JP2002130501A - ダイアフラム式背圧弁 - Google Patents

ダイアフラム式背圧弁

Info

Publication number
JP2002130501A
JP2002130501A JP2000328371A JP2000328371A JP2002130501A JP 2002130501 A JP2002130501 A JP 2002130501A JP 2000328371 A JP2000328371 A JP 2000328371A JP 2000328371 A JP2000328371 A JP 2000328371A JP 2002130501 A JP2002130501 A JP 2002130501A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diaphragm
fluid
valve
back pressure
type back
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000328371A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiko Yoshida
一彦 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TOKYO DIES KK
Original Assignee
TOKYO DIES KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TOKYO DIES KK filed Critical TOKYO DIES KK
Priority to JP2000328371A priority Critical patent/JP2002130501A/ja
Publication of JP2002130501A publication Critical patent/JP2002130501A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Fluid Pressure (AREA)
  • Safety Valves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期間に亘り安定した機能を保持することが
できるとともに、ダイアフラムが破損しても十分な安全
性を確保することのできるダイアフラム式背圧弁を提供
すること。 【解決手段】 ダイアフラム4が破損した際に、ダイア
フラム4の破損部から流出する流体を受けるチャンバ2
4を上蓋3に形成するとともに、このチャンバ24に流
体を排出口26を介して外部に導く排出路27を形成
し、上蓋3に間隔をおいてスプリングケース30を配設
し、このスプリングケース30に装着されたバルブスプ
リング33の付勢力をプランジャロッド7を介してバル
ブステム6に伝達可能に形成し、かつ、ダイアフラム4
が破損した場合を含む流体との接触部に位置する金属部
位をニッケル・クロム系の耐食合金により形成したこと
を特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイアフラム式背
圧弁に係り、特に、フッ酸と硝酸との混合物などの腐食
性を有する高圧流体を所定の圧力に制御して出力するの
に好適なダイアフラム式背圧弁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ダイアフラムを用いて加圧さ
れた多種多様の流体を一定の圧力に制御して出力するこ
とのできるダイアフラム式背圧弁が知られている。
【0003】このようなダイアフラム式背圧弁として
は、水、塗料などの腐食性を有する流体に用いる場合に
は、流体との接触部に用いる金属部位をステンレス鋼に
より形成したものが一般的に用いられている。また、化
学薬品などの高腐食性を有する流体の減圧に用いる場合
には、流体との接触部に用いる金属部位をハステロイ
(三菱マテリアル社製商品名)などのニッケル・クロム
・モリブデン系の耐食合金により形成し、ダイアフラム
をふっ素樹脂により形成したものが一般的に用いられて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来の流体との接触部に用いる金属部位をステンレス
鋼により形成したダイアフラム式背圧弁においては、流
体をフッ酸と硝酸との混合物などの高腐食性流体とした
場合、短期間に腐食が進行し、使用することができない
という問題点があった。
【0005】また、従来の流体との接触部に用いる金属
部位をニッケル・クロム・モリブデン系の耐食合金によ
り形成したダイアフラム式背圧弁においては、流体をニ
ッケル・クロム・モリブデン系の耐食合金をも腐食する
