JP2002128713A - 芳香族塩化物の脱塩素化方法 - Google Patents

芳香族塩化物の脱塩素化方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 効率的で、選択性の良い芳香族塩(ハロゲ
ン)化物、特に芳香族多塩(ハロゲン)化物からの脱塩
素(ハロゲン)化方法を確立し、提供すること。 【解決手段】 芳香族塩素化合物をR3SiH(但し、
Rは低級アルキル基及び/またはフェニル基である。)
と、〔1,2−ビス(ジフェニルフォスフィノ)エタ
ン〕Ni(II)X2(Xは、ClまたはBrであ
る。)、〔1,2−ビス(ジメチルフォスフィノ)エタ
ン〕Ni(II)X2(Xは、ClまたはBrである。)
および〔1,1´−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フ
ェロセン〕Ni(II)X2(Xは、ClまたはBrであ
る。)から選択される少なくとも一種とPPh3からな
る触媒、及びZn、PdCl2、CoCl2、FeC
3、ZnCl2、RhCl(PPh33、RuCl
2(PPh33およびCoCl(PPh33からなる群
から選択される少なくとも一種の助触媒の存在下で反応
させることを特徴とする前記芳香族塩素化合物の脱塩素
化処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、芳香族塩素化物の
塩素を定量的にハイドロシランに置換する、比較的穏和
なな条件において芳香族塩素化物を脱塩素化処理方法に
関する。
【0002】
【従来技術】現在、有機ハロゲン化物を含むものを焼却
処分をする際に焼却施設から発生する毒性の強いダイオ
キシン類は、人や動物の体内に残留し、また母乳から乳
児への影響も推測されており、社会的に大きな問題とな
っている。また、現在使用禁止になった毒性の強いPC
B類は大部分が処分できずに保管されたままになってい
るし、例えばトランスなどで使用されていたものが耐用
年数を過ぎ処理する必要に迫られている。前記ハロゲン
化物のための処理手段として、ダイオキシン類のような
有害物質の発生を押さえた焼却処理技術、微生物を用い
て分解する技術、塩基性の化合物や触媒を用いた技術、
および超臨界水反応などを用いて酸化的に分解処理する
技術等が提案されてきている。しかしながら、前記提案
の技術は、処理時に比較的厳しい反応条件が必要であ
り、設備に費用がかかる、または大量の処分には十分対
処できないものであるなどの欠点があった。
【0003】一方、前記観点とは異なり、有機ハロゲン
化物からの脱ハロゲン化は有機化学において重要な反応
であるから、多くの脱ハロゲン化方法および脱ハロゲン
化試薬が現在までに開発されている。しかしながら、前
記従来の脱ハロゲン方法、および試薬では芳香族塩化物
に対しては満足すべき速度で反応は進行しなかった。ま
た、芳香族の塩素化物は非常に安定であることから、そ
の特性を利用した分野において大量に使用されていた。
したがって、前記脱ハロゲン化反応を大量芳香族塩素化
物の処分に応用するには基本的な検討から行う必要があ
った。本発明者等も、1969年にハイドロシラン類を
用い、フリーラジカル触媒の存在下にクロロベンゼンを
還元する方法を提案しいるが、該反応は非常にゆっくり
した反応であった。最近、ある種の遷移金属の錯体触媒
の存在下における水素化〔M.E.Cucullu,S.P.Nolan, T.
