JP2002029902A - 土壌燻蒸剤組成物 - Google Patents

土壌燻蒸剤組成物

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JP2002029902A
JP2002029902A JP2000217795A JP2000217795A JP2002029902A JP 2002029902 A JP2002029902 A JP 2002029902A JP 2000217795 A JP2000217795 A JP 2000217795A JP 2000217795 A JP2000217795 A JP 2000217795A JP 2002029902 A JP2002029902 A JP 2002029902A
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soil
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soil fumigant
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Mikio Sekiguchi
幹夫 関口
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 従来、揮発性が高いため取り扱いが困難であ
った土壌薫蒸剤を製剤化し、煩雑な処理無しに土壌薫蒸
を行える組成物、包装体を提供する。 【解決手段】沸点40℃以上、蒸気圧0.5つmHg/
20℃以上である土壌薫蒸活性成分(例えばクロルピク
リン)をHLBが8以上である界面活性剤等を用いて、
乳剤,EW剤、水性乳剤とし、水溶性フィルムに包装す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土壌燻蒸に好適な
土壌燻蒸剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、沸点が40℃以上でかつ蒸気圧
0.5mmHg/20℃以上の揮発性を有する土壌燻蒸
活性成分は、そのまま或いは溶剤などで希釈した油剤と
して、畑を耕起した際又は整地する際に、処理専用機械
で土壌中に注入していた。例えば、クロルピクリンのよ
うな薬剤で土壌を処理する際は特殊な処理専用機械を使
用しているが、使用した機械の薬剤接触部分は灯油など
の有機溶剤で洗浄しなければならず、煩雑である。ま
た、クロルピクリンなどの薬剤は、安全のためドラム缶
やプラスチックボトルなどの容器に入れられているた
め、使用者は使い終わった後の容器の処理に苦慮してい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】土壌燻蒸剤を取り扱い
やすくして土壌中の有害生物を簡便かつ効率良く安全に
防除することができ、また使用した容器、機械の洗浄を
容易に水洗することができる方法を開発すること。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の課題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明にいたったも
のである。即ち、本発明は、(1)沸点が40℃以上
で、かつ蒸気圧が0.5mmHg/20℃以上である土
壌燻蒸活性成分と界面活性剤を含有することを特徴とす
る土壌燻蒸剤組成物、(2)さらに農薬組成物上許容さ
れる補助成分を含有する(1)記載の土壌燻蒸剤組成
物、(3)土壌燻蒸剤組成物の剤形が、乳剤、EW剤又
は水性乳剤である(1)又は(2)に記載の土壌燻蒸剤
組成物、(4)乳剤が固形乳剤である(3)に記載の土
壌燻蒸剤組成物、(5)界面活性剤のHLBが8以上で
ある(1)乃至(4)のいずれかに記載の土壌燻蒸剤組
成物、(6)土壌燻蒸活性成分がクロルピクリンおよび
/またはD−Dである(1)乃至(5)のいずれかに記
載の土壌燻蒸剤組成物、(7)(1)乃至(6)のいず
れかに記載の土壌燻蒸剤組成物を水溶性フィルムに包装
したことを特徴とする土壌燻蒸剤組成物包装体、に関す
る。本発明の土壌燻蒸剤組成物によれば、従来の散布機
で散布でき土壌中の有害生物の防除効果を損なうことな
く、容器、散布機械の洗浄を従来より簡単に行うことが
