JP2002109056A - 画像管理システム及び画像管理方法 - Google Patents

画像管理システム及び画像管理方法

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JP2002109056A
JP2002109056A JP2000299076A JP2000299076A JP2002109056A JP 2002109056 A JP2002109056 A JP 2002109056A JP 2000299076 A JP2000299076 A JP 2000299076A JP 2000299076 A JP2000299076 A JP 2000299076A JP 2002109056 A JP2002109056 A JP 2002109056A
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diagnostic image
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JP2000299076A
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English (en)
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Takeshi Funahashi
毅 舟橋
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 撮影後に保管された診断画像に適用する画像
処理が医師による読影の際に変更された場合であって
も、保管画像と読影画像の不整合を回避して、保管画像
と読影画像の一致を図る。 【解決手段】 ネットワーク・システム上では、診断画
像を一時保存又は恒久保存する画像ファイル・サーバと
は別に、総括管理用画像ファイル・サーバが設置され
る。画像ビューワ上で医師による読影済みになった時点
で、診断画像は総括管理用画像ファイル・サーバに送信
され、総括管理用画像ファイル・サーバ上で読影済みの
診断画像が一元的に管理される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ネットワーク経由
で画像データを管理するための画像管理システム及び画
像管理方法に係り、特に、CT(Computed Tomograph
y)装置、MR(Magnetic Resonance)装置、CR(Com
puted Radiography)装置など各種の医用診断画像撮影
装置が出力する診断画像データをネットワーク経由で管
理する画像管理システム及び画像管理方法に関する。
【0002】更に詳しくは、本発明は、ネットワーク経
由で転送される診断画像データを保存・管理する画像管
理システム及び画像管理方法に係り、特に、撮影後に保
管された診断画像に適用する画像処理パラメータが医師
による読影の際に変更された場合であっても、保管画像
と読影画像の不整合を回避した画像管理システム及び画
像管理方法に関する。
【0003】
【従来の技術】昨今の情報処理技術の発展に伴い、高機
能で且つ強力な演算能力を持つ汎用コンピュータ・シス
テムが、各種研究機関や企業内のオフィス、一般家庭へ
と広汎に普及してきている。また、コンピュータの適用
分野も拡大し、コンピュータ・データのみならず、画像
(静止画と動画の双方を含む)や音声などの様々なメデ
ィア・データが、デジタイズされたファイルとしてコン
ピュータ上で扱われるようになってきた。
【0004】例えば、医療・診断技術の分野では、CT
(Computed Tomography)装置、MR(Magnetic Resona
nce)装置、CR(Computed Radiography)装置など各
種のモダリティ装置によって撮影された患者体内の透視
画像や断面画像を基に病状の診断を行う。
【0005】従来、この種のモダリティ装置によって患
者の体内を撮像した診断画像は、該モダリティ装置の近
隣に配設された画像出力装置によって感光フィルムに直
接プリント・アウトするだけであった。したがって、撮
影した以後の診断画像の管理も、フィルムという物理的
な媒体を手作業で分類・整理することに他ならず、診断
画像の移動・配布・共有するには相当程度の人手が介在す
る必要があり、非効率的な作業であった。
【0006】これに対し最近では、モダリティ装置上で
撮像された診断画像は、読取機によってデジタイズされ
て、画像ファイルとしてコンピュータ上で管理されるよ
うになってきた。また、病院内のモダリティ装置や医師
や看護婦などが取り扱う各コンピュータを、病院内に敷
設されたネットワーク経由で相互接続することにより、
診断画像やカルテなどの医療・診断情報はネットワーク
空間上でトランスペアレントな状態で取り扱うことがで
きる。すなわち、診断画像を遠隔の端末装置に転送した
り、各端末装置間で医療・診療情報を共有することが可
能になってきている。
【0007】例えば、放射線技師においてモダリティ装
置上で撮影され画像確認された診断画像ファイルを、ネ
ットワーク上の画像蓄積サーバに一旦蓄積しておくこと
で、診断画像が必要な医師は、この画像蓄積サーバにア
クセスすることで、診断画像を自席から取り寄せ、さら
に診断結果とともに診断画像を画像蓄積サーバに転送す
ることによって、多数の患者の診断データを病院内で一
括管理することができる。医師は、診断画像を後日画像
蓄積サーバから取り出すことで、最新の撮像画像と比較
表示して患者の治癒状況を時系列的に判断することもで
きる。診断画像や診断結果などのメディカル・レコード
は、医療機関において一定期間の保管が義務付けられあ
るいは推奨されている。
【0008】また、ネットワーク上にプリント・サーバ
を配備することにより、フィルム印刷用の高価なプリン
タを複数の各モダリティ装置間で共有することができ
る。すなわち、モダリティ装置上で撮像した画像ファイ
ルや、画像蓄積サーバに格納された画像ファイルを、技
師や医師は遠隔のプリント・サーバに転送してプリント・
アウトすることができる。
【0009】また、ネットワーク上に、モダリティ装置
とは別の画像閲覧用のワークステーション(WS)すな
わち画像ビューワを設置することもできる。医師は、モ
ダリティ装置において撮影された診断画像を、画像ビュ
ーワ上で「読影」すなわち診断することができる。読影
のために、診断画像に適用される画像処理条件が医師の
手によって変更・修正されることもある。
【0010】病院(とりわけ規模の大きな総合病院な
ど)内では、診断画像の供給源として多数のモダリティ
装置が設置されており、各モダリティ装置上では、装置
の取り扱い技師(放射線技師など)が、患者すなわち受
信者の患部や全身を撮像したり、さらに撮像画像を確認
したりして、時々刻々と画像データを画像蓄積サーバに
排出する。また、医師は、ネットワーク経由で画像蓄積
