JP2002061593A - 圧縮機のサージ回避運転制御システム - Google Patents

圧縮機のサージ回避運転制御システム

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JP2002061593A
JP2002061593A JP2000248393A JP2000248393A JP2002061593A JP 2002061593 A JP2002061593 A JP 2002061593A JP 2000248393 A JP2000248393 A JP 2000248393A JP 2000248393 A JP2000248393 A JP 2000248393A JP 2002061593 A JP2002061593 A JP 2002061593A
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surge
compressor
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computer
signal
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JP2000248393A
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English (en)
Inventor
Junji Iwatani
淳二 岩谷
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮機のサージ回避運転制御システムに関
し、サージ突入直前の状態を監視し、圧縮空気を大気に
放出してサージを回避する。 【解決手段】 圧縮機の軸方向には非定常圧力センサ1
〜8が設けられ、その計測信号はアンプ50を介してコ
ンピュータ10へ入力される。コンピュータ10は予め
サージ突入時の設定制限値20が設定されており、計測
値と設定制限値20とを比較しリアルタイムで監視し、
設定値を超えるとバルブ用制御装置11へ信号を出力
し、制御装置11はバルブ駆動装置を駆動して1秒以内
に抽気バルブ12,13,14を全開とし放出管54,
55,56より圧縮空気を大気へ放出する。これにより
サージによる圧縮機焼損を防ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧縮機のサージ回避
運転制御システムに関し、サージに突入する直前にサー
ジを回避し、圧縮機内部焼損を確実に防ぐシステムであ
る。
【0002】
【従来の技術】図5は従来のサージ回避をするための圧
縮機の運転システムの構成図であり、(a)は全体構成
図、(b)は圧力変動の表示画面を示す図である。図
(a)において、40は圧縮機のケーシングであり、そ
の内部は入口のIGV(inlet guide vane)41、ロー
タ周囲に取付けられた動翼42、ケーシング内壁周囲に
取付けられた静翼43を有し、これら動翼、静翼は軸方
向に交互に配置され多段の圧縮機を構成している。又、
ケーシング40の外周の後段側には抽気室44,45,
46が設けられ、圧縮空気を途中の段から抽気し、ター
ビンの冷却用空気として利用できるようになっている。
47は燃焼器であり、圧縮機出口の周囲に複数本、例え
ば8本が配設され、圧縮機からの吐出空気を吸い込んで
燃料を燃焼させるものである。このような構成の圧縮機
では空気60は入口より吸入され、IGV41、動翼4
2、静翼43、それ以降の多段に構成された動翼、静翼
間を通過して圧縮され、所定の圧力比の空気61となっ
て吐出され、燃焼器47へ吸い込まれる。
【0003】1〜8は圧力センサであり、ケーシング4
0内の非定常の内圧変動を測定するものである。1は圧
縮機入口の1段目のケーシング40内の圧力センサ、2
は2段、3は3段、4は4段目の圧力センサであり、
5,6,7はそれぞれ抽気室44,45,46内の圧力
センサ、8は圧縮機出口の圧力センサであり、それぞれ
圧縮機の軸方向の圧力を計測し、アンプ50で増幅され
