JP2002073698A - 建物の耐震設計方法 - Google Patents

建物の耐震設計方法

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JP2002073698A JP2000258526A JP2000258526A JP2002073698A JP 2002073698 A JP2002073698 A JP 2002073698A JP 2000258526 A JP2000258526 A JP 2000258526A JP 2000258526 A JP2000258526 A JP 2000258526A JP 2002073698 A JP2002073698 A JP 2002073698A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 壁を構成するパネルを適切に評価して建物の
耐震設計を行い得る建物の耐震設計方法を提供する。 【解決手段】 建物の各壁の耐力荷重−変位量を、壁を
構成する複数のパネルに基づき算出する(S100)。
このため、壁を構成するパネルを適切に評価して建物の
耐震設計を行うことができる。更に、各壁の耐力荷重−
変位量のグラフと、建物の地震動に基づくグラフとを併
せて表示する(S28)。このため、壁の耐力に不足が
あるかないかを直ちに理解できるよう表示できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、建物の耐震設計
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】在来軸組工法木造住宅においては、筋交
い、などの耐力壁のみで必要とされる耐震性を確保して
いた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、在来軸組工法木
造住宅に対する動的又は静的実験の結果、筋交い、など
の耐力壁はもとより、非耐力壁すなわち構造用合板およ
び石膏ボードなどの各種ボード類による内装材、あるい
は袖壁、たれ壁、腰壁等の造作壁を構造する各種パネル
の耐震性に対する寄与が大きいことが明らかになった。
しかしながら、これら非耐力壁の耐震性に対する評価が
適正になされておらず、建物の耐震設計が正確に行われ
ていないことが判明した。
【0004】本発明は、上述した課題を解決するために
なされたものであり、その目的とするところは、壁を構
成する各種パネルを適切に評価して建物の耐震設計を行
い得る建物の耐震設計方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の建物の耐震設計
方法は、上記目的を達成するため、建物の各壁の荷重−
変位量のグラフを、各壁を構成する複数のパネルに基づ
き作成するステップと、建物の荷重−変位量のグラフ
を、建物の質量及び地震による加速度応答スペクトルに
基づき作成するステップと、前記各壁の荷重−変位量の
グラフと、建物の地震応答に基づくグラフとを併せて表
示するステップとを有することを技術的特徴とする。
【0006】本発明では、建物の各壁の荷重−変位量
を、壁を構成する複数のパネルに基づき算出するため、
壁を構成するパネルを適切に評価して建物の耐震設計を
行うことができる。更に、各壁の荷重−変位量のグラフ
と、建物の地震応答に基づくグラフとを併せて表示する
ため、壁の耐力に不足があるかないかを直ちに理解でき
るよう表示できる。
【0007】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の建物の耐震設計方法において、前記各壁の荷重−変
位量のグラフを、壁を構成する複数のパネルの層せん断
力に対する抵抗モーメントに基づき作成することを技術
的特徴とする。
【0008】請求項2では、各壁の荷重−変位量を、壁
を構成する複数のパネルの層せん断力に対する抵抗モー
メントに基づき算出するため、壁を構成するパネルを適
切に評価して建物の耐震設計を行うことができる。
【0009】請求項3に記載の発明では、請求項1また
は請求項2に記載の建物の耐震設計方法において、前記
各壁の荷重−変位量のグラフと、建物の地震応答に基づ
くグラフとを併せて表示した結果、設計変更が有った際
に、当該設計変更に基づき建設費の見積もりを算出する
ステップを有することを技術的特徴とする。
【0010】請求項3では、前記各壁の荷重−変位量の