サーバから診断画像データを取り出して、「読影」すな
わち診断して、診断結果付きの画像ファイルとして画像
蓄積サーバに格納する。言い換えれば、画像蓄積サーバ
には、複数のファイル操作者が区々の操作を行う膨大数
の画像ファイルが蓄積されている。
【0011】画像蓄積サーバは、一般には、巨大なハー
ド・ディスク装置を備えており、モダリティ装置や医師
が扱うコンピュータ側から送られてくる膨大な画像ファ
イルを一時的に記憶しておくことができる。しかしなが
ら、際限なく続く医療行為の結果、メディカル・レコー
ドとして保存すべき画像ファイルの総容量は、比較的早
いタイミングでハード・ディスク装置の記憶容量を越え
てしまう。
【0012】このため、メディカル・レコードを恒久保
存するために、ハード・ディスク装置上に一時的に格納
された画像ファイルを、DVD(Digital Versatile Di
sc)やMO(Magneto-Optical disc)などのリムーバブ
ル・メディアに移動させることが行われる。1枚のリム
ーバブル・メディアの記憶容量は勿論限界があるが、メ
ディア・ドライブに装填したメディアを交換・補充するこ
とによりほぼ無尽蔵に画像ファイルを恒久保存すること
ができる。
【0013】ところで、医師は、モダリティ装置におい
て撮影された診断画像を画像ビューワに接続される高解
像度CRTディスプレイ上に画面出力することによって
読影すなわち診断することができる。読影のために、画
像ビューワ上で診断画像に適用される画像処理条件が変
更されることもある。
【0014】画像処理条件の中には、濃淡値の変更など
のように、画像処理パラメータを記憶しておくことによ
り画像処理後の画像から画像処理前の元の画像を再現で
きる可逆的な場合と、規格化処理のように、画素値自体
の変更を伴う処理のため元の画像を再現することができ
なくなる不可逆的なものがある。
【0015】上述したように、診断画像や診断結果など
のメディカル・レコードは、医療機関において一定期間
の保管が義務付けられあるいは推奨されている。読影に
より画像処理が施された診断画像をそのまま上書き保存
していると、画像処理条件が不可逆の場合、もはや読影
前の診断画像を再現することができなくなるという事態
が発生する。これはメディカル・レコードの消失を意味
し、医療事業者として好ましくない事態である。
【0016】各医師において、読影後に診断画像をリム
ーバブル・ディスクを恒久保存することにより、データ
の保全は確保することができる。しかしながら、1枚の
リムーバブル・ディスクの容量は比較的小さいので、規
模が大きな病院などでは、読影後画像の総数が多くなる
ので、リムーバブル・ディスクの枚数も多くなり、ディ
スク管理が容易でなくなる。また、どのディスクに保存
したかを忘れる結果として、事実上データが消失したこ
とになる。
【0017】また、保存用のリムーバブル・ディスクを
医師や放射線技師が各自で保管してしまう場合には、病
院全体としては、メディカル・レコードとしての診断画
像を一元管理することができない。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、CT
(Computed Tomography)装置、MR(Magnetic Resona
nce)装置、CR(Computed Radiography)装置など各
種の医用診断画像撮影装置が出力する診断画像データを
ネットワーク経由で管理することができる、優れた画像
管理システム及び画像管理方法を提供することにある。
【0019】本発明の更なる目的は、撮影後に保管され
た診断画像に適用する画像処理が医師による読影の際に
変更された場合であっても、保管画像と読影画像の不整
合を回避して、保管画像と読影画像の一致を図る、優れ
た画像管理システム及び画像管理方法を提供することに
ある。
【0020】本発明の更なる目的は、医師による読影済
みの診断画像を一括管理することができる、優れた画像
管理システム及び画像管理方法を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、上記
課題を参酌してなされたものであり、その第1の側面
は、画像ファイルをネットワーク上で管理する画像管理
システムであって、診断画像を生成する画像生成装置
と、診断画像を表示して読影を行う画像表示装置と、前
記画像生成装置上で生成された診断画像及び/又は前記
画像表示装置上で読影された読影済み診断画像を一時保
存及び/又は恒久保存する画像保存装置と、読影済み診
断画像を保存する総括管理用画像保存装置と、を具備す
ることを特徴とする画像管理システムである。
【0022】すなわち、本発明の第1の側面に係るネッ
トワーク・システム上では、診断画像を一時保存又は恒
久保存する画像保存装置とは別に、総括管理用画像保存
装置が設置される。画像表示装置上で医師による読影済
みになった時点で、診断画像は総括管理用画像保存装置
に送信することで、この総括管理用画像保存装置上で読
影済みの診断画像を一元的に管理することができる。こ
の結果、保管画像と読影画像の不整合を回避して、保管
画像と読影画像の一致を図ることができる。また、メデ
ィカル・レコードとして最も重要な読影済みの診断画像
を集中管理し、その後の利用の便宜を図ることができ
る。
【0023】例えば、前記画像表示装置上で読影が終了
した時点で、読影済み診断画像を前記総括管理用画像保
存装置に転送するようにすればよい。
【0024】画像保存装置は、生成済み診断画像、確認
済み診断画像、読影済み診断画像など、医療・診断の過
程で逐次作成される診断画像をメディカル・レコードと
して一時保存並びに恒久保存するようになっている。し
たがって、総括管理用画像保存装置が読影済み診断画像
を保存した場合、同一データが重複記録され記憶容量を
浪費してしまうことになる。
【0025】そこで、画像保存装置は、総括管理用画像
保存装置に保存された時点で、同じ診断画像を自身の記
憶領域から削除するようにしてもよい。あるいは、記憶
容量の節約よりもメディカル・データの保全を最優先し
て、総括管理用画像保存装置に保存された以降も、同じ
診断画像を自身の記憶領域に保持し続けるようにしても
よい。
【0026】また、画像表示装置上で医師が診断画像を
読影した結果として、写損又は不要と判断する場合があ
る。このような診断画像はメディカル・レコードとして
このまま保存し続ける必要がないので、画像保存装置上
には保存しないようにしてもよい。また、既に画像保存
装置上に保存されている場合には、削除するようにして
もよい。
【0027】また、本発明の第2の側面は、画像ファイ
ルをネットワーク上で管理する画像管理方法であって、
診断画像を生成する画像生成ステップと、診断画像を表
示して読影を行う画像表示ステップと、前記画像生成ス
テップにより生成された診断画像及び/又は前記画像表
示装置上で読影された読影済み診断画像を一時保存及び
/又は恒久保存する画像保存ステップと、読影済み診断