た後、メモリレコーダ51に記録され監視される。
【0004】従来の上記構成の軸流圧縮機サージ監視シ
ステムは、圧縮機内の圧力変動をセンサ1〜8で計測
し、この測定結果を(b)に示すように画面表示させ、
予めわかっている実績圧力変動62と比較し、この実績
圧力変動62よりも測定圧力変動が高くなった場合にサ
ージに近いと判断し、監視員の判断によって停止の判定
を行い、監視員が停止のボタンを押して圧縮機の運転を
停止していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のように従来の圧
縮機のサージ監視システムは、圧縮機内の圧力変動をセ
ンサで計測し、計測圧力が予め設定した実績圧力変動よ
りも高くなると監視員の判断でサージに近いと判断し圧
縮機の運転を停止していた。このため、サージマージン
がまだ存在する場合でも、実績圧力変動値に達すると運
転(圧力上昇運転)を停めており、高圧限界運転点を確
認せずに予測サージマージン以下で運転し、潜在的な昇
圧能力を発揮せずに使用しているのが現状である。又、
計測位置のずれによって計測圧力変動のレベルが実績値
と異なる場合、実績値による判断ではサージに突入して
しまい、圧縮機を焼損してしまうというリスクも大き
く、信頼性が低いものであった。
【0006】そこで本発明では、圧縮機内の圧力変動を
センサで計測し、この計測値をコンピュータに入力し、
コンピュータの判断によりサージ突入直前と判定した場
合には抽気バルブを開いて圧縮機内部の高圧、高温空気
を放出管より大気に放出し、サージによる圧縮機の焼損
を防ぐようにした圧縮機のサージ回避運転制御システム
を提供することを課題としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を解
決するために次の(1)〜(4)の手段を提供する。
【0008】(1)多段の翼から構成され空気を抽気す
る抽気室を有する圧縮機内の軸方向に複数の圧力センサ
を取付け同圧力センサからの計測信号を監視してサージ
突入を防止する運転システムにおいて、前記抽気室に連
通する抽気管に設けられた抽気バルブと、前記圧力セン
サの計測信号を取込みサージ突入直前の状態を判定しサ
ージ突入信号を出力するコンピュータと、同コンピュー
タからの前記サージ突入信号を受け前記抽気バルブの開
信号を出力する制御装置と、同制御装置からの開信号を
受け前記抽気バルブを全開とするバルブ駆動装置とを備
え、前記コンピュータには予めサージ突入直前の圧力変
動の制限値を設定しておき、同コンピュータは前記セン
サからの計測値と前記制限値とを比較して監視し、同計
測値が前記制限値に達するか、もしくはこの値を超える
とサージ突入直前と判定し、前記制御装置へ前記サージ
突入信号を出力することを特徴とする圧縮機のサージ回
避運転制御システム。
【0009】(2)前記コンピュータは前記センサから
の計測値をウェーブレット変換してウェーブレット係数
を求め、同係数と前記制限値とを比較して監視し、同計
測値のウェーブレット係数が前記制限値に達するか、も
しくは同制限値を超えるとサージ突入直前と判定し、前
記制御装置へ前記サージ突入信号を出力することを特徴
とする(1)記載の圧縮機のサージ回避運転制御システ
ム。
【0010】(3)前記コンピュータは前記圧力センサ
からの計測値を受けると、現在の計測値から3秒前まで
の間の圧力変動値の移動平均値を求め、同移動平均値の
2倍を前記制限値として設定することを特徴とする
(1)又は(2)記載の圧縮機のサージ回避運転制御シ
ステム。
【0011】(4)前記駆動装置は前記制御装置から前
記開信号を受けると、前記抽気バルブを1秒以内に全開
とすることを特徴とする(1)又は(2)記載の圧縮機
のサージ回避運転制御システム。
【0012】本発明の(1)においては、圧力センサに
より各段の非定常内圧変動が計測され、コンピュータへ
入力される。コンピュータでは予めサージ突入の直前の
圧力変動の制限値を設定しておき、計測値と制限値とを
比較して監視する。コンピュータは計測値が制限値に達
するか、又はこの制限値を超えると、サージ突入直前と
判定し制御装置へサージ突入信号を出力する。制御装置
