JP2002049917A - オフライン型手書き署名照合システム - Google Patents

オフライン型手書き署名照合システム

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JP2002049917A
JP2002049917A JP2000236027A JP2000236027A JP2002049917A JP 2002049917 A JP2002049917 A JP 2002049917A JP 2000236027 A JP2000236027 A JP 2000236027A JP 2000236027 A JP2000236027 A JP 2000236027A JP 2002049917 A JP2002049917 A JP 2002049917A
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JP2000236027A
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Shingo Ando
慎吾 安藤
Masato Nakajima
真人 中島
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Cmd Res Kk
CMD RESEARCH KK
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Cmd Res Kk
CMD RESEARCH KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のオフライン型署名照合では、個人的特
徴を十分に活用していなかったが、オフライン型の署名
照合で高い照合率を得るため、一般に個人の“くせ”と
呼ばれているものが強く現れている部分を選択抽出し、
その部分を用いて照合する方式を得ることを目的とす
る。 【解決手段】 手書きされた署名データをコンピュータ
システムに取り込み、コンピュータを用いて照合する署
名照合システムにおいて、(1)本人の筆記による複数の
手書き署名を2次元イメージデータとしてコンピュータ
に取り込み、それらの署名データから、1以上の個人的
特徴の強い部分のパターンを抽出し、登録署名データと
して予め登録しておく署名登録手段、(2)照合署名を2
次元イメージデータである照合署名データとして計算機
に取り込み、前記署名登録手段によって抽出された、1
以上の個人的特徴の強い部分パターンを含む前記登録署
名データと照合署名データとの相違度を算出し、判定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙等に書かれた手
書き署名データ(オフライン署名データ)をスキャナ等
でコンピュータに取り込み、その署名が本人のものかそ
うでないかを判定するのに好適な署名自動照合システム
に関する。
【0002】
【従来の技術】クレジットカードや小切手を使用する際
に、その使用者が本人であるか否かを判定するため、署
名(サイン)を書くことを義務付けている。しかし、実
際にはその照合は、専門家ではない普通の人が目視によ
って行うものであり、照合精度の個人差やその主観的判
断のあいまいさなどといった問題が存在することから、
実質個人認証の手段として機能していないのが現状であ
る。このことから、コンピュータを用いて、専門家の鑑
定に匹敵するような、客観的かつ正確な署名照合対する
ニーズが高まっている。
【0003】たとえば特開昭56-52477号公報には、所定
用紙に書かれた被照合サインを光電変換によりコンピュ
ータに取り込み、予め登録したサインとパターン照合装
置にて照合し、被照合サインが本人のものか否かを判定
する装置について記載されている。パターン照合の方法
については詳細な説明はないが、サイン全体を1つのパ
ターンと捉えた照合方法であることは間違いない。
【0004】また、特開平03-118672号公報には、署名
全体から計測される幾つかの静的変数を設け、その中か
ら最適な変数の組み合わせのものを照合に利用する方法
が記載されている。
【0005】しかしこれらの方法は、署名を鑑定するこ
とを職業としている人が目視によって行っているよう
な、個性の強い部分(たとえば“はね”、“はらい”な
どの部分)を比較するといった観点に欠けているため、
高い精度で照合することは望めない。
【0006】特開平03-118672のようにアルファベット
を主体にした文字と、漢字主体にした文字とでは、その
文字形態に開きがあり、後者の場合には“はね”や“は
