JP2002104930A - 皮膚化粧料 - Google Patents

皮膚化粧料

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JP2002104930A
JP2002104930A JP2000290598A JP2000290598A JP2002104930A JP 2002104930 A JP2002104930 A JP 2002104930A JP 2000290598 A JP2000290598 A JP 2000290598A JP 2000290598 A JP2000290598 A JP 2000290598A JP 2002104930 A JP2002104930 A JP 2002104930A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 (A)複合無機粉体とタルク及びスクワ
ランの混合物(重量比 47:47:6)10mgを黒
色人工皮革表面の10cm×5cmの部分に均一に塗布
した試料について、入射光側と受光側にそれぞれS偏光
板又はP偏光板を装着した変角分光測色計を用いて、C
光による2°視野の受光条件における表面反射光量及び
粉体層反射光量を測定したとき、入射光角45°及び受
光角45°の条件下と、入射光角45°及び受光角0°
の条件下で測定されたそれぞれの表面反射光量の差が7
〜15で、かつ入射光角45°及び受光角0°で測定さ
れた表面反射光量と粉体層反射光量の差が−3〜3であ
る複合無機粉体、及び(B)微粒子酸化亜鉛を含有する
皮膚化粧料。 【効果】 本発明の皮膚化粧料は、十分なカバー力があ
りながらも透明感があり、自然な仕上がりで、毛穴やシ
ミ、ソバカスが目立たず、かつ経時で仕上がりが変化せ
ず長時間塗布直後の仕上がりを持続できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定の光学特性を
有する複合無機粉体と微粒子酸化亜鉛とを含有すること
により、十分なカバー力がありながらも透明感があり、
自然な仕上がりで毛穴やシミ、ソバカスが目立たず、か
つ経時で仕上がりが変化せず長時間塗布直後のきめ細か
な仕上がりが持続する皮膚化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】マイカ、タルク、セリサイト等の鱗片状
粉体はパウダーファンデーション等のメイクアップ用化
粧料に配合されている。これらの粉体は、肌に対する延
展性、付着性、滑らかさ等の使用感を向上させ、カバー
力やしっとり感等の仕上がり感を高める特性を有する
が、これらの粉体は屈折率が1.7以下であるため皮脂
や汗に濡れると色変化(色くすみ)が大きいという欠点
がある。そのため、例えばマイカに屈折率の高い酸化チ
タンを被覆させたパール顔料(特公昭43−25644
号参照)が用いられているが、この場合マイカ表面の二
酸化チタン薄膜による光干渉により銀白色、金色等の真
珠光沢が生じる。そのため粉体の表面反射光が大きくな
り、化粧料に配合した場合ぎらついた仕上がりになるた
め好ましくない。
【0003】特開昭58−149959号公報では、雲
母上に金属酸化物層として、二酸化チタンに加えて二酸
化ケイ素及び酸化アルミニウムの均質混合層が形成され
た粉体を用いているが、これらの粉体は青色等の干渉色
が生じる。更に、粉体の表面反射光も大きくなり、配合
すると不自然な仕上がりとなるため好ましくない。特開
昭63−254169号公報では、鱗片状無機粉体の粒
子表面に二酸化チタンを被覆し、更にその上に酸化アル
ミニウムを被覆した粉体を用いているが、二酸化チタン
と酸化アルミニウムの重量比率が30:70〜70:3
0と、二酸化チタンの比率が多いため反射光が高くな
り、配合すると白っぽく不自然な仕上がりとなるため好
ましくない。
【0004】また、特開平6−56628号公報及び特
開平8−188723号公報では、シミ、ソバカス等を
カバーしながらも透明な素肌感の化粧仕上がりを有する