可能となった。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に本発明を具体的に説明す
る。
【0006】本発明に使用できる土壌燻蒸活性成分は、
沸点が40℃以上でかつ蒸気圧が0.5mmHg/20
℃以上の揮発性を有するものであり、土壌中または土壌
表面に散布された後、土壌中に拡散し、土壌中でその一
生あるいは一時期を生息し農作物等の有用植物や人間に
害を及ぼす昆虫、雑草、病害等を防除する活性を有する
ものであれば特に限定されない。使用しうる土壌燻蒸活
性成分の具体例としては、D−D(1,3−ジクロロプ
ロペンと1,2−ジクロロプロパンの混合物)、DBC
P(1,2−ジブロモ−3−クロロプロパン)、DCI
P(ジクロロジイソプロピルエーテル)、MITC(メ
チルイソチオシアネート)、クロルピクリン(トリクロ
ロニトロメタン)、エチレンジブロマイド、二硫化炭素
などが挙げられる。土壌燻蒸活性成分は上記例に限定さ
れるものではなく、また、これらは1種を単独で、また
は2種以上を任意に混合(例えばクロルピクリンとD−
Dとの混合物であるネマクロペンのように)して土壌燻
蒸活性成分として用いてもよい。その使用量は活性の強
さ等によって任意に決定することができるが、例えば、
本発明の組成物全体に対し、0.001〜99.9重量
%、好ましくは0.1〜99.9重量%である。
【0007】更に、土壌燻蒸活性成分と、土壌燻蒸活性
成分に該当しない農薬活性成分(以下、単に農薬活性成
分と記す。)を併用してもよい。農薬活性成分として
は、用いる土壌燻蒸活性成分を分解したり燻蒸を阻害し
たりするものでなければ特に限定されないが、例えば、
ダゾメット(テトラヒドロ−3、5−ジメチル−1、
3、5−チアジアジン−2−チオン)、ジメチルジクロ
ルビニルホスフェート、NAC(1−ナフチル−N−メ
チルカーバメート)、MITC(メタトリル−N−メチ
ルカーバメート)、MIPC(2−イソプロピルフェニ
ル−N−メチルカーバメート)、BPMC(2−セカン
ダリーブチルフェニル−N−メチルカーバメート)、M
PMC(3,4−キシリル−N−メチルカーバメート)
カルボスルファン(2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチ
ルベンゾフラン−7−イル(ジブチルアミノチオ)メチ
ルカルバマート)、フラチオカルブ(O−n−ブチル−
O’−(2,2−)ジメチル−2,3−ジヒドロベンゾ
フラン−7−イル)−N,N’−チオ−ジカルバマー
ト)、イミダクロブリド(1−(6−クロロ−3−ピリ
ジルメチル)−N−ニトロイミダゾリジン−2−イリデ
ンアミン)、アセタミプリド((E)−N1−〔(6−
クロロ−3−ピリジル)メチル〕−N2−シアノ−N1
−メチルアセトアミジン)、ニチンピラム((E)−N
−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−N−エチル−
N−メチル−N−2−ニトロビニリデンジアミン)、フ
ェプロニル((±)−5−アミノ−(2,6ジクロロ−
α,α,α−トリフルオロ−p−トルイル)−4−トリ
フルオロメチルスルフィニルピラゾール−3−カルボニ
ルトリル、MEP(O,O−ジメチル−O−(メチル−
4−ニトロフェニル)チオフォスフェート)、ダイアジ
ノン((2−イソプロピル−4−メチルピリミジル−
6)−ジエチルチオフォスフェート)ベンスタップ
(S,S’−[2−(ジメチルアミノ)トリメチレン]
ビス−ベンゼンチオォネート)、ベンフラカルブ(エチ
ル−N−(2、3−ジヒドロ−2、2−ジメチルベンゾ
フラン−7−イルオキシカルボニル(メチル)アミノチ
オ)−N−イソプロピル−β−アラニナート)、メタラ
キシル(メチル=N−(2−メトキシアセチル)−N−
(2、6−キシリル)−DL−アラニナート)、ホスチ
アゼート((RS)−S−sec−ブチル=O−エチル
=2−オキソ−1,3−チアゾリジン−3−イルホスホ
ノチオアート)、メソミル(S−メチル−N−〔(メチ
ルカルバモイル)オキシ〕チオアセイミデート)、ビラ
クロホス((RS)−〔O−1−(4−クロロフェニ
ル)ピラゾール−4−イル=O−エチル=S−プロピル
=ホスホロチオアート〕)、エトプロホス(O−エチル
=S,S−ジプロピル=ホスホロジオアート)、オキサ
ミル(メチル−N’、N’−ジメチル−N−〔(メチル
