JP2002111455A - 電圧参照回路およびそれを用いた半導体回路装置 - Google Patents

電圧参照回路およびそれを用いた半導体回路装置

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JP2002111455A JP2000293628A JP2000293628A JP2002111455A JP 2002111455 A JP2002111455 A JP 2002111455A JP 2000293628 A JP2000293628 A JP 2000293628A JP 2000293628 A JP2000293628 A JP 2000293628A JP 2002111455 A JP2002111455 A JP 2002111455A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プロセス、温度、電源電圧の変動があって
も、設計者が使用可能な電圧範囲で所望の動作が可能な
半導体装置回路を提供することである。 【解決手段】 しきい値電圧参照回路は、プロセスに基
づくMOSトランジスタのプロセス電圧vthrefを出力す
るプロセス検知回路101と、プロセス検知回路101
により出力されたプロセス電圧vthrefが狙い目Vth#cent
erのどちらに変動したかを判定し、制御信号を出力する
基準電圧比較回路102から構成されている。しきい値
電圧Vthnが狙い目Vth#centerよりある電圧以上高い場合
は、プロセスが遅いと判断して信号prcssをHレベルに
し、ある電圧以上低い場合は、プロセスが速いと判断し
て信号prcsfをHレベルにする。つまり、しきい値電圧V
thがどちらに変動したのか、制御信号から判断すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体回路装置に
関し、特にプロセス、温度、電源電圧の変動を検知し、
回路の動作状態を調整する半導体集積回路に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】半導体集積技術では、動作周波数の向上
や高集積化が加速度的に進み、システム・オン・チップ
の半導体集積回路は、膨大な数のトランジスタ数に起因
する消費電力の増大は深刻な問題となっている。これを
電源電圧の低電圧化により解決しようとしている。
【0003】一方で、電源電圧の低電圧化はリーク電流
を増やすことになり消費電力が増大してしまうため、ト
ランジスタのしきい値電圧Vthは十分に下げられない。
その結果、回路設計者が使用できる電圧範囲がしきい値
電圧Vthの2〜3倍という非常に狭いものになってしま
っている。ON・OFFのみを考慮すればよいデジタル
回路ではこれでも高速動作を可能とするが、チップ内部
のクロック生成に欠かせないPLL(Phase Lo
cked Loop)のような同期回路では、回路の性
質上アナログ回路を含み、回路設計者が使用できる電圧
範囲の縮小がアナログ回路設計に非常に大きな障害とな
っている。
【0004】図8は、従来のPLLの回路図である。P
LLは、基準クロックCLKに位相および周波数が同期
した信号を生成するものである。位相周波数比較器21
では、基準クロックCLKと分周器25の出力信号との
位相差を検出し、その位相差に対応した出力信号を出力
し、この出力信号を次段のチャージポンプ22に入力す
る。チャージポンプ22では、位相周波数比較器21の
出力信号に応じた時間だけ、次段のローパスフィルタ2
3に対し充放電を行う。ローパスフィルタ23では、チ
ャージポンプ22からの充放電信号の高周波数雑音を除
去し、その出力信号を次段のVCO(Voltage
Controlled Oscillator)24に
入力する。VCO24では、ローパスフィルタ23の出
力電圧に応じて発振周波数を変える。
【0005】例えば、位相周波数比較器21で基準クロ
ックCLKに対し分周器25の出力信号の位相が遅れて
いると判断されたら、チャージポンプ22によりローパ
スフィルタ23を充電し、VCO24の発振周波数を上
げることで、遅れている位相を進めるように制御され
る。逆に、基準クロックCLKに対し分周器25の出力
信号の位相が進んでいると判断されたら、チャージポン
プ22によりローパスフィルタ23を放電し、VCO2
4の発振周波数を下げることで、進んでいる位相を遅ら
せるように制御される。これら動作を繰り返すことで、
基準クロックCLKと分周器25の出力信号との位相差
が減少していき、やがて同期が確立する。
【0006】尚、分周器25は、基準クロックCLKよ
り高い周波数の信号をPLLで生成する場合に必要とな
り、その分周比をNとすれば、PLLが同期状態に達し
た時、VCO24の出力信号の周波数は基準クロックC
LKのN倍となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような構成のPL
Lを設計する時に注意が必要なのは、VCO24の発振
特性の傾きで、通常Kvcoで表されるパラメータである。
Kvcoは、ローパスフィルタ23の出力信号の変動に対し
VCO24の発振周波数がどの程度変わるかを示すもの
で、VCO24の発振周波数をfvco、ローパスフィルタ
23の出力信号の電圧をvlpfoutとすると、 Kvco = dfvco / dvlpfout で定義される。電源電圧が5[V]では、出力信号vlpfo
utの範囲として活用できる典型的な範囲は、ローパスフ
ィルタ23が接地電位を参照している場合、NMOSト
ランジスタのしきい値電圧Vthn〜5[V]で、概ね4.2
[V]程度となる。この電圧範囲で、VCO24の発振
範囲をカバーすることになるが、このプロセスで典型的
な200MHz帯を達成しようとするなら、プロセス、温
度、電源電圧の変動を見込み200MHz±30%、すなわ
