JP2002062265A - 残留農薬検出装置 - Google Patents

残留農薬検出装置

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JP2002062265A
JP2002062265A JP2000251470A JP2000251470A JP2002062265A JP 2002062265 A JP2002062265 A JP 2002062265A JP 2000251470 A JP2000251470 A JP 2000251470A JP 2000251470 A JP2000251470 A JP 2000251470A JP 2002062265 A JP2002062265 A JP 2002062265A
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Satoru Satake
覺 佐竹
Yukio Hosaka
幸男 保坂
Hideharu Maruyama
秀春 丸山
Shinji Yagishita
信治 柳下
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Satake Engineering Co Ltd
Satake Corp
Original Assignee
Satake Engineering Co Ltd
Satake Corp
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  • Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】従来、抗体抗原反応を利用する農薬測定方法で
は不可能であった農薬成分の傾向を大雑把に知り、農薬
の残留濃度が人体において危険か否かの許容度が判別で
きる残留農薬検出装置を提供する。 【解決手段】前記検出対象サンプルに使用される農薬に
ついての農薬情報が予め記憶された記憶手段12と、前
記検出対象サンプルの情報を指定することにより前記記
憶手段に記憶された農薬情報を読み出すための農薬情報
読み出し手段16と、前記農薬情報読み出し手段による
農薬情報の読み出しに基づき、農薬の残留基準濃度にお
ける農薬量を算出する残留基準農薬量算出手段13と、
該残留基準農薬量算出手段により算出された残留基準濃
度における農薬量と前記サンプル農薬量検出手段により
検出されたサンプルの農薬量とを比較し、該サンプルを
食したときに人体において危険か否かを判別する安全・
危険判別手段13と、該安全・危険判別手段に基づき人
体において危険か否かを表示又は警告をする表示手段1
4,15とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、野菜などの農産物
における農薬の残留濃度が食したときに人体において危
険か否かの許容度を判別する残留農薬検出方法及びその
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、農産物における残留農薬の測定に
は、ガスクロマトグラフィや液体クロマトグラフィが用
いられている。また、最近、農薬成分が呈する抗体抗原
反応を利用した残留農薬の検定法や、農薬成分が発する
蛍光を測定するオプティカルバイオセンサを用いた分析
法、電気泳動法を利用した残留農薬の分析法などが提案
されている。
【0003】特開平8-170941号公報では、農薬成分の残
留濃度が既知の種々の値である、複数の農作物の表面に
おける農薬成分の赤外吸収スペクトルデータを、赤外分
光光度計を利用したATR法により採取し、未知の農作
物における農薬成分の残留濃度が許容値以下か否かを判
別するものである。これにより、レタスやハクサイ、セ
ロリ等農作物の種類により残留する農薬の濃度が許容値
以下か否かを判別するのに要する時間が、従来に比べて
大幅に短縮され、また、農作物表面に赤外光を照射し、
赤外吸収スペクトルの明瞭なパターンが得られれば分析
可能であるため、コリンエステラーゼのような抗体抗原
反応を利用する場合のように、分析可能な農薬成分が限
