JP2002091499A - ウインドウ圧縮/伸張方法 - Google Patents

ウインドウ圧縮/伸張方法

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JP2002091499A JP2001180598A JP2001180598A JP2002091499A JP 2002091499 A JP2002091499 A JP 2002091499A JP 2001180598 A JP2001180598 A JP 2001180598A JP 2001180598 A JP2001180598 A JP 2001180598A JP 2002091499 A JP2002091499 A JP 2002091499A
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Charles D Lueck
ディ、リュエック チャールズ
Alec C Robinson
シー、ロビンソン アレック
Jonathan L Rowlands
エル、ロウランズ ジョナサン
S Hays Jeffrey
エス、ヘイズ ジェフリー
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Texas Instruments Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オーディオコーダのウインドウ表(22)
を、質の低下なしに、元のサイズの8分の1以下に圧縮
する。 【解決手段】 ウインドウ表(22)についての記憶要
請を、複数回の差分により減少させる。任意の2つの隣
接するウインドウサンプルの差は比較的に小さいので、
この差を記憶する方が、実際のサンプルを記憶するよ
り、効率がよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、あらゆる変形に基
づくオーディオコーダまたは、ウインドウイング段を使
用するオーディオコーダに適用することのできる圧縮/
伸張のための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】1991年、動画専門家グループ(MP
EG)、即ち国際標準化機構(ISO)のもとで組織さ
れたグループは、オーディオ・ビデオシステム規格とし
て、MPEG−1を作った。MPEG−1は、3つの
「層」を持っていた。最初の2つの層1と2は、より簡
単なオーディオコーディング及びデコーディングアルゴ
リズムであり、一方、第3の層は、MP3と名づけら
れ、より複雑なオーディオコーディング及びデコーディ
ングシステムであったものが、つい最近、悪評を受ける
ようになった。MPEG−1は、単数チャンネルのステ
レオ規格であり、32−48kHzサンプリング速度で
動作する。1994年ごろ、MPEG−2が3つの同じ
層から成るものとして作られたが、今回は、複数チャン
ネルであって、あるいは、5つの方向と1つのサブウー
ファに対して(5.1)という名前で呼ばれた。中央、
左、右、左周囲音声、右周囲音声、及び低周波数エクサ
イタ(exciter)(LFE)である。また、MPEG−2
は、ずっと低いサンプリング速度でも動作した。MPE
G−1の32−48kHzに対して、12−32kHz
である。更に、MPEG−2は、MPEG−1と下位互
換性(BAC)があり、これは、MPEG−2がすべて
のMPEG−1のデータストリームを再生することがで
きることを意味していた。
【0003】より最近になって、1997年ごろ、前記
規格が下位互換性(BAC)を持つ必要がなければ、オ
ーディオコーディング及びデコーディングは、更に最適
化することができるという考えがあった。その結果、オ
ーディオコーディング及びデコーディング規格MPEG
−2非下位互換性(NBC)が開発されたが、名前が示
すとおり、以前の規格MPEG−1及びMPEG−2と
は下位互換性を持たなかった。この規格は、商業的に所
望されるものではなかった(何故なら、名前自体に非下
位互換性という意味がこめられていた)ので、MPEG
−2上級オーディオコーディング(AAC)に変更され
