておき、
これに高周波電流やパルス電流を印加すると、ベルトの
振動に起因してセンサ素子に加わる圧縮、引っ張り力に
応じて電気抵抗が変化し、したがってそこを通る電流値
が変化する。したがって、前記電流値変化の周波数や周
期を計測すれば当該ベルトの固有振動の周波数や周期を
知ることができる。そして、ベルトの固有振動の周波数
や周期が分かれば、既知の演算式によりその張力を計算
する事ができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の1
実施例を詳細に説明する。図1は本発明の実施に好適な
感知ヘッド10の1例を示す平面図、図2はそのA−A
線に沿う断面図である。センサ素子1、1はアモルファ
ス製のワイヤ(例えば、20〜50μm 径の線状体)ま
たはストリップ状の箔(または薄膜)であるのが好まし
く、前記アモルファスの組成はCo SiB、Fe Co S
iB、および(Fe x Co 1-x)72.5Si12.5 B15[た
だしx=0〜1]などが好ましい。前記センサ素子1、
1はプラスチックまたはガラス(例えば、厚さ 0.1〜
0.3mm程度の顕微鏡用のプレパレートガラス)などで
形成された細長形状の基板3の表面に接着される。素子
1が箔や薄膜の場合は、基板上に蒸着、沈積して形成さ
れることができる。センサ素子の長さは、測定対象ベル
トなどの長さに応じて適当に(例えば、実験的に)決め
られ、通常の場合は1〜40mm程度でよいが、その長
さには特別の制限はない。
【0016】基板3の長手方向の両端縁には、下向きの
係合用爪5、5が適当な手法で固着される。そして使用
時には、図2に示すように、この爪5、5を測定対象の
ベルト7の表面に食い込ませることにより、感知ヘッド
10のセンサ素子1の長手方向が前記ベルト7の長手方
向となるべくは合致するように、その表面に固着する。
また場合によっては、基板3の片側表面に接着剤層を設
けてベルト表面に固着したり、または両面接着剤層など
で固着したりしても良い。要は、測定対象ベルト7の長
手方向に沿った応力に起因する撓み(湾曲や歪み)が基
板3に、それから更にセンサ素子1、1へ効率良く伝達
されるようにするのが望ましい。
【0017】図2では、基板の両面に1対のセンサ素子
が配されているが、そのいずれか一方は省略することが
できる。また図3に示すように、アモルファスセンサ素
子1の形状はコ字状に折り曲げたり、3重以上に折り曲
げてジグザグ状に形成したりすることができる。センサ
素子1の両端には、例えば銅の箔や薄板をかぶせて半田
付けし、リード用パッド(電極)2が形成される。
【0018】図4は、1対のプーリ(支持部材)8、8
に張架されたベルト7が、その静止状態で微弱な振動
(事実上、固有振動と見なせるような)をしている状態
を模式的に示す図である。ベルト7が振動すると、その
表面に固着された感知ヘッド10の基板3が前記振動に
伴なって撓むので、センサ素子1は周期的に引っ張り応
力と圧縮応力を交互に受ける。その結果、センサ素子1
の電気抵抗が周期的に変動し、その変動周期/周波数は
前記振動の周期/周波数に等しくなる。
【0019】なお図2のように、係合爪5、5で感知ヘ
ッド10をベルト7に取り付けた場合には、ベルト7が
図の下向きに凸になるように撓む(下方へ湾曲する)時
は、その撓みがヘッド10に伝達される割合が少なくな
り、極端な場合には殆ど伝達されない可能性があるか、
上向きに凸になるように撓むときの撓みは十分に伝達さ
れるから、事実上十分な感度が得られる。また図4に示
したような固有振動の場合、ベルト7の変形(応力、歪
みの大きさ)は、振動の節の部分で最も大きくなるか
ら、この部分に感知ヘッド10を取り付けるのが好まし
いであろう。ベルト7に対する感知ヘッド10の取り付
け位置は、実験的に最適位置を求めておけば良い。
【0020】図5は、図2に示した1対のセンサ1、1
の一方を省略し、基板3の片面のみにセンサ素子を固着
した前記感知ヘッド10を用いた場合の、本発明による
ベルト固有振動周波数/周期測定方法および装置の1実
施例を説明するための回路ブロック図である。パルス発
生回路13は方形波発生回路11と微分回路12からな
り、前記方形波発生回路11は高周波(例えば、100
KHz〜200MHz)の方形波を発生して微分回路1
2に供給する。微分回路12は前記方形波を微分して急
峻なパルス波を生成し、センサ素子1に印加する。セン
サ素子1には、接地部との間に保護抵抗14を直列に接
続するのが望ましい。
【0021】なお前記方形波発生回路11の代りに高周
波発生回路を用いたり、または前記パルス発生回路13
として、前記方形波発生回路11または通常の高周波発
生回路をそのまま用いたりすることもできる。
