JP2002040029A - 全血、血漿及び血清中の外因性ヘモグロビンを検出、定量かつモニターするための自動化された方法 - Google Patents

全血、血漿及び血清中の外因性ヘモグロビンを検出、定量かつモニターするための自動化された方法

Info

Publication number
JP2002040029A
JP2002040029A JP2001174275A JP2001174275A JP2002040029A JP 2002040029 A JP2002040029 A JP 2002040029A JP 2001174275 A JP2001174275 A JP 2001174275A JP 2001174275 A JP2001174275 A JP 2001174275A JP 2002040029 A JP2002040029 A JP 2002040029A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hemoglobin
blood
sample
cell
concentration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001174275A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4694720B2 (ja
Inventor
Michael J Malin
マイクル、ジェイ、メイリン
Phyllis Shapiro
フィリス、シャピロ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bayer AG
Bayer Corp
Original Assignee
Bayer AG
Bayer Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bayer AG, Bayer Corp filed Critical Bayer AG
Publication of JP2002040029A publication Critical patent/JP2002040029A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4694720B2 publication Critical patent/JP4694720B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/72Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving blood pigments, e.g. haemoglobin, bilirubin or other porphyrins; involving occult blood
    • G01N33/721Haemoglobin
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/72Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving blood pigments, e.g. haemoglobin, bilirubin or other porphyrins; involving occult blood
    • G01N33/721Haemoglobin
    • G01N33/726Devices

