JP2002074353A - 画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体

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JP2002074353A
JP2002074353A JP2000261004A JP2000261004A JP2002074353A JP 2002074353 A JP2002074353 A JP 2002074353A JP 2000261004 A JP2000261004 A JP 2000261004A JP 2000261004 A JP2000261004 A JP 2000261004A JP 2002074353 A JP2002074353 A JP 2002074353A
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JP2000261004A
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Daisaku Horie
大作 保理江
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Minolta Co Ltd
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の画像を合成する処理の処理速度を向上
させること。 【解決手段】 画像処理装置は、一部がオーバーラップ
するように被写体を分割撮像して得られる複数の部分画
像を受信する受信手段と、複数の部分画像が3つ以上オ
ーバーラップする領域では、オーバーラップする部分画
像の数より少ない数の部分画像を用いて複数の部分画像
を合成して合成画像を生成する合成手段(S15)とを
備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は画像処理装置、画
像処理方法および画像処理プログラムを記録したコンピ
ュータ読取可能な記録媒体に関し、特に、被写体を分割
撮像して得られる複数の画像を合成して解像度の高い画
像を生成する画像処理装置、画像処理方法および画像処
理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒
体に関する。
【0002】
【従来の技術】デジタルカメラに用いられるエリアセン
サの解像度は、近年飛躍的に向上しているが、文書画像
の入力という用途に対しては未だ不十分なレベルであ
る。そこで、従来から、解像度不足を補い比較的容易に
高解像度化を実現すべく、文書画像を複数に分割して撮
影し、そこで得られた部分画像を貼り合せて合成画像を
生成するという技術が提案されている。また、分割撮像
は撮像するデジタルカメラの画角の制限を補完するとい
うメリットがある。
【0003】この分割撮像の画像を貼り合わせる合成処
理の技術としては、分割撮像して得られた部分画像の露
出のずれを、部分画像がオーバーラップする領域をもと
に修正した後に、オーバーラップする領域を重み付け平
均処理によって合成画像を生成する技術が、特開平11
−205648号公報に記載されている。
【0004】ここで、重み付け平均処理による画像合成
について説明する。図18は、2分割撮像して得られる
2つの部分画像に対して行なわれる従来の重み付け平均
処理を説明するための図である。図18を参照して、左
部分画像131と右部分画像132とでオーバーラップ
する領域の形状は矩形でない。この場合、2つの画像が
合成された合成画像内で被写体を含む最大の領域(以下
「有効画像領域」という)134において、オーバーラ
ップする領域133は、台形となる。この有効画像領域
でオーバーラップする領域133において重み付け平均
処理は、合成画像の位置Pにおける画素値VPが、左部
分画像131の位置Pにおける画素の画素値VP1と右
部分画像132の位置Pにおける画素の画素値VP2と
から次式(1)により求められる。位置Pから左部分画
像の端までの距離をn、位置Pから右部分画像の端まで
の距離をmとする。
【0005】 VP=(VP1×n+VP2×m)/(m+n) … (1) このように、重み付け平均処理によれば、隣り合う部分
画像の画素値を合成する割合を徐々に変化させるので、
合成された画像で繋ぎ目が目立たなくなるといった特徴
がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
11−205648号公報に記載の技術は、3つ以上の
部分画像がオーバーラップする領域においては、それぞ
れの部分画像の画素値が平均化されるので、合成画像で
ボケが生じ、画質が低下するといった問題がある。ま
た、重み付け平均処理に用いる部分画像が3つ以上とな
るため処理が複雑になり、時間を要してしまうといった
問題がある。
【0007】図19は、4分割撮像して得られる4つの
部分画像のオーバーラップする領域の一例を示す図であ
る。図19(A)は、左上部分画像を、(B)は右上部
分画像を、(C)は左下部分画像を、(D)は右下部分
画像をそれぞれ示す。図19を参照して、それぞれの部
分画像には、「F」の文字が含まれる。図20は、図1
9に示す4つの部分画像を重み付け平均処理を用いて貼
り合わせて合成した合成画像の一部を示す図である。図
20に示すように、4つの分割画像を重み付け平均処理
で貼り合わせる合成処理を行なうと、部分画像間におけ
る幾何的なズレにより「F」の文字がボケる。このた
め、4つの部分画像がオーバーラップする部分における
画質が低下するといった問題がある。
【0008】この発明は上述の問題点を解決するために
なされたもので、この発明の目的の1つは、複数の画像
を合成する処理の処理速度を向上させた画像処理装置お
よび画像処理方法を提供することである。
【0009】この発明の他の目的は、誤差を最小限に押
さえて画質が低下するのを防止した画像処理装置および
画像処理方法を提供することである。
【0010】この発明のさらに他の目的は、部分画像の
繋ぎ目を滑らかに合成することが可能な画像処理装置お
よび画像処理方法を提供することである。
【0011】この発明のさらに他の目的は、複数の画像
を合成する処理の処理速度を向上させた画像処理をコン
ピュータに実行させるための画像処理プログラムを記録
