JP2002098551A - 移動記録データ提供方法、移動記録データ作成システム及び移動記録データ作成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動端末を携帯した利用者が移動する場合の
移動の記録を示す移動記録データを提供する移動記録デ
ータ提供方法並びにその移動記録データを作成する移動
記録データ作成システム及び移動記録データ作成装置の
提供。 【解決手段】 参加者ＰはＧＰＳ受信機として機能する
移動端末２を携帯してオリエンテーリングに参加し、各
ポイント及び所望の地点において自位置の測定を行う。
そして、この測定により得られた位置データ、及びその
測定を行った時点を示す時間データを移動記録データ作
成装置１へ送信する。移動記録データ作成装置１は、受
信した位置データ及び時間データ並びに予め記憶してい
るコースデータに基づいて移動記録データを作成し、参
加者Ｐへ提供する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えばＧＰＳ（Gl
obal Positioning System ）を用いて移動端末の位置の
移動の記録を示す移動記録データを提供する移動記録デ
ータ提供方法、並びにその移動記録データを作成する移
動記録データ作成システム及び移動記録データ作成装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から、タイムを競う競技としてオリ
エンテーリング、マラソン又は自転車レース等が広く行
われており、多くの愛好者が競技に参加している。この
ような競技においては、競技の開催者側で事前に競技を
行う日時を定めておき、競技参加者はその競技当日の定
められた時間に競技場所に集まり競技を行う。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このように、従来では
競技当日の決められた時間に参加者が集まる必要がある
ため、その日に集まることができない場合はその競技に
参加することができなかった。すなわち、競技を行う時
間に制約があるために競技に参加する機会が制限されて
いた。

【０００４】ところで、近年はインターネットに代表さ
れる通信ネットワークが急速に普及しており、このよう
な通信ネットワークを用いて種々のサービスを提供する
コンピュータシステムが実現されている。また、このよ
うなコンピュータシステムは時間に制約されずに利用す
ることが可能である。

【０００５】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、自位置を測定する測定手段を備える移動端末を
携帯した利用者が通信ネットワーク上で公開されている
移動経路に対応して移動した場合に、その移動に係る位
置データ及び時間データを前記移動端末から受け付け、
前記移動経路に関する経路データ並びに前記受け付けた
位置データ及び時間データに基づいて移動記録データを
作成し提供することにより、時間に制約されずに参加者
が参加することが可能な競技を開催することができる移
動記録データ提供方法、並びにその移動記録データを作
成する移動記録データ作成システム及び移動記録データ
作成装置を提供することを目的とする。

【０００６】また本発明の他の目的は、作成された複数
の移動記録データを比較し、その比較した結果を示す比
較データを作成して参加者に提供することにより、他の
参加者の競技結果と自己の競技結果との比較を行うこと
ができる移動記録データ提供方法、並びにその移動記録
データを作成する移動記録データ作成システム及び移動
記録データ作成装置を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】第１発明に係る移動記録
データ提供方法は、通信ネットワークを用い、自位置を
測定する測定手段を備えた移動端末の位置が移動した場
合の移動の記録を示す移動記録データを提供する移動記
録データ提供方法であって、予め記憶している移動経路
に関する経路データを前記通信ネットワークを介して公
開し、前記測定手段によって測定された自位置を示す位
置データ及び前記測定手段によって自位置が測定された
時点を示す時間データを受け付け、受け付けた位置デー
タ及び時間データ並びに前記経路データに基づいて移動
記録データを作成し、作成した移動記録データを前記通
信ネットワークを介して提供することを特徴とする。

【０００８】第２発明に係る移動記録データ提供方法
は、第１発明に係る移動記録データ提供方法において、
前記公開した経路データに係る複数の移動記録データを
比較し、比較した結果を示す比較データを前記ネットワ
ークを介して提供することを特徴とする。