はこのサージ突入信号を受けると、圧縮機回転停止信号
を駆動力に出力し、又バルブ駆動装置へ抽気バルブ開信
号を出力し、抽気バルブを全開にして圧縮機内部の高
温、高圧空気を大気に開放する。このような制御によ
り、圧縮機の高圧限界運転点の確認が可能となり、か
つ、サージ突入による圧縮機内部の焼損を確実に防止す
ることができる。
【0013】本発明の(2)では、コンピュータは、圧
力センサからの計測値をウェーブレット変換により突変
データ波形抽出処理を行いウェーブレット係数を求め、
この係数と制限値とを比較するので、サージ突入直前の
状態が確実に判定でき、上記(1)の発明の効果が確実
に得られるものである。
【0014】本発明の(3)では、サージ突入時には圧
力変動が一瞬のうちに安定運転時の数倍以上高くなるの
で、コンピュータでは現在の圧力変動の計測値から3秒
前までの間の圧力変動の移動平均値を求め、この移動平
均値の2倍を制限値に設定する。この制限値の設定によ
りサージ突入直前の状態が精度良く判定することができ
る。
【0015】本発明の(4)では、サージ突入は一瞬の
うちに圧力変動が安定運転時の数倍以上になり、圧力上
昇や温度上昇による圧縮機の焼損が急激に発生するの
で、これら焼損が起こる前、即ち圧力変動が急変してか
ら1秒以内に抽気弁を全開にして高温、高圧空気を瞬時
に大気に放出し、圧縮機の焼損を確実に防止することが
できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づいて具体的に説明する。図1は本発明の実
施の第1形態に係る圧縮機のサージ回避運転制御システ
ムを示し、(a)は構成図、(b)は圧力変動量のモニ
タ画面を示す図である。(a)図において、ケーシング
40内には入口のIGV41、ロータ周囲に取付けられ
た動翼42、ケーシング内壁周囲に取付けられた静翼4
3を有し、これら動翼、静翼は軸方向に交互に配置され
多段の圧縮機を構成している。又、ケーシング40の外
周後段側には抽気室44,45,46が設けられ、圧縮
空気を途中の段から抽気し、タービンの冷却用空気とし
て利用できるようになっている。47は燃焼器であり、
圧縮機から吐出空気を吸い込んで燃料を燃焼させる。
【0017】このような構成の圧縮機では、従来例で説
明したように、空気60は入口より吸入され、IGV4
1、動翼42、静翼43、それ以降の多段に構成された
動翼、静翼間を通過して圧縮され、所定の圧力比の空気
61となって吐出され、燃焼器47へ供給される。
【0018】51,52,53は抽気管であり、それぞ
れ抽気室44,45,46に接続し、圧縮途中の空気を
抽気してタービンへ導き、冷却用空気として用いられ
る。12,13,14は抽気バルブであり、それぞれ抽
気管51,52,53に設けられ、開放することにより
抽気管からの空気を大気に放出するものである。15,
16,17はバルブ駆動装置であり、モータ、シリン
ダ、等からなり抽気バルブ12,13,14をそれぞれ
開閉するものである。
【0019】10はコンピュータであり、アンプ50を
介して従来と同じ構成の圧力センサ1〜8からの信号を
取込み、サージの発生直前の状態を検知し、バルブ用制
御装置11に信号を出力し、バルブ駆動装置15,1
6,17を作動させ抽気バルブ12,13,14を開く
ように制御する。
【0020】上記構成の実施の第1形態において、圧縮
機圧力比上昇時に各段動翼前に取付けられた非定常圧力
センサ1〜8によって各段の非定常内圧変動が計測さ
れ、それら信号はアンプ50により増幅され、ディジタ
ル信号としてコンピュータ10へ入力される。コンピュ
ータ10では予め設定制限値20(図1(b)参照)を
設定しておく。サージ突入時には圧力変動値が一瞬で安
定運転時の数倍以上高くなるため、仮に3秒前から現在
の間の圧力変動値の移動平均値の2倍を設定制限値とし
て設定し、この値に達するか、又は、この値を超える
と、サージ突入直前と判定する。
【0021】コンピュータ10では入力される現在の計
測信号を任意のプログラム言語を用いてリアルタイムで
処理し、各段の非定常変動を(b)図に示すようにディ