定されることがないという効果がある。
【0004】しかしながら、上記公報の分析方法では、
農薬成分による赤外吸収スペクトルのデータを、赤外分
光光度計を利用したATR法により採取するため、測定
機器の構成が複雑となり、装置が大型化するという欠点
があった。つまり、圃場など現場での測定に適した方法
とは言えす、研究室や事務所レベルでの測定に適したも
のである。
【0005】特許第2927221号公報では、抗体抗原反応
を利用して現場での測定に適した農薬測定方法を提供す
るもので、その構成は、測定セルと該測定セルを封止す
る栓とを備え、前記栓は活性コリンエステラーゼを固定
化した酵素保持体を有し、前記測定セルは、サンプルを
注入した測定セルを前記栓で封止することによってサン
プルによる活性コリンエステラーゼによる基質の加水分
解量を測定する吸光度測定容器とを備えるものである。
【0006】これにより、簡易な測定装置により、簡便
な操作で、短い測定時間で目的とする農薬検出ができる
ものであるが、この発明による農薬検出は、サンプル中
に含まれる農薬の個別成分の分析を行なうものではな
く、コリンエステラーゼ阻害物質を有する農薬について
総括して検出するものである。従って、農薬の種類によ
ってはコリンエステラーゼ阻害物質の特性が異なり、現
実的に複数種類の農薬が混在している場合の定量は不可
能であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、現場で
の測定に適した農薬測定方法としては、抗体抗原反応を
利用するものが好ましいが、複数種類の農薬が混在して
いる場合の農薬名、濃度の定量は不可能である。そこ
で、本発明では、従来、抗体抗原反応を利用する農薬測
定方法では不可能であった農薬成分の傾向を大雑把に知
り、農薬の残留濃度が人体において危険か否かの許容度
が判別できる残留農薬検出装置を提供することを技術的
課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は、複数種の農薬が残留している検出対象サンプ
ルの農薬量を検出するサンプル農薬量検出手段と、前記
検出対象サンプルに使用される農薬についての農薬情報
が予め記憶された記憶手段と、前記検出対象サンプルの
情報を指定することにより前記記憶手段に記憶された農
薬情報を読み出すための農薬情報読み出し手段と、前記
農薬情報読み出し手段による農薬情報の読み出しに基づ
き、農薬の残留基準濃度における農薬量を算出する残留
基準農薬量算出手段と、該残留基準農薬量算出手段によ
り算出された残留基準濃度における農薬量と前記サンプ
ル農薬量検出手段により検出されたサンプルの農薬量と
を比較し、該サンプルを食したときに人体において危険
か否かを判別する安全・危険判別手段と、該安全・危険
判別手段に基づき人体において危険か否かを表示又は警
告をする表示手段と、を備える、という技術的手段を講
じた。
【0009】農薬情報読み出し手段では、検出対象サン
プルに残留している農薬量を検出するに先立って、検出
対象サンプルに関するわずかな情報を指定すると、記憶
手段に格納されている農薬情報が読み出され、防除に使
用された農薬の種類が推定される。そして、残留基準農
薬量算出手段では、農薬の種類ごとに残留基準濃度にお
ける農薬量が算出される。また、安全・危険判別手段で
は、残留基準濃度における農薬量と前記サンプル農薬量
検出手段により検出されたサンプルの農薬量とを比較さ
れるので、サンプル中に複数種の農薬が残留している場
合であっても、複数の農薬の成分割合を知らなくても残
留基準濃度以下であれば、飲食に起因する衛生上の危害
の発生が防止できるので、農薬の残留濃度が人体におい
て危険か否かの許容度が大雑把に判別できる。
【0010】また、複数種の農薬が残留している検出対
象サンプルの農薬量を検出するサンプル農薬量検出手段
と、作物の種類、病害虫の対象、農薬名及び当該農薬の
残留基準濃度などの農薬情報が予め記憶された記憶手段
と、前記検出対象サンプルについて少なくとも作物の種
類情報を指定することにより前記記憶手段に記憶された