ち、140〜260MHzをカバーすることを想定し、Kvco=
120/4.2=28.6[MHz/V]という値になる。
【0008】ところが、電源電圧が1.8[V]では、出
力信号vlpfoutの範囲として活用できる典型的な範囲
は、同様の条件下ではVthn〜1.8[V]で、概ね1.5
[V]程度となる。このプロセスで典型的な1GHz帯
のVCO24を設計しようとするなら、1GHzの±30
%、すなわち、700MHz〜1.3GHzをカバーすること
を想定し、Kvco=600/1.5=400[MHz/V]という
値になる。
【0009】これは、実際の設計においてVCOの発振
周波数帯は、最低発振周波数と可変発振周波数を定める
ことにより決定されるが、従来では可変発振周波数帯と
して非常に広い範囲が要求されてしまい、しかもローパ
スフィルタの出力信号の有効電圧範囲が狭いということ
が、VCOの発振特性の傾きKvcoを非常に大きくしてし
まっている。
【0010】このようにKvcoの値は、動作周波数の増加
と低電源電圧化があいまって劇的に増加するが、Kvcoの
値が大きいということは、出力信号vlpfoutのわずかな
変動でVCOの発振周波数が大きく変動することを意味
する。すなわち、通常のインピーダンスの高いローパス
フィルタ出力上の雑音が原因で、PLLで生成した信号
のジッタが増大してしまう。
【0011】したがって、PLLで生成した信号をクロ
ックとして実使用に耐え得るものにするためには、狭い
vlpfoutの範囲内で、VCOの発振特性の傾きKvcoを小
さく抑えたほうがよい。
【0012】本発明の目的は、プロセス、温度、電源電
圧の変動があっても、設計者が使用可能な電圧範囲で所
望の動作が可能な半導体装置回路を提供することであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】よって目的を達成するた
めに、本発明による電圧参照回路は、トランジスタのし
きい値電圧の変動を検知するプロセス検知回路と、前記
しきい値電圧の変動を監視し、この変動を制御信号とし
て出力する基準電圧比較回路とを備え、前記プロセス検
知回路は、ソースが第1の電源に接続され、ドレインが
ゲートに接続された一導電型の第1のMOSトランジス
タと、ソースが前記第1の電源に接続され、ゲートが前
記第1のMOSトランジスタのゲートに接続された一導
電型の第2のMOSトランジスタと、ソースが第1の抵
抗を介して第2の電源に接続され、ドレインが前記第1
のMOSトランジスタのドレインに接続され、ゲートが
前記第2のMOSトランジスタのドレインに接続された
逆導電型の第3のMOSトランジスタと、ソースが前記
第2の電源に接続され、ドレインが前記第2のMOSト
ランジスタのドレインに接続され、ゲートが前記第3の
MOSトランジスタのソースに接続された逆導電型の第
4のMOSトランジスタと、前記第3のMOSトランジ
スタのソースに接続された出力信号線とを備えることを
特徴としている。
【0014】また、本発明による半導体回路装置は、基
準クロックと発振周波数との位相を比較する位相周波数
比較器と、この位相周波数比較器の出力を電流に変換す
るチャージポンプと、このチャージポンプの出力電流か
ら電圧を発生するローパスフィルタと、トランジスタの
しきい値電圧の変動を検知し、この変動を制御信号とし
て出力する電圧参照回路と、前記電圧参照回路の制御信
号と前記ローパスフィルタの出力電圧とに基づいて、所
望の発振周波数の発振出力を生成する発振器とを備えた
ことを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態について説明する。
【0016】図1は、本発明におけるしきい値電圧参照
回路の回路図である。図1のように、しきい値電圧参照
回路は、プロセスに基づくMOSトランジスタのプロセ
ス電圧vthrefを出力するプロセス検知回路101(検知
回路)と、プロセス検知回路101により出力されたプ
ロセス電圧vthrefが狙い目のどちらに変動したかを判定
し、制御信号を出力する基準電圧比較回路102から構
成されている。
【0017】プロセス検知回路101は、PMOSトラ
ンジスタP11(第1のMOSトランジスタ),P12
(第2のMOSトランジスタ)と、NMOSトランジス
タN11(第3のMOSトランジスタ),N12(第4
のMOSトランジスタ)と、抵抗R11(第1の抵抗)
から構成されている。PMOSトランジスタP11は、
ソースに第1の電源が接続され、ドレインにNMOSト
ランジスタN11のドレインが接続され、ゲートにドレ
インが接続されている。NMOSトランジスタN11
は、ソースに抵抗R11を介して第2の電源が接続され
ている。
【0018】また、PMOSトランジスタP12は、ソ
ースに第1の電源が接続され、ドレインにNMOSトラ
ンジスタN12のドレインが接続されている。そして、
ゲートにPMOSトランジスタP11のゲートが接続さ
れ、PMOSトランジスタP11とPMOSトランジス
タP12は、カレント・ミラーを構成している。NMO
SトランジスタN12は、ソースに第2の電源が接続さ
れ、ゲートにNMOSトランジスタN11と抵抗R11
の接続点が接続されている。また、NMOSトランジス
タN11のゲートに、PMOSトランジスタP12およ
びNMOSトランジスタN12の共通ドレインが接続さ
れている。そして、NMOSトランジスタN11と抵抗
R11との接続点のプロセス電圧vthrefが、基準電圧比
較回路102に供給される。
【0019】PMOSトランジスタP11,P12がカ
レント・ミラーを構成していることにより、各MOSト
ランジスタと抵抗には同じ電流が流れる。NMOSトラ
ンジスタN11,N12にも同じ電流が流れ、NMOS
トランジスタN11,N12はオン状態となっている。
プロセス電圧vthrefが、しきい値電圧Vthよりわずかに