グラフと、建物の地震応答に基づくグラフとを併せて表
示した結果、耐震性に問題があり設計変更がなされた際
に、当該設計変更に基づき建設費の見積もりを算出す
る。このため、要求される耐震性を有する建物の見積も
りを直ちに算出できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施形態に係
る建物の耐震設計方法について図を参照して説明する。
図1は第1実施態様の建物の耐震設計方法での処理のフ
ローチャートを示している。このフローチャートの処理
は、図示しないパーソナルコンピュータにより行われ
る。
【0012】図4は、モニター画像を表している。先
ず、オペレータは、平面図をコンピュータに入力する処
理を行う(S12)。ここで、図4(A)に示すよう
に、モニターに描かれたグリッドに、洗面所S、キッチ
ンK、リビングL、玄関Eを組み合わせて、図4(B)
に示すような住宅の配置プランを作成する。平面図の入
力処理が完了すると(S14:Yes)、図4(C)に
示すように屋根形状を選択し(S16、S16:Ye
s)、窓等の壁開口を選択する(S20、S22:Ye
s)。そして、この選択に従い、パーソナルコンピュー
タは、図4(D)に示すように平面図、また、図4
(E)に示すように展開図を作成し、モニターに表示
し、及び、図示しないプリンタを介して打ち出しを行
う。
【0013】その後、図4(E)に示す各壁WN、W
E、WS、WWに対して、耐力を算出する(S10
0)。ここで壁の耐力は、壁面に取り付けられる複数の
石膏ボードなど前述の各種パネル類の抵抗モーメントを
求め、求めた各石膏ボードなど各種パネル類の抵抗モー
メントを加算することで算出する。このS100の壁耐
力算出処理について、当該処理のサブルーチンを示す図
2のフローチャートを参照して説明する。
【0014】先ず、処理対象となる壁を選択する(S1
02)。ここでは、図4(E)に示す壁WNが選択され
たものとして説明を続ける。この壁WNは、図5(A)
に示すように、各種パネルB1、B2、B3、B4、B
5、B6が柱等に釘Nで固定されている。次に、壁WN
のパネルを1つ選択する(S104)。ここでは、パネ
ルB1が選択されたものとする。次に、図8(B)に示
すように力が加えられた際の当該パネルB1の釘Nによ
る抵抗モーメントを算出する(S106)。
【0015】この抵抗モーメントの算出は、後述するよ
うに、日本建築学会構造系論文集第519号、87−9
3 1999年5月に村上雅英、稲山雅弘により提唱さ
れた方式により行う。そして、パネルB1の抵抗モーメ
ントを算出すると、全てのパネルの抵抗モーメントの算
出が完了したかを判断し(S108)、全てのパネルの
抵抗モーメントを算出するまでは(S108:No)、
S104に戻り、次のパネルを選択して抵抗モーメント
を算出する。
【0016】そして、全てのパネルの抵抗モーメントを
算出すると(S108:Yes)、各パネルの抵抗モー
メントを加算して壁の耐力を算出する(S110)。こ
の壁耐力は、後述するように、日本建築学会構造系論文
集 第533号、121−126 2000年7月に村
上雅英らにより提唱された方式により、後述する式22
で行う。その後、算出された耐力から、図6(A)に示
すように、せん断力−変位量のグラフを作成する(S1
12)。この耐力を求める式22では、層間変形角(各
層(階)毎の変位)を角度(rad.)で表されているた
め、変位量δを図7に示すように層間変位角θに各層の
高さHを掛けることで求める。
【0017】そして、全ての壁の耐力を算出したかを判
断し(S114)、算出が完了するまでは(S114:
No)、S102に戻り次の壁の耐力を求める。一方、
全ての壁の耐力を算出すると(S114:Yes)、各
壁の耐力比較が終了したかを判断し(S116)、耐力
比較が終了していない時には(S116:No)、求め
た各壁WN、WE、WS、WWの耐力(せん断力−変位
量)のグラフを図6(B)に示すように、併せて表示す
る。そして、オペレータは、いずれかの壁の耐力が劣る
際には当該壁が倒壊し易く危険であり、反対に、いずれ
かの壁の耐力が突出して高い際にもバランスの悪い住宅
となるため、修正を指示する。修正があった際には(S
120:Yes)、図1に示すS20の壁開口の選択処
理の戻り、壁開口の選択からやり直す。一方、修正が無
い際には、当該壁耐力算出処理を終了する。
【0018】当該壁耐力算出処理を終了すると、図1に
