JP2002027536A - 移動通信システム、端末及び基地局 - Google Patents

移動通信システム、端末及び基地局

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JP2002027536A JP2001154777A JP2001154777A JP2002027536A JP 2002027536 A JP2002027536 A JP 2002027536A JP 2001154777 A JP2001154777 A JP 2001154777A JP 2001154777 A JP2001154777 A JP 2001154777A JP 2002027536 A JP2002027536 A JP 2002027536A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】予約用制御パケットの衝突によるスループット
低下のない移動通信システムを提供する。 【解決手段】基地局は,サービスエリア内のトラフィッ
クの状況に応じたビジートーン情報を応答用制御チャネ
ルまたはビジートーン専用のチャネルを通して定期的に
送信し、データ送信要求をもつ各移動端末が、上記ビジ
ートーン情報に基づいて予約用制御パケットの送信を制
御する。 【効果】同時に発生する予約用制御パケットの送出制御
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動通信システム
および移動端末装置に関し、更に詳しくは、符号分割多
元接続(CDMA:Code Division Multiple Access)
方式を適用した予約方式の移動通信システムおよび移動
端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばアイ・イー・イー・イー
トランザクションズ オン コミュニケーションズ、パ
ケット スイッチング イン ラジオ チャネルズ:パ
ート3−ポーリング アンド (ダイナミック) スプ
リット−チャネルズ リザーベーション マルチプル
アクセス、COM−24、8(1976年)第832頁
〜第845頁(IEEE Transactions on Communications、
Packet Switching in Radio Channels:Part3-Polling a
nd (Dynamic) Split-Channel Reservation Multiple Ac
cess、COM−24、8(1976)pp.832−8
45)(以下、従来技術1という)に述べられているよ
うに、周波数分割多元接続(FDMA:Frequency Divi
sion Multiple Access)方式で予約型アクセス制御を行
ったいどう通信システムが知られている。
【0003】予約型アクセス方式では、データ送信要求
をもつ移動端末が、予約用制御パケットで基地局に伝送
チャネルの予約を行い、基地局が、端末に割り当てるべ
き伝送チャネルと送信タイミング(タイムスロット)を
スケジューリングし、各端末に対して、応答用制御パケ
ットによって使用すべき伝送チャネルとタイムスロット
を通知する。この方式によれば、基本的に伝送チャネル
ではパケットの衝突は発生しない。予約型アクセス制御
の通信システムの他の例としては、例えば、特開平6−
311160号公報(以下、従来技術2という)に、時
間分割多元接続(TDMA:Time Division Multiple A
ccess)方式によるものが提案されている。
【0004】一方、FPLMTS(Future Public Land
Mobile Telecommunication Systems)の標準方式とし
て、符号分割多元接続(CDMA:Code Division Mult
ipleAccess)方式が有望となっている。CDMA方式の
移動通信システムは、例えば特開平7−38496号公
報(以下、従来技術3という)で提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術1および2で提案されたFDMAおよびTDMAによ
る予約型アクセス方式の移動通信システムでは、各移動
端末は、予約用制御チャネルで互いに非同期で予約用制
御パケットを送出するため、複数の予約用制御パケット
が衝突する可能性が高く、衝突に伴う予約用制御パケッ
トの再送信が繰り返されてシステム全体のスループット
を劣化させる要因となっている。一方、CDMAを採用
した従来技術3は、予約型アクセス制御における上記問
題に関して特に有効な情報を与えていない。
【0006】本発明の目的は、予約型アクセス制御方式
の移動通信システムにおける予約用制御パケットの衝突
の問題を解決し、スループットの高い移動通信システム
および移動端末装置を提供することにある。
【0007】本発明の他の目的は、予約型アクセス制御
方式の移動通信システムにおける予約用制御パケットの
衝突の問題を解決し、スループットの高い移動通信シス