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 個体の血液、血漿若しくは血清サンプル、特
に全血サンプル中の、細胞外ヘモグロビン、又は外から
加えられたヘモグロビン、すなわち無細胞代用ヘモグロ
ビン若しくはヘモグロビン誘導体を検出かつモニターす
るための方法及びシステムを提供する。 【解決手段】 (a)該サンプルのアリコート中の総ヘ
モグロビン濃度を該分析装置のヘモグロビン分析チャン
ネルで決定する段階と; (b)該サンプルアリコート中の細胞ヘモグロビン濃度
を該分析装置の赤血球分析チャンネルで決定する段階
と; (c)該分析装置のヘモグロビンチャンネルから決定さ
れた総ヘモグロビン濃度と、赤血球チャンネルから決定
された細胞ヘモグロビン濃度との差を算出して、全血、
血漿又は血清サンプル中の細胞外ヘモグロビン濃度を得
る段階と;を含む方法を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本願は、2000年6月9日付け米国特許願第
60/210,625号の恩典を請求する。
【0002】
【発明が属する技術分野】本発明は、一般的には、血液
サンプル、特に全血サンプルはもとより、血漿及び血清
サンプル中の、細胞外のか、又は外から加えられた、代
用ヘモグロビンを包含するヘモグロビンを検出、定量か
つモニターするための新規な方法及びシステムに関す
る。本発明は、更に、血液、血漿又は血清サンプル中
の、細胞外及び外因性の、無細胞代用ヘモグロビンを包
含するヘモグロビンの濃度を決定かつ定量するための自
動化された血液学分析装置にも関し、患者の外傷又は外
科手術の際の医学的用途はもとより、回復の際のヘモグ
ロビンレベルのモニタリングにも特に好都合である。
【0003】
【従来の技術】代用全血は、医学の分野に、特に輸血を
要する外傷及び/又は手術後に用いるための全血の代替
手段として、長く追求されている。大量の血液を戦場の
軍隊に供給する必要に駆られてきたが、ヒトの病原体及
びウイルス、特に肝炎ウイルス及びHIVによる汚染の
面での、血液供給の安全性を保証する供給源に制約され
て、血液銀行は、その全血供給プロジェクトを1980年代
初期に放棄した。しかし、汚染物質を含まず、患者の処
置に用いることができる、代用血液、例えば合成代用血
液の探索は、続いている。
【0004】現在、代用血液を製造及び/又は単離する
ための更新された関心が存在する。しかし、血液の複雑
さ、及び全血を構成する様々な成分と並んで、そのよう
な合成製品の試験及び使用に適用される連邦政府の厳し
い規制のため、当業界は、その探求の努力を、輸血され
た血液が与えるその他の機能を有する、異なる様々な製
品の開発よりむしろ一時的に酸素を供給する製品の開発
に集中している。
【0005】ヒト若しくは動物の血液から単離されたヘ
モグロビン(HGB)、又は合成により製造された酸素
運搬体、例えばペルフルオロカーボンは、現在、臨床治
験中である代用血液のうちの2種類である。その他の代
用赤血球、すなわち酸素運搬性代用ヘモグロビンも開発
され、患者に用いるために特性記述されている[例え
ば、Red Blood Cell Substitutes, 1998, Eds., A.S. R
udolph, R. Rabinovici,& G.Z. Feuerstein, Dekker, N
ew York, NYを参照されたい]。そのような酸素運搬性
代用ヘモグロビンは、標準的な医学的治療法、例えば輸
血血液又は血液製品と結合して用い得る。
【0006】具体的ではあるが限定的ではない例とし
て、Enzon, Inc.(Piscataway, NJ)は、ポリエチレン
グリコール(PEG)で修飾したウシヘモグロビン(P
EG−HGBと略す)を開発した。PEG−HGBは、
例えば、Nhoらへの米国特許第5,386,014号及び第5,234,
903号明細書に開示されたとおり、HGB分子の表面に
PEGの鎖を架橋結合させるという方法によって製造さ
れる。その他の具体的な、しかし非限定的な例は、Hemo
pure(登録商標)及びOxyglobin(Biopure, Cambridge,
MA)を包含する。
【0007】第一世代の代用HGBは、一般的には、外
科手術の際、又は外傷の後の血液/酸素損失の短期処置
の目的が意図された。代用HGBの一つの短所は、これ
らの製品に帰属する短い循環半減期である。例えば、血
液に加えられた代用HGBは、輸血された血液の30日
以内という循環半減期に比して、36時間以内という循
環半減期を有する。しかし、この比較的短い半減期は、
典型的には、そのような代用血液の使用に付随する重大
な問題ではない。なぜなら、これらの製品は、殆どの場
合、短期処置を目的として指示されるからである。
【0008】低い血中ヘモグロビン濃度を有する患者に
輸血すべきか否かを決定する際に、輸血の「きっかけ」
は、全血中の約6g/dlのヘモグロビンと約8g/dlのそれ
との間にあり、また数多くの固有の因子、例えば、血液
量の状態、肺、心臓及び脳血管の状態、貧血の慢性度又
は重篤度、血液損失に関連する患者の症状、特定の手順
に予測される血液損失、外科手術からの再出血の危険
性、高危険度患者(すなわち高齢者)、並びに血小板減
少症に左右される。
【0009】一般に、全血サンプル中のヘモグロビンの
測定は、商業的に入手できる自動化された血液学分析装
置によって実施する。現在まで、一定の血液学分析装
置、例えば、Bayer Corporationから入手できるもの、
例えばADVIA120(登録商標)血液学分析システ
ムを除いて、他の商業的に入手できる血液分析装置は、
ヘモグロビンのみを測定できるにすきず、外から加え
られたヘモグロビンばかりでなく、血液サンプル中の赤
血球に由来する細胞内ヘモグロビンも含まれる。本発明
は、全血、血漿又は血清サンプル中の外因性ヘモグロビ
ンを、信頼できる、再現可能な、自動化された方法で決
定かつ測定できる能力を提供する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、分析
下にある血液、血漿又は血清サンプル、好ましくは全血
サンプル中の異なる種類のヘモグロビン、すなわち
(i)赤血球に由来するヘモグロビン(すなわち、本明
細書に用いられる限りでの、細胞内ヘモグロビン、又は
細胞ヘモグロビン);(ii)HGBの添加を必要とする
患者に輸注されたか、又は別途血液、血漿若しくは血清
サンプルに加えられた、細胞外ヘモグロビン、又はヘモ
グロビン製品若しくは代用品、特に無細胞ヘモグロビン
誘導体、例えばPEG−HGB、又は合成形態のヘモグ
ロビン、例えばHemopure(登録商標)(Biopure, Cambr
idge, MA);Oxyglobin(Biopure, Cambridge, MA)
(すなわち外因性ヘモグロビン);(iii)総ヘモグロ
ビン(すなわち、細胞内及び外因性ヘモグロビンの併
合)を、特異的かつ正確に検出、定量かつモニターする
自動化された方法及び血液学システムを提供することで
ある。
【0011】処置の経過又は処方の間、それを必要とす
る患者又は個体の血液に加えられた、ヘモグロビン又は
ヘモグロビン製品、誘導体若しくは代用品、例えば無細
胞ヘモグロビン誘導体をモニターできる能力を提供する
ことは、本発明のもう一つの目的である。また、本発明
によれば、ヘモグロビン、又はヘモグロビン製品、誘導
体若しくは代用品、例えば無細胞ヘモグロビン誘導体
は、患者が、そのようなヘモグロビン製品、又は該製品
を含有する物質(例えば、生理学的に許容され得る溶液
又は組成物など)を輸注された後に、患者の血液、血漿
又は血清中の外因性ヘモグロビンとしてモニター、決定
又は定量することができる。
【0012】加えられたか、又は外因性であるヘモグロ
ビン製品若しくは代用血液、例えばPEG−HGBの寄
与を、患者の赤血球に由来する細胞HGBの寄与から別
個に、かつ明確に弁別し、正確に定量するシステムを提
供することも、本発明の更に一つの目的である。本発明
によれば、記載されたとおりの自動化された分析方法及
びシステムは、ヘモグロビン製品により輸注された血液
サンプル中のか、又は検出しようとする細胞外ヘモグロ
ビンを含有する血液、血漿若しくは血清サンプル中の細
胞外ヘモグロビンの特定の濃度を算出する。そのため、
本発明は、与えられたサンプル中の赤血球に由来する細
胞ヘモグロビン成分の存在下であってさえ、細胞外ヘモ
グロビン製品の検出及びモニタリングを許す。加えて、
本方法によって、約0.5g/dlという少量のヘモグロビ
ンを、合計約6.0g/dlの細胞外ヘモグロビン中に検出
することができる。実験を、輸血に妥当であるHGB濃
度の範囲内、すなわち血中約6〜7g/dlの総HGBとい
う決定点で実施した。その上、ヘモグロビンは、24時
間経過後であり、2〜8℃の温度で貯蔵した血液サンプ
ル中で、回復可能であり、定量した。
【0013】本発明が与えるそれ以上の目的及び利点
は、以下の詳しい説明から明らかになるであろう。
【0014】
【課題を解決しようとする手段】本発明は、全血、血漿
又は血清サンプル中の異なる種類のヘモグロビンを特異
的かつ正確に検出かつ定量するための、自動化された方
法及び血液学システムを提供する。本願の被譲渡人であ
るBayer Corporationが製造し、同社から商業的に入手
できる、自動化された血液学分析装置は、サンプル中の
外因性の、すなわち細胞外のヘモグロビンの濃度を直接
決定かつ測定できることが見出されている。本発明の分
析を実施するのに適する機器は、血液サンプル中のヘモ
グロビンの濃度を測定する、二つの分析チャンネルを有
する。具体的には、また例示のため、BayerのHシリー
ズ(登録商標)の血液学分析装置という機器、及びBaye
rのADVIAシリーズ(登録商標)の血液学分析装置
という機器[例えばADVIA120]はもとより、類
似の設計又は機能を有する血液学分析装置は、外因性ヘ
モグロビンを含有する血液、血漿及び血清のヘモグロビ