大きいところで回路は安定動作するので、プロセス電圧
vthrefには、プロセスに基づくしきい値電圧Vthにほぼ
等しい電圧値が得られる。
【0020】基準電圧比較回路102は、比較器C11
(第1の比較器),C12(第2の比較器)およびC1
3と、NMOSトランジスタN13(第5のMOSトラ
ンジスタ)と、抵抗R12(第4の抵抗),R13(第
5の抵抗)およびR14から構成されている。参照電圧
VrefとNMOSトランジスタN13のソース電圧とを入
力とする比較器C11の出力が、NMOSトランジスタ
N13のゲートに供給されている。NMOSトランジス
タN13のドレインは第1の電源に接続され、ソースは
抵抗R12,R13およびR14を介して第2の電源に
接続されている。比較器C11により、NMOSトラン
ジスタN13のソース電圧は、参照電圧Vrefと等しくな
るように制御される。すなわち、抵抗R12〜R14間
にかかる電圧値が一定となるように制御されている。
尚、参照電圧Vrefは、プロセス、温度および電源電圧に
依存しないものとする。
【0021】比較器C12は、反転入力端子に抵抗R1
2とR13の接続点の電圧VrefH1を、非反転入力端子に
プロセス検知回路101のプロセス電圧vthrefを入力と
し、信号prcss(第1の制御信号)を生成する。比較器
C13は、非反転入力端子に抵抗R13とR14の接続
点の電圧VrefL1を、反転端子にプロセス検知回路101
のプロセス電圧vthrefを入力とし、信号prcsf(第2の
制御信号)を生成する。抵抗R12,R13およびR1
4を適当な値とすることにより、抵抗R12とR13の
接続点の電圧VrefH1と、抵抗R13とR14の接続点の
電圧VrefL1を所望の値に設定することができる。尚、比
較器C12,C13にヒステリシス特性があれば、雑音
による誤動作を防止できる。
【0022】ここで、VrefH1=Vth#center+0.1
[V],VrefL1=Vth#center−0.1[V]となるように
設定した場合を考える。Vth#centerは、しきい値電圧Vt
hの狙い目(プロセスの中心)を表す。
【0023】ここでは、プロセス検知回路101のプロ
セス電圧vthrefは、NMOSトランジスタのしきい値電
圧Vthnに等しくなるように設定されている。比較器C1
2は、「VthnがVrefH1より高い場合は、信号prcssをH
レベルに設定」し、比較器C13は、「VthnがVrefL1よ
り低い場合は、信号prcsfをHレベルに設定」する。す
なわち、しきい値電圧Vthnが狙い目Vth#centerより0.1
V以上高い場合は、信号prcssをHレベルにし、0.1V以
上低い場合は、信号prcsfをHレベルにする。つまり、
しきい値電圧Vthがどちらに変動したのか、制御信号か
ら判断することができる。
【0024】また、プロセス検知回路101の抵抗R1
1を適当に選べば、プロセス電圧vthrefの値を温度上昇
と共に大きくなるように、すなわち、温度によるしきい
値電圧Vthの変動を検知するようにできる。つまり、温
度上昇によるトランジスタの駆動力の低下をトランジス
タのしきい値電圧の増加として、プロセス電圧vthrefに
反映させることができる。
【0025】また、トランジスタのしきい値電圧には、
トランジスタのチャネル長の変動も現れるので、本発明
ではトランジスタのチャネル長の変動も検知することが
できる。
【0026】尚、図1ではNMOSトランジスタのしき
い値電圧を得るプロセス検知回路101を示したが、P
MOSトランジスタについても同様な回路構成により、
プロセス、温度に基づく駆動力の変動を検出することが
できる。
【0027】次に、上述したしきい値電圧参照回路を用
いたPLLについて説明する。これは、最も典型的なプ
ロセス、温度およびローパスフィルタの出力電圧におい
て所望の周波数で発振するようにした後、プロセス、温
度による周波数変動分をローパスフィルタの出力電圧の
有効範囲内で調節し、VCOの発振周波数帯を設定する
ものである。
【0028】図2は、本発明における電圧参照回路を用
いたPLLの概略図である。図2のPLLは、位相周波
数比較器21と、チャージポンプ22と、ローパスフィ
ルタ23と、VCO(発振器)24と、分周器25を備
え、さらに、定電流源26と電圧参照回路27を備えて
いる。定電流源26は、バンドギャップリファレンス回
路のような温度補償機能を有し、その出力は温度と電源
電圧に依存しない、また、プロセスにもほとんど依存し
ないものとする。
【0029】位相周波数比較器21は、基準クロックC
LKと分周器25の出力信号fNとの位相差を検出し、そ
の位相差に対応した出力信号を出力する。チャージポン
プ22は、位相周波数比較器21からの出力信号を入力
とし、その入力に応じた時間だけローパスフィルタ23
に対し充放電を行う。ローパスフィルタ23は、チャー
ジポンプ22からの充放電信号の高周波数雑音を除去
し、その出力をVCO24に供給する。VCO24は、
ローパスフィルタ23の出力電圧vlpfoutに応じて発振
周波数fvcoを変えるが、本発明では、電圧参照回路27
により生成された制御信号をもとに発振周波数fvcoの変
更を行う。分周器25は、基準クロックCLKより高い
周波数の信号をPLL回路で生成する場合に必要とな
り、その分周比をNとすれば、PLL回路が同期状態に
達した時、VCO24の発振周波数は基準クロックCL
KのN倍となる。
【0030】本発明のVCO24は、制御電圧生成器2
4aおよび差動リングオシレータ24bを備える。制御
電圧生成器24aは、電圧参照回路27により生成され
た制御信号をもとに、差動リングオシレータ24bへ供
給する電流を生成する。そして、差動リングオシレータ
24bは、制御電圧生成器24aからの電流に応じて発
振周波数を生成する。例えば、差動リングオシレータ2