た。MPEG−2AACは、複数チャンネルシステムで
あって、48チャンネルまで持つことができ(外国語適
用が可能となった)、MP3@64kbpsに対して6
4kbpsのMP3(MPEG−1の第3層)と比較す
るなら、単数等価(mono equivalence)を有する。
【0004】変形に基づくオーディオデコーダならどん
なものでも、解凍されたデータを時間ドメイン出力サン
プルに変形する最終「ウインドウ−重複−加算」段があ
る。この段を実現するのに、メインデータに必要なもの
は、現在解凍されたデータを含む入力バッファと、以前
に解凍されたデータを含む状態バッファと、「ウインド
ウ」係数を記憶する定数表である。これらのウインドウ
表は、出力信号の質に直接的に影響し、この質を高く維
持するには、表には、かなりの量の記憶、約2−4kが
必要である。また、オーディオ圧縮アルゴリズムは、複
数ウインドウ形状をサポートするので、必要な記憶は4
−8kあるいはそれ以上になることがある。組み込みに
適用された場合は、メモリが非常に制限されるので、こ
れらの表のサイズを減らすことが必要になる。
【0005】
【発明の要約】テキサス・インスツルメンツ社は、質の
低下なしに、オーディオコーダのウインドウ表を、元の
サイズの1/8(あるいは、それ未満)まで圧縮するた
めの専有の技術を開発した。この技術は、あらゆる変形
に基づくオーディオコーダ、あるいはウインドウイング
段を使用するどんなオーディオコーダにも適用すること
ができる。テキサス・インスツルメンツ社が開発したオ
ーディオコーダのウインドウ表に対する記憶要求を減少
させる新規技術は、複数差分に基づくものである。2つ
の隣接するウインドウサンプルの間の差は、比較的に小
さいので、この差を記憶する方が、実際のサンプルを記
憶するより効率が良い。更に、最初の差分信号における
任意の2つの隣接するサンプルの間の差は小さいので、
この差を記憶する方が効率が良い。この技術は、繰り返
して行うことによって、リターンを小さくし、圧縮を
“undo”するのに必要な演算上の要求を上げることがで
きる。差分を行う最適な回数は、具体的にはアプリケー
ション及びウインドウ形状に依存する。
【0006】
【実施の形態】ウインドウ−重複−加算の概念は、オー
ディオエンコーダの視点から見るのが最も簡単に説明す
ることができる。ほとんどの任意のオーディオ圧縮アル
ゴリズムを導入する場合、時間ドメイン入力信号(例え
ば、コンパクトディスクのオーディオ)は、サンプルの
重複するセクションに分割され、それぞれがウインドウ
により乗算され、変形により分析される。図1は、この
過程においてどのように各セクションのウインドウが重
複するかを示す。換言すると、図1は、ウインドウ−重
複−加算のプロセスを示す。各ウインドウが先行するウ
インドウと半分重複していることに注意されたい。
【0007】重複するセクションは、時間解像度(time
resolution)を増加させ、変形出力値mp量子化の結果
としての不連続効果を減少させるための手段を提供する
(これにより、データ減少が達成される)。オーディオ
レコーダは、エンコーダで行われるステップを逆にする
必要があり、ここでも、ウインドウ−重複−加算段が必
要となる。ウインドウの形状は、それが平方され、それ
自身と重複加算されたときに、定数になるように選択さ
れる。AAC正弦ウインドウにより、それが、この制約
に合うことを簡単に証明することができる。
【0008】AAC正弦ウインドウは、以下のように定
義することができる。 2つの(分析及び合成)ウインドウ−重複−加算段か
ら、次の等式が得られる。 これらのウインドウ表22がどのくらいのデータを必要
とするかを示すために、このセクションは、例えば、M
PEG−2 AACを使用して、メモリ演算を行う。2
つの異なるウインドウ形状がエンコーダに通知されなけ
ればならない。これらは、正弦形状とドルビー形状であ
る。正弦形状は、正弦波関数であるから、ウインドウ全
体を通じて予測することができる。正弦波のたった4分
の1を記憶するだけで、ウインドウ形状の全体を再生す
ることができる。ドルビーウインドウは、そうはいかな
い。ドルビーウインドウ形状は、正弦のような既知の関