ン含量に対する定量的分析を実施できる能力を有する。
【0015】その他の商業的に入手できる血液分析装置
は、現在、血液サンプル中の総ヘモグロビン(すなわ
ち、細胞HGB、及び細胞外の、外部から加えられたH
GBの合併)のみを測定するにすぎない。しかし、本発
明に用いるための自動化された血液学機器、例えば上記
のBayer血液学分析装置は、全血サンプル中の細胞HG
B(「算出HGB」として報告される)とともに、総ヘ
モグロビン(「HGB」として報告される)も別個に、
かつ無関係に決定することができる。現在まで、現在入
手できる血液学分析装置は、全血、血漿又は血清サンプ
ル中の細胞ヘモグロビンと非細胞ヘモグロビン、すなわ
ち外から加えられたヘモグロビンとを同時に検出するこ
とはできず、そのため、これらの測定の値を別個に報告
することができない。
【0016】加えて、外因性ヘモグロビン、例えばPE
G−HGB、又は無細胞の酸素運搬性代用ヘモグロビ
ン、例えばHemopure(登録商標)又はOxyglobin(Biopu
re, Cambridge, MA)を例えば輸注を通じて摂取したよ
うな患者における、患者の進行のモニタリングは、他の
商業的に入手できる分析装置では、外から与えられた代
用HGBが寄与するヘモグロビンと、全血サンプル中の
赤血球が寄与するヘモグロビンとを、特に急性の血液損
失又は自己溶解の場合に、区別できないため、不可能で
あった。
【0017】現在用いられている血液分析装置とは対照
的に、本発明による自動化された分析装置及び方法は、
外因性代用HGBの寄与を、赤血球に由来する細胞HG
Bの寄与から別個に、かつ明確に弁別し、正確に測定す
ることができる。本明細書に記載される限りで、自動化
された分析装置は、ヘモグロビン製品により輸注された
全血、血漿又は血清サンプル中の細胞外ヘモグロビンの
特定の濃度を算出し、それによって、与えられたサンプ
ル中の赤血球に由来する細胞ヘモグロビン成分の不在下
での、外因性ヘモグロビンの検出及びモニタリングを許
す。加えて、本明細書に記載された分析装置は、加えら
れたヘモグロビン製品を含有する血液サンプルについて
の細胞及び総ヘモグロビン値を与える。
【0018】本発明は、数多くの無細胞ヘモグロビン誘
導体が、特に外傷の場合に、全血に代えて用いるよう開
発されているため、特に好都合である。したがって、本
発明は、そのような製品が外から血液に加えられ、全血
の代用品として患者に導入され(例えば輸注され)たと
きに、血液、血漿又は血清サンプル中のそのようなヘモ
グロビン製品のレベルを決定、測定かつモニターするた
めの存立できる方法を提供する。
【0019】本発明の方法は、様々な医学的な理由で、
無細胞代用赤血球を摂取した、すなわちその血中にヘモ
グロビン、又は酸素運搬性代用血液が加えられた、患者
からの血液サンプル、好ましくは全血サンプルはもとよ
り、血漿及び血清サンプルの分析を包含する。様々な治
療法及び処置条件、例えば、輸血、血液量の回復、急性
の血液損失、外科手術、ショック(例えば出血ショッ
ク)、又は腫瘍の酸素添加を目的として、そのような赤
血球又は酸素運搬性代用血液を必要とする患者を処置す
るために、血液に加えるか、又は代用血液として用いる
ことができる、数多くの無細胞の、ヘモグロビンを基剤
とする代用赤血球が存在することも、更に認識されると
思われる。
【0020】本発明の方法に従って、全血、血漿又は血
清サンプル中で決定、測定及び/又はモニターすること
ができる、無細胞の、ヘモグロビンを基剤とする代用赤
血球の非限定的な例は、架橋結合させた、特に化学的に
架橋結合させた、ヒトヘモグロビン製品[例えば、Red
Blood Cell Substitutes, 1998, Eds., A.S. Rudolph,
R. Rabinovici, & G.Z. Feuerstein, Dekker, New Yor
k, NY, pp. 353-400中の D.J. Nelson, 1998, "HemAssi
st: Development and Clinical Profile";J.Adamson e
t al., 1998、同上、pp. 335-351;及びT.M.S. Chang,
1998、同上、pp. 465-473];組換えヘモグロビン製
品、特に組換えヒトヘモグロビン[例えば、J.H. Siege
l et al., 1998、同上、pp.119-164;及びJ.W. Freytag
& D. Templeton, 1998、同上、pp. 325-222]又は組換
えウシヘモグロビン;精製された、好ましくは超純化さ
れた動物ヘモグロビン製品、例えば超純化されたウシヘ
モグロビン及び超純化されたヒトヘモグロビン;及び動
物に基づく酸素運搬性製品、例えばウシヘモグロビンを
基剤とする酸素運搬体(HBOC)製品、例えば「Hemo
pure(登録商標)」及びOxyglobin(Biopure, Cambridg
e, MA)[W.R. Lightet al., 1998、同上、pp. 421-43
6;T. Standl et al., 1998, Br. J. Anaesth., 80(2):
189-194;及びPalaparthy et al., 2000, Adv. Drug De
livery Reviews, 40:187-198]を包含する。精製又は超
純化されたヘモグロビン製品は、無細胞であり、架橋結
合又は重合させることができる。例えば、Hemopure(登
録商標)及びOxyglobin(Biopure, Cambridge, MA)。
【0021】本発明による方法において自動化された血
液学分析装置を用いることは、更に利点を与え、それを
ここに説明し、後述するとおり、実施例によって立証す
る。より具体的には、かつ例示のために、本発明による
自動化された血液学分析装置の使用は、凝集防止された
全血サンプルに加えられた、細胞外(又は細胞に由来し
ない)PEG−HGBの検出及び測定を許す(例えば血
液の≧0.2〜5.6g/dl)。また、PEG−HGB
は、2〜8℃で貯蔵された24時間経過したサンプルで
回復可能である。加えて、ウシヘモグロビン製品であ
る、やはりBiopureから得られるHemopure(Biopure, Ca
mbridge, MA)及びOxyglobinは、全血及び血漿サンプル
に加えられ、本発明の方法に従って、酸素運搬性代用血
液として正確に検出されている(実施例5及び6)。
【0022】血液サンプル中の加えられたHGB成分
は、総HGB(血液学分析装置のヘモグロビンチャンネ
ルにおける比色分析の吸光度から演算される)と算出さ
れた細胞HGB(血液学分析装置の赤血球チャンネルに
おける赤血球(RBC)サイトグラムから導かれる)と
の差を決定することによって得られるが、後者は、式:
(RBCxMCVxCHCM/1000)[式中、MC
Vは、平均細胞体積であり;CHCMは、細胞ヘモグロ
ビン濃度平均であって、溶血されていない血液中の、M
CHC、すなわち平均細胞ヘモグロビン濃度と同じ細胞
特性を測定する]から算出される。CHCM値は、血液
学分析装置、例えばADVIA120血液学システムの
赤血球チャンネルから得られる。
【0023】特に、CHCMは、Mie理論[Tycko et a
l., 1985, Appl. Optics, 24:1355-1365、及びTyckoへ
の米国特許第4,735,504号明細書を参照されたい]によ
る光散乱の測定から得られる。対照的に、MCHCは、
総HGBを積(MCVxRBC)で除すことによって得
られる。実践的に述べると、MCHCは、正常な血液サ
ンプルについては、CHCMに厳密に等しくはないが、
これらの値は、密接に一致するのが好ましい。例えば、
加えられたヘモグロビン成分に付随するMCHC値は、
好ましくは血液の約0〜5g/dlの範囲内、より好ましく
は血液の約0〜2g/dlのCHCM値である。総ヘモグロ
ビンと細胞内ヘモグロビンとの差は、「HGBデルタ」
(「HGBΔ」)と呼ばれ、血液サンプル中の外から加
えられたヘモグロビン、例えばPEG−HGBの濃度を
表す。
【0024】MCHC値とCHCM値との完全な同等性
の上記の欠如に関する説明は、下記のとおりである。例
えば代表的な食餌の後では、血漿が、僅かな程度の脂肪
血(すなわち、脂質の超顕微鏡的及び顕微鏡的な微細な
粒子の懸濁液、キロミクロンと呼ばれる)を発症するこ
とは稀ではない。粒子の存在は、少量の光散乱を生起
し、それによって、ヘモグロビン計内のヘモグロビン溶
液を通じて伝達される光の量を減少させる。その結果、
溶液は、実際にそうであるよりやや多くのヘモグロビン
を含有するように見える。ヘモグロビン濃度の細胞ごと
の測定は、BayerのADVIA120血液学分析装置に
よって実施され、この誤差を免れる。ADVIA120
は、ΔHGBが1.9g/dlより大きいならば、サンプル
を異常であるとして合図する;すなわち、この量が過剰
である程度の脂肪血を異常であるとするよう較正されて
いる。また、血液サンプルの一部を、患者のin vivoで
か、採集管内でのいずれかで溶血させるならば、あるΔ
HGB値も生成される。ADVIA120分析装置が実
施する二つのHGB測定は、患者のサンプル中のいかな
る脂肪血又は溶血の存在も、内科医又は臨床医に警告す
る。
【0025】本発明以前は、他の商業的に入手できる自
動化された血液学分析装置で、全血サンプル中の細胞内
(又は細胞)ヘモグロビン(「算出HGB」)と細胞外
ヘモグロビン(HGBΔ)とを同時に検出できるもの
は、皆無であった。上記により、本発明は、血液に加え
られた代用ヘモグロビンを、血液の赤血球成分が寄与す
るヘモグロビンと無関係に、加えられた代用ヘモグロビ
ンの量を決定することによってモニターできる能力を提
供する。溶血されていない正常な血液サンプル、及び異
常なそれについて、適正に較正されたシステムによれ
ば、HGBデルタは、0に等しくなる。
【0026】本発明の実施態様によれば、本発明に用い
るのに適する血液学分析装置、例えばADVIA120