4bは、複数の遅延素子に流す電流を変えることにより
発振周波数fvcoを変えるものである。
【0031】図3は、本発明における制御電圧生成器の
回路図である。制御電圧生成器24aは、図3に示すよ
うに、ローパスフィルタ23からの出力電圧vlpfoutを
それに応じた電流に変換する電圧電流変換回路301
と、電圧参照回路27の制御信号prcsf,prcssをもとに
生成した電流を差動リングオシレータ24bに供給する
補正電流生成回路302から構成されている。
【0032】電圧電流変換回路301は、比較器C31
(第3の比較器)と、第1の電源と第2の電源の間に縦
続接続されたPMOSトランジスタP31(第6のMO
Sトランジスタ),NMOSトランジスタN31(第7
のMOSトランジスタ)および抵抗R31(第6の抵
抗)から構成されている。PMOSトランジスタP31
は、ソースに第1の電源が接続され、ドレインにNMO
SトランジスタN31のドレインが接続され、また、ゲ
ートとドレインが接続されている。NMOSトランジス
タN31は、非反転入力端子にローパスフィルタ23か
らの出力電圧vlpfoutを、反転入力端子にNMOSトラ
ンジスタN31のソース電圧を入力とする比較器C31
の出力がゲートに供給され、ソースに抵抗R31を介し
て第2の電源が接続されている。比較器C31により、
NMOSトランジスタN31のソース電圧(抵抗R31
の両端にかかる電圧)がローパスフィルタ23からの出
力電圧vlpfoutと等しくなるように制御されている。し
たがって、PMOSトランジスタP31に流れる電流値
は、(ローパスフィルタの出力電圧)/(抵抗R31の
抵抗値)となる。
【0033】補正電流生成回路302は、PMOSトラ
ンジスタP32(第8のMOSトランジスタ),P33
(第9のMOSトランジスタ),P34(第10のMO
Sトランジスタ),P35(第12のMOSトランジス
タ)およびP36(第13のMOSトランジスタ)と、
NMOSトランジスタN32(第14のMOSトランジ
スタ),N33(第11のMOSトランジスタ)から構
成されている。PMOSトランジスタP32は、ソース
に第1の電源が接続され、ドレインにNMOSトランジ
スタN32が接続されている。そして、PMOSトラン
ジスタP32のゲートには、電圧電流変換回路301の
PMOSトランジスタP31のゲートが接続されてい
る。すなわち、PMOSトランジスタP31,P32は
カレント・ミラー構成を成しており、PMOSトランジ
スタP32に流れる電流Icntは、PMOSトランジスタ
P31に流れる電流“(ローパスフィルタ23の出力電
圧)/(抵抗R31の抵抗値)”と等しくなる。したが
って、電流Icntは、ローパスフィルタ23の出力電圧vl
pfoutに比例する。また、NMOSトランジスタN32
のソースは第2の電源が接続され、NMOSトランジス
タN32に流れる電流Ivcoが差動リングオシレータ24
bに供給される。
【0034】VCO24の発振周波数を決定する電流、
すなわち、差動リングオシレータ24bに供給される電
流Ivcoは、PMOSトランジスタP32に流れる電流Ic
ntに最低発振周波数を決定する電流成分(PMOSトラ
ンジスタP33〜P35に流れる電流)を、電圧参照回
路27の制御信号prcsf,prcssのもと足し合わせること
で生成される。
【0035】PMOSトランジスタP33は、ソースに
第1の電源が接続され、ドレインにNMOSトランジス
タN32のゲートおよびドレインが接続されている。そ
して、PMOSトランジスタP33のゲートに定電流源
26の参照電圧Vrefが供給され、電流Ib0が生成され
る。
【0036】PMOSトランジスタP34は、ソースに
第1の電源が接続され、ドレインにNMOSトランジス
タN33のドレインが接続され、ゲートに定電流源26
の参照電圧Vrefが供給されている。NMOSトランジス
タN33は、ソースにNMOSトランジスタN32のゲ
ートおよびドレインが接続され、ゲートに電圧参照回路
27からの制御信号prcssが供給される。制御信号prcss
がHレベルの時、NMOSトランジスタN33はオン状
態となり、PMOSトランジスタP34に流れる電流Ib
sが、電流Icntに足し合わされる。
【0037】PMOSトランジスタP35は、ソースに
第1の電源が接続され、ドレインにPMOSトランジス
タP36のソースが接続され、ゲートに定電流源26の
参照電圧Vrefが供給されている。PMOSトランジスタ
P36は、ドレインにNMOSトランジスタN32のゲ
ートおよびドレインが接続され、ゲートに電圧参照回路
27からの制御信号prcsfが供給される。制御信号prcsf
がLレベルの時、PMOSトランジスタP36はオン状
態となり、PMOSトランジスタP35に流れる電流Ib
fが、電流Icntに足し合わされる。
【0038】ここで、プロセス(ここでは、NMOSト
ランジスタのしきい値電圧Vthn)の狙い目からある所望
の範囲内に仕上がった場合を考える。しきい値電圧Vthn
がVrefL1<Vthn<VrefH1の範囲にある場合、電圧参照回
路27からの制御信号(prcsf,prcss)=(L,L)と
なる。したがって、PMOSトランジスタP36はオン
状態となり、電流Ivcoは、電流IcntにPMOSトランジ
スタP33を流れる電流Ib0とPMOSトランジスタP
35を流れる電流Ibfを足し合わせた電流となる。この
場合の差動リングオシレータ24bに供給される電流Iv
coは、次式で与えられる。 Ivco = (Ib0 + Ibf) + Icnt 次に、プロセスの狙い目から所望の範囲よりも、しきい
値電圧Vthnが高く仕上がった場合を考える。すなわち、
Vthn>VrefH1の範囲にある場合、電圧参照回路27の制
御信号(prcsf,prcss)=(L,H)となる。したがっ
て、PMOSトランジスタP36およびNMOSトラン