高圧のフッ酸と硝酸との混合物などの強酸性の高腐食性
流体とした場合、耐久性が不十分であり、しかも、一端
的な空気圧機器に用いられるダイアフラム式背圧弁は、
許容圧力が最大1MPa程度であり、1MPa以上の高
圧に耐える構成のものがないという問題点があった。
【0006】さらに、ニッケル・クロム・モリブデン系
の耐食合金を用いたダイアフラム式背圧弁の構成とし
て、塗料などに用いる高圧液体減圧弁の構成を適用した
場合には、ダイアフラムが破損して流体が洩れた場合、
流体が飛散してしまい、十分な安全性を確保することが
できないという問題点があった。
【0007】本発明はこれらの点に鑑みてなされたもの
であり、流体として高圧のフッ酸と硝酸との混合物など
の高腐食性流体を用いた場合においても、長期間に亘り
安定した機能を保持することができるとともに、ダイア
フラムが破損しても十分な安全性を確保することのでき
るダイアフラム式背圧弁を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ため特許請求の範囲の請求項1に係る本発明のダイアフ
ラム式背圧弁の特徴は、ダイアフラムが破損した際に、
ダイアフラムの破損部から流出する流体を受けるチャン
バを上蓋のダイアフラム側に形成するとともに、このチ
ャンバのダイアフラムと対向する端面を除く部位にチャ
ンバの内部に位置する流体を排出口を介して外部に導く
排出路を形成し、上蓋のダイアフラム側と反対側の端面
に間隔をおいてスプリングケースを配設し、このスプリ
ングケースに装着されたバルブスプリングの付勢力をプ
ランジャロッドを介してバルブステムに伝達可能に形成
し、かつ、ダイアフラムが破損した場合を含む流体との
接触部に位置する金属部位をニッケル・クロム系の耐食
合金により形成した点にある。
【0009】そして、このような構成を採用したことに
より、高圧の流体を所定の圧力に制御することが容易に
できる。さらに、ダイアフラムが破損した場合、ダイア
フラムの破損部から流出する流体をチャンバで受け止め
ることができるので、流体の飛散を防止することができ
る。また、チャンバで受けた流体は、排出路を介して排
出口に導くことができるので、排出口に配管を接続する
と、ダイアフラムの破損部から流出する流体を所定位置
に誘導することができる。さらに、ニッケル・クロム系
の耐食合金は、流体としてフッ酸と硝酸との混合物など
の高腐食性流体を用いた場合においても、良好な耐食性
を有している。したがって、流体として高圧のフッ酸と
硝酸との混合物などの高腐食性流体を用いた場合におい
ても、長期間に亘り安定した機能を保持することができ
るとともに、ダイアフラムが破損した際の安全性を十分
に確保することができる。
【0010】また、請求項2に係る本発明のダイアフラ
ム式背圧弁の特徴は、請求項1において、ダイアフラム
がニッケル・クロム系の耐食合金あるいはふっ素樹脂に
より形成されている点にある。
【0011】そして、このような構成を採用したことに
より、ダイアフラムをニッケル・クロム系の耐食合金に
より形成した場合には、使用に供する流体の圧力および
温度の適用範囲を広くすることができる。また、ダイア
フラムをふっ素樹脂により形成した場合には、多種多様
の腐食性流体に対する良好な耐食性を容易に得ることが
できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施形
態により説明する。
【0013】図1は本発明に係るダイアフラム式背圧弁
の実施形態の要部を示す縦断面図である。
【0014】本実施形態のダイアフラム式背圧弁は、流
体として最大5MPa程度の高圧のフッ酸と硝酸との混
合物などの高腐食性流体に用いるものを例示している。
【0015】図1に示すように、本実施形態のダイアフ
ラム式背圧弁1は、平面ほぼ円形状に形成された筐体2
と上蓋3との間に、ほぼ円環状に形成されたダイアフラ
ム4を挟持するようにして形成されている。
【0016】本実施形態のダイアフラム4は、ふっ素樹
脂により形成された主ダイアフラム4aと、超高密度ポ
リエチレンにより形成された副ダイアフラム4bとによ
り2個1組とされている。そして、主ダイアフラム4a
は、流体の受圧側である筐体側に配設されており、副ダ
イアフラム4bは、上蓋側に配設されている。このよう
にダイアフラム4(符号4は、主ダイアフラム4aおよ
び副ダイアフラム4bを総称する)として、異なる素材
の2個1組とする構成により、繰り返し動作によって主
ダイアフラム4aにクリープが生じるのを副ダイアフラ
ム4bによって防止している。すなわち、ふっ素樹脂に
より形成された主ダイアフラム4aの耐久性を向上させ
ることができるようになっている。
【0017】なお、ダイアフラム4としては、ふっ素樹
脂により形成されたものを単独で用いる構成を否定する