画像を保存する総括管理用画像保存ステップと、を具備
することを特徴とする画像管理方法である。
【0028】すなわち、本発明の第2の側面に係るネッ
トワーク・システム上では、診断画像を一時保存又は恒
久保存することとは別に、医師による読影済みになった
時点で、総括管理用画像保存ステップにより読影済みの
診断画像を一元的に管理することができる。この結果、
保管画像と読影画像の不整合を回避して、保管画像と読
影画像の一致を図ることができる。また、メディカル・
レコードとして最も重要な読影済みの診断画像を集中管
理し、その後の利用の便宜を図ることができる。
【0029】画像保存ステップでは、生成済み診断画
像、確認済み診断画像、読影済み診断画像など、医療・
診断の過程で逐次作成される診断画像をメディカル・レ
コードとして一時保存並びに恒久保存するようになって
いる。したがって、総括管理用画像保存ステップにおい
て読影済み診断画像を保存した場合、同一データが重複
記録され記憶容量を浪費してしまうことになる。
【0030】そこで、総括管理用画像保存ステップにお
いて保存された時点で、画像保存ステップにおいて保存
された同じ診断画像を削除するステップをさらに備えて
もよい。あるいは、記憶容量の節約よりもメディカル・
データの保全を最優先して、総括管理用画像保存ステッ
プにより保存された以降も、画像保存ステップにおいて
保存された同じ診断画像を保持し続けるようにしてもよ
い。
【0031】また、画像表示ステップにおいて医師が診
断画像を読影した結果として、写損又は不要と判断する
場合がある。このような診断画像はメディカル・レコー
ドとしてこのまま保存し続ける必要がないので、画像保
存ステップでは保存しないようにしてもよい。また、既
に画像保存ステップにより保存されている場合には、こ
れを削除するステップをさらに備えるようにしてもよ
い。
【0032】本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、
後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳
細な説明によって明らかになるであろう。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施例を詳解する。
【0034】図1には、医用・診断画像ファイルを複数
の端末間で共有するネットワーク・システムの構成例を
模式的に示している。同ネットワーク・システム上で
は、複数のモダリティ装置50A,50B…において撮
像された医用・診断画像を、複数のワークステーション
10A,10B…によって取り扱うことができる。各モ
ダリティ装置や、診断画像を電子的に取り扱うワークス
テーションの各々は、通常、ネットワーク・インターフ
ェース・カード(NIC:図示しない)によってネット
ワークに接続される。
【0035】図1において、ネットワークは、例えば単
一の病院内に敷設されたLAN(Local Area Network)
である。LANは、単一のLANセグメント20で構成
されても、ルータ(若しくはゲートウェイ)30経由で
相互接続された複数のLANセグメントで構成されても
よい。あるいは、ネットワークは、専用線等を介して遠
隔の病院のLANどうしを接続して構成されるWAN
(Wide Area Network)や、あるいはインターネットの
ような広域ネットワークであってもよい。
【0036】ネットワーク上には、磁気共鳴用のMR
(Magnetic Resonance)装置50A,RI装置50B,
US装置50C,デジタル減法アンギオグラフィ用のD
SA装置50D,コンピュータ・トモグラフィ用のCT
(Computed Tomography)装置50E,コンピュータ・ラ
ジオグラフィ用のCR(Computed Radiography)装置5
0Fなどの医用画像の供給源である複数のモダリティ装
置、及び、その他のワークステーション10A,10B
…が接続されている。
【0037】通常、各モダリティ装置50…は病院内の
専用の診断室(図示しない)にそれぞれ配備されてい
る。また、各モダリティ装置50…には専用の技師(放
射線技師など)が配置されており、技師は患者すなわち
受信者の患部や全身を撮像したり撮像画像を確認したり
再撮影したりするなどの作業を行う。
【0038】参照番号10Bで示されているコンピュー
タ・システムは、プリント・サーバとして稼動する。プリ
ント・サーバ10Bには、アダプタ・カード(図示しな
い)経由で例えば2台のプリンタがローカル接続されて
いる。
【0039】プリント・サーバ10Bは、ネットワーク
上の各モダリティ装置50…から転送されてくる画像デ
ータに対して、フォーマット処理(所定サイズのフィル
ム上へのレイアウト処理を含む)、画像の拡大又は縮小
処理、さらには診断に適した階調に変換処理してから、
プリンタで画像出力する。医用診断画像の出力プリンタ
は、一般に、普通紙ではなく感光フィルム上に画像形成
するタイプのフィルム・プリンタである。出力媒体とし
てフィルムを用いるのは、フィルムの方が普通紙に比し
遥かに高解像度(特にダイナミック・レンジが大きい)
であり、フィルム出力画像を基に患部を正確に観察すな
わち読影できることに依拠する。
【0040】また、参照番号10Cで示される他のワー
クステーション(WS)は、ファイル・サーバとして稼
動し、膨大量の診断画像ファイルを蓄積するための大容
量記憶装置を備えている。
【0041】また、参照番号10Aで示される他のワー
クステーション(WS)は、画像ビューワとして稼動す
る。この画像ビューワ10Aは、例えば医師が操作し
て、ファイル・サーバ10Bから過去の診断画像を複数
枚取り出して、回復の経過若しくは病状の進化をディス
プレイ・スクリーン上で確認するためのものであり、大
画面且つ高解像度のCRT(Cathode Ray Tube)ディス
プレイ等を備えている。医師による読影すなわち診断結
果に関する記述は、診断画像ファイルとともに、画像フ
ァイル・サーバ10Cに保管される。
【0042】ネットワーク上の各ワークステーション1
0…及びモダリティ装置50…は、所定の通信プロトコ
ルに従うことによって透過的に接続されている。例えば
OSI(Open Systems Interconnection )参照標準モ
デルで言えば、ネットワークの物理層及びデータリンク
層はイーサネット(登録商標)で、トランスポート層及
びネットワーク層はTCP/IP(Transmission Contr
ol Protocol/Internet Protocol)で構成することがで
きる。また、セッション層以上の上位層は、医用製品メ
ーカ各社が専用のプロトコルを用意している。
【0043】当業界における上位層プロトコルの代表例
の1つは、DICOM(Digital Imaging and Communic
ation for Machine)である。DICOMは、画像及び
