JP2002040018A - 母体から栄養芽層細胞を単離する方法 - Google Patents
母体から栄養芽層細胞を単離する方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 多数の胎児細胞を含む母体血液サンプルを取
得する方法を提供する。 【解決手段】 妊娠している雌個体から栄養芽層細胞を
単離する方法であって、該個体から母体中心血液サンプ
ルを取得し、該血液サンプルを栄養芽層細胞マーカーに
特異的なアフィニティ試薬と接触させ、栄養芽層細胞を
単離すること、を含む上記方法。
得する方法を提供する。 【解決手段】 妊娠している雌個体から栄養芽層細胞を
単離する方法であって、該個体から母体中心血液サンプ
ルを取得し、該血液サンプルを栄養芽層細胞マーカーに
特異的なアフィニティ試薬と接触させ、栄養芽層細胞を
単離すること、を含む上記方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般に、出生前診断
の分野、より詳しくは母体サンプルから胎児細胞を単離
する分野に関する。
の分野、より詳しくは母体サンプルから胎児細胞を単離
する分野に関する。
【0002】
【従来の技術】胎児細胞が母体の循環中に流出すること
は以前から知られている。このような細胞は、発生中の
胎児の遺伝子分析のための胎児細胞の興味をそそる供給
源として考えられている。末梢血管、典型的には前腕ま
たは手の皮静脈からの血液サンプルの取得は、比較的非
侵襲性であり、母体または発生中の胎児に実質的に危険
をもたらすものではない。これは胎児細胞を取得する現
在の方法(羊水穿刺および絨毛膜絨毛サンプリング)に
はない特色である。さらに、胎児細胞は妊娠約10〜16週
に母体循環中でピークに達するので、妊娠の初期段階に
遺伝子分析を実施することが可能である。しかしなが
ら、母体の末梢血液中の胎児細胞は極めて少なく、有核
血液細胞107個当たり1〜50個のオーダーである。この
ように胎児細胞のレベルが低いことから、母体細胞から
胎児細胞をアフィニティ分離する場合に極少レベルの非
特異的結合でさえ問題となる。
は以前から知られている。このような細胞は、発生中の
胎児の遺伝子分析のための胎児細胞の興味をそそる供給
源として考えられている。末梢血管、典型的には前腕ま
たは手の皮静脈からの血液サンプルの取得は、比較的非
侵襲性であり、母体または発生中の胎児に実質的に危険
をもたらすものではない。これは胎児細胞を取得する現
在の方法(羊水穿刺および絨毛膜絨毛サンプリング)に
はない特色である。さらに、胎児細胞は妊娠約10〜16週
に母体循環中でピークに達するので、妊娠の初期段階に
遺伝子分析を実施することが可能である。しかしなが
ら、母体の末梢血液中の胎児細胞は極めて少なく、有核
血液細胞107個当たり1〜50個のオーダーである。この
ように胎児細胞のレベルが低いことから、母体細胞から
胎児細胞をアフィニティ分離する場合に極少レベルの非
特異的結合でさえ問題となる。
【0003】白血球、栄養芽層細胞および有核赤血球な
どの多くの胎児細胞が母体の循環中に流出することが知
られている。栄養芽層細胞は、胎盤に由来する大きな細
胞であり、それに匹敵する細胞は妊娠していない成体に
は存在しない。したがって、栄養芽層特異的マーカーま
たは栄養芽層関連マーカーの同定は、胎児白血球または
赤血球系細胞についてのマーカーの同定よりも実質的に
簡単な作業であると考えられる。栄養芽層細胞に特異的
な抗体が多数同定されており、抹消血液サンプル中の栄
養芽層細胞の検出に用いられている。例えば、米国特許
第5,503,981号;Johnsonら, 1981, Am. J. Reprod. Imm
unol. 1(2):83-87; Sunderlandら, 1981, Immunology 4
3(3): 541-546; Lipinskiら, 1981, Proc. Natl. Acad.
Sci. USA 78(8):5147-5150; LokeおよびDay, 1984, A
m. J. Reprod. Immunol. 5(3): 106-108; ならびにAnde
rsonら, 1987, J. Reprod. Immunol. 10(3):231-257を
参照されたい。
どの多くの胎児細胞が母体の循環中に流出することが知
られている。栄養芽層細胞は、胎盤に由来する大きな細
胞であり、それに匹敵する細胞は妊娠していない成体に
は存在しない。したがって、栄養芽層特異的マーカーま
たは栄養芽層関連マーカーの同定は、胎児白血球または
赤血球系細胞についてのマーカーの同定よりも実質的に
簡単な作業であると考えられる。栄養芽層細胞に特異的
な抗体が多数同定されており、抹消血液サンプル中の栄
養芽層細胞の検出に用いられている。例えば、米国特許
第5,503,981号;Johnsonら, 1981, Am. J. Reprod. Imm
unol. 1(2):83-87; Sunderlandら, 1981, Immunology 4
3(3): 541-546; Lipinskiら, 1981, Proc. Natl. Acad.
Sci. USA 78(8):5147-5150; LokeおよびDay, 1984, A
m. J. Reprod. Immunol. 5(3): 106-108; ならびにAnde
rsonら, 1987, J. Reprod. Immunol. 10(3):231-257を
参照されたい。
【0004】母体血液サンプルから栄養芽層細胞を単離
するための多種多様な方法が提案されている。しかしな
がら、母体末梢血液サンプル中の栄養芽層細胞は非常に
少ないために、栄養芽層細胞の純粋試料を単離すること
は、持ち込み(carryoverover)または交差反応のレベル
が低い場合でさえ試料の純度のかなりの低下が生じるの
で、極めて困難である。
するための多種多様な方法が提案されている。しかしな
がら、母体末梢血液サンプル中の栄養芽層細胞は非常に
少ないために、栄養芽層細胞の純粋試料を単離すること
は、持ち込み(carryoverover)または交差反応のレベル
が低い場合でさえ試料の純度のかなりの低下が生じるの
で、極めて困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、当技術分
野においては、多数の胎児細胞を含む母体血液サンプル
を取得する方法が求められている。
野においては、多数の胎児細胞を含む母体血液サンプル
を取得する方法が求められている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、妊娠している
雌から母体中心血液サンプルを取得し、栄養芽層マーカ
ーに結合する少なくとも1種のアフィニティ試薬を用い
て母体中心血液サンプルから栄養芽層細胞を単離するこ
とにより、その妊娠している雌から栄養芽層細胞を単離
する方法を提供する。
雌から母体中心血液サンプルを取得し、栄養芽層マーカ
ーに結合する少なくとも1種のアフィニティ試薬を用い
て母体中心血液サンプルから栄養芽層細胞を単離するこ
とにより、その妊娠している雌から栄養芽層細胞を単離
する方法を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】特定の実施形態においては、母体
中心血液サンプルは、妊娠している雌の子宮壁から取得
される。かかる血液サンプルは、該個体の子宮頚部の表
面に針を挿入することによって、または該個体の子宮口
から該個体の子宮壁内に針を挿入することによって取得
することができる。別の実施形態においては、母体中心
血液サンプルは、子宮排液管の静脈穿刺により取得され
る。
中心血液サンプルは、妊娠している雌の子宮壁から取得
される。かかる血液サンプルは、該個体の子宮頚部の表
面に針を挿入することによって、または該個体の子宮口
から該個体の子宮壁内に針を挿入することによって取得
することができる。別の実施形態においては、母体中心
血液サンプルは、子宮排液管の静脈穿刺により取得され
る。
【0008】特定の実施形態においては、母体中心血液
サンプルは、好ましくは妊娠約6〜約16週に取得され
る。
サンプルは、好ましくは妊娠約6〜約16週に取得され
る。
【0009】特定の実施形態においては、母体中心血液
サンプルは、少なくとも20ゲージの針を用いて取得され
る。さらなる実施形態では、少なくとも18ゲージの針を
使用する。
サンプルは、少なくとも20ゲージの針を用いて取得され
る。さらなる実施形態では、少なくとも18ゲージの針を
使用する。
【0010】特定の実施形態においては、栄養芽層細胞
は、栄養芽層特異的マーカーに結合するアフィニティ試
薬を用いて単離される。別の実施形態では、栄養芽層関
連マーカーに結合するアフィニティ試薬を使用して栄養
芽層細胞を単離する。
は、栄養芽層特異的マーカーに結合するアフィニティ試
薬を用いて単離される。別の実施形態では、栄養芽層関
連マーカーに結合するアフィニティ試薬を使用して栄養
芽層細胞を単離する。
【0011】特定の実施形態においては、単独のアフィ
ニティ試薬を用いて栄養芽層細胞を単離するが、複数
(例えば少なくとも2種)のアフィニティ試薬の使用も
意図される。特定の実施形態においては、アフィニティ
試薬は抗体であり、モノクローナル抗体であり得る。
ニティ試薬を用いて栄養芽層細胞を単離するが、複数
(例えば少なくとも2種)のアフィニティ試薬の使用も
意図される。特定の実施形態においては、アフィニティ
試薬は抗体であり、モノクローナル抗体であり得る。
【0012】本発明者らは、母体血液から受胎産物の細
胞を単離する新規方法を見出した。本発明の方法は、発
生中の胎児または胚由来の有核細胞を必要とするあらゆ
る分野、例えば出生前遺伝子検査などにおいて用いられ
る。本発明の方法は、羊水穿刺および絨毛膜絨毛サンプ
リングよりも有利である。なぜなら、本発明の方法は、
低侵襲性であり、発生中の胎児または胚における危険が