及びBayerのH*(登録商標)システム系列の血液学分析
装置は、二つの分析又は検出チャンネルを保有して、そ
れぞれが、全血又は血漿サンプル中の異なる種類のヘモ
グロビン濃度を測定するため、外因性の細胞外ヘモグロ
ビンの濃度を直接測定することができる。
【0027】そのような機器では、分析又は検出チャン
ネルの一方は、ヘモグロビン(HGB)チャンネルであ
って、サンプル中の総ヘモグロビンの濃度を、溶血さ
せ、グロビンとのその生物学的複合体からヘムを抽出し
て、結合された鉄(III)ヘム種を形成し、それを界面
活性剤ミセルに捕捉し、分光測光によって測定すること
によって測定する[例えば、M. Malinへの米国特許第5,
858,794号明細書;M. Malin et al., 1992, Anal. Chi
m. Acta, 262:67-77;及びM. Malin et al., 1998, Am.
J. Clin. Path., 92:286-294を参照されたい]。その
ような機器における第二の分析又は検出チャンネルは、
赤血球(RBC)チャンネルであって、赤血球濃度、並
びに約10,000の個々の赤血球の平均細胞体積(MCV)
及び平均細胞ヘモグロビン濃度を、それらが二つの光散
乱検出器を通過する際に測定する。
【0028】HGBチャンネルとRBCチャンネルとの
双方を、RBCを含有する血液サンプルがRBCの光学
的チャンネルを通過する際に、散乱された光を個別の細
胞ベースで検出する、二つの光散乱検出器と結び付けて
有する、血液学分析装置の存在及び設計は、細胞内ヘモ
グロビンと細胞外ヘモグロビンとの差を決定かつ算出で
きるようにし、それによって、本明細書に記載された方
法の実施を与える。本発明の方法を実施できる、適切な
自動化された分析装置の光学的機序の説明については、
Kim & Ornstein, 1983, Cytometry, 3:419-427;Ornste
in及びKimへの米国特許第4,412,004号明細書;Tycko et
al., 1985, Appl. Optics, 24:1355-1365;Tyckoへの
米国特許第4,735,504号明細書;並びにMohandas et a
l., 1986,Blood, 68:506-513を参照されたい。
【0029】具体的であるが、限定的ではない例とし
て、BayerのADVIA120血液学分析装置は、総H
GB濃度と細胞内HGB濃度(すべてのHGB濃度は、
全血1デシリットルあたりのグラム、すなわちg/dlで示
す)との差(「HGBデルタ」又は「HGBΔ」)を、
下記のとおりに算出することができる:HGBΔ、g/dl
=総HGB、g/dlHGBチャンネル−細胞内HGB、g/dl
赤血球 チャンネル
【0030】上記の等式中、HGBΔは、血液、血漿又
は血清サンプル中の細胞外HGBの濃度を表わす。通常
の条件下では、デルタHGB(HGBΔ)=0である。
【0031】こうして、本発明によれば、総ヘモグロビ
ンは、血液学機器のHGBチャンネルを用いて測定かつ
モニターされるが、RBCチャンネルは、血液サンプル
の赤血球内に含有された細胞内HGBのみを検出するに
すぎない。これら二つの測定を減算して、HGBデルタ
が得られ、これが細胞外HGBを表わす。
【0032】本発明によるシステムでは、HGBデルタ
は、脂肪血及び黄疸の血液サンプル、並びに血球数が増
加したサンプルを包含する、一定の種類の異常又は病理
学的な血液サンプルでHGBチャンネルに得られたHG
Bの結果に対する照合を与えるための、読出しパラメー
タとして導入された。そのような異常な血液サンプル
は、人為的に上昇したHGBの結果をHシステムのHG
Bチャンネルに生じることが示されている[M. Malin e
t al., 1989, Am. J. Clin. Path., 92:286-294を参照
されたい]。例えば、ある一定の血液サンプルは、光を
散乱させ、そのような光散乱干渉は、光のいくらかを検
出されなくする。この光散乱干渉は、サンプルについて
の吸収光、若しくは吸光度値に見かけの増加、又は人為
的上昇を生起する。HGB濃度は、血液学分析装置の赤
血球チャンネルから得ることができるため[Tycko et a
l., 1985, Appl. Optics, 24:1355-1365]、HGB
Δ(又はHGBデルタ)は、分析装置のための読出しパ
ラメータとして導入することができ、分析装置の赤血球
チャンネルから導出された細胞内ヘモグロビンについて
の値を、分析装置のヘモグロビンチャンネルから導出さ
れた総ヘモグロビンについての値から減算して、HGB
Δ値(血中のg/dl)が得られることが、本発明者らによ
って新たに見出された。
【0033】全血サンプル中の細胞内HGB濃度を、細
胞外の、又は外から加えられたHGB濃度はもとより、
総HGB濃度にも対比させて測定かつ決定する本方法
は、商業的に入手できるBayerのHシステム又はADV
IA120血液学分析装置という機器のいずれでも使用
かつ実施することができる。しかし、関連する技術の習
熟者には、血中のHGB濃度を測定する二チャンネルシ
ステムを有する、その他の血液学機器を設計して、本明
細書に記載されたようなHGB決定及びモニタリングの
方法を実施できること、及びそれらが本発明に包含され
ることを理解されるであろう。やはり本方法に包含され
るのは、二チャンネルヘモグロビン分析システムに依拠
して稼動するよう設計及び/又はプログラムされた、血
液学分析装置の系列又は組合せである。
【0034】したがって、本発明は、好ましくはヘモグ
ロビン測定のために二つのチャンネルを有する、自動化
された血液学分析装置で実施される、血液サンプル、好
ましくは全血サンプル中の細胞外ヘモグロビン濃度を直
接決定かつモニターする方法を提供する。該方法は、該
分析装置の、ヘモグロビンを決定、検出及び/又は測定
するのに適したチャンネル内での血液サンプルアリコー
トの総ヘモグロビン濃度の決定を含む。本方法を用い
て、血液の約0.5〜1又は1.1g/dlないし約25g/
dl、好ましくは約1〜約25g/dl、より好ましくは約2
〜約25g/dl、最も好ましくは約6〜約22g/dlの総ヘ
モグロビン濃度を、血液、血漿若しくは血清サンプル、
又はそのアリコート中で決定することができる。当業者
が認識すると思われるとおり、正常なヘモグロビン値
は、血液の約11〜18g/dlの範囲内にある。女性につ
いては、正常ヘモグロビンの範囲は、約11〜16g/dl
であり;男性については、正常ヘモグロビンの範囲は、
血液の約13〜18g/dlであり;新生児については、正
常ヘモグロビンの範囲は、血液の約16〜20g/dlであ
る[Fundamentals of Clinical Chemistry, Eds. N. Ti
etz, W.B. Saunders Co., 1970, p.944]。また、例示
のために、貧血の個体は、典型的には、血液の約6〜約
12g/dlの範囲内のヘモグロビン値を有する可能性が高
いと思われる。
【0035】該方法は、更に、分析装置の、赤血球を決
定、検出及び/又は測定するのに適したチャンネル内で
の血液サンプルアリコートの細胞内(ヘモグロビン)濃
度の決定を含む。本方法を用いて決定かつ測定すること
ができる細胞内ヘモグロビン量は、血液の約0.5〜1
又は1.1g/dlないし約25g/dl、好ましくは約1〜約
25g/dl、より好ましくは約4〜約24g/dl、最も好ま
しくは約5〜約23g/dlのHBG濃度を包含する。検出
に最も好ましいHGB濃度の範囲は、血液の約6〜約1
8g/dlである。本発明の方法によって測定することがで
きる臨界総ヘモグロビン濃度は、約6g/dl、より好まし
くは5.6g/dlであって、これは、輸血するのに適切な
ヘモグロビン濃度である(患者に輸血するための意思決
定点は、約6〜7g/dlの総ヘモグロビンである)。
【0036】総及び細胞内ヘモグロビン濃度を決定した
とき、これらの値は、総ヘモグロビン濃度と細胞内ヘモ
グロビン濃度との差を算出して、血液サンプル中の細胞
外ヘモグロビン濃度についての値を得るために用いられ
るが、この値は、血液学分析装置によって自動的に算出
される。本発明によれば、血液学分析装置の赤血球チャ
ンネルは、全血中のヘモグロビン濃度を下記のとおりに
測定する:[血液、赤血球チャンネル/細胞内のHG
B](g/dl)=[CHCM(g/dl)xRBC数(細胞/
mm3)xMCV(フェムトリットル/細胞)/1000]。
HGBチャンネルは、この総ヘモグロビン濃度、すなわ
ち[細胞内HGB]+[細胞外HGB]を測定する。
【0037】記載された方法によれば、自動化された血
液学分析装置、例えばADVIA120は、総HGB濃
度と細胞内HGB濃度との差を算出して、細胞外又は外
因性HGB濃度に相当する、HGBデルタを得る。
【0038】
【実施例】本明細書に記載される限りでの下記の実施例
は、本発明を実施する様々な態様を例示かつ例証するた
めの意味を有し、いかなる方法であれ、本発明を限定す
ることは意図されない。
【0039】実施例1 (材料及び方法)PEG−HGB(Enzon, Inc., Pisca
taway, NJ)は、凍結して受け入れ、冷凍庫内で凍結し
て保存した。使用前に、凍結した袋を解凍し、50ml入
りポリプロピレン製試験管5本に移した。3本は、後日
の使用のために再凍結し;残る2本を冷蔵庫内で保管し
た。各実験のための適切なアリコートを、試験管内に傾
瀉し、使用前に室温と平衡させた。
【0040】ここに記載した実験は、較正されたADV
IA120(登録商標)自動化血液学機器(Bayer Corp
oration)で実施した。この機器のヘモグロビンチャン
ネルは、シアン化物含有HGB試薬、例えば、M. Malin
への米国特許第5,858,794号明細書に記載のもの、並び
にD. Zelmanovicらへの米国特許第5,817,519号明細書、
及びD. Zelmanovicらへの1997年6月27日付け米国特許
願第08/884,595号明細書に記載されたような赤血球希釈