その他の医学的情報のコンピュータ間転送を規定した工
業標準でり、異なるメーカの診断装置と治療装置との間
のデジタル通信を可能にする。
【0044】図1に示したような医用画像向けのネット
ワーク・システムによれば、病院内で取得されたあらゆ
る医用診断データをデジタイズすることで、ネットワー
ク上で複数の端末装置間で診断データを移動・転送・流
通及び共有することができる。すなわち、ある1つの診
断室で得られた診断データを別の診断室(あるいは遠隔
の病院の診断室)で閲覧することができる。また、過去
の診断画像を適宜ファイル・サーバ10Cから取り出す
ことで、回復の経過や病状の進化を確認することができ
る。また、モダリティ装置50…で撮像した画像や、フ
ァイル・サーバ10Cから取り出した画像を出力するた
めにの高価なフィルム・プリンタなどの計算機資源を、
複数のモダリティ装置及びワークステーション間で共用
することもできる。
【0045】図1に示すネットワーク構成によれば、診
断画像をデジタル化すなわちコンピュータライズしてネ
ットワーク上で管理・共有して診断行為に適合するよう
に目指すことができる。図10には、医用画像向けのネ
ットワーク・システムにおいてデジタイズされた診断画
像を管理するための機能ブロック構成を模式的に示して
いる。同図に示すシステムは、放射線科情報システム
(RIS)と、CRシステム関連管理情報管理層と、C
Rシステムとで構成される。
【0046】放射線科情報システムは、例えば病院内に
設置された放射線科において取り扱われる診断画像やそ
の他の情報を同科内で統括的に管理する。一般に、放射
線科は、CRを始めとする1以上のモダリティ装置を備
え、各モダリティ装置を専用の撮影室(図示しない)に
配備している。
【0047】CRシステム関連情報管理層は、RIS情
報とCRシステム情報からなるデータベースを構築し
て、このデータベースを介してCRシステムにおける診
断画像の生成から利用までに至る処理の管理、並びに放
射線科情報システムへの検査実施状況のステータスの通
知などを行う。
【0048】CRシステム関連情報管理層とデータのや
り取りを行うCRシステムは、モダリティ装置と、画像
表示サブシステムと、画像保存サブシステムと、ハード
コピー・サブシステムとで構成される。画像表示サブシ
ステムは画像ビューワ10Aによって実現され、画像保
存サブシステムは画像ファイル・サーバ10Cによって
実現され、ハードコピー・サブシステムはプリント・サー
バ10B並びにフィルム出力プリンタによって実現され
る。
【0049】モダリティ装置は、検査登録部と、画像生
成部と、画像確認配送部とで構成され、検査依頼に基づ
く撮影情報の登録〜画像生成〜画像確認・配送・検査終了
通知に至る機能を包含している。
【0050】放射線科情報システムは、病院内における
医事情報を統括的に管理する医事情報システム(HI
S)とのインターフェースを持ち、放射線科における検
査依頼を受けたり、検査結果のフィードバックを行う。
【0051】CRシステム関連情報管理層は、放射線科
情報システムから検査ワークリストを取得して、モダリ
ティ装置に対して検査情報の登録を行う。
【0052】モダリティ装置は、放射線技師の手によ
り、登録された検査情報に従って、検査すなわち患者の
診断画像の生成を行うとともに、CRシステム関連情報
管理層に対して検査終了の通知を行う。モダリティ装置
における確認済みの診断画像は、ネットワーク経由で、
画像表示サブシステムやハードコピー・サブシステムな
どに転送される。
【0053】CRシステム関連情報管理層は、モダリテ
ィ装置からの検査終了通知に応答して、放射線科情報シ
ステムに対して検査進行状況の通知を行う。また、CR
システム関連情報管理層は、放射線科情報システムから
検査終了画像リストを取得すると、診断可能画像リスト
を作成して、これを画像表示サブシステムに送信する。
【0054】画像表示サブシステムでは、診断可能画像
リストに基づいて、医師の手により診断すなわち診断画
像の読影が行われる。また、画像表示サブシステムはC
Rシステム関連情報管理層に対して読影終了画像通知を
返し、CRシステム関連情報管理層は放射線科情報シス
テムにに対して読影終了通知を返す。読影済みの診断画
像は、ネットワーク経由で、画像保存サブシステムやハ
ードコピー・サブシステムなどに転送される。
【0055】画像表示サブシステムでは、医師の手によ
り診断結果に関するレポートが生成され保存される。画
像参照サブシステムは、画像表示サブシステムにおける
診断結果と、画像保存サブシステムで保管される診断画
像を参照して、これらの情報を医事情報システムから送
られてくる電子カルテ上に統合する。
【0056】図2には、医用画像向けのネットワーク・
システム上で扱われる診断画像ファイルの流れを医療・
診断業務の流れに従って模式的に示している。
【0057】モダリティ装置を扱う技師は、放射線源か
ら照射される放射線を利用して患者の患部又は全身を撮
像し、その撮影画像を読取装置によって読み取り、デジ
タル形式の「生成済み画像」を得る。
【0058】次いで、技師は、生成済み画像が医師の診
断に耐え得る程度の品質か否か、画像確認装置上で画像
確認を行う。画像確認作業の1つは、QA(Quality As
sure)とも呼ばれる。1組の放射線源と読影装置と画像
確認装置は、モダリティ装置を構成する。
【0059】QAの過程では、技師は、撮影画像の濃淡
調整など画像処理パラメータの調整を行うが、それでも
医師の診断に耐える程度の画像を得られなかったときに
は、診断画像の再撮影を行うこともある。QAを通過し
た診断画像のことを、「確認済み診断画像」とも呼ぶ。
【0060】なお、放射線技師や医師などのユーザ・レ
ベルで設定可能な画像処理パラメータは、GP(階調処
理)パラメータと、RP(周波数処理)パラメータと、
DRC(ダイナミック・レンジ圧縮処理)パラメータ
と、TAS(直線断層障害陰影除去処理)パラメータと
に大別される。各画像処理パラメータの詳細について、
以下にまとめておく。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】
【表3】
【0064】
【表4】
【0065】放射線技師の手を経た「生成済み診断画
像」や「確認済み診断画像」は、例えば、モダリティ装
置内のローカル・ディスクなどに保管されてもよいし、
画像ファイル・サーバ10Cに転送して其処で保管して
もよい。確認済み画像は、画像ファイル・サーバ10C
に一旦格納される。確認済み画像は、言い換えるならば
診断用の画像であり、医師、並びに医師に診断画像を用
意する看護婦に、そのアクセス権限が与えられている。
【0066】医師は、例えば診断画像ビューワ10Aと
して稼働するワークステーション上で、所定の患者の診
断画像を取り込んで、例えば高解像度CRTディスプレ
イ上に画面表示して、読影すなわち診断を行う。読影の