化粧料が提案されている。これらの基材として雲母等の
薄片状体質顔料をまず二酸化チタン又は有色顔料二酸化
チタンで被覆し、その上からシリカ層又は光を拡散反射
する粉体で被覆したものを用いているが、シリカの層で
被覆した場合は二酸化チタンとシリカの屈折率の差が大
きく、この両層の境界面で強い光の反射があるため、十
分な透明感が得られない。
【0005】また透明感がある仕上がりを得ることが可
能な化粧料においても、皮脂等によって化粧くずれが生
じると、透明感を維持することができなくなる。そこ
で、近年、皮脂による化粧くずれを防止する目的で、粉
体表面をフッ素化合物で処理して撥水・撥油性を付与す
ることが提案されている(特開昭55−167209号
公報、特開昭62−250074号公報、特開平1−1
80811号公報、米国特許第3632744号明細書
等)。しかしながら、このようなフッ素処理粉体を特に
メーキャップ化粧料に多用した場合には、はじき出され
た油、皮脂等が点在して目立ってしまうという問題があ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、使用
感(のび、つき等)、仕上がり(自然な仕上がり、透明
感のある仕上がり、毛穴やシミ、ソバカスが目立たない
等)が共に優れ、かつ長時間経過後も皮脂によるくずれ
やべたつきがなく、塗布直後の自然な、透明感のある仕
上がりを長時間維持することができる皮膚化粧料を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、特定の光学
特性を有する複合無機粉体(A)と微粒子酸化亜鉛
(B)を併用すると、十分なカバー力がありながらも透
明感があり、自然な仕上がりで、毛穴やシミ、ソバカス
が目立たなくなると共に、皮脂による化粧くずれが生じ
ず、仕上がりの非常にきめ細かい皮膚化粧料が得られ、
その仕上がりが長時間持続することを見出した。
【0008】本発明は、(A)複合無機粉体とタルク及
びスクワランの混合物(重量比 47:47:6)10
mgを黒色人工皮革表面の10cm×5cmの部分に均
一に塗布した試料について、入射光側と受光側にそれぞ
れS偏光板又はP偏光板を装着した変角分光測色計を用
いて、C光による2°視野の受光条件における表面反射
光量及び粉体層反射光量を測定したとき、入射光角45
°及び受光角45°の条件下と、入射光角45°及び受
光角0°の条件下で測定されたそれぞれの表面反射光量
の差が7〜15で、かつ入射光角45°及び受光角0°
で測定された表面反射光量と粉体層反射光量の差が−3
〜3である複合無機粉体、及び(B)微粒子酸化亜鉛を
含有する皮膚化粧料を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明においては、(A)成分の
複合無機粉体の光学特性を評価するために、当該複合無
機粉体とタルク及びスクワランの混合物を人工皮革上に
塗布した試料について、以下に詳述するように反射光量
を測定する。
【0010】即ち、10cm×5cmのポリウレタン製
人工皮革(黒色人工皮革;オカモト製OK−7,白色人
工皮革;オカモト製OK−マット)を用い、各人工皮革
に複合無機粉体とタルク及びスクワランの混合物(重量
比 47:47:6)を10mg塗布し、村上色彩技術
研究所製の2次元変角分光測色計GCMS−3を用い、
C光による2°視野の受光条件下で測定する。ここで、
タルクは平均粒子径(レーザー回折法で測定)が15〜
20μmのもの、例えばFK−300S(平均粒子径1
7.8μm(株)山口雲母工業所社製)、スクワランは
化粧品グレードのもの、例えばニッコールスクワラン
(日光ケミカル(株)社製)を使用する。かかる塗膜か
らの反射光には、図1に示すように、表面反射光、粉体
層反射光及び基底層反射光が含まれるが、入射光及び受
光における偏光モードに応じて、反射光成分がそれぞれ
異なる。測定にあたっては、入射光側と受光側にそれぞ
れS偏光板又はP偏光板を組合せて装着し、黒色人工皮
