JP2002055840A - 冗長構成切替システム - Google Patents

冗長構成切替システム

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JP2002055840A JP2000240068A JP2000240068A JP2002055840A JP 2002055840 A JP2002055840 A JP 2002055840A JP 2000240068 A JP2000240068 A JP 2000240068A JP 2000240068 A JP2000240068 A JP 2000240068A JP 2002055840 A JP2002055840 A JP 2002055840A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 最小のリソースでシステムの信頼性を保つと
ともに処理引継ぎに伴うサービスの過渡的な低下を避け
る。 【解決手段】 モジュール番号#iの機能モジュールの
故障発生時には当該故障した機能モジュールの処理を停
止させるとともにモジュール番号が#i+1以上の機能
モジュールのそれぞれが1つ若番のモジュール番号を持
つ機能モジュールの処理を引継ぐ。モジュール番号#i
+1の機能モジュールには、自己の機能モジュールの運
用データとともにモジュール番号iの機能モジュールの
運用データも併せて保持し、引継ぎの指示にしたがって
自己の運用データをモジュール番号#iの機能モジュー
ルの運用データに切替える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定の機能モジュ
ールに故障が予想されるシステムで、機能モジュールを
切替えて機能を維持し、サービスの継続を行う信頼性
と、機能モジュールの切替えの際にサービスの過渡的な
低下がない即時性の両方を要求される高信頼システムの
冗長構成切替技術に関する。具体的には、通信装置、交
換装置、LAN、コンピュータネットワーク、ネットワ
ーク上の各種コンピュータおよびサーバマシンなどの信
頼性と即時の切替を実現するシステムの冗長構成切替技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からシステムの信頼性を向上させる
ため、二重化構成あるいはN+1冗長構成を採用し、シ
ステムを構成する装置あるいは装置内の機能モジュール
を冗長に構成し、それら現用装置あるいは装置内の現用
機能モジュールの故障では、予備装置あるいは装置内の
予備機能モジュールに切替えて機能を維持し、サービス
を継続する構成が採られている。
【0003】図3は従来例として一般的な高信頼システ
ムにおける二重化による冗長構成について示した図であ
る。機能モジュールの二重化冗長構成を基に説明する。
図3では、符号1−0と符号1−1が機能モジュール、
符号2−0および符号2−1は機能モジュールを現用で
動作させる際に必要となる運用データである。
【0004】二重化構成では機能や処理能力、搭載され
たデータ等が同一のモジュールを二つ配置し、一つを現
用、他を予備として運用する。図3の場合には機能モジ
ュール1−0および1−1は同一の機能を有する。
【0005】また、データメモリ2−0および2−1に
も同一の運用データ(図中は、単にデータと記す)が格
納されている。図3では、現用モジュールを機能モジュ
ール1−0とし、予備モジュールを機能モジュール1−
1として配備する。現用の機能モジュール1−0が故障
した場合は、故障検出時点で現用の機能モジュール1−
0と予備の機能モジュール1−1とを入れ替え、運転を
継続することにより装置の機能を中断することなく、サ
ービスを継続する。
【0006】その際、データメモリ2−0および2−1
には同一の運用データが搭載されているため、サービス
の中断なく処理が継続できる。このように二重化構成で
は、同一機能の装置の二つが同時に故障する確率が非常
に低いことを期待して高信頼システムを構築する。
【0007】図4は従来例としてN+M冗長構成の実施
例を示した図である。N+1構成はM=1の場合の構成
と位置付けられる。従来のN+M冗長構成の動作をM=
1を例として説明する。従来のN+1冗長構成において
はN個の現用の機能モジュールと、1個の予備の機能モ
ジュールとを配備し、負荷分散で処理を行うことを想定