したコンピュータ読取可能な記録媒体を提供することで
ある。
【0012】この発明のさらに他の目的は、誤差を最小
限に押さえて画質が低下するのを防止した画像処理をコ
ンピュータに実行させるための画像処理プログラムを記
録したコンピュータ読取可能な記録媒体を提供すること
である。
【0013】この発明のさらに他の目的は、部分画像の
繋ぎ目を滑らかに合成することが可能な画像処理をコン
ピュータに実行させるための画像処理プログラムを記録
したコンピュータ読取可能な記録媒体を提供することで
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、この発明のある局面によれば、画像処理装置は、
一部がオーバーラップするように被写体を分割撮像して
得られる複数の部分画像を受信する受信手段と、複数の
部分画像が3つ以上オーバーラップする領域では、オー
バーラップする部分画像の数より少ない数の部分画像を
用いて複数の部分画像を合成して合成画像を生成する合
成手段とを備える。
【0015】この発明に従えば、複数の部分画像が3つ
以上オーバーラップする領域では、オーバーラップする
部分画像の数より少ない数の部分画像を用いて複数の部
分画像が合成される。このため、合成処理に用いる部分
画像の数が減り、合成処理に用いるデータ数が減る。そ
の結果、複数の画像を合成する処理の処理速度を向上さ
せた画像処理装置を提供することができる。
【0016】好ましくは、画像処理装置の合成手段は、
合成画像の画素位置に基づき合成に用いる部分画像を選
択する選択手段を含むことを特徴とする。
【0017】この発明に従えば、合成画像の画素位置に
基づき合成に用いる部分画像が選択される。このため、
合成画像の画素位置に応じて画素値の算出に用いられる
部分画像が選択されるので、誤差を最小限に押さえて画
質が低下するのを防止した画像処理装置を提供すること
ができる。
【0018】さらに好ましくは、画王処理装置の合成手
段は、合成画像の画素位置により定まる比率と選択され
た部分画像の画素値とに基づき、合成後の画像の画素値
を算出する算出手段をさらに含む。
【0019】この発明に従えば、合成画像の画素位置に
より定まる比率と選択された部分画像の画素値とに基づ
き、合成後の画像の画素値が算出される。このため、合
成画像の画素位置に応じて重視する部分画像を異ならせ
ることができるので、部分画像の繋ぎ目をより滑らかに
合成することが可能な画像処理装置を提供することがで
きる。
【0020】この発明の他の局面によれば、画像処理方
法は、一部がオーバーラップするように被写体を分割撮
像して得られる複数の部分画像を受信するステップと、
複数の部分画像が3つ以上オーバーラップする領域で
は、オーバーラップする部分画像の数より少ない数の部
分画像を用いて複数の部分画像を合成して合成画像を生
成するステップとを含む。
【0021】この発明に従えば、複数の部分画像が3つ
以上オーバーラップする領域では、オーバーラップする
部分画像の数より少ない数の部分画像を用いて複数の部
分画像が合成される。このため、合成処理に用いる部分
画像の数が減り、合成処理に用いるデータ数が減る。そ
の結果、複数の画像を合成する処理の処理速度を向上さ
せた画像処理方法を提供することができる。
【0022】好ましくは、画像処理方法の合成ステップ
は、合成画像の画素位置に基づき合成に用いる部分画像
を選択するステップを含む。
【0023】この発明に従えば、合成画像の画素位置に
基づき合成に用いる部分画像が選択される。このため、
合成画像の画素位置に応じて画素値の算出に用いられる
部分画像が選択されるので、誤差を最小限に押さえて画
質が低下するのを防止した画像処理方法を提供すること
ができる。
【0024】さらに好ましくは、画王処理方法の合成ス
テップは、合成画像の画素位置により定まる比率と選択
された部分画像の画素値とに基づき、合成後の画像の画
素値を算出する算出ステップをさらに含む。
【0025】この発明に従えば、合成画像の画素位置に
より定まる比率と選択された部分画像の画素値とに基づ
き、合成後の画像の画素値が算出される。このため、合
成画像の画素位置に応じて重視する部分画像を異ならせ
ることができるので、部分画像の繋ぎ目をより滑らかに
合成することが可能な画像処理方法を提供することがで
きる。
【0026】この発明のさらに他の局面によれば、画像
処理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録
媒体は、一部がオーバーラップするように被写体を分割
撮像して得られる複数の部分画像を受信するステップ
と、複数の部分画像が3つ以上オーバーラップする領域
では、オーバーラップする部分画像の数より少ない数の
部分画像を用いて複数の部分画像を合成して合成画像を
生成するステップとをコンピュータに実行させるための
画像処理プログラムを記録する。
【0027】この発明に従えば、複数の部分画像が3つ
以上オーバーラップする領域では、オーバーラップする
部分画像の数より少ない数の部分画像を用いて複数の部
分画像が合成される。このため、合成処理に用いる部分
画像の数が減り、合成処理に用いるデータ数が減る。そ
の結果、複数の画像を合成する処理の処理速度を向上さ
せた画像処理をコンピュータに実行させるための画像処
理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒
体を提供することができる。
【0028】好ましくは、画像処理プログラムの合成ス
テップは、合成画像の画素位置に基づき合成に用いる部
分画像を選択するステップを含む。
【0029】この発明に従えば、合成画像の画素位置に
基づき合成に用いる部分画像が選択される。このため、
合成画像の画素位置に応じて画素値の算出に用いられる
部分画像が選択される。その結果、誤差を最小限に押さ
えて画質が低下するのを防止した画像処理をコンピュー
タに実行させることが可能な画像処理プログラムを記録
したコンピュータ読取可能な記録媒体を提供することが
できる。
【0030】さらに好ましくは、画像処理プログラムの
合成ステップは、合成画像の画素位置により定まる比率
と選択された部分画像の画素値とに基づき、合成後の画
像の画素値を算出する算出ステップをさらに含む。
【0031】この発明に従えば、合成画像の画素位置に
より定まる比率と選択された部分画像の画素値とに基づ