際、診断画像の画像処理パラメータの変更(例えば濃淡
調整など)を行うこともある。医師による読影を経た診
断画像のことを、「読影済み診断画像」とも呼ぶ。医師
による診断内容や診断画像に対して施した画像処理パラ
メータは、重要なメディカル・レコードであり、読影済
み診断画像とともに画像ファイル・サーバ10Cに保管
される。
【0067】図2に示すような診断画像の生成・確認・
読影の各過程において、診断画像には、撮影した患者の
情報、検査日や検査内容など、さまざまな付帯情報が逐
次追加されていく。これら付帯情報は、診断画像ととも
にメディカル・レコードとして重要である。
【0068】本実施例では、診断画像ファイルを図3に
示すように構造化して記述することにより、診断画像と
ともに付帯情報を同時に扱うことができるようにしてい
る。同図に示すように、診断画像ファイルは、患者フィ
ールドと、検査フィールドと、シリーズ・フィールド
と、画像フィールドで構成される。
【0069】患者フィールドには、患者の氏名、識別番
号、性別、生年月日など、診断画像に関する患者を識別
したり種別を特定するための個人情報が書き込まれる。
【0070】検査フィールドには、撮影を行った検査
日,時刻、撮影方法(内胸部単純撮影など)などが書き
込まれる。
【0071】シリーズ・フィールドには、胸部正面、側
面など、患部を連続的に撮影した場合のシリーズ日付時
刻が書き込まれる。
【0072】1つの画像ファイルには1フレーム又はそ
れ以上の画像データを含めることができる。各画像デー
タに対して適用した画像処理パラメータ(例えば画像方
向など)を、画像データに添付して保管するようにして
もよい。また、医師による読影が済んだ画像データに対
しては、「読影済み」であることを示すタグ情報を付す
ようにしてもよい。
【0073】本実施形態に係るネットワーク・システム
上では、画像ファイル・サーバ10Cは、クライアント
からの要求に応じて、診断画像を自動的にリムーバブル
・メディア上に恒久保存することによって、画像を不本
意に消失する危険や記録に関わるオペレータの手間を低
減することができる。ここで言うクライアントとは、診
断画像を生成するモダリティ装置あるいはそのオペレー
タである技師や、画像ビューワー又は該ビューワー上で
診断画像に画像処理パラメータを適用しながら読影する
医師などのことである。
【0074】画像ファイル・サーバ10Cにおいて一時
保存又は恒久保存された診断画像は、医師が操作する画
像ビューワ10Aによって読み出され、読影すなわち診
断が行われる。読影する過程において、診断画像に適用
される画像処理条件が変更されることもある。
【0075】画像処理条件の中には、濃淡値変更などの
ように、画像処理パラメータを記憶しておくことにより
画像処理後の画像から画像処理前の元の画像を再現でき
る可逆的な場合と、規格化処理のように、画素値自体の
変更を伴う処理のため元の画像を再現することができな
くなる不可逆的なものがある(前述)。読影により画像
処理が施された診断画像をそのまま上書き保存している
と、画像処理条件が不可逆の場合、もはや読影前の診断
画像を再現することができなくなるという事態が発生す
る。これはメディカル・レコードの消失を意味し、医療
事業者として好ましくない事態である。
【0076】そこで、本実施形態に係るネットワーク・
システム上では、診断画像を一時保存又は恒久保存する
画像ファイル・サーバ10Cとは別に、読影済みになっ
た時点で画像を一括管理する他の画像ファイル・サーバ
(総括管理用画像ファイル・サーバ)10C’が配設さ
れている。
【0077】例えば、比較的規模が大きな病院内におい
て、モダリティ装置によって撮影された診断画像につい
ての一時保存、恒久保存などの保存処理が複数台の画像
ファイル・サーバ10Cによって分散して行われるとと
もに、総括管理用画像ファイル・サーバ10C’が1台
設置され、読影済みの診断画像を一元的に管理すること
ができる。この結果、保管画像と読影画像の不整合を回
避して、保管画像と読影画像の一致を図ることができ
る。すなわち、メディカル・レコードの管理が総括され
るので、医療サービス業無が円滑化する。
【0078】以下、画像ファイル・サーバ10C及び総
括管理用画像ファイル・サーバ10C’による診断画像
の自動保存機能、並びに、読影済み診断画像の自動保存
機能について説明する。
【0079】画像ファイル・サーバ10Cと10C’と
は、個別のコンピュータ・システム上で動作してもよい
が、単一のコンピュータ・システム上でそれぞれの機能
に該当するサーバ・アプリケーションを起動することに
よっても実現される。
【0080】図4には、画像ファイル・サーバ10C及
び10C’として可動することができるコンピュータ・
システム10のハードウェア構成を模式的に示してい
る。コンピュータ・システム10の一例は、米IBM社
のPC/AT(Personal Computer/Advanced Technolog
y)互換機又はその後継機に相当するワークステーショ
ン(WS)やパーソナル・コンピュータ(PC)であ
る。以下、コンピュータ・システム10の各部について
説明する。
【0081】システム10Cのメイン・コントローラで
あるCPU(Central Processing Unit)11は、オペ
レーティング・システム(OS)の制御下で、各種のアプ
リケーションを実行するようになっている。
【0082】図示の通り、CPU11は、バス17によ
って他の機器類(後述)と相互接続されている。バス1
7上の各機器にはそれぞれ固有のメモリ・アドレス又は
I/Oアドレスが付与されており、CPU11はアドレ
ス指定することによってバス接続された各機器へのアク
セスが可能となっている。バス17は、アドレス・バ
ス、データ・バス、コントロール・バスを含む共通信号
伝送路であるが、その一例はPCI(Peripheral Compo
nent Interconnect)バスである。
【0083】RAM12は、CPU11において実行さ
れるプログラム・コードを格納したり、実行中の作業デ
ータを一時保管するために使用される揮発性記憶装置で
ある。また、ROM13は、プログラム・コードやデー
タを恒久的に格納するための不揮発性記憶装置であり、
例えばBIOS(Basic Input/Output System:基本入
出力システム)やPOST(Power On Self Test Progr
am:自己診断プログラム)などが格納されている。
【0084】ディスプレイ・インターフェース14は、
CPU11が発行する描画命令を実際に処理するための
周辺機器である。ディスプレイ・インターフェース14
において処理された描画データは、例えばフレーム・バ
ッファ(図示しない)に一旦書き込まれた後、表示装置
21に画面出力される。表示装置21としては、例え
ば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイなどを利
用することができる。