農薬名及び当該農薬の残留基準濃度が読み出される農薬
情報読み出し手段と、該農薬情報読み出し手段による農
薬名及び当該農薬の残留基準濃度の読み出しに基づき、
前記サンプルに使用される農薬名の集合を作成し、各農
薬名ごとに残留基準濃度における農薬量を算出する基準
農薬量算出手段と、前記農薬名の集合内において、算出
された残留基準濃度における農薬量をそれぞれ比較して
その最大及び最小値を算出するとともに、該最大及び最
小値と前記検出サンプルの農薬量とを比較し、前記サン
プルを食したときに人体において危険か否かを判別する
安全・危険判別手段と、該安全・危険判別手段に基づき
人体において危険か否かを表示又は警告をする表示手段
と、を備える、という技術的手段を講じた。
【0011】農薬情報読み出し手段では、検出対象サン
プルに残留している農薬量を検出するに先立って、検出
対象サンプルに関する作物の種類を指定すると、記憶手
段に格納されている農薬情報が読み出され、作物の種類
に適した防除方法が特定されることになり、使用される
農薬の種類も推定されることになる。そして、残留基準
農薬量算出手段では、サンプルに使用される複数種の農
薬名の集合が作成され、この集合の中で各農薬ごとに残
留基準濃度における農薬量が算出される。また、安全・
危険判別手段では、前記集合内において、算出された残
留基準濃度における農薬量をそれぞれ比較してその最小
及び最大値が算出される。この最小及び最大値は使用さ
れる農薬の毒性により異なり、この最小及び最大値と前
記検出対象サンプルの農薬量とを比較することで、農薬
の残留濃度が人体において危険か否かの許容度が大雑把
に判別できる。例えば、検出対象サンプルの農薬量が最
小値より小さければ人体に対して安全であり、検出対象
サンプルの農薬量が最大値より大きければ人体に対して
危険であり、検出対象サンプルの農薬量が最小値と最大
値との間であれば、複数種の農薬の成分割合により、残
留基準濃度以上の場合もあり、残留基準濃度以下の場合
もあり、グレーゾーンであるということになる。
【0012】そして、前記サンプル農薬量検出手段及び
/又は基準農薬量算出手段は、複数種の農薬が残留して
いる検出対象サンプルとコリンエステラーゼとを反応さ
せ、反応後のコリンエステラーゼにより基質を加水分解
するとともに、基質の分解量を吸光度測定によって農薬
量を検出又は算出すると、抗体抗原反応を利用する農薬
測定方法であっても、複数種類の農薬の残留濃度が人体
において危険か否かの許容度を大雑把に知ることができ
る。
【0013】また、前記基質に発光試薬を添加し、基質
の分解量を発色量の変化により農薬量を検出又は算出す
れば、市販の農薬検査キットを用いて複数種類の農薬の
残留濃度がが人体において危険か否かの許容度を大雑把
に知ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を説明する。
【0015】有機リン系殺虫剤やカルバメート系殺虫剤
等の農薬は、加水分解酵素の一種であるコリンエステラ
ーゼを不活性化するコリンエステラーゼ阻害物質を含有
しており、本発明の農薬検出方法では、コリンエステラ
ーゼの不活性化の程度を測定することによって、検出対
象のサンプル中に含まれるコリンエステラーゼ阻害物質
を含有する農薬の検出を行う。しかしながら、従来技術
とは異なり、複数種類の農薬が含有している場合につい
ても、各農薬成分について人体への危険度を大雑把に測
定できるものである。
【0016】検出対象のサンプルとコリンエステラーゼ
とを反応させると、活性コリンエステラーゼはサンプル
中のコリンエステラーゼ阻害物質によって不活性化され
る。このコリンエステラーゼの不活性化の程度は、サン
プル中のコリンエステラーゼ阻害物質の量に応じて変化
し、反応後のコリンエステラーゼは活性コリンエステラ
ーゼと不活性コリンエステラーゼとを含むことになる。
次に、この反応後のコリンエステラーゼによって基質を
加水分解する。サンプル中の農薬量とこの基質の分解量
との関係は、例えば、図1(a)に示すような傾向の相
関関係となり、農薬量が多いほど不活性化されるコリン