剤(RBC希釈剤)を用いた。
【0041】ADVIA120血液学システムを較正す
るため、較正剤材料(ADVIA120用Setpoint(登
録商標)較正剤)を10回吸引し、平均HGB値を決定
した。次いで、システムの較正剤係数を、平均較正剤値
が較正剤に対するHGB(g/dl)についての標識値(g/
dl)に相当するように設定する。HGBチャンネルの精
度を推計するために、直前に抽出した全血サンプルを、
20回吸引し、平均及び標準偏差(SD)を算出した。
許容され得る精度は、次のとおりである:SD≦0.1
1g/dl。
【0042】正常な志願者から得た血液サンプルを、好
ましくはK3EDTA(≒12.15mg/管)を用い
て、凝固防止した。
【0043】ここに実施例に記載した実験の殆どは、約
6g/dlのHGB濃度の水準で実施したが、それは、PE
G−HGB(Enzon, Inc.)が、6g/dlのウシヘモグロ
ビンを含有すると報告されているからである。回復され
たHGB値は、5.4±2g/dlであって、血液の6g/dl
という正常値と充分に相関する。加えて、Bayer Corpor
ationの血液学分析装置を用いて実施例のすべてにおい
て、機器のヘモグロビン精度は、各実験の前にPEG−
HGBを2回吸引することによって、較正前に照合し
た。
【0044】実施例2 血漿サンプル中に加えられたヘモグロビンの回復率を決
定するために、実施例に記載された実験を実施した。こ
の実験では、様々な量のPEGヘモグロビン(Enzon, I
nc.)を、血漿に加え、BayerのADVIA120血液学
機器で分析して、血漿中の外因性PEG−HGBの変動
を査定した。
【0045】エチレンジアミン四酢酸、すなわちEDT
A中に採集した正常な血液サンプル(「正常EDTA全
血」)のアリコートを含む管10本を、750xgで遠
心分離した。血漿を取り出し、次いで再遠心分離して、
無細胞血漿を得た。管7本のそれぞれに、表1に示した
とおりの量の血漿及びPEG−HGBを加えて、各管内
に4.0mlの最終体積を得た。各管を4回吸引して、複
製値を決定した。
【0046】
【表1】
【0047】4つの複製HGB値を平均し、期待された
結果と観察されたそれとの差の百分率を算出した(表1
を参照されたい)。
【0048】これらの複製実験の結果は、出力像に基づ
いて(表1)、外から与えられたヘモグロビン、すなわ
ちPEG−HGB(Enzon, Inc.)が、自動化された血
液学分析装置という機器の、RBCチャンネルからでは
なく、ヘモグロビンチャンネルから検出されたことを示
している。これは、PEG−HGBがすべて細胞外ヘモ
グロビンとして存在することと一致する。加えて、回復
率は、実験の設計に応じて線形であった。すべてのHG
Bレベルは、0.2g/dl、又は予測値の2%という線形
という仕様に合致した。
【0049】実施例3 本実施例では、不変の濃度のヘモグロビンを、血液学分
析装置のHGBチャンネルから測定した限りで総ヘモグ
ロビンが変化する、全血の基質に加える実験を実施し
た。
【0050】正常なEDTA全血の管10本を、750
xgで遠心分離した。無細胞血漿を取り出し、赤血球を
プールした。赤血球のアリコートを取り出し、総ヘモグ
ロビン濃度が10g/dl、すなわち充填された赤血球約6
mlプラス血漿14mlとなるように、血漿を加えた。必要
とした10g/dlのアリコートの総量は、15mlであっ
た。6本の管のそれぞれに、10g/dlのアリコート及び
無細胞血漿の体積を、表3に示した量で加えて、6.
0、5.0、4.0、3.0、2.0及び1.0g/dlの
濃度を生成した。
【0051】
【表2】
【0052】表2の「A」サンプル2mlを、PEG−H
GB2mlで希釈した。等量のPEG−HGBを等量の各
アリコートに加えたため(すなわち6.0g/dl、5.0
g/dl、4.0g/dl、3.0g/dl、2.0g/dl及び1.0
g/dl)、各アリコートの細胞HGBと細胞外HGBとの
双方が、50%低下した。そのため、5.6g/dlの濃度
の未希釈であるPEG−HGBは、各アリコート中2.
8g/dlに低下した。総HGBは、細胞外PEG−HGB
と細胞HGBとの和に等しかった。各管を5回吸引し
て、複製の結果を求めた。
【0053】
【表3】
【0054】本実施例で表3に提示された結果は、不変
の濃度の細胞外PEG−HGBを、細胞内HGB濃度が
変化する全血基質に加えたとき、細胞外PEG−HGB
と細胞HGBとの双方の許容され得る回復率が存在した
ことを示す。表3の結果は、PEG−HGBを低い細胞
HGBの全血サンプルに加えたとき、PEG−HGBの
量は、BayerのADVIA120の機器で回復可能かつ
測定可能であったことを示す。PEG−HGBで強化し
たヒト血液サンプル中の、外因性HGBはもとより、細
胞HGBの値も回復する本方法の許容され得る性能を考
慮すると、該方法は、上記のとおり、輸血された患者
の、加えられた無細胞HGB誘導体、又は酸素運搬性代
用HGBを含有する血液、血漿又は血清サンプル、特に
全血サンプルに用いるための類似の適用可能性を与え
る。
【0055】実施例4 本実施例は、全血サンプルに外から加えられたPEG−
HGBの安定性を示すデータを提示する。様々な量のP
EG−HGB(5.6g/dl)への様々な量の全血(6.
0g/dlHGB)の添加(表4A)によって、サンプルを
調製した。各サンプルを4回吸引した。サンプルを、調
製の1時間後、次いで、5℃で冷蔵した24時間後に検
定した(表4B)。
【0056】これらの実験から、PEG−HGB代用ヘ
モグロビンは、血液サンプルを2〜8℃で貯蔵したと
き、24時間後も回復可能であることが立証された。表
4A及び4Bに示されたとおり、2〜8℃で24時間貯
蔵された血液サンプル中の総HGB、算出HGB(すな
わち細胞HGB)又はHGBデルタ(すなわち細胞外H
GB)には、ゼロ時点での値からの変化が実質的に皆無
であった(表4A)。したがって、赤血球数が貯蔵の間
安定であるならば、HGBデルタも、PEG−HGBの
存在のために、2〜8℃で24時間の貯蔵後も不変であ
った。
【0057】
【表4】
【0058】
【表5】
【0059】実施例5 本実施例は、もう一つの酸素運搬性代用血液、すなわち
無細胞のグルタルアルデヒド重合ヘモグロビンに基づく
酸素運搬体(HBOC)である、Biopure Corporation
(Cambridge, MA)から得られるHemopure(登録商標)
の、ADVIA120血液学分析装置(Bayer Corporat
ion)で本発明に従って実施された限りでの分析的測定
を説明する。Hemopureは、グルタルアルデヒドと重合さ
せて、500,000のMWを有するオリゴマーを生成した、
ウシヘモグロビンである。重合は、腎排出率を低下させ
るために、この製品に設計された。
【0060】Hemopure製品を用いて、2種類の実験を実
施し、記載した:(1)Hemopureをヒト血漿中に強化
し、(2)Hemopureをヒト全血中に強化してから、自動
化血液学分析を実施し、外因性ヘモグロビン濃度を決定
した。
【0061】血液又は血漿サンプル中の外因性ヘモグロ
ビン物質としてのHemopureを測定する実験は、ADVI
A120自動化血液学分析装置を用いた、上記の実施例
に記載したとおりに実施した。本発明によれば、ADV
IA120分析装置は、総ヘモグロビンとRBC細胞内
ヘモグロビンとの濃度の差を算出して、ヘモグロビンデ
ルタ(すなわち外因性ヘモグロビン)を得る。
【0062】(無細胞血漿中でのHBOCという外因性
HGB(Hemopure)の回復)HB4L水平バケットロー
ターを装備したSorvallのR−3(登録商標)遠心分離
器内で、2400rpm(620xg)で25分間の遠心
分離によって、血漿を得た。血漿上清を、620xgで
10分間遠心分離し、ペレットを除去した。無細胞血漿
を、ガラス管に下記のとおりに配分した:5.00、
4.75、4.50、3.00、2.00、1.00及
び0.00ml。これらの管内に、Hemopure製品を、それ
ぞれ、下記のとおりに加えて、総体積を5.00mlとし
た:0.00、0.25、0.50、1.00、2.0
0、3.00、4.00及び5.00ml。管に栓をし、
反転(10回)によって混合し、次いで、管1本あたり
5本の複製を用いて、ADVIA120で30〜60分
後に検定した。総HGB、細胞内HGB及びHGBデル
タの濃度を作表した。
【0063】結果を表5に要約した(表中、検定結果
は、5本の複製の平均である)。Hemopure製品について
は、予測されたHGBデルタと検定されたHGBデルタ
との差は、0又は0.1であり、したがって、ADVI
A120分析装置の0.2g/dl、又は2%の相対差とい
うHGB線形仕様内であった。すべてのレベルについ
て、細胞内HGB濃度は、実験の設計が要求するとお
り、0であった。データは、外因性HGBの回復率が、
血漿という基質中で、0.6〜13.0g/dlの範囲にわ
たって線形であったことを示している。
【0064】
【表6】
【0065】(全血中でのHBOCという外因性HGB
(Hemopure)の回復)志願者から得られ、K3EDTA
中で凝固防止した全血を、総HGB濃度が13.0g/dl
になるよう操作を加えた。全血を、ガラス管に下記のと
おりに配分した:5.00、4.75、4.50、4.
00、3.00、2.00、1.00及び0.00ml。
これらの管内に、Hemopureを、それぞれ、下記のとおり
に加えて、総体積を5.00mlとした:0.00、0.
25、0.50、1.00、2.00、3.00、4.
00及び5.00ml。管に栓をし、反転(10回)によ
って混合し、次いで、管1本あたり5本の複製を用い
て、ADVIA120で30〜60分後に検定した。総
HGB、細胞内HGB及びHGBデルタの濃度を作表し
た。
【0066】全血及びHemopureを用いて、細胞内HGB
濃度を、細胞外HGB濃度を上昇させるに連れて、低下