ものではない。また、ダイアフラム4として、流体の圧
力がより高圧となる場合には、ニッケル・クロム系の耐
食合金により形成された金属ダイアフラムを用いるとよ
い。つまり、減圧に供する流体の圧力が、例えば5MP
a程度以下の場合には、ふっ素樹脂により形成されたダ
イアフラム4を用い、流体の圧力が、例えば5MPaを
越える場合には、ニッケル・クロム系の耐食合金により
形成された金属ダイアフラムを用いることが長期間に亘
り安定した機能を保持するうえで好ましい。さらに、ダ
イアフラム4の素材としては、減圧に供する流体の種類
に応じたものを用いることができる。
【0018】前記ダイアフラム4の中心部には、ほぼ円
環状に形成された上下1対の固定プレート5がダイアフ
ラム4を介して相互に対向するようにして配設されてい
る。そして、上下1対の固定プレート5のうち図1にお
いてダイアフラム4の下方に示す一方は、筐体側に位置
する下プレート5aとされ、図1においてダイアフラム
4の上方に示す他方は、上蓋側に位置する上プレート5
bとされている。そして、下プレート5aおよび上プレ
ート5bは、ダイアフラム4の外径より小径のほぼ円環
状に形成されている。
【0019】前記ダイアフラム4および上下1対の固定
プレート5の中心部には、バルブステム6の軸方向の図
1上方に示すステム6aの先端部側が挿通されている。
このバルブステム6のステム6aは、図1上下方向に示
す軸方向のほぼ下半分が大径に形成されており、この大
径部の上端面に下プレート5bの下端面が当接されてい
る。さらに、バルブステム6のステム6aの図1上方に
示す先端部側の外周面には、雄ねじが形成されており、
この雄ねじをプランジャロッド7の下端面に螺合するこ
とで、下プレート5aと上プレート5bとがダイアフラ
ム4の中心部近傍の周囲を挟持するようにして固定され
ているとともに、バルブステム6をダイアフラム4に固
定することができるように形成されている。また、バル
ブステム6の図1下方に示す下端部には、弁体6bが形
成されている。
【0020】前記筐体2は、ほぼ円環状に形成されたダ
イアフラム4の外周縁の下端を下方から支持するもので
ある。この筐体2は、その外径がダイアフラム4の外径
とほぼ同一もしくは若干大きく形成されており、全体と
してほぼ円柱状に形成されている。そして、筐体2のダ
イアフラム側に位置するダイアフラム4と対向する端面
である図1上方に示す上端面は、ダイアフラム4の外周
縁の下端を下方から支持可能な筐体側支持面8とされて
いる。この筐体側支持面8とダイアフラム4の下端面と
の間には、密封装置としてのふっ素樹脂により形成され
たOリング9が配設されており、筐体側支持面8とダイ
アフラム4の下端面との間から流体が外部に漏洩するの
を防止することができるように構成されている。
【0021】前記筐体2の上端面の中心には、ダイアフ
ラム4と対向する上部が開口とされた平面ほぼ円形の大
有底穴10が形成されており、この大有底穴10の内部
には、リテーナ11が配設されている。さらに、大有底
穴10の底部の中心には、大有底穴10の内径より小径
の中有底穴12が同軸上に形成されており、その内部に
は、円環状に形成されたシートリング13が配設されて
いる。そして、中有底穴12の底部の中心には、中有底
穴12の内径より小径の小有底穴14が同軸上に形成さ
れている。さらにまた、小有底穴14の底部の中心に
は、図1下方に示す筐体2の下端面の中心に連通する小
有底穴14の内径より小径とされ、流体の出力用流路と
して機能する出力用貫通孔15が形成されており、出力
用貫通孔15の図1下方に示す外部に開口した部位が出
力口16とされている。そして、出力口16には、図示
しない流体出力管が接続されるようになっている。ま
た、筐体2には、外周面から大有底穴10の内周面に向
かって筐体2の軸方向に対して直交する図1において左
右方向に示す水平方向に貫通する流体の供給用流路とし
て機能する供給用貫通孔17が形成されており、供給用
貫通孔17の図1右方に示す外部に開口した部位が供給
口18とされている。そして、供給口18には、図示し
ない流体供給管が接続されるようになっている。
【0022】前記リテーナ11は、ダイアフラム4と対
向する上部が大径の大径部11aとされ、大有底穴10
の底部側が小径の小径部11bとされた段付き円筒形状
に形成されており、全体としての高さである図1上下方
向に示す軸方向の長さは、前記大有底穴10の深さとほ
ぼ同一に形成されている。そして、小径部11bの外径
は、中有底穴12の内径より大きく形成されており、中
有底穴12に装着されたシートリング13の外周縁をリ
テーナ11の下端面と中有底穴12の底面との間に挟持
することができるように形成されている。また、中有底
穴12の底面とシートリング13との間には、密封装置