している。
【0008】図4において符号10−1〜10−n+1
は同一機能を実現する機能モジュール、符号20−1〜
20−nは全機能モジュールが正常な場合に各機能モジ
ュールが負荷分散によって機能を実現する処理で各機能
モジュール10−1〜10−n+1において必要な運用
データ1〜nを格納するデータメモリである。
【0009】N個の現用の機能モジュール10−1〜1
0−nのいずれかに故障が発生した場合は、当該故障モ
ジュールの機能を停止させるとともに、予備の機能モジ
ュール10−n+1を現用化し、故障モジュールの代替
を行わせることにより装置の機能を中断、あるいは性能
低下させることなく、システムのサービスを継続する構
成である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図3に示した従来の二
重化構成の問題点は、これを実現するにはサービスを実
現するために完全な機能を持つ二つの機能モジュールを
配備することが必要であり、高い処理能力を持つシステ
ムが要求されるコンピュータおよびサーバ類や、大規模
な装置が要求される通信システムでは、高性能、大規模
なモジュールが常時二つ必要とされる。これにより、二
重化構成での問題点は、装置規模が大きくなり、またそ
のために経済性が劣るところにある。
【0011】図4に示した従来のN+M冗長構成の問題
点は、機能の実現に必要となる運用データの転送などに
よる切替処理の複雑化、またそのための引継時間、つま
りサービス中断時間が長くなることである。
【0012】図4で、N個の現用の機能モジュール10
−1〜10−n+1のうち機能モジュール10−iが故
障になった場合には、予備の機能モジュール10−n+
1が機能モジュール10−iの処理の引継ぎを行う必要
がある。この際、処理の実行に当たって必要となる運用
データ(図中は、単にデータと記す)iを引継ぐことが
必要となる。
【0013】上位の管理システム等から機能モジュール
10−iの運用データiを、予備の機能モジュール10
−n+1にロードし、機能モジュール10−iの機能引
継ぎが可能な状態にする。このとき故障はどの現用の機
能モジュールで発生するかは予測できないため、予備の
機能モジュールにあらかじめデータを設定することがで
きず、故障発生時にこれらの運用データの転送を含めた
切替処理が必要となる。
【0014】このように従来のN+M冗長構成では故障
モジュールの処理を引継ぐに際し、データのロード、状
態の合わせ込みなどが必要となりシステムの復旧に際し
複雑化した手順を、故障を発見した時点で実行する必要
があり、処理を継続し、サービスを故障前の状態と同一
にするためには復旧時間が必要となる。
【0015】したがって、二重化構成の利点である処理
引継ぎの高速性と、N+M冗長構成の利点である装置規
模の簡略化とを併せ持ち、また、双方の問題点を解決し
た方式の開発が望まれる。
【0016】本発明は、このような背景に行われたもの
であって、最小のリソースでシステムの信頼性を保つと
ともに処理引継ぎに伴うサービスの過渡的な低下を避け
ることができる冗長構成切替システムを提供することを
目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の冗長構成切替シ
ステムでは、信頼性確保のための装置として負荷分散処
理を行うN個の現用装置あるいは現用の機能モジュール
と一個の予備装置あるいは予備の機能モジュールを配備
するため、二重化冗長構成におけるように完全にサービ
スを実現できる大規模な装置を二台配備する必要がな
く、装置の小型化、経済化が期待できる。
【0018】また、従来のN+M冗長構成のように、現
用装置あるいは現用の機能モジュールが故障した時点
で、故障した現用装置あるいは現用の機能モジュールと
予備装置あるいは予備の機能モジュールの間での運用デ
ータのデータ転送やデータ整合の処理が必要とならず、
故障による装置あるいは機能モジュールの切替えの処理
時間は大幅に短縮され、切替えにおける過渡的なサービ
ス中断あるいは低下を避けることができる。
【0019】このように本発明は、小型で、負荷分散さ
れた装置あるいは機能モジュール間で、故障時の高速な
切替えを実現でき、通信装置や大規模ネットワーク上の
コンピュータ、サーバ類の装置において安価で高信頼な
冗長構成切替システムを提供できる。