させた。結果を表6に要約した(表中、検定結果は、5
本の複製の平均である)。Hemopure製品については、予
測されたHGBデルタと検定されたHGBデルタとの差
は、概して0又は0.1であり、ADVIA120分析
装置のHGB線形仕様を越えなかった。すべてのレベル
について、細胞内HGB濃度は、実験の設計が要求する
とおり、0であった。データは、外因性HGBの回復率
が、全血という基質中で、0.09〜13.0g/dlの範
囲にわたって線形であったことを示している。
【0067】
【表7】
【0068】実施例6 本実施例は、もう一つの無細胞酸素運搬性代用血液であ
る、Oxyglobin(Biopure Corporation, Cambridge, M
A)の、ADVIA120血液学機器(Bayer Corporati
on)で本発明に従って実施された分析的測定を説明す
る。Hemopureと同様に、Oxyglobinも、グルタルアルデ
ヒド重合ヘモグロビンの無細胞溶液である。
【0069】実施例5におけるとおり、Oxyglobin製品
を用いて、2種類の実験を実施した:(1)Oxyglobin
をヒト血漿中に強化し、(2)Oxyglobinをヒト全血中
に強化してから、自動化血液学分析を実施した。
【0070】血液又は血漿サンプル中の外因性ヘモグロ
ビン物質としてのOxyglobinを測定する実験は、ADV
IA120自動化血液学分析装置を用いた、上記の実施
例に記載したとおりに実施した。
【0071】(無細胞血漿中でのOxyglobinの回復)H
B4L水平バケットローターを装備したSorvallのR−
(登録商標)遠心分離器内で、2400rpm(620
xg)で25分間の遠心分離によって、血漿を得た。血
漿上清を、620xgで10分間遠心分離し、ペレット
を除去した。無細胞血漿を、ガラス管に下記のとおりに
配分した:5.00、4.75、4.50、3.00、
2.00、1.00及び0.00ml。これらの管内に、
Oxyglobin製品を、それぞれ、下記のとおりに加えて、
総体積を5.00mlとした:0.00、0.25、0.
50、1.00、2.00、3.00、4.00及び
5.00ml。管に栓をし、反転(10回)によって混合
し、次いで、管1本あたり5本の複製を用いて、ADV
IA120で30〜60分後に検定した。総HGB、細
胞内HGB及びHGBデルタの濃度を作表した。
【0072】結果を表7に要約した(表中、検定結果
は、5本の複製の平均である)。Hemopure製品について
観察されたとおり(実施例5)、予測されたHGBデル
タと検定されたHGBデルタとの差は、0又は0.1で
あり、したがって、ADVIA120分析装置の0.2
g/dl、又は2%の相対差というHGB線形仕様内であっ
た。すべてのレベルについて、細胞内HGB濃度は、実
験の設計が要求するとおり、0であった。データは、外
因性HGBの回復率が、血漿という基質中で、0.6〜
13.0g/dlの範囲にわたって線形であったことを示し
ている。
【0073】
【表8】
【0074】(全血中でのOxyglobinの回復)志願者か
ら得られ、K3EDTA中で凝固防止した全血を、総H
GB濃度が13.0g/dlになるよう操作を加えた。全血
を、ガラス管に下記のとおりに配分した:5.00、
4.75、4.50、4.00、3.00、2.00、
1.00及び0.00ml。Oxyglobin(Biopure,Cambri
dge, MA)を、それぞれ、下記のとおりに管に加えて、
各管内の総体積を5.00mlとした:0.00、0.2
5、0.50、1.00、2.00、3.00、4.0
0及び5.00ml。管に栓をし、反転(10回)によっ
て混合し、次いで、管1本あたり5本の複製を用いて、
ADVIA120で30〜60分後に検定した。総HG
B、細胞内HGB及びHGBデルタの濃度を作表した。
【0075】全血及びOxyglobin製品を用いて、細胞内
HGB濃度を、細胞外HGB濃度を上昇させるに連れ
て、低下させた。結果を表8に要約した(表中、検定結
果は、5本の複製の平均である)。Hemopure製品につい
て観察された結果と同様に、予測されたHGBデルタと
検定されたHGBデルタとの差は、概して0又は0.1
であり、ADVIA120分析装置のHGB線形仕様を
越えなかった。すべてのレベルについて、細胞内HGB
濃度は、実験の設計が要求するとおり、0であった。デ
ータは、外因性HGBの回復率が、全血という基質中
で、0.09〜13.0g/dlの範囲にわたって線形であ
ったことを示している。
【0076】
【表9】
【0077】実施例5及び6に記載された実験の結果
は、酸素運搬性代用血液のHemopure及びOxyglobin(Bio
pure, Cambridge, MA)が、Bayer CorporationのADV
IA120血液学分析装置のような自動化血液学分析装
置によって、直接方式で定量的に検出され得たことを立
証する。ADVIA120分析装置は、血漿及び全血中
のHemopure及びOxyglobin材料を0.6〜13g/dlの範
囲にわたって直接かつ定量的に検出することができた。
ADVIA120は、これらの代用ヘモグロビンを細胞
外ヘモグロビンとして報告した。
【0078】本明細書に記載されたとおり、また本発明
による自動化血液学分析装置の操作によれば、ヘモグロ
ビンチャンネルは、サンプル中の総HGB濃度を、その
中のHGBと、界面活性剤ミセルの存在下でのシアン化
物イオンとの相互作用によって、比色分析で測定する
[M.J. Malin et al., 1992, Anal. Chim. Acta, 262:6
7-77及びM.J. Malin et al., 1989, J. Amer. Clin. Pa
th., 92:286-294を参照されたい]。したがって、総H
GBは、細胞内HGBと細胞外HGBとの合併である。
対照的に、RBCチャンネルは、典型的には、サンプル
中に存在する細胞内HGBのみを登録するにすぎない。
この自動化システムは、総HGBレベルと細胞内HGB
レベルとの差を得ることによって、細胞外HGBの濃度
を算出する。両材料とも、血漿及び全血の基質中で、線
形実験における仕様内で回復された。
【0079】実施例7 水中での吸収スペクトルによって、Hemopure及びOxyglo
binという材料(Biopure, Cambridge, MA)は、ヘム基
を酸素添加することができるヘモグロビン誘導体である
ことを確認した。より具体的には、Hemopure、Oxyglobi
n及び全血を、MilliQによる蒸留水中に251倍に希釈
し、混合し、Cary 3という分光光度計で、蒸留水に対比
して750〜450nmを走査した。全血、及び2種類の
代用血液のスペクトルは、それぞれ、541nm及び57
7nmで最高スペクトルを、また508nm及び560nmで
最低スペクトルを示した。これらの特徴は、全血と比較
したときのオキシヘモグロビンのそれに特徴的である
[van Kampen & Ziljstra, 1965, Adv. Clin. Chem.,
8:141]。Hemopure及びOxyglobin製品は、酸素添加され
た水中のオキシヘモグロビンのスペクトルを有するた
め、ヘムの鉄は、全血ヘモグロビンにおけると同様に、
鉄(II)酸化状態にある。
【0080】実施例8 Hemopure及びOxyglobin(Biopure Corporation, Cambri
dge, MA)製品は、ともに、シアン化物含有ヘモグロビ
ン試薬で251倍に希釈し、ADVIA120血液学分
析装置で分析したときに、全血中のヘモグロビンのよう
な挙動を示した。特に、Hemopure及びOxyglobin20μl
を、それぞれ、ADVIA120分析装置で用いられる
とおりに、シアン化物含有ヘモグロビン試薬5.0mlに
希釈した。サンプルを混合し、次いで、Cary3の分光光
度計で750〜450nmを走査し、1cmの経路長のキュ
ベット内で試薬と比較した。A750は、0に設定した。
対照として、新鮮な人血のアリコートを、試験製品につ
いて上に述べたとおりに処理した。結果を表9に要約す
るが、これは、シアン化物含有ヘモグロビン試薬中の、
ヘモグロビンに基づく酸素運搬体と全血との最高及び最
低スペクトルを示す。
【0081】
【表10】
【0082】データは、BiopureのHBOCの双方が、
シアン化物含有ヘモグロビン試薬との反応に関しては、
人血と類似することを示している。スペクトルは、すべ
て、550nmで最高値を、また514nmで最低値を類
似の最高/最低吸光比で示した。この実験は、Hemopure
及びOxyglobin製品は、ともに、HGB試薬中で得られ
た生成物が、ミセル化されたジシアノFe+3プロトポル
フィリンIXであることから[M. Malin et al., 1992, A
nal. Chim. Acta, 262:67-77を参照されたい]、ヘムを
有することを立証している。
【0083】本明細書に引用されたすべての特許、特許
願、公表された論文、書籍、参考文献、マニュアル及び
抄録は、本発明が関与する当技術の状態を、より充分に
説明するために、参照によってその全体がここに組み込
まれる。
【0084】上記の主題事項には、様々な変化を、本発
明の範囲及び精神から逸脱せずに加えることができるた
め、上記の説明に含まれるか、又は冒頭の請求の範囲に
定義される主題事項は、すべて、本発明を説明かつ例示
するとして解されるものとする。本発明の多くの変更及
び変化形が、上記の教示に照らして可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フィリス、シャピロ アメリカ合衆国カネティカット州06902、 スタムフォード、フィールドストウン・ロ ウド 51番 Fターム(参考) 2G045 AA13 BB29 BB39 CA02 CA25 CA26 DA51 FA14 FA17 GA02 GA06 GA07 GA08 GA09 GC10 GC11 JA01 JA07