テムおよび移動端末装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の移動通信システムでは、基地局と移動端末
との間の無線通信区間に、移動端末から基地局へ向かう
上り方向のデータパケットおよび基地局から移動端末へ
向かう下り方向のデータパケットの送信に使用する複数
の伝送チャネルと、移動端末から基地局に伝送チャネル
割当て要求を示す予約用制御パケットを送信するために
使用される予約チャネルと、基地局から移動端末に対し
てデータ送受信すべき伝送チャネルを示す応答用制御パ
ケットを送信するために使用される応答チャネルとを設
け、上記予約、応答および伝送の各チャネルにはCDM
A方式によるスペクトラム拡散を適用し、データ送信要
求をもつ移動端末が、任意のタイミングで上記予約チャ
ネルに予約用制御パケットを送信し、基地局から上記応
答チャネルに送信した応答用制御パケットによって、各
移動端末に使用すべき伝送チャネルとタイムスロットと
を指定し、各移動端末が、上記応答用制御パケットで指
定された伝送チャネル上の指定されたタイムスロットで
データパケットの送受信を行うようにしたことを特徴と
する。
【0009】更に詳述すると、上記予約、応答および伝
送の各チャネルには、それぞれ固有の拡散符号、例えば
疑似雑音(PN:Pseudo Noise)を割り当て、特に、予
約チャネルには、他の応答用および伝送用のチャネルよ
りも短い拡散符号を割り当てる。基地局は、複数の移動
端末から時間的に互いに重なりをもって送信された複数
の予約用制御パケットの信号をマッチドフィルタによっ
て識別し、各パケット対応にビット信号の受信処理を行
う。
【0010】本発明の好ましい実施例によれば、移動端
末から予約パケットを受信すると、基地局は、スケジュ
ール制御によって各伝送チャネルにおけるタイムスロッ
トの割当てを行い、その結果を応答用制御パケットで各
移動端末宛に通知する。また、同時通信されるパケット
の総量を規制するために、基地局が、トラフィックの状
況に応じたビジートーン信号を周期的に送信し、データ
送信要求をもつ各移動端末が、上記ビジートーン信号に
応じた予約パケット送信制御を行うようにする。尚、無
線区間に応答チャネルを複数用意しておき、移動端末毎
の受信すべき応答チャネルを指定するようにしてもよ
い。
【0011】本発明によれば、伝送チャネルにはタイム
スロットを定義し、各移動端末が、基地局から指定され
た特定のタイムスロットでデータの送受信を行うように
し、予約チャネルに対しては、タイムスロットは設けず
に、データ送信要求をもつ各移動端末が任意のタイミン
グで予約用制御パケットを送信するようにしているた
め、各移動端末における予約用制御パケットの送信動作
が容易となる。
【0012】また、各移動端末が、予約用制御パケット
を伝送チャネルで送信されるデータパケットよりも短い
周期を持つ拡散符号によってスペクトル拡散し、基地局
側では、予約チャネルの信号をマッチドフィルタにより
受信する。この場合、同一拡散符号でスペクトル拡散さ
れた2以上の制御パケットが時間軸上で部分的に重なっ
ていても、各パケット間に拡散符号上の1チップ以上の
タイミングずれがあれば、マッチドフィルタは、受信パ
ケットを識別できるため、複数の移動端末がそれぞれ任
意のタイミングで予約用制御パケットを発生しても、そ
れらが衝突によって受信不能となる可能性は極めて低
い。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明を適用する移動通
信ネットワークの構成の1例を示す。
【0014】1は電話機等の固定端末3を収容した公衆
網、2は、複数の基地局4(4a、4b、…)を収容
し、上記公衆網に接続された移動通信網であり、各基地
局4は、それぞれのサービスエリア(セル)内に位置す
る移動端末5(5a、5b、…)と無線チャネル6で通
信する。尚、無線チャネル上では、データ・音・画像が
混在したマルチメディア情報の通信に適したCDMA方
式のパケット伝送が適用される。
【0015】図2は、本発明による無線通信システムの
送受信プロトコルを示す。
【0016】図2の(A)は、コールセットアップ処理
のプロトコルを示す。コールセットアップ処理には2種
類あり、1つは、無線端末に対してサービスエリア内の
ローカルID(ローカルアドレス)を最初に付与する処
理であり、もう1つは、無線端末に他の送信先端末と通
信するためのリンク番号を付与するための処理である。
上記ローカルIDは、各無線端末に予め与えてある固有
のアドレス番号よりも短縮されたアドレス番号であり、
このローカルIDを使用することによって,パケット長
の短縮が図られる。リンク番号もこれと同様の効果を持
つ。
【0017】コールセットアップ処理の手順は、上述し
たローカルIDの付与、リンク番号付与のどちらにも共
通であり、送信端末が、予約チャネル7を利用して、基
地局にコールセットアップ予約用の制御パケット10a
を送信し、基地局が、応答チャネル8を利用して、送信
端末にコールセットアップ応答用の制御パケット11a
を送信する。上記予約用制御パケット10aには、送信