カルバモイル)オキシ〕−1−チオオキサムイミデー
ド)、プロメトリン(2−メチルチオ−4,6−ビス
(イソプロピルアミノ)−s−トリアジン)、ベンスル
フロンメチル(メチル=α−(4,6−ジメトキシピリ
ミジン−2−イルカルバモイルスルファモイル)−o−
トルアート)、トリフルラリン(α,α,α−トリフル
オロ−2,6−ジニトロ−N,N−ジプロピル−p−ト
ルイジン)、イマゾスルフロン(1−(2−クロロイミ
ダゾ[1,2−a]ピリジン−3−イルスルホニル)−
3−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)尿
素)、カフェンストロール(N,N−ジエチル−3−メ
シチルスルホニル−1H−1,2,4−トリアゾール−
1−カルボキサミド)、グリホサートイソプロピルアミ
ン塩(イソプロピルアンモニウム=N−(ホスホノメチ
ル)グリシナート)などが挙げられる。農薬活性成分は
上記例に限定されるものではない。また、農薬活性成分
はこれらの1種、または2種以上を土壌燻蒸活性成分に
任意割合で混合して用いてもよい。その使用量は活性の
強さ等によって任意に決定することができるが、本発明
の組成物全体に対し、0.001〜99.9重量%、好
ましくは0.1〜99.9重量%である。
【0008】本発明で使用される界面活性剤は土壌燻蒸
活性成分を乳化や分散させることができるものであれば
特に限定されない。用いうる界面活性剤の具体例として
は、ポリオキシエチレンとポリオキシエチレンのブロッ
クポリマー、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポ
リオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレ
ンオレイルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニ
ルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレー
ト、等の非イオン界面活性剤、ドデシルベンゼンスルフ
ォン酸金属塩(以下、Na塩、Ca塩等のアルカリ金属塩、
アルカリ土類金属塩を示す)、オレイン酸ナトリウム等
の脂肪酸の金属塩、ジアルキルスルホコハク酸エステ
ル、ナフタレンスルホン酸重縮合物の金属塩、アルキル
ナフタレンスルホン酸金属塩、ポリカルボン酸金属塩、
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェ
ート金属塩等の陰イオン界面活性剤などを挙げることが
できるがこれらに限定されない。界面活性剤はこれらの
1種を単独で、又は2種以上を任意に混合して用いるこ
とができ、使用する活性成分やその他の補助剤を考慮し
て決定することができる。又界面活性剤の配合量は、界
面活性剤の物性などによって任意に決定することができ
るが、例えば、本発明の組成物全体に対し、0.1〜2
0重量%、好ましくは1〜10重量%である。
【0009】本発明の土壌燻蒸剤組成物には農薬組成物
上許容される補助剤を添加することができる。このよう
な補助剤としては、有機溶剤、水、鉱物質等の担体、安
定剤などを例示することができるが、これらに限定され
るものではない。
【0010】本発明で必要に応じて使用される有機溶剤
は土壌燻蒸活性成分を適度の濃度に稀釈したり、油状の
土壌燻蒸活性成分の粘度を低下させたり、固体の土壌燻
蒸活性成分を溶解したりするためなどに用いる。本発明
で使用しうる有機溶剤の具体例として例えばメチルアル
コール、エチルアルコール、キシレン、N−メチルピロ
リドン、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソデシ
ル、アジピン酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、
フタル酸ジラウリル、フタル酸ジイソノニル、リン酸ト
リブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、ハイゾー
ルSAS−296(日本石油化学社製)、二塩基酸エス
テル(デュポン社製)、脂肪族あるいは芳香族の石油系
溶剤、アルキルベンゼン、メチルナフタレン等の合成化
合物溶剤、動植物油等が挙げられ、これらの1種又は2