ジスタN33は共にオン状態となり、電流Ivcoは、電流
Icntにすべての最低発振周波数を決定する電流成分が足
し合わされた電流となる。 Ivco = (Ib0 + Ibf + Ibs) + Icnt したがって、しきい値電圧Vthnが高くなって発振周波数
が下がる分を、VCO24に流す電流を増やすことによ
り補うことができる。
【0039】次に、プロセスの狙い目から所望の範囲よ
りも、しきい値電圧Vthnが低く仕上がった場合を考え
る。すなわち、Vthn<VrefL1の範囲にある場合、電圧参
照回路27の制御信号(prcsf,prcss)=(H,L)と
なる。したがって、PMOSトランジスタP36および
NMOSトランジスタN33は共にオフ状態となるの
で、電流Ivcoは、電流IcntにPMOSトランジスタP3
3に流れる電流Ib0のみ足し合わされた電流となる。 Ivco = Ib0 + Icnt したがって、しきい値電圧Vthnが低くなって発振周波数
が上がる分を、VCO24に流す電流を減らすことによ
り補うことができる。
【0040】本発明の電圧参照回路をPLL回路に用い
ることにより、プロセスと温度によるしきい値電圧Vth
の変動を検知して、VCO24の発振範囲を自動的に切
り換えることができ、VCO24の発振範囲として確保
すべき周波数帯を削減することが可能となる。
【0041】図4は、プロセス等に基づくVCOの発振
範囲として確保すべき周波数帯を表した図である。図4
中の実線は、設計者があらかじめ定めた範囲内でプロセ
スが変動した場合、プロセスが狙い目通りに仕上がった
場合に、PLL回路が所望の周波数帯で同期できるため
に必要な周波数範囲をカバーしたVCOの発振特性
(1)である。図4中の一点鎖線は、設計者があらかじ
め定めた値よりもしきい値電圧Vthが大きく仕上がった
場合を想定した高周波数帯の発振特性(2)である。ま
た、図4中の二点鎖線は、設計者のあらかじめ定めた値
よりもしきい値電圧Vthが小さく仕上がった場合を想定
した低周波数帯の発振特性(3)である。
【0042】例えば、しきい値電圧Vthがあらかじめ設
計者が設定した設定範囲より大きく仕上がった場合、周
波数の下がることが予想される。この場合、本発明では
電圧参照回路27からの制御信号(prcsf,prcss)=
(L,H)により、VCO24(差動リングオシレータ
24b)に供給する電流を多くしている。これは、しき
い値電圧Vthが高いため、発振周波数は低周波数側に移
動するが、差動リングオシレータ24bへ供給する電流
を大きくして、通常より高い周波数帯の発振特性(2)
に切り換え、発振周波数の減少を補っているのである。
【0043】同様に、例えば、しきい値電圧Vthがあら
かじめ設計者が設定した設定範囲より小さく仕上がった
場合、周波数の上がることが予想される。この場合、本
発明では電圧参照回路27からの制御信号(prcsf,prc
ss)=(H,L)により、VCO24に供給する電流を
少なくしている。これは、しきい値電圧Vthが低いた
め、発振周波数は高周波数側に移動するが、差動リング
オシレータ24bへ供給する電流を小さくして、通常よ
り低い周波数帯の発振特性(3)に切り換え、発振周波
数の増加を抑制しているのである。
【0044】したがって、VCO24の発振範囲は、図
4中の実線の発振特性が持つ範囲で十分であり、従来要
求されてきた範囲よりも狭くすることができる。その結
果、VCOの発振特性の傾きKvcoを小さくすることがで
きる。このように、VCOの発振範囲を狭く抑えること
が可能となり、プロセス、温度の変動下でも、所望の周
波数で同期が取れ、かつ、ジッタが少なく、低電源電圧
動作に耐えうるPLL回路が実現できる。
【0045】上記では、電圧参照回路の制御信号に基づ
いてVCOの発振周波数を決定する電流値を修正する場
合について説明したが、同様にチャージポンプにおいて
も電圧参照回路の制御信号に基づいて修正が可能であ
る。
【0046】次に、本発明の電圧参照回路を用い、入力
信号とクロック信号を並走して送受信を行うシステムに
ついて説明する。この実施例は、受信クロックの位相を
段階的に遅延させて複数のクロック信号を生成し、この
中から電圧参照回路の制御信号により適切な遅延を持っ
たクロック信号を選択するというものである。
【0047】図5は、本発明における入力信号とクロッ
ク信号を並走して送受信を行うシステムのブロック図で
ある。図5のように、複数のクロック信号が入力される
セレクタ51と、このセレクタ51を制御する電圧参照
回路52と、セレクタ51により選択されたクロック信
号が入力され、それに同期してデータの送受信を行う複
数のフリップフロップ530〜53nとから構成されてい
る。複数のクロック信号(CLK1〜CLK4)は、例
えば、基準となるクロック信号CLK0から偶数個のイ
ンバータを介して遅延させることにより生成される(遅
延回路)。
【0048】図6は、本発明における電圧参照回路の回
路図である。複数のクロック信号から所望のクロック信
号を選択するために、このシステムでは、電圧参照回路
52として、上記で説明したしきい値電圧参照回路10
の他に、電源電圧がどの範囲にあるかを検知する電源電
圧参照回路60から構成されている。これら電圧参照回
路から出力された制御信号に基づいて所望のクロック信
号を選択する。
【0049】しきい値電圧参照回路10は、上記した説
明のように、プロセス検知回路101と、第1の基準電
圧比較回路102から構成され、しきい値電圧Vthに基
づく制御信号prcsf,prcssを生成する。
【0050】ここで、VrefH1=Vth#center+0.1
[V],VrefL1=Vth#center−0.1[V]となるように
設定した場合を考える。比較器C12は、「VthがVrefH
1より高い場合は、信号prcssをHレベルに設定」し、比