元を示すアドレス情報が設定されている。また、上記応
答用の制御パケットには、受信動作すべき送信端末アド
レスと、受信動作すべき伝送チャネル9上のタイムスロ
ットが指定されている。これによって、上記応答用制御
パケットで指定された送信端末が、伝送チャネル9上の
指定されたタイムスロットで、基地局が送信した位置登
録情報(ローカルID番号)あるいはリンク情報(リン
ク番号)を含むコールセットアップ用のデータパケット
12aを受信する。なお、制御用パケットに余裕があれ
ば、コールセットアップ用データパケット12aを利用
することなく、コールセットアップ応答用の制御パケッ
ト11aで上記位置登録情報あるいはリンク情報を伝送
することも処理も可能である。
【0018】上記予約、応答、伝送チャネルは、適用す
るPN符号によって選択される。また、基地局による各
伝送チャネル上でのタイムスロットの割当ては、例え
ば、管理テーブルを参照して、空きチャネルの中から、
応答用制御パケットの送出スロット以降で時間的に最も
近い空きスロットを割り当てるように、スケジューリン
グされる。
【0019】図2の(B)は、情報伝送のためのプロト
コルを示す。
【0020】データ送信要求をもつ各送信端末は、予約
用チャネル7を利用して、基地局に予約用制御パケット
10bを送信する。これに応答して、基地局が、応答制
御用チャネル8を利用して送信端末に応答用制御パケッ
ト8bを送信し、送信端末が送信動作に使用すべき伝送
チャネル9とタイムスロットを指定する。予約パケット
を送信した各伝送端末は、自局宛の応答用制御パケット
11bを受信すると、そこで指定された伝送チャネル9
中の特定のタイムスロットを利用して、基地局に情報伝
送用のデータパケット12bを送出する。
【0021】上記データパケット12bは、一旦、基地
局によって受信される。基地局は、上記データパケット
の宛先アドレスを確認し、宛先端末(受信端末)がサー
ビスエリア内に位置する移動端末の場合は、応答チャネ
ル8を利用して、受信端末と受信動作すべき伝送チャネ
ルおよびタイムスロットを指定した制御パケット13を
送信した後、上記指定したタイムスロットで、上記送信
端末からの受信パケット12bを転送動作する。受信端
末は、上記制御パケット13で指定された伝送チャネル
9のタイムスロットで、基地局が転送したデータパケッ
ト14を受信する。
【0022】上述した情報伝送プロトコルによれば、移
動端末から基地局へ向かう上り方向のデータ転送には予
約用の制御パケットを必要としているが、基地局から移
動端末へ向かう下り方向のデータ転送には、予約用の制
御パケットは不要である。基地局は、パイロット信号に
よって、各移動端末に送受信動作における基準タイミン
グを与えており、各移動端末は、基地局からの情報伝送
用のデータパケット14とパイロット信号とを同一の遅
延時間で受信できるため、パイロット信号を参照してい
れば、データパケットの同期捕捉は容易に行える。
【0023】図3は、従来の予約方式の無線通信システ
ムにおけるアクセス制御方式を示す。
【0024】予約方式は、図2で説明したように、情報
伝送用のデータパケットの送信に先立って、予約パケッ
トを送出し、予約が成立してからデータパケットを送信
する方式であり、伝送チャネル9の他に、予約チャネル
7と応答チャネル8とが用意される。チャネルの分割
は、周波数分割(従来技術1参照)あるいは時分割(従
来技術2参照)によって行われる。
【0025】図3では、横軸に時間21を示す。無線端
末が、予約チャネル7で基地局に予約用制御パケットを
送信すると、基地局が、伝送チャネル上でのタイムスロ
ットのスケジューリング24を行い、応答チャネル8を
利用して無線端末に予約結果を示す制御パケットを送信
する。従来の方式によれば、22a、22bで示すよう
に、予約チャネル上で複数の移動端末からの予約パケッ
トが衝突する可能性がある。各位相端末は、予約用制御
用パケットを送出した後、一定時間待っても自分宛の応
答用制御パケットが返って来ない場合、予約チャネル上
で衝突が発生したものと判断し、予約用の制御用パケッ
トを再送動作(23a、23b)する。予約方式のスル
ープットは、上述した予約パケットの衝突に依存して制
限されてしまう。
【0026】図4は、本発明による予約チャネルにCD
MA(Code Division Multiple Access、符号分割多元
接続)によるアクセス制御方式を適用した示す。
【0027】本発明は、予約制御用チャネルをCDMA
方式によってアクセス制御(従来技術3参照)する点
で、従来の予約方式と異なる。図3に示した予約チャネ
ル7において、横軸は時間21、縦軸は送信端末25を
示し、複数の端末からの予約パケットが時間軸上で部分
的に重なって送出された状況を表現している。
【0028】CDMA方式では、送信データの各シンボ
ル(「1」、「0」)を、チャネルに固有のパターンを
もつ複数チップの拡散符号(直交符号またはPN符号)
に置換することによって、スペクトル拡散している。例
えば、直接拡散方式において、複数の送信端末が、同一
のPN(Pseudo Noise、疑似雑音)系列を使用してデー