あったとしてもわずかだからである。
胞を単離する新規方法を見出した。本発明の方法は、発
生中の胎児または胚由来の有核細胞を必要とするあらゆ
る分野、例えば出生前遺伝子検査などにおいて用いられ
る。本発明の方法は、羊水穿刺および絨毛膜絨毛サンプ
リングよりも有利である。なぜなら、本発明の方法は、
低侵襲性であり、発生中の胎児または胚における危険が
あったとしてもわずかだからである。
【0013】本発明は、栄養芽層細胞が豊富な母体血液
サンプルを利用するものである。栄養芽層細胞が豊富な
母体血液サンプルを末梢血液ではなく母体中心血液から
取得し、該サンプルから栄養芽層細胞を単離する。母体
中心血液のサンプルは、子宮、好ましくは子宮の壁およ
び子宮内膜から最も都合よく取得される。栄養芽層細胞
は、栄養芽層細胞に特異的な試薬または栄養芽層細胞に
関連する試薬を使用することにより母体中心血液サンプ
ルから単離される。
サンプルを利用するものである。栄養芽層細胞が豊富な
母体血液サンプルを末梢血液ではなく母体中心血液から
取得し、該サンプルから栄養芽層細胞を単離する。母体
中心血液のサンプルは、子宮、好ましくは子宮の壁およ
び子宮内膜から最も都合よく取得される。栄養芽層細胞
は、栄養芽層細胞に特異的な試薬または栄養芽層細胞に
関連する試薬を使用することにより母体中心血液サンプ
ルから単離される。
【0014】定義 妊娠は、「妊娠週」または「在胎週」に関連して段階づ
けることができる。産科学の分野においては一般に「妊
娠週」が使用され、母体の最終月経の初日から計算さ
れ、通常、妊娠期間は40週であると考えられている。在
胎週(あるいは「在胎齢」)は、受胎日に関して計算さ
れる。受胎は、めったに直接立証されることはないので
(in vitroでの受精の場合を除く)、受胎日は典型的に
はその他の在胎齢の指標、例えば頭殿(CR)長などから計
算される。排卵は月経初日後のある時点、一般には月経
初日後約2週間で生じるので、在胎齢(週)は、通常、
妊娠週よりも短い。
けることができる。産科学の分野においては一般に「妊
娠週」が使用され、母体の最終月経の初日から計算さ
れ、通常、妊娠期間は40週であると考えられている。在
胎週(あるいは「在胎齢」)は、受胎日に関して計算さ
れる。受胎は、めったに直接立証されることはないので
(in vitroでの受精の場合を除く)、受胎日は典型的に
はその他の在胎齢の指標、例えば頭殿(CR)長などから計
算される。排卵は月経初日後のある時点、一般には月経
初日後約2週間で生じるので、在胎齢(週)は、通常、
妊娠週よりも短い。
【0015】「胚細胞」は、発達における胚期に単離さ
れる受胎産物の細胞である。胚期は受精から始まり、主
要な器官系が形成された時点で終わると考えられてい
る。ヒトにおいては、胚期は妊娠第10週の終了時に終わ
ると考えられている。
れる受胎産物の細胞である。胚期は受精から始まり、主
要な器官系が形成された時点で終わると考えられてい
る。ヒトにおいては、胚期は妊娠第10週の終了時に終わ
ると考えられている。
【0016】「胎児」細胞は、発達における胎児期に単
離される受胎産物の細胞である。発達における胎児期
は、発達の胚期の終了時から始まり、出生まで続く。ヒ
トにおいては、胎児期は、一般に、妊娠の第10週の終了
時から始まると考えられている。
離される受胎産物の細胞である。発達における胎児期
は、発達の胚期の終了時から始まり、出生まで続く。ヒ
トにおいては、胎児期は、一般に、妊娠の第10週の終了
時から始まると考えられている。
【0017】本明細書において「受胎産物の細胞」とい
う用語は、哺乳動物の受胎の産物に由来する細胞または
細胞フラグメントを意味する。受胎産物の細胞は、発達
における胚期または胎児期に由来するものであり、胚体
もしくは胎児体、または胚/胎児膜もしくは胎盤の胚/
胎児部分のような関連組織に由来するものであり得る。
う用語は、哺乳動物の受胎の産物に由来する細胞または
細胞フラグメントを意味する。受胎産物の細胞は、発達
における胚期または胎児期に由来するものであり、胚体
もしくは胎児体、または胚/胎児膜もしくは胎盤の胚/
胎児部分のような関連組織に由来するものであり得る。
【0018】本明細書において「栄養芽層細胞」という
用語は、胎盤の胚/胎児部分の栄養芽層部分に由来する
受胎産物の細胞または細胞フラグメントを意味する。栄
養芽層細胞としては、合胞体層(絨毛性および非絨毛
性)、その有核フラグメント、および栄養膜細胞層が挙
げられる。
用語は、胎盤の胚/胎児部分の栄養芽層部分に由来する
受胎産物の細胞または細胞フラグメントを意味する。栄
養芽層細胞としては、合胞体層(絨毛性および非絨毛
性)、その有核フラグメント、および栄養膜細胞層が挙
げられる。
【0019】「栄養芽層特異的マーカー」は、生物体に
おいてその他の細胞型には見出されないマーカー(例え
ば、栄養芽層細胞内または栄養芽層細胞上に見出される
タンパク質またはその他の物質)である。「栄養芽層関
連マーカー」は、生物体において1種以上のその他の細
胞型において見出されるマーカーである。
おいてその他の細胞型には見出されないマーカー(例え
ば、栄養芽層細胞内または栄養芽層細胞上に見出される
タンパク質またはその他の物質)である。「栄養芽層関
連マーカー」は、生物体において1種以上のその他の細
胞型において見出されるマーカーである。
【0020】「赤血球系細胞」は、赤血球系列の未熟細
胞(すなわち成熟赤血球ではない赤血球系列の細胞)で
ある。赤血球系細胞としては、網状赤血球、正染性赤芽
球、多染性赤芽球、好塩基性赤芽球、前赤芽球、コロニ
ー形成単位−赤血球系細胞(CFU-E)およびバースト形成
単位−赤血球系細胞(BFU-E)が挙げられる。
胞(すなわち成熟赤血球ではない赤血球系列の細胞)で
ある。赤血球系細胞としては、網状赤血球、正染性赤芽
球、多染性赤芽球、好塩基性赤芽球、前赤芽球、コロニ
ー形成単位−赤血球系細胞(CFU-E)およびバースト形成
単位−赤血球系細胞(BFU-E)が挙げられる。
【0021】本明細書において「個体」という用語は、
哺乳動物、例えばブタ、ウシ、ウマ、イヌ、ネコ、また
は霊長類などを意味する。好ましくは、霊長類個体はヒ
ト個体である。
哺乳動物、例えばブタ、ウシ、ウマ、イヌ、ネコ、また
は霊長類などを意味する。好ましくは、霊長類個体はヒ
ト個体である。
【0022】本明細書において「中心循環」という用語
は、哺乳動物個体の体幹内の循環(すなわち、胸郭、腹
部または骨盤内の循環)を意味する。「中心循環」とい
う用語からは末梢循環(すなわち付属肢内の循環)は除
外される。同様に、「中心血液サンプル」は中心循環か
ら取得される(すなわち末梢循環から取得されたもので
はない)血液サンプルである。
は、哺乳動物個体の体幹内の循環(すなわち、胸郭、腹
部または骨盤内の循環)を意味する。「中心循環」とい
う用語からは末梢循環(すなわち付属肢内の循環)は除
外される。同様に、「中心血液サンプル」は中心循環か
ら取得される(すなわち末梢循環から取得されたもので
はない)血液サンプルである。
【0023】本明細書において「試薬の結合有効量」と
は、標的細胞に十分に結合し、そのような細胞の単離に
使用するのに十分なアフィニティの量を意味する。アフ
ィニティ試薬は、栄養芽層特異的マーカーまたは栄養芽
層関連マーカーに特異的に結合する任意の分子であり得
るが、抗体が好ましく、特にモノクローナル抗体が好ま
しい。
は、標的細胞に十分に結合し、そのような細胞の単離に
使用するのに十分なアフィニティの量を意味する。アフ
ィニティ試薬は、栄養芽層特異的マーカーまたは栄養芽
層関連マーカーに特異的に結合する任意の分子であり得
るが、抗体が好ましく、特にモノクローナル抗体が好ま
しい。
【0024】本明細書において「〜を含む」という用語
およびその同族語は、包括的な意味で使用される(すな
わち、「〜を含有する」という単語およびその同族語と
同義である)。
およびその同族語は、包括的な意味で使用される(すな
わち、「〜を含有する」という単語およびその同族語と
同義である)。
【0025】本発明は、母体血液から栄養芽層細胞を単
離する方法を提供する。本発明の方法により単離された
栄養芽層細胞は、胎児細胞を必要とするあらゆる技術、
例えば出生前遺伝子検査などにおいて有用である。米国
における実施の現在の標準は、ハイリスク妊娠(例えば
母体年齢35歳以上、嚢胞性線維症、ハンティングトン舞
踏病などの遺伝障害の家族歴)においての出生前遺伝子
検査を実施することである。
離する方法を提供する。本発明の方法により単離された
栄養芽層細胞は、胎児細胞を必要とするあらゆる技術、
例えば出生前遺伝子検査などにおいて有用である。米国
における実施の現在の標準は、ハイリスク妊娠(例えば
母体年齢35歳以上、嚢胞性線維症、ハンティングトン舞
踏病などの遺伝障害の家族歴)においての出生前遺伝子
検査を実施することである。
【0026】母体血液サンプルは、長い間、出生前遺伝
子検査のための受胎産物の細胞の興味をそそる供給源と
して考えられてきたが、従来、母体血液から受胎産物の
細胞を単離するには末梢血液サンプルが用いられてい
た。本発明は、受胎産物の細胞の供給源、特に栄養芽層
細胞源として母体中心血液サンプルを利用するものであ
る。
子検査のための受胎産物の細胞の興味をそそる供給源と
して考えられてきたが、従来、母体血液から受胎産物の
細胞を単離するには末梢血液サンプルが用いられてい
た。本発明は、受胎産物の細胞の供給源、特に栄養芽層
細胞源として母体中心血液サンプルを利用するものであ
る。
【0027】母体中心血液サンプルは、着床(例えば、
在胎齢約1〜2週、または妊娠約3〜4週)から出産ま
での任意の時期に取得し得るが、妊娠約26週以前に取得
するのが好ましい。より好ましくは、母体中心血液サン
プルは、妊娠約8〜18週に取得し、さらに好ましくは妊
娠約10〜16週に取得する。
在胎齢約1〜2週、または妊娠約3〜4週)から出産ま