き、合成後の画像の画素値が算出される。このため、合
成画像の画素位置に応じて重視する部分画像を異ならせ
ることができるので、部分画像の繋ぎ目をより滑らかに
合成する画像処理をコンピュータに実行させることが可
能な画像処理プログラムを記録したコンピュータ読取可
能な記録媒体を提供することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。なお、図中同一符号は同一または
相当する部材を示し、説明は繰り返さない。
【0033】図1は、本発明の実施の形態におけるデジ
タルカメラ10で原稿1を撮像する状態を示す図であ
る。図2は、実施の形態におけるデジタルカメラ10の
概略を示す透視図である。図2を参照して、デジタルカ
メラ10は、ユーザ操作により撮像を開始するためのレ
リーズスイッチ12と、被写体までの距離を計測するた
めの多点測距装置13と、カメラ本体11の裏面に設け
られた表示部14と、大略、眼球を模した撮像ユニット
15と、撮像ユニット15を走査させるための走査駆動
ユニット16とを含む。
【0034】表示部14は、液晶パネルを含み、警告表
示や撮像した画像の表示が可能となっている。なお、カ
メラ本体11の裏面には、表示部14の他に、不図示の
文書/風景モードを切換えるモード切換スイッチ、電源
スイッチ等が設けられている。
【0035】図3は、本実施の形態におけるデジタルカ
メラの撮像ユニット15と走査駆動ユニット16の詳細
を説明するための斜視図である。図3を参照して、撮像
ユニット15は、被写体像の撮像倍率を変化させるため
のズームレンズ21と、ズームレンズ21を駆動させる
ためのズームモータ23と、被写体像の光信号を電気信
号に変換するための光電変換素子としての電荷結合素子
(CCD)22とを備えている。
【0036】ズームレンズ21は、ズームモータ23の
駆動によって撮像倍率を変化させることが可能となって
おり、入射する被写体像の光をCCD22上に結像させ
る。なお、撮像倍率は、撮像領域の分割数と位置に応じ
て、撮像領域の全体画像から最も小さい部分領域の分割
画像までをCCD22に結像できる範囲を備えている。
【0037】走査駆動ユニット16は、U字状ガイド2
4と、U字状ガイド24の下部を回転自在に支持する回
転軸25と、U字状ガイド24の上部に回転自在に支持
され、かつ撮像ユニット15を回転自在に支持する回転
軸26と、各回転軸25、26にそれぞれ結合されたモ
ータおよび角度センサ27、28とで構成されている。
このため、撮像ユニット15の撮像方向をX、Y方向に
任意に制御することができる。
【0038】図4は、本実施の形態におけるデジタルカ
メラ10の全体構成を示す制御ブロック図である。図4
を参照して、デジタルカメラ10は、デジタルカメラ1
0の全体を制御する中央演算装置(CPU)31と、多
点測距装置13と、ユーザによる種々の操作が行なわれ
る操作部32と、撮像した画像のプレビュー画像表示等
を行なうための表示部14と、撮像倍率の変化のために
ズームモータ23の駆動を制御するズーム制御部33
と、焦点調整を行なうための焦点調整装置34と、走査
駆動ユニット16を駆動させて撮像方向を制御するため
の撮像方向制御部35とを含む。
【0039】ここで、操作部32は、レリーズスイッチ
12、電源スイッチおよびモード切換スイッチ等を含
む。
【0040】撮像方向制御部35は、CPU31の指示
により走査駆動ユニット16を駆動して、撮像ユニット
15の撮像方向を所定の方向に移動させる。撮像ユニッ
ト15の撮像方向は、ズームレンズ21の光軸方向であ
る。
【0041】ズーム制御部33は、CPU31の指示に
よりズームモータ23を駆動させ、ズームレンズ21の
撮像倍率を変化させる。
【0042】デジタルカメラ10は、さらに、撮像素子
であるCCD22と、CCD22を駆動させるためのC
CD駆動部36と、CCD22により取得された画像デ
ータを記憶するためのメモリ37と、メモリ37に記憶
された画像データに所定の画像処理を施す画像処理部3
8と、画像処理部38により画像処理が施された画像デ
ータを記録するための記録部40とを備えている。
【0043】なお、画像処理部38は、メモリ37に記
憶された画像データに傾き補正を行なうための傾き補正
処理、傾き補正後の分割画像データを貼り合せて合成画
像を作成する貼合せ処理を行なう。傾き補正は、多点測
距装置13から測定された複数点の距離に基づいて原稿
面(被写体面)の傾きを求める。そして、その値、およ
び、撮像分割数に応じて予め設定されている撮像方向の
傾きに応じて、撮像された分割画像データ各々の傾き補
正を行なう。
【0044】このように本実施の形態におけるデジタル
カメラ10は、カメラ本体11を固定したまま撮像方向
と撮像倍率を任意に変化させることができ、所望の撮像
方向で所望の撮像倍率で撮像が可能となっている。
【0045】なお、デジタルカメラ10のCPU31
に、外部記憶装置41を接続し、CD−ROMや光磁気
ディスク、デジタルビデオディスク、フロッピィディス
ク等の記録媒体42からデジタルカメラ10を制御する
ためのプログラムを読取るようにしてもよい。この場
合、後述する画像合成処理をCPU31で実行するため
の画像合成処理プログラムが、CD−ROMなどの記録
媒体42に記録され、外部記憶装置41でそのプログラ
ムを読取ることにより、CPU31で実行可能となる。
CPU31で画像合成処理プログラムを実行することに
より、画像合成処理を行なう場合には、画像処理部38
では画像合成処理は行なう必要はない。
【0046】また、以下に述べる画像合成処理は、デジ
タルカメラ10の内部で行なってもよいし、デジタルカ
メラ10に接続された別のカメラや、パーソナルコンピ
ュータ等の端末などに分割撮像して得られた複数の部分
画像を転送して、そこで行なってもよい。
【0047】次に、本実施の形態におけるデジタルカメ
ラ10で行なわれる画像合成処理について説明する。な
お、ここでは説明を簡単にするため、4分割撮像して得
られる4つの部分画像を合成する処理について説明す
る。分割撮像の数は、4つに限られる訳ではなく、6分
割撮像、または、9分割撮像等にも適用することがで
き、部分画像の数に限られる訳ではない。
【0048】図5は、本実施の形態におけるデジタルカ
メラ10で4分割撮像する場合における被写体および分