示すS26の判断を経て、引き続き、地震の際のせん断
力−変位曲線を算出処理を行う(S200)。このせん
断力−変位曲線の算出処理について、当該処理のサブル
ーチンを示す図3を参照して説明する。この算出処理
は、建築基準法、施行令第81条第1項第2号に準拠し
て後述するように求める。
【0019】先ず、各階の鉛直荷重を算出し(S20
2)、SA(加速度応答スペクトル)−SD(疑似変位応
答スペクトル)のグラフを図8(A)に示すように作成
する(S204)。次に、求めた、SA−SDグラフに、
図8(B)に示すように建築物の変位に対応する減衰を
考慮した補正値Fhを乗ずる(S206)。そして、図
8(B)に示すSA値に、荷重(質量)を乗ずること
で、図8(C)に示す建物のせん断力−変位曲線を求め
る(S208)。これにより、地震の際の建物のせん断
力−変位曲線を算出処理を終了する。
【0020】次に、図1に示すS28にて、S100で
上記壁耐力から求めたせん断力−変位曲線と、S200
で地震時の建物のせん断力−変位曲線とを重ねて、図9
(A)に示すようにモニターに表示する。図9は、壁W
Nのせん断力−変位曲線を示している。ここで、オペレ
ータは、図9(A)中に実線で表す壁のせん断力が、波
線で表す地震のせん断力を上回っているかを確認する。
例えば、図9(B)に示すように、壁のせん断力−変位
曲線が、変位7cmで地震のせん断力を下回っている際に
は、変位7cmに該当しているパネルを特定し、修正を指
示し(S30:Yes)、S20に戻る。例えば、図5
(A)中のパネルで、変位7cmに該当しているものがパ
ネルB2、B3である際には、図5(C)に示すように
釘の数を増大させる(S20)。或いは、図示しないが
開口(窓)を小さくする。同様に、壁WE、壁WS、壁
WWに対して、耐力と地震とのせん断力−変位曲線を重
ねて比較し、必要な修正を行う。
【0021】引き続き、部材リスト、パネル図を作成し
た後(S32)、修正した内容で見積もりを作成する
(S34)。例えば、上述したようにパネルS2、S3
の釘の本数を増大させた際には、増大数に見合う施工費
を加算して見積もりを作成する。以上により処理を終了
する。
【0022】本実施形態では、建物の各壁の荷重−変位
量を、壁を構成する複数のパネルに基づき算出するた
め、壁を構成するパネルを適切に評価して建物の耐震設
計を行うことができる。更に、各壁の荷重−変位量のグ
ラフと、建物の地震応答に基づくグラフとを併せて表示
するため、壁の耐力に不足があるかないかを直ちに理解
できるよう表示することができる。
【0023】引き続き、上述したS100での壁耐力の
算出方法について説明する。単位面材のモーメントと回
転角の関係は、任意に釘配列された単位面材のモーメン
トと回転角関係の計算式による。計算過程とその概要を
以下に示す。 計算仮定 1. 面材は剛体として扱う。 2. 枠材の曲げ変形、せん断変形、軸方向変形は無視
する。また、各枠材の接合はピン接合とする。 3. 釘のせん断力−すべり関係は、図10(A)のよ
うに完全弾塑性とする。 4. 枠材と面材間に生じたずれを、水平方向モード
(θX)と鉛直方向モード(θY)に分解できるものとす
る。
【0024】図10(B)のように釘が任意釘配列で打
たれた場合の、面材の抵抗モーメントと回転角の関係
は、以下のように求まる。XとY両方向の中立軸位置
は、式(1a)および式(1b)で与えられる。また、
各方向の2次モーメントは式(2a)および式(2b)
で与えられる。
【式1】
【式2】
【0025】ここで、x0,y0は、座標原点からの中立
軸(x−x’軸,y−y’軸までの距離である。ni
jは、各釘列の本数、xi,yjは、座標原点から各釘
列までの距離、Ix,Iyは、XとYそれぞれの方向の釘
配列に関する2次モーメントである。外力と内力の釣り
合いを考慮して式(3)を得る。
【式3】
【0026】ここで、kは、釘の弾性剛性、Ixyは、釘
配列に関する2次モーメント、Rは、面材の回転角を表
す。面材のせん断剛性をGとし、式(3)で面材のせん
断変形を考慮すると、(4)のようになる。
【式4】
【0027】ここで、R′は、面材を剛としたときの回
転角と面材のせん断変形角の和、hは、面材の高さ、W
は、面材の幅、tは、面材の厚みである。ここでは、パ
ネルのせん断変形が無視できるものとして、以下の式展
開を行う。
【0028】各偶角部の釘が、降伏せん断耐力fmax