での任意の時期に取得し得るが、妊娠約26週以前に取得
するのが好ましい。より好ましくは、母体中心血液サン
プルは、妊娠約8〜18週に取得し、さらに好ましくは妊
娠約10〜16週に取得する。
【0028】母体中心血液サンプルは、母体中心循環か
ら(例えば、内腸骨静脈、総腸骨静脈、または下大静脈
などの母体の大幹の静脈循環から)取得され、好ましく
は子宮から取得され、より好ましくは子宮壁から取得さ
れる。母体中心血液サンプルを取得する的確な方法は、
当業者には知られているとおり、所望のサンプル採取部
位に依存する。
ら(例えば、内腸骨静脈、総腸骨静脈、または下大静脈
などの母体の大幹の静脈循環から)取得され、好ましく
は子宮から取得され、より好ましくは子宮壁から取得さ
れる。母体中心血液サンプルを取得する的確な方法は、
当業者には知られているとおり、所望のサンプル採取部
位に依存する。
【0029】内腸骨静脈、総腸骨静脈、または下大静脈
から血液サンプルを取得する場合は、好ましくは、静脈
内に針を経皮挿入することによって取得するが、カテー
テルを導入して、所望の採取位置まで進めてもよい。針
を用いて直接血液サンプルを取得する場合、好ましく
は、適当な技術、例えば超音波検査法、好ましくはドッ
プラー超音波検査法を用いて標的血管を位置決定する。
カテーテルを用いてサンプルを取得する場合、好ましく
はカテーテルのオリフィスを子宮から流出する静脈血を
採取し得る地点に進める。例えば、カテーテルを大腿静
脈内に導入し、総腸骨静脈に、または総腸骨静脈が下大
静脈と合流する地点付近に進めることができる。
から血液サンプルを取得する場合は、好ましくは、静脈
内に針を経皮挿入することによって取得するが、カテー
テルを導入して、所望の採取位置まで進めてもよい。針
を用いて直接血液サンプルを取得する場合、好ましく
は、適当な技術、例えば超音波検査法、好ましくはドッ
プラー超音波検査法を用いて標的血管を位置決定する。
カテーテルを用いてサンプルを取得する場合、好ましく
はカテーテルのオリフィスを子宮から流出する静脈血を
採取し得る地点に進める。例えば、カテーテルを大腿静
脈内に導入し、総腸骨静脈に、または総腸骨静脈が下大
静脈と合流する地点付近に進めることができる。
【0030】母体中心血液サンプルは子宮壁から取得す
るのが好ましい。この方法は、比較的非侵襲性であると
いう利点を有する。女性は、骨盤の婦人科学的検査に通
常用いられている体位(すなわち背臥位で、膝および股
関節部固定し、足および膝を開いた状態)をとり、子宮
頚部の「面」(膣内に突出する子宮頸部の表面)が見え
るようにする。好ましくは、子宮頚部の面が膣管の拡張
により、好ましくは鏡(好ましくはヒトの体温付近(た
だし体温以下)の温度、例えば約30〜37℃に暖めた鏡)
を膣管に挿入し、鏡をそっと開くことにより見えるよう
にする。大ゲージ針(すなわち約20ゲージより大)、好
ましくは少なくとも18ゲージの針を、子宮頚部の面に挿
入するかまたは針の先端部を子宮口から子宮内腔に通し
て、次いで針を子宮壁内に挿入することによって、子宮
の壁内に挿入する。針は胎盤内には挿入されない。母体
中心血液サンプルを子宮頚部口に針を通すことにより取
得する場合、サンプルを取得する前に、超音波検査によ
り発達中の胚または胎児の位置を確認することにより、
針の挿入により発達中の胚もしくは胎児または骨盤に危
険をもたらさないことを確認し、そして子宮壁内の針の
位置を確認することが好ましい。
るのが好ましい。この方法は、比較的非侵襲性であると
いう利点を有する。女性は、骨盤の婦人科学的検査に通
常用いられている体位(すなわち背臥位で、膝および股
関節部固定し、足および膝を開いた状態)をとり、子宮
頚部の「面」(膣内に突出する子宮頸部の表面)が見え
るようにする。好ましくは、子宮頚部の面が膣管の拡張
により、好ましくは鏡(好ましくはヒトの体温付近(た
だし体温以下)の温度、例えば約30〜37℃に暖めた鏡)
を膣管に挿入し、鏡をそっと開くことにより見えるよう
にする。大ゲージ針(すなわち約20ゲージより大)、好
ましくは少なくとも18ゲージの針を、子宮頚部の面に挿
入するかまたは針の先端部を子宮口から子宮内腔に通し
て、次いで針を子宮壁内に挿入することによって、子宮
の壁内に挿入する。針は胎盤内には挿入されない。母体
中心血液サンプルを子宮頚部口に針を通すことにより取
得する場合、サンプルを取得する前に、超音波検査によ
り発達中の胚または胎児の位置を確認することにより、
針の挿入により発達中の胚もしくは胎児または骨盤に危
険をもたらさないことを確認し、そして子宮壁内の針の
位置を確認することが好ましい。
【0031】針は、注射筒、軟質容器(例えば「血液バ
ッグ」)または低圧血液採取装置(例えば、バイアルを
密封し、内部の不完全な真空状態を保持する弾力性のあ
るストッパーを備えたガラスバイアル。VACUTAINER(登
録商標)血液採取チューブ(Becton, Dickinson and Comp
any)など)のような血液採取に有用な任意の装置に取り
つけることができる。好ましくは、採取装置は、凝塊を
形成させずにサンプルの処理を可能にするために、抗血
液凝固剤、例えばクエン酸塩またはヘパリンの塩を含有
する。
ッグ」)または低圧血液採取装置(例えば、バイアルを
密封し、内部の不完全な真空状態を保持する弾力性のあ
るストッパーを備えたガラスバイアル。VACUTAINER(登
録商標)血液採取チューブ(Becton, Dickinson and Comp
any)など)のような血液採取に有用な任意の装置に取り
つけることができる。好ましくは、採取装置は、凝塊を
形成させずにサンプルの処理を可能にするために、抗血
液凝固剤、例えばクエン酸塩またはヘパリンの塩を含有
する。
【0032】得られる母体中心血液サンプルの体積は、
実施者の選択、サンプルに使用される単離技術の要求基
準、および単離された栄養芽層細胞の所期の使用(例え
ば、単離された栄養芽層細胞に実施されるアッセイの要
求基準)に依存する。好ましくは、少なくとも約1mlの
血液、好ましくは少なくとも約2mlの血液を取得する。
母体中心血液サンプルを子宮壁から直接取得する場合、
血液サンプルは好ましくは約2〜約10mlである。
実施者の選択、サンプルに使用される単離技術の要求基
準、および単離された栄養芽層細胞の所期の使用(例え
ば、単離された栄養芽層細胞に実施されるアッセイの要
求基準)に依存する。好ましくは、少なくとも約1mlの
血液、好ましくは少なくとも約2mlの血液を取得する。
母体中心血液サンプルを子宮壁から直接取得する場合、
血液サンプルは好ましくは約2〜約10mlである。
【0033】母体中心血液サンプルを任意の通常の技
術、例えば濾過または密度勾配遠心分離などを用いて処
理することにより、栄養芽層細胞(例えば赤血球)と非
常に異なる特性を有する母体細胞を減らすこともでき
る。しかしながら、前処理を省くのが好ましい。なぜな
ら、そのような処理に伴う栄養芽層細胞の損失を避けら
れないからである。
術、例えば濾過または密度勾配遠心分離などを用いて処
理することにより、栄養芽層細胞(例えば赤血球)と非
常に異なる特性を有する母体細胞を減らすこともでき
る。しかしながら、前処理を省くのが好ましい。なぜな
ら、そのような処理に伴う栄養芽層細胞の損失を避けら
れないからである。
【0034】母体中心血液サンプルを、栄養芽層細胞に
特異的なマーカーまたは栄養芽層細胞に関連したマーカ
ーに特異的なアフィニティ試薬の結合有効量と、該抗体
が栄養芽層細胞に結合するのに十分な時間および条件の
下で接触させる。本発明の方法においては、栄養芽層特
異的マーカーまたは栄養芽層関連マーカーに特異的なア
フィニティ試薬は任意のものを使用することができる
が、試薬が栄養芽層関連マーカーに特異的なものである
場合、栄養芽層関連マーカーは母体血液細胞において見
出されないものであることが好ましい。より好ましく
は、アフィニティ試薬は栄養芽層特異的マーカーに特異
的なものである。
特異的なマーカーまたは栄養芽層細胞に関連したマーカ
ーに特異的なアフィニティ試薬の結合有効量と、該抗体
が栄養芽層細胞に結合するのに十分な時間および条件の
下で接触させる。本発明の方法においては、栄養芽層特
異的マーカーまたは栄養芽層関連マーカーに特異的なア
フィニティ試薬は任意のものを使用することができる
が、試薬が栄養芽層関連マーカーに特異的なものである
場合、栄養芽層関連マーカーは母体血液細胞において見
出されないものであることが好ましい。より好ましく
は、アフィニティ試薬は栄養芽層特異的マーカーに特異
的なものである。
【0035】栄養芽層細胞は、単独のアフィニティ試薬
または2種以上のアフィニティ試薬の組み合わせを用い
て単離し得ることは理解されるであろう。特定の実施形
態においては、アフィニティ試薬の組み合わせは、栄養
芽層特異的マーカーに特異的な少なくとも1種のアフィ
ニティ試薬と、栄養芽層関連マーカーに特異的な少なく
とも1種のアフィニティ試薬とを含む。
または2種以上のアフィニティ試薬の組み合わせを用い
て単離し得ることは理解されるであろう。特定の実施形
態においては、アフィニティ試薬の組み合わせは、栄養
芽層特異的マーカーに特異的な少なくとも1種のアフィ
ニティ試薬と、栄養芽層関連マーカーに特異的な少なく
とも1種のアフィニティ試薬とを含む。
【0036】アフィニティ試薬は、抗体が好ましく、モ
ノクローナル抗体がさらに好ましい。多数の栄養芽層に
特異的な抗体が当技術分野で公知であり、Johnsonら(1
981、Am.J. Reprod.Immunol.1(2):83-87)によって開示
されているH315、Sunderlandら(1981、Immunology.43
(3):541-546)によって開示されているNDOG1、Lipinski
ら(1981、Proc.Natl.Acad.Sci.USA, .78(8):5147-515
0)によって開示されているTrop.1およびTrop.2、Loke