割撮像領域との関係の一例を示す図である。図5を参照
して、原稿1の形状は矩形である。また、4つの撮像領
域101〜104は、大きさが同じ矩形である。なお、
ここでは撮像領域101〜104を同じ大きさとした
が、デジタルカメラ10の撮像倍率を変更することで大
きさを異ならせて撮像領域を決定してもよい。
【0049】撮像領域101〜104は、隣り合う領域
間でオーバーラップするように定められる。また、それ
ぞれの撮像領域をデジタルカメラ10が決定する際に、
デジタルカメラ10の位置の変動や、デジタルカメラ1
0の走査駆動ユニット16の機械的な誤差等による回転
ずれ等が生じる。このため、それぞれの撮像領域内に原
稿1が領域の一辺と平行となるように収まらない。
【0050】図6は、本実施の形態におけるデジタルカ
メラ10で4分割撮像して得られる部分画像の一例を示
す図である。図6(A)は左上撮像領域101を撮像し
て得られる左上部分画像111を示し、図6(B)は右
上撮像領域102を撮像して得られる右上部分画像11
2を示し、図6(C)は左下撮像領域103を撮像して
得られる左下部分画像113を示し、図6(D)右下撮
像領域104を撮像して得られる右下部分画像114を
示す。
【0051】本実施の形態におけるデジタルカメラ10
では、部分画像がオーバーラップする領域内に含まれる
矩形の領域を抽出する。図7は、部分画像のオーバーラ
ップ領域と矩形領域との関係の一例を示す図である。図
7を参照して、4つの部分画像111〜114のオーバ
ーラップする領域において、矩形領域121,122,
123,124,125が定められる。
【0052】4分割撮像の場合、部分画像は上下左右に
それぞれ2つずつの部分画像が配列される。それぞれの
部分画像111〜114に対して、対応点をもとに回転
角度、変倍率、平行移動などの幾何変換を行なって、4
つの部分画像111〜114を位置決めした後、得られ
る画像から被写体の輪郭120をエッジ抽出処理等を用
いて抽出する。ここでは被写体の輪郭としたが、この他
に、部分画像111〜114中に含まれる最大の画像領
域とするようにしてもよい。
【0053】そして、得られた被写体の輪郭120の中
心から上下方向にそれぞれ所定の距離だけ離れ、輪郭1
20の水平方向の線に平行な2本の直線に挟まれた領域
と、輪郭120の中心から左右方向にそれぞれ所定の距
離だけ離れ、輪郭120の垂直な方向の直線と平行な2
本の直線に挟まれた領域とにより、矩形領域121〜1
25が定められる。所定の距離は、2つの部分画像がオ
ーバーラップする領域の幅に応じて定められる。
【0054】矩形領域121は、主に、左上部分画像1
11と右上部分画像112とがオーバーラップする領域
を含み、矩形領域122は、主に左下部分画像113と
右下部分画像114とがオーバーラップする領域を含
む。
【0055】矩形領域123は、主に左上部分画像11
1と左下部分画像113とがオーバーラップする領域を
含み、矩形領域124は、主に右上部分画像112と右
下部分画像114とがオーバーラップする領域を含む。
【0056】矩形領域125は、4つの部分画像111
〜114がオーバーラップする領域に含まれる。
【0057】矩形領域121〜124は、2つの部分画
像がオーバーラップする領域だけでなく、3つまたは4
つの部分画像がオーバーラップする領域を含むが、本実
施の形態においては、2つの部分画像がオーバーラップ
する領域とみなして画像合成処理を行なう。
【0058】矩形領域121と矩形領域122とに施さ
れる重み付け平均処理について説明する。図8は、2つ
の部分画像がオーバーラップする領域に含まれる矩形領
域に施される重み付け平均処理を説明するための図であ
る。図8を参照して、矩形領域121または122内の
任意の点Pについて考える。今、点Sと点Mを通る直線
(以下「直線SM」という)と点Pとの距離をmとし、
点Tと点Nとを通る直線(以下「直線TN」という)と
点Pとの距離をnとする。
【0059】点Pが、直線SMと平行に移動する場合、
点Pと直線SMとの距離mと点Pと直線TNとの距離n
とは一定である。このため、矩形領域121と矩形領域
122においては、合成画像の画素値を求める際に、合
成画像の画素の位置から、オーバーラップする2つの部
分画像の端までの距離を画素ごとに求める必要がない。
このため、処理が簡単になり、処理速度を速めることが
できる。
【0060】矩形領域123と矩形領域124について
も、矩形領域121と矩形領域122の場合と同様に、
矩形領域123,124内の任意の点が直線STと平行
に移動する限り、任意の点と直線STまたは直線QRと
の距離は一定となる。このため、矩形領域123,12
4においても合成画像の画素値を求める処理が簡単とな
り、処理速度を速めることができる。
【0061】このように、2つの部分画像がオーバーラ
ップする領域から矩形領域が抽出され、矩形領域で部分
画像が合成されので、処理が単純になり、画像を合成す
る処理速度を向上させることができる。
【0062】また、合成画像の画素値は、矩形領域の両
端からの距離に応じて部分画像の画素値が処理されるた
め、部分画像の繋ぎ目を滑らかにした合成が可能とな
る。
【0063】図9は、4つの部分画像がオーバーラップ
する領域に含まれる矩形領域125に施される重み付け
平均処理を説明するための図である。図9を参照して、
矩形領域125は、矩形QRTSで示される。ここで、
矩形QRTSの頂点の座標を点Q(X1,Y1)、点R
(X2,Y1)、点T(X2,Y2)、点S(X1,Y
2)とする。
【0064】矩形QRTSは、対角線QTとRSとによ
り、4つの三角形の領域に分割される。そして、それぞ
れの分割された三角形の領域において、重み付け平均処
理に用いられる部分画像が異なる。三角形の領域UQR
は、左上部分画像111と右上部分画像112とを用い
て処理され、三角形の領域URTは、右上部分画像11
2と右下部分画像114とを用いて処理され、三角形の
領域USTは、左下部分画像113と右下部分画像11
4とを用いて処理され、三角形の領域UQSは、左上部
分画像111と左下部分画像113とを用いて処理され
る。
【0065】より具体的に説明する。三角形の領域UQ
R内にある任意の点Pは、点Pを通り直線QRに平行な
直線が対角線QTおよびRSにそれぞれ交わる点M、点
Nが求められる。そして、点Pと点Mとの間の距離m