較器C13は、「VthがVrefL1より低い場合は、信号prc
sfをHレベルに設定」する。これにより、しきい値電圧
Vthがどちらに変動したのか、制御信号prcsf,prcssか
ら判断でき、複数のクロックの中から所望の遅延状態に
あるクロックを選択することができる。例えば、vthref
>VrefH1の時、すなわち、しきい値電圧が所定の値より
大きい時、トランジスタの駆動力が低く信号伝達が遅く
なるので、遅延の大きなクロックを選択すればよい。一
方、vthref<VrefL1の時、すなわち、しきい値電圧が所
定の値より小さい時、トランジスタの駆動力が高く信号
伝達が早くなるので、遅延の小さなクロックを選択すれ
ばよい。
【0051】また、プロセス検知回路101の抵抗R1
1を適当に選べば、プロセス電圧vthrefの値を温度上昇
と共に大きくなるように、すなわち、温度によるしきい
値電圧Vthの変動を検知するようにできる。つまり、温
度上昇によるトランジスタの駆動力の低下をトランジス
タのしきい値電圧の増加として、プロセス電圧vthrefに
反映させることができる。
【0052】また、トランジスタのしきい値電圧には、
トランジスタのチャネル長の変動をも現れるので、本発
明ではトランジスタのチャネル長の変動も検知すること
ができる。
【0053】電源電圧参照回路60は、電源電圧Vdd
(第1の電源)の変動に基づき、直列接続された抵抗の
接続点の電圧を出力する電源電圧検知回路601と、電
源電圧Vddがどの範囲にあるかを判定し、制御信号を出
力する第2の基準電圧比較回路602から構成されてい
る。
【0054】電源電圧検知回路601は、第1の電源と
第2の電源の間に抵抗R61(第2の抵抗),R62
(第3の抵抗)が直列に接続されている。したがって、
抵抗R61とR62の接続点の電圧は、2つの抵抗比に
より0(第2の電源の電圧)〜電源電圧(第1の電源の
電圧)間の所望の値に設定できる。この接続点の電圧
(比較電圧Vdcomp)が、第2の基準電圧比較回路602
に供給される。
【0055】第2の基準電圧比較回路602は、比較器
C61(第1の比較器),C62(第2の比較器)およ
びC63と、NMOSトランジスタN61(第5のMO
Sトランジスタ)と、抵抗R63(第4の抵抗),R6
4(第5の抵抗)およびR65から構成されている。参
照電圧VrefとNMOSトランジスタN61のソース電圧
とを入力とする比較器C61の出力が、NMOSトラン
ジスタN61のゲートに供給されている。NMOSトラ
ンジスタN61のドレインは第1の電源に接続され、ソ
ースは抵抗R63,R64およびR65を介して第2の
電源に接続されている。比較器C61により、NMOS
トランジスタN61のソース電圧は、参照電圧Vrefと等
しくなるように制御される。すなわち、抵抗R63〜R
65間にかかる電圧値が一定となるように制御されてい
る。尚、参照電圧Vrefは、プロセス、温度および電源電
圧にほとんど依存しないもので、例えば、定電流源から
供給される。
【0056】比較器C62は、反転入力端子に抵抗R6
3とR64の接続点の電圧VrefH2を、非反転入力端子に
電源電圧検知回路601の比較電圧Vdcompを入力とし、
制御信号dec1を生成する。比較器C63は、非反転入力
端子に抵抗R64とR65の接続点の電圧VrefL2を、反
転入力端子に電源電圧検知回路601の比較電圧Vdcomp
を入力とし、制御信号inc1を生成する。抵抗R63,R
64およびR65を適当な値とすることにより、抵抗R
63とR64の接続点の電圧VrefH2と、抵抗R64とR
65の接続点の電圧VrefL2を所望の値に設定することが
できる。
【0057】図6では、しきい値電圧参照回路10の第
1の基準電圧比較回路102と、電源電圧参照回路60
の第2の基準電圧比較回路602を別々の回路とした
が、第1および第2の基準電圧比較回路における抵抗の
接続点の電圧、すなわち、比較対照の電圧(VrefH1とVr
efH2,VrefL1とVrefL2)を同じ値にすることができれ
ば、電圧を取り出す部分を同一回路にすることができ
る。ただし、制御信号を出力する比較器は4つ必要とな
る。
【0058】ここで、電源電圧(第1の電源の電圧)Vd
d=1.8[V]の場合を考える。VrefH2=1.0[V],Vre
fL2=0.8[V]と設定した場合、比較電圧Vdcompが電源
電圧Vddの半分、すなわち、0.9[V]ならば、VrefL2<
Vdcomp<VrefH2となる。もし、電源電圧が変動し、比較
電圧VdcompがVrefL2〜VrefH2の範囲から外れると、比較
器C62,C63がそれを検知し、出力信号dec1,inc1
を活性化する。
【0059】比較器C62は、「VdcompがVrefH2より高
い場合は、dec1をHレベルに設定」し、比較器C63
は、「VdcompがVrefL2より低い場合は、inc1をHレベル
に設定」する。これにより、電源電圧がどちらに変動し
たのか、制御信号dec1,inc1から判断でき、複数のクロ
ックの中から所望の遅延状態にあるクロックを選択する
ことができる。例えば、Vdcomp>VrefH2の時、すなわ
ち、電源電圧が所定の値より大きい時、トランジスタの
駆動力が高く信号伝達が早くなるので、遅延の小さなク
ロックを選択すればよい。一方、Vdcomp<VrefL2の時、
すなわち、電源電圧が所定の値より小さい時、トランジ
スタの駆動力が低く信号伝達が遅くなるので、遅延の大
きなクロックを選択すればよい。
【0060】これら電圧参照回路により生成された制御
信号を用いてクロックを選択するセレクタの一実施例の
回路図を図7に示す。図7のセレクタは、4つの制御信
号を入力とする論理回路と、これら論理結果と各クロッ
ク信号が入力されるAND回路と、2つのインバータか
ら構成されている。
【0061】例えば、しきい値電圧Vthが狙い目より小
さく、電源電圧が所定の値よりも大きい場合、制御信号