数には従わないが、正弦波に非常に近い形状(Dolb
yが所有する専有アルゴリズムにより定義される)を有
しており、それは、ウインドウの中央点に対して対称的
である。ドルビー形状は、ウインドウの中央点に対して
対称的であるため、ウインドウ全体を再生するには、少
なくともドルビー形状の半分を記憶しなければならな
い。ドルビー形状のウインドウについては、ウインドウ
の半分を記憶しているので、正弦ウインドウ形状につい
ても、ウインドウの半分を記憶することになる。
【0009】AACにおけるウインドウ長さは、長い変
形では2048サンプルであり、短い変形では256サ
ンプルである。換言すると、ウインドウ1つにつき、長
い変形を2048回サンプルし、短い変形を256回サ
ンプルすることになる。前述のように、アルゴリズムの
設計者達は、ウインドウ形状を対称的にすることによっ
て、1024のウインドウサンプルだけを記憶すれば良
いようにした。デコーダが高品質出力を生成するため
に、これらのウインドウサンプル表22は、少なくとも
16ビット精度(2バイト)で、好ましくは32ビット
精度(4バイト)で記憶されなければならない。つま
り、最高の品質のためには、AACにおける1つの長い
ウインドウが、4バイトx1024サンプル=4096
バイトの記憶を必要とする。短いウインドウについて
は、4バイトx128サンプル=512バイトである。
記憶要求を更に悪化させることに、AACは2つの異な
る形状のウインドウをサポートするので、合計は、2x
(4096+512)=9216バイトになる。明らか
に、この数字は、メモリあるいはキャッシュ制限がきつ
い場合には、組み込まれたアプリケーションにおいて減
少させるのが好ましい。
【0010】好ましい実施の形態に基づく複数差分を使
用してオーディオコーダのウインドウ表を圧縮する方法
は、図2aに示されたように、信号処理ダイアグラムと
して説明することができる。ウインドウ係数18が、係
数{1、−1}の2タップFIRフィルタへの入力信号
だとする。このフィルタの差分式は、次のようになる。 このためのz変形は、以下のようになる。 複数の差分を演算することは、このフィルタを直列に実
行することと等価である。N連続差分が演算されれば、
システムのz変形は次のようになる。 圧縮された表22が使用できるようにするには、それを
次のようにフィルタリングして、デコーダ内で解凍され
なければならない。 これは、次のようなフィルタを実行するのと等価であ
る。 直列でN回。このフィルタの差分式は、以下のようにな
る。
【0011】図2aは、ウインドウ圧縮フィルタ10に
導入されたウインドウ圧縮過程の信号処理の流れを示す
ダイアグラムであり、図2bは、ウインドウ伸張フィル
タ20に導入されたウインドウ伸張過程の信号処理の流
れを示すダイアグラムであり、どちらも本発明の好まし
い実施の形態に基づく。ウインドウ圧縮は、ウインドウ
サンプル値に微分(又は差分)を行い、ウインドウ伸張
は、ウインドウサンプル値に積分(又は合計)を行う。
ウインドウ圧縮フィルタ10の入力は、ウインドウ伸張
フィルタ20の出力と等しくなければならない。換言す
ると、ウインドウサンプル値は、ウインドウ圧縮フィル
タ10において微分されてから、微分された値がウイン
ドウ伸張フィルタ20に入力され、積分されてから、1
6ビットウインドウサンプル値として出力される。使用
する1次フィルタの個数はNによって示される。N個の
フィルタが、ウインドウサンプル測定間の差分をN回演
算する。
【0012】図2aに示されたウインドウ圧縮フィルタ
10の1例として、4段ウインドウ圧縮フィルタ10に
よるウインドウサンプル測定値の間の差分演算が図3に
示される。3段フィルタは、典型的には、1サイクル当
たり2048サンプルを有する長い変形に使用され、一
般に、4ビット表現に圧縮することができる。4段フィ
ルタは、典型的には、1サイクル当たり256サンプル
を有する短い変形に使用され、一般に、8ビット表現に
圧縮することができる。図3に示されているように、最
初のウインドウサンプル測定値は、0−20という範囲
で大きく変化することがあり、32ビット値で表現され
る。図2aのウインドウ圧縮フィルタ10をウインドウ
が通過した後、圧縮されたウインドウ16の出力ダイナ