と、点Pと点Nとの間の距離nとが求められる。求めら
れた距離mと、距離nと、左上部分画像111の点Pの
画素値VP1と、右上部分画像112の点Pの画素値V
P2に基づき、上述の式(1)を用いて点Pにおける合
成画像の画素値VPが求められる。三角形の領域UST
についても同様に任意の点における画素値が左下部分画
像113と右下部分画像114との画素値を用いて求め
られる。
【0066】三角形の領域URTについては、領域UR
T内の任意の点P′を通り直線TRに平行な直線が対角
線RSおよびQTとそれぞれ交わる点M′とN′とがそ
れぞれ求められる。そして、点P′と点M′との間の距
離m′と、点P′と点N′との間の距離n′とが求めら
れる。求められた距離m′と、距離n′と、右上部分画
像112の点P’の画素値VP1と、右下部分画像11
4の点P’の画素値VP2を用いて、上述の式(1)を
用いて、点P′における合成画像の画素値VPが求めら
れる。三角形の領域UQSについても同様に任意の点に
おける画素値が左上部分画像111と左下部分画像11
3との画素値を用いて求められる。
【0067】このように、4つの部分画像がオーバーラ
ップする矩形領域QSTRでは、合成画像の画素値を求
めるのに、4つの部分画像を用いることなく2つの部分
画像を用いるので、合成処理に用いるデータ数が減る。
その結果、画像を合成する処理の処理速度を向上させる
ことができる。
【0068】また、選択される2つの部分画像は、合成
画像の画素位置に基づき決定されるため、誤差を最小限
に押さえて画質が低下するのを防止することができる。
【0069】さらに、合成画像の画素位置により定まる
比率と選択された2つの部分画像の画素値とに基づき、
合成後の画像の画素値が算出される。このため、合成画
像の画素位置に応じて重視する部分画像が異ならせるこ
とができるので、部分画像の繋ぎ目をより滑らかに合成
することができる。
【0070】図10は、本実施の形態におけるデジタル
カメラ10で行なわれる画像合成処理の流れを示すフロ
ーチャートである。図10を参照して、画像合成処理で
は、被写体となる原稿を上下左右に4分割して4つの部
分画像111〜114が撮像される(ステップS1)。
【0071】そして、隣り合う部分画像のマッチングが
行なわれる(ステップS2)。マッチングは、部分画像
中のエッジや特徴点をもとに隣り合う部分画像同士で共
通する特徴点を対応付ける処理である。このマッチング
により対応つけられた特徴点を基に、隣り合う部分画像
同士で位置合わせを行なうことができる。
【0072】そして、各部分画像の変形パラメータが算
出される(ステップS3)。変形パラメータは、ステッ
プS2で求められた対応点を基に、それぞれの部分画像
ごとに求められる。変形パラメータとは、回転角度、変
倍率、平行移動量などの幾何学的パラメータ、あるい
は、アフィン変換等の係数である。
【0073】求められた変形パラメータに基づき、それ
ぞれの部分画像が幾何変形される(ステップS4)。こ
れにより、それぞれの部分画像を撮像した際の誤差等が
補正される。
【0074】そして、実際に変形されて位置が合わされ
た部分画像において、オーバーラップする領域から矩形
領域が抽出される。矩形領域は、図7を用いて説明した
とおり、4分割撮像して4つの部分画像が得られる場合
には、矩形領域121〜125が抽出される。
【0075】そして、抽出された矩形領域ごとに矩形領
域処理が行なわれる(ステップS6)。矩形領域処理に
ついては後で説明する。矩形領域処理が終了すると、矩
形領域以外の部分画像を用いて画像合成が行なわれ、4
つの部分画像111〜114がすべて貼り合わせられ、
合成画像が生成される(ステップS7)。
【0076】図11は、本実施の形態におけるデジタル
カメラ10で行なわれる矩形領域抽出処理の流れを示す
フローチャートである。矩形領域抽出処理は、画像合成
処理のステップS5で行なわれる処理である。図11を
参照して、矩形領域処理は、処理の対象となる矩形領域
が、2つの部分画像がオーバーラップする領域か否かが
判断される(ステップS11)。矩形領域121,12
2,123,124は、2つの部分画像がオーバーラッ
プする矩形領域とされ、矩形領域125は4つの部分画
像111〜114がオーバーラップする矩形領域とされ
る。したがって、処理対象となる矩形領域が矩形領域1
21〜124である場合にはステップS12へ進み、矩
形領域125である場合にはステップS15へ進む。
【0077】ステップS12では、矩形領域において部
分画像がオーバーラップする方向が判断される。オーバ
ーラップする方向とは、オーバーラップする部分画像が
配列する方向を言う。たとえば、矩形領域121につい
ては、左上部分画像111と右上部分画像112とがオ
ーバーラップする領域に含まれる矩形領域である。左上
部分画像111と右上部分画像112とが配列する方向
は、横方向である。したがって、矩形領域121におい
てオーバーラップする方向は横方向である。同様に、矩
形領域124については、右上部分画像112と右下部
分画像114とがオーバーラップする領域であるため、
矩形領域124においてオーバーラップする方向は、右
上部分画像112と右下部分画像114とが配列する方
向、すなわち縦方向である。
【0078】矩形領域122のオーバーラップする方向
は、左下部分画像113と右下部分画像114とが配列
する方向、すなわち横方向である。矩形領域123のオ
ーバーラップする方向は、左上部分画像111と左下部
分画像113とが配列する方向、すなわち縦方向であ
る。
【0079】したがって、処理対象となる矩形領域が矩
形領域121および矩形領域122の場合にはステップ
S14に進み、矩形領域123または矩形領域124の
場合にはステップS13に進む。また、処理対象となる
矩形領域が矩形領域125である場合にはステップS1
5へ進む。
【0080】ステップS13では、縦方向合成処理が行
なわれ、ステップS14では横方向合成処理が行なわ
れ、ステップS15では領域合成処理が行なわれる。以
下それぞれの処理について具体的に説明する。
【0081】図12は、本実施の形態におけるデジタル
カメラ10で行なわれる横方向合成処理の流れを示すフ
ローチャートである。横方向合成処理は、図11に示し
た矩形領域処理のステップS14で行なわれる処理であ
る。