革で得た測定値と白色人工皮革で得た測定値とから、表
面反射光量、粉体層反射光量、基底層反射光量をそれぞ
れ算出することができる。
【0011】黒色人工皮革を用いて、入射光側にS偏光
板及び受光側にS偏光板を置いて測定した値をBss、入
射光側にS偏光板及び受光側にP偏光板を置いて測定し
た値をBsp、入射光側にP偏光板及び受光側にS偏光板
を置いて測定した値をBps、入射光側にP偏光板及び受
光側にP偏光板を置いて測定した値をBppとする。同様
に白色人工皮革を用いた場合は、それぞれWss、Wsp、
Wps、Wppとする。各測定値には、XYZ表色系におけ
る三刺激値X,Y,Zが含まれ、それぞれ個別の数値と
して測定することができる。各測定値から、表面反射光
Bは、
【0012】
【数1】
【0013】で表される。また、粉体層反射光Dfは、
【0014】
【数2】
【0015】で表される。また、基底層反射光Dbは、
【0016】
【数3】
【0017】で表される。これらより、表面反射光量Y
(SB)は、
【0018】
【数4】
【0019】粉体層反射光量Y(Df)は、
【0020】
【数5】
【0021】基底層反射光量Y(Db)は、
【0022】
【数6】
【0023】で表される。ここで、Y(Bsp)、Y(B
ps)等は、それぞれBsp、BpsのY値を示す。
【0024】使用する光源としては、昼光光源であるC
光を用い、受光視野は2°とする。測定は、入射角を4
5°で一定にして、受光角を0°〜90°まで5°刻み
で行い、反射光量差が一番大きい入射角45°/受光角
45°の条件下と、入射角45°/受光角0°の条件下
での測定値に着目する。
【0025】本発明の(A)成分は、これらの条件下で
のそれぞれの表面反射光量の差が7〜15であることが
第1の要件である。「表面反射光量の差」が15より大
きくなると、つやが出過ぎて顔がてかって見え、一方、
7より小さくなると、つやが少なく顔が暗くくすんだよ
うに見えてしまう。
【0026】更に、表面反射光量と粉体層反射光量の差
がわかりやすい、入射角45°/受光角0°の条件下で
の測定値から、表面反射光量と粉体層反射光量の差が−
3〜3であることが第2の要件である。「表面反射光量
と粉体層反射光量の差」が3より大きくなると、つやが
出過ぎて顔がてかって見え、−3より小さくなると、白
っぽい顔になってしまう。
【0027】本発明で用いる(A)成分の複合無機粉体
は、鱗片状基材上に他の金属酸化物を複合させてなり、
上記の光学特性を有するように設計される。その鱗片状
基材は、平均粒子径が2〜20μmで、厚みが0.05
〜1μmであることが好ましい。このような鱗片状基材
としては雲母、セリサイト、タルク、カオリン、スメク
タイト属粘土鉱物、合成マイカ、合成セリサイト、板状
二酸化チタン、板状シリカ、板状酸化アルミニウム、窒
化硼素、硫酸バリウム、板状チタニア・シリカ複合酸化
物等が挙げられるが、特にタルクが使用感の点で好まし
い。
【0028】これら鱗片状基材に複合化される金属酸化
物としては二酸化チタン(TiO2)、酸化鉄(Fe2
3)、酸化セリウム(CeO2)、酸化亜鉛(ZnO)、
シリカ(SiO2)、酸化マグネシウム(MgO)、酸
化アルミニウム(Al23)、酸化カルシウム(Ca
O)、酸化ジルコニウム(ZrO2)が挙げられるが、
特に二酸化チタン、酸化アルミウニム、シリカが屈折率
の点で好ましい。
【0029】(A)成分は、前記鱗片状基材に、前記金
属酸化物から選択される1〜3種類の屈折率の異なる金
属酸化物を、屈折率の高い方から順に被覆することによ
り調製される。当該金属酸化物は、(A)成分に要求さ
れるカバー力によって選択すればよい。カバー力の高い
粉体を得るためには、第1層に屈折率の高い金属酸化
物、例えば二酸化チタン等を被覆することが好ましい。
他方、カバー力の低い粉体を得るためには、第1層に中
程度の屈折率を持つ金属酸化物、例えば、酸化アルミニ
ウム等を被覆することが好ましい。次いで、必要により
第2層以上の層を形成していくが、光の反射を抑制し透