エステラーゼの量が増加して、基質の分解量は減少する
ことになる。
【0017】そして、加水分解した基質に発色試薬を添
加し、発色量を吸光度によって測定する。発色量と基質
の分解量との関係は、図1(b)に示すような傾向の相関
関係があり、基質の分解量が多いほど発色量が増加する
のである。
【0018】したがって、図1(a)と図1(b)の関
係を総合すると、農薬量と発色量との間には図1(c)
に示すような相関関係となり、吸光度測定によって発色
量を求めると、サンプル中の農薬量を求めることができ
る。
【0019】上記図1(c)の相関関係を利用すれば、
既知で、かつ、1種類の農薬(例えば、A1)について
は、吸光度測定によって発色量を求めれば、サンプル中
の農薬量を一義的に求めることができる。また、種類の
異なる農薬A2,農薬A3,農薬A4…についても農薬
A1と同様に農薬量を一義的に求めることができる。
【0020】一方、未知の混合比で2種類の農薬(例え
ば、上記の農薬A1と上記の農薬A2とを混合した農薬
(A1+A2))がサンプル中に含まれている場合を考
えてみる。このサンプルとコリンエステラーゼとを反応
させると、活性コリンエステラーゼはサンプル中の農薬
(A1+A2)によって不活性化されるが、この酵素阻
害量は農薬A1によるものと農薬A2によるものとの合
計と考えられ、図2がサンプル中に含まれている農薬
(A1+A2)の農薬量と発色量の相関関係を示すこと
になる。
【0021】そして、各農薬A1及び農薬A2について
は、食品衛生法に基づく農薬の残留基準濃度を予めCA
1,CA2として図2上にプロットし、この濃度におけ
る発色量をIA1,IA2としてこのグラフから算出す
る。このときの条件はIA1<IA2である。
【0022】図2より、サンプル中の農薬(A1+A
2)の発色量がISとすれば、残留基準濃度における発
色量IA1及びIA2と比較することにより、農薬の残
留濃度(農薬量)が人体において危険か否か判別するこ
とができる。つまり、 (1)IA1<ISのとき 農薬A1及び農薬A2の混合比に関係なく、農薬A1及
び農薬A2のどちらの農薬に対しても食品衛生法に基づ
く農薬の残留基準濃度を下回っており、人体に対して安
全である。 (2)IS<IA2のとき 農薬A1及び農薬A2のどちらの農薬に対しても食品衛
生法に基づく農薬の残留基準濃度を上回っており、人体
に対して危険である。 (3)IA2≦IS≦IA1のとき 農薬A1及び農薬A2の混合比により、食品衛生法に基
づく農薬の残留基準濃度以上の場合もあり、残留基準濃
度以下の場合もあり、グレーゾーンである。
【0023】ところで、作物に使用される農薬の種類は
適用作物、病害虫の対象を指定することにより限定され
る場合が多く、例えば、農業改良普及所、市町村、農業
協同組合等で作成される防除暦(作物別に作成される病
害虫、雑草防除のための農薬散布カレンダー)を参考に
すると、使用される農薬の種類が決まってくる。
【0024】
【表1】
【0025】表1は稲作において病害虫に効能のある農
薬の種類を示したもので、また、図3は播種から収穫ま
での防除時期を示した暦であり、これにより播種から収
穫まで数回防除を行い、これに使用される農薬が十数種
類に限定されることが分かる。
【0026】これは、稲作だけに限定されるものではな
く、ジャガイモ、サツマイモなどのイモ類、大豆、小
豆、そら豆など豆類、トマト、ナス、ピーマンなど野
菜、ミカン、リンゴ、梨、ブドウなど果樹、茶など、作
物別にかかりやすい病害虫があり、これに効能のある農
薬が限定されるものである。
【0027】以上のように、作物別に使用される農薬が
限定される傾向があるので、穀類A,イモ類B,豆類
C,野菜類D,野菜類E…のような作物群に対し、これ
ら作物群に通常使用される農薬の種類A1,A2,A
3,A4,A5,B1,B2,B3,C1,C2,C3
…を図4のようにグループ分けすると、作物群に使用さ
れていると思われる農薬の種類が把握できる。
【0028】次に、グループ分けした作物群内の各農薬
の残留基準濃度から、その作物群内で残留基準濃度の最
大値Cmax,最小値Cminを求めておく。また、この値に