R.Belderrain, R.H.Grubbs, Organometallics ,18,1299
(1999)〕、PdCl2存在下〔R.Boukherroub,C.Chatgli
aloglu,G.Manuel, Organometallics 15,1508(1996)〕、
またはRh触媒の存在下〔M.A.Esteruelas, J.Herrero,
F.M.Lopez,M.Martin,L.A.Oro, Organometallics 18,111
0(1999)〕におけるハイドロシラン類との反応、および
Zr錯体の存在下におけるグリニアル試薬との反応など
による脱塩素化が提案されている。しかし、これらの方
法も、クロロベンゼンおよびブロモベンゼンのような、
ポリアレン類の中でも単純なものにしか適用できないと
いう問題があった。したがって、クリーン(副生物が少
ない)で多塩素化アレン類の還元に限定される化学反応
(特異的反応)をするものが望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、芳香族塩素化
物、特に芳香族多塩化物から、効率的に脱塩素化する方
法の開発が大いに望まれているし、更に脱塩化反応に選
択性があることが、生成物の利用の観点から望まれてい
た。よって、本発明の課題は、効率的で、選択性の良い
芳香族塩化物、特に芳香族多塩化物からの脱塩素化方法
を確立し、提供することである。本発明者等は、前記ハ
イドロシラン類を用いた脱ハロゲン化を基本とし、より
実用的な反応速度をもち、かつ芳香族多塩化物の脱塩素
化が可能な方法を確立すべく鋭意検討する中で、芳香族
多ハロゲン化合物を、1,2−ビス(ジフェニルフォス
フィノ)エタン〕Ni(II)X2(Xは、ClまたはB
rである。)、〔1,2−ビス(ジメチルフォスフィ
ノ)エタン〕Ni(II)X2(Xは、ClまたはBrで
ある。)および〔1,1´−ビス(ジフェニルフォスフ
ィノ)フェロセン〕Ni(II)X2(Xは、Clまたは
Brである。)から選択される少なくとも一種とPPh
3からなる触媒、特に〔(1,2−ジフェニルフォスフ
ィノ)エタン〕ジクロロニッケル〔以下、Ni(dppe)
Cl2と略記する場合もある。〕触媒とPPh3、および
Zn粉末、PdCl2、CoCl2、FeCl3、ZnC
2、RhCl(PPh33、RuCl2(PPh33
よびCoCl(PPh33からなる群から選択される少
なくとも一種の助触媒の存在下で、ハイドロシラン類と
反応させることにより、効率的に芳香族多ハロゲン化合
物(ポリ塩素化アレン類)を非塩素化アレン類にするこ
とができることを見出し本発明の前記課題を解決した。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、芳香族塩素化
合物をR3SiH(但し、Rは低級アルキル基及び/ま
たはフェニル基である。)と、〔1,2−ビス(ジフェ
ニルフォスフィノ)エタン〕Ni(II)X2(Xは、C
lまたはBrである。)、〔1,2−ビス(ジメチルフ
ォスフィノ)エタン〕Ni(II)X2(Xは、Clまた
はBrである。)および〔1,1´−ビス(ジフェニル
フォスフィノ)フェロセン〕Ni(II)X 2(Xは、C
lまたはBrである。)から選択される少なくとも一種
とPPh3からなる触媒、及びZn、PdCl2、CoC
2、FeCl3、ZnCl2、RhCl(PPh33
RuCl2(PPh33およびCoCl(PPh33
らなる群から選択される少なくとも一種の助触媒の存在
下で反応させることを特徴とする芳香族塩素化合物の脱
塩素化処理方法である。好ましくは、助触媒として、Z
n、PdCl2、RhCl(PPh33、RuCl2(P
Ph33、およびCoCl(PPh33のからなる群か
ら選択される少なくとも一種の助触媒の存在下で反応さ
せることを特徴とする前記芳香族塩素化合物の脱塩素化
処理方法であり、より好ましくは、芳香族塩素化合物が
ポリ塩素化化合物であることを特徴とする前記各芳香族
塩素化物の脱塩素化処理方法である。また、反応溶媒と
して炭化水素、Na2CO3またはNa2CO3とアンモニ
ウム塩および/または有機アミン類を溶解した水溶液を
用いることを特徴とする前記各芳香族塩素化物の脱塩素
化処理方法である。
【0006】
【本発明の実施の態様】本発明を詳細に説明する。本発
明の脱塩素化反応は、脱塩素化処理に用いられる触媒類