タをスペクトル拡散し、同一のキャリア周波数でデータ
送信した場合、データの送信タイミングに1チップ以上
の時間的なずれがあれば、受信側では、各送信データを
独立に識別することが可能である。
【0029】本発明では、予約チャネルにCDMA方式
のパケット通信を適用し、複数の移動端末に対して、予
約用の制御パケットを任意のタイミングで送信させる。
複数の端末からの予約制御パケットの送信タイミングが
完全に一致した場合は、パケットが衝突したことになる
が、通常、このような完全一致は稀であり、26(26
a、26b)で示すように、時間的に重なっても、2つ
のパケットに1チップ以上のタイミングのずれがあれ
ば、衝突は回避されたことになり、再送の必要はない。
従って、本発明の方式によれば、従来の予約方式と比較
して、スループットが著しく改善される。
【0030】本発明では、データ送信要求をもつ各移動
端末は、予約チャネルにおいて、任意のタイミングで伝
送チャネルタイムスロットの予約用制御パケットを送信
し、応答チャネルで基地局が送信する応答用制御パケッ
トによって指定された伝送チャネルの指定されたタイム
スロットで、送信データを送出する。データ伝送は、原
則としてタイムスロット単位で行い、送信データが複数
タイムスロットに及ぶ場合は、各タイムスロット毎に予
約を行うが、予約処理を効率課するために、1個の予約
用制御パケットで複数タイムスロットの伝送チャネルを
予約可能にしておき、1個の予約用制御パケットに対し
て、基地局が、1つの応答用制御パケット、またはタイ
ムスロット毎の複数の応答用制御パケットで、複数のタ
イムスロットを割り当てるようにしてもよい。
【0031】本発明において、予約パケットは任意のタ
イミングでの送信を許容するが、応答用の制御パケット
と情報伝送用のデータパケットの送受信は、予め決めら
れた一定長のタイムスロットに同期して行う。応答チャ
ネルと各伝送チャネルを固定長をもつタイムスロットに
分割することにより、各無線端末と基地局での高速同期
を容易にする。すなわち、基地局が、適切な周期をもつ
PN系列を用いたスペクトル拡散によって生成したパイ
ロット信号を共通チャネル(パイロットチャネル)で送
信し続け、各無線端末が、上記パイロット信号をモニタ
ーすることによって同期信号(基準信号)を抽出し、応
答チャネルおよび各伝送チャネルに基地局と同期したタ
イムスロットを設定する。尚、パイロット信号は拡散符
号の同期を目的としているため、伝送情報の内容は何で
も良い。従って、パイロット信号は、専用のパイロット
チャネルを使用する代わりに、例えば、応答用の制御チ
ャネルを利用することも可能である。
【0032】図5は、本発明の移動通信システムで使用
するパケットのフォーマットを示す。
【0033】予約用制御パケットは、図5の(A)に示
すように、先頭から順に、同期獲得のためのプリアンブ
ル31a、パケットの種別(位置登録用、リンク確保
用、情報伝送用)を表す予約種別432b、送信元アド
レス33(位置登録済ならローカルIDを使用)、送信
先アドレス34(リンク確保済ならリンク番号を使
用)、予約したい送信パケット数(タイムスロット数)
35、誤り検出符号であるCRC(Cyclic Redundancy
Check)36aから構成される。なお、送信パケット数
は、位置登録あるいはリンク確保のためのコールセット
アップ処理では不要である。
【0034】応答用制御パケットは、図5の(B)に示
すように、先頭から順に、送信先アドレス34、パケッ
トの種別(位置登録用、リンク確保用、上り情報伝送
用、下り情報伝送用)を表す応答種別32b、割当てた
チャネルの拡散符号を表すPN種別37、割当てた送信
タイミングを表すタイミング情報38、CRC36bか
ら構成される。本発明において、応答用制御パケットで
は、プリアンブルが不要である。これは、各移動端末
(無線端末)が常にパイロット信号をモニターしてお
り、該パイロット信号に基づいて、応答チャネルにおけ
る各タイムスロットの同期をとり、各応答用パケットを
捕捉処理できるからである。情報伝送用のデータパケッ
トは、図5の(C)に示すように、先頭から順に、プリ
アンブル31b、パケット種別(位置登録用、リンク確
保用、上り情報伝送用、下り情報伝送用)32c、送信
元アドレス33(位置登録済ならローカルIDを使
用)、送信先アドレス34(リンク確保済ならリンク番
号を使用)、データ39(情報伝送用チャネルあるいは
応答制御用チャネルのPN符号、送信あるいは受信のタ
イミング、伝送情報)、CRC36cから構成される。
応答用の制御チャネルと情報伝送用のチャネルでは、タ
イムスロット化されているため、パケット種別が異なっ
ても、パケットサイズを固定長に統一しておく必要があ
る。このため、例えば、各パケットの前方部に位置した
アドレス部にダミービットを挿入し、それ以降の各フィ
ールドの開始位置を調節する。なお、下り方向の通信で
は、応答用制御パケットの場合と同様に、プリアンブル
を省略することも可能である。
【0035】図6は、基地局4の概略的な構成を示すブ
ロック図である。