スプレイに表示する。又、計測信号と、設定制限値とを
比較し、現在の計測値が設定制限値20を超えていない
かを判断する。圧力比を徐々に上昇し、上記の監視をリ
アルタイムで続行する。
【0022】コンピュータ10は計測値が設定制限値2
0を超えたと判定すると、サージ突入直前と判定し、バ
ルブ用制御装置11へ信号を出力し、バルブ用制御装置
11はバルブ駆動装置15,16,17を制御し、抽気
バルブ12,13,14を開き、抽気管51,52,5
3内の空気を放出管54,55,56から大気へ放出す
る。この場合にバルブ駆動装置15,16,17は約1
秒以内に抽気バルブ12,13,14を全開とする必要
があり、1秒以内に空気を放出し、サージによる圧縮機
焼損を確実に防止する。
【0023】図2は上記に説明した実施の第1形態にお
けるコンピュータの制御フローチャートである。図にお
いて、スタート後、ステップS1において、非定常圧力
センサ1〜8で圧縮機軸方向の圧力をmm秒のオーダでリ
アルタイムで計測し、この計測値はコンピュータ10へ
入力される。次にS2ではコンピュータ10では、3秒
前から現在までの計測圧力値の平均値を算出し、その平
均値の2倍を設定制限値として設定する。
【0024】次に、S3において、現在の圧力変動計測
値が設定制限値を超えたか否か判定し、設定制限値以内
であれば、S4において運転を続行してS1へ戻り、セ
ンサの信号を取り込む。この場合は圧力比上昇の運転が
可能となる。S3において、計測値が設定制限値を超え
ると、サージ突入直前と判定し、S5においてバルブ用
制御装置11へ信号を出力し、バルブ用制御装置11が
バルブ駆動装置15,16,17を作動させ、抽気バル
ブ12,13,14を全開として空気を大気に放出す
る。抽気バルブ12,13,14を開くとS6において
圧縮機を停止させる。
【0025】上記の実施の第1形態の圧縮機のサージ回
避運転制御システムによれば、非定常圧力センサ1〜8
により圧縮機内の軸方向の圧力を計測し、コンピュータ
10により設定制限値と計測値とをリアルタイムに監視
し、計測値が設定制限値を超えるとサージ突入直前と判
断して圧縮機の回転を停止し、同時に抽気バルブ12,
13,14を1秒以内に全開として圧縮機内部の高温、
高圧空気を放出管54,55,56より大気へ放出する
ように制御する。この場合、抽気バルブ12,13,1
4は全部を全開とする。このような制御により、圧縮機
の高圧限界運転点の確認が可能となり、かつ、サージ突
入による圧縮機内部の焼損の被害を確実に防ぐことがで
きる。
【0026】図3は本発明の実施の第2形態に係る圧縮
機のサージ回避運転制御システムを示し、(a)は構成
図、(b)は圧力変動量のモニタ画面を示す図である。
図において、本実施の第2形態においては、実施の第1
形態と異なる部分はコンピュータの演算方式にあり、本
実施の第2形態においてはウェーブレット変換(突変デ
ータ波形抽出処理)を行うコンピュータ10aを採用し
たものである。その他の構成は図1に示す実施の第1形
態と同じであり、同一内容についての説明は省略し、本
実施の第2形態の特徴部分を中心に説明する。
【0027】図3において、ある圧力比で運転し、非定
常圧力センサ1〜8によって各段の非定常内圧変動が計
測され、アンプ50を介してコンピュータ10aにディ
ジタルデータとして入力される。コンピュータ10aで
は任意のプログラム言語を用いてリアルタイムで各段の
計測された非定常内圧変動データのウェーブレット変換
(突変データ波形抽出処理)を行いウェーブレット係数
を求め、ウェーブレット変換後の波形を(b)図に示す
ようにディスプレイに表示する。コンピュータ10aに
は、図1に示す実施の第1形態と同様に予めサージ突入
時のリアルタイム用設定制限値20aを設定しておく。
【0028】コンピュータではリアルタイムで現在の計
測値のウェーブレット変換されたデータを予め設定した
設定制限値とを比較し、設定制限値を超えていないかど
うか監視を行い、圧力比を更に上昇させる。
【0029】監視の過程において、断続的、或いは連続
的な旋回失速が発生し、いずれかの段の非定常内圧変動