【0085】入力機器インターフェース15は、キーボ
ード22やマウス23などのユーザ入力機器をシステム
10に接続するための装置である。
【0086】ネットワーク・インターフェース17は、
Ethernetなどの所定の通信プロトコルに従っ
て、システム10をLAN(Local Area Network)など
のネットワーク(図示しない)に接続することができ
る。ネットワーク・インターフェース15は、一般に、
LANアダプタ・カードの形態で提供され、マザーボー
ド(図示しない)上のPCIバス・スロットの装着して
用いられる。
【0087】LAN上では、複数のホスト(コンピュー
タ)がトランスペアレントな状態で接続され、分散コン
ピューティング環境が構築されている。また、ホストの
一部はルータとして稼動し、さらに他のLANやインタ
ーネットなどの外部ネットワークとの相互接続を実現し
ている。
【0088】外部機器インターフェース16は、ハード
・ディスク・ドライブ(HDD)24やメディア・ドライ
ブ25などの外部装置をシステム10Cに接続するため
の装置である。外部機器インターフェース16は、例え
ば、IDE(Integrated Drive Electronics)やSCS
I(Small Computer System Interface)などのインタ
ーフェース規格に準拠する。
【0089】HDD24は、記憶担体としての磁気ディ
スクを固定的に搭載した外部記憶装置であり(周知)、
記憶容量やデータ転送速度などの点で他の外部記憶装置
よりも優れている。ソフトウェア・プログラムを実行可
能な状態でHDD24上に置くことを、プログラムのシ
ステムへの「インストール」と呼ぶ。通常、HDD24
には、プロセッサ11が実行すべきオペレーティング・
システムのプログラム・コードや、アプリケーション・プ
ログラム、デバイス・ドライバなどが不揮発的に格納さ
れている。例えば、本実施例に係るサーバ用アプリケー
ションなどは、HDD24上にインストールされる。ま
た、画像ファイル・サーバ10Cにおいては、モダリテ
ィ装置や画像ビューワーなど外部装置から送られてくる
診断画像ファイルの一時的な保管先としてHDD24が
利用される。
【0090】また、メディア・ドライブ25は、CD(C
ompact Disc)やMO(Magneto-Optical disc)、DV
D(Digital Versatile Disc)などのリムーバブル・メ
ディアを装填して、そのデータ記録面にアクセスするた
めの装置である。リムーバブル・メディアは、主とし
て、ソフトウェア・プログラムやデータ・ファイルなどを
コンピュータ可読形式のデータとしてバックアップする
ことや、これらを複数のシステム間で移動(販売・流通・
配布を含む)する目的で使用される。
【0091】画像ファイル・サーバ10Cにおいては、
リムーバブル・メディアは、診断画像ファイルの恒久的
な保管先として利用される。1枚のリムーバブル・メデ
ィアの記憶容量は有限であるが、メディア・ドライブ2
5上でメディアを交換することによりほぼ無尽蔵の記憶
容量が提供される。
【0092】次いで、この画像ファイル・サーバ10C
並びに総括管理用画像ファイル・サーバ10C’と、モ
ダリティ装置50や画像ビューワー10Aなどの外部装
置との間で行われる画像情報の自動保管処理、並びに、
読影済み診断画像の自動保存機能について、図5を参照
しながら説明する。
【0093】診断画像ファイルの格納先すなわち画像保
存装置としての画像ファイル・サーバ10Cは、画像生
成装置としての各モダリティ装置50…や、画像転送装
置としての画像ビューワー10Aと、ネットワーク経由
で相互接続されている。同様に、総括管理用の画像ファ
イル・サーバ10C’も、これらの各装置とはネットワ
ーク経由で相互接続されている。
【0094】モダリティ装置50は、放射線によって得
られた診断画像を捕捉する読取機と、診断画像を確認し
ネットワーク送信する確認配送装置とで構成される。モ
ダリティ装置50は、装置専門の技師(放射線技師)に
よって操作され、診断画像の撮影、再撮影、確認処理な
どが行われる。確認済み診断画像は、画像ファイル・サ
ーバ10Cに転送されて、ハード・ディスクへの一時保
存、あるいは、リムーバブル・ディスク上への恒久保存
が行われる。また、確認済み診断画像は、画像ファイル
・サーバ10Cを介さず、画像ビューワ10Aに直接転
送されることもある。
【0095】画像ビューワ10Aは、診断画像の読影す
なわち診断を行う医師によって操作され、診断画像ファ
イルへの診断内容・結果の書き込みが行われる。画像ビ
ューワ10Aにおいて閲覧する診断画像は、モダリティ
装置40から直接送られてくる場合や、画像ファイル・
サーバ10Cにおいて一時格納されたものが送られてく
る場合がある。
【0096】画像ファイル・サーバ10Cは、診断画像
ファイルの保管場所としてハード・ディスクとリムーバ
ブル・メディアを提供している。ハード・ディスクは、主
としてモダリティ装置50や画像ビューワー10Aなど
から転送される診断画像ファイルを一時的に保管するた
めに利用される。一方、リムーバブル・メディアは、診
断画像ファイルの恒久的な保存のために利用される。
【0097】画像ファイル・サーバ10Cにおいて一時
保存又は恒久保存された診断画像は、医師が操作する画
像ビューワ10Aによって読み出され、読影すなわち診
断が行われる。読影する過程において、診断画像に適用
される画像処理条件が変更されることもある。
【0098】画像処理条件の中には、濃淡値変更などの
ように、画像処理パラメータを記憶しておくことにより
画像処理後の画像から画像処理前の元の画像を再現でき
る可逆的な場合と、規格化処理のように、画素値自体の
変更を伴う処理のため元の画像を再現することができな
くなる不可逆的なものがある(前述)。読影により画像
処理が施された診断画像をそのまま画像ファイル・サー
バ10Cに上書き保存していると、画像処理条件が不可
逆の場合、もはや読影前の診断画像を再現することがで
きなくなるという事態が発生する。
【0099】図示の例では、確認済み診断画像は画像処
理条件Aに従って画像処理が施されている。この診断画
像が、画像ビューワ10A上で読影される際に画像処理
条件A'が適用され、元の確認済み診断画像から変化し
た読影済み診断画像が生成される。本実施例では、画像
ビューワ10A上で医師による読影済みになった時点で
診断画像は、総括管理用画像ファイル・サーバ10C’
に送信される。総括管理用画像ファイル・サーバ10
C’は、読影済み診断画像を一元的に管理(アーカイ
ブ)する。
【0100】医師の読影を経た重要度の高い診断画像の
みが総括管理用画像ファイル・サーバ10C’上に格納
されることになるので、保管画像と読影画像の不整合を
回避して、保管画像と読影画像の一致を図ることができ
る。また、読影の際に診断画像に対して不可逆な画像処
理が適用された場合であっても、元の画像ファイルとは