【0020】すなわち、本発明は、同一機能を有するN
+1個の機能モジュールを備え、このN+1個の機能モ
ジュールのうちのN個が現用機能モジュールとして配置
され、1個が予備機能モジュールとして配置された冗長
構成切替システムであって、本発明の特徴とするところ
は、前記N+1個の機能モジュールには、固有かつ連続
したモジュール番号が付与され、モジュール番号#iの
機能モジュールの故障発生時には当該故障機能モジュー
ルの処理を停止させるとともにモジュール番号が#i+
1以上の前記機能モジュールのそれぞれが1つ若番のモ
ジュール番号を持つ機能モジュールの処理を引継ぐ手段
を備えたところにある。
【0021】これにより、装置規模が小さいN+M冗長
構成を採りながら、現用から予備への引継ぎを高速に行
うことができる。
【0022】すなわち、故障発生時には、いずれの機能
モジュールがいずれの機能モジュールの運用モードを引
継ぐことになるのかがあらかじめ判明しており、引継ぎ
を速やかに行うための装置構成とすることができる。
【0023】その一つの例として、モジュール番号#i
+1の機能モジュールには、自己の機能モジュールの運
用データとともにモジュール番号#iの機能モジュール
の運用データも併せて保持する手段と、前記処理を引継
ぐ手段の指示にしたがって自己の運用データをモジュー
ル番号#iの機能モジュールの運用データに切替える手
段とを備えることができる。
【0024】これにより、運用データの引継ぎを自己の
機能モジュール内部の処理だけで速やかに実行すること
ができるため、引継ぎ時間の短縮を図ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明実施例の冗長構成切替シス
テムの構成を図1および図2を参照して説明する。図1
は本発明第一実施例の冗長構成切替システムの全体構成
図である。図2は本発明第二実施例の冗長構成切替シス
テムの全体構成図である。
【0026】本発明第一実施例の冗長構成切替システム
は、図1に示すように、同一機能を有するN+1個の機
能モジュール10−1〜10−n+1を備え、このN+
1個の機能モジュール10−1〜10−n+1のうちの
N個が現用の機能モジュール10−1〜10−nとして
配備され、1個が予備の機能モジュール10−n+1と
して配備された冗長構成切替システムである。
【0027】ここで、本発明の特徴とするところは、N
+1個の機能モジュール10−1〜10−n+1には、
固有かつ連続したモジュール番号#1〜#n+1が付与
され、モジュール番号#iの機能モジュール10−iの
故障発生時には当該故障した機能モジュール10−iの
処理を停止させるとともにモジュール番号が#i+1以
上の機能モジュール10−i+1〜10−n+1のそれ
ぞれが1つ若番のモジュール番号を持つ機能モジュール
の処理を引継ぐところにある。
【0028】本発明第二実施例の冗長構成切替システム
は、図2に示すように、モジュール番号#i+1の機能
モジュール10−i+1には、自己の機能モジュール1
0−i+1の運用データi+1とともにモジュール番号
#iの機能モジュール10−iの運用データiも併せて
保持し、引継ぎの指示にしたがって自己の運用データi
+1をモジュール番号#iの機能モジュール10−iの
運用データiに切替える。
【0029】以下では、本発明実施例をさらに詳細に説
明する。
【0030】(第一実施例)本発明第一実施例を図1を
参照して説明する。図1で符号10−1〜10−n+1
はシステムに配置され負荷分散で処理を実行する機能モ
ジュールである。サービスを提供するためシステム内に
配置されたN+1個の機能モジュール10−1〜10−
n+1は、全モジュールが正常な状態での運用におい
て、機能モジュール10−1〜10−nのN個のモジュ
ールが現用として処理を行い、機能モジュール10−n
+1は予備として待機する。
【0031】特定の機能モジュール10−iの故障が検
出され、機能モジュール10−iでの処理続行が不可能
と判断された場合には、機能モジュール10−iの処理
を停止させるとともに、機能モジュール10−iの処理
を機能モジュール10−i+1が、機能モジュール10
−nの処理を機能モジュール10−n+1のようにモジ
ュール番号が#i+1以上の機能モジュールのそれぞれ
が、一つ若番のモジュール番号を持つ機能モジュールの
処理を引継ぐことによりシステムの機能、また処理性能