達するときの抵抗モーメントMyは、釘配列に関する係
数Zexyを用いて式(5)のように表すことができる。
【式5】
【式6】
【0029】ここで、ZxとZyは、式(7)で定義され
る釘配列に関する係数である。
【式7】 ここで、ymax,xmaxは、中立軸から最も遠い釘までの
xとyの、それぞれの方向の距離である。
【0030】全ての釘が降伏したときのXとY方向の完
全塑性モーメントは、式(8a)と(8b)のように表
され、それらは式(9)の関係にある。
【式8】
【式9】 式(8)と式(9)を満たすxop,yopおよびIpx,I
pyを、収斂計算で求めることにより、式(10)のZ
pxyが算出できる。
【式10】 したがって、単位面材の終局抵抗モーメントは、式(1
1)で表される。
【式11】 単位面材の終局変形角Ruについては、近似的には最外
縁の釘が降伏するときの降伏変形角を用いて、式(1
2)で表される。
【式12】
【0031】一般に、たれ壁、腰壁のみからなる有開口
壁が、水平力を受けて変形すると、釘打ちされた面材と
軸材との間でずれが生じ、面材は軸材の回転を拘束する
ように作用する。図11(A)は、壁の高さ方向を3分
割して、各面材が回転バネとして軸材の回転を拘束する
効果を表現した力学モデルである。本モデルの基本式を
以下に示す。 撓み角法の公式
【式13】
【0032】面材による回転バネ
【式14】
【0033】節点方程式
【式15】
【0034】せん断方程式
【式16】
【0035】図11(B)に示すようなたれ壁の高さ
を、階高の1/3〜1/6としたたれ壁のみの架構につ
いて、式(14)〜(16)を解くと、たれ壁部分の変
形角に対する層間変形角の比率(変形倍率α=R/R0
ここでRは層間変形角、R0はたれ壁の回転角)と柱の
剛比に対する壁の回転剛性の比例の関係が得られる。し
たがって、同一面材で構成されたたれ壁のみの架構の弾
性から終局に至る挙動は、たれ壁の物理量と変形倍率α
を用いて、式(17)〜(21)のように表すことがで
きる。
【0036】弾性域の加重と層間変形角Rの関係は、式
(17)で表される。
【式17】 柱の曲げ破壊が生じない場合における、弾性限界時の耐
力Qyおよび層間変形角Ryは、それぞれ式(18)、
(19)で表される。
【式18】
【式19】 ここで、Royは、たれ壁の降伏回転角である。
【0037】終局耐力Quは式(20)で、終局変形角
uは、柱とたれ壁の弾性回転角Re(=Ry・Qu
y)とたれ壁の塑性回転角Rop(=Rou−Roy・Qu
y)に分解して、式(21)のように表される。
【式20】
【式21】 ここで、Rouは、たれ壁の終局回転角を表す。
【0038】耐力壁のある有開口壁では、耐力壁部分の
面材にせん断力が流れるため、開口部高さ位置での柱の
曲げ変形は小さくなる。そこで、その部分の柱材を剛と
仮定すると、各面材の回転角と層間変形角は等しくな
り、各面材毎に各面材の耐力を足し合わせることで、有
開口壁の耐力が求まることになる。
【式22】
【0039】たれ壁のみの場合については、たれ壁の回
転剛性と柱の曲げ剛性を考慮して、式(17)〜(2
1)よりせん断力と層間変形角の関係が求まることにな
る。
【0040】次に、S200にて地震のせん断力−変位
曲線の算出方法について説明する。建築物に入る地表面
における地震動の加速度応答スペクトルは、表層地盤の
増幅特性を考慮し、次式で表される。
【式23】
【0041】ここで、SA(T)は、地表面での加速度
応答スペクトル、GS(T)は、表層地盤増幅特性、Z
は、地域係数、S0(T)は、解放工学的基盤における
基準加速度応答スペクトル、Tは、建築物の1次固有周
期である。大地震動の場合、S0(T)は、以下のよう
になる。
【式24】 ここに、TC=2π・80/784(秒)、中地震動
は、大地震動の1/5のレベルで設定される。
【0042】応答の算定は、建築物を等価な1質点系に
縮約したモデルにより、応答スペクトルを用いた等価線
形化による方法で行う。縮約されたモデルの代表変位と
安全限界変位を求める式は、次式で表される。
【式25】
【0043】建築物の有効質量を求める式は、
【式26】 ここで、miは、各階の質量、δiは、各階の変位であ
る。
【0044】建築物の安全限界耐力を求める式は、
【式27】 ここで、qiは、第i層が保有水平耐力時におけるベー
スシヤ係数換算値を表し、qi=Qui/Ai・ΣWiであ
る。Quiは、第i層が保有水平耐力、Aiは、地震層せ