【0022】前記センサ素子1に流れる電流は同素子の
両端の電位差で代表されるから、その非接地側電圧を整
流器15(例えば、ショットキーダイオードからなる全
波整流回路)で整流し、ピークホールド回路16で整流
出力のピーク値を検出し、保持する。ピークホールド回
路16の出力は、センサ素子1の電流変化すなわちベル
ト7の振動に相応しており、その1例を図6に示す。な
お、保護抵抗14の両端の電位差を用いて同様の処理を
することによって、センサ素子1の電流測定ができるこ
とは明らかであり、このような実施態様も本発明の範囲
に含まれる。このようにして得られた振動波形を振動周
期/周波数計測・演算手段17に供給する。
【0023】前記振動周期/周波数計測・演算手段17
は既知のどのようなものでも良い。明らかなように、前
記振動波形は従来のマイクロフォンで得られた波形に相
当するから、前記振動周期/周波数計測・演算手段17
は、例えば前述した従来技術や、その他の既知の振動周
期/周波数計測装置でよい。したがって、その具体例の
開示及び説明は省略する。もっとも、前述のように、本
発明に従って測定された波形は、ベルトの固有振動波形
であると解することができるから、前記波形の周期/周
波数またはその平均値を適当な既知の手法で測定し、こ
れを固有振動周期/周波数としても良い。
【0024】上述のようにして得られた固有振動周期/
周波数を、被測定ベルトごとに予め準備され、その諸元
に相応する、既知の適当な張力算定式に代入すれば当該
ベルトの張力を得ることができる。
【0025】図7は、図2に示したように、基板3の表
裏両面にセンサ素子1、1を固着した前記感知ヘッド1
0を用いた場合の、本発明によるベルト固有振動周波数
/周期測定方法および装置の1実施例を説明するための
回路ブロック図である。同図において、図5と同一の符
号は同一または同等部分を表わす。明らかなように、基
板3がいずれかの方向に撓み変形を生じた時、その表裏
面に固着された1対のセンサ素子1、1の一方は引っ張
り応力を受け、他方は圧縮応力を受ける。したがって、
各センサ素子の抵抗値、したがってそこに流れる電流値
の変化は一方が増加するとき、他方は減少する。
【0026】1対のセンサ1、1は互いに直列接続され
て前記パルス発生回路13の出力に接続される。前記パ
ルス発生回路13の出力にはまたバランス抵抗18も接
続される。前記センサ1、1の接続点と前記バランス抵
抗18の摺動子18aとは接地される。センサ素子1、
1の非接地端子は、それぞれ整流回路15a、15bを
介してピークホールド回路16a、16bに接続され
る。これらピークホールド回路でそれぞれホールドされ
た整流回路15a、15bの出力ピーク値は差動増幅器
19の正負入力に供給される。前記バランス抵抗18の
摺動子18aは、センサ素子1、1に外力が加わらない
状態で差動増幅器17の正負入力が等しくなり、その出
力がゼロに平衡するように調節される。
【0027】前述のように、基板3の両面に固着された
1対のセンサ素子1、2の出力変化の方向が互いに逆極
性になるので、差動増幅器19からは両素子の電流変化
の和が出力され、高感度が実現される。また回路が対称
かつ平衡形であるので、外部ノイズや環境温度変化に対
する安定性が優れている。なお、センサ素子1、1のい
ずれか一方を、応力を印加しない基準素子として用い、
温度変化などによる測定誤差を補正することもできる。
また通常の場合、張架されたベルトの適正張力範囲は
予め知られており、ベルトの諸元も知られている。した
がって適正張力に調整された状態での固有振動周波数/
周期の適正/許容範囲もあらかじめ知ることができるか
ら、前記のようにして測定した周波数/周期またはその
平均値が前記固有振動周波数/周期と等しいか、または
その適正/許容範囲内にある時は、それ以上演算をする
ことなく、ベルトの張力は正常であると判定したり、そ
の他のときは異常と判定したりすることもできる。
【0028】以上では、ピークホールド回路16の出力
波形を周期/周波数計測手段17に直接供給してその周
期/周波数を判別するようにしたが、前記装置17の代
りに赤外線または無線送信機(図示せず)を設けて前記
波形を変調された光または無線信号の形で送出し、別途
これから離れて設けられた赤外線または無線受信機(図
示せず)で前記波形を受信してその周期/周波数を検出
するようにしても良い。この場合は、ベルトに固着する
感知ヘッドや測定回路の質量をより小さくして微弱なベ
ルト振動に与える影響をより一層低減させ、固有振動の
測定、検出を容易にし、かつその測定精度を改善するこ
とが期待される。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、測定対象のベルトに人