およびDay(1984、Am.J.Reprod.Immunol.5(3):106-10
8)によって開示されている18B/A5、などの抗体があ
り、抗栄養芽層抗体は、Andersonら(1987、J.Reprod.I
mmunol.10(3):231-257)においても議論されている。モ
ノクローナル抗体FDO161G、FDO66Q、FDO338Pは、米国特
許第5,503,981号に開示されている。さらに、LK26(ヒト
絨毛癌抗原に特異的、Signet)、5T4(絨毛合胞体層抗原
に特異的、Pharmingen)などのモノクローナル抗体が市
販品として入手できる。
ノクローナル抗体がさらに好ましい。多数の栄養芽層に
特異的な抗体が当技術分野で公知であり、Johnsonら(1
981、Am.J. Reprod.Immunol.1(2):83-87)によって開示
されているH315、Sunderlandら(1981、Immunology.43
(3):541-546)によって開示されているNDOG1、Lipinski
ら(1981、Proc.Natl.Acad.Sci.USA, .78(8):5147-515
0)によって開示されているTrop.1およびTrop.2、Loke
およびDay(1984、Am.J.Reprod.Immunol.5(3):106-10
8)によって開示されている18B/A5、などの抗体があ
り、抗栄養芽層抗体は、Andersonら(1987、J.Reprod.I
mmunol.10(3):231-257)においても議論されている。モ
ノクローナル抗体FDO161G、FDO66Q、FDO338Pは、米国特
許第5,503,981号に開示されている。さらに、LK26(ヒト
絨毛癌抗原に特異的、Signet)、5T4(絨毛合胞体層抗原
に特異的、Pharmingen)などのモノクローナル抗体が市
販品として入手できる。
【0037】あるいはまた、栄養芽層マーカーに特異的
なモノクローナル抗体は、現在利用可能なモノクローナ
ル抗体作製技術および胎盤から単離された栄養芽層を用
いると、de novoで単離可能である。モノクローナル抗
体の作製に用いる胎盤は、本発明に従って栄養芽層細胞
を母体血液から単離する時点にほぼ相当する、妊娠の最
初の3半期内または第2の3半期の早期(例えば、およ
そ妊娠第6〜16週)のものが好ましい。好ましくは、栄養
芽層細胞は、吸引により行われた明らかに正常な妊娠の
人工中絶で得られた胎盤から単離する。付随する凝固血
および付着性脱落膜は、注意深く胎盤から切り取り、そ
の後栄養芽層細胞を単離する。合胞体層は、胎盤を目の
細かい(例えば、250メッシュ)網目を通して無理な力を
かけずに細かく裂くことにより単離することもできる。
合胞体層の層は明らかに混入細胞より大きく、アール(E
arle's)平衡塩類溶液またはハンクス(Hank's)平衡塩類
溶液のような生理的に許容されうる塩類溶液中で単位重
力により容易に沈降する。網目を通過した材料を沈降さ
せ、懸濁された細胞を含む上澄み液を捨て、沈降した細
胞を再懸濁と沈降を数回行って洗浄する。単離された栄
養芽層細胞は、直接用いてもよく、培養して細胞数を増
やしてもよく、またはセルフリーの抗原標品の作製用に
抽出してもよい。該細胞を培養する場合、培養物の絨毛
性コナドトロピンホルモンの産生をアッセイすることに
より、栄養芽層の単離および培養が成功したかどうか調
べることができる。
なモノクローナル抗体は、現在利用可能なモノクローナ
ル抗体作製技術および胎盤から単離された栄養芽層を用
いると、de novoで単離可能である。モノクローナル抗
体の作製に用いる胎盤は、本発明に従って栄養芽層細胞
を母体血液から単離する時点にほぼ相当する、妊娠の最
初の3半期内または第2の3半期の早期(例えば、およ
そ妊娠第6〜16週)のものが好ましい。好ましくは、栄養
芽層細胞は、吸引により行われた明らかに正常な妊娠の
人工中絶で得られた胎盤から単離する。付随する凝固血
および付着性脱落膜は、注意深く胎盤から切り取り、そ
の後栄養芽層細胞を単離する。合胞体層は、胎盤を目の
細かい(例えば、250メッシュ)網目を通して無理な力を
かけずに細かく裂くことにより単離することもできる。
合胞体層の層は明らかに混入細胞より大きく、アール(E
arle's)平衡塩類溶液またはハンクス(Hank's)平衡塩類
溶液のような生理的に許容されうる塩類溶液中で単位重
力により容易に沈降する。網目を通過した材料を沈降さ
せ、懸濁された細胞を含む上澄み液を捨て、沈降した細
胞を再懸濁と沈降を数回行って洗浄する。単離された栄
養芽層細胞は、直接用いてもよく、培養して細胞数を増
やしてもよく、またはセルフリーの抗原標品の作製用に
抽出してもよい。該細胞を培養する場合、培養物の絨毛
性コナドトロピンホルモンの産生をアッセイすることに
より、栄養芽層の単離および培養が成功したかどうか調
べることができる。
【0038】栄養芽層抗原標品は、標準的生化学的技法
を用いて作製できる。母体中心血液サンプルを最初に固
定化して透過化処理することなく、栄養芽層を単離する
ことが好ましいので、表面栄養芽層マーカーが好まし
い。したがって、栄養芽層細胞由来の膜標品および可溶
化した膜標品は、栄養芽層抗原標品に好適である。膜標
品および可溶化膜標品の作製方法は当技術分野で公知で
あり、本明細書に記述する必要はない。
を用いて作製できる。母体中心血液サンプルを最初に固
定化して透過化処理することなく、栄養芽層を単離する
ことが好ましいので、表面栄養芽層マーカーが好まし
い。したがって、栄養芽層細胞由来の膜標品および可溶
化した膜標品は、栄養芽層抗原標品に好適である。膜標
品および可溶化膜標品の作製方法は当技術分野で公知で
あり、本明細書に記述する必要はない。
【0039】栄養芽層懸濁液または栄養芽層抗原標品
は、抗体を作製するために、動物、好ましくはげっ歯動
物、より好ましくはマウスを免疫化するのに用いてよ
い。好ましくは、モノクローナル抗体作製に適したマウ
ス(例えば、Balb/Cマウス)を、栄養芽層細胞懸濁液また
は栄養芽層抗原標品を用いて、好ましくは腹腔内(IP)注
射を繰り返すことにより免疫化する。
は、抗体を作製するために、動物、好ましくはげっ歯動
物、より好ましくはマウスを免疫化するのに用いてよ
い。好ましくは、モノクローナル抗体作製に適したマウ
ス(例えば、Balb/Cマウス)を、栄養芽層細胞懸濁液また
は栄養芽層抗原標品を用いて、好ましくは腹腔内(IP)注
射を繰り返すことにより免疫化する。
【0040】あるいはまた、scFvスクリーニング技術を
用いて抗体を単離できる。該技術では、ファージの表面
に展示されたscFv抗体のライブラリーを栄養芽層細胞ま
たは栄養芽層細胞抗原に暴露することによりscFV抗体を
選択し、細胞または抗原標品に結合した該ファージを単
離する。Griffithsライブラリー(Griffithsら、1993、E
MBO J. 12(2):725-734)などの未処理のヒトライブラリ
ーを用いることが好ましい。
用いて抗体を単離できる。該技術では、ファージの表面
に展示されたscFv抗体のライブラリーを栄養芽層細胞ま
たは栄養芽層細胞抗原に暴露することによりscFV抗体を
選択し、細胞または抗原標品に結合した該ファージを単
離する。Griffithsライブラリー(Griffithsら、1993、E
MBO J. 12(2):725-734)などの未処理のヒトライブラリ
ーを用いることが好ましい。
【0041】栄養芽層特異的アフィニティ試薬を用い
て、栄養芽層細胞を母体中心血液サンプル中に存在する
母体細胞から単離する。単離は、基板(例えば、パンニ
ングの場合などはプラスチック表面)に結合したアフィ
ニティ試薬を用いるか、またはビーズ(例えば、着色ラ
テックスビーズまたは磁性ビーズ)の性質に基いて単離
できる固相粒子に結合したアフィニティ試薬を用いるこ
とにより、セルソーティング、特に蛍光活性化セルソー
ティング(FACS)を含む当技術分野で周知の種々の技術
により達成できる。当技術分野では公知であろうが、栄
養芽層特異的アフィニティ試薬は、直接的または間接的
(例えば、二次抗体を介して)に色素、基板、または粒子
に結合しうる。
て、栄養芽層細胞を母体中心血液サンプル中に存在する
母体細胞から単離する。単離は、基板(例えば、パンニ
ングの場合などはプラスチック表面)に結合したアフィ
ニティ試薬を用いるか、またはビーズ(例えば、着色ラ
テックスビーズまたは磁性ビーズ)の性質に基いて単離
できる固相粒子に結合したアフィニティ試薬を用いるこ
とにより、セルソーティング、特に蛍光活性化セルソー
ティング(FACS)を含む当技術分野で周知の種々の技術
により達成できる。当技術分野では公知であろうが、栄
養芽層特異的アフィニティ試薬は、直接的または間接的
(例えば、二次抗体を介して)に色素、基板、または粒子
に結合しうる。
【0042】セルソーティングにより栄養芽層細胞を単
離するために、該アフィニティ試薬を、セルソーターで
検出できる物質、好ましくは色素で直接的または間接的
に標識する。好ましくは、該色素は蛍光色素である。当
技術分野では、様々な色素が多数公知であり、フルオロ
セイン、ローダミン、テキサスレッド(Texas red)、フ
ィコエリスリンなどが含まれる。セルソーターに適した
性質を有する任意の検出可能な物質を用いることができ
る(例えば、蛍光色素の場合は、ソーターの光源で励起
可能な色素、およびセルソーターの検出器により検出可
能な発光スペクトル)。
離するために、該アフィニティ試薬を、セルソーターで
検出できる物質、好ましくは色素で直接的または間接的
に標識する。好ましくは、該色素は蛍光色素である。当
技術分野では、様々な色素が多数公知であり、フルオロ
セイン、ローダミン、テキサスレッド(Texas red)、フ
ィコエリスリンなどが含まれる。セルソーターに適した
性質を有する任意の検出可能な物質を用いることができ