【0036】基地局は、アンテナ41と、CDMA送受
信部50と、パケット制御部90と、基地局と移動通信
網との間に介在する制御装置(BSC43)に接続され
たBSCインターフェース42とからなる。
【0037】図7は、基地局のCDMA送受信部50の
詳細構成を示すブロック図である。
【0038】52、53はそれぞれ受信用、送信用の無
線モジュールであり、ベースバンド信号の変復調と、高
/中間周波での送受信処理を行う。
【0039】基地局が送信する応答用の制御パケット
は、応答チャネル信号線45aを介して符号化回路58
aに入力され、例えば、畳み込み符号等を用いた誤り訂
正のための符号化をした後、乗算器56aにおいて、直
交符号発生器59から出力される応答チャネル用の直交
符号によってスペクトル拡散され、加算器60に入力さ
れる。これと同様に、伝送チャネル対応の複数の信号線
45bに出力された送信データは、符号化回路58bで
符号化され、乗算器56bにおいて各伝送チャネル対応
の直交符号でスペクトル拡散された後、加算器60に供
給される。信号線45cに出力されたパイロット信号
も、符号化回路58cで符号化され、乗算器56cにお
いてパイロットチャネルに固有の直交符号でスペクトル
拡散された後、上記加算器60に供給される。
【0040】上記加算器60の出力は、乗算器56にお
いて、PN発生器57aから出力される各基地局に固有
のPN(ロングコード)でスペクトル拡散された後、上
記送信用の無線モジュール53に供給される。
【0041】一方、受信用の無線モジュール52で受信
処理された信号は、予約チャネル用のマッチドフィルタ
70aと、伝送チャネル用の複数のマッチドフィルタ7
0b〜70b’に入力される。
【0042】予約チャネルの受信パケットは、マッチド
フィルタ70aにおいて、受信信号を予約チャネルに固
有のPNによって逆拡散処理し、パケット分離回路80
において、時間的に重なりのあるパケット同士を分離す
ることによって受信処理される。この場合、図8、図9
で後述するように、逆拡散に適用するPN系列の周期を
マッチドフィルタのタップ数と等しくしておくと、マッ
チドフィルタの出力がそのまま逆拡散処理結果となるた
め、高速同期が可能となる。互いに分離された予約パケ
ットは、復号化回路55aにおいて、例えばビタビ復号
等の誤り訂正を伴った復号処理の後、パケット制御部9
0に供給される。
【0043】伝送チャネルの受信信号は、マッチドフィ
ルタ70b〜70b’において最初の同期捕捉を行な
い、その後は、上記捕捉されたタイミングを起点とし
て、PN発生器57bから各チャネル対応のPN系列を
発生させ、乗算器56〜56’において、受信信号と上
記PN発生器57bから発生させた各チャネル対応のP
N系列と乗算することによって逆拡散を行い、アキュム
レータ54〜54’で1シンボル分の逆拡散結果を累積
し、累積結果を復号化回路55〜55’を介してパケッ
ト制御部90に供給する。
【0044】図8は、マッチドフィルタ70aによる予
約用制御パケットの受信処理を示す。
【0045】図の(A)は、マッチドフィルタの原理図
である。マッチドフィルタは、PN系列のチップ幅に等
しい遅延時間Tをもつ多段接続された複数の遅延素子7
1と、初段の入力タップと各遅延素子の出力タップ毎に
設けられた複数の係数乗算器72とからなり、チップ時
間毎に入力された受信信号が上記各タップ間を遅延時間
T71で伝搬する。そこで、各遅延素子の遅延時間を予
約チャネル用のPN系列のチップ幅と等しくし、PN系
列の周期長(チップ数)とマッチドフィルタのタップ数
とを等しくすれば、入力信号の先頭チップが右端の出力
タップに到達した時点で、タップ出力に1周期分のPN
系列が同時に見えることになる。各タップ出力と、各係
数乗算器72に設定された予約チャネル用の2値のPN
符号(「1」または「−1」)とを乗算し、その総和を
累算器73で求めて相関値として出力すれば、チップ時
間後とに変化する相関値がピーク値になった時点が同期
捕捉時となる。また、この時の出力値が、受信信号を逆
クペクトル拡散して得られる復調値を示している。本発
明では、拡散符号長とマッチドフィルタのタップ数とを
等しくして、マッチドフィルタの出力値が、予約パケッ
トの1ビット分の情報(シンボル符号)となるようにし
ている。また、予約チャネル用のPN系列としショート
コードを適用することによって、マッチドフィルタのタ
ップ数を少なくし、同期補足を容易にしている。
【0046】図12の(B)は、2つの予約パケット
A、Bが時間軸上で部分的に重なって発行された場合を
例にとって、マッチドフィルタ70aによる予約パケッ
トの識別動作を示した図である。累算器73の出力がピ
ーク値を示した時点(同期補足時点)を起点として、P
N周期(シンボル周期)で累算器73に現われるその後
のフィルタ出力信号をグルーピングすると、同一の予約
パケットに属したビットデータ列を再現できる。
【0047】図示した例では、最初に現われたピーク値
75−1を起点として、その後にPN周期75毎に現わ
れる信号値(「1」または「−1」)76−2、76−