ミックレンジは、非常に小さくなり、非圧縮ウインドウ
12を表現するのに必要なビット数より少ないビット数
で表現することができ、その様子が、図4のウインドウ
圧縮技術の流れを示すダイアグラムに示される。差分信
号又は「残差(residual)」をコーディングするためのビ
ット数は、差分信号の中で最大の絶対値から決定され、
即ち、長い変形用には4ビットであり、短い変形用には
8ビットである。残念なことに、差分における最初の数
個の値Mは、残りの値に比較して一般に大きく、圧縮率
が悪くなる。この問題に対処するために、ウインドウ1
4の最初のM個の値は、図5に示されるように、圧縮さ
れた表22に、それらの圧縮された形で、記憶される一
方、ウインドウサンプル値の残りは、差分としてエンコ
ードされてから、同じ圧縮された表22に記憶される。
また、フィルタ18の最初のウインドウ係数、図2aの
-1変数18は、最初の段の変数18を呼び出し、ウイ
ンドウ圧縮フィルタ10が実行される前に、32ビット
値、あるいは、以下に詳しく述べるように、16ビット
値として圧縮された表22に記憶される(図5を参
照)。この4段例において、第1段状態変数18が32
ビット値で記憶されたとすると、第2状態変数24は3
2ビット値として記憶され、第3段状態変数は16ビッ
ト値として記憶され、第4段状態変数30は16ビット
値として記憶される。
【0013】図3に戻り、図2aに示されたウインドウ
圧縮フィルタの第1段、あるいは最初の微分の後、ウイ
ンドウサンプル値又は残差16は、1−5の範囲にしか
ない。フィルタの第2段、第3段、第4段で、ウインド
ウサンプル差分がそれぞれ、2回、3回、4回演算され
てから、図5に示されているように、サンプルは、4ビ
ット値として、圧縮された表22に記憶され、次に、図
5に示されるように、圧縮された表22に、4ビット値
として記憶される。これは、従来のウインドウ表におい
て典型的に32ビット値が記憶されるのに比較して、大
きな削減である。また、すべてのフィルタ段を通じて、
以下に詳しく述べるように、減算を行うのに使用される
演算は、必要に応じて、32ビットから16ビットある
いは8ビットに正確に変更することができる。
【0014】上記では、4段の例を示したが、ウインド
ウ圧縮フィルタ10のウインドウ圧縮フィルタ段は、ウ
インドウの形状と具体的なアプリケーション要求に依存
する。また、前述のように、ウインドウ圧縮フィルタ1
0の第1状態変数18、又は図2aのZ-1変数18のウ
インドウ係数は、伸張フィルタ18の第1状態変数と同
じであり、ウインドウ圧縮フィルタ10の実行の前に、
圧縮された表22に記憶されなければならない。ウイン
ドウ圧縮フィルタ10及びウインドウ伸張フィルタ20
を実際に導入する際は、状態バッファの精度又は各状態
変数値18を表すビット数、及びウインドウ圧縮フィル
タ10の各段における演算(ウインドウサンプル値の減
算又は加算)を行うのに使用されるビット数、及びウイ
ンドウ伸張フィルタ20の各段は異なる可能性がある。
ウインドウ圧縮フィルタ10の最初のL<N段は、32
ビット演算の実行を開始して、32ビット状態変数値を
記憶することができる。第1と最終フィルタ段との中間
的位置において、あるいは最後のN−Lウインドウ圧縮
フィルタ段について、ウインドウ圧縮フィルタ10は、
たったの16ビット演算の実行を開始し、16ビット状
態変数値を記憶することができる。所望するなら、状態
変数の記憶及び演算実行は、8ビットレベルあるいは4
ビットレベルで行うことができ、これはアプリケーショ
ンと必要なデコーダ出力ビット数に依存する。ウインド
ウ圧縮フィルタ10と同様であるが、ただし逆の順序
で、ウインドウ伸張フィルタ20の最初のL<N段は、
ちょうど16ビット状態変数値を記憶し、16ビット演
算を行うことができる。つまり、最後のN−L伸張フィ
ルタ段だけが32ビット状態を維持しなければならな
い。この最適化は、主として、フィルタのMIPS要求
を低くするのに役立つ。
【0015】図2bは、本発明の好ましい実施の形態に
基づくウインドウ伸張フィルタ20上に導入されるウイ
ンドウ伸張過程での信号処理の流れを示すダイアグラム