る(例えば、蛍光色素の場合は、ソーターの光源で励起
可能な色素、およびセルソーターの検出器により検出可
能な発光スペクトル)。
【0043】固相粒子を用いて栄養芽層細胞を単離する
ためには、所望の性質を有する任意の粒子を用いること
ができる。例えば、大型の粒子(例えば、直径が約90〜1
00μm以上)を用いて容易に沈降させることができる。
好ましくは粒子は「磁気粒子」(即ち、磁場を用いて集
められる粒子)である。磁気粒子は現在、様々な製造元
から市販品として入手可能である。
ためには、所望の性質を有する任意の粒子を用いること
ができる。例えば、大型の粒子(例えば、直径が約90〜1
00μm以上)を用いて容易に沈降させることができる。
好ましくは粒子は「磁気粒子」(即ち、磁場を用いて集
められる粒子)である。磁気粒子は現在、様々な製造元
から市販品として入手可能である。
【0044】色素または固相粒子を、アフィニティ試薬
と結合させて用い、母体中心血液サンプルから栄養芽層
細胞を単離する場合、色素および固相粒子を栄養芽層細
胞の単離に用いる場合、色素または固相粒子を直接的ま
たは間接的にアフィニティ試薬に結合させてよい。アフ
ィニティ試薬を直接的に結合させるか間接的に結合させ
るかは、実施者の裁量次第である。直接標識したアフィ
ニティ試薬は、例えば色素の共有結合または固相粒子へ
の吸着によりアフィニティ試薬に色素または固相粒子を
結合させることにより作製する。「二次抗体」(アフィ
ニティ試薬に特異的に結合する直接標識した抗体)を用
いる方法、またはビオチンとストレプトアビジンなどの
結合対を利用する方法(例えば、ビオチンでアフィニテ
ィ試薬を誘導体化し、そして直接標識したストレプトア
ビジンを用いて、アフィニティ試薬へ標識を結合させ
る)など、当技術分野で公知の種々の方法を用いて、ア
フィニティ試薬を間接的に標識できる。
と結合させて用い、母体中心血液サンプルから栄養芽層
細胞を単離する場合、色素および固相粒子を栄養芽層細
胞の単離に用いる場合、色素または固相粒子を直接的ま
たは間接的にアフィニティ試薬に結合させてよい。アフ
ィニティ試薬を直接的に結合させるか間接的に結合させ
るかは、実施者の裁量次第である。直接標識したアフィ
ニティ試薬は、例えば色素の共有結合または固相粒子へ
の吸着によりアフィニティ試薬に色素または固相粒子を
結合させることにより作製する。「二次抗体」(アフィ
ニティ試薬に特異的に結合する直接標識した抗体)を用
いる方法、またはビオチンとストレプトアビジンなどの
結合対を利用する方法(例えば、ビオチンでアフィニテ
ィ試薬を誘導体化し、そして直接標識したストレプトア
ビジンを用いて、アフィニティ試薬へ標識を結合させ
る)など、当技術分野で公知の種々の方法を用いて、ア
フィニティ試薬を間接的に標識できる。
【0045】基板に結合したアフィニティ試薬を用いて
栄養芽層細胞を単離するためには、アフィニティ試薬を
基板に直接吸着させるか結合させることが好ましい。基
板はプラスチックプレートまたはフラスコの表面であ
り、アフィニティ試薬は該表面に直接吸着されることが
好ましい。ほとんどのアフィニティ試薬において吸着は
容易に達成され、アフィニティ試薬が抗体である場合に
は、吸着は基板上で抗体を含む溶液をインキュベートす
るだけで達成される。あるいはまた、アビジンまたはス
トレプトアビジンで修飾された基板およびビオチンで修
飾したアフィニティ試薬、または二官能基性架橋剤で活
性化したアミン誘導体化した基板などの、修飾された基
板を用いてもよい。アフィニティ試薬は、基板上でアフ
ィニティ試薬を含む溶液をインキュベートすることによ
り基板に吸着することが好ましい。
栄養芽層細胞を単離するためには、アフィニティ試薬を
基板に直接吸着させるか結合させることが好ましい。基
板はプラスチックプレートまたはフラスコの表面であ
り、アフィニティ試薬は該表面に直接吸着されることが
好ましい。ほとんどのアフィニティ試薬において吸着は
容易に達成され、アフィニティ試薬が抗体である場合に
は、吸着は基板上で抗体を含む溶液をインキュベートす
るだけで達成される。あるいはまた、アビジンまたはス
トレプトアビジンで修飾された基板およびビオチンで修
飾したアフィニティ試薬、または二官能基性架橋剤で活
性化したアミン誘導体化した基板などの、修飾された基
板を用いてもよい。アフィニティ試薬は、基板上でアフ
ィニティ試薬を含む溶液をインキュベートすることによ
り基板に吸着することが好ましい。
【0046】アフィニティ試薬を用いて単離した後、単
離された栄養芽層細胞を周産期遺伝子検査に直接用いて
もよく、または細胞数を増やすため、および核型決定分
析を容易にするために該細胞を培養してもよい。
離された栄養芽層細胞を周産期遺伝子検査に直接用いて
もよく、または細胞数を増やすため、および核型決定分
析を容易にするために該細胞を培養してもよい。
【0047】周産期遺伝子検査は、好ましくはin situ
ハイブリダイゼーション(ISH)法、さらに好ましくは蛍
光in situハイブリダイゼーション法を用いて実施する
が、増幅に基づく(例えば、PCRに基づく)方法もまた有
用である。
ハイブリダイゼーション(ISH)法、さらに好ましくは蛍
光in situハイブリダイゼーション法を用いて実施する
が、増幅に基づく(例えば、PCRに基づく)方法もまた有
用である。
【0048】in situハイブリダイゼーション(ISH)の方
法は、当技術分野では公知である。ISHは通常、ポリ-L-
リシンでコートしたスライドガラス、またはポリスチレ
ンプレートもしくはディッシュなどの不溶性基板に固定
されている、固定化され、かつ透過化された栄養芽層細
胞上で実施するが、ISHは懸濁液中の固定化細胞に対し
て実施できる。細胞を基板に付着させる場合、標識とし
て蛍光色素を使用できるために基板は可視光および紫外
線が透過すること(ガラスなど)が好ましい。当業者で
あれば認めるところであろうが、ISH用の細胞の調製に
用いる材料および溶液、ならびにISH自体に用いる材料
および溶液は、RNaseを含まないことが好ましい。
法は、当技術分野では公知である。ISHは通常、ポリ-L-
リシンでコートしたスライドガラス、またはポリスチレ
ンプレートもしくはディッシュなどの不溶性基板に固定
されている、固定化され、かつ透過化された栄養芽層細
胞上で実施するが、ISHは懸濁液中の固定化細胞に対し
て実施できる。細胞を基板に付着させる場合、標識とし
て蛍光色素を使用できるために基板は可視光および紫外
線が透過すること(ガラスなど)が好ましい。当業者で
あれば認めるところであろうが、ISH用の細胞の調製に
用いる材料および溶液、ならびにISH自体に用いる材料
および溶液は、RNaseを含まないことが好ましい。
【0049】一般に、細胞懸濁液は、タンパク質を少量
のみ添加しているか、または全くタンパク質を添加して
いない溶液(例えば、血清不含培地または平衡塩類溶
液)中で作製し、細胞の接着を可能にするために架橋剤
を使用して誘導体化しておいた基板上に該懸濁液をのせ
る。好ましくは、基板をポリ-L-リシンでコートするか
またはゼラチンを「塗布」することにより修飾する。細
胞懸濁液は一般に、基板の表面上に小さな「水たまり」
または水滴となって基板上にのっており、しばらくの
間、好ましくは、少なくとも約10分、20分、または30分
間、自然重力下で静置することにより細胞を基板に接着
させるが、基板を保持するのに適したローターを用いる
遠心分離を利用すると、細胞を基板上へ「振り落とす」
ことができる。基板上への細胞の接着は、当業者にとっ
ては明白なことであるが、100%に近い湿度の条件下で
実施するのが好ましい。
のみ添加しているか、または全くタンパク質を添加して
いない溶液(例えば、血清不含培地または平衡塩類溶
液)中で作製し、細胞の接着を可能にするために架橋剤
を使用して誘導体化しておいた基板上に該懸濁液をのせ
る。好ましくは、基板をポリ-L-リシンでコートするか
またはゼラチンを「塗布」することにより修飾する。細
胞懸濁液は一般に、基板の表面上に小さな「水たまり」
または水滴となって基板上にのっており、しばらくの
間、好ましくは、少なくとも約10分、20分、または30分
間、自然重力下で静置することにより細胞を基板に接着
させるが、基板を保持するのに適したローターを用いる
遠心分離を利用すると、細胞を基板上へ「振り落とす」
ことができる。基板上への細胞の接着は、当業者にとっ
ては明白なことであるが、100%に近い湿度の条件下で
実施するのが好ましい。
【0050】基板に細胞を接着させた後、固定剤を用い
て細胞を基板に(または、基板に結合した誘導体に)架橋
する。当技術分野で公知の、酸アルコール溶液、酸アセ
トン溶液、アルデヒド固定液、N-ヒドロキシサクシンイ
ミド(NHS)エステル(例えば、ジサクシンイミジルスべリ
ン酸、ジサクシンイミジルグルタル酸など)のような均
一二官能基性架橋剤および異種二官能基性架橋剤を含
む、任意の適切な固定剤を用いてよい。好ましくは、ホ
ルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、またはグルタ
ルアルデヒドなどのアルデヒド固定剤を用いてポリ-L-
リシンまたはゼラチンでコートした基板に細胞を架橋す
る。細胞の接着している基板を固定剤溶液の浴中に入れ
て細胞を基板に固定化するのが好ましいが、細胞を含む
液体のプールまたは水滴をそれと同容量の固定剤で置き
換えることによっても固定化は達成できる。接着細胞お
よび基板を、実施者が選択した特定の固定剤に適合した
時間、好ましくは4%パラホルムアルデヒドの場合約20分
間、固定剤中でインキュベートする。
て細胞を基板に(または、基板に結合した誘導体に)架橋
する。当技術分野で公知の、酸アルコール溶液、酸アセ
トン溶液、アルデヒド固定液、N-ヒドロキシサクシンイ
ミド(NHS)エステル(例えば、ジサクシンイミジルスべリ
ン酸、ジサクシンイミジルグルタル酸など)のような均