について。本発明の脱塩素化処理は、主触媒として例え
ば、Ni(dppe)Cl2とPPh3を用い、助触媒として
Zn、PdCl2、CoCl2、FeCl3、ZnCl2
RhCl(PPh33、RuCl2(PPh33および
CoCl(PPh33からなる群から選択される少なく
とも一種のを用いた触媒系を用いるものである。 2.前記主触媒を構成する配位金属化合物としてはNi
を用いる場合が最適であった。 3.Ni(II)X2(Xは、ClまたはBrである。)
の配位子として、1,2−ビス(ジフェニルフォスフィ
ノ)エタン(dppe)、を用いる場合を例示したが、Ni
の配位子としてはこれ以外にdmpe〔1,2−ビス
(ジメチルフォスフィノ)エタン〕、dppf〔1,
1'−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン〕な
どの配位子を用いることができる。トリフェニルフォス
フィンの存在は速やかな還元のために必須であり、反応
系に加える配位子としてはトリフェニルフォスフィンが
最も活性が高いものであった。
【0007】4.ハイドロシラン類:多くのハイドロシ
ラン類が多かれ少なかれ効果的に還元する特性を持つ
〔例えば:(Me3Si)3SiHを用いるラジカル還
元。〕から、本発明において有効に利用できるが、フェ
ニルジメチルシラン(PhMe2SiH)は、相対的に高
い沸点(156℃)を持つことから好ましい還元剤であ
る。市販のテトラメチルシロキサン、HMe2SiOS
iMe2H、及びポリ(メチルヒドロ)シロキサンは、
実用的な試薬として選択することができる。 5.前記したように本反応は、無溶媒において実施でき
るが、ケロセンなどの炭化水素溶媒中で行っても良い。
オクタン、デカンなども使用できる。他に使用可能な溶
媒としては、ジグリム、トルエン、ベンゼン、キシレン
類、2M−Na2CO3水溶液、2M−Na2CO3−Et
3N水溶液などを挙げることができる。
【0008】6.Ni(II)(dppe)Cl2、Zn粉末およ
びPPh3を触媒として用い、ハイドロシランとの反応
による多塩素化アレン類の脱塩素水素化反応は以下に示
す一般式1および2(ベンゼン環のRはH又は有機基、
例えばアルキル基、R3SiHのRは前記、Phはフェ
ニル基、n,mは1〜5を表す)で表すことができる。
【0009】
【化1】
【0010】助触媒量のRhCl(PPh33またはR
uCl2(PPh33を添加した触媒系を用いてジクロ
ロベンゼンを脱塩素化する反応は以下の反応式3〔反応
式中Mは、金属RhまたはRuであり、Lは配位子、例
えば、(PPh33である〕で表すことができる。
【0011】
【化2】
【0012】Ni(II)(dppe)Cl2およびPPh3からな
る触媒、Zn粉末、RhCl(PPh33またはRuC
2(PPh33の助触媒を用いた脱塩素のメカニズム
の概念を、以下反応サイクル(式中Pに結合するRは、
フェニル基または低級アルキル基、例えばメチル基を表
す。)として示す。
【0013】
【化3】
【0014】Zn粉末はNi(II)(dppe)Cl2をNi
(0)錯体に還元するのに必要である。アリールクロラ
イドの酸化的付加はNi(dppe)(Ar)Cl(II)を与え
る。後者は反応におけるキー中間体であり、そして、ハ
イドロシラン類の還元により水素化物錯体を生成する。
反応式に整合して、独立の反応により調製されたNi
(dppe)(Ar)Cl,〔T.Yamamoto, T.Kohara,K.Osa
kada,A.Yamamoto, Bull.Chem.Soc.Jpn.2147(1983)〕
は、該反応において充分に触媒の機能をする。Ni(dp
pe)(Ar)Clを、還元的除去によりArHを生成す
るNi(dppe)(Ar)Hにする還元反応は、いくつか
の過程を経て達成される。Ni(dppe)(Ar)Clの
ハイドロシランR3SiHとの反応は、Ni(dppe)
(Ar)HとNi(dppe)(Ar)SiR3の両化合物
を形成し、後者は主な副生物ArSiR3のプレカーサ
ーである。塩化亜鉛とハイドロシランとの反応は、亜鉛
ハイドライド種を生成し、これは還元プロセスに関与す
る。トリフェニルフォスフィンはNi(dppe)(Ar)
H錯体からのArHの還元的除去に関与する。前記反応
サイクル(カスケード触媒サイクル)は、助触媒触媒量
のRhCl(PPh33またはRuCl2(PPh33