としてのふっ素樹脂により形成されたOリング19が配
設されており、シートリング13にバルブステム6の弁
体6bが当接した状態(図2)において、出力口16か
ら供給される流体が中有底穴12とシートリング13と
の間の隙間から大有底穴10に向かって漏洩するのを防
止することができるように構成されている。
【0023】前記リテーナ11の内部には、リテーナ1
1を軸方向に貫通する貫通孔11cが形成されており、
この貫通孔11cのダイアフラム側に位置する上端部に
は、前記下プレート5aが軸方向に往復移動可能に装着
される大径の下プレート装着穴11dが形成されてい
る。さらに、リテーナ11の小径部11bには、貫通孔
11cに連通するようにして外周面を貫通する水平貫通
孔11eが形成されており、出力口16を介して貫通孔
11cの下端に導かれた流体を下プレート5aの下端面
および大有底穴10とリテーナ11の小径部11bの外
周面との間の空間に導くことができるように構成されて
いる。そして、大有底穴10とリテーナ11の小径部1
1bの外周面との間の空間に導かれた流体は、供給口1
8を介して流体出力管に出力できるように構成されてい
る。
【0024】前記上蓋3は、ほぼ円環状に形成されたダ
イアフラム4の外周縁の上端を上方から支持するもので
ある。この上蓋3は、筐体2と同様に、その外径がダイ
アフラム4の外径とほぼ同一もしくは若干大きく形成さ
れており、全体としてほぼ円柱状に形成されている。そ
して、上蓋3のダイアフラム側に位置するダイアフラム
4と対向する端面である図1下方に示す下端面は、ダイ
アフラム4の外周縁の上端を上方から支持可能な上蓋側
支持面20とされている。また、上蓋3の外周縁近傍に
は、上蓋3を厚さ方向に貫通する複数のボルト挿通孔
(一部のみ図示)21が形成されており、これらのボル
ト挿通孔21に上蓋3の上面から挿通されるスタッドボ
ルト22をダイアフラム4を板厚方向に貫通させて筐体
2の上端面に螺入させることで、筐体2と上蓋3との間
にダイアフラム4を挟持させるとともに、それぞれを一
体に固定することができるようになっている。
【0025】前記上蓋3の下端面の中心には、ダイアフ
ラム4と対向する下部が開口とされた平面ほぼ円形の上
プレート装着穴23が形成されており、この上プレート
装着穴23の内部には、前記上プレート5bが軸方向に
往復移動可能に装着されている。また、上プレート装着
穴23は、ダイアフラム4が破損した際に、ダイアフラ
ム4の破損部から流出する流体を受けるチャンバ24と
しての機能を兼ね備えている。この上プレート装着穴2
3には、上蓋3の外周面から上プレート装着穴23の内
周面に向かって上蓋3の軸方向に対して直交する図1に
おいて左右方向に示す水平方向に貫通する排出用貫通孔
25が接続されており、この排出用貫通孔25の図1右
方に示す外部に開口した部位が排出口26とされてい
る。この排出口26には、外部の大気に連通する図示し
ない流体排出管が接続されるように構成されており、前
記ダイアフラム4が破損した際に、チャンバ24の内部
に位置する流体を所定位置に導くことができるように構
成されている。
【0026】前記排出用貫通孔25により、本実施形態
のチャンバ24のダイアフラム4と対向する端面を除く
部位にチャンバ24の内部に位置する流体を排出口25
を介して外部に導く排出路27が構成されている。
【0027】前記上蓋3の上プレート装着穴23の底面
(図1上方)の中心には、図1上方に示す上蓋3の上端
面の中心に連通する上蓋貫通孔28が形成されており、
この上蓋貫通孔28によって、前記プランジャロッド7
の外周面を摺動可能に支持できるように形成されてい
る。また、上蓋貫通孔28には、ふっ素樹脂により形成
されたOリング29が装着されており、ダイアフラム4
が破損した際に、チャンバ24の内部に位置する流体が
上蓋貫通孔28とプランジャロッド7との間の隙間から
外部に漏洩するのを防止することができるようになって
いる。
【0028】前記上蓋3の上方には、スプリングケース
30がその開口を上蓋3と対向するようにして配設され
ている。このスプリングケース30は、下部が開口とさ
れ上部が小径のほぼキャップ状に形成されており、スプ
リングケース30の下端面に形成されたフランジ部30
aの外周近傍には、厚さ方向に貫通する複数のケース用
ボルト挿通孔(一部のみ図示)31が形成されており、
これらのケース用ボルト挿通孔31にスプリングケース
30の図1上方に示す頂部側から挿通されるケース取付
ボルト32をスタッドボルト22の円柱状に形成された
頭部22aの上端面に螺入させることで、スプリングケ
ース30を上蓋3のダイアフラム側と反対側の端面に間
隔をおいて配設することができるように形成されてい
る。
【0029】前記スプリングケース30の内部には、バ
