JP2002121894A - 緊張力測定装置及び緊張力の測定方法 - Google Patents

緊張力測定装置及び緊張力の測定方法

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JP2002121894A JP2000315308A JP2000315308A JP2002121894A JP 2002121894 A JP2002121894 A JP 2002121894A JP 2000315308 A JP2000315308 A JP 2000315308A JP 2000315308 A JP2000315308 A JP 2000315308A JP 2002121894 A JP2002121894 A JP 2002121894A
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Yasuyuki Murakado
保行 村角
Takehisa Watanabe
武久 渡辺
Shinichi Takezaki
真一 竹崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 効率的に、コンクリート部材の端部におい
て、定着部材を介して支圧部材に定着されている緊張材
に作用する緊張力を測定するための緊張力測定装置を提
供する。 【課題手段】 定着部材(アンカーヘッドA)と支圧部
材(支圧板B)の間に介設される油圧作用部(油圧ジャ
ッキ10)と、前記油圧作用部への油圧供給手段(油圧
ポンプ20)と、前記油圧作用部に作用する油圧を測定
するための圧力測定手段(油圧計30)とを備える緊張
力測定装置Sであって、前記油圧作用部は、緊張材Kの
挿通部12、及び、前記油圧供給手段と接続する油圧室
(オイルセル13)を有する本体部11と、前記油圧室
に作用する油圧により前記本体部から離間する向きに変
位するラム部材15とから構成されており、前記油圧供
給手段及び圧力測定手段は前記油圧作用部と別体で設け
られ、着脱自在であることを特徴とする緊張力測定装置
とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレストレストコ
ンクリート(以下、「PC」という)構造物において、
コンクリート部材への緊張材の定着部における緊張力
(以下、「緊張材の緊張力」という)を測定するための
緊張力測定装置及び緊張力の測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】PC構造物の構築において、PC鋼材等
の緊張材を緊張させ、コンクリート部材に定着させてプ
レストレスを与えるための代表的な工法の一つにアンボ
ンドポストテンション工法(VSL工法、BBRV工
法、フレシネ工法、KTB工法、Dywidag工法
等)が存在している。前記工法において、緊張材の緊張
作業の完了後に、その構造的健全性を定期的に確認する
ために、緊張材の緊張力変化を調べてプレストレス力の
状態を把握することがある。
【0003】従来、図3に示すように、シースD’内に
挿設されており、コンクリート部材C’の端部におい
て、アンカーヘッドA’を介して支圧板B’に定着され
ている緊張材K’の定着端緊張力(リフトオフ荷重)の
測定は、作業性等の要因から、以下に示すリフトオフ試
験法が一般的に用いられていた。 (1)アンカーヘッドA’の周囲にジャッキチェアリン
グ31’を設けるとともに、アンカーヘッドA’を支圧
板から離間させるための緊張装置32’をチェーンブロ
ック(図示せず)等により取り付ける。 (2)緊張装置32’を作動させ、アンカーヘッドA’
が支圧板B’から離間することを、アンカーヘッドA’
と支圧板B’の間に予め介設した薄板状の測定板33’
が引き抜かれたことを検知して判定し、その時点の緊張
装置32’に作用する圧力を測定する。これにより、ア
ンカーヘッドA’に作用している定着力を測定すること
により、その反力である緊張材K’の緊張力の測定を行
っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記リフトオ
フ試験法では、緊張工事の完了後であるにも関わらず、
新たに緊張装置32’を設置しなければならず、多大な
労力及び作業時間を要し、施工費用も必要となってい
た。また、緊張力が増加することに伴い、測定装置の大
きさ及び重量も大きくなる。そのため、大規模工事の場
合には、測定のために緊張材の緊張作業と同等の足場等
の設置が必要となることから、作業が非常に煩雑となっ