3、76−4、……を1つのビットデータグループとし
て集めると、予約パケット(A)76を再現できる。ま
た、上記ビットデータグループと非同期で現われたピー
ク値77−1を起点として、PN周期75毎に現われる
信号値(「1」または「−1」)77−2、77−3、
77−4、……を1つのビットデータグループとして集
めると、予約パケット(B)77を再現できる。これに
よって、時間的に重なったパケットであっても、原理的
には、1チップ以上の位相のずれがあれば、別々のパケ
ットとして識別することが可能となる。
【0048】図9は、パケット分離回路80の構成の1
例を示す。
【0049】マッチドフィルタ70aの出力信号79a
を絶対値回路(ABS)81に入力し、比較器83a
で、上記マッチドフィルタ出力信号79aの絶対値と、
閾値回路82から出力される所定の閾値とを比較する。
絶対値が閾値よりも大きい時、比較器82の出力がオン
(「1」状態)となり、AND回路84aに入力され
る。上記AND回路84aの他の入力信号は、初期状態
においてオフ状態であり、これらが反転して入力されて
いるため、AND回路84aは、上記比較器出力によっ
て開かれ、その出力信号がオン状態(「1」状態)とな
る。AND回路84aのオン出力は、AND回路84b
と84dに入力される。
【0050】上記AND回路84bは、他方の入力端子
にタイマ85aの出力の否定信号が入力される。初期状
態において、上記タイマ85aの出力はオフ(「0」)
状態となっているため、AND回路84aの出力がオン
となった時点で、AND回路84bの出力もオン状態と
なる。上記AND回路84bのオン出力は、タイミング
レジスタ86aにイネーブル信号として入力され、この
とき、PN符号のチップ周期でカウント動作しシンボル
周期で初期値に戻るカウンタ87の値が、上記レジスタ
86aに設定される。尚、カウンタ87の出力値は、図
8の(B)で説明した同期補足時のチップ位置(同期捕
捉タイミング)を示している。
【0051】上記AND回路84bのオン出力は、AN
D回路84bと84dの他方の入力を制御するタイマー
85aを起動させる。上記タイマー85aは、予約パケ
ットの1パケット期間が経過する迄の間、出力をオン状
態に維持し、この期間が経過するまで、上記AND回路
84bを閉じて、上記タイミングレジスタ86aに他の
カウンタ値が設定されるのを防止する。
【0052】タイマー85がタイムアウトする前に、マ
ッチドフィルタから次のピーク値が出力されると、AN
D回路84aから出力されたオン出力は、タイマー85
aの出力で開かれた状態にあるAND回路84dと、次
のタイミングレジスタ86bと対をなすAND回路84
b’を介して、次のタイミングレジスタ86bのイネー
ブル端子に入力される。この結果、タイミングレジスタ
86bにカウンタ87の出力値が設定される。この時、
レジスタ86bと対をなすタイマー85bが起動され、
上述したタイマー85aと同様の動作によって、1パケ
ット期間が経過するまでの間、レジスタ86bへの他の
値の設定を禁止すると共に、次回発生したイネーブル信
号を更に次のレジスタ86cへ入力するよう動作する。
【0053】この実施例では、4つのタイミングレジス
タ86a〜86dを備えているため、以下、同様の動作
の繰返しによって、時間的に重複して発生する複数の予
約パケットのうち、発生順に4個のパケットについて、
同期捕捉タイミングが記憶される。
【0054】タイミングレジスタ86aに設定された同
期捕捉タイミングの値は、比較器83bにおいて、カウ
ンタ87の出力値と比較され、カウンタ値が上記タイミ
ングレジスタ86aに設定された同期捕捉タイミングと
一致する度に、比較器83bの出力がオン状態となる。
上記比較器のオン出力は、タイマ85aがオン状態にあ
る間は開かれた状態にあるAND回路84cを介して、
データレジスタ87aのイネーブル端子に入力される。
この結果、データレジスタ87aには、上記同期捕捉タ
イミングにおけるマッチドフィルタの出力が入力され
る。他のタイミングレジスタ86b〜86dも、上記と
同様に動作し、データレジスタ87b〜87dに予約パ
ケット毎のマッチドフィルタの出力が記憶される。
【0055】上記データレジスタ87a〜87dには、
各予約パケット毎の同期捕捉タイミングに従ってデータ
が入力されるため、クロック発生回路88で生成したビ
ット周期のクロックに同期して、これらのデータレジス
タ87a〜87dの内容を出力レジスタ88a〜88d
に転送し、出力レジスタ88a〜88dから図7に示し
た復号化回路55aに各予約パケットの受信データを転
送する。
【0056】図10は、基地局4のパケット制御部90
の詳細構成を示す。
【0057】パケット制御部90は、ディジタル信号処
理装置(DSP)91を有し、予約チャネルの受信デー
タ(予約パケットの内容)は、上記DSP91の解読ル
ーチン92によって解読された後、上り方向スケジュー
ル制御ルーチン93によって、伝送チャネルとタイムス
ロットの割当て処理(スケジューリング)が行なわれ
る。上記上り方向スケジュール制御ルーチン93で決定