ルブスプリング33が配設されており、スプリングケー
ス30の図1上方に示す頂部の中心には、ダイアフラム
4に対するバルブスプリング33の付勢力を調整するた
めの作動圧調整ねじ34がその上端を外部に突出するよ
うにして螺合されている。そして、作動圧調整ねじ34
の上端側には、作動圧調整ねじ34を固定するロックナ
ット35が取着されている。また、バルブスプリング3
3の両端には一対のばね受け36が装着されており、図
1上方に示す一方のばね受け36の上面には、作動圧調
整ねじ34の下端部が嵌合されている。さらに、図1下
方に示す他方のばね受け36の下面には、前記プランジ
ャロッド7の図1上方に示す先端部が嵌合されている。
【0030】また、本実施形態のダイアフラム式背圧弁
1は、ダイアフラム4が破損した場合を含む流体との接
触部に位置する金属部位、詳しくは、筐体2、上蓋3、
固定プレート5、バルブステム6、プランジャロッド
7、リテーナ11およびシートリング13は、ニッケル
・クロム系の耐食合金であるMCアロイ(三菱マテリア
ル社製商品名)により形成されている。
【0031】なお、スタッドボルト22をニッケル・ク
ロム系の耐食合金であるMCアロイ(三菱マテリアル社
製商品名)により形成することが、ダイアフラム4が破
損した際に、仮に、チャンバ24の内部に位置する流体
が上蓋貫通孔28とプランジャロッド7との間の隙間か
ら外部に漏洩した場合のスタッドボルト22の腐食によ
るダイアフラム式背圧弁1の破損をより確実に防止する
ことができるという意味で好ましい。
【0032】つぎに、前述した構成からなる本実施形態
の作用について説明する。
【0033】図1はバルブステムの弁体がシートリング
から離間して供給口から供給される流体が出力口へ流動
する弁開状態を示しており、図2はバルブステムの弁体
がシートリングに当接して供給口から供給される流体が
出力口へ流動するのを遮断した弁閉状態を示す縦断面図
である。
【0034】本実施の形態のダイアフラム式背圧弁1に
よれば、作動圧調整ねじ34を回してバルブスプリング
33を圧縮すると、バルブステム6が下方に押し下げら
れて弁体6bがシートリング13に上方から当接し、1
次側である供給口18から流入している流体の流動が弁
体6bとシートリング13との当接部位で遮断され、出
力口16からの流体の出力が停止する。
【0035】そして、2次側の圧力が作動圧調整ねじ3
4により設定した設定圧より低い間は、バルブスプリン
グ33の付勢力のほうが1次側の流体の圧力より強いの
で、図1に示すように、ダイアフラム4がほぼ水平とな
るとともに、バルブステム6が図1において細矢印にて
示すように下方に移動して弁体6bがシートリング13
に当接した弁閉状態を保持し、その結果、図1において
太矢印にて示すように供給口18から流入する流体は、
弁体6bとシートリング13との当接部位で流動が遮断
され、出力口16からの流体の出力が停止することにな
る。
【0036】また、2次側の圧力が作動圧調整ねじ34
により設定した設定圧より上昇すると、2次側の圧力が
バルブスプリング33の付勢力より強くなるので、下プ
レート5aを上方に押し上げる。この下プレート5aの
上昇は、ダイアフラム4およびこのダイアフラム4に連
動動作するバルブステム6を図2において細矢印にて示
すように上昇させ、図2に示すように、弁体6bがシー
トリング13の上方に離間して弁開状態となる。その結
果、図2において太矢印にて示すように供給口18から
流入する流体は、弁体6bとシートリング13との開口
部を通過し、供給口18からの流体の流入が続き、出力
口16からの流体の出力が続くことになる。
【0037】このように、本実施形態のダイアフラム式
背圧弁1によれば、2次側である供給口18側の圧力に
応じてダイアフラム4が動作して、弁閉状態と弁開状態
とを繰り返す。この時、弁体6bとシートリング13と
の開口部の面積、すなわち、流体の流量を設定圧に応じ
て自動的に制御できるので、圧送される流体を設定圧に
応じた圧力に制御して供給口18から出力することがで
きるようになっている。
【0038】また、本実施形態のダイアフラム式背圧弁
1によれば、バルブスプリング332のばね荷重を大き
く設定することで、高圧の流体の圧力制御を容易に行う
ことができる。
【0039】さらに、本実施形態のダイアフラム式背圧
弁1によれば、ダイアフラム4が破損した場合、ダイア
フラム4の破損部から流出する流体をチャンバ24で受
け止めることができるので、流体の飛散を防止すること
ができる。また、チャンバ24で受けた流体は、排出路
27を介して排出口26に導くことができるので、排出
口26に配管を接続すると、ダイアフラム4の破損部か
ら流出する流体を所定位置に誘導することができる。な
お、排出口26を大気に連通することにより、ダイアフ