である。(1)記憶された4ビット圧縮されたウインド
ウ値16と、(2)初期状態変数18(32又は16又
は8ビット値として記憶される)と、(3)M個の最初
のサンプル値とから最初のウインドウ値を再構成するプ
ロセスについて、以下に詳しく述べる。このメモリバッ
ファは、専用メモリバッファではなく、長い変形用に少
なくとも1024サンプルx16ビット/サンプルを記
憶し、短い変形用に少なくとも128サンプルx16ビ
ット/サンプルを記憶することができるものであればど
んなものでもよい(又は1つのバッファにつき、1つの
情報ウインドウ)。ウインドウ伸張フィルタ20は、現
在のバッファ内容を上書きし、ウインドウ伸張フィルタ
20が実行されて結果を書き込む際に、バッファをクリ
アする必要がない。専用になると、圧縮表22に32ビ
ット値として非圧縮として記憶された最初のM14ウイ
ンドウサンプル値は、バッファの第1セクションにコピ
ーされる。次に、ウインドウ伸張フィルタ20の初期状
態変数18、又はZ -1変数18のウインドウ係数は、ウ
インドウ圧縮フィルタ10に存在した初期状態変数18
に基づいて設定されてから、ウインドウサンプル圧縮が
実行される。ウインドウ伸張フィルタ20の初期状態変
数18を、ウインドウ圧縮フィルタ10の初期状態変数
18と同じに設定することにより、2つのサンプルの間
で差分が取られるたびにウインドウサンプルが失われる
という悪影響を除去することができる。最終ステップ
は、長い変形について4次差分(4つの段を有する)を
使用し、短い変形について3次差分(3つの段を有す
る)を使用して、ウインドウ伸張フィルタ20を走らせ
ることである。ウインドウ伸張フィルタ20の出力は、
ウインドウ圧縮フィルタ10の入力と同じでなければな
らないので、長い変形については、16ビット/サンプ
ルで1024サンプル、短い変形については、16ビッ
ト/サンプルで128サンプルでなければならない。前
述のように、バッファは1ウインドウ分のデータを保持
する。従って、圧縮される各ウインドウについて、バッ
ファは、新規伸張されたウインドウを書き込まなければ
ならない。
【0016】図5は、M初期値14、初期状態変数1
8、残差16という異なる要素を持つウインドウ圧縮表
22という具体例を示しており、これらは、圧縮された
ウインドウサンプル表に記憶される必要があるが、これ
らが記憶される順序は、問題にならない。また、圧縮さ
れたウインドウ表22に記憶されるべきM値14あるい
は残差16あるいは状態変数18の個数は、単に各要素
の例にすぎず、実際に記憶される数は、本明細書で先に
述べた要因に依存する。
【0017】以上の説明に関して更に以下の項を開示す
る。 (1)変形による任意のオーディオエンコーダのウイン
ドウ表を圧縮する方法であって、以下のステップ、即ち
所定の回数だけデータのウインドウをサンプリングし
て、最初の数個のウインドウサンプル値と残りのウイン
ドウサンプル値を生成するステップと、ウインドウ圧縮
フィルタを提供するステップであって、当該フィルタは
2つ以上の段を有して、当該フィルタの実行の前に、各
段が初期状態変数を有することを特徴とするステップ
と、前記少なくとも数個のウインドウサンプル値と前記
ウインドウ圧縮フィルタの前記初期状態変数とを記憶す
るためのメモリに圧縮されたウインドウ表を提供するス
テップと、前記ウインドウ圧縮フィルタ内の残りのウイ
ンドウサンプル値を差分によりエンコードし、当該圧縮
されたウインドウサンプルを前記圧縮されたウインドウ
表に記憶するステップとを備える方法。
【0018】(2)第1項記載の方法であって、前記最
初の数個のウインドウサンプル値が前記データウインド
ウのウインドウサンプル値の最大値であることを特徴と
する方法。 (3)第1項記載の方法であって、前記ウインドウ圧縮
フィルタが4段を有することを特徴とする方法。 (4)第1項記載の方法であって、前記残りのウインド
ウサンプル値の差分によるエンコーディングが、前記ウ
インドウ圧縮フィルタの段ごとに、隣接ウインドウサン
プル値の間で減算を行うことを特徴とする方法。 (5)第4項記載の方法であって、前記減算が、前記ウ
インドウ圧縮フィルタの段ごとに異なる精度で行われる