した伝送チャネルとタイムスロットを応答パケット作成
回路97に伝え、応答パケット作成回路97で生成し各
端末宛の応答パケットを応答チャネルで送信することに
よって、各移動端末から基地局への上り方向の伝送パケ
ットを基地局のスケジューリングに従って行わせること
が可能となる。
【0058】各伝送チャネルからの受信データは、信号
線44b〜44b’を介して、各伝送チャネル対応に設
けた受信処理回路96b〜96b’に入力され、データ
パケットとしてBSCインターフェイスに転送される。
一方、下り方向のデータパケットは、一端送信バッファ
99に蓄積された後、DSPの下り方向スケジュール制
御ルーチン95で行ったスケジュールに従って、送信制
御される。すなわち、下り方向スケジュールに応じて、
先ず、応答パケット構造作成回路97で作成した応答パ
ケットを応答チャネルから送出し、その後、上記下り方
向スケジュールで決めた伝送チャネルの所定のタイムス
ロットで、伝送パケット構造作成回路98a〜98a’
で生成したデータパケットを送出する。
【0059】なお、本実施例では、伝送チャネルがビジ
ー状態にあるときに移動端末からの予約パケットの発行
を抑制するために、予約チャネルで受信された予約パケ
ットの数と、上り方向スケジュール制御ルーチン93が
把握している伝送チャネルの利用状態情報とに応じて、
DSP91のビジートーン値計算ルーチン94がビジー
トーン情報を生成し、これを応答チャネル45aで各移
動端末に通知する。
【0060】図11は、移動端末(無線端末)5の構成
を示すブロック図である。
【0061】移動端末は、アンテナ100と、上記アン
テナに接続されたCDMA送受信部110と、上記CD
MA送受信部110に接続されたパケット制御部130
と、上記パケット制御部130に接続されたデータ処理
装置とからなる。データ処理装置は、マイクロプロセッ
サ(MPU)101と、データ及びプログラムを貯蔵す
るためのメモリ102と、内部バスにI/Oインターフ
ェイス103を介して接続された複数の入出力装置から
なる。入出力装置としては、例えば、カメラ104a、
スピーカ104b、ディスプレイ104c、キーボード
104d等がある。
【0062】図12は、移動端末のCDMA送受信部1
10の詳細構成を示す。
【0063】112、113は、ベースバンド信号の変
復調と高/中間周波での受信処理および送信処理を行う
無線モジュールである。
【0064】送信回路では、予約チャネルと伝送チャネ
ルの各々において、符号化回路120a、120bで送
信パケットの誤り訂正の符号化を行なった後、PN発生
器121a、121bで発生させた各チャネルに固有の
PN系列を用いて、乗算器114a、114bで送信パ
ケットを拡散処理し、送信用無線モジュール113に送
りこむ。このとき、伝送チャネルでの拡散処理は、PN
発生器119から発生させた基準タイミング105cに
同期して行う。
【0065】一方、受信回路では、受信用無線モジュー
ル112から出力された受信信号を乗算器114cに入
力し、PN発生器119で発生させた基地局に固有のP
N符号を用いてスペクトル逆拡散する。乗算器114c
の出力は、応答チャネル、伝送チャネル、パイロットチ
ャネル対応の設けた乗算器114d、114e、114
fに入力され、直交符号発生器117で発生させた各チ
ャネルに固有の直交符号によって逆拡散される。応答チ
ャネルと伝送チャネルでは、直交符号で逆拡散した信号
を、それぞれ累算器115d、115eを介して、復号
化回路116d、116eに入力し、誤り訂正の復号化
された信号を信号線105d、105eを介してパケッ
ト制御部130に転送する。パイロットチャネルでは、
直交符号で逆拡散したパイロット信号を累算器115f
を介してDLL(Delay LockedLoop)回路118に入力
し、同期追跡する。PN発生器119は、上記DDL回
路118の出力に同期してPN系列を発生させる。ま
た、復号化回路116d、116eは、累算器115f
から出力されるパイロット信号に同期して動作させる。
【0066】図13は、移動端末のパケット制御部13
0の構成の1例を示す。
【0067】応答チャネルの復号データは、DSP13
1のモニタリングルーチン132で解読され、応答パケ
ットの内容は、上り方向スケジュール制御ルーチン13
4と下り方向スケジュール制御ルーチン135に供給さ
れ、応答チャネルで受信されたビジートーン信号は、ビ
ジートーン計算ルーチン133に供給される。
【0068】下り方向の伝送チャネルでのパケット受信
処理回路136は、下り方向スケジュール制御ルーチン
135の出力と基準タイミング信号105cによって制
御される。送信データは、送信バッファ138に一時的
に蓄積され、上り方向スケジュール制御ルーチン134
からの制御信号に従って、伝送パケット構造作成回路1
39に入力され、伝送チャネルへのデータパケットの送
出が行なわれる。
【0069】上り方向スケジュール制御ルーチン134
は、応答パケットの内容に従って、伝送パケットを送出
すべき伝送チャネルの指定信号106を発生し、基地局