一二官能基性架橋剤および異種二官能基性架橋剤を含
む、任意の適切な固定剤を用いてよい。好ましくは、ホ
ルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、またはグルタ
ルアルデヒドなどのアルデヒド固定剤を用いてポリ-L-
リシンまたはゼラチンでコートした基板に細胞を架橋す
る。細胞の接着している基板を固定剤溶液の浴中に入れ
て細胞を基板に固定化するのが好ましいが、細胞を含む
液体のプールまたは水滴をそれと同容量の固定剤で置き
換えることによっても固定化は達成できる。接着細胞お
よび基板を、実施者が選択した特定の固定剤に適合した
時間、好ましくは4%パラホルムアルデヒドの場合約20分
間、固定剤中でインキュベートする。
【0051】固定化後、基板を、典型的にはリン酸緩衝
化生理食塩水またはトリス緩衝化生理食塩水などの緩衝
化生理食塩水溶液で洗浄し、一連のエタノール浴を用い
て脱水処理し(例えば、50%、70%、95%、および100%エタ
ノール中で固定化細胞を2〜5分間ずつインキュベートす
ることによる)、風乾して、後のISH処理のために保存し
ておく。細胞/基板標本をすぐにISH処理に用いる場合
は、それまでに、好ましくは細胞/基板標本を50%エタ
ノール中でインキュベートして、細胞を透過化しておか
なければならないが、透過化には、0.01%〜0.1%のt-オ
クチルフェノキシポリエトキシエタノールまたはポリオ
キシエチレンソルビタンモノラウリン酸のような界面活
性剤溶液を用いてもよい。
化生理食塩水またはトリス緩衝化生理食塩水などの緩衝
化生理食塩水溶液で洗浄し、一連のエタノール浴を用い
て脱水処理し(例えば、50%、70%、95%、および100%エタ
ノール中で固定化細胞を2〜5分間ずつインキュベートす
ることによる)、風乾して、後のISH処理のために保存し
ておく。細胞/基板標本をすぐにISH処理に用いる場合
は、それまでに、好ましくは細胞/基板標本を50%エタ
ノール中でインキュベートして、細胞を透過化しておか
なければならないが、透過化には、0.01%〜0.1%のt-オ
クチルフェノキシポリエトキシエタノールまたはポリオ
キシエチレンソルビタンモノラウリン酸のような界面活
性剤溶液を用いてもよい。
【0052】あるいはまた、細胞を適切な固定剤を用い
て溶液中に固定化し、洗浄して脱水して、パラフィンに
包埋し、その後切片にして通常の組織学的加工技術を用
いてスライドガラスに付着させることも可能である。当
技術分野では周知であるが、このように処理した細胞
は、ISHの処理の前に、典型的にはキシレン浴を使用し
て、脱パラフィン化されなければならず、順に濃度のよ
り低いエタノール溶液に通す処理により、再水和しなけ
ればならない。
て溶液中に固定化し、洗浄して脱水して、パラフィンに
包埋し、その後切片にして通常の組織学的加工技術を用
いてスライドガラスに付着させることも可能である。当
技術分野では周知であるが、このように処理した細胞
は、ISHの処理の前に、典型的にはキシレン浴を使用し
て、脱パラフィン化されなければならず、順に濃度のよ
り低いエタノール溶液に通す処理により、再水和しなけ
ればならない。
【0053】分析する細胞は、まず変性させる。該変性
は、通常、極端なpHでの処理(例えば、0.2N HCl中、室
温で10〜30分間)に続いて高温処理(例えば、2xSSC中、7
0℃で10〜20分間)を行うが、さらに非特異的プロテアー
ゼ(例えばプロナーゼ)を用いる消化も同様に含む場合が
ある。変性後、固定化後のステップは、変性した細胞を
固定剤中でインキュベートし(例えば4%パラホルムアル
デヒド中、室温で5分)、続いて緩衝化塩類溶液で洗浄し
て実施するのが好ましい。
は、通常、極端なpHでの処理(例えば、0.2N HCl中、室
温で10〜30分間)に続いて高温処理(例えば、2xSSC中、7
0℃で10〜20分間)を行うが、さらに非特異的プロテアー
ゼ(例えばプロナーゼ)を用いる消化も同様に含む場合が
ある。変性後、固定化後のステップは、変性した細胞を
固定剤中でインキュベートし(例えば4%パラホルムアル
デヒド中、室温で5分)、続いて緩衝化塩類溶液で洗浄し
て実施するのが好ましい。
【0054】ハイブリダイゼーションの前に、細胞/基
板標本上の非特異的結合部位を、典型的には遊離の硫黄
基のアセチル化および修飾によりブロックすることが好
ましい。このブロッキングは、細胞/基板標本を硫黄還
元剤中でインキュベートし(例えば、緩衝化生理食塩水
中10mMのジチオトレイトール(DTT)で、45℃などの高温
で10分間)、つづいてDTT、ヨードアセトアミド、および
N-エチルマレイミドでインキュベートする(例えば、10
mM DTT、10mMヨードアセトアミド、10mM N-エチルマレ
イミド、45℃で30分)ことにより実施する。さらに、極
性基および荷電基のブロッキングは、細胞/基板標本を
無水酢酸中でインキュベートする(例えば、0.25〜5%の
無水酢酸、室温で5〜10分)ことにより行うことができ
る。
板標本上の非特異的結合部位を、典型的には遊離の硫黄
基のアセチル化および修飾によりブロックすることが好
ましい。このブロッキングは、細胞/基板標本を硫黄還
元剤中でインキュベートし(例えば、緩衝化生理食塩水
中10mMのジチオトレイトール(DTT)で、45℃などの高温
で10分間)、つづいてDTT、ヨードアセトアミド、および
N-エチルマレイミドでインキュベートする(例えば、10
mM DTT、10mMヨードアセトアミド、10mM N-エチルマレ
イミド、45℃で30分)ことにより実施する。さらに、極
性基および荷電基のブロッキングは、細胞/基板標本を
無水酢酸中でインキュベートする(例えば、0.25〜5%の
無水酢酸、室温で5〜10分)ことにより行うことができ
る。
【0055】プローブは、調製した細胞とハイブリダイ
ズさせる前に変性させる。通常、プローブはエタノール
中で沈殿させ、次いで小容量の、2xSSC、1xTEAまたはホ
ルムアミドなどの溶剤に再溶解して、10〜20分間70℃以
上でインキュベートして熱変性させ、その後、ハイブリ
ダイゼーション混合液に添加する。超音波処理したサケ
精子DNAのような、標識していない非特異的DNAをプロー
ブとともに変性させることが好ましい。一般に、2種以
上のプローブを用いる場合、同時に該プローブが細胞に
ハイブリダイズするが、複数のプローブの使用の場合、
シグナルの交差を避けるために多岐にわたる標識システ
ムを用いる必要がある。
ズさせる前に変性させる。通常、プローブはエタノール
中で沈殿させ、次いで小容量の、2xSSC、1xTEAまたはホ
ルムアミドなどの溶剤に再溶解して、10〜20分間70℃以
上でインキュベートして熱変性させ、その後、ハイブリ
ダイゼーション混合液に添加する。超音波処理したサケ
精子DNAのような、標識していない非特異的DNAをプロー
ブとともに変性させることが好ましい。一般に、2種以
上のプローブを用いる場合、同時に該プローブが細胞に
ハイブリダイズするが、複数のプローブの使用の場合、
シグナルの交差を避けるために多岐にわたる標識システ
ムを用いる必要がある。
【0056】ハイブリダイゼーションは、典型的には、
緩衝化塩類溶液(例えば、4xSSC)、プローブの有効濃度
を増大させるための高分子ポリマー(例えば、20%硫酸デ
キストラン)、およびタンパク質ブロッキング剤(例え
ば、2mg/mL高純度ウシ血清アルブミン)を含有するハイ
ブリダイゼーション混合液中において高温で実施する。
典型的には、一時的にカバーグラスを固定できるラバー
セメントまたは他の任意の材料で所定の場所に固定で
き、かつハイブリダイゼーション混合液の蒸発を低減で
きるカバーグラスの下で、ハイブリダイゼーションを行
う。ハイブリダイゼーションは、ハイブリダイゼーショ
ン温度がプローブの融解温度(Tm)より12〜20℃低い条件
下で実施するのが好ましい。長いポリヌクレオチドのTm
は、Tm=81.5-16.6(log10[Na+])+0.41(%G+C)-0.63(%ホル
ムアミド)-600/N (Nは、選択的なハイブリダイズが可能
な、対象とするポリヌクレオチドの長さ)で求められ、
長さが約70〜15個のオリゴヌクレオチドのTmは、Tm=81.
5-16.6(log10[Na+])+0.41(%G+C)-600/N、および14ヌク
レオチド以下の長さの短いオリゴヌクレオチドのTmは、
Tm=2(A+T)+4(G+C) (A、T、G、およびCはそれぞれ、アデ
ノシン、チミジン、グアノシン、およびシトシン残基の
数)でそれぞれ求められる。ハイブリダイゼーションは2
〜4時間程度の短時間で達成されるが、より長時間のハ
イブリダイゼーションのインキュベーションも可能であ
る。あるいはまた、国際特許出願第WO96/31626号または
米国特許第5,948,617号に開示されているような、グリ
セロールに基づくISH技術を用いることができる。
緩衝化塩類溶液(例えば、4xSSC)、プローブの有効濃度
を増大させるための高分子ポリマー(例えば、20%硫酸デ
キストラン)、およびタンパク質ブロッキング剤(例え
ば、2mg/mL高純度ウシ血清アルブミン)を含有するハイ
ブリダイゼーション混合液中において高温で実施する。
典型的には、一時的にカバーグラスを固定できるラバー
セメントまたは他の任意の材料で所定の場所に固定で
き、かつハイブリダイゼーション混合液の蒸発を低減で
きるカバーグラスの下で、ハイブリダイゼーションを行
う。ハイブリダイゼーションは、ハイブリダイゼーショ
ン温度がプローブの融解温度(Tm)より12〜20℃低い条件
下で実施するのが好ましい。長いポリヌクレオチドのTm
は、Tm=81.5-16.6(log10[Na+])+0.41(%G+C)-0.63(%ホル
ムアミド)-600/N (Nは、選択的なハイブリダイズが可能
な、対象とするポリヌクレオチドの長さ)で求められ、
長さが約70〜15個のオリゴヌクレオチドのTmは、Tm=81.