ことを特徴とする方法。 (6)第1項記載の方法であって、前記初期状態変数
が、前記ウインドウ圧縮フィルタの段ごとに異なる精度
で記憶されることを特徴とする方法。 (7)第2項記載の方法であって、前記ウインドウサン
プル値の前記最大値が、前記圧縮された表に、非圧縮デ
ータとして記憶されることを特徴とする方法。
【0019】(8)変形による任意のオーディオデコー
ダのウインドウ表を圧縮し伸張する方法であって、以下
のステップ、即ち所定の回数だけデータのウインドウを
サンプリングして、最初の数個のウインドウサンプル値
と残りのウインドウサンプル値を生成するステップと、
ウインドウ圧縮フィルタを提供するステップであって、
当該フィルタは2つ以上の段を有して、当該フィルタの
実行の前に、各段が初期値の初期状態変数を有すること
を特徴とするステップと、前記少なくとも数個のウイン
ドウサンプル値と前記ウインドウ圧縮フィルタの前記初
期状態変数とを記憶するためのメモリに圧縮されたウイ
ンドウ表を提供するステップと、前記ウインドウ圧縮フ
ィルタ内の残りのウインドウサンプル値を差分によりエ
ンコードし、当該圧縮されたウインドウサンプルを前記
圧縮されたウインドウ表に記憶するステップと、メモリ
に使用可能バッファを提供し、2つ以上の段を有して各
段が初期状態変数を有するウインドウ伸張フィルタを提
供するステップと、前記最初の数個のウインドウサンプ
ルを前記バッファに記憶するステップと、前記ウインド
ウ伸張フィルタ初期状態変数を、前記ウインドウ圧縮フ
ィルタの初期状態変数の初期値に設定するステップと、
前記ウインドウ伸張フィルタ内の前記圧縮されたウイン
ドウサンプルを伸張し、伸張されたウインドウサンプル
を生成し、当該伸張されたウインドウサンプルを前記バ
ッファへ、前記最初の数個のウインドウサンプルと共
に、記憶するステップと、前記バッファの内容をウイン
ドウごとに1回出力するステップとを備える方法。
【0020】(9)第8項記載の方法であって、前記最
初の数個のウインドウサンプル値が、前記データウイン
ドウのウインドウサンプル値の最大値であることを特徴
とする方法。 (10)第8項記載の方法であって、前記ウインドウ圧
縮フィルタが4段を有することを特徴とする方法。 (11)第8項記載の方法であって、前記残りのウイン
ドウサンプル値の差分によるエンコーディングが、前記
ウインドウ圧縮フィルタの段ごとに、隣接ウインドウサ
ンプル値の間で減算を行うことを特徴とする方法。 (12)第11項記載の方法であって、前記減算が、前
記ウインドウ圧縮フィルタの段ごとに異なる精度で行わ
れることを特徴とする方法。 (13)第8項記載の方法であって、前記初期状態変数
が、前記ウインドウ圧縮フィルタの段ごとに異なる精度
で記憶されることを特徴とする方法。 (14)第9項記載の方法であって、前記ウインドウサ
ンプル値の前記最大値が、前記圧縮された表に、非圧縮
データとして記憶されることを特徴とする方法。
【0021】(15) 変形によるオーディオエンコー
ダのウインドウ表圧縮器(compressor)の構造であっ
て、最初の数個のウインドウサンプル値と残りのウイン
ドウサンプル値を生成するデータウインドウの所定個数
のウインドウサンプル値と、ウインドウ圧縮フィルタで
あって、当該フィルタの実行前に、2つ以上の段を有し
て、各段が初期状態変数を有するウインドウ圧縮フィル
タと、前記少なくとも数個のウインドウサンプル値と前
記ウインドウ圧縮フィルタの前記初期状態変数とを記憶
するためのメモリ内の圧縮されたウインドウとを備え、
前記ウインドウ圧縮フィルタは、前記残りのウインドウ
サンプル値を差分によりエンコードし、当該差分により
エンコードされたウインドウサンプルを前記圧縮された
ウインドウ表に記憶することを特徴とする構造。
【0022】(16) オーディオコーダのウィンドウ
表(22)を品質の低下なしに元のサイズの1/8に圧
縮する圧縮技術。この技術は、オーディオコーダに基く
全ての変形またはウィンドウ段を使用するいかなるオー
ディオコーダにも適用可能である。オーディオコーダの
ウィンドウ表(22)に対する記憶要求を減少するため
のこの技術は、複数の差分に基づいている。任意の隣接
する2つのウィンドウサンプルの差は比較的少ないの