明感を出すために、第2層以上は第1層よりも屈折率の
小さい金属酸化物であることが望ましい。
【0030】金属酸化物の被覆方法は、前記のように選
択される金属酸化物の前駆物質である金属塩を所定量加
水分解し、あるいは、同様に所定量の有機金属化合物を
アルコール溶媒中で加水分解し、加水分解物を被覆すべ
き鱗片状基材あるいは被覆層を形成した複合粉体上に析
出させる方法等、従来の公知の方法が採用できる。例え
ば、鱗片状基材を水中に分散させ、これに所定量の硫酸
チタニル等の金属塩を添加し、アルカリ雰囲気で加水分
解し、鱗片状基材の表面に金属塩加水分解物を析出させ
ることにより、所定厚の二酸化チタン被覆層を得ること
ができる。また、最外層としてシリカを被覆する場合に
は、シリカより高い屈折率の被覆層を形成した鱗片状基
材の分散液に、所定量のアルカリ金属珪酸塩水溶液ある
いは有機珪素化合物等を添加し、必要に応じて酸または
アルカリを加えて、上記被覆層を形成した鱗片状基材の
表面に珪酸の重合物(加水分解縮重合物)を付着させる
等の方法により、所定の厚みのシリカ被覆層を形成する
ことができる。なお、シリカの被覆層を形成するには、
他の従来法を採用することもできる。
【0031】本発明において、金属酸化物の被覆膜厚
は、鱗片状基材あるいは金属酸化物を被覆した鱗片状基
材の幾何学的表面積、あるいは窒素吸着法等で測定され
る比表面積と、被覆する金属酸化物の密度より求めるこ
とができる。また、所定の膜厚となる金属酸化物の量か
ら、添加する所定量の金属塩、有機金属化合物を計算す
ることができる。
【0032】本発明において、より透明感を出すために
は、各被覆層の金属酸化物の膜厚は、計算値で50nm
以下であることが好ましい。
【0033】鱗片状基材上に二酸化チタン、酸化アルミ
ニウムの順に被覆する場合は、二酸化チタンと酸化アル
ミニウムの被覆量がTiO2/Al23の重量比で0.
42以下であることが、ぎらつき感を低減する点で好ま
しい。また、これら金属酸化物の合計の被覆量が(A)
成分の1〜50重量%(以下単に%と記載する)、特に
は、5〜40%であるのが好ましい。合計の被覆量が1
〜50%だと、透明性を維持しつつ、使用感が良好で、
毛穴等を目立たなくする効果を付与することができる。
一方、二酸化チタン、酸化アルミニウム、シリカの順に
被覆する場合は、二酸化チタンと酸化アルミニウムの被
覆量がTiO2/Al23の重量比で0.62以下、特
には、0.42以下であり、合計の被覆量が1〜50
%、特には、5〜40%であるのが好ましい。また、使
用感(きしみ感を低減する)の点から該粉体に対するS
iO2の被覆量が0.1〜30%、特には、0.2〜2
0%であるのが好ましい。
【0034】更に、(A)成分は、撥水撥油性を持たせ
るために表面をシリコーン、フッ素化合物、レシチン、
アミノ酸、ポリエチレン、金属石けん等の撥水撥油処理
剤で処理することが好ましい。また、(A)成分の粉体
に特開平11−49634号公報記載のスフィンゴシン
類縁体、ステロール類及び脂肪酸による表面処理を施し
処方中に配合すると、透明性が向上する上に、滑らかで
のびがよくしっとり感を有し、しかも皮膚刺激性の少な
い皮膚化粧料を得ることができる。(A)成分に対する
撥水撥油処理剤の処理量は、(A)成分100重量部に
対して0.05〜20重量部、特に1〜10重量部が、
十分な撥水撥油性、良好な使用感・耐光性が得られ好ま
しい。
【0035】(A)成分は、本発明の皮膚化粧料中に1
〜90%、特に10〜80%、更には20〜70%含有
するのが使用感(のび、付着性等)、仕上がり(透明
感、毛穴隠蔽性等)の点から好ましい。
【0036】本発明で用いる(B)成分の微粒子酸化亜
鉛は、化粧くずれが生じないことと使用感の点から比表
面積が10〜100m2/g、特に20〜80m2/gに
あるのが好ましい。ここで、比表面積はBET吸着法に
基づいて測定できる。
【0037】かかる微粒子酸化亜鉛は、特開平2−28
9506号公報、特開昭57−205319号公報等に