対応する発色量の最小値Imin及び最大値Imaxは図2の
グラフの手法で求められるので、図4のように層別して
おく。
【0029】そして、吸光度測定によって得られた被検
査作物の発色量ISと、当該作物の属する作物群に対応
する発色量の最大値Imaxと、最小値Iminとを算出し、
これらを比較することで上記と同様な手法により農薬の
残留濃度(農薬量)が人体において危険か否か判別する
ことができる。
【0030】残留農薬検出装置としては、図5のような
ハードウエア構成とすればよく、例えば、吸光度測定装
置1、制御部2及びパーソナルコンピュータ(パソコ
ン)3から構成される。
【0031】吸光度測定装置1は可視光又は赤外光を発
する光源4,5、集光レンズ6、光線の波長カットフィ
ルター7,8及び検出部9が主要な構成となる。そし
て、符号10は測定セルであり、例えば、特許第292722
1号に開示されたような封止栓付きの測定容器を用いれ
ばよく、光源4,5と検出部9との間に測定部11に挿
入してその吸光度を測定する。測定セル10中に挿入さ
れる分析対象のサンプルは、固体状のものであっても液
体状のものであってもよく、吸光度測定によりコリンエ
ステラーゼ阻害物質を含有する農薬の検出を行い得る。
本実施例では、光源4,5から照射された光源を測定
セル10に透過させ、その可視又は赤外吸収スペクトル
がカットフィルター7,8を経て検出部9で検知される
ことになる。この検出部9で検知されたスペクトルデー
タは、通信回線を介して制御部2に送られる。
【0032】制御部2では、光源の光量と検出部で得た
スペクトルデータとを比較して、測定セル10中の発光
試薬による吸光度が算出される。そして、この吸光度デ
ータはインターフェースを介してパソコン3に転送され
る。
【0033】パソコン3では(図6参照)、その内部に
記憶装置(ROM/RAM)12及びマイクロプロセッ
サ(CPU)13が設けられ、外部には表示装置として
のCRT14、プリンタ15及び入力装置としてのキー
ボード16が設けられる。符号17は入・出力インター
フェースである。
【0034】前記記憶装置12には、作物の種類、病害
虫の対象、農薬名及び当該農薬の残留基準濃度などの農
薬情報が予め記憶されている。そして、キーボード16
から検出対象サンプルについて作物の種類、病害虫の対
象などサンプルの情報を指定することにより、記憶装置
12に記憶された農薬名及び当該農薬の残留基準濃度が
マイクロプロセッサ(CPU)13、入・出力インター
フェース17を介してCRT14に読み出される。
【0035】また、マイクロプロセッサ(CPU)で
は、農薬名及び当該農薬の残留基準濃度の読み出しに基
づき、図4のようなサンプルに使用される農薬名の集合
を作成し、各農薬名ごとに残留基準濃度における農薬量
を算出する。そして、農薬名の集合内において、算出さ
れた残留基準濃度における農薬量をそれぞれ比較してそ
の最大及び最小値を算出する。該最大及び最小値は、検
出サンプルの農薬量と比較され、さらに、サンプルを食
したときに人体において危険か否かが判別されて、その
信号が入・出力インターフェースを介してCRT14に
出力される。CRT14では、サンプルに残留する農薬
量が人体において危険か否かが表示又は警告される。
【0036】前記記憶装置12の他のメモリには、吸光
度と農薬濃度との検量線、農薬量と発色量との関係式を
予め記憶してあり、この式に基づき制御部2から転送さ
れてきたデータから農薬濃度が算出されるものである。
さらに、記憶装置12のメモリには、農薬量が人体にお
いて危険か否か判別する判別式も記憶されている。これ
により、吸光度データが取り込まれると、サンプルに残
留する農薬濃度が算出されるとともに、そのサンプルに
使用されている農薬の種類が抽出され、農薬の残留基準
値と農薬の濃度とを判別式にあてはめて、大雑把にその
農薬量が人体において危険か否かを判別する基準値が求
めることができる。
【0037】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、複数種の