ラム4が作動した際に、チャンバ24の内部が減圧ある
いは加圧状態になるのを防止できる。すなわち、排出口
26は、ブレスと称される息継ぎ口としての機能を合わ
せ持つ。
【0040】さらにまた、本実施形態のダイアフラム式
背圧弁1によれば、ダイアフラム4が破損した場合を含
む流体との接触部に位置する金属部位がニッケル・クロ
ム系の耐食合金により形成されており、ニッケル・クロ
ム系の耐食合金が有する良好な耐食性によって、流体と
してフッ酸と硝酸との混合物などの高腐食性流体を用い
た場合の耐食性を十分に得ることができる。
【0041】したがって、本実施形態のダイアフラム式
背圧弁1によれば、流体として高圧のフッ酸と硝酸との
混合物などの高腐食性流体を用いた場合においても、長
期間に亘り安定した機能を保持することができるととも
に、ダイアフラム4が破損した際の安全性を十分に確保
することができる。
【0042】また、本実施形態のダイアフラム式背圧弁
1によれば、ダイアフラム4をニッケル・クロム系の耐
食合金により形成した場合には、使用に供する流体の圧
力および温度の適用範囲を広くすることができる。ま
た、ダイアフラム4をふっ素樹脂により形成した場合に
は、多種多様の腐食性流体に対する良好な耐食性を容易
に得ることができる。
【0043】なお、本発明は、前記実施形態に限定され
るものではなく、必要に応じて種々変更することができ
る。例えば、本発明を流体を所定の圧力に減圧して出力
するダイアフラム式減圧弁などの各種のダイアフラム式
制御弁に用いることができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に係る本発
明のダイアフラム式背圧弁によれば、流体として高圧の
フッ酸と硝酸との混合物などの高腐食性流体を用いた場
合においても、長期間に亘り安定した機能を保持するこ
とができるとともに、ダイアフラムが破損した際の安全
性を十分に確保することができるなどの極めて優れた効
果を奏する。
【0045】また、請求項2に係る本発明のダイアフラ
ム式背圧弁によれば、ダイアフラムをニッケル・クロム
系の耐食合金により形成した場合には、使用に供する流
体の圧力および温度の適用範囲を広くすることができ、
ダイアフラムをふっ素樹脂により形成した場合には、多
種多様の腐食性流体に対する良好な耐食性を容易に得る
ことができるなどの極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るダイアフラム式背圧弁の実施形
態のバルブステムの弁体がシートリングから離間して供
給口から供給される流体が出力口へ流動する弁開状態の
要部を示す縦断面図
【図2】 本発明に係るダイアフラム式背圧弁の実施形
態のバルブステムの弁体がシートリングに当接して供給
口から供給される流体が出力口へ流動するのを遮断した
弁閉状態の要部を示す図1と同様の図
【符号の説明】
1 ダイアフラム式背圧弁 2 筐体 3 上蓋 4 ダイアフラム 4a 主ダイアフラム 4b 副ダイアフラム 5 固定プレート 5a 下プレート 5b 上プレート 6 バルブステム 6b 弁体 7 プランジャロッド 11 リテーナ 11d 下プレート装着穴 13 シートリング 16 出力口 18 排出口 22 スタッドボルト 23 上プレート装着穴 24 チャンバ 26 排出口 27 排出路 30 スプリングケース 33 バルブスプリング 34 作動圧調整ねじ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属により形成された筐体と上蓋との間
    にバルブステムに固定されたダイアフラムを挟持すると
    ともに、前記筐体のダイアフラム側に供給された流体を
    所定の圧力に制御して出力するダイアフラム式背圧弁に
    おいて、 前記ダイアフラムが破損した際に、前記ダイアフラムの
    破損部から流出する流体を受けるチャンバを前記上蓋の
    ダイアフラム側に形成するとともに、このチャンバの前
    記ダイアフラムと対向する端面を除く部位に前記チャン
    バの内部に位置する流体を排出口を介して外部に導く排
    出路を形成し、前記上蓋のダイアフラム側と反対側の端
    面に間隔をおいてスプリングケースを配設し、このスプ
    リングケースに装着されたバルブスプリングの付勢力を
    プランジャロッドを介して前記バルブステムに伝達可能
    に形成し、かつ、前記ダイアフラムが破損した場合を含
    む流体との接触部に位置する金属部位をニッケル・クロ
    ム系の耐食合金により形成したことを特徴とするダイア
    フラム式背圧弁。
  2. 【請求項2】 前記ダイアフラムがニッケル・クロム系
    の耐食合金あるいはふっ素樹脂により形成されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載のダイアフラム式背圧