【０００９】第３発明に係る移動記録データ作成システ
ムは、自位置を測定する測定手段を具備する移動端末
と、該移動端末と通信する通信手段を具備する通信装置
と、該通信装置と通信する通信手段を具備し、前記移動
端末の位置が移動した場合の移動の記録を示す移動記録
データを作成すべくなしてある移動記録データ作成装置
とを備える移動記録データ作成システムにおいて、前記
移動記録データ作成装置は、移動経路に関する経路デー
タを記憶する経路データ記憶手段と、該経路データ記憶
手段によって記憶されている経路データを送信する手段
とを備え、前記移動端末は、前記測定手段によって測定
された自位置を示す位置データを記憶する位置データ記
憶手段と、前記測定手段によって自位置が測定された時
点を示す時間データを記憶する時間データ記憶手段とを
備え、前記通信装置は、前記位置データ記憶手段によっ
て記憶されている位置データ及び前記時間データ記憶手
段によって記憶されている時間データを受け付ける受付
手段と、該受付手段によって受け付けられた位置データ
及び時間データを前記移動記録データ作成装置へ送信す
る手段とを備え、前記移動記録データ作成装置は更に、
位置データ及び時間データを受信した場合、受信した位
置データ及び時間データ並びに前記経路データ記憶手段
によって記憶されている経路データに基づいて移動記録
データを作成する移動記録データ作成手段を備えること
を特徴とする。

【００１０】第４発明に係る移動記録データ作成システ
ムは、第３発明に係る移動記録データ作成システムにお
いて、前記移動記録データ作成装置は更に、前記移動記
録データ作成手段によって作成された複数の移動記録デ
ータを比較する移動記録データ比較手段と、該移動記録
データ比較手段によって比較された結果を示す比較デー
タを作成する比較データ作成手段とを備えることを特徴
とする。

【００１１】第５発明に係る移動記録データ作成装置
は、自位置を測定する測定手段を備える移動端末と通信
する通信手段を備える通信装置に接続され、前記移動端
末の位置が移動した場合の移動の記録を示す移動記録デ
ータを作成すべくなしてある移動記録データ作成装置で
あって、移動経路に関する経路データを記憶する経路デ
ータ記憶手段と、該経路データ記憶手段によって記憶さ
れている経路データを送信する手段と、前記測定手段に
よって測定された自位置を示す位置データ及び前記測定
された時点を示す時間データを前記通信装置を介して受
信した場合、受信した位置データ及び時間データ並びに
前記経路データ記憶手段によって記憶されている経路デ
ータに基づいて移動記録データを作成する移動記録デー
タ作成手段とを備えることを特徴とする。

【００１２】第６発明に係る移動記録データ作成装置
は、第５発明に係る移動記録データ作成装置において、
前記移動記録データ作成手段によって作成された複数の
移動記録データを比較する移動記録データ比較手段と、
該移動記録データ比較手段によって比較された結果を示
す比較データを作成する比較データ作成手段とを更に備
えることを特徴とする。

【００１３】第１発明、第３発明及び第５発明による場
合、移動記録データ作成装置は記憶している移動経路に
関する経路データを通信ネットワークを介して公開す
る。そして、自位置を測定する測定手段を備える移動端
末を携帯した利用者は、公開された経路データに対応し
て移動し、その移動に係る位置データ及び時間データを
移動端末によって測定する。

【００１４】このようにして測定された位置データ及び
時間データは通信装置を介して移動記録データ作成装置
へ送信される。移動記録データ装置は、位置データ及び
時間データを受信した場合、受信した位置データ及び時
間データ並びに前記記憶している経路データに基づいて
移動記録データを作成して利用者へ提供する。