農薬が残留している検出対象サンプルの農薬量を検出す
るサンプル農薬量検出手段と、前記検出対象サンプルに
使用される農薬についての農薬情報が予め記憶された記
憶手段と、前記検出対象サンプルの情報を指定すること
により前記記憶手段に記憶された農薬情報を読み出すた
めの農薬情報読み出し手段と、前記農薬情報読み出し手
段による農薬情報の読み出しに基づき、農薬の残留基準
濃度における農薬量を算出する残留基準農薬量算出手段
と、該残留基準農薬量算出手段により算出された残留基
準濃度における農薬量と前記サンプル農薬量検出手段に
より検出されたサンプルの農薬量とを比較し、該サンプ
ルを食したときに人体において危険か否かを判別する安
全・危険判別手段と、該安全・危険判別手段に基づき人
体において危険か否かを表示又は警告をする表示手段
と、を備えたので、残留基準濃度における農薬量と前記
サンプル農薬量検出手段により検出されたサンプルの農
薬量とが比較されるので、サンプル中に複数種の農薬が
残留している場合であっても、複数の農薬の成分割合を
知らなくても残留基準濃度以下であれば、飲食に起因す
る衛生上の危害の発生が防止できるので、農薬の残留濃
度が人体において危険か否かの許容度が大雑把に判別で
きる。
【0038】また、複数種の農薬が残留している検出対
象サンプルの農薬量を検出するサンプル農薬量検出手段
と、作物の種類、病害虫の対象、農薬名及び当該農薬の
残留基準濃度などの農薬情報が予め記憶された記憶手段
と、前記検出対象サンプルについて少なくとも作物の種
類情報を指定することにより前記記憶手段に記憶された
農薬名及び当該農薬の残留基準濃度が読み出される農薬
情報読み出し手段と、該農薬情報読み出し手段による農
薬名及び当該農薬の残留基準濃度の読み出しに基づき、
前記サンプルに使用される農薬名の集合を作成し、各農
薬名ごとに残留基準濃度における農薬量を算出する基準
農薬量算出手段と、前記農薬名の集合内において、算出
された残留基準濃度における農薬量をそれぞれ比較して
その最大及び最小値を算出するとともに、該最大及び最
小値と前記検出サンプルの農薬量とを比較し、前記サン
プルを食したときに人体において危険か否かを判別する
安全・危険判別手段と、該安全・危険判別手段に基づき
人体において危険か否かを表示又は警告をする表示手段
と、を備えたので、サンプルに使用される複数種の農薬
名の集合内において、算出された残留基準濃度における
農薬量をそれぞれ比較してその最小及び最大値が算出
し、この最小及び最大値と前記検出対象サンプルの農薬
量とを比較するので、集合内で個々の農薬の毒性を考慮
して農薬の残留濃度が人体において危険か否かの許容度
が大雑把に判別できる。
【0039】そして、前記サンプル農薬量検出手段及び
/又は基準農薬量算出手段は、複数種の農薬が残留して
いる検出対象サンプルとコリンエステラーゼとを反応さ
せ、反応後のコリンエステラーゼにより基質を加水分解
するとともに、基質の分解量を吸光度測定によって農薬
量を検出又は算出すると、抗体抗原反応を利用する農薬
測定方法であっても、複数種類の農薬の残留濃度が人体
において危険か否かの許容度を大雑把に知ることができ
る。
【0040】また、前記基質に発光試薬を添加し、基質
の分解量を発色量の変化により農薬量を検出又は算出す
れば、市販の農薬検査キットを用いて複数種類の農薬の
残留濃度がが人体において危険か否かの許容度を大雑把
に知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】農薬量と発色量との関係を説明するための図で
ある
【図2】複数種の農薬がサンプル中に残留した場合の農
薬量と発色量との関係を説明するための図である。
【図3】稲作において播種から収穫までの防除時期を示
す暦である。
【図4】検出対象のサンプルに使用される農薬の種類の
範囲内で、残留基準濃度の最大値及び最小値と、これに
対応する発色量の最大値及び最小値を示す図である。
【図5】本発明の一実施例である残留農薬検出装置のハ
ードウエア構成を示す図である。
【図6】パソコンの内部構成を示す図である。
【符号の説明】