が設定制限値を超えた場合、コンピュータ10aはサー
ジ突入直前と判断し、圧縮機を停止し同時にバルブ用制
御装置11に信号を出力し、バルブ用制御装置11はバ
ルブ駆動装置15,16,17を制御し、抽気バルブ1
2,13,14を開き抽気管51,52,53内の空気
を放出管54,55,56から大気へ放出する。この場
合にバルブ駆動装置15,16,17は1秒以内に抽気
バルブ12,13,14を全開としてサージ突入による
圧縮機焼損を確実に防止する。又は抽気バルブ12,1
3,14のすべてを全開とする制御を行う。
【0030】図4は上記に説明の実施の第2形態におけ
るコンピュータの制御フローチャートである。図におい
てスタート後、ステップS1において、非定常圧力セン
サ1〜8で圧縮機軸方向の圧力をリアルタイムで計測
し、コンピュータ10aへ入力する。次に、S2におい
てコンピュータ10aは非定常圧力変動値のウェーブレ
ット変換を実施し、ウェーブレット係数を算出する。
【0031】次にS3において、現在計測された測定値
のウェーブレット係数が予め設定された設定制限値を超
えているか否かを調べ、超えていなければ、S4におい
て運転を続行してS1へ戻り再びセンサからの信号をコ
ンピュータ10aへ取り込む。S3において設定制限値
を超えていればサージ突入直前と判定し、S5において
バルブ用制御装置11へ信号を出力し、バルブ用制御装
置11が1秒以内にバルブ駆動装置15,16,17を
作動させ、抽気バルブ12,13,14を全開として空
気を大気へ放出する。抽気バルブ12,13,14を開
くとS6において圧縮機を停止させる。
【0032】上記の実施の第2形態によれば、非定常圧
力センサ1〜8により圧縮機内の圧力を計測し、コンピ
ュータ10aによりウェーブレット変換を行いウェーブ
レット係数を求め、このウェーブレット係数を設定制限
値と比較してリアルタイムで監視し、計測値が設定制限
値を超えるとサージ突入直前と判断して抽気バルブ1
2,13,14を1秒以内に全開として圧縮機内部の高
温、高圧空気を放出管54,55,56より大気へ放出
するように制御する。このような制御により、実施の第
1形態と同様に圧縮機の高圧限界運転点の確認が可能と
なり、かつサージ突入による圧縮機内部の焼損の被害を
確実に防止することができる。
【0033】
【発明の効果】本発明の圧縮機のサージ回避運転制御シ
ステムは、(1)多段の翼から構成され空気を抽気する
抽気室を有する圧縮機内の軸方向に複数の圧力センサを
取付け同圧力センサからの計測信号を監視してサージ突
入を防止する運転システムにおいて、前記抽気室に連通
する抽気管に設けられた抽気バルブと、前記圧力センサ
の計測信号を取込みサージ突入直前の状態を判定しサー
ジ突入信号を出力するコンピュータと、同コンピュータ
からの前記サージ突入信号を受け前記抽気バルブの開信
号を出力する制御装置と、同制御装置からの開信号を受
け前記抽気バルブを全開とするバルブ駆動装置とを備
え、前記コンピュータには予めサージ突入直前の圧力変
動の制限値を設定しておき、同コンピュータは前記セン
サからの計測値と前記制限値とを比較して監視し、同計
測値が前記制限値に達するか、もしくはこの値を超える
とサージ突入直前と判定し、前記制御装置へ前記サージ
突入信号を出力することを特徴としている。
【0034】上記構成により、サージ突入直前の状態と
なると、制御装置はバルブ駆動装置へ抽気バルブ開信号
を出力し、抽気バルブを全開にして圧縮機内部の高温、
高圧空気を大気へ開放する。このような制御により、圧
縮機の高圧限界運転点の確認が可能となり、かつ、サー
ジ突入による圧縮機内部の焼損を確実に防止することが
できる。
【0035】本発明の(2)では、コンピュータは、圧
力センサからの計測値をウェーブレット変換により突変
データ波形抽出処理を行いウェーブレット係数を求め、
この係数と制限値とを比較するので、サージ突入直前の
状態が確実に判定でき、上記(1)の発明の効果が確実
に得られるものである。
【0036】本発明の(3)では、サージ突入時には圧
力変動が一瞬のうちに安定運転時の数倍以上高くなるの