を添加することにより、反応速度をかなり改善できるこ
とも確認されている。これらの錯体はハイドロシランと
反応して還元され、ニッケル錯体を効率よく還元する水
素化錯体として機能する。また、1,2−ジクロロベン
ゼンを完全にベンゼンに還元する系を形成し得る。
【0015】
【実施例】実施例1 Ni(II)(dppe)Cl2、Zn粉末およびPPh3を触媒系
を用いて、表1に掲載した芳香族多塩素化化合物の脱塩
素化に適用した場合を、反応温度(℃)/時間(h
r)、変換率(%)、収率(%)と共に掲載した。
【0016】
【表1】
【0017】前記表1における,a〜dは以下の意味を
持つ。 a.特記なき限りGC収率。 b.ジメチルジフェニルシラン副生物。 c.単離収率。 d.ポリ(メチルヒドロ)シロキサン(製品No.TSF484,
GE 東芝シリコンCo.)使用。
【0018】これらから、ジクロロベンゼン及びトリク
ロロベンゼンにおいても、すべての異性体が100%の
変換率で還元されることが理解できる。トリクロロベン
ゼンの脱塩素化の反応プロセスを気液クロマトグラフィ
ー(GLC)で追跡したところ、、第1段階でジクロロ
ベンゼンに還元され、次いでモノクロロベンゼンに還元
され、最終的にベンゼンにされる、というように、反応
が段階的に進行することがわかった。
【0019】また、置換(非ハロゲン、例えばメチル基
置換)クロロベンゼン類、例えばクロロトルエンのすべ
ての異性体においても、前記と同様に脱塩素化反応が
(脱塩素化が選択的に)進行すること、該反応はポリク
ロロベンゼン類よりも高速に進行することが前記表1か
ら理解できる。現時点では法規制のためにすべてのポリ
塩素化ビフェニル類について実験することは制限を受け
るが、実験したポリ塩化ビフェニル類の脱塩素化の実験
から、すべてのタイプのポリ塩素化ビフェニル類に適用
でると結論することができる。
【0020】実施例2 ここでは、Ni(II)(dppe)Cl2と組み合わせる助触媒
の効果を、1,2−ジクロロベンゼンの脱塩素に適用し
た場合を表2にまとめて掲載した。反応条件は、温度1
20℃、無溶媒、アルゴン雰囲気下を採用した。a.ベ
ンゼン収率、変換率はガスクロマトグラフィー(G
C.)によって求めた。b.は反応を途中で終了した場
合である。Zn、RhCl(PPh33、RuCl
2(PPh33、CoCl(PPh33およびPdCl2
の場合ベンゼン収率および変換率共に良いことが理解で
きる。
【0021】
【表2】
【0022】実施例3 ここでは、Ni(II)(dppe)Cl2をRhCl(PPh3
3、RuCl2(PPh33、またはPdCl2と組み合
わせた触媒系を用いて、PhMe2SiHによる1,2
−ジクロロベンゼンからの脱塩素化における溶媒の効果
を、それぞれ表3、4および5に掲載した(各表におい
て,aはGC.によるベンゼン収率および変換率であ
り、bは反応途中にて終了した場合を、cはPhMe2
SiHが完全に消失した場合を示す。)。
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】
【表5】
【0026】実施例4 4,4´−ジクロロビフェニル(1.15g,5.16mmol)、n
−ノナデカン(内部標準物質、0.210 g、0.781 mmo
l)、Ni(dppe)Cl2(0.0808g,0.153mmol)、トリ
フェニルフォスフィン(0.210g,0.781mmol)および活性
化Zn粉末(0.363g,5.55mmol)を混合し、アルゴン気
流下において120℃において2時間加熱する。ビフェ
ニルが98%(島津GC−8APTによる測定結果。)
の収率で得られた。反応混合物中には塩素化ビフェニル
は検出されなかった。他の塩素化ビフェニル化合物およ
びジフェニルエーテルについて表6にまとめて掲載する
(表6において、aはGC.収率、bはジメチルフェニ
ルシリルビフェニルが副生、、cは4−フェノキシフェ
ニル(ジメチルフェニル)シランが副生したことを意味
する。)。
【0027】
【表6】
【0028】他の置換芳香族塩素化化合物について。ク
ロロアニソール類も迅速に還元されるが、いくらかの副
反応が起こる。すなわち、フェノールの生成が顕著であ
る。アニソールとクロロシランの反応がフェノールの生
成源であろう。しかしながら、クロロアニソールの脱塩
素水素化は十分達成できる。
【0029】2,3,7,8−テトラクロロジベンゾー