【0082】図12を参照して、横方向合成処理では、
まず、ラインの選択がなされる。ここでは、最初の垂直
方向ラインが選択される。垂直方向ラインとは、図8を
参照して、直線STに垂直な直線をいう。最初のライン
とは、矩形領域121または矩形領域122の最も左側
のライン、換言すれば点Sを通るラインを言う。なお、
最も右側のライン、換言すれば点Tを最初の垂直方向ラ
インとすることもできる。
【0083】そして、選択された垂直方向ライン内の最
初の画素が選択される(ステップS22)。最初の画素
とは、矩形領域121または矩形領域122中で、最も
上方にある画素である。なお、最も下方にある画素を最
初の画素としてもよい。
【0084】そして次のステップS23で選択された画
素Pを通り直線STに平行な直線が、直線SQおよび直
線RTとそれぞれ交わる点M、点Nとが求められる。選
択された画素Pから点Mまでの距離mと、選択された画
素Pから点Nまでの距離nとが算出される(ステップS
23)。ここで算出される距離mと距離nとは、画素P
が垂直方向ライン内を移動する限り、一定である。
【0085】そして式(1)に基づき重み付け計算によ
る画素値VPが算出される。これについて矩形領域12
1を例に説明する。選択されている画素Pの画素値をV
Pとし、左上部分画像111の画素Pの画素値をVP1
とし、右上部分画像112の画素Pの画素値をVP2と
し、これらの値を式(1)に代入することにより合成画
像の画素Pの画素値VPが求められる。
【0086】次のステップS25では、選択された画素
が垂直方向ライン内の最後の画素が否かが判断される。
最後の画素である場合にはステップS27に進み、そう
でない場合にはステップS26に進む。最後の画素と
は、矩形領域121または矩形領域122中で、最も下
方にある画素である。なお、最も下方にある画素を最初
の画素とした場合には、最後の画素は最も上方にある画
素となる。
【0087】ステップS26では、画素の位置を下方向
に1つ進め、ステップS24に進む。なお、最も下方に
ある画素を最初の画素とした場合には、画素の位置を上
方向に1つ進められる。
【0088】ステップS27では、選択された垂直方向
ラインが最後のラインか否かが判断される。最後のライ
ンとは、点Tを通るラインを言う。なお、ステップS2
1で最初の垂直方向ラインを、点Tを通るラインとした
場合には、点Sを通るラインが最後のラインとなる。選
択されている垂直方向ラインが最後のラインでない場合
にはステップS28に進み、最後のラインの場合には横
方向合成処理を終了する。
【0089】ステップS28では、垂直方向ラインを右
方向に1画素進める。なお、ステップS21で最初の垂
直方向ラインを、点Tを通るラインとした場合には、垂
直方向ラインを図中で左方向に1画素進める。そして、
ステップS22に進み、上述した処理を繰返し行なう。
これにより、矩形領域中のすべての画素について重み付
け平均による合成画像の画素値が求められる。
【0090】縦方向合成処理については、横方向合成処
理と方向が異なるのみで処理内容が同じであるのでここ
では説明を省略する。
【0091】図13は、本実施の形態におけるデジタル
カメラ10で行なわれる領域合成処理の流れを示すフロ
ーチャートである。領域合成処理は、図11に示した矩
形領域処理のステップS15で行なわれる処理である。
ここでは図9に示した矩形領域125に施される領域合
成処理について説明する。図9および図13を参照し
て、領域合成処理では、まず、注目画素PのY座標に値
Y1が設定される(ステップS31)。次に、注目画素
PのX座標に値X1が設定される(ステップS32)。
【0092】そして、注目画素Pの位置が線分QTより
も左か否かが判断される(ステップS33)。線分QT
よりも左側にある場合には、ステップS37に進み、そ
うでない場合にはステップS34に進む。ステップS3
4では、注目画素Pの位置が線分RSよりも左か否かが
判断される線分RSよりも左である場合にはステップS
36に進み、そうでない場合にはステップS35に進
む。一方、ステップS37では、注目画素Pの位置が線
分RSよりも左か否かが判断される。線分RSよりも左
である場合にはステップS39に進み、そうでない場合
にはステップS38に進む。
【0093】ステップS35では、三角形の領域URT
内で重み付け平均処理が行なわれる。ステップS36で
は三角形の領域UQR内で重み付け平均処理が行なわれ
る。ステップS38では三角形の領域UST内で重み付
け平均処理が行なわれる。ステップS39では三角形の
領域UQS内で重み付け平均処理が行なわれる。
【0094】そして、ステップS40では、注目画素P
のX座標が値X2と等しくなったか否かが判断される。
値X2と等しくなった場合にはステップS42に進み、
そうでない場合にはステップS41に進む。注目画素P
のX座標がX2と等しくなった場合とは、注目画素Pが
矩形領域125の右端にまで達した場合である。
【0095】ステップS41では注目画素PのX座標に
1加算し注目画素Pを右方向に1つずらす。そして上述
のステップS33以降の処理を繰返し行なう。ステップ
S41で注目画素PのX座標を1加算することにより、
注目画素を右方向に走査することになる。
【0096】ステップS42では、注目画素PのY座標
が値Y2と等しくなったか否かが判断される。注目画素
PのY座標がY2と等しくなった場合とは、注目画素P
が矩形領域125の下端にまで達した場合である。等し
いと判断された場合には処理を終了し、そうでない場合
にはステップS43に進む。ステップS43では、注目
画素PのY座標を1つ加算し、ステップS32へ進む。
これにより、注目画素PがY方向に走査されることにな
る。
【0097】なお、ここでは図9の左上方向を原点と
し、横軸をX座標、縦軸をY座標とした。X座標は右方
向を正、Y座標は下方向を正としている。
【0098】図14は、図13のステップS35で行な
われる重み付け平均処理の流れを示すフローチャートで
ある。図9および図14を参照して、重み付け平均処理
では、まず、三角形の領域URT内の注目画素PのX座
標に対する直線RS上の点Mと直線QT上の点Nの座標
を算出する。これは、直線RSまたは直線QT上の点で
あって、注目画素PのX座標と同じ値のX座標を有する
点がそれぞれ点M、点Nとして算出される。