工的な振動を起こさなくても、静止状態のままでベルト
の固有振動周波数/周期を測定することができる。した
がって、従来は起振装置が届かないために測定できなか
ったような、狭い空間に張架されたベルトでも、その固
有振動を比較的容易に測定し、張力の測定、検査が可能
になる。またセンサ素子は極めて小形、軽量に構成でき
るので、これをベルトに固着しても、ベルトの振動特性
に悪影響を与える恐れは殆どなく、より正確な固有振動
周期/周波数の測定が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に好適な感知ヘッドの1例を示す
平面図である。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】本発明の実施に好適な感知ヘッドの他の例を示
す平面図である。
【図4】1対の支持部材の間に張架されたベルトが、そ
の静止状態で微弱な固有振動をしている状態を模式的に
示す図である。
【図5】基板の片面のみにセンサ素子を固着した感知ヘ
ッドを用いた場合の、本発明の1実施例を説明するため
の回路ブロック図である。
【図6】図5のピークホールド回路の出力の1例を示す
波形図である。
【図7】基板の両面に1対のセンサ素子を固着した感知
ヘッドを用いた場合の、本発明の他の実施例を説明する
ための回路ブロック図である。
【符号の説明】
1…センサ素子、 3…基板、 5…爪、 7…被測定
ベルト、 8…プーリ(支持部材)、 11…方形波発
生回路、 12…微分回路、 13…パルス発生回路、
16…ピークホールド回路、 17…周期/周波数計
測・演算手段

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2つの支持部材間に張架されたベルトの固
    有振動周波数/周期測定方法であって、 その表面にアモルファス製のワイヤまたはストリップ状
    箔がセンサ素子として固着された弾性基板を、前記ベル
    トの表面に、前記センサ素子の長手方向が前記ベルトの
    幅方向と一致しないように固着する工程と、 前記ベルトが休止状態にあるときに、前記センサ素子の
    長手方向に高周波またはパルス状電圧を印加し、前記セ
    ンサ素子に流れる電流または、これに相応する電圧を計
    測する工程と、 計測された電流/電圧の振幅変化を検知し、これに基づ
    いて前記ベルトの固有振動数および/または周期を測定
    する工程とよりなるベルトの固有振動周波数/周期測定
    方法。
  2. 【請求項2】前記の計測された電流/電圧の振幅変化の
    周波数/周期またはその平均値を被測定ベルトの固有周
    波数/周期とする請求項1に記載のベルトの固有振動周
    波数/周期測定方法。
  3. 【請求項3】前記弾性基板は合成樹脂薄板およびガラス
    薄板の少なくとも一方である請求項1または2に記載の
    ベルトの固有振動周波数/周期測定方法。
  4. 【請求項4】前記弾性基板は、検出しようとするベルト
    のn次振動の、ほぼ節の部分に固着される請求項1ない
    し3のいずれかに記載のベルトの固有振動周波数/周期
    測定方法。
  5. 【請求項5】前記電流/電圧の振幅変化の周期/周波数
    が、被測定ベルトに関して予め設定された予定の範囲内
    にあるときは、前記ベルトの張力は正常であると判定す
    る請求項1ないし4のいずれかに記載のベルトの固有振
    動周波数/周期測定方法。
  6. 【請求項6】予定の張力算出式を予め記憶しておき、前
    記張力算出式に、前記請求項1ないし4のいずれかに記
    載の方法で得られた固有振動周期/周波数を代入して前
    記ベルトの張力を算出するベルトの張力測定方法。
  7. 【請求項7】アモルファスはCo SiB、Fe Co Si
    B、および(Fe xCo 1-x )72.5Si12.5 B15[ただ
    しx=0〜1]のいずれかである請求項1ないし5のい
    ずれかに記載のベルト固有振動周波数/周期測定方法。
  8. 【請求項8】2つの支持部材間に張架されたベルトの固
    有振動周波数/周期測定装置であって、 センサ素子としてのアモルファス製のワイヤまたはスト
    リップ状箔が、少なくともその片面に貼付けらた弾性基
    板と、 前記センサ素子の長手方向に高周波またはパルス状電圧
    を印加する駆動電源と、 測定対象の、休止状態にある前記ベルトの表面に、前記
    センサ素子が、その長手方向が前記ベルトの幅方向と一
    致しないように固着された状態で、前記電圧印加に応じ
    て前記センサ素子に流れる電流、またはこれに相応する