開示され、各種グレードのものが市販品として入手可能
である。(B)成分も、(A)成分と同様に撥水及び/
又は撥油化処理して使用することが好ましいが、フッ素
化合物で表面処理を行うと皮脂になじまなくなるので好
ましくない。また、(B)成分は、球状粉体等の感触向
上可能な他の粉体と複合化して、本発明の皮膚化粧料中
に含有することもできる。
【0038】(B)成分は、本発明の皮膚化粧料中に
0.1〜99%、特に2〜90%含有するのが好まし
い。
【0039】本発明の皮膚化粧料には、上記の必須成分
である(A)成分及び(B)成分以外に、化粧料用粉
体、例えばケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、
タルク、セリサイト、マイカ、カオリン等の無機粉体、
ポリアミド、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリスチ
レン、ポリウレタン等の有機粉体や有機タール系色素等
を含有してもよい。これらの粉体は、2種以上を組み合
わせて用いることもできる。
【0040】本発明の皮膚化粧料は、例えば化粧水、乳
液、クリーム等の基礎化粧料;粉白粉、固形白粉、フェ
イスパウダー、パウダーファンデーション、油性ファン
デーション、クリーム状ファンデーション、リキッドフ
ァンデーション、コンシーラー、口紅、リップクリー
ム、頬紅、アイライナー、アイシャドウ、アイブロウ等
のメークアップ化粧料等とすることができる。
【0041】
【実施例】(A)成分の製造例: 製造例1 タルク340gを純水3160gに添加して十分に分散
し、これに二酸化チタンとして濃度20%の硫酸チタニ
ル水溶液200gを加え、攪拌しながら加熱し5時間沸
騰させた。これを室温まで冷却し、濾過水洗後、110
℃で乾燥させて、二酸化チタンの水和物が被覆されたタ
ルクを得た。このうち320gを2680gの純水中で
よく分散させ、これに酸化アルミニウムとして濃度10
%の塩化アルミニウム水溶液800g及び尿素500g
を水1800gに溶かした溶液を加えてよく混合し、9
0℃で10時間加熱した後室温まで冷却した。これを濾
過水洗し、110℃で乾燥後、600℃で5時間焼成
し、酸化チタン、酸化アルミニウムで順次被覆されたタ
ルクを得た。更にこれを100g計量しエタノールと水
の混合溶剤(7:3の比率)1Lに加えて、よく分散さ
せた。これをシリカとして4重量%の正ケイ酸エチルエ
タノール溶液278gを加え、攪拌しながら50℃に加
熱し約10時間保持した。次にこれを冷却後濾過し、エ
タノール及び純水で十分洗浄し110℃で乾燥し、二酸
化チタン、酸化アルミニウム、シリカで順次被覆された
タルクを得た。
【0042】製造例2 セリサイト309gを純水3691gに添加して十分に
分散し、これに酸化アルミニウムとして濃度10%の塩
化アルミニウム水溶液912g及び尿素588gを水2
000gに溶かした溶液を加えてよく混合し、90℃で
10時間加熱した後室温まで冷却した。これを濾過水洗
し、110℃で乾燥後、600℃で5時間焼成し、酸化
アルミニウムで被覆されたセリサイトを得た。
【0043】製造例3 タルク368gを純水3132gに添加して十分に分散
し、これに二酸化チタンとして濃度20%の硫酸チタニ
ル水溶液158gを加え攪拌しながら加熱し5時間沸騰
させた。これを室温まで冷却し、濾過水洗後、110℃
で乾燥させて、二酸化チタンの水和物が被覆されたタル
クを得た。このうち314gを2686gの純水中によ
く分散させ、これに酸化アルミニウムとして濃度10%
の塩化アルミニウム水溶液860g及び尿素640gを
水2000gに溶かした溶液を加えてよく混合し、90
℃で10時間加熱した後室温まで冷却した。これを濾過
水洗し、110℃で乾燥後、600℃で5時間焼成し、
二酸化チタン、酸化アルミニウムで順次被覆されたタル
クを得た。
【0044】比較製造例1 タルク368gを純水3132gに添加して十分に分散
し、これに二酸化チタンとして濃度20%の硫酸チタニ