らい”の部分に個人的特徴が現れやすい。このため、署
名照合を行うときに、より高い精度を確保するには、登
録する署名の中から、個性の強い部分を自動的に抽出
し、その部分を用いて照合するのが好ましい。
【0007】電子タブレットを用いた、いわゆるオンラ
イン型の署名照合方法では、特開平10-162135号があ
る。この方法は以下のようなものである。電子タブレッ
ト上で署名したデータを時系列データとしてコンピュー
タシステムに取り込み、大きさおよび位置を正規化し、
照合の対象となる署名の個人的特徴の強く表す複数の曲
線部を設定し、各曲線ごとに対象となる署名データとの
一致度をファジー推論するためのメンバーシップ関数を
生成し、各部分曲線ごとのメンバーシップ関数を署名照
合用のテンプレートとする。この個人的特徴を強く反映
した部分曲線の設定に遺伝子的アルゴリズムが用いられ
ている。個人的特徴となる部分曲線を照合の対象とする
ことによって、照合時間の短縮を可能とし、複雑な線の
組み合わせからなる漢字署名にも対応している。
【0008】しかし、これをそのままオフライン型に適
用することはできない。その理由は次のとおりである。
オンライン型では時系列のデータになっているために、
2つの署名中の、ストローク同士の対応がすでにとれて
いるか、または簡単な補正処理によって対応させること
ができる。
【0009】一方、オフライン型ではデータがすでに2
次元画像となってしまっているため、2つの署名画像の
間で、どことどこが対応する位置かが、まず先にわから
ないといけない。したがって、この点を考慮しないと、
そのままオンライン型署名照合をオフライン型署名照合
に適用することは無理である。
【0010】また、上記の特開平10-162135では、登録
署名として正例データとともに負例データ(他人の書い
た偽筆署名)を入力することを前提としているが、実用
性を考えると、負例データを使用することはまず不可能
である。そのため、負例データを併せて根拠にした個性
の評価方法は現実的でないと考えられる。
【0011】このほか、オンライン型署名照合では、電
子タブレットや電子ペンを用いることによって、筆跡だ
けでなく、筆順、筆圧、筆速(筆運びのスピード)など
を利用した方法もある。また、コンピュータ通信(とく
にインターネット)で署名を送受信する署名照合におい
ては、通信途中で署名データが盗まれ、後に悪用される
恐れがあるために、署名データの暗号化はもちろんのこ
と、登録署名と照合署名(照合の対象署名)を照合した
結果がまったく一致した場合には、その署名を排除する
という判定法もある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
オフライン型署名照合では、とくに細部の個人的特徴を
十分に活用していなかったために、専門家による鑑定に
比べて、高い照合率を得ることは困難であった。オフラ
イン型の署名照合で高い照合率を得るには、専門家が行
っているように、個性の強い部分、一般に個人の“く
せ”と呼ばれているものが強く現れている部分を選択抽
出し、その部分を用いて照合する方法が有効と思われ
る。
【0013】本発明はこうした問題に鑑み、登録署名同
士で対応点探索が行われた上で、個性の強い部分を複数
抽出し、照合においても照合署名と登録署名の間で対応
点探索し、抽出された個性の強い部分のみを比較照合す
ることにより、署名が本人のものかそうでないかを判定
するオフライン型手書き署名自動照合方法を提供する。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載された本発明は、手書きされた署名
データをコンピュータシステムに取り込み、コンピュー
タを用いて照合する署名照合システムにおいて、(1)本
人の筆記による複数の手書き署名を2次元イメージデー
タとしてコンピュータに取り込み、それらの署名データ
から、1以上の個人的特徴の強い部分のパターンを抽出
し、登録署名データとして予め登録しておく署名登録手
段、(2)照合署名を2次元イメージデータである照合署
名データとして計算機に取り込み、前記署名登録手段に
よって抽出された、1以上の個人的特徴の強い部分パタ
ーンを含む前記登録署名データと照合署名データとの相
違度を算出し、判定する署名照合手段、を備えたシステ
ムとする。
【0015】請求項2に記載された発明は、手書きされ
た署名データをコンピュータシステムに取り込み、コン
ピュータを用いて照合する署名照合システムにおいて、
(1)本人の筆記による複数の手書き署名を2次元イメー
ジデータとしてコンピュータに取り込む手段、(2)前記
複数の署名同士間の対応点を確定する手段、(3)前記対