    弁。
JP2000328371A 2000-10-27 2000-10-27 ダイアフラム式背圧弁 Pending JP2002130501A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000328371A JP2002130501A (ja) 2000-10-27 2000-10-27 ダイアフラム式背圧弁

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000328371A JP2002130501A (ja) 2000-10-27 2000-10-27 ダイアフラム式背圧弁

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002130501A true JP2002130501A (ja) 2002-05-09

Family

ID=18805231

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000328371A Pending JP2002130501A (ja) 2000-10-27 2000-10-27 ダイアフラム式背圧弁

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002130501A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008223907A (ja) * 2007-03-13 2008-09-25 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 背圧弁

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008223907A (ja) * 2007-03-13 2008-09-25 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 背圧弁

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7575020B2 (en) Multi stage pressure regulator
US6199582B1 (en) Flow control valve
US5979944A (en) Device for fixing lower members and fluid control apparatus incorporating same
US7185674B2 (en) Fluid flow control valve
CA2910442C (en) Pressure reducing valve
EP1992852A1 (en) Constant flow rate valve
KR20160042792A (ko) 밸브 장치
US3547143A (en) Single stage pressure regulator
US9360120B2 (en) Valve plug for pressure regulator
KR20100084121A (ko) 배압제어밸브
US6988710B2 (en) Flow regulating device
KR101020711B1 (ko) 정류량 밸브
US20120241033A1 (en) Bonnet apparatus for use with fluid regulators
KR20070030180A (ko) 밸브 보디 및 이것을 구비한 밸브
US6361081B1 (en) Device for fixing lower members and fluid control apparatus incorporating same
US5209253A (en) Emergency shutoff valve and regulator assembly
JP2005227859A (ja) ガス用レギュレータ
JP2002130501A (ja) ダイアフラム式背圧弁
US11339881B2 (en) Valve device and fluid control device
JP2002132353A (ja) ダイアフラム式減圧弁
JP2005227861A (ja) 減圧弁
US20180347715A1 (en) Pressure-balancing valve
US20200292093A1 (en) Valve device and fluid control system
JP2681729B2 (ja) 薬液供給装置
JP4162571B2 (ja) 逆止め弁装置