別の場所に読影済み画像が書き込まれるので、メディカ
ル・レコードが消失することはないので、医療サービス
業務が充実化する。
【0101】画像ファイルの転送元であるモダリティ装
置50や画像ビューワー10Aからは、いずれのメディ
アに記録すべきかを記述した記録指示情報を付加して診
断画像ファイルを送信するようになっている。これに対
し、画像ファイル・サーバ10C側では、この記録指示
情報に従って、ハード・ディスク上に診断画像ファイル
を一時保管するか、又は、リムーバブル・メディア上に
恒久保存する。
【0102】図6には、画像ファイル・サーバ10C上
での診断画像ファイルの保管処理手順の一例をフローチ
ャートの形式で示している。
【0103】画像ファイル・サーバ10Cは、診断画像
ファイルを受信すると(ステップS1)、これに添付さ
れている記録指示情報を検査する(ステップS2)。
【0104】診断画像ファイルの恒久的な保存が指示さ
れている場合にはリムーバブル・メディアへの保存を行
い(ステップS4)、本処理ルーチン全体を終了する。
他方、恒久保存が指示されていない場合には、ハード・
ディスク上に診断画像ファイルを一時的に格納して(ス
テップS3)、本処理ルーチン全体を終了する。
【0105】また、画像ファイル・サーバ10Cにおい
て一時保存又は恒久保存された診断画像は、医師が操作
する画像ビューワ10Aによって読み出され、読影すな
わち診断が行われる(上述)。画像ビューワ10A上で
医師による読影済みになった時点で診断画像は、総括管
理用画像ファイル・サーバ10C’に送信される。総括
管理用画像ファイル・サーバ10C’は、読影済み診断
画像を一元的に管理(アーカイブ)する。
【0106】図7には、画像ファイル・サーバ10C’
上での診断画像ファイルの総括的な保管処理手順の一例
をフローチャートの形式で示している。
【0107】画像ビューワ10Aは、画像ファイル・サ
ーバ10C上で一時保存又は恒久保存されている診断画
像ファイルを受信する(ステップS11)。
【0108】画像ビューワ10A上では受信した診断画
像が表示される。そして、画像ビューワ10Aのオペレ
ータである医師が診断画像の読影を行うと(ステップS
12)、総括管理用画像ファイル・サーバ10Cに診断
画像ファイルが転送される(ステップS13)。
【0109】総括管理用画像ファイル・サーバ10C
は、受信した読影済み診断画像ファイルを、例えば病院
内のメディカル・レコードとして保存し、ネットワーク
上で読影済み診断画像ファイルを一元的に管理する。画
像ビューワ10Aなどのクライアントの要求に応じて読
影済み診断画像ファイルを提供してもよい。
【0110】また、図8には、画像ファイル・サーバ1
0C’上での診断画像ファイルの総括的な保管処理手順
の他の例をフローチャートの形式で示している。
【0111】画像ビューワ10Aは、画像ファイル・サ
ーバ10C上で一時保存又は恒久保存されている診断画
像ファイルを受信する(ステップS21)。
【0112】画像ビューワ10A上では受信した診断画
像が表示される。そして、画像ビューワ10Aのオペレ
ータである医師が診断画像の読影を行うと(ステップS
22)、総括管理用画像ファイル・サーバ10Cに診断
画像ファイルが転送される(ステップS23)。
【0113】総括管理用画像ファイル・サーバ10C
は、受信した読影済み診断画像ファイルを、例えば病院
内のメディカル・レコードとして保存し、ネットワーク
上で読影済み診断画像ファイルを一元的に管理する。画
像ビューワ10Aなどのクライアントの要求に応じて読
影済み診断画像ファイルを提供してもよい。
【0114】また、読影した結果、診断画像が写損又は
不要であることが分かった場合には(ステップS2
4)、メディカル・レコードとしては不要であるので、
画像ファイル・サーバ10Cにおいて恒久保存されてい
る該当する診断画像ファイルを消去する(ステップS2
5)。
【0115】また、図9には、画像ファイル・サーバ1
0C’上での診断画像ファイルの総括的な保管処理手順
の他の例をフローチャートの形式で示している。
【0116】画像ビューワ10Aは、画像ファイル・サ
ーバ10C上で一時保存又は恒久保存されている診断画
像ファイルを受信する(ステップS31)。
【0117】画像ビューワ10A上では受信した診断画
像が表示される。そして、画像ビューワ10Aのオペレ
ータである医師が診断画像の読影を行うと(ステップS
32)、総括管理用画像ファイル・サーバ10Cに診断
画像ファイルが転送される(ステップS33)。
【0118】総括管理用画像ファイル・サーバ10C’
は、受信した読影済み診断画像ファイルを、例えば病院
内のメディカル・レコードとして保存し、ネットワーク
上で読影済み診断画像ファイルを一元的に管理する。画
像ビューワ10Aなどのクライアントの要求に応じて読
影済み診断画像ファイルを提供してもよい。
【0119】また、読影した結果、診断画像が写損又は
不要であることが分かった場合には(ステップS3
4)、メディカル・レコードとしては不要であるので、
この診断画像ファイルを画像ファイル・サーバ10Cに
恒久保存することなく、本処理ルーチン全体を終了す
る。他方、写損又は不要でない場合には、診断画像ファ
イルを画像ファイル・サーバ10Cに転送してリムーバ
ブル・メディア上に恒久保存する(ステップS35)。
【0120】なお、画像ファイル・サーバ10Cは、メ
ディカル・レコードの確保のために、ネットワーク上で
生成、確認、読影されたすべての診断画像を、リムーバ
ブル・メディア上に恒久保存しておく場合がある。
【0121】総括管理用の画像ファイル・サーバ10
C’がさらに読影済み診断画像を保存するようにした場
合、同一データが重複記録され記憶容量を浪費してしま
うことになる。そこで、画像ファイル・サーバ10C
は、総括管理用画像ファイル・サーバ10C’に保存さ
れた時点で、同じ診断画像ファイルをリムーバブル・メ
ディアから削除するようにしてもよい。
【0122】あるいは、画像ファイル・サーバ10C
は、記憶容量の節約よりもメディカル・データの保全を
最優先して、総括管理用画像ファイル・サーバ10C’
に保存された以降も、同じ診断画像ファイルをリムーバ
ブル・メディア上に恒久保存し続けてもよい。
【0123】[追補]以上、特定の実施例を参照しなが
ら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発
明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や
代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示とい
う形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈
されるべきではない。本発明の要旨を判断するために