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘモグロビン測定のための少なくとも二
    つの分析チャンネルを有する自動化された血液学分析装
    置で実施される、全血、血漿又は血清サンプル中の細胞
    外ヘモグロビンを決定、定量かつモニターする方法であ
    って、 (a)該サンプルのアリコート中の総ヘモグロビン濃度
    を該分析装置のヘモグロビン分析チャンネルで決定する
    段階と; (b)該サンプルアリコート中の細胞ヘモグロビン濃度
    を該分析装置の赤血球分析チャンネルで決定する段階
    と; (c)該分析装置のヘモグロビンチャンネルから決定さ
    れた総ヘモグロビン濃度と、赤血球チャンネルから決定
    された細胞ヘモグロビン濃度との差を算出して、全血、
    血漿又は血清サンプル中の細胞外ヘモグロビン濃度を得
    る段階と;を含む方法。
  2. 【請求項2】 サンプルが正常な全血サンプルである請
    求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 サンプルが異常な全血サンプルである請
    求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 サンプルが血漿又は血清サンプルである
    請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 段階(a)における総ヘモグロビン濃度
    が、血液、血漿又は血清の約0.5〜約25g/dlである
    請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 段階(a)における総ヘモグロビン濃度
    が、血液、血漿又は血清の約6〜約22g/dlである請求
    項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 段階(b)における細胞ヘモグロビン濃
    度が、血液、血漿又は血清の約0.5〜約25g/dlであ
    る請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 段階(b)における細胞ヘモグロビン濃
    度が、血液、血漿又は血清の約4〜約24g/dlである請
    求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 細胞ヘモグロビン濃度が、血液、血漿又
    は血清の約6.0g/dlである請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 異常な全血サンプルが、病理学的状態
    を有する個体に由来する請求項3記載の方法。
  11. 【請求項11】 病理学的状態が、外科手術の際の血液
    損失、外傷の際の血液損失、及び出血性ショックから選
    ばれる請求項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 段階(a)のヘモグロビン分析チャン
    ネルが、溶血、及び界面活性剤ミセルに捕捉できる結合
    鉄(III)ヘム種を形成することによる、グロビンとの
    その生物学的複合体のからのヘムの抽出によってサンプ
    ル中の総ヘモグロビン濃度を測定する請求項1記載の方
    法。
  13. 【請求項13】 段階(b)の赤血球分析チャンネル
    が、個体の赤血球の赤血球濃度、赤血球量及びヘモグロ
    ビン濃度を、それらが二つの光散乱検出器を一度に実質
    的に1細胞ずつ通過する際に測定する請求項1記載の方
    法。
  14. 【請求項14】 段階(a)の総ヘモグロビン濃度を、
    分析器のヘモグロビンチャンネルにおける比色分析の吸
    光度から決定する請求項1記載の方法。
  15. 【請求項15】 段階(b)の細胞ヘモグロビンを、
    式: RBCxMCVxCHCM/1000 [式中、RBCは、血液学分析装置の赤血球チャンネル
    における赤血球サイトグラムの値であり;MCVは、平
    均細胞体積であり;CHCMは、血液学分析装置の赤血
    球チャンネルから得られた細胞ヘモグロビン濃度の平均
    である]によって決定する請求項1記載の方法。
  16. 【請求項16】 サンプル中の細胞外ヘモグロビンが、
    血中の無細胞ヘモグロビン製品又は酸素運搬性代用ヘモ
    グロビンの存在に起因する請求項1記載の方法。
  17. 【請求項17】 無細胞ヘモグロビン製品又は酸素運搬
    性代用ヘモグロビンが、精製されたヘモグロビン、組換
    えヘモグロビン、架橋結合ヘモグロビン、重合ヘモグロ
    ビン、及びポリエチレングリコールにカップリングさせ
    たヘモグロビン(PEG−HGB)よりなる群から選ば
    れる請求項16記載の方法。
  18. 【請求項18】 精製ヘモグロビンが、精製ウシヘモグ
    ロビン又は精製ヒトヘモグロビンである請求項17記載
    の方法。
  19. 【請求項19】 組換えヘモグロビンが、組換えヒトヘ
    モグロビンである請求項17記載の方法。
  20. 【請求項20】 ヘモグロビン測定のための少なくとも
    二つの分析チャンネルを有する自動化された血液学分析
    装置で実施される、全血、血漿又は血清サンプル中の細
    胞外ヘモグロビンを決定、定量かつモニターする自動化
    された方法であって、 (a)全血、血漿又は血清サンプルのアリコート中の総
    ヘモグロビン濃度を該分析装置のヘモグロビン分析チャ
    ンネルで決定するが、ここで、該ヘモグロビン分析チャ
    ンネルは、溶血、及び界面活性剤ミセルに捕捉できる結
    合鉄(III)ヘム種を形成することによる、グロビンと
    のその生物学的複合体のからのヘムの抽出によってサン
    プル中の総ヘモグロビン濃度を測定する段階と; (b)該サンプルアリコート中の細胞ヘモグロビン濃度
    を該分析装置の赤血球分析チャンネル内で決定するが、
    ここで、該赤血球分析チャンネルは、個体の赤血球の赤
    血球濃度、赤血球量及びヘモグロビン濃度を、それらが
    二つの光散乱検出器を一度に実質的に1細胞ずつ通過す
    る際に測定する段階と; (c)該分析装置のヘモグロビンチャンネルから決定さ
    れた総ヘモグロビン濃度と、赤血球チャンネルから決定
    された細胞ヘモグロビン濃度との差を算出して、全血、
    血漿又は血清サンプル中の細胞外ヘモグロビン濃度を得
    る段階と;を含む方法。
  21. 【請求項21】 サンプルが正常な全血サンプル、又は
    異常な全血サンプルである請求項20記載の方法。
  22. 【請求項22】 サンプルが血漿又は血清サンプルであ
    る請求項20記載の方法。
  23. 【請求項23】 段階(a)における総ヘモグロビン濃
    度が、血液、血漿又は血清の約0.5〜約25g/dlであ
    り;段階(b)における細胞ヘモグロビン濃度が、血
    液、血漿又は血清の約0.5〜約25g/dlである請求項
    20記載の方法。
  24. 【請求項24】 細胞ヘモグロビン濃度が、約6.0g/
    dlである請求項23記載の方法。
  25. 【請求項25】 異常な全血サンプルが、病理学的状態
    を有する個体に由来する請求項20記載の方法。
  26. 【請求項26】 病理学的条件が、外科手術の際の血液
    損失、外傷の際の血液損失、及び出血性ショックから選
    ばれる請求項25記載の方法。
  27. 【請求項27】 サンプル中の細胞外ヘモグロビンが、
    血中の無細胞ヘモグロビン製品又は酸素運搬性代用ヘモ
    グロビンの存在に起因する請求項20記載の方法。
  28. 【請求項28】 無細胞ヘモグロビン製品又は酸素運搬
    性代用ヘモグロビンが、精製ヘモグロビン、組換えヘモ
    グロビン、架橋結合ヘモグロビン、重合ヘモグロビン、
    精製ウシヘモグロビン、及びポリエチレングリコールに
    カップリングさせたヘモグロビン(PEG−HGB)か
    ら選ばれる請求項27記載の方法。
  29. 【請求項29】 精製ヘモグロビンが、精製ウシヘモグ
    ロビン又は精製ヒトヘモグロビンである請求項28記載
    の方法。
  30. 【請求項30】 組換えヘモグロビンが、組換えヒトヘ
    モグロビンである請求項28記載の方法。
  31. 【請求項31】 段階(b)の細胞ヘモグロビンを、
    式: RBCxMCVxCHCM/1000 [式中、RBCは、血液学分析装置の赤血球チャンネル
    における赤血球サイトグラムの値であり;MCVは、平
    均細胞体積であり;CHCMは、血液学分析装置の赤血
    球チャンネルから得られた細胞ヘモグロビン濃度の平均
    である]によって決定する請求項20記載の方法。
JP2001174275A 2000-06-09 2001-06-08 全血、血漿及び血清中の外因性ヘモグロビンを検出、定量かつモニターするための自動化された方法 Expired - Lifetime JP4694720B2 (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US21062500P 2000-06-09 2000-06-09
US09/861069 2001-05-18
US09/861,069 US6623972B2 (en) 2000-06-09 2001-05-18 Automated method for detecting, quantifying and monitoring exogenous hemoglobin in whole blood, plasma and serum
US60/21625 2001-05-18