種以上使用するがこれらに限定されるものではない。そ
の使用量も土壌燻蒸活性成分の物理性、防除効力等を考
慮して任意に決定することができるが、例えば本発明の
組成物全体に対し、1〜70重量%、好ましくは1〜5
0重量%である。
【0011】本発明で必要に応じて使用される担体とし
ては土壌燻蒸活性成分を適度の濃度に稀釈するための増
量剤、固体の土壌燻蒸活性成分の粉砕補助剤、液体の土
壌燻蒸活性成分の吸着剤などが挙げられる。このような
担体の具体例としては、クレー、タルク、ホワイトカー
ボン、珪藻土、塩化カリウム、尿素、硫安、水溶性澱粉
等が挙げられる。通常、これらを1種または2種以上を
粉末担体として使用できるが、これらに限定されない。
これらの担体の使用量は特に限定されないが、例えば、
本発明の組成物全体に対し1〜90重量%、好ましくは
10〜60重量%である。
【0012】本発明で必要に応じて使用される安定剤は
主に土壌燻蒸活性成分の分解を防止するために使用され
る。このような安定剤の具体例としては、ブチルハイド
ロキシトルエン、ブチル化ヒドロキシアニソールのよう
な酸化防止剤、エポキシグリセライド、ジイソプロピル
ホスフェート等が挙げられ、これらの1種または2種以
上を使用できるが、これらに限定されるものではない。
安定剤の土壌燻蒸剤組成物への添加量は安定剤の物性な
どによって任意に決定することができるが、例えば、土
壌燻蒸剤組成物中0.1〜10重量%である。
【0013】本発明の土壌燻蒸剤組成物は任意の剤形、
例えば、乳剤、ゾル剤、SE剤、EW剤、SC剤、水性
乳剤(ME剤)、サスポエマルジョン製剤、水和剤、フ
ロアブル剤、ドライフロアブル剤(WDG)、油中分散
型フロアブルなどに製剤化することができる。また、土
壌燻蒸剤組成物を水に稀釈して使用する場合は、土壌燻
蒸活性成分の沈降が起こりにくいなどの点から乳剤、M
E剤、EW剤などの液剤が好ましい。また、水和剤、フ
ロアブル剤、WDGなどの固形の土壌燻蒸剤組成物とす
る場合は、土壌燻蒸活性成分の土壌燻蒸能力を十分に発
揮させるために、その平均粒径が好ましくは500μm
以下、より好ましくは50μm以下、とても好ましくは
5μm以下になるように調整しておくとよい。
【0014】本発明でフロアブル剤やME剤などで水を
使用する製剤の場合は、水と界面活性剤の他にpHをコ
ントロールする緩衝剤や活性成分の沈降を防止する造粘
剤などを使用しても良い。水の使用量は特に限定されな
いが、例えば、製剤全体に対し1〜90重量%好ましく
は10〜60重量%である。
【0015】また、土壌燻蒸剤組成物を乳剤に製剤化す
る場合、比重が例えば1.2以上の大きい土壌燻蒸活性
成分を用いると、水への希釈安定性が劣る乳剤となるお
それがある。水への希釈安定を高めるためには、土壌燻
蒸活性成分に比重の小さい有機溶剤を添加し比重を小さ
くしてやることが有効である。しかし、クロルピクリン
のように比重が1.67と非常に大きい場合には、多量
の小比重有機溶剤を要することになる。クロルピクリン
のように比重が非常に重い土壌燻蒸活性成分を用いる場
合は、HLB(親水性−親油性バランス)が8以上のよ
うに高いもの、より好ましくは10〜20の界面活性剤
を用いれば水に稀釈した時の水の中での分離や沈降が少
ない乳剤を得ることができる。さらに所望に応じて他の
界面活性剤を組み合わせて用いることができる。また、
水に希釈後の乳化粒子径は好ましくは500μm以下、
より好ましくは1μm以下になるように界面活性剤を選
択するのがよい。
【0016】本発明の土壌燻蒸剤組成物は、非水溶性の
包装材で直接包装してもよいが、土壌燻蒸剤組成物を更
に取り扱い易いように包装材に水溶性フィルムを用いて
包装してもよい。本発明で使用できる水溶性フィルムは
水に可溶で、一定の強度を持ち、使用する土壌燻蒸剤組
成物を透過したり、使用している土壌燻蒸成分や界面活
性剤その他成分に溶けたり、劣化しないフィルムなら何
でもよく、適用する土壌燻蒸剤組成物の性質に合わせて
選択すれば良い。このような水溶性フィルムとしては、
ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、
ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、
ポリアクリル酸およびその塩、デンプン、ゼラチン等の