を損なわず、サービスの継続を可能とする。
【0032】(第二実施例)本発明第二実施例を図2を
参照して説明する。図2で符号10−1〜10−n+1
はシステムに配置され負荷分散で処理を実行する機能モ
ジュール、符号20−1〜20−nは機能モジュールの
処理に必要なデータ群を格納するためのデータメモリで
あって、全機能ブロックが正常な状態での運用では、機
能モジュール10−1は運用データ1に基づき、機能モ
ジュール10−iは運用データiに基づいて処理を実行
する。
【0033】各機能モジュール10−iは運用データi
と運用データi−1の両方の運用データが設定される。
現用の機能モジュール10−1は運用データ1のみ、ま
た予備として待機している機能モジュール10−n+1
は運用データnが設定される。特定の機能モジュール1
0−iの故障が検出され、機能モジュール10−iでの
処理続行が不可能と判断された場合には、機能モジュー
ル10−iの処理を停止させるとともに、機能モジュー
ル10−iの処理を機能モジュール10−i+1が引継
ぎ、機能モジュール10−nの処理を機能モジュール1
0−n+1が引継ぐというようにモジュール番号が#i
+1以上の機能モジュールのそれぞれが、一つ若番のモ
ジュール番号を持つ機能モジュールの処理を引き継ぐこ
とにより、システムの機能、また処理性能を損なわず、
サービスの継続を可能とする。
【0034】処理引継に当たって必要となる運用データ
はあらかじめ設定された二つの運用データを切り替える
ことにより、機能モジュール10−iの故障発生時にい
かなる機能モジュール間でも新たな運用データの転送、
設定は必要なく、処理変更に伴い、保持していた運用デ
ータの切替を各機能モジュールが自律的に行うことでサ
ービスの継続が可能となる。
【0035】これにより、経済性と同時に高度な信頼
性、即時の切替を実現する冗長構成切替システムを構成
できる。本発明の冗長構成切替システムは、通信装置、
交換装置、LAN、コンピュータネットワーク、ネット
ワーク上の各種コンピュータおよびサーバマシンなどに
適用することができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
小型で経済的な装置により、故障時の高速な切替えを実
現でき、通信用システムや大規模ネットワーク上のコン
ピュータ、サーバ類などの情報システムにおいて安価で
高信頼な冗長構成切替システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第一実施例の冗長構成切替システムの全
体構成図。
【図2】本発明第二実施例の冗長構成切替システムの全
体構成図。
【図3】従来の二重化構成切替システムを説明するため
の図。
【図4】従来のN+M冗長構成切替システムを説明する
ための図。
【符号の説明】
1〜n 運用データ 10−1〜10−n+1 機能モジュール 20−1〜20−n データメモリ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一機能を有するN+1個の機能モジュ
    ールを備え、 このN+1個の機能モジュールのうちのN個が現用の機
    能モジュールとして配備され、1個が予備の機能モジュ
    ールとして配備された冗長構成切替システムにおいて、 前記N+1個の機能モジュールには、固有かつ連続した
    モジュール番号が付与され、 モジュール番号#iの機能モジュールの故障発生時には
    当該故障した機能モジュールの処理を停止させるととも
    にモジュール番号が#i+1以上の前記機能モジュール
    のそれぞれが1つ若番のモジュール番号を持つ機能モジ
    ュールの処理を引継ぐ手段を備えたことを特徴とする冗
    長構成切替システム。
  2. 【請求項2】 モジュール番号#i+1の機能モジュー
    ルには、 自己の機能モジュールの運用データとともにモジュール
    番号#iの機能モジュールの運用データも併せて保持す
    る手段と、 前記処理を引き継ぐ手段の指示にしたがって自己の運用
    データをモジュール番号#iの機能モジュールの運用デ
    ータに切替える手段とを備えた請求項1記載の冗長構成
    切替システム。
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