応点を確定した登録署名から個人的特徴を抽出する手
段、(4)前記個人的特徴を抽出する手段により、個人的
特徴の強い部分のパターンを1以上抽出し、登録署名デ
ータとして予め登録しておく署名登録手段、(5)照合署
名を2次元イメージデータとして計算機に取り込み、登
録署名との対応点を確定し、前記署名登録手段によって
抽出された、1以上の個人的特徴の強い部分パターンを
含む前記登録署名データと前記照合署名データとの相違
度を算出し、判定する署名照合手段、を備えたシステム
とする。
【0016】請求項3に記載された発明は、手書きされ
た署名データをコンピュータシステムに取り込み、コン
ピュータを用いて照合する署名照合システムにおいて、
(1)本人の筆記による複数の手書き署名を2次元イメー
ジデータとしてコンピュータに取り込む手段、(2)前記
複数の手書き署名の中から無作為に1個の署名を選択
し、該選択された署名とそれ以外の手書き署名との間
で、エネルギー汎関数を最小化する条件で、各位置での
対応する場所を決定する、複数の署名同士間の対応点を
確定する手段、(3)前記対応点を確定した署名の各部を
位置パラメータ、幅パラメータ、高さパラメータ等の複
数のパラメータで表現し、前記パラメータの列を遺伝子
に抽象し、遺伝的アルゴリズムを用いて個人の特徴がよ
り強く現れる部分を1以上抽出する手段、(4)前記個人
的特徴を抽出する手段により、個人的特徴の強い部分の
パターンを1以上抽出し、登録署名データとして予め登
録しておく署名登録手段、(5)照合署名を2次元イメー
ジデータとして計算機に取り込み、登録署名との対応点
を確定し、前記署名登録手段によって抽出された、1以
上の個人的特徴の強い部分パターンを含む前記登録署名
データと前記照合署名データとの相違度を算出し、判定
する署名照合手段、を備えたシステムとする。
【0017】本発明のシステムにおいては、ある一署名
部分に対し個性の強さを評価する方法を提案する。ま
た、署名部分同士を比較するために対応点探索を提案し
ている。本発明では、複数の署名データを照合するため
に、署名データを比較可能なサイズと位置関係に変換す
る正規化と署名照合の対応点探索を行う手段、もっとも
効率的な照合を行うために、個性特徴を反映する個所
(署名の部分)を決定する手段、登録署名データと照合
署名データを照合して照合署名データの真偽を判定する
手段を備えたシステムとする。
【0018】本発明のシステムでは、本人の筆記による
複数の手書き署名データを2次元イメージデータとして
コンピュータに取り込み、それらの署名データから個人
的特徴の強い部分パターンを複数抽出し、あらかじめ登
録しておく(署名データ登録過程)。この登録された複
数の署名が署名照合の基となる「登録署名」である。次
に、照合の対象となる手書き署名データを2次元イメー
ジデータとしてコンピュータに取り込み、登録署名デー
タの個人的特徴の強い部分パターンを用いて、登録署名
と照合署名との相違度を算出し、あらかじめ指定してあ
る閥値をもとに、照合署名が本人のものかそうでないか
を判定する(署名データ照合過程)。
【0019】また、請求項2は複数の署名間の対応点を
探索に関するもので、方法は以下のとおりである。手書
き署名自動照合方法において、個性の強い部分の抽出お
よびその部分をもとに照合を行う目的を達成するため、
署名データ登録手段および署名データ照合手段の中間過
程として、複数の署名同士での、すべての位置の対応点
探索を、対応の滑らかさを拘束条件として加えたエネル
ギー汎関数の最小化する方法で行う。
【0020】また、個人的特徴の強さの評価に関するも
ので、ある部分パターンでの、個人的特徴の強さを評価
する手段として以下の2つの量を用いる。すなわち、本
人が繰り返し書くにあたり、どの程度同じような書き方
をしているかを表す量と、どの程度、他人が真似しにく
いような、複雑なペンの動きをしているかを表す量とを
使用する。
【0021】また、個人的特徴を強く反映する署名個所
の抽出に関するものでは、上記2種類の、個人的特徴の
強さの評価量をもとに、遺伝的アルゴリズムを用いて登
録署名から自動的に個人的特徴の強い部分パターンを複
数抽出する。
【0022】また、冗長性のない部分パターンの抽出に
関するものでは、個人的特徴の強い部分パターンを複数
抽出するにあたり、部分パターン同士で、どの程度重複
しているかを表す量を評価量に加味することで、冗長性
のない部分パターンの抽出を行う。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図を用
いて具体的に説明する。図1は、本発明の実施形態に係