ていた。さらに、緊張力の測定は、緊張材の緊張直後の
みならず、構造物の供用期間中に適宜行われることがあ
り、そのためにも新たな測定法の開発が望まれていた。
【0005】なお、ひずみゲージを使用した電気式ロー
ドセルを使用して緊張力を測定する方法も理論的には考
えられるが、ひずみゲージが常時荷重を受けることにな
り、耐久性が問題になるにも関わらず、設置状態で計測
精度の確認(以下、「キャリブレーション」という)を
行うことができないことからひずみゲージの信頼性が検
証できず、また、長期間にわたり継続的な測定を行うた
めに用いることはできなかった。
【0006】本発明は、前記の問題点を解決するために
なされたものであり、小型であり、付属の治具等が不要
であるとともに、大がかりな取り付け作業が不要となる
緊張力測定装置及び、その緊張力測定装置を使用した効
率的な緊張力の測定方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1に記載の本発明は、コンクリート部材の端
部において、定着部材を介して支圧部材に定着されてい
る緊張材に作用する緊張力を測定するために使用される
ものであり、前記定着部材と前記支圧部材の間に介設さ
れる油圧作用部と、前記油圧作用部への油圧供給手段
と、前記油圧作用部に作用する油圧を測定するための圧
力測定手段とを備える緊張力測定装置であって、前記油
圧作用部は、前記緊張材の挿通部、及び、前記油圧供給
手段と接続する油圧室を有する本体部と、前記油圧室に
作用する油圧により前記本体部から離間する向きに変位
するラム部材とから構成されており、前記油圧供給手段
と前記圧力測定手段は前記油圧作用部と別体で設けら
れ、着脱自在であることを特徴とする緊張力測定装置を
提供するものである。
【0008】従って、本発明によれば、緊張力測定装置
が、別体で設けられた着脱自在(取り付け及び取り外し
自在)である油圧供給手段と圧力測定手段を備えている
ことから、当該圧力測定手段を取り外して、簡易に圧力
測定手段のキャリブレーションを行うことができる。こ
のとき、油圧作用部は、定着部材と支圧部材の間に介設
した状態にしておくことができるため、緊張力の測定時
ごとに当該油圧作用部を設置するという煩雑な作業を不
要とすることができる。
【0009】また、請求項2に記載の本発明は、請求項
1に記載の緊張力測定装置において、前記本体部が筒体
形状に形成されており、前記筒体形状である本体部の中
空部が前記挿通部として構成されている前記緊張力測定
装置であって、前記中空部が軸線方向に分割されるよう
に、前記本体部が分割して形成されていることを特徴と
している。なお、前記本体部を円筒形状に形成するとと
もに、当該円筒を直径方向に垂直に切断して同一形状に
2分割した、いわゆる半割形状に形成することが、製造
及び施工性からみて好ましい。
【0010】従って、本発明によれば、緊張力測定装置
の本体部が筒体形状に構成されており、中空部が軸線方
向に分割されるように、前記本体部が分割して形成され
ていることから、既にコンクリート部材に定着されてい
る既設の緊張材の周囲から、緊張力を解除することな
く、本体部を容易に取り付けることが可能となる。
【0011】また、請求項3に記載の本発明は、コンク
リート部材の端部において、定着部材を介して支圧部材
に定着されている緊張材に作用する緊張力の測定方法に
おいて、請求項1又は請求項2に記載の緊張力測定装置
を用い、前記支圧部材と前記定着部材との間に前記油圧
作用部を介設し、前記油圧作用部の前記油圧室に、前記
油圧供給手段により送油して、前記ラム部材を前記本体
部から離間する向きに変位させ、前記圧力測定手段によ
り、前記ラム部材が初期変位した時点における前記油圧
作用部に作用する油圧を測定することにより、前記緊張
材に作用する緊張力を求める、ことを特徴とする緊張力
の測定方法を提供するものである。また、請求項4に記
載の本発明のように、前記緊張材に作用する緊張力を測
定する際にのみ、前記油圧供給手段及び前記圧力測定手
段を前記油圧作用部に装着し、前記緊張力測定時以外の
場合には前記油圧供給手段及び前記圧力測定手段を前記
油圧作用部から取り外した状態にすることが好適であ
る。
【0012】従って、本発明によれば、請求項1又は請
求項2に記載の緊張力測定装置を用い、その油圧作動部
を、支圧部材と定着部材との間に介設し、通常時には当
該緊張力測定装置をシムとして機能させ、緊張力の測定
時のみに、油圧によりラム部材を微小変位させて、当該
ラム部材に作用する圧力を測定することにより、簡易に