〔1,4〕−ジオキシンのモデルとして4-クロロジフェ
ニルエーテルなどの塩素化ジフェニルエーテルは、より
純粋にジフェニルエーテルに還元される、これは、ジフ
ェニルエーテルがクロロシランとの反応性が低いことに
よる。
【0030】前記実験の結果のクロロベンゼンの変換
(消費)率が100%である場合にも、ベンゼンの収率
は定量的ではないことが分かる。主たる副生物は、フェ
ニルシラン類及びビフェニルである。フェニルシラン類
は、プロトデシリレーション(protodesilylation)反
応により容易に、かつ急速にベンゼンに変換する。
【0031】本発明で使用するニッケル触媒は費用がか
からないことから、該触媒の存在下における、ハイドロ
シラン類とポリ塩素(ハロゲン)化アレン類との脱塩素
(ハロゲン)的水素化は実用化の観点から重要であり、
また、ニッケル及び他のメタルコンプレックス、RhC
l(PPh)3、RuCl2(PPh33からなるカスケ
ード触媒系は、有害なポリクロロアレン類の処理へのよ
り発展的可能性を開くものである。
【0032】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による芳香族
ハロゲン化合物から脱ハロゲンする反応は、比較的低い
温度(70〜120℃)において、比較的短時間(2〜
24時間)においてで脱ハロゲン化を完結できるという
優れた効果がもたらされる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07B 35/06 C07B 35/06 61/00 300 61/00 300 C07C 17/23 C07C 17/23 Fターム(参考) 2E191 BA12 BC01 BC05 BD13 4G069 AA03 BA27A BB08A BB08B BC35A BC35B BC66A BC66B BC67A BC67B BC68A BC68B BC70A BC71A BC71B BC72B BD05A BD05B BE25A BE25B BE27A BE27B BE32A BE33A CB25 4H006 AA02 AA05 AC13 BA07 BA19 BA20 BA23 BA24 BA25 BA37 BA46 BB11 BB72 4H039 CA41 CD20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族塩素化合物をR3SiH(但し、
    Rは低級アルキル基及び/またはフェニル基である。)
    と、〔1,2−ビス(ジフェニルフォスフィノ)エタ
    ン〕Ni(II)X2(Xは、ClまたはBrであ
    る。)、〔1,2−ビス(ジメチルフォスフィノ)エタ
    ン〕Ni(II)X2(Xは、ClまたはBrである。)
    および〔1,1´−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フ
    ェロセン〕Ni(II)X2(Xは、ClまたはBrであ
    る。)から選択される少なくとも一種とPPh3からな
    る触媒、及びZn、PdCl2、CoCl2、FeC
    3、ZnCl 2、RhCl(PPh33、RuCl
    2(PPh33およびCoCl(PPh33からなる群
    から選択される少なくとも一種の助触媒の存在下で反応
    させることを特徴とする前記芳香族塩素化合物の脱塩素
    化処理方法。
  2. 【請求項2】 助触媒として、Zn、PdCl2、Rh
    Cl(PPh33、RuCl2(PPh33、およびC
    oCl(PPh33のからなる群から選択される少なく
    とも一種の助触媒の存在下で反応させることを特徴とす
    る請求項1に記載の芳香族塩素化合物の脱塩素化処理方
    法。
  3. 【請求項3】 芳香族塩素化合物がポリ塩素化化合物で
    あることを特徴とする請求項1または2に記載の脱塩素
    化処理方法。
  4. 【請求項4】 反応溶媒として炭化水素、Na2CO3
    たはNa2CO3とアンモニウム塩および/または有機ア
    ミン類を溶解した水溶液を用いることを特徴とする請求
    項1、2または3に記載の脱塩素化処理方法。
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