【００１５】このように、利用者は、移動端末を携帯し
て通信ネットワークを介して公開されている経路データ
に対応して移動することによって、その移動の記録を示
す移動記録データを取得することができる。この移動記
録データを利用することによって、例えば公開されてい
る経路データに複数のポイントが示されており、そのポ
イントをすべて通過するまでのタイムを競うオリエンテ
ーリング等の競技を、参加者が決められた日時に集まる
ことなく行うことができる。すなわち、各参加者夫々が
都合の良い日時に別々に競技を行い、その競技の結果で
ある移動記録データを通信ネットワークを介して公開す
ることにより、タイムを競い合うことが可能になる。こ
の場合、時間の制約がなくなるため、制約がある場合に
比し、多くの利用者が競技に参加することが期待でき
る。

【００１６】また、移動記録データは競技に参加したこ
とを証明するデータであるため、このようなデータがな
い場合に比し、参加者の満足度を高めることができる。

【００１７】なお、オリエンテーリングに限らず、例え
ばマラソン、登山、ウォーキング、ヨット競技若しくは
自転車又は自動車レース等のようなタイムを競う競技も
同様にして時間に制約されずに行うことが可能になる。

【００１８】第２発明、第４発明及び第６発明による場
合、一の経路データに係る移動記録データを複数作成し
た場合、その複数の移動記録データの比較を行い、その
比較された結果を示す比較データを作成して利用者へ提
供する。

【００１９】これにより、自己の競技状況と他の参加者
の競技状況との比較を行うことができるため、その比較
の結果に基づいて各参加者のランク付けを行うことがで
きる等、競技性を高めることができる。

【００２０】

【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態を
示す図面に基づいて詳述する。図１は、本発明の移動記
録データ作成システムの構成を示す概念図である。図１
において１は移動の記録を示す移動記録データを作成す
る移動記録データ作成装置を示しており、該移動記録デ
ータ作成装置１は、インターネット等の通信ネットワー
ク１００を介してオリエンテーリングのコースに関する
コースデータ（経路データ）を公開している。

【００２１】オリエンテーリングに参加する参加者Ｐ
は、通信ネットワーク１００に接続することが可能なパ
ーソナルコンピュータ等の通信装置を用いて、移動記録
データ作成装置１によって公開されているコースデータ
を取得し確認する。そしてそのコースデータをプリンタ
等の出力装置を用いて用紙上にプリントアウトした後、
又はそのコースデータを携帯端末等に記憶させた後、そ
の用紙又は携帯端末を持参してオリエンテーリングに参
加する。

【００２２】また参加者Ｐは、ＧＰＳ受信機として機能
する移動端末２を携帯している。この移動端末２は、人
工衛星である３機以上のＧＰＳ衛星１０，１０…から送
信される信号を受信することによって自位置の緯度及び
経度を測定することができる。この測定した緯度及び経
度は移動端末２の自位置を示す位置データとして記憶さ
れる。また移動端末２にはその自位置の測定を行った時
点を示す時間データも位置データと併せて記憶される。

【００２３】移動端末２に記憶されている位置データ及
び時間データは、以下に説明する３通りの方法により、
通信ネットワーク１００を介して移動記録データ作成装
置１へ送信される。

【００２４】第１の方法は、携帯電話又はＰＨＳ等の携
帯型電話機３を用いる方法である。この携帯型電話機３
は移動端末２と通信するための通信インタフェースを備
えている。そして携帯型電話機３は、移動端末２の記憶
部に記憶されている位置データ及び時間データを前記通
信インタフェースを介して取得し、取得した位置データ
及び時間データを通信ネットワーク１００を介して移動
記録データ作成装置１へ送信する。

【００２５】第２の方法は、データ送信代行店４０に備
えてあるパーソナルコンピュータ等の通信装置４を用い
る方法である。この通信装置４は移動端末２と通信する
ための通信インタフェースを備えている。参加者Ｐは競
技終了後にデータ送信代行店４０に立ち寄り、データ送
信代行店４０の従業員に移動端末２を渡す。そしてこの
従業員は移動端末２に記憶されている位置データ及び時
間データを前記通信インタフェースを介して通信装置４
に入力し、この入力された位置データ及び時間データを
通信ネットワーク１００を介して移動記録データ作成装
置１へ送信する。