る手書き署名自動照合の手順を説明するためのフローチ
ャートである。全体は、登録過程1と照合過程2の、2
つのステップから構成されている。さらに、登録過程1
は、登録署名画像入力3、登録署名の前処理4、登録署
名の対応点探索5、特徴部分の抽出6から構成され、照
合過程2は、照合署名画像入力7、照合署名の前処理
8、照合署名の対応点探索9、特徴部分を用いた照合1
0から構成されている。
【0024】上記構成の手書き署名自動照合は以下のよ
うに行われる。 (登録署名画像入力)イメージスキャナなどの画像入力
装置により、本人のものと保証されるm個の署名を画像
として取り込む。この時点で取り込んだ署名が照合の元
となる登録署名である。
【0025】(登録署名の前処理)取り込まれた登録署
名画像は多値モノクロ画像なので、これを2値化し、さ
らに、大きさを正規化する。大きさの正規化では、署名
パターンの外接四角形の横方向の長さから、縦方向のプ
ロジェクションで値が0になる部分、すなわち字間の空
白部分の長さを引いた値を一定値にするよう拡大縮小す
る。具体的には図2に示すように、長さa、b及びcを足
した値が一定値になるよう拡大縮小する。
【0026】(登録署名の対応点探索)m個の登録署名
の中から無作為に1個の署名を選択し、それを代表署名
とする。代表署名と、それ以外の署名との間でそれぞ
れ、各位置での対応する場所を自動決定する。そのため
の探索法として、数式(1)〜(3)に示すエネルギー
汎関数を最小化する方法を用いる。図3はこの方法の説
明図である。ここで、P(DX,DY)は変位を加えたときの画
像間の対応誤差、S(DX,DY)は対応の滑らかさを表し、λ
は重みづけのためのパラメータである。数1に示すE(D
X,DY)を最小にするオイラー方程式を反復法で解き、画
像内の各位置での変位量DX、DYを求めることで、対応す
る位置を特定することができる。
【0027】
【数1】
【0028】
【数2】
【0029】
【数3】
【0030】(特徴部分の抽出)登録署名から、個人の
特徴がより強く現れる部分を複数抽出する。その処理を
自動化するにあたり、遺伝的アルゴリズムを用いる。代
表署名から、ある一部分を特定し抽出するために、1つ
の署名部分を3つのパラメータで表現する。すなわち、 ・ po:positionパラメータ(位置パラメータ) ・ wid:widthパラメータ(幅パラメータ) ・ hei:heightパラメータ(高さパラメータ) の3つである。poは、代表署名の中の各黒画素をあらか
じめ番号づけしておき、その番号で位置を特定する。wi
d、heiは範囲を表すパラメータである。図4に示すよう
に、poを中心として、左右にwid、上下にheiだけ広げた
長方形の範囲内が、特定された一部分ということにな
る。
【0031】そして、複数の署名部分を表現するため
に、図5に示すように、3つのパラメータを横に一列に
並べる。遺伝的アルゴリズムを適用するにあたり、これ
を1つの遺伝子であると考える。また、ある一署名部分
の個性の強さを評価するために、2種類の評価量を適用
する。1つの評価量R1は、本人が繰り返し書いたとき
の、書き方パターンの類似性を評価したものである。
【0032】図6のように、各々の登録署名から取り出
された、対応する署名部分を、重ね合わせて、その分布
をn(i,j)とする。図6における立方体の奥行きは各登録
署名の重なりを表す。ここで、対応する署名部分とは、
poによって指定された位置における対応点を参照し、そ
こを中心にwid、heiだけ広げた長方形の範囲内のことで
ある。そして、この分布をもとに、数式(4)、数式
(5)を用いて評価量R 1を算出する。
【0033】もし、本人が常にまったく同じ書き方をし
ているとすれば、分布n(i,j)は図7(a)のようになり、
評価量R1は大きな値となる。逆にいつも異なる書き方
の場合には、分布n(i,j)は図7(b)のようになり、評
価量R1は小さな値となる。なお図は10個の署名デー
タを上記の「(2)登録署名の対応点探索」によって重
ね合わせたときの様子を表したもので、升目は画素を表
し、升目の中の数字は各署名データの重なっている部分
の数を表す。(a)では10個の署名がまったく一致する
ために黒画素部分の数値がすべて10となっている。こ
れに対して、(b)では10の値をとる部分が少なく、署
名ごとのブレが激しいことを表している。
【0034】
【数4】
【0035】
【数5】
【0036】もう1つの評価量R2は、その署名部分に
おけるペンの動きの複雑さを評価したものである。この
とき必要なのは、各位置でのストローク方向の検出であ
る。まず、図8のように、ある注目画素に対して一定回