    電圧を計測する電流/電圧計測手段と、 計測された電流/電圧の振幅変化の周期を検知し、これ
    に基づいて前記ベルトの固有振動数および/または周期
    を演算する手段とよりなるベルトの固有振動周波数/周
    期測定装置。
  9. 【請求項9】前記電圧計測手段は、前記センサ素子また
    はこれと直列接続された抵抗の両端間の電圧を整流する
    手段と、 整流された直流電圧の振幅変化を計測する手段とを具備
    した請求項8に記載のベルト固有振動周波数/周期測定
    装置。
  10. 【請求項10】前記弾性基板は、両面接着部材を介して
    着脱自在に前記ベルト表面に接着される請求項8または
    9に記載のベルト固有振動周波数/周期測定装置。
  11. 【請求項11】前記弾性基板は、前記センサ素子の延在
    方向に細長い形状であり、その長手方向の両端部に厚み
    方向に突出した突起を具備し、当該弾性基板を前記ベル
    ト表面に固着する際に、前記突起が前記ベルト表面に突
    き刺される請求項8または9に記載のベルト固有振動周
    波数/周期測定装置。
  12. 【請求項12】アモルファスはCo SiB、Fe Co S
    iB、Fe SiB、および(Fe x Co 1-x )72.5Si
    12.5B15[ただしx=0〜1]のいずれかである請求項
    8ないし11のいずれかに記載のベルト固有振動周波数
    /周期測定装置。
  13. 【請求項13】予定の張力算出式を予め記憶しておき、
    前記張力算出式に、前記請求項8ないし12のいずれか
    に記載の装置で得られた固有振動周期/周波数を代入し
    て前記ベルトの張力を算出するベルト張力測定装置。
JP2000325770A 2000-10-25 2000-10-25 ベルト固有振動周波数/周期測定方法および装置、ならびにこれを用いたベルト張力測定方法および装置 Pending JP2002131156A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000325770A JP2002131156A (ja) 2000-10-25 2000-10-25 ベルト固有振動周波数/周期測定方法および装置、ならびにこれを用いたベルト張力測定方法および装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000325770A JP2002131156A (ja) 2000-10-25 2000-10-25 ベルト固有振動周波数/周期測定方法および装置、ならびにこれを用いたベルト張力測定方法および装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002131156A true JP2002131156A (ja) 2002-05-09

Family

ID=18803075

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000325770A Pending JP2002131156A (ja) 2000-10-25 2000-10-25 ベルト固有振動周波数/周期測定方法および装置、ならびにこれを用いたベルト張力測定方法および装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002131156A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014068888A1 (ja) * 2012-10-29 2014-05-08 バンドー化学株式会社 ベルト張力算出プログラム及びベルト固有周波数算出プログラム、並びにこれらの方法及び装置
US9561400B2 (en) 2012-05-07 2017-02-07 Bandcizer Aps Sensor unit for quantification of physical training with rubber band
KR20200055845A (ko) * 2018-11-13 2020-05-22 부경대학교 산학협력단 압전소자를 이용한 케이블 장력 변화 추정 장치 및 케이블 장력의 현장계측 방법

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9561400B2 (en) 2012-05-07 2017-02-07 Bandcizer Aps Sensor unit for quantification of physical training with rubber band