【００２６】このようにデータ送信代行店４０を利用す
ることにより、参加者がパーソナルコンピュータ等の通
信装置を所有していない場合、又は装置の操作に不慣れ
な場合であっても、容易に本発明の移動記録データ作成
システムを利用することができる。

【００２７】また、第３の方法は、参加者Ｐの自宅５０
に備えてある通信装置５を用いる方法である。この通信
装置５も上述した通信装置４と同様に、移動端末２と通
信するための通信インタフェースを備えている。参加者
Ｐは競技終了後に帰宅した際、移動端末２に記憶されて
いる位置データ及び時間データを前記通信インタフェー
スを介して通信装置５に入力し、入力された位置データ
を通信ネットワーク１００を介して移動記録データ作成
装置１へ送信する。

【００２８】移動記録データ作成装置１は、上述した３
通りの何れかの方法により受信した位置データ及び時間
データ並びに上述したコースデータに基づき後述する手
順にしたがって移動記録データを作成する。

【００２９】なお、移動端末２が移動記録データ作成装
置１と通信する手段を備えることによって、携帯型電話
機３、通信装置４又は通信装置５の何れかの装置を介す
ことなく、移動端末２から移動記録データ作成装置１へ
位置データ及び時間データを直接送信するようにしても
よい。

【００３０】図２は、本発明の移動記録データ作成装置
１の構成を示すブロック図である。図２において、１１
はＣＰＵを示しており、該ＣＰＵ１１は以下のハードウ
ェア各部と接続されていて、それらを制御すると共に、
ハードディスク１３に格納された種々のコンピュータプ
ログラムを実行する。

【００３１】ＲＡＭ１２は、例えばＳＲＡＭ又はＤＲＡ
Ｍ等で構成され、コンピュータプログラムの実行時に発
生する一時的なデータを記憶する。

【００３２】またハードディスク１３は、移動記録デー
タ作成装置１の動作に必要な種々のコンピュータプログ
ラム及び各種のデータを格納している。この格納されて
いるコンピュータプログラムの中には、ＷＷＷサーバソ
フトウェアＷＳのコンピュータプログラムが含まれてお
り、ＣＰＵ１１がこのコンピュータプログラムを実行す
ることにより移動記録データ作成装置１はＷＷＷサーバ
として機能する。

【００３３】また、モデム１４は、アナログ回線を介し
て通信ネットワーク１００と接続するための通信インタ
フェースである。なお、モデム１４の代わりにＤＳＵ
（Digital Service Unit）を備えることにより、ベース
バンド伝送方式のデジタル回線を介して通信ネットワー
ク１００と接続するようにしてもよい。

【００３４】さらにハードディスク１３は、後述する３
つのデータベース（コースデータＤＢ１３ａ、移動記録
データＤＢ１３ｂ及びランキングデータＤＢ１３ｃ）を
有している。

【００３５】第１のデータベースであるコースデータＤ
Ｂ１３ａは、上述したようにオリエンテーリングのコー
スに関するデータであり、各ポイントの位置等が示され
ているコースデータを格納する。このコースデータＤＢ
１３ａには複数のコースデータが格納されており、参加
者Ｐはそれらのコースデータの中から所望のものを取得
することができる。

【００３６】なお、コースデータＤＢ１３ａに格納され
ている各コースデータ夫々には、そのコースデータに係
るコースを識別するためのコース識別子（以下、コース
ＩＤという）が付与されている。

【００３７】第２のデータベースである移動記録データ
ＤＢ１３ｂは、参加者Ｐから受け付けた位置データ及び
時間データ並びに予め記憶しているコースデータに基づ
き後述する手順にしたがって作成された移動記録データ
を格納する。この移動記録データには、参加者が実際に
移動した経路及び各ポイントにおける通過タイム等のデ
ータが含まれている。