ル水溶液158gを加え、攪拌しながら加熱し5時間沸
騰させた。これを室温まで冷却し、濾過水洗後、110
℃で乾燥させて、二酸化チタンの水和物が被覆されたタ
ルクを得た。このうち374gを3126gの純水中で
よく分散させ、これに酸化アルミニウムとして濃度10
%の塩化アルミニウム水溶液264g及び尿素236g
を水800gに溶かした溶液を加えてよく混合し、90
℃で10時間加熱した後室温まで冷却した。これを濾過
水洗し、110℃で乾燥後、600℃で5時間焼成し、
二酸化チタン、酸化アルミニウムで順次被覆されたタル
クを得た。
【0045】実施例1(パウダーファンデーション) 表1及び表2に示す組成のパウダーファンデーション
を、下記製法に従って製造した。また、これらのファン
デーションの使用評価を、下記方法に従って実施した結
果も表1及び表2に示す。 (製法)成分(1)〜(17)を混合し粉砕機にて粉砕
した。これを高速ブレンダーに移し、成分(18)〜
(22)を80℃に混合溶解したものを加えて均一混合
した。更にこの混合物に成分(23)を加え混合した
後、再び粉砕してふるいを通した。これを金皿に圧縮成
型した。
【0046】(評価方法)パネラー10名により、顔に
試料を塗布したときの使用感(肌へののび、肌上での付
着性)と仕上がり(自然な仕上がり、透明感のある仕上
がり、毛穴が目立たない、シミ・ソバカスが目立たな
い、肌が明るく見える、きめ細かい仕上がり)、及び4
時間後の化粧持ち(きめ細かさ、くずれにくさ、べたつ
きのなさ)について官能評価し、以下の基準で判定し
た。 判定基準 ◎:8名以上が良好と回答 ○:5〜7名が良好と回答 △:2〜4名が良好と回答 ×:1名以下が良好と回答
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】本発明品は、いずれも使用感、仕上がり、
化粧持ちが優れていた。
【0050】 実施例2(固形白粉) (組成) 製造例1の無機複合粉体をフッ素処理したもの 50.0% (TiO2/A1203(重量比)0.42、被覆量合計28.4% SiO2処理量10%、表面反射光量の差13.7 表面反射光量と粉体層反射光量の差-1.2) 酸化亜鉛(比表面積50m2/g) 6.0 ステアリン酸亜鉛 4.0 フッ素処理硫酸バリウム 10.0 フッ素処理微粒子二酸化チタン 4.0 フッ素処理マイカ 5.0 フッ素処理タルク 残量 フッ素処理二酸化チタン 0.5 フッ素処理赤酸化鉄 0.1 フッ素処理黄酸化鉄 0.1 フッ素処理黒酸化鉄 0.01 流動パラフィン 6.0 パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル 2.7 ミツロウ 2.0 防腐剤 適量 香料 微量
【0051】 実施例3(ルースタイプフェイスパウダー) (組成) 製造例1の無機複合粉体をレシチン素処理したもの 55.0% (TiO2/A1203(重量比)0.42、被覆量合計28.4% SiO2処理量10%、表面反射光量の差13.5 表面反射光量と粉体層反射光量の差-2.7) 酸化亜鉛(比表面積75m2/g) 5.0 シリコーン処理二酸化チタン 0.5 シリコーン処理赤酸化鉄 0.1 シリコーン処理黄酸化鉄 0.1 シリコーン処理タルク 残量 シリコーン処理硫酸バリウム 20.0 メチルポリシロキサン(6cs) 1.0 防腐剤 適量 香料 微量
【0052】 実施例4(アイシャドー) (組成) 製造例2の無機複合粉体をフッ素処理したもの 45.0% (アルミナ処理22.8%、表面反射光量の差10.9 表面反射光量と粉体層反射光量の差-0.4) 酸化亜鉛(比表面積75m2/g) 7.0 ステアリン酸亜鉛 2.0 フッ素処理硫酸バリウム 5.0 フッ素処理微粒子二酸化チタン 4.0 シリコーン処理マイカ 残量 シリコーン処理タルク 10.0 シリコーン処理二酸化チタン 1.5 シリコーン処理赤酸化鉄 0.2 シリコーン処理黄酸化鉄 0.8 シリコーン処理黒酸化鉄 0.1 スクワラン 5.0 メチルポリシロキサン(6cs) 3.0 マイクロクリスタリンワックス 0.5 防腐剤 適量 香料 微量