緊張材に作用する緊張力を測定することができる。前記
油圧作動部は、一度介設することにより、支圧部材と定
着部材との間に常時、着脱したままでよく、その状態で
圧力測定手段のキャリブレーションも可能であるため、
長期間に渡ってその測定の信頼性を確保できるため、測
定精度を向上させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態につ
いて、図面を参照して詳細に説明する。まず、本発明の
緊張力の測定方法について説明する前に、緊張力測定装
置Sについて説明する。
【0014】[緊張力測定装置]図1に示すように、緊
張力測定装置Sは、油圧ジャッキ10(油圧作動部)
と、当該油圧ジャッキ10のオイルセル13(油圧室)
へ圧油を供給し、また、オイルセル13から圧油を排出
するための油圧ポンプ20(油圧供給手段)と、前記油
圧ジャッキ10に作用する油圧を測定するための油圧計
30(圧力測定手段)とを主要部として構成されてい
る。
【0015】図2に示すように、本体部11は円筒形状
であり、中央に円柱形状の緊張材K(PC鋼より線等)
の挿通部12を有している。この本体部11は、挿通部
12の軸線方向であり、かつ、本体部11の端面に形成
される中空円の直径を通る向きに垂直に切断して2分割
した、いわゆる半割形状に形成されている(以下、半割
形状である一方の本体部を「半円筒本体部」という)、
2体の半円筒本体部11A,11Bから形成されてい
る。これらの2体の半円筒本体部11A,11Bは、外
形が同一形状であり、連結部材(図示せず)により一体
化されている。
【0016】また、それぞれの半円筒本体部11A,1
1Bの一端側の端面部11aには、加工性に特に優れて
いる、複数の円柱体形状(本実施形態では6つ)の凹部
であるオイルセル13が形成されている。この複数のオ
イルセル13は、それぞれ連通しており、そのうちの一
つのオイルセル13Aが、本体部11に形成されている
油路14と油圧管路21を介して、油圧ポンプ20と接
続しており、また、各半円筒本体部11A,11Bのオ
イルセル13Aとオイルセル13Bとが連通している。
なお、本体部11の油路14の出入口部には、カプラ2
4が付設されている。
【0017】ラム部材15も、同一形状の2体の半割部
15A,15Bから形成されている。このラム部材15
の半割部15A,15Bは、半円筒本体部11A,11
Bの端面部11aと同一形状である半割形状の押圧部1
5aと、前記各オイルセル13内にOリング16を介し
て挿設されており、軸方向に移動可能な形状に形成され
ている複数本の柱体部15bとから構成されている。こ
れにより、オイルセル13に導油されることによりラム
部材15が、本体部11から離間する向きに移動可能と
なっている。なお、符号17は、ラム部材15を本体部
11に近接する方向に付勢するために各オイルセル13
内に設けられているスプリングである。
【0018】さらに、油圧管路21の先端側には、本体
部11のカプラ24と係合するカプラ23が付設されて
おり、他端側には油圧ポンプ20が接続されている。こ
の油圧ポンプ20の吐出部には、油圧管路21内の圧力
を測定するための油圧計30が設けられている。この油
圧管路21は、カプラ23,24により着脱自在になっ
ており、緊張力測定時において導油を行う際にのみ、別
体的に設けられている油圧ポンプ20及び油圧計30の
取り付けを行うことが可能となっている。なお、油圧管
路21の中途部には、圧力増幅器31が設けられてお
り、油圧ポンプ20による圧力を増幅して、油圧ジャッ
キ10のオイルセル13に導油することができるように
なっている。また、油圧計30は、油圧管路21から装
脱自在になっているとともに、油圧計30で測定された
油圧は、小型コンピュータであるデータ収集装置22に
記録されるようになっている。
【0019】なお、この緊張力測定装置Sを構成する油
圧ジャッキ10は、緊張力の測定を行っていない通常時
には、オイルセル13の内部には油圧が発生しておら
ず、本体部11とラム部材15とは密着した状態であ
る。一方、導油されて、所定の油圧が発生したとき(緊
張力荷重測定時)にのみ、本体部11とラム部材15と
は離間することになる。
【0020】[緊張力の測定方法]以下に、図1を参照
して、シース内Dに挿設されており、コンクリート部材
Cの端部において、アンカーヘッドA(定着部材)を介
して支圧板B(支圧部材)に定着されている既設の緊張
材Kに作用する緊張力を測定する方法について説明す
る。本発明の緊張力の測定方法は、(1)緊張力測定装