数の膨張処理を施す。その際、注目画素に連結した黒画
素の中でのみ膨張させる。それにより抽出された領域の
一番分散が大きくなる方向、すなわち重心周りの慣性主
軸の方向を調べ、それをストローク方向とする。この方
法ですべての構成黒画素においてストローク方向を検出
する。そして、ある署名部分に対し、その中の構成黒画
素それぞれで検出されたストローク方向を図9のように
方向別ヒストグラムで表し、この分布をx(dir)とする。
【0037】ここで、ストローク方向は8方向に量子化
したものを用いている。この分布x(dir)をもとに、数式
(6)を用いて評価量R2を算出する。もしこの分布
が、図10(a)のように一つの方向に偏っている場合
は、評価量R2は小さな値となる。この場合は単純な直
線のストロークであり、他人でも比較的容易に真似るこ
とができる。一方、図10(b)のように分布が全体に平
坦に近い場合は、評価量R2は大きな値となる。この場
合は複雑に折れ曲がっていると推測され、他人には真似
されにくいと考えられる。
【0038】
【数6】
【0039】さらに、抽出された複数の署名部分同士で
の重なりの量を求め、これをKとする。この量は、大き
ければ大きいほど、冗長な抽出となるため、より小さく
なるように抽出するのがよい。これらのことを考慮した
数式(7)の式を、遺伝的アルゴリズムにおける適応度
fitnessとして採用し、より個性の強い部分を複数同時
に抽出することができる。これらをその署名の特徴部分
とする。
【0040】
【数7】
【0041】これにより得られた署名の特徴部分は、他
の人間に触れないよう暗号化するなどして秘匿する必要
がある。そして、照合過程においては、これらの情報を
参照することにより照合を行うことになる。
【0042】(照合署名画像入力)イメージスキャナな
どの画像入力装置により、筆記者不明の1個の署名を画
像として取り込む。この照合の対象となる署名が照合署
名である。
【0043】(照合署名の前処理)取り込まれた照合署
名画像に対し、登録署名の前処理と同様の方法で2値化
および大きさの正規化を行う。
【0044】(照合署名の対応点探索)照合署名と、登
録署名の中の代表署名との間で、各位置での対応する場
所を自動決定する。その方法は登録者名の対応点探索と
同様である。代表署名以外の登録署名とは、あらかじめ
代表署名との対応がとれているので、とくに行う必要は
ない。
【0045】(特徴部分を用いた照合)照合は、登録過
程においてピックアップされた複数の部分的特徴を用い
て行う。それぞれの部分的特徴ごとに類似度を調べ、そ
れらの結果をもとに本人の署名か偽筆かを判定する。類
似度は、重ねあわせによる重なり具合の良さで判定する
手法で算出する。図11のように、登録署名と照合署名
の対応する部分同士を重ね合わせる。このとき、2つの
パターンの類似度Sは数式(8)で表される。m個の登
録署名それぞれに対し類似度を求め、そのうちの最大値
を採用し、Smaxとする。そして、複数の特徴部分から
算出されるSmaxをすべて掛け算し、STot alとする。こ
の値が、ある決められた閾値より大きければ本人とし、
逆に小さければ他人の偽筆であると判定する。
【0046】
【数8】
【0047】
【発明の効果】本発明では、登録署名同士で対応点探索
が行われた上で、個性の強い部分を複数抽出し、照合に
おいても照合署名と登録署名の間で対応点探索し、抽出
された個性の強い部分のみを比較照合することにより、
署名が本人のものかそうでないかを判定する。これによ
り、手書き署名における細部の個人的特徴を有効利用
し、従来に比して、高い照合率を得ることができるとい
う効果がある。また特徴部分のみを抽出して照合してい
るために、照合処理時間も全文字照合(全画照合)に比
べて大幅に短縮することができるという効果をもってい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】オフライン型手書き署名自動照合の流れを示す
フローチャートである。
【図2】大きさの正規化方法を説明するための図であ
る。
【図3】エネルギー汎関数の最小化による対応点探索方
法を説明するための図である。
【図4】1つの署名部分をパラメータで表現する方法を
説明するための図である。
【図5】複数の署名部分をパラメータで表現する方法を
説明するための図である。
【図6】評価量R1の算出法を説明するための図であ
る。
【図7】(a)(b)は、評価量R1と抽出された署名部
分の関係を説明するための図である。
【図8】注目画素におけるストローク方向検出方法を説
明するための図である。
【図9】評価量R2の算出法を説明するための図であ