【００３８】第３のデータベースであるランキングデー
タＤＢ１３ｃは、移動記録データＤＢ１３ｂに格納され
ている複数の移動記録データの比較を後述する手順にし
たがって行い、その比較した結果をランキングとして示
したランキングデータを格納する。

【００３９】なお、ランキングデータＤＢ１３ｃに格納
されている各ランキングデータ夫々に対しては、どのコ
ースに係るランキングであるかを判別するために、上述
したコースデータと同様にコースＩＤが付与されてい
る。

【００４０】上述した３つのデータベース夫々に格納さ
れているコースデータ、移動記録データ及びランキング
データの夫々のデータは、ＷＷＷ技術を用いて通信ネッ
トワーク１００上に公開される。これによりＷＷＷブラ
ウジング機能を有する通信装置を利用することができる
参加者は、これらのデータを容易に取得することができ
る。

【００４１】図３は、コースデータＤＢ１３ａに格納さ
れているコースデータを表示画面上に表示する場合の画
面例を示す説明図である。この画面例は、参加者Ｐが通
信装置を用いて移動記録データ作成装置１からコースデ
ータを取得した場合に、その通信装置が備えるディスプ
レイ等の表示部にて表示されるものである。

【００４２】図３において、ＢＷはＷＷＷブラウザの表
示ウィンドウを示しており、この表示ウィンドウＢＷ上
には、ＨＴＭＬ形式で表現されたコースデータが表示さ
れている。上述したように、参加者Ｐは、このコースデ
ータを用紙上にプリントアウトする等して持参した上で
競技を行う。

【００４３】図４は、本発明の移動記録データ作成シス
テムに用いられる移動端末２の構成を示すブロック図で
ある。図４において２１はＣＰＵを示しており、該ＣＰ
Ｕ２１は以下のハードウェア各部と接続されていて、そ
れらを制御すると共に、ＲＯＭ２２に格納された種々の
コンピュータプログラムを実行する。

【００４４】ＲＯＭ２２は、移動端末２の動作に必要な
種々のコンピュータプログラムを格納している。またＲ
ＡＭ２３は、例えばＳＲＡＭ等で構成され、コンピュー
タプログラムの実行時に発生する一時的なデータを記憶
する。

【００４５】ＧＰＳ受信部２４は、ＧＰＳ衛星１０，１
０…から出力される信号を受信する。このＧＰＳ受信部
２４にて受信した信号に基づいて測定された自位置の緯
度及び経度を示す位置データはＲＡＭ２３に記憶され
る。

【００４６】入力部２５は、参加者Ｐから移動端末２に
対する指示（自位置を測定する旨の指示又は後述する計
時に関する指示等）を受け付けるための入力装置であ
る。また表示部２６は、液晶ディスプレイで構成されて
おり、位置データ及び時間データ等の各種のデータの表
示を行う。

【００４７】通信インタフェース２７は、例えばＲＳ−
２３２Ｃ等の規格に基づいた通信装置より構成され、携
帯型電話機３，通信装置４又は５との通信を行う。

【００４８】計時手段２８は、参加者Ｐから入力部２５
を介して計時開始指示を受け付けた場合に計時を開始す
る。そして、同じく入力部２５を介して自位置の測定要
求を受け付けた場合、計時開始時点からその測定要求に
基づいて自位置の測定を行った時点までの時間を算出
し、これを時間データとする。この時間データは位置デ
ータと共にＲＡＭ２３に記憶される。

【００４９】次に実施の形態１における本発明の移動履
歴情報作成システムの動作について説明する。図５は、
本発明の移動記録データ作成装置１の動作の流れを示す
フローチャートである。参加者Ｐは、競技終了後に、上
述した３通りの何れかの方法を用いて移動端末２のＲＡ
Ｍ２３に記憶された位置データ及び時間データ並びに自
己が参加したコースデータに係るコースＩＤを移動記録
データ作成装置１に対して送信する。