置の介設作業と(2)緊張力測定作業から構成されてい
る。
【0021】(1)緊張力測定装置の介設作業 本作業は、前記緊張力測定装置Sを、支圧板Bとアンカ
ーヘッドAとの間に介設する作業を行うものであり、以
下の手順で行う。既設の緊張材Kを緊張させた状態で、
支圧板BとアンカーヘッドAとの間に介設されているシ
ム(図示せず)を除去し、2体の半円筒体部11A,1
1B及び半割部15A,15Bを緊張材Kの両側から取
り付けて連結部材(図示せず)により一体化することに
より、前記シムの換わりに油圧ジャッキ10を介設する
ことになる。このとき、緊張材Kを挿通部12に貫通さ
せるとともに、ラム部材15がアンカーヘッドAを押圧
する向きに油圧ジャッキ10を配設する必要がある。そ
して、別体的に設けられている油圧ポンプ20及び油圧
計30の取り付けを行う。
【0022】なお、この油圧ジャッキ10は、常時、支
圧板BとアンカーヘッドAに挟着された状態となってい
る。そのため、緊張力の測定を行っていない通常時に
は、オイルセル13には油圧が発生しておらず、本体部
11とラム部材15とは密着した状態であり、シムとし
ての役割を果たしている。
【0023】(2)緊張力測定作業 本作業は、油圧ジャッキ10のオイルセル13に送油す
ることによりラム部材15を軸方向(本体部11から離
間する方向)に変位させ、前記ラム部材15が初期変位
した時点において、当該ラム部材15に作用する油圧力
を油圧計30により測定することにより、前記緊張材K
に作用する緊張力を求める作業を行うものであり、以下
の手順で行う。
【0024】油圧ポンプ20によりオイルセル13に導
油して、ラム部材15を徐々に加圧する。加圧が進行
し、ラム部材15の押圧力がアンカーヘッドAに作用し
ている定着力を上回ると、当該ラム部材15がアンカー
ヘッドAの方向に変位する。このラム部材15の初期変
位を検出し、予め定められた所定の変位量を検出した時
点においてラム部材15に作用している油圧力を油圧計
30により測定することにより、データ記録装置22に
記録する。これにより、アンカーヘッドAに作用してい
る定着力を測定して、その反力である緊張材Kの緊張力
の測定を行うことができる。
【0025】なお、初期変位の検出方法としては、機械
的測定方法と流量測定方法が存在する。機械的測定方法
の代表的な方法としては、アンカーヘッドAにアーム
(図示せず)を付設し、当該アームの変位を検出するこ
とによりラム部材15が変位したことを検出する方法が
ある。また、流量測定方法の代表的な方法には、本体部
11のオイルセル13に供給される油量の変化を検出す
る方法であり、導油中に油圧管路21に付設されている
油量計(図示せず)の値が変化する点を捕らえることに
より、オイルセル13に供給される油量の変化を検出す
るものである。
【0026】なお、緊張力測定装置Sを構成する油圧ジ
ャッキ10は、一度、設置してしまえば、常時、設置し
ておくことが可能であり、油圧ポンプ20及び油圧計3
0は適宜、着脱することが可能である。そのため、緊張
力の測定後に油圧ポンプ20及び油圧計30を取り外
し、次回以降の測定時には、油圧ポンプ20及び油圧計
30のみを取り付けることにより測定が可能となるた
め、測定作業を非常に容易に行うことができる。
【0027】このように、前記緊張力測定装置Sでは、
緊張力導入後における緊張材Kの緊張力を測定するため
に、ラム部材15の僅かな初期変位量(5mm程度)の
みを測定することができる装置とすればよい。そのた
め、ラム部材15のストロークを短くすることができる
ことから、従来使用されていたセンターホールジャッキ
と比較して、大幅に装置を小型化することができる。従
って、本発明によれば、従来使用していた重量の大きい
緊張装置及びジャッキチェアリング等の付属治具等が不
要となるとともに、常時、専用の小型油圧ジャッキ10
を設置し、緊張力測定時にのみ作動させることができる
ため、測定装置の設置に要する作業時間及び作業費用等
をなくすことができる。
【0028】また、簡易な構成である緊張力測定装置K
を使用して、緊張力を測定することができることから、
その作業効率を大幅に向上させることができ、緊張材K
の定着部の位置によっては、作業員用の足場程度を設け
るだけ測定作業を行うことができる。さらに、油圧計3
0は、緊張力測定時のみに使用するため、長期間にわた
り測定精度を維持することができ、正確な緊張力の測定
を行うことができる。また、油圧計30は、着脱自在に
構成されているため、緊張力測定時以外は取り外してお