で、この差を記憶する方がより効率的である。この技術
は繰り返し行うことにより、そのリターンは小さくな
り、圧縮を“undo”するための計算要求は上がる。差分
を行う最適な回数は、アプリケーションおよびウィンド
ウ形状に依存する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ウインドウ−重複−加算のプロセスを示すもの
で、各ウインドウが先行するウインドウと半分重複する
様子を示す。
【図2】aは、本発明の好ましい実施の形態に基づくウ
インドウ圧縮フィルタ10におけるウインドウ圧縮過程
を示す信号処理の流れを示す。bは、本発明の好ましい
実施の形態に基づくウインドウ伸張フィルタ10におけ
るウインドウ伸張過程を示す信号処理の流れを示す。
【図3】ウインドウ圧縮フィルタ10にウインドウ圧縮
フィルタ過程を導入した一例を示す。
【図4】本発明の好ましい実施の形態に基づくウインド
ウ圧縮技術の流れを示す。
【図5】本発明の好ましい実施の形態に基づく圧縮され
たウインドウ表22の一例を示す。
【符号の説明】
10 ウィンドウ圧縮フィルタ 20 ウィンドウ伸長フィルタ 22 ウィンドウ表
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アレック シー、ロビンソン アメリカ合衆国 テキサス、ダラス、エマ ーソン アベニュ 5427 (72)発明者 ジョナサン エル、ロウランズ アメリカ合衆国 マサチューセッツ、サマ ビル、ウエブスター アベニュ 25、ナン バー 303 (72)発明者 ジェフリー エス、ヘイズ アメリカ合衆国 テキサス、ヒュースト ン、ページウッド レーン 9850、ナンバ ー 805 Fターム(参考) 5D045 DA20 5J064 AA02 BA01 BB01 BC01 BC02 BC08 BC10 BC11 BD01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変形による任意のオーディオエンコーダ
    のウインドウ表を圧縮する方法であって、以下のステッ
    プ、即ち所定の回数だけデータのウインドウをサンプリ
    ングして、最初の数個のウインドウサンプル値と残りの
    ウインドウサンプル値を生成するステップと、 ウインドウ圧縮フィルタを提供するステップであって、
    当該フィルタは2つ以上の段を有して、当該フィルタの
    実行の前に、各段が初期状態変数を有することを特徴と
    するステップと、 前記少なくとも数個のウインドウサンプル値と前記ウイ
    ンドウ圧縮フィルタの前記初期状態変数とを記憶するた
    めのメモリに圧縮されたウインドウ表を提供するステッ
    プと、 前記ウインドウ圧縮フィルタ内の残りのウインドウサン
    プル値を差分によりエンコードし、当該圧縮されたウイ
    ンドウサンプルを前記圧縮されたウインドウ表に記憶す
    るステップとを備える方法。
  2. 【請求項2】 変形によるオーディオエンコーダのウイ
    ンドウ表圧縮器(compressor)の構造であって、 最初の数個のウインドウサンプル値と残りのウインドウ
    サンプル値を生成するデータウインドウの所定個数のウ
    インドウサンプル値と、 ウインドウ圧縮フィルタであって、当該フィルタの実行
    前に、2つ以上の段を有して、各段が初期状態変数を有
    するウインドウ圧縮フィルタと、 前記少なくとも数個のウインドウサンプル値と前記ウイ
    ンドウ圧縮フィルタの前記初期状態変数とを記憶するた
    めのメモリ内の圧縮されたウインドウとを備え、 前記ウインドウ圧縮フィルタは、前記残りのウインドウ
    サンプル値を差分によりエンコードし、当該差分により
    エンコードされたウインドウサンプルを前記圧縮された
    ウインドウ表に記憶することを特徴とする構造。
JP2001180598A 2000-06-14 2001-06-14 ウインドウ圧縮/伸張方法 Abandoned JP2002091499A (ja)

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