【００５０】なお、上述した携帯型電話機３を用いて位
置データ及び時間データ並びにコースＩＤを送信する場
合、その携帯型電話機３を携帯しながら競技を行うこと
によって、位置データ及び時間データを測定する都度、
移動記録データ作成装置１に対して送信することが可能
である。すなわち競技終了後に位置データ及び時間デー
タをまとめて送信するのではなく、競技中に随時送信す
ることができる。なお、この場合、コースＩＤについて
は、最初に位置データ及び時間データを送信する場合に
のみ送信すればよく、位置データ及び時間データを測定
する都度併せて送信しなくてもよい。

【００５１】移動記録データ作成装置１は、位置デー
タ、時間データ及びコースＩＤを受信した場合（Ｓ１０
１）、受信したコースＩＤによって識別されるコースに
係るコースデータをコースデータＤＢ１３ａから検索す
る（Ｓ１０２）。

【００５２】次に移動記録データ作成装置１は、ステッ
プＳ１０１にて受信した位置データ及び時間データを、
ステップＳ１０２にて検索したコースデータ上に出力す
る（Ｓ１０３）ことにより、移動記録データを作成す
る。そして作成した移動記録データを移動記録データＤ
Ｂ１３ｂに格納する（Ｓ１０４）。

【００５３】これによりこの格納された移動記録データ
は通信ネットワーク１００を介して公開されることにな
り、参加者Ｐは、通信ネットワーク１００に接続するこ
とが可能な通信装置を用いて自己に係る移動記録データ
を容易に取得することができる。

【００５４】なお、移動記録データ作成装置１が、プリ
ンタ等の出力装置を備えており、この出力装置にて移動
記録データを用紙上に印刷し、印刷した移動記録データ
を郵送等の手段を用いて各参加者に送付するようにして
もよい。この場合、通信ネットワーク１００に接続する
ことが可能な通信装置を有していない場合又はその通信
装置の操作に精通していない場合であっても、移動記録
データを容易に取得することができる。

【００５５】また、通信ネットワーク１００等を介して
参加者Ｐから写真等の画像ファイル又は音声メッセージ
等の音声ファイルを受け付け、これらのファイルを移動
記録データにリンク付けすることにより、競技に参加し
たことの記念として価値の高い移動記録データを提供す
ることも可能である。

【００５６】次に移動記録データ作成装置１は、ステッ
プＳ１０１にて受信したコースＩＤによって識別される
コースに係るランキングデータをランキングデータＤＢ
１３ｃから検索する（Ｓ１０５）。そして、検索された
ランキングデータに係る移動記録データと、ステップＳ
１０３にて作成された移動記録データとを比較する（Ｓ
１０６）。ここでこの比較は、例えばコースデータに示
されているすべてのポイントを通過するまでのタイムの
比較を行い、ステップＳ１０３にて作成された移動記録
データに係るタイムが全体の中で何番目に良いタイムで
あるかを判定すること等により行う。

【００５７】ステップＳ１０６にて実行された比較の結
果に基づいて、移動記録データ作成装置１は、ステップ
Ｓ１０５にて検索したランキングデータを更新する（Ｓ
１０７）。そして更新後のランキングデータをランキン
グデータＤＢ１３ｃに格納する（Ｓ１０８）。

【００５８】これによりこの格納されたランキングデー
タは通信ネットワーク１００を介して公開されることに
なり、参加者Ｐは、移動記録データを取得した場合と同
様にして自己に係るランキングデータを容易に取得する
ことができる。その結果、自己の競技の結果と他の参加
者の競技の結果との比較を行うことができる。

【００５９】図６は、ランキングデータを表示画面上に
表示する場合の画面例を示す説明図である。この画面例
は、参加者Ｐが通信装置を用いて移動記録データ作成装
置１からランキングデータを取得した場合に、その通信
装置が備えるディスプレイ等の表示部にて表示されるも
のである。図６において、ＢＷはＷＷＷブラウザの表示
ウィンドウを示しており、この表示ウィンドウＢＷ上に
は、ＨＴＭＬ形式で表現されたランキングデータが表示
されている。