き、必要に応じて、キャリブレーションを行うことがで
きる。
【0029】また、油圧ジャッキ10は、2分割されて
いる半割形状に形成されているため、既に、アンカーヘ
ッドAを介して支圧板Bに定着されている緊張材Kの緊
張力を保持した状態で、その周囲から容易に取り付ける
ことが可能となる。
【0030】以上、本発明について、好適な実施形態に
ついての一例を説明したが、本発明は当該実施形態に限
られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更
が可能である。なお、緊張力測定装置は、本体部を分割
して形成する必要は必ずしもなく、一体とした構造とす
ることもできる。また、本体部(本体部を構成する筒
体)の形状は、円筒形状に限定されるものではなく、矩
形断面形状の筒体であってもよい。さらに、本体部を分
割して形成する場合には、緊張材の周囲から取り付け可
能な形状であればよい。従って、分割数も制限はなく、
分割された形状も同一形状でなくてもよい。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、小型であり、付属の治
具等が不要であるとともに、大がかりな取り付け作業が
不要となる緊張力測定装置を提供することができる。ま
た、本発明の緊張力測定方法を採用することで、非常に
効率的に緊張力の測定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の緊張力測定装置を示す側断面図であ
る。
【図2】本発明の油圧ジャッキを示す図であり、(a)
は本体部の平面図、(b)はX−X断面図である。
【図3】従来の緊張力測定方法を示す側断面図である。
【符号の説明】
A アンカーヘッド(定着部材) B 支圧板(支圧部材) C コンクリート部材 K 緊張材 S 緊張力測定装置 10 油圧ジャッキ(油圧作用部) 11 本体部 12 挿通部 13 オイルセル(油圧室) 15 ラム部材 20 油圧ポンプ(油圧供給手段) 30 油圧計(圧力測定手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリート部材の端部において、定着
    部材を介して支圧部材に定着されている緊張材に作用す
    る緊張力を測定するために使用されるものであり、 前記定着部材と前記支圧部材の間に介設される油圧作用
    部と、前記油圧作用部への油圧供給手段と、前記油圧作
    用部に作用する油圧を測定するための圧力測定手段とを
    備える緊張力測定装置であって、 前記油圧作用部は、前記緊張材の挿通部、及び、前記油
    圧供給手段と接続する油圧室を有する本体部と、 前記油圧室に作用する油圧により前記本体部から離間す
    る向きに変位するラム部材とから構成されており、 前記油圧供給手段及び圧力測定手段は前記油圧作用部と
    別体で設けられ、着脱自在であることを特徴とする緊張
    力測定装置。
  2. 【請求項2】 前記本体部が筒体形状に形成されてお
    り、前記筒体形状である本体部の中空部が前記挿通部と
    して構成されている前記緊張力測定装置であって、 前記中空部が軸線方向に分割されるように、前記本体部
    が分割して形成されていることを特徴とする請求項1に
    記載の緊張力測定装置。
  3. 【請求項3】 コンクリート部材の端部において、定着
    部材を介して支圧部材に定着されている緊張材に作用す
    る緊張力の測定方法において、 請求項1又は請求項2に記載の緊張力測定装置を用い、 前記支圧部材と前記定着部材との間に前記油圧作用部を
    介設し、 前記油圧作用部の前記油圧室に、前記油圧供給手段によ
    り送油して、前記ラム部材を前記本体部から離間する向
    きに変位させ、 前記圧力測定手段により、前記ラム部材が初期変位した
    時点における前記油圧作用部に作用する油圧を測定する
    ことにより、前記緊張材に作用する緊張力を求めること
    を特徴とする緊張力の測定方法。
  4. 【請求項4】 前記緊張材に作用する緊張力を測定する
    際にのみ、前記油圧供給手段及び前記圧力測定手段を前
    記油圧作用部に装着し、 前記緊張力測定時以外の場合には前記油圧供給手段及び
    前記圧力測定手段を前記油圧作用部から取り外した状態
    にすることを特徴とする請求項3に記載の緊張力の測定
    方法。
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