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002040029A true JP2002040029A (ja) 2002-02-06
JP4694720B2 JP4694720B2 (ja) 2011-06-08

Family

ID=22783622

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001174275A Expired - Lifetime JP4694720B2 (ja) 2000-06-09 2001-06-08 全血、血漿及び血清中の外因性ヘモグロビンを検出、定量かつモニターするための自動化された方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US6623972B2 (ja)
EP (1) EP1162461B8 (ja)
JP (1) JP4694720B2 (ja)
AT (1) ATE391917T1 (ja)
DE (1) DE60133510T2 (ja)
ES (1) ES2305014T3 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017506342A (ja) * 2014-02-19 2017-03-02 エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲーF. Hoffmann−La Roche Aktiengesellschaft 血漿試料を割り当てるための方法およびデバイス

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20030027347A1 (en) * 2001-05-25 2003-02-06 Phyllis Shapiro Automated method for correcting blood analysis parameter results affected by interference from exogenous blood substitutes in whole blood, plasma, and serum
US8592219B2 (en) * 2005-01-17 2013-11-26 Gyros Patent Ab Protecting agent
EP1849005A1 (en) * 2005-01-17 2007-10-31 Gyros Patent Ab A method for detecting an at least bivalent analyte using two affinity reactants
US7790464B2 (en) * 2006-05-04 2010-09-07 Blaze Medical Devices, LLC Blood hemolysis analyzer
WO2010126838A1 (en) 2009-04-27 2010-11-04 Abbott Laboratories Method for discriminating red blood cells from white blood cells by using forward scattering from a laser in an automated hematology analyzer
US8906308B2 (en) 2010-01-15 2014-12-09 Abbott Laboratories Method for determining volume and hemoglobin content of individual red blood cells
US10445846B2 (en) 2011-04-14 2019-10-15 Elwha Llc Cost-effective resource apportionment technologies suitable for facilitating therapies
US10853819B2 (en) 2011-04-14 2020-12-01 Elwha Llc Cost-effective resource apportionment technologies suitable for facilitating therapies
US8514067B2 (en) 2011-08-16 2013-08-20 Elwha Llc Systematic distillation of status data relating to regimen compliance
CN103315710A (zh) * 2013-06-17 2013-09-25 无锡市第三人民医院 光电比色血液丢失计量笔及配套使用的引流瓶
KR102235823B1 (ko) 2016-05-11 2021-04-02 노바 바이오메디컬 코포레이션 전혈용 so2 센서
EP3655019A4 (en) 2017-07-18 2021-04-21 Virtech Bio, Inc. BLUTER SUBSTITUTES CONTAINING HEMOGLOBIN AND PROCESS FOR THEIR PRODUCTION
GB2573126B (en) * 2018-04-24 2022-11-09 Entia Ltd A method and apparatus for determining haemoglobin concentration

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09504608A (ja) * 1993-10-04 1997-05-06 アイ−スタット コーポレーション 体液試料中の溶血を検出するための方法および装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5234903A (en) * 1989-11-22 1993-08-10 Enzon, Inc. Chemically modified hemoglobin as an effective, stable non-immunogenic red blood cell substitute
KR100318579B1 (ko) * 1992-10-13 2002-06-20 데이비드 씨. 맥키, 토마스 제어. 시바티노 혈액투석기용혈액투석모니터시스템
CA2283154C (en) 1997-03-03 2009-03-24 Cme Telemetrix Inc. Method and apparatus for measurement of blood substitutes
US6114173A (en) * 1997-04-03 2000-09-05 Bayer Corporation Fully automated method and reagent composition therefor for rapid identification and characterization of reticulocytes erythrocytes and platelets in whole blood
JP3830613B2 (ja) * 1997-04-18 2006-10-04 シスメックス株式会社 血液中の白血球及びヘモグロビン濃度測定試薬
US5858794A (en) * 1997-05-13 1999-01-12 Bayer Corporation Cyanide-containing hemoglobin reagent composition and method providing acceptable precision, accuracy and freedom from white cell interference on automated hematology analyzers

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09504608A (ja) * 1993-10-04 1997-05-06 アイ−スタット コーポレーション 体液試料中の溶血を検出するための方法および装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017506342A (ja) * 2014-02-19 2017-03-02 エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲーF. Hoffmann−La Roche Aktiengesellschaft 血漿試料を割り当てるための方法およびデバイス
US10359416B2 (en) 2014-02-19 2019-07-23 Roche Diagnostics Operations, Inc. Method and device for assigning a blood plasma sample

Also Published As

Publication number Publication date
DE60133510D1 (de) 2008-05-21
US6623972B2 (en) 2003-09-23
EP1162461B8 (en) 2008-06-18
JP4694720B2 (ja) 2011-06-08
ATE391917T1 (de) 2008-04-15
DE60133510T2 (de) 2009-06-25
EP1162461A3 (en) 2002-03-06
EP1162461A2 (en) 2001-12-12
ES2305014T3 (es) 2008-11-01
EP1162461B1 (en) 2008-04-09
US20020012904A1 (en) 2002-01-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Kundrapu et al. Laboratory assessment of anemia
JP4694720B2 (ja) 全血、血漿及び血清中の外因性ヘモグロビンを検出、定量かつモニターするための自動化された方法
Lippi et al. Venous stasis and routine hematologic testing
Lippi et al. Haemolysis index for the screening of intravascular haemolysis: a novel diagnostic opportunity?
Siddon et al. The chemical and laboratory investigation of hemolysis
de Jonge et al. Interference of in vitro hemolysis complete blood count
US20030027347A1 (en) Automated method for correcting blood analysis parameter results affected by interference from exogenous blood substitutes in whole blood, plasma, and serum
Lippi Interference studies: focus on blood cell lysates preparation and testing
Lee et al. Effects of one directional pneumatic tube system on routine hematology and chemistry parameters; A validation study at a tertiary care hospital
Calvaresi et al. Plasma hemoglobin: A method comparison of six assays for hemoglobin and hemolysis index measurement
Sany et al. Diagnosis of iron deficiency in hemodialysis patients: Usefulness of measuring reticulocyte hemoglobin equivalent
Manivannan et al. Diagnosis of paroxysmal nocturnal hemoglobinuria: recent advances
Freise et al. The effect of anticoagulant, storage temperature and dilution on cord blood hematology parameters over time
Warty et al. A kit for citrate in foodstuffs adapted for assay of serum and urine.
Rowley The diagnosis of beta‐thalassemia trait: A review
Jilma‐Stohlawetz et al. Interference in specialized coagulation assays affecting the protein C pathway: effects of marked haemolysis, hyperbilirubinaemia and lipaemia on chromogenic and clotting tests on two coagulation platforms
Udden et al. Decreased deform ability of erythrocytes and increased intracellular calcium in patients with chronic renal failure
Miller et al. Evaluation of two automated methods for measurement of the ristocetin cofactor activity of von Willebrand factor
Czempik et al. Iron deficiency in sepsis patients based on reticulocyte hemoglobin and hepcidin concentration: a prospective cohort study
Jahr et al. Effects of a hemoglobin-based oxygen carrier (HBOC-201) on coagulation testing
Boger et al. Development and clinical evaluation of immunoluminometric assays for lactoferrin and elastase-α1-proteinase inhibitor complexes in body fluids with special references to bronchoalveolar lavage and neonatal sepsis
Polage et al. Effects of beta thalassemia minor on results of six glycated hemoglobin methods
ARISAWA et al. Evaluation of the Blood Bank mode Software of Sysmex XN-1000TM Hematology Analyzer for Counting Residual Red Blood Cells and Platelets in Platelet Concentrates, and Residual White Blood Cells in Leucocyte-Reduced Whole Blood
Unal Comparison of small-volume tubes and vacuum blood tubes for complete blood count
HUMAN EVALUATION OF HAEMORHEOLOGICAL PARAMETERS IN CIGARETTE SMOKERS IN WESTERN NIGERIA

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080328

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20080404

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20081211

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100729

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100810

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101109

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110125

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110224

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140304

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4694720

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term