【0053】 実施例5(頬紅) (組成) 製造例3の無機複合粉体をフッ素処理したもの 35.0% (TiO2/A1203(重量比)0.29、被覆量合計27.7% 表面反射光量の差9.8 表面反射光量と粉体層反射光量の差0.5) 疎水化処理酸化亜鉛(比表面積50m2/g) 5.0 ステアリン酸マグネシウム 2.0 フッ素処理硫酸バリウム 5.0 フッ素処理微粒子二酸化チタン 4.0 フッ素処理マイカ 残量 フッ素処理タルク 10.0 フッ素処理二酸化チタン 2.2 赤色226号 0.5 フッ素処理黄酸化鉄 0.3 フッ素処理黒酸化鉄 0.1 流動パラフィン 3.0 メチルポリシロキサン(6cs) 3.0 マイクロクリスタリンワックス 0.9 防腐剤 適量 香料 微量
【0054】実施例2〜5で得られた皮膚化粧料は、い
ずれも肌上でののび、付着性が良好で透明感があり、毛
穴やシミ、ソバカスが目立たず、肌が明るく滑らかに見
え、きめ細かい仕上がりになり、かつ経時で仕上がりが
変化せず長時間塗布直後の仕上がりを持続することがで
きる。
【0055】
【発明の効果】本発明の皮膚化粧料は、十分なカバー力
がありながらも透明感があり、自然な仕上がりで、毛穴
やシミ、ソバカスが目立たず、かつ経時で仕上がりが変
化せず長時間塗布直後の仕上がりを持続できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】表面反射光、粉体層反射光及び基底層反射光を
含む、塗膜からの反射光の説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C083 AB171 AB172 AB211 AB212 AB221 AB222 AB232 AB241 AB242 AB362 AB432 AB441 AB442 AC012 AC021 AC022 AC242 AC342 AC862 AD152 CC02 CC12 CC14 DD17 EE06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の(A)成分及び(B)成分: (A)複合無機粉体とタルク及びスクワランの混合物
    (重量比 47:47:6)10mgを黒色人工皮革表
    面の10cm×5cmの部分に均一に塗布した試料につ
    いて、入射光側と受光側にそれぞれS偏光板又はP偏光
    板を装着した変角分光測色計を用いて、C光による2°
    視野の受光条件における表面反射光量及び粉体層反射光
    量を測定したとき、入射光角45°及び受光角45°の
    条件下と、入射光角45°及び受光角0°の条件下で測
    定されたそれぞれの表面反射光量の差が7〜15で、か
    つ入射光角45°及び受光角0°で測定された表面反射
    光量と粉体層反射光量の差が−3〜3である複合無機粉
    体、(B)微粒子酸化亜鉛を含有する皮膚化粧料。
  2. 【請求項2】 (A)成分が、鱗片状基材上に二酸化チ
    タン、酸化アルミニウムの順に被覆してなり、それらの
    重量比(TiO2/Al23)が0.42以下の複合無
    機粉体である請求項1記載の皮膚化粧料。
  3. 【請求項3】 (A)成分が、鱗片状基材上に二酸化チ
    タン、酸化アルミニウム、シリカの順に被覆してなり、
    二酸化チタンと酸化アルミニウムの重量比(TiO2
    Al23)が0.62以下であり、かつSiO2の被覆
    量が0.1〜30重量%の複合無機粉体である請求項1
    記載の皮膚化粧料。
  4. 【請求項4】 (A)成分の鱗片状基材がタルクである
    請求項2又は3記載の皮膚化粧料。
  5. 【請求項5】 (B)成分の比表面積が10〜100m
    2/gである請求項1〜4のいずれか1項記載の皮膚化
    粧料。
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