は、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきで
ある。
【0124】
【発明の効果】以上詳記したように、本発明によれば、
CT(Computed Tomography)装置、MR(Magnetic Re
sonance)装置、CR(Computed Radiography)装置な
ど各種の医用診断画像撮影装置が出力する診断画像デー
タをネットワーク経由で管理することができる、優れた
画像管理システム及び画像管理方法を提供することがで
きる。
【0125】また、本発明によれば、撮影後に保管され
た診断画像に適用する画像処理が医師による読影の際に
変更された場合であっても、保管画像と読影画像の不整
合を回避して、保管画像と読影画像の一致を図る、優れ
た画像管理システム及び画像管理方法を提供することが
できる。
【0126】また、本発明によれば、医師による読影済
みの診断画像を一括管理することができる、優れた画像
管理システム及び画像管理方法を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】医用・診断画像ファイルを複数の端末間で共有
するネットワーク・システムの構成例を模式的に示した
図である。
【図2】医用画像向けのネットワーク・システム上で扱
われる診断画像ファイルの流れを医療・診断業務の流れ
に従って模式的に示した図である。
【図3】診断画像ファイルの構造を模式的に示した図で
ある。
【図4】画像ファイル・サーバ10C並びに総括管理用
画像ファイル・サーバ10C’として稼働することがで
きるコンピュータ・システム10のハードウェア構成を
模式的に示した図である。
【図5】画像ファイル・サーバ10Cにおける画像情報
の自動保管処理、並びに、総括管理用画像ファイル・サ
ーバ10C’における読影済み画像情報の自動保管処理
を説明するための図である。
【図6】画像ファイル・サーバ10C上での診断画像フ
ァイルの保管処理手順の一例を示したフローチャートで
ある。
【図7】画像ファイル・サーバ10C’上での診断画像
ファイルの総括的な保管処理手順の一例を示したフロー
チャートである。
【図8】画像ファイル・サーバ10C’上での診断画像
ファイルの総括的な保管処理手順の他の例を示したフロ
ーチャートである。
【図9】画像ファイル・サーバ10C’上での診断画像
ファイルの総括的な保管処理手順の他の例を示したフロ
ーチャートである。
【図10】医用画像向けのネットワーク・システムにお
いてデジタイズされた診断画像を管理するための機能構
成を模式的に示したブロック図である。
【符号の説明】
10…ワークステーション 11…CPU 12…RAM 13…ROM 14…ディスプレイ・インターフェース 15…入力機器インターフェース 16…外部機器インターフェース 17…ネットワーク・インターフェース 18…バス 20…LAN 21…ディスプレイ 22…キーボード 23…マウス 24…HDD 25…メディア・ドライブ 30…ルータ 50…モダリティ装置 100…ネットワーク・システム

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像ファイルをネットワーク上で管理する
    画像管理システムであって、 診断画像を生成する画像生成装置と、 診断画像を表示して読影を行う画像表示装置と、 前記画像生成装置上で生成された診断画像及び/又は前
    記画像表示装置上で読影された読影済み診断画像を一時
    保存及び/又は恒久保存する画像保存装置と、 読影済み診断画像を保存する総括管理用画像保存装置
    と、を具備することを特徴とする画像管理システム。
  2. 【請求項2】前記画像表示装置上で読影が終了した時点
    で、読影済み診断画像が前記総括管理用画像保存装置に
    転送されることを特徴とする請求項1に記載の画像管理
    システム。
  3. 【請求項3】前記画像保存装置は、前記総括管理用画像
    保存装置に読影済み診断画像が保存された以降も、同じ
    診断画像を自身の記憶領域で保持し続けることを特徴と
    する請求項1に記載の画像管理システム。
  4. 【請求項4】前記画像保存装置は、前記総括管理用画像
    保存装置に読影済み診断画像が保存された時点で、同じ
    診断画像を自身の記憶領域から消去することを特徴とす
    る請求項1に記載の画像管理システム。
  5. 【請求項5】前記画像保存装置は、前記画像表示装置上
    での読影により写損又は不要と判断された診断画像を保
    存しないことを特徴とする請求項1に記載の画像管理シ
    ステム。
  6. 【請求項6】前記画像保存装置は、前記画像表示装置上
    での読影により写損又は不要と判断された診断画像を自
    身の記憶領域から削除することを特徴とする請求項1に
    記載の画像管理システム。
  7. 【請求項7】画像ファイルをネットワーク上で管理する
    画像管理方法であって、 診断画像を生成する画像生成ステップと、 診断画像を表示して読影を行う画像表示ステップと、 前記画像生成ステップにより生成された診断画像及び/
    又は前記画像表示装置上で読影された読影済み診断画像
    を一時保存及び/又は恒久保存する画像保存ステップ
    と、 読影済み診断画像を保存する総括管理用画像保存ステッ
    プと、を具備することを特徴とする画像管理方法。
  8. 【請求項8】前記画像表示ステップにより読影が終了し
    た時点で、前記総括管理用画像保存ステップが実行開始
    することを特徴とする請求項7に記載の画像管理方法。
  9. 【請求項9】前記総括管理用画像保存ステップにより読
    影済み診断画像が保存された以降も、前記画像保存ステ
    ップにおいて保存された同じ診断画像を保持し続けるこ
    とを特徴とする請求項7に記載の画像管理方法。
  10. 【請求項10】前記総括管理用画像保存ステップにより
    読影済み診断画像が保存されたことに応答して、前記画
    像保存ステップにおいて保存された同じ診断画像を削除
    するステップをさらに備えることを特徴とする請求項7
    に記載の画像管理方法。
  11. 【請求項11】前記画像保存ステップでは、前記画像表
    示ステップにおける読影により写損又は不要と判断され
    た診断画像を保存しないことを特徴とする請求項7に記
    載の画像管理方法。
  12. 【請求項12】前記画像保存ステップにおいて保存され
    た診断画像のうち、前記画像表示ステップにおける読影
    により写損又は不要と判断されたものを削除するステッ
    プをさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の画
    像管理方法。
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