1 吸光度測定装置 2 制御部 3 パソコン 4 光源 5 光源 6 集光レンズ 7 カットフィルター 8 カットフィルター 9 検出部 10 測定セル 11 測定部 12 記憶装置(ROM/RAM) 13 マイクロプロセッサ(CPU) 14 CRT 15 プリンタ 16 キーボード 17 入・出力インターフェース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳下 信治 広島県東広島市西条西本町2番30号 株式 会社佐竹製作所内 Fターム(参考) 2G054 AA10 AB04 BB10 CA30 CD04 CE02 EA04 EB01 FA17 FA19 FA44 GA01 GA03 GB05 JA01 JA02 JA04 JA05 JA06 4B029 AA07 FA12 FA13 4B063 QA00 QA20 QQ16 QQ61 QR12 QR57 QS28 QS36 QS39 QX01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数種の農薬が残留している検出対象サ
    ンプルの農薬量を検出するサンプル農薬量検出手段と、
    前記検出対象サンプルに使用される農薬についての農薬
    情報が予め記憶された記憶手段と、前記検出対象サンプ
    ルの情報を指定することにより前記記憶手段に記憶され
    た農薬情報を読み出すための農薬情報読み出し手段と、
    前記農薬情報読み出し手段による農薬情報の読み出しに
    基づき、農薬の残留基準濃度における農薬量を算出する
    残留基準農薬量算出手段と、該残留基準農薬量算出手段
    により算出された残留基準濃度における農薬量と前記サ
    ンプル農薬量検出手段により検出されたサンプルの農薬
    量とを比較し、該サンプルを食したときに人体において
    危険か否かを判別する安全・危険判別手段と、該安全・
    危険判別手段に基づき人体において危険か否かを表示又
    は警告をする表示手段と、を備えたことを特徴とする残
    留農薬検出装置。
  2. 【請求項2】 複数種の農薬が残留している検出対象サ
    ンプルの農薬量を検出するサンプル農薬量検出手段と、
    作物の種類、病害虫の対象、農薬名及び当該農薬の残留
    基準濃度などの農薬情報が予め記憶された記憶手段と、
    前記検出対象サンプルについて少なくとも作物の種類情
    報を指定することにより前記記憶手段に記憶された農薬
    名及び当該農薬の残留基準濃度が読み出される農薬情報
    読み出し手段と、該農薬情報読み出し手段による農薬名
    及び当該農薬の残留基準濃度の読み出しに基づき、前記
    サンプルに使用される農薬名の集合を作成し、各農薬名
    ごとに残留基準濃度における農薬量を算出する基準農薬
    量算出手段と、前記農薬名の集合内において、算出され
    た残留基準濃度における農薬量をそれぞれ比較してその
    最大及び最小値を算出するとともに、該最大及び最小値
    と前記検出サンプルの農薬量とを比較し、前記サンプル
    を食したときに人体において危険か否かを判別する安全
    ・危険判別手段と、該安全・危険判別手段に基づき人体
    において危険か否かを表示又は警告をする表示手段と、
    を備えたことを特徴とする残留農薬検出装置。
  3. 【請求項3】 前記サンプル農薬量検出手段及び/又は
    基準農薬量算出手段は、複数種の農薬が残留している検
    出対象サンプルとコリンエステラーゼとを反応させ、反
    応後のコリンエステラーゼにより基質を加水分解すると
    ともに、基質の分解量を吸光度測定によって農薬量を検
    出又は算出してなる請求項1又は2記載の残留農薬検出
    装置。
  4. 【請求項4】 前記基質に発光試薬を添加し、基質の分
    解量を発色量の変化により農薬量を検出又は算出してな
    る請求項3記載の残留農薬検出装置。
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