WO2014068888A1 (ja) * 2012-10-29 2014-05-08 バンドー化学株式会社 ベルト張力算出プログラム及びベルト固有周波数算出プログラム、並びにこれらの方法及び装置
JP5531169B1 (ja) * 2012-10-29 2014-06-25 バンドー化学株式会社 ベルト張力算出プログラム及びベルト固有周波数算出プログラム、並びにこれらの方法及び装置
CN104755894A (zh) * 2012-10-29 2015-07-01 阪东化学株式会社 带张力计算程式、计算方法和计算装置、以及带固有频率计算程式、计算方法和计算装置
US10267696B2 (en) 2012-10-29 2019-04-23 Bando Chemical Industries, Ltd. Belt tension calculating program, belt natural frequency calculating program, method and device for calculating belt tension, and method and device for calculating belt natural frequency
KR20200055845A (ko) * 2018-11-13 2020-05-22 부경대학교 산학협력단 압전소자를 이용한 케이블 장력 변화 추정 장치 및 케이블 장력의 현장계측 방법
KR102142023B1 (ko) * 2018-11-13 2020-08-07 부경대학교 산학협력단 압전소자를 이용한 케이블 장력 변화 추정 장치 및 케이블 장력의 현장계측 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0296162B1 (en) Monitoring tension in an elongate flexible member
US3857279A (en) Monitoring and control means for evaluating the performance of vibratory-type devices
JP5705111B2 (ja) 境界層遷移1を検出するための発振素子センサ
JPH08327477A (ja) ベルト張力測定装置
US7215118B2 (en) Transducer for generating and measuring torsional waves, and apparatus and method for structural diagnosis using the same
JP5858605B2 (ja) 圧電振動子の駆動方法、該駆動方法による塵埃除去装置、超音波モータ
CN105444872B (zh) 一种基于纳米粒子点阵量子输运特性的振动传感器
CN110567573A (zh) 高灵敏度输出压电振动传感器被测激振力信号的方法
KR20050102516A (ko) 탄성 초음파를 발생 및 측정할 수 있는 자기변형트랜스듀서와 이를 이용한 구조진단 장치
US5454272A (en) Cable tensioning device
EP0501976A1 (en) RHEOMETER.
JPS5812525B2 (ja) 振動型ワイヤ−ストレ−ンゲ−ジ
US20100199746A1 (en) Cantilever Type Sensor
JP2002131156A (ja) ベルト固有振動周波数/周期測定方法および装置、ならびにこれを用いたベルト張力測定方法および装置
JP6806329B2 (ja) 検査装置および検査方法
US5796005A (en) Flex meter for sports game implements
CN113804284B (zh) 振动式黏弹性传感器的振动位移测量方法
JP5447936B2 (ja) ベルト張力測定装置
JP2998725B2 (ja) ボルト締付力検査装置
KR101046539B1 (ko) 센서
WO2012124678A1 (ja) 有音程の膜鳴打楽器の調律方法および装置
US20050103994A1 (en) Conductive transparent probe and probe control apparatus
US4448057A (en) Apparatus and method for testing a geophone during assembly
EP1353168A3 (en) Apparatus for monitoring extent of cure of a coating
Hristoforou New position sensor based on the magnetostrictive delay line principle