る。
【図10】(a)(b)は、評価量R2と抽出された署名
部分の関係を説明するための図である。
【図11】部分特徴を用いた照合方法を説明するための
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B043 AA09 BA06 EA01 EA04 EA05 FA07 GA03 5B055 HB06 MM14 5J104 AA07 KA01 KA16

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】手書きされた署名データをコンピュータシ
    ステムに取り込み、コンピュータを用いて照合する署名
    照合システムにおいて、(1)本人の筆記による複数の手
    書き署名を2次元イメージデータとしてコンピュータに
    取り込み、それらの署名データから、1以上の個人的特
    徴の強い部分のパターンを抽出し、登録署名データとし
    て予め登録しておく署名登録手段、(2)照合署名を2次
    元イメージデータである照合署名データとして計算機に
    取り込み、前記署名登録手段によって抽出された、1以
    上の個人的特徴の強い部分パターンを含む前記登録署名
    データと照合署名データとの相違度を算出し、判定する
    署名照合手段、を備えたことを特徴とする手書き署名照
    合システム。
  2. 【請求項2】手書きされた署名データをコンピュータシ
    ステムに取り込み、コンピュータを用いて照合する署名
    照合システムにおいて、(1)本人の筆記による複数の手
    書き署名を2次元イメージデータとしてコンピュータに
    取り込む手段、(2)前記複数の署名同士間の対応点を確
    定する手段、(3)前記対応点を確定した登録署名から個
    人的特徴を抽出する手段、(4)前記個人的特徴を抽出す
    る手段により、個人的特徴の強い部分のパターンを1以
    上抽出し、登録署名データとして予め登録しておく署名
    登録手段、(5)照合署名を2次元イメージデータとして
    計算機に取り込み、登録署名との対応点を確定し、前記
    署名登録手段によって抽出された、1以上の個人的特徴
    の強い部分パターンを含む前記登録署名データと前記照
    合署名データとの相違度を算出し、判定する署名照合手
    段、を備えたことを特徴とする手書き署名照合システ
    ム。
  3. 【請求項3】手書きされた署名データをコンピュータシ
    ステムに取り込み、コンピュータを用いて照合する署名
    照合システムにおいて、(1)本人の筆記による複数の手
    書き署名を2次元イメージデータとしてコンピュータに
    取り込む手段、(2)前記複数の手書き署名の中から無作
    為に1個の署名を選択し、該選択された署名とそれ以外
    の手書き署名との間で、エネルギー汎関数を最小化する
    条件で、各位置での対応する場所を決定する、複数の署
    名同士間の対応点を確定する手段、(3)前記対応点を確
    定した署名の各部を位置パラメータ、幅パラメータ、高
    さパラメータ等の複数のパラメータで表現し、前記パラ
    メータの列を遺伝子に抽象し、遺伝的アルゴリズムを用
    いて個人の特徴がより強く現れる部分を1以上抽出する
    手段、(4)前記個人的特徴を抽出する手段により、個人
    的特徴の強い部分のパターンを1以上抽出し、登録署名
    データとして予め登録しておく署名登録手段、(5)照合
    署名を2次元イメージデータとして計算機に取り込み、
    登録署名との対応点を確定し、前記署名登録手段によっ
    て抽出された、1以上の個人的特徴の強い部分パターン
    を含む前記登録署名データと前記照合署名データとの相
    違度を算出し、判定する署名照合手段、を備えたことを
    特徴とする手書き署名照合システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007213321A (ja) * 2006-02-09 2007-08-23 Canon Inc 情報処理装置、情報処理装置の制御方法、及びプログラム
JP2010097462A (ja) * 2008-10-17 2010-04-30 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 顔検出装置、顔検出方法および顔検出プログラム

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