で、現在の計測値から3秒前までの間の圧力変動の移動
平均値を求め、この移動平均値の2倍を制限値に設定す
る。この制限値の設定によりサージ突入の状態が精度良
く判定することができる。
【0037】本発明の(4)では、サージ突入は一瞬の
うちに圧力変動が安定運転時の数倍以上になり、圧力上
昇や温度上昇による圧縮機の焼損が急激に発生するの
で、これら焼損が起こる前、即ち圧力変動が急変してか
ら1秒以内に抽気弁を全開にして高温、高圧空気を大気
に放出し、圧縮機の焼損を確実に防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態に係る圧縮機のサージ
回避運転制御システムを示し、(a)は構成図、(b)
は圧力変動量のモニタ画面を示す図である。
【図2】本発明の実施の第1形態に係る制御のフローチ
ャートである。
【図3】本発明の実施の第2形態に係る圧縮機のサージ
回避運転制御システムを示し、(a)は構成図、(b)
は圧力変動量のモニタ画面を示す図である。
【図4】本発明の実施の第2形態に係る制御のフローチ
ャートである。
【図5】従来の圧縮機のサージ回避運転制御システムの
構成図である。
【符号の説明】
1〜8 非定常圧力センサ 10,10a コンピュータ 11 バルブ用制御装置 12,13,14 抽気バルブ 15,16,17 バルブ駆動装置 42 動翼 43 静翼 45,46,47 抽気室 51,52,53 抽気管 54,55,56 放出管

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多段の翼から構成され空気を抽気する抽
    気室を有する圧縮機内の軸方向に複数の圧力センサを取
    付け同圧力センサからの計測信号を監視してサージ突入
    を防止する運転システムにおいて、前記抽気室に連通す
    る抽気管に設けられた抽気バルブと、前記圧力センサの
    計測信号を取込みサージ突入直前の状態を判定しサージ
    突入信号を出力するコンピュータと、同コンピュータか
    らの前記サージ突入信号を受け前記抽気バルブの開信号
    を出力する制御装置と、同制御装置からの開信号を受け
    前記抽気バルブを全開とするバルブ駆動装置とを備え、
    前記コンピュータには予めサージ突入直前の圧力変動の
    制限値を設定しておき、同コンピュータは前記センサか
    らの計測値と前記制限値とを比較して監視し、同計測値
    が前記制限値に達するか、もしくはこの値を超えるとサ
    ージ突入直前と判定し、前記制御装置へ前記サージ突入
    信号を出力することを特徴とする圧縮機のサージ回避運
    転制御システム。
  2. 【請求項2】 前記コンピュータは前記センサからの計
    測値をウェーブレット変換してウェーブレット係数を求
    め、同係数と前記制限値とを比較して監視し、同計測値
    のウェーブレット係数が前記制限値に達するか、もしく
    は同制限値を超えるとサージ突入直前と判定し、前記制
    御装置へ前記サージ突入信号を出力することを特徴とす
    る請求項1記載の圧縮機のサージ回避運転制御システ
    ム。
  3. 【請求項3】 前記コンピュータは前記圧力センサから
    の計測値を受けると、現在の計測値から3秒前までの間
    の圧力変動値の移動平均値を求め、同移動平均値の2倍
    を前記制限値として設定することを特徴とする請求項1
    又は2記載の圧縮機のサージ回避運転制御システム。
  4. 【請求項4】 前記駆動装置は前記制御装置から前記開
    信号を受けると、前記抽気バルブを1秒以内に全開とす
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の圧縮機のサー
    ジ回避運転制御システム。
JP2000248393A 2000-08-18 2000-08-18 圧縮機のサージ回避運転制御システム Pending JP2002061593A (ja)

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