5-16.6(log10[Na+])+0.41(%G+C)-600/N、および14ヌク
レオチド以下の長さの短いオリゴヌクレオチドのTmは、
Tm=2(A+T)+4(G+C) (A、T、G、およびCはそれぞれ、アデ
ノシン、チミジン、グアノシン、およびシトシン残基の
数)でそれぞれ求められる。ハイブリダイゼーションは2
〜4時間程度の短時間で達成されるが、より長時間のハ
イブリダイゼーションのインキュベーションも可能であ
る。あるいはまた、国際特許出願第WO96/31626号または
米国特許第5,948,617号に開示されているような、グリ
セロールに基づくISH技術を用いることができる。
【0057】ハイブリダイゼーションのインキュベーシ
ョンを終えた後、ハイブリダイゼーション溶液を除き、
典型的には37℃で50%ホルムアミド/2xSSC、37℃で2xSS
C、室温で1xSSCでそれぞれ15分ずつ細胞を洗浄する。洗
浄を行った後、細胞を検出試薬(例えば、ビオチン化プ
ローブに対しては蛍光標識したアビジンまたはストレプ
トアビジンなど)とインキュベートする。検出試薬との
インキュベーションの的確な条件は、検出試薬の厳密な
アイデンティティーによって様々であるが、典型的に
は、周囲の光から防護された(蛍光標識の光退色を低減
するため)チャンバー内で37℃にて30〜60分インキュベ
ートすることにより達成される。とはいえ、当業者には
自明であろうが、シグナル増幅技法は一般に複数のイン
キュベーションを必要とする。一次検出試薬に結合する
二次抗体の使用または酵素的増幅などの増幅技法を、所
望ならば用いてよい。過剰な検出試薬または増幅試薬
を、典型的には室温で緩衝化塩類溶液(例えば、4xSSC)
で洗浄することにより洗い流す。場合によっては、緩衝
化塩類溶液中に界面活性剤(例えば、0.1% t-オクチルフ
ェノキシポリエトキシエタノール)を含む洗浄を、洗浄
工程の中に組込んでもよい。
ョンを終えた後、ハイブリダイゼーション溶液を除き、
典型的には37℃で50%ホルムアミド/2xSSC、37℃で2xSS
C、室温で1xSSCでそれぞれ15分ずつ細胞を洗浄する。洗
浄を行った後、細胞を検出試薬(例えば、ビオチン化プ
ローブに対しては蛍光標識したアビジンまたはストレプ
トアビジンなど)とインキュベートする。検出試薬との
インキュベーションの的確な条件は、検出試薬の厳密な
アイデンティティーによって様々であるが、典型的に
は、周囲の光から防護された(蛍光標識の光退色を低減
するため)チャンバー内で37℃にて30〜60分インキュベ
ートすることにより達成される。とはいえ、当業者には
自明であろうが、シグナル増幅技法は一般に複数のイン
キュベーションを必要とする。一次検出試薬に結合する
二次抗体の使用または酵素的増幅などの増幅技法を、所
望ならば用いてよい。過剰な検出試薬または増幅試薬
を、典型的には室温で緩衝化塩類溶液(例えば、4xSSC)
で洗浄することにより洗い流す。場合によっては、緩衝
化塩類溶液中に界面活性剤(例えば、0.1% t-オクチルフ
ェノキシポリエトキシエタノール)を含む洗浄を、洗浄
工程の中に組込んでもよい。
【0058】細胞中のゲノムDNAを、ヨウ化プロピジウ
ムまたは4,6-ジアミジノ-2-フェニルインドール(DAP
I)のような二本鎖DNA結合性色素とインキュベートし、
結合していない色素を洗い流して、対比染色を行うこと
が可能である。
ムまたは4,6-ジアミジノ-2-フェニルインドール(DAP
I)のような二本鎖DNA結合性色素とインキュベートし、
結合していない色素を洗い流して、対比染色を行うこと
が可能である。
【0059】栄養芽層細胞を懸濁液中の細胞として処理
する場合、各ステップの後に(固定化後、各洗浄ステッ
プ後、など)遠心分離またはろ過により細胞を回収する
以外は、細胞を実質的に同様の処理にて扱う。
する場合、各ステップの後に(固定化後、各洗浄ステッ
プ後、など)遠心分離またはろ過により細胞を回収する
以外は、細胞を実質的に同様の処理にて扱う。
【0060】ハイブリダイゼーション、検出試薬による
標識および対比染色の後、検出試薬に用いる蛍光色素に
適切な抗退色剤でカバーグラスの下に細胞を封入するこ
とが好ましい。当業者は適切な抗退色剤を容易に選択で
きる。
標識および対比染色の後、検出試薬に用いる蛍光色素に
適切な抗退色剤でカバーグラスの下に細胞を封入するこ
とが好ましい。当業者は適切な抗退色剤を容易に選択で
きる。
【0061】落射蛍光顕微鏡(epifluorescence microsc
opy)法、共焦点蛍光顕微鏡法、および当技術分野で公知
の他の技法を含む、都合の良い任意の蛍光顕微鏡技法を
利用して、胎児細胞を検出できる。検鏡の結果は、写真
のネガ、写真乾板、あるいは、CCDカメラもしくは他の
電子イメージング装置を用いる場合は磁気保存媒体また
は光学保存媒体内に保存できる。あるいはまた、懸濁液
中の細胞として処理される細胞は、FACS技法を用いて分
析してもよい。
opy)法、共焦点蛍光顕微鏡法、および当技術分野で公知
の他の技法を含む、都合の良い任意の蛍光顕微鏡技法を
利用して、胎児細胞を検出できる。検鏡の結果は、写真
のネガ、写真乾板、あるいは、CCDカメラもしくは他の
電子イメージング装置を用いる場合は磁気保存媒体また
は光学保存媒体内に保存できる。あるいはまた、懸濁液
中の細胞として処理される細胞は、FACS技法を用いて分
析してもよい。
【0062】染色体異常および/または遺伝子疾患を検
出するために、多様な診断アッセイ技術およびプローブ
が利用可能である。例えば、米国特許第5,447,841号
は、トリソミー21(即ち、ダウン症候群)の診断アッセイ
に利用できる21番染色体に特異的なプローブを開示して
いる。米国特許第6,007,994号に開示されている多重FIS
H法を用いると、1回の試験で複数の遺伝的障害がアッセ
イできる。
出するために、多様な診断アッセイ技術およびプローブ
が利用可能である。例えば、米国特許第5,447,841号
は、トリソミー21(即ち、ダウン症候群)の診断アッセイ
に利用できる21番染色体に特異的なプローブを開示して
いる。米国特許第6,007,994号に開示されている多重FIS
H法を用いると、1回の試験で複数の遺伝的障害がアッセ
イできる。
【0063】増幅法は、定量は難しい場合もあるが、一
般にISHに基づく方法より容易に実施できるので、増幅
に基づくアッセイは、トリソミーの検出よりむしろ、特
定の突然変異または対立遺伝子の存在を判定するために
通常用いられる。一般に、DNAを単離した栄養芽層細胞
から抽出して、増幅反応用の鋳型として用いる。増幅反
応には、一対のプライマー、DNAポリメラーゼ、および
モノヌクレオチドを利用する。用いる的確なプライマー
は、アッセイの標的である特定の遺伝子突然変異または
対立遺伝子に依存する。特定の遺伝子突然変異または対
立遺伝子の存在は、典型的には前もって決定されている
大きさの増幅産物が生成されることにより判定する。反
復して増幅工程を行う場合、第1の増幅反応産物の断片
を、第2のプライマー対を用いて増幅する、「ネスト化
(nested)」増幅を用いる増幅方法もある。ネスト化増幅
は、アッセイにさらなる数ステップが追加されるが、一
般的にはより正確であると考えられる。
般にISHに基づく方法より容易に実施できるので、増幅
に基づくアッセイは、トリソミーの検出よりむしろ、特
定の突然変異または対立遺伝子の存在を判定するために
通常用いられる。一般に、DNAを単離した栄養芽層細胞
から抽出して、増幅反応用の鋳型として用いる。増幅反
応には、一対のプライマー、DNAポリメラーゼ、および
モノヌクレオチドを利用する。用いる的確なプライマー
は、アッセイの標的である特定の遺伝子突然変異または
対立遺伝子に依存する。特定の遺伝子突然変異または対
立遺伝子の存在は、典型的には前もって決定されている
大きさの増幅産物が生成されることにより判定する。反
復して増幅工程を行う場合、第1の増幅反応産物の断片
を、第2のプライマー対を用いて増幅する、「ネスト化
(nested)」増幅を用いる増幅方法もある。ネスト化増幅
は、アッセイにさらなる数ステップが追加されるが、一
般的にはより正確であると考えられる。
【0064】核型決定は、当技術分野で公知である。核
型解析は、一般に有糸分裂紡錘体阻害剤を添加すること
により有糸分裂中に停止した細胞において行う。したが
って、栄養芽層細胞を核型決定の前に培養することが好
ましい。栄養芽層細胞の培養法は当技術分野で公知であ
る。好ましくは、栄養芽層細胞をヒト脱落膜または顆粒
膜細胞由来のならし培地など、増殖因子を含む培地に入
れる。コルヒチンなどの有糸分裂紡錘体阻害剤を、有糸
分裂中の細胞をブロックするために培養物に添加し、細
胞を核型解析用に調製する。好ましくは、染色体数の分
析ならびに染色体転座の検出ができるようにギムザ染色
した染色体を広げて調製する。
型解析は、一般に有糸分裂紡錘体阻害剤を添加すること
により有糸分裂中に停止した細胞において行う。したが
って、栄養芽層細胞を核型決定の前に培養することが好
ましい。栄養芽層細胞の培養法は当技術分野で公知であ
る。好ましくは、栄養芽層細胞をヒト脱落膜または顆粒
膜細胞由来のならし培地など、増殖因子を含む培地に入
れる。コルヒチンなどの有糸分裂紡錘体阻害剤を、有糸
分裂中の細胞をブロックするために培養物に添加し、細
胞を核型解析用に調製する。好ましくは、染色体数の分
析ならびに染色体転座の検出ができるようにギムザ染色
した染色体を広げて調製する。