【００６０】図６に示すとおり、表示ウィンドウＢＷ上
には各ランク毎に詳細ボタンＳ，Ｓ…が用意されてお
り、一の詳細ボタンＳがクリックされた場合、そのクリ
ックされた詳細ボタンＳに係るランクの移動記録データ
が移動記録データ作成装置１から送信され、表示ウィン
ドウＢＷ上に表示される。これにより各ポイントにおけ
る通過タイム等のより詳細なデータを確認することがで
きる。

【００６１】なお、位置データ及び時間データを競技終
了後にまとめて移動記録データ作成装置１に対して送信
するのではなく、上述したように、競技中に位置データ
及び時間データを測定する都度送信する場合、競技の途
中経過をランキングデータとして示すようにしてもよ
い。この場合、そのランキングデータにより他の競技者
の競技における途中経過を確認することによって自己が
とりうる競技上の作戦を変更すること等が可能になるた
め、競技性をより高めることが可能になる。

【００６２】また、上述した各実施の形態においては、
正確な緯度及び経度が分かっている基地局を設け、移動
端末２がこの基地局から受信する補正データを利用して
位置データを補正することにより高精度の位置測定を行
うことができる、いわゆるＤＧＰＳ方式を用いてもよ
い。

【００６３】本発明の移動記録データ作成システムは、
上述した実施の形態に限定されるものではなく、例え
ば、マラソン、登山、ウォーキング、ヨット競技、ラリ
ー競技若しくは自転車又は自動車レース等の等において
も同様にして利用することが可能であり、時間に制約さ
れることなくこれらの競技を行うことが可能なる。

【００６４】ここで、ラリー競技等の競技の場合では、
複数のポイント夫々に予定到着時間が予め設定されてお
り、この予定到着時間と実際の到着時間との誤差によっ
て順位が決定される。したがって、本発明の移動記録デ
ータシステムをこのような競技に適用する場合、上述し
た誤差に基づいて算出される得点等を用いることにより
ランキングデータが作成される。

【００６５】また、オリエンテーリング等の競技の場合
では、各ポイントにおいてクイズを用意しておき、その
クイズの正答率に基づいてランキングデータを作成する
こと等も可能である。

【００６６】

【発明の効果】以上詳述した如く、請求項１に記載の移
動記録データ提供方法、請求項３に記載の移動記録デー
タ作成システム及び請求項５に記載の移動記録データ作
成装置によれば、移動端末を携帯した利用者が通信ネッ
トワーク上で公開されている移動経路に対応して移動し
た場合に、その移動に係る位置データ及び時間データを
受け付け、前記移動経路に関する経路データ並びに前記
受け付けた位置データ及び時間データに基づいて移動記
録データを作成し提供することにより、時間を選ばずに
各種の競技に参加することができる。

【００６７】また、請求項２に記載の移動記録データ提
供方法、請求項４に記載の移動記録データ作成システム
及び請求項６に記載の移動記録データ作成装置によれ
ば、作成された複数の移動記録データを比較し、その比
較した結果を示す比較データを作成し提供することによ
り、他の参加者の競技結果と自己の競技結果との比較を
行うことができる等、本発明は優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の移動記録データ作成システムの構成を
示す概念図である。