(prcss,prcsf,inc1,dec1)=(L,H,L,H)と
なり、電源電圧およびプロセス共にトランジスタの駆動
力をあげる方向に変動させる。よって、この場合は、ク
ロック信号CLK0を選択する。また、しきい値電圧Vt
hが狙い目より大きく、電源電圧が所定の値よりも小さ
い場合、制御信号(prcss,prcsf,inc1,dec1)=
(H,L,H,L)となり、電源電圧、プロセス共にト
ランジスタの駆動力を下げる方向に変動させる。この場
合は、クロックCLK3を選択する。制御信号(prcs
s,prcsf,inc1,dec1)とクロック信号は、下記に示す
表1のような関係となる。
【0062】
【表1】
【0063】したがって、プロセス、温度、電源電圧の
変動があったとしても、受信データと受信クロックの位
相差をある範囲内に抑えることが可能となり、フリップ
フロップでのデータ読み取り等の誤動作を防ぐことがで
きる。
【0064】尚、このクロックの位相補正は、全てのフ
リップフロップに対して行ってもよいし、あるいは、特
定のフリップフロップについてのみ行ってもよい。
【0065】上記では、NMOSトランジスタの場合に
ついて説明したが、PMOSトランジスタについても同
様な回路構成により、プロセス、温度および電源電圧に
基づく駆動力の変動を検出することができる。
【0066】電圧参照回路では、プロセス検知回路およ
び電源電圧検知回路によりプロセス、温度および電源電
圧の変動を検知し、それに基づき補正を行う場合につい
て説明したが、プロセス検知回路による変動分の補正の
みでもいいし、あるいは電源電圧検知回路による変動分
の補正のみでもよい。同様に、PLLのVCOでの補正
に用いるのも、プロセス検知回路に加えて電源電圧検知
回路を用い、電源電圧の変動分の補正をしてもよい。
【0067】その他、この発明の要旨を変えない範囲に
おいて、種々変形実施可能なことは勿論である。
【0068】
【発明の効果】プロセス、温度、電源電圧の変動の検知
を制御信号として生成するので、この制御信号によりプ
ロセス等の変動分を補正でき、プロセス等の変動下であ
っても所望の動作が可能な半導体回路装置を実現でき
る。
【0069】また、プロセス、温度、電源電圧の変動分
の補正ができるので、設計時の設定範囲を狭くしても、
設計者が使用可能な電圧範囲で所望の動作ができる。ま
た、設定範囲を狭く抑えることが可能となり、発振特性
の傾きKvcoを小さくすることができるので、プロセス、
温度、電源電圧の変動下でも、所望の動作が可能で、且
つ、ジッタが少なく、低電源電圧動作に耐え得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるしきい値電圧参照回路の回路
図。
【図2】本発明における電圧参照回路を用いたPLL回
路の概略図。
【図3】本発明における制御電圧生成器の回路図。
【図4】プロセス等に基づくVCOの発振範囲として確
保すべき周波数帯を表した図。
【図5】本発明における入力信号とクロック信号を平走
して送受信を行うシステムのブロック図。
【図6】本発明における電圧参照回路の回路図。
【図7】制御信号を用いてクロックを選択するセレクタ
の一実施例の回路図。
【図8】従来のPLLの回路図。
【符号の説明】
10…しきい値電圧参照回路 101…プロセス検知回路 102…基準電圧比較回路 P11,P12…PMOSトランジスタ N11〜N13…NMOSトランジスタ C11〜C13…比較器 R11〜R14…抵抗
フロントページの続き Fターム(参考) 5H420 NA03 NA12 NA16 NA17 NB02 NB16 NC03 NC26 5J039 DA12 DB05 MM01 MM02 5J091 AA03 AA58 CA05 CA15 CA37 FA01 FA08 HA10 HA16 HA17 HA25 KA09 KA17 KA47 MA14 MA21 TA01 TA02 5J106 AA04 CC03 CC24 CC38 CC52 DD32 EE03 EE18 EE19 GG01 GG15 KK13 KK14

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トランジスタのしきい値電圧の変動を検知
    する検知回路と、 前記しきい値電圧の変動を監視し、この変動を制御信号
    として出力する基準電圧比較回路とを備え、 前記検知回路は、 ソースが第1の電源に接続され、ドレインがゲートに接
    続された一導電型の第1のMOSトランジスタと、 ソースが前記第1の電源に接続され、ゲートが前記第1
    のMOSトランジスタのゲートに接続された一導電型の
    第2のMOSトランジスタと、 ソースが第1の抵抗を介して第2の電源に接続され、ド
    レインが前記第1のMOSトランジスタのドレインに接
    続され、ゲートが前記第2のMOSトランジスタのドレ
    インに接続された逆導電型の第3のMOSトランジスタ
    と、 ソースが前記第2の電源に接続され、ドレインが前記第
    2のMOSトランジスタのドレインに接続され、ゲート
    が前記第3のMOSトランジスタのソースに接続された
    逆導電型の第4のMOSトランジスタと、 前記第3のMOSトランジスタのソースに接続された出
    力信号線とを備えることを特徴とする電圧参照回路。
  2. 【請求項2】前記基準電圧比較回路は、 ドレインが前記第1の電源に接続され、ソースは直列接
    続された第4および第5の抵抗を介して前記第2の電源
    に接続された逆導電型の第5のMOSトランジスタと、 一入力に参照電圧が供給され、他入力に前記第5のMO
    Sトランジスタのソース電圧が供給され、その出力が前
    記第5のMOSトランジスタのゲートに供給された第1
    の比較器と、 一入力に前記第4および第5の抵抗の接続点の電圧が供