ん断力係数の分布係数、ΣWiは、i層より上層の重量
の和、Wは、建築物の全重量である。
【0045】建築物の部材の等価粘性減衰係数を求める
式は、
【式28】
【0046】ここで、ΔWは、定常履歴ループの面積、
eは、等価ポテンシャルエネルギー、αは、地震時の
応答が定常応答ではなく、過渡応答であることを考慮し
た補正係数(通常0.7)である。
【0047】建築物全体としての等価粘性減衰係数を求
める式は、
【式29】 ここで、heqiは、部材iの履歴と粘性を考慮した等価
粘性減衰定数、Weiは、部材iの等価ポテンシャルエネ
ルギー、hsは、建築物と地盤との相互作用等による等
価粘性減衰定数である。
【0048】建築物の履歴減衰を考慮した係数を求める
式は、
【式30】 ここで、Fhは、安全限界固有周期における振動の減衰
による加速度の低減率であり、Fhが0.4を下回る場
合には、0.4とする。
【0049】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、建物の
各壁の荷重−変位量を、壁を構成する複数のパネルに基
づき算出するため、壁を構成するパネルを適切に評価し
て建物の耐震設計を行うことができる。更に、各壁の荷
重−変位量のグラフと、建物の地震応答に基づくグラフ
とを併せて表示するため、壁の耐力に不足があるかない
かを直ちに理解できるよう表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る建物の耐震設計方
法の主処理を示すフローチャートである。
【図2】図1の主処理中の壁耐力算出のサブルーチンを
示すフローチャートである。
【図3】図1の主処理中の地震せん断力−変位曲線算出
のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図4】図4(A)、(B)(C)は、本発明の第1実
施形態に係る建物の耐震設計方法の住宅の選択画面の説
明図であり、図4(D)は、作成された立面図であり、
図4(E)は、作成された展開図である。
【図5】図5(A)、(B)、(C)は、壁に取り付け
られた石膏ボードなど各種パネルの説明図である。
【図6】図6(A)、(B)は、壁耐力から求められた
せん断力−変位量を示すグラフである。
【図7】変形角から変位量を算出する方法を示す説明図
である。
【図8】図8(A)、(B)、(C)は、地震のせん断
力−変位曲線の求め方を示す説明図である。
【図9】図9(A)、(B)は、壁耐力から求められた
せん断力−変位量と、地震のせん断力−変位曲線とを重
ねて示すグラフである。
【図10】図10(A)、(B)は、壁耐力からせん断
力−変位量を求める計算方法の説明図である。
【図11】図11(A)、(B)は、壁耐力からせん断
力−変位量を求める計算方法の説明図である。
【符号の説明】
WN、WE、WS、WW 壁 B1〜B6 石膏ボード

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の各壁の荷重−変位量のグラフを、
    各壁を構成する複数のパネルに基づき作成するステップ
    と、 建物の荷重−変位量のグラフを、建物の質量及び地震に
    よる加速度応答スペクトルに基づき作成するステップ
    と、 前記各壁の荷重−変位量のグラフと、建物の地震応答に
    基づくグラフとを併せて表示するステップとを有するこ
    とを特徴とする建物の耐震設計方法。
  2. 【請求項2】 前記各壁の荷重−変位量のグラフを、壁
    を構成する複数のパネルの層せん断力に対する抵抗モー
    メントに基づき作成することを特徴とする請求項1の建
    物の耐震設計方法。
  3. 【請求項3】 前記各壁の荷重−変位量のグラフと、建
    物の地震応答に基づくグラフとを併せて表示した結果、
    設計変更が有った際に、当該設計変更に基づき建設費の
    見積もりを算出するステップを有することを特徴とする
    請求項1又は請求項2の建物の耐震設計方法。
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CN113190907A (zh) * 2021-05-17 2021-07-30 云南省设计院集团有限公司 一种基于侧移变形的建筑结构等效高宽比计算方法

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