【図２】本発明の移動記録データ作成装置の構成を示す
ブロック図である。

【図３】コースデータＤＢに格納されているコースデー
タを表示画面上に表示する場合の画面例を示す説明図で
ある。

【図４】本発明の移動記録データ作成システムに用いら
れる移動端末の構成を示すブロック図である。

【図５】本発明の移動記録データ作成装置の動作の流れ
を示すフローチャートである。

【図６】ランキングデータを表示画面上に表示する場合
の画面例を示す説明図である。

【符号の説明】

１ 移動記録データ作成装置 ２ 移動端末 ３ 携帯型電話機 ４，５ 通信装置 １０ ＧＰＳ衛星 １００ 通信ネットワーク Ｐ 参加者

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 通信ネットワークを用い、自位置を測定
   する測定手段を備えた移動端末の位置が移動した場合の
   移動の記録を示す移動記録データを提供する移動記録デ
   ータ提供方法であって、 予め記憶している移動経路に関する経路データを前記通
   信ネットワークを介して公開し、前記測定手段によって
   測定された自位置を示す位置データ及び前記測定手段に
   よって自位置が測定された時点を示す時間データを受け
   付け、受け付けた位置データ及び時間データ並びに前記
   経路データに基づいて移動記録データを作成し、作成し
   た移動記録データを前記通信ネットワークを介して提供
   することを特徴とする移動記録データ提供方法。
2. 【請求項２】 前記公開した経路データに係る複数の移
   動記録データを比較し、比較した結果を示す比較データ
   を前記ネットワークを介して提供することを特徴とする
   請求項１に記載の移動記録データ提供方法。
3. 【請求項３】 自位置を測定する測定手段を具備する移
   動端末と、該移動端末と通信する通信手段を具備する通
   信装置と、該通信装置と通信する通信手段を具備し、前
   記移動端末の位置が移動した場合の移動の記録を示す移
   動記録データを作成すべくなしてある移動記録データ作
   成装置とを備える移動記録データ作成システムにおい
   て、 前記移動記録データ作成装置は、 移動経路に関する経路データを記憶する経路データ記憶
   手段と、 該経路データ記憶手段によって記憶されている経路デー
   タを送信する手段とを備え、 前記移動端末は、 前記測定手段によって測定された自位置を示す位置デー
   タを記憶する位置データ記憶手段と、 前記測定手段によって自位置が測定された時点を示す時
   間データを記憶する時間データ記憶手段とを備え、 前記通信装置は、 前記位置データ記憶手段によって記憶されている位置デ
   ータ及び前記時間データ記憶手段によって記憶されてい
   る時間データを受け付ける受付手段と、 該受付手段によって受け付けられた位置データ及び時間
   データを前記移動記録データ作成装置へ送信する手段と
   を備え、 前記移動記録データ作成装置は更に、 位置データ及び時間データを受信した場合、受信した位
   置データ及び時間データ並びに前記経路データ記憶手段
   によって記憶されている経路データに基づいて移動記録
   データを作成する移動記録データ作成手段を備えること
   を特徴とする移動記録データ作成システム。
4. 【請求項４】 前記移動記録データ作成装置は更に、 前記移動記録データ作成手段によって作成された複数の
   移動記録データを比較する移動記録データ比較手段と、 該移動記録データ比較手段によって比較された結果を示
   す比較データを作成する比較データ作成手段とを備える
   ことを特徴とする請求項３に記載の移動記録データ作成
   システム。
5. 【請求項５】 自位置を測定する測定手段を備える移動
   端末と通信する通信手段を備える通信装置に接続され、
   前記移動端末の位置が移動した場合の移動の記録を示す
   移動記録データを作成すべくなしてある移動記録データ
   作成装置であって、 移動経路に関する経路データを記憶する経路データ記憶
   手段と、 該経路データ記憶手段によって記憶されている経路デー
   タを送信する手段と、 前記測定手段によって測定された自位置を示す位置デー
   タ及び前記測定された時点を示す時間データを前記通信
   装置を介して受信した場合、受信した位置データ及び時
   間データ並びに前記経路データ記憶手段によって記憶さ
   れている経路データに基づいて移動記録データを作成す
   る移動記録データ作成手段とを備えることを特徴とする
   移動記録データ作成装置。
6. 【請求項６】 前記移動記録データ作成手段によって作
   成された複数の移動記録データを比較する移動記録デー
   タ比較手段と、 該移動記録データ比較手段によって比較された結果を示
   す比較データを作成する比較データ作成手段とを更に備
   えることを特徴とする請求項５に記載の移動記録データ
   作成装置。