1種または2種以上からなるフィルムを例示することが
できる。さらに、フィルムの厚さも土壌燻蒸剤活性成分
の種類やフィルムの材質によって実用に供し得る範囲で
選択され、特に限定されないが、例えば耐薬品性、強
度、経済性等のよいポリビニルアルコールを使用する場
合、5μm以上がよく、経済性や強度から好ましくは1
0μm〜80μmがよい。
【0017】土壌燻蒸剤組成物を水溶性または非水溶性
の包装材で包装する場合の包装体の1個の重量は50g
〜20kg、好ましくは100g〜10kgである。ま
た、包装体の形状は特に限定しないが加工時の経済性も
重視する必要があり、円筒、球形、角袋状等が好まし
い。尚、水溶性フィルムは湿気や強度に弱いのでこのよ
うな包装体は1個ずつあるいは数個まとめて更に防湿性
と強度が高い非水溶性の包装材で包装したほうがよい。
非水溶性の包装材としては特に限定はないが、例えば、
ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリビニルアルコール、ポリプロピレン、ナイ
ロン、アルミニウム箔等のフィルムの他に、アルミニウ
ムやシリカを蒸着したフィルムなどもよく、これらのう
ちの1種や、エチレン・ビニルアルコール共重合物など
のような共重合物、或いは数種のフィルムの貼り合わせ
などが挙げられる。また、水溶性フィルムと防湿性や強
度を高めた非水溶性のフィルムを疑似はりあわせたフィ
ルムとしてエコピール(共同紙工製)などを用いてもよ
い。
【0018】本発明の土壌燻蒸剤組成物は、例えばクロ
ルピクリンの乳剤は次のように製造される。クロルピク
リンに界面活性剤を加えて十分に混合撹拌すればクロル
ピクリン乳剤が得られる。このクロルピクリン乳剤を水
溶性澱粉のような単体に吸着すれば固形乳剤が得られ
る。また、フロアブル剤のEW剤やME剤は土壌燻蒸活
性成分に界面活性剤の他に水、増粘剤、凍結防止剤、防
腐剤等を混合撹拌して得られる。
【0019】本発明の土壌燻蒸剤組成物は、用いた土壌
燻蒸活性成分が適用される施用法に概ね準じて施用する
ことができる。例えば、クロルピクリンを土壌燻蒸活性
成分として用いた場合、土壌燻蒸剤組成物を土壌注入機
の薬液タンクにそのまま又は水に稀釈して入れ、土壌中
に注入し土壌燻蒸を行うことができる。土壌燻蒸剤組成
物の注入後は、土壌燻蒸活性成分が大気中に揮散してし
まうことを抑制するために被覆材で土壌表面を被覆する
ことが好ましい。土壌中に注入されると土壌燻蒸活性成
分は土壌に浸透しながら水平方向や上下方向に拡散しな
がら土壌全体を燻蒸消毒する。
【0020】
【実施例】次に実施例により本発明を更に詳細に説明す
るが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下において「部」は特にことわりのない限り重量部
を、「%」は重量%を意味する。
【0021】実施例1 クロルピクリン80部、ポリオキシエチレンアルキルア
リルエーテル(HLB=15)16部とアルキルベンゼ
ンスルホン酸カルシウム塩4部を混合して80%クロル
ピクリン乳剤として本発明の土壌燻蒸剤組成物100部
を得た。
【0022】実施例2 クロルピクリン60部、ポリオキシエチレンアルキルア
リルエーテル(HLB=15)12部とアルキルベンゼ
ンスルホン酸カルシウム塩3部を混合・溶解した後、水
溶性澱粉(商品名パインフロー)25部に含浸せしめ6
0%クロルピクリン固形乳剤として本発明の土壌燻蒸剤
組成物100部を得た。
【0023】実施例3 クロルピクリン80部、ポリオキシエチレンヒマシ油エ
ーテル(HLB=7.2)20部を混合して80%クロ
ルピクリン乳剤として本発明の土壌燻蒸剤組成物100
部を得た。
【0024】実施例4 クロルピクリン40部、ポリオキシエチレンアルキルア
リルエーテル(HLB=15)8部とアルキルベンゼン
スルホン酸カルシウム塩2部を混合した後、50部の水
を加え40%クロルピクリンEW剤として本発明の土壌
燻蒸剤組成物100部を得た。
【0025】評価試験 土壌燻蒸剤組成物の機械での洗浄性と稀釈液の分離試
験:手動式の土壌注入機の薬液タンクに実施例で得られ
た各土壌燻蒸剤組成物100ml又は100gを入れ土
壌注入を実施した後、該土壌注入機を水5リットルで水
洗して臭気の強さを調査した。結果を表1に示す。また