【0099】そして、注目画素Pの画素値VPが、次式
(2)に従って算出される。ここでは、三角形の領域U
RT内に注目画素Pが存在するので、右上部分画像11
2の注目画素Pの画素値VRHと右下部分画像114の
注目画素Pの画素値VRLを用いて求められる。距離m
は線分PMの長さ、距離nは線分PNの長さとなる。
【0100】 VP=(VRL×m+VRH×n)/(m+n) … (2) 図15は、図13のステップ36で行なわれる重み付け
平均処理の流れを示すフローチャートである。図9およ
び図15を参照して、重み付け平均処理では、まず、三
角形の領域UQR内の注目画素PのX座標に対する直線
QT上の点Mと直線RS上の点Nの座標を算出する。こ
れは、直線QTまたは直線RS上の点であって、注目画
素PのY座標と同じ値のY座標を有する点がそれぞれ点
M、点Nとして算出される。
【0101】そして、注目画素Pの画素値VPが、次式
(3)に従って算出される。ここでは、三角形の領域U
QR内に注目画素Pが存在するので、左上部分画像11
1の注目画素Pの画素値VLHと右上部分画像112の
注目画素Pの画素値VRHを用いて求められる。距離m
は線分PMの長さ、距離nは線分PNの長さとなる。
【0102】 VP=(VRH×m+VLH×n)/(m+n) … (3) 図16は、図13のステップS38で行なわれる重み付
け平均処理の流れを示すフローチャートである。図9お
よび図16を参照して、重み付け平均処理では、まず、
三角形の領域UST内の注目画素PのX座標に対する直
線RS上の点Mと直線QT上の点Nの座標を算出する。
これは、直線RSまたは直線QT上の点であって、注目
画素PのY座標と同じ値のY座標を有する点がそれぞれ
点M、点Nとして算出される。
【0103】そして、注目画素Pの画素値VPが、次式
(4)に従って算出される。ここでは、三角形の領域U
ST内に注目画素Pが存在するので、左下部分画像11
3の注目画素Pの画素値VLLと右下部分画像114の
注目画素Pの画素値VRLを用いて求められる。距離m
は線分PMの長さ、距離nは線分PNの長さとなる。
【0104】 VP=(VRL×m+VLL×n)/(m+n) … (4) 図17は、図13のステップS39で行なわれる重み付
け平均処理の流れを示すフローチャートである。図9お
よび図17を参照して、重み付け平均処理では、まず、
三角形の領域UQS内の注目画素PのX座標に対する直
線RS上の点Nと直線QT上の点Mの座標を算出する。
これは、直線QTまたは直線RS上の点であって、注目
画素PのX座標と同じ値のX座標を有する点がそれぞれ
点M、点Nとして算出される。
【0105】そして、注目画素Pの画素値VPが、次式
(5)に従って算出される。ここでは、三角形の領域U
QS内に注目画素Pが存在するので、左上部分画像11
1の注目画素Pの画素値VLHと左下部分画像113の
注目画素Pの画素値VLLを用いて求められる。距離m
は線分PMの長さ、距離nは線分PNの長さとなる。
【0106】 VP=(VLL×m+VLH×n)/(m+n) … (5) 以上説明したとおり本実施の形態におけるデジタルカメ
ラ10では、分割撮像して得られる複数の部分画像を合
成する際に、隣り合う部分画像がオーバーラップする領
域から矩形領域を抽出して重み付け平均処理を行なうの
で、重み付け平均処理を行なう領域の形状が単純にな
り、処理を簡単にすることができる。その結果、処理の
高速化を図ることができる。
【0107】また、合成画像の画素値は、矩形領域の両
端からの距離に応じて部分画像の画素値が処理された
め、部分画像の繋ぎ目を滑らかにした合成が可能とな
る。
【0108】また、本実施の形態における画像処理装置
では、4つの部分画像がオーバーラップする矩形領域Q
STRでは、選択された2つの部分画像を用いて合成画
像の画素値が求められるので、合成処理に用いる部分画
像の数が減り、合成処理に用いるデータ数が減る。その
結果、画像を合成する処理の処理速度を向上させること
ができる。
【0109】また、選択される2つの部分画像は、合成
画像の画素位置に基づき決定されるため、誤差を最小限
に押さえて画質が低下するのを防止することができる。
【0110】さらに、合成画像の画素位置により定まる
比率と選択された部分画像の画素値とに基づき、合成後
の画像の画素値が算出される。このため、合成画像の画
素位置に応じて重視する部分画像を異ならせることがで
きるので、部分画像の繋ぎ目をより滑らかに合成するこ
とができる。
【0111】なお、本実施の形態においては、分割撮像
して得られる部分画像からオーバーラップする領域を求
め、求められたオーバーラップ領域内に存在する矩形領
域を抽出するようにしたが、デジタルカメラ10とは別
に設けられたセンサからの情報や、デジタルカメラの物
理的制限などによってオーバーラップ領域の範囲がある
程度限定される場合には、オーバーラップ領域の検出自
体を省略することができる。この場合には、オーバーラ
ップ領域の抽出と矩形領域の抽出処理を省略することが
できるので、さらに高速化を図ることができる。
【0112】また、本実施の形態においては画像合成処
理をデジタルカメラ10内部で行なうようにしたが、画
像合成処理プログラムを記録媒体に記録し、パーソナル
コンピュータで記録媒体より画像合成処理プログラムを
読込んで実行させ、デジタルカメラ10で分割撮像して
得られた部分画像をパーソナルコンピュータに送信する
ことによっても、部分画像を貼り合わせて合成画像を生
成することができる。
【0113】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態におけるデジタルカメラ
10で原稿1を撮像する状態を示す図である。
【図2】 本実施の形態におけるデジタルカメラの概略
を示す透視図である。
【図3】 本実施の形態におけるデジタルカメラの撮像
ユニットと走査駆動ユニットの詳細を説明するための斜
視図である。
【図4】 本実施の形態におけるデジタルカメラの全体
構成を示す制御ブロック図である。
【図5】 本実施の形態におけるデジタルカメラで4分
割撮像する場合における被写体および分割撮像領域との
関係の一例を示す図である。
【図6】 本実施の形態におけるデジタルカメラで4分
割撮像して得られる部分画像の一例を示す図である。
【図7】 部分画像のオーバーラップ領域と矩形領域と
の関係の一例を示す図である。