    給され、他入力に前記出力信号線が接続され、前記制御
    信号を出力する第2の比較器と、 を備えることを特徴とする請求項1記載の電圧参照回
    路。
  3. 【請求項3】前記制御信号は、前記検知回路の出力電圧
    が比較電圧より高い場合にHレベルとなることを特徴と
    する請求項2記載の電圧参照回路。
  4. 【請求項4】前記制御信号は、前記検知回路の出力電圧
    が比較電圧より低い場合にHレベルとなることを特徴と
    する請求項2記載の電圧参照回路。
  5. 【請求項5】基準クロックと発振周波数との位相を比較
    する位相周波数比較器と、 この位相周波数比較器の出力を電流に変換するチャージ
    ポンプと、 このチャージポンプの出力電流から電圧を発生するロー
    パスフィルタと、 トランジスタのしきい値電圧、電源電圧の少なくとも一
    方の変動を検知し、この変動を制御信号として出力する
    電圧参照回路と、 前記電圧参照回路の制御信号と前記ローパスフィルタの
    出力電圧とに基づいて、所望の発振周波数の発振出力を
    生成する発振器とを備えたことを特徴とする半導体回路
    装置。
  6. 【請求項6】前記電圧参照回路は、請求項1乃至4いず
    れか記載の電圧参照回路であることを特徴とする請求項
    5記載の半導体回路装置。
  7. 【請求項7】前記発振器は、前記電圧参照回路の制御信
    号と前記ローパスフィルタの出力電圧とに基づいて、電
    流を生成する制御電圧生成器と、 前記電流が供給され、所望の発振周波数を生成するオシ
    レータとを備えることを特徴とする請求項6記載の半導
    体回路装置。
  8. 【請求項8】前記制御電圧生成器は、 前記ローパスフィルタの出力電圧を対応する電流に変換
    する電圧電流変換回路と、 この電流を、前記電圧参照回路の制御信号に基づき補正
    する補正電流生成回路とを備えることを特徴とする請求
    項7記載の半導体回路装置。
  9. 【請求項9】前記電圧電流変換回路は、 ソースが前記第1の電源に接続され、ドレインがゲート
    に接続された一導電型の第6のMOSトランジスタと、 ソースが第6の抵抗を介して第2の電源に接続され、ド
    レインが前記第6のMOSトランジスタのドレインに接
    続された逆導電型の第7のMOSトランジスタと、 一入力に前記ローパスフィルタの出力電圧が供給され、
    他入力に前記第7のMOSトランジスタのソース電圧が
    供給され、その出力を前記第7のMOSトランジスタの
    ゲートに出力する第3の比較器とを備え、 前記補正電流生成回路は、 ソースが前記第1の電源に接続され、ゲートが前記第6
    のMOSトランジスタのゲートに接続された一導電型の
    第8のMOSトランジスタと、 ソースが前記第1の電源に接続され、ドレインが前記第
    8のMOSトランジスタのドレインに接続され、ゲート
    に参照電圧が供給される一導電型の第9のMOSトラン
    ジスタと、 ソースが前記第1の電源に接続され、ゲートに前記参照
    電圧が供給される一導電型の第10のMOSトランジス
    タと、 ソースが前記第8のMOSトランジスタのドレインに接
    続され、ドレインが前記第10のMOSトランジスタの
    ドレインに接続され、ゲートに第1の制御信号が供給さ
    れる逆導電型の第11のMOSトランジスタと、 ソースが前記第1の電源に接続され、ゲートに前記参照
    電圧が供給される一導電型の第12のMOSトランジス
    タと、 ソースが前記第12のMOSトランジスタのドレインに
    接続され、ドレインが前記第8のMOSトランジスタの
    ドレインに接続され、ゲートに第2の制御信号が供給さ
    れる一導電型の第13のMOSトランジスタと、 ソースが前記第2の電源に接続され、ドレインが前記第
    8のMOSトランジスタのドレインに接続され、ゲート
    に流れる電流を出力とする逆導電型の第14のMOSト
    ランジスタとを備えることを特徴とする請求項8記載の
    半導体回路装置。
  10. 【請求項10】前記第1の制御信号は、前記検知回路の
    出力電圧が比較電圧より高い場合にHレベルとなり、 前記第2の制御信号は、前記検知回路の出力電圧が比較
    電圧より低い場合にHレベルとなることを特徴とする請
    求項9記載の半導体回路装置。
  11. 【請求項11】前記第4のMOSトランジスタのしきい
    値電圧が比較電圧よりも高い場合は、前記第14のMO
    Sトランジスタに流れる電流を増やすことを特徴とする
    請求項9記載の半導体回路装置。
  12. 【請求項12】前記第4のMOSトランジスタのしきい
    値電圧が比較電圧よりも低い場合は、前記第14のMO
    Sトランジスタに流れる電流を減らすことを特徴とする
    請求項9記載の半導体回路装置。
  13. 【請求項13】トランジスタのしきい値電圧、電源電圧
    の少なくとも一方の変動を検知し、この変動を制御信号
    として出力する電圧参照回路と、 基準クロックから異なる遅延時間を有する複数のクロッ
    クを生成する遅延回路と、 前記電圧参照回路の制御信号に基づいて、前記複数のク
    ロックの中から所望のクロックを選択するセレクタと、 前記選択されたクロックが供給される1または複数のフ
    リップフロップとを備えることを特徴とする半導体回路
    装置。
  14. 【請求項14】前記電圧参照回路は、請求項1乃至4の
    いずれか記載の電圧参照回路であることを特徴とする請
    求項13記載の半導体回路装置。
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