試験番号4、5、6では実施例1−3で得られた各土壌
燻蒸剤組成物を水に希釈し、希釈1時間後の希釈薬剤の
乳化と沈殿の有無を調査した。結果を表1に示す。な
お、対照例として試験番号8はクロールピクリン(日本
化薬社製)、又試験番号9はドジョウピクリン(日本化
薬社製)をそれぞれ用いた。
【0026】殺菌試験:土壌ふすま培地で60日間培養
したトマト萎凋病菌汚染土壌を乾土として10g相当量
をガーゼで包み込んだものを試料とし、試料を30cm
間隔の中央部に埋め込み、供試薬剤を深さ15cmで3
0cm間隔に所定量の薬剤を手動式の注入機で注入し、
被覆材で被覆し土壌燻蒸を行い、試験番号1〜9は2週
間後に被覆フィルムを剥いで土壌深度30cmに埋め込
んだ試料を取り菌密度を調べ効力評価を行った。 防除効果評価:希釈平板法にて燻蒸処理後7日間25℃
で培養し乾土1g当たりのトマト萎凋病菌密度を調査し
た。結果を表1に示す。
【0027】 表1 試験結果: 試験 供試薬剤 薬量 水への稀釈 臭気 活性成分 注入量/穴 トマト萎凋 番号 の分離 (ml) 病菌個数 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 1 実施例1 100ml − なし − 3 0 2 実施例3 〃 − なし − 3 0 3 実施例4 〃 − なし − 3 0 4 実施例1 〃 30%に稀釈 なし なし 9 0 5 実施例2 100g 〃 なし なし 9 0 6 実施例3 100ml 〃 なし あり 9 0 7 クロール 〃 − 強い臭気 − 3 0 ピクリン 8 ドジョウ 〃 − 〃 − 3 0 ピクリン 9 無処理区 − − − − − 4×106
【0028】試験番号1〜6の本発明の土壌燻蒸剤組成
物は試験番号7,8の対照の油剤と同等の防除効果を示
した。
【0029】作業性評価:試験番号1〜6において用い
た手動式の注入機は、水のみで簡単に洗浄することがで
きた。一方、試験番号7,8において用いた注入機は水
では洗浄できなかった。又、試験番号6の稀釈液は放置
すると分離し、注入前に撹拌する必要があったが、試験
番号4、5(界面活性剤のHLBが高い)の希釈液は稀
釈後の分離がなく、希釈液調製後しばらく時間がたった
後でも、土壌中への注入が容易であった。実施例1、3
の乳剤と実施例4のEW剤及び対照例1、2の油剤はプ
ラスチックボトルに保存したが、対照例1、2に用いた
容器は使用後水では容易に洗浄できなかったが、実施例
1,3,4に用いた容器は使用後容易に水洗、廃棄する
ことができた。また、実施例2の固形乳剤はポリプロピ
レン−ポリエチレンビニルアルコール−ポリプロピレン
ラミネートフィルム袋にそれぞれ保存しておいたが、使
用後の包装材の容量が少なく廃棄が容易であった。
【0030】
【発明の効果】特定の土壌燻蒸剤及び界面活性剤を含有
する土壌燻蒸剤組成物を使用することにより、防除効果
を失うことなく散布機械の洗浄性や薬剤を入れる容器を
簡略化でき取り扱いが容易になった。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】沸点が40℃以上で、かつ蒸気圧が0.5
    mmHg/20℃以上である土壌燻蒸活性成分と界面活
    性剤を含有することを特徴とする土壌燻蒸剤組成物。
  2. 【請求項2】さらに農薬組成物上許容される補助成分を
    含有する請求項1記載の土壌燻蒸剤組成物。
  3. 【請求項3】土壌燻蒸剤組成物の剤形が、乳剤、EW剤
    又は水性乳剤である請求項1又は2に記載の土壌燻蒸剤
    組成物。
  4. 【請求項4】乳剤が固形乳剤である請求項3に記載の土
    壌燻蒸剤組成物。
  5. 【請求項5】界面活性剤のHLBが8以上である請求項
    1乃至4のいずれかに記載の土壌燻蒸剤組成物。
  6. 【請求項6】土壌燻蒸活性成分がクロルピクリンおよび
    /またはD−Dである請求項1乃至5のいずれかに記載
    の土壌燻蒸剤組成物。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6のいずれかに記載の土壌燻
    蒸剤組成物を水溶性フィルムに包装したことを特徴とす
    る土壌燻蒸剤組成物包装体。
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