【0065】
【実施例】実施例1 母体中心血液サンプルからの栄
養芽層細胞の単離 栄養芽層細胞を絨毛膜絨毛サンプリング(CVS)を実施し
ている妊娠女性の母体中心血液サンプルから単離した。
母体中心血液サンプルは、金属鏡で膣を拡げ、へパリン
処理したシリンジに連結した18ゲージ穿刺針を用いて子
宮壁から血液を採取することによって得る。約3〜10ミ
リリットル(mL)を各女性から採取した。対応するCVSサ
ンプルも各女性から採取した。16週齢(37626)、12週齢
(37636)、および13週齢(37637)の胎児を妊娠している女
性からサンプルを取得した。
養芽層細胞の単離 栄養芽層細胞を絨毛膜絨毛サンプリング(CVS)を実施し
ている妊娠女性の母体中心血液サンプルから単離した。
母体中心血液サンプルは、金属鏡で膣を拡げ、へパリン
処理したシリンジに連結した18ゲージ穿刺針を用いて子
宮壁から血液を採取することによって得る。約3〜10ミ
リリットル(mL)を各女性から採取した。対応するCVSサ
ンプルも各女性から採取した。16週齢(37626)、12週齢
(37636)、および13週齢(37637)の胎児を妊娠している女
性からサンプルを取得した。
【0066】DNAリンカーを介して結合した抗マウスIgG
抗体でコートされている磁性ビーズ(Dyanbeads(登録商
標) Pan Mouse IgG、 Dynal AS)をLK26(ヒト絨毛癌抗原
に特異的、Signet)、5T4(絨毛合胞体層抗原に特異的、P
harmingen)、111.6(上皮増殖因子受容体の細胞外ドメイ
ンに特異的、NeoMarkers)、380(プラスミノーゲンアク
チベーターインヒビターIに特異的、American Diagnost
ics)、およびN12(c-erbB-2/HER-2に特異的、NeoMarker
s)抗体とインキュベートして磁性アフィニティ試薬を作
製する。血液サンプルは、20mMクエン酸ナトリウム(PB/
クエン酸)を含むPB(0.1%ウシ血清アルブミンを含むリン
酸緩衝化生理食塩水)で希釈して、遠心分離により細胞
をペレットにする。上清は保存し、細胞は3mLの氷冷し
たPB/クエン酸中に再懸濁した後、磁性アフィニティ試
薬(各抗体を約2μgずつ含有する)と共にインキュベート
する。
抗体でコートされている磁性ビーズ(Dyanbeads(登録商
標) Pan Mouse IgG、 Dynal AS)をLK26(ヒト絨毛癌抗原
に特異的、Signet)、5T4(絨毛合胞体層抗原に特異的、P
harmingen)、111.6(上皮増殖因子受容体の細胞外ドメイ
ンに特異的、NeoMarkers)、380(プラスミノーゲンアク
チベーターインヒビターIに特異的、American Diagnost
ics)、およびN12(c-erbB-2/HER-2に特異的、NeoMarker
s)抗体とインキュベートして磁性アフィニティ試薬を作
製する。血液サンプルは、20mMクエン酸ナトリウム(PB/
クエン酸)を含むPB(0.1%ウシ血清アルブミンを含むリン
酸緩衝化生理食塩水)で希釈して、遠心分離により細胞
をペレットにする。上清は保存し、細胞は3mLの氷冷し
たPB/クエン酸中に再懸濁した後、磁性アフィニティ試
薬(各抗体を約2μgずつ含有する)と共にインキュベート
する。
【0067】結合した細胞と結合しない細胞をDynal MP
C(登録商標)磁性粒子濃縮器にサンプルを入れて分離
し、そして結合しない材料を保存する。結合した細胞は
PB(0.1%ウシ血清アルブミンを含むリン酸緩衝化生理食
塩水)中に再懸濁し、Dynal MPCを用いて結合した細胞を
回収し、結合しない材料を保存する工程を5〜6回繰り返
して洗浄した。
C(登録商標)磁性粒子濃縮器にサンプルを入れて分離
し、そして結合しない材料を保存する。結合した細胞は
PB(0.1%ウシ血清アルブミンを含むリン酸緩衝化生理食
塩水)中に再懸濁し、Dynal MPCを用いて結合した細胞を
回収し、結合しない材料を保存する工程を5〜6回繰り返
して洗浄した。
【0068】保存した上清および結合していない材料
を、更なる磁性アフィニティ試薬を加えて上記と同様の
処理を行うことにより再処理し、結合していない栄養芽
層細胞を捕捉した。洗浄が完了した後ビーズ/細胞複合
体を1つにまとめた。製造元の指示に従ってDNaseを使
用してインキュベーションすることにより、磁性ビーズ
を単離した細胞から切り離し、遠心分離により回収し
た。回収した細胞は、PB/クエン酸中に再懸濁して、細
胞のスメア(smear)を作るために用いた。
を、更なる磁性アフィニティ試薬を加えて上記と同様の
処理を行うことにより再処理し、結合していない栄養芽
層細胞を捕捉した。洗浄が完了した後ビーズ/細胞複合
体を1つにまとめた。製造元の指示に従ってDNaseを使
用してインキュベーションすることにより、磁性ビーズ
を単離した細胞から切り離し、遠心分離により回収し
た。回収した細胞は、PB/クエン酸中に再懸濁して、細
胞のスメア(smear)を作るために用いた。
【0069】CVSから得た細胞および単離した栄養芽層
細胞をY染色体の存在についてFISHによりアッセイし
た。サンプルをXおよびY染色体に対するDNAプローブ(Vy
sis, Inc.から入手したCEP X AquaプローブおよびCEP Y
Orangeプローブ)で二重染色した。三人の女性全員から
得たCVS細胞は、Y染色体について陽性であり、いずれの
場合も男児の胎児であることが示唆された。母体中心血
液からの栄養芽層細胞の3つのサンプルのうちの1つ(37
626からのサンプル)は、Y染色体プローブで染色され、
胎児栄養芽層細胞を、小容量の母体中心血液サンプルか
ら、一段階の富化ステップを行うだけで単離できること
が示唆された。
細胞をY染色体の存在についてFISHによりアッセイし
た。サンプルをXおよびY染色体に対するDNAプローブ(Vy
sis, Inc.から入手したCEP X AquaプローブおよびCEP Y
Orangeプローブ)で二重染色した。三人の女性全員から
得たCVS細胞は、Y染色体について陽性であり、いずれの
場合も男児の胎児であることが示唆された。母体中心血
液からの栄養芽層細胞の3つのサンプルのうちの1つ(37
626からのサンプル)は、Y染色体プローブで染色され、
胎児栄養芽層細胞を、小容量の母体中心血液サンプルか
ら、一段階の富化ステップを行うだけで単離できること
が示唆された。
【0070】本明細書において引用する特許、特許出
願、刊行物は、その全文を参照により本明細書中に組込
む。
願、刊行物は、その全文を参照により本明細書中に組込
む。
【0071】本発明は、直接的な説明および実施例の両
方により詳細に説明した。本発明の同等物および変更
は、当業者にとって明らかであり、それらは本発明の範
囲内にある。
方により詳細に説明した。本発明の同等物および変更
は、当業者にとって明らかであり、それらは本発明の範
囲内にある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 パウラ シューラー アメリカ合衆国 94510 カリフォルニア 州 ベニシア,ウェスト エイチ ストリ ート 794 (72)発明者 ダグラス ヤマニシ アメリカ合衆国 94566 カリフォルニア 州 モラガ,アスコット ドライブ 1924 Fターム(参考) 2G045 AA27 CA25 CB01 FB03
Claims (14)
- 【請求項1】 妊娠している雌個体から栄養芽層細胞を
単離する方法であって、 該個体から母体中心血液サンプルを取得し、 該血液サンプルを栄養芽層細胞マーカーに特異的なアフ
ィニティ試薬と接触させ、 栄養芽層細胞を単離すること、を含む上記方法。 - 【請求項2】 母体中心血液サンプルが前記個体の子宮
壁から取得される、請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 母体中心血液サンプルが前記個体の子宮
頚部の面に針を挿入することによって取得される、請求
項2に記載の方法。 - 【請求項4】 母体中心血液サンプルが針を前記個体の
子宮口を通って前記個体の子宮壁内へと挿入することに
よって取得される、請求項2に記載の方法。 - 【請求項5】 母体中心血液サンプルが妊娠約6〜約16
週に取得される、請求項1に記載の方法。 - 【請求項6】 母体中心血液サンプルが少なくとも20ゲ
ージの針を用いて取得される、請求項1に記載の方法。 - 【請求項7】 針が少なくとも18ゲージのものである、
請求項6に記載の方法。 - 【請求項8】 栄養芽層細胞が栄養芽層特異的マーカー
に結合するアフィニティ試薬を用いて単離される、請求
項1に記載の方法。 - 【請求項9】 栄養芽層細胞が栄養芽層関連マーカーに
結合するアフィニティ試薬を用いて単離される、請求項
1に記載の方法。 - 【請求項10】 栄養芽層細胞が少なくとも2種のアフ
ィニティ試薬の組み合わせを用いて単離される、請求項
1に記載の方法。 - 【請求項11】 栄養芽層細胞が抗体を用いて単離され
る、請求項1に記載の方法。 - 【請求項12】 抗体がモノクローナル抗体である、請
求項11に記載の方法。 - 【請求項13】 抗体が栄養芽層特異的マーカーに結合
する、請求項11に記載の方法。 - 【請求項14】 抗体が栄養芽層関連マーカーに結合す
る、請求項11に記載の方法。
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