【図8】 2つの部分画像がオーバーラップする領域に
含まれる矩形領域に施される重み付け平均処理を説明す
るための図である。
【図9】 4つの部分画像がオーバーラップする領域に
含まれる矩形領域に施される重み付け平均処理を説明す
るための図である。
【図10】 本実施の形態におけるデジタルカメラで行
なわれる画像合成処理の流れを示すフローチャートであ
る。
【図11】 本実施の形態におけるデジタルカメラで行
なわれる矩形領域抽出処理の流れを示すフローチャート
である。
【図12】 本実施の形態におけるデジタルカメラで行
なわれる横方向合成処理の流れを示すフローチャートで
ある。
【図13】 本実施の形態におけるデジタルカメラで行
なわれる領域合成処理の流れを示すフローチャートであ
る。
【図14】 図13のステップS35で行なわれる重み
付け平均処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】 図13のステップS36で行なわれる重み
付け平均処理の流れを示すフローチャートである。
【図16】 図13のステップS38で行なわれる重み
付け平均処理の流れを示すフローチャートである。
【図17】 図13のステップS39で行なわれる重み
付け平均処理の流れを示すフローチャートである。
【図18】 2分割撮像して得られる2つの部分画像に
対して行なわれる従来の重み付け平均処理を説明するた
めの図である。
【図19】 4分割撮像して得られる4つの部分画像の
オーバーラップする領域の一例を示す図である。
【図20】 図19に示す4つの部分画像を重み付け平
均処理を用いて貼り合わせて合成した合成画像の一部を
示す図である。
【符号の説明】
1 原稿、10 デジタルカメラ、11 カメラ本体、
12 レリーズスイッチ、13 多点測距装置、14
表示部、15 撮像ユニット、16 走査駆動ユニッ
ト、21 ズームレンズ、23 ズームモータ、24
U字状ガイド、25,26 回転軸、27 角度セン
サ、32 操作部、33 ズーム制御部、34 焦点調
整装置、35 撮像方向制御部、36 CCD駆動部、
37 メモリ、38 画像処理部、40 記録部、41
外部記憶装置、42 記録媒体、101 左上撮像領
域、102 右上撮像領域、103 左下撮像領域、1
04右下撮像領域、111 左上部分画像、112 右
上部分画像、113 左下部分画像、114 右下部分
画像、120 輪郭、121,122,123,12
4,125 矩形領域、131 左部分画像、132
右部分画像。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B057 AA11 BA02 CA01 CA08 CA12 CA16 CB01 CB08 CB12 CB16 CC03 CD02 CD03 CD05 CE08 CE09 CE11 CE16 DC16 5C023 AA02 AA03 AA11 BA01 BA07 BA12 CA03 DA04 DA08 EA03 EA06

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一部がオーバーラップするように被写体
    を分割撮像して得られる複数の部分画像を受信する受信
    手段と、 前記複数の部分画像が3つ以上オーバーラップする領域
    では、オーバーラップする部分画像の数より少ない数の
    部分画像を用いて前記複数の部分画像を合成して合成画
    像を生成する合成手段とを備えた、画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記合成手段は、合成画像の画素位置に
    基づき合成に用いる部分画像を選択する選択手段を含む
    ことを特徴とする、請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記合成手段は、合成画像の画素位置に
    より定まる比率と前記選択された部分画像の画素値とに
    基づき、合成後の画像の画素値を算出する算出手段をさ
    らに含む、請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 一部がオーバーラップするように被写体
    を分割撮像して得られる複数の部分画像を受信するステ
    ップと、 前記複数の部分画像が3つ以上オーバーラップする領域
    では、オーバーラップする部分画像の数より少ない数の
    部分画像を用いて前記複数の部分画像を合成して合成画
    像を生成するステップとを含む、画像処理方法。
  5. 【請求項5】 前記合成ステップは、合成画像の画素位
    置に基づき合成に用いる部分画像を選択するステップを
    含む、請求項4に記載の画像処理方法。
  6. 【請求項6】 前記合成ステップは、合成画像の画素位
    置により定まる比率と前記選択された部分画像の画素値
    とに基づき、合成後の画像の画素値を算出する算出ステ
    ップをさらに含む、請求項5に記載の画像処理方法。
  7. 【請求項7】 一部がオーバーラップするように被写体
    を分割撮像して得られる複数の部分画像を受信するステ
    ップと、 前記複数の部分画像が3つ以上オーバーラップする領域
    では、オーバーラップする部分画像の数より少ない数の
    部分画像を用いて前記複数の部分画像を合成して合成画
    像を生成するステップとをコンピュータに実行させるた
    めの画像処理プログラムを記録したコンピュータ読取可
    能な記録媒体。
  8. 【請求項8】 前記合成ステップは、合成画像の画素位
    置に基づき合成に用いる部分画像を選択するステップを
    含む、請求項7に記載の画像処理プログラムを記録した
    コンピュータ読取可能な記録媒体。
  9. 【請求項9】 前記合成ステップは、合成画像の画素位
    置により定まる比率と前記選択された部分画像の画素値
    とに基づき、合成後の画像の画素値を算出する算出ステ
    ップをさらに含む、請求項8に記載の画像処理プログラ
    ムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
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