が指定したタイムスロットのタイミングで、伝送パケッ
ト構造作成回路139を起動する。PN発生器121b
は、上記伝送チャネルの指定信号106で指定されたチ
ャネルのPN符号を発生する。
【0070】また、ビジートーン値計算ルーチン133
は、応答チャネルで受信されるビジートーン信号からビ
ジートーンの値を計算し、トラフィックの状況情報を上
り方向スケジュール制御ルーチン134に通知する。上
り方向スケジュール制御ルーチン134は、トラフィッ
クの状況に応じて予約パケットの発生を制御し、送信バ
ッファに送信データがある時、基地局から予約パケット
の抑制指示がなければ、任意のタイミングで予約パケッ
ト構造作成回路137を起動し、予約パケットの送信を
指示する。伝送パケットの送信処理も、基準タイミング
105cに同期したタイムスロットで行なわれる。
【0071】上述したように、本発明では、予約チャネ
ルにCDMA方式を適用することによって、各移動端末
に予約用制御パケットの送信を任意のタイミングで行わ
せた場合でも、パケット衝突による再送の可能性を低減
できるようになった。しかしながら、時間的な重なりを
もって複数のパケットが発生されると、パケット信号は
互いに雑音として影響し合うため、同時に発生するパケ
ットの量が多くなると、パケット信号の全てが雑音に埋
もれてしまい、受信側で識別できなくなるという問題が
ある。
【0072】予約用制御チャネル、応答用制御チャネ
ル、および複数の情報伝送用チャネルからなる本発明の
移動通信システムにおいて、応答用の制御パケットとデ
ータパケットの総量は基地局で制御することができる
が、予約用制御パケットは、各移動端末が自律的に発行
するため、基地局で直接的に制御することはできない。
このパケット総量規制の問題を解決するため、本発明の
1実施例では、基地局がトラフィックの状況を示すビジ
ートーン信号を発生し、各移動端末が、上記ビジートー
ン信号を参照して予約用制御パケットの送出を制御する
ようにしている。ビジートーン信号は、ビジートーン専
用のチャネルで送信してもよいが、下り方向の制御チャ
ネルである応答用制御チャネルにおいて周期的に現われ
る空き時間帯を利用してもよい。
【0073】図14は、応答用制御チャネルの空き時間
帯を利用してビジートーン信号を送信する制御方式を示
した図である。
【0074】図において、「t−1」、「t」、「t+
1」は応答用制御チャネルにおけるタイムスロット番号
であり、143は上記応答用制御チャネルにおける空き
時間帯で送信されるビジートーン信号を示す。また、1
48は予約用制御パケット、R(t)はタイムスロット
tで移動端末が送信した予約用制御パケットの個数、R
(t)’はタイムスロットtにおける予約用制御パケッ
トの送信要求個数、149は情報伝送用のデータパケッ
ト、I(t)はタイムスロットtで発生したデータパケ
ットの個数、Tは同時送信を許容できる局の数(同時許
容パケット数)、P(t)は予約用制御パケットの送出
確率を示す。ここで、R(t)’とR(t)は、情報伝
送用のデータパケットの長さで規格化した個数とする。
【0075】最初に、次式(1)を仮定する。
【0076】
【数1】
【0077】この式は、以下のように導出される。先
ず、タイムスロット「t」におけるサービスエリア内の
全移動端末の予約用制御パケットの数R(t)’と、1
つ前のタイムスロット「t−1」における予約制御用パ
ケットの数R(t−1)’とが等しいと見積る。
【0078】R(t−1)’を基地局が把握している予
約制御用パケット数R(t−1)を用いて書き直せば、
式(1)の右辺に等しくなる。以下、R(t)’を式
(1)から推定し、もし、通信パケットの総量が、許容
値Tを越え、式(2)
【0079】
【数2】
【0080】と推定された場合、送出確率P(t)が式
(3)に従うようにビジートーン制御し、各移動端末か
ら実際に送出される予約用制御パケットの量を抑制する
ことによって、予約用制御パケット数と情報伝送用のデ
ータパケット数との和を許容値Tと同程度にする。
【0081】
【数3】
【0082】ここで、送出する予約制御用パケット数は
確率的に決まるため、マージンを見込んでTを少なめに
設定しておくことを考慮する必要がある。一方、式
(4)
【0083】
【数4】
【0084】の関係にある場合は、送出確率P(t)
は、式(5)に従うものとする。
【0085】
【数5】
【0086】つまり、送出要求した予約制御用パケット
を全部送出する。式(3)あるいは式(4)の送出確率
が、ビジートーン情報となる。
【0087】応答用制御チャネルは、図2で示したよう
に、パイロット信号に基づいて、情報伝送チャネルにお
けるデータパケット長に対応させたタイムスロット化を
行っている。ここで、応答用制御パケット長は、データ
パケット長よりも短く設定するものとし、パイロット信
号に基づいて設定した各タイムスロットを応答パケット
長に合わせて更に細分化すると、例えば、タイムスロッ
ト長(データパケット長)を512ビット、応答パケッ
ト長を42ビットとした場合、1タイムスロット中に応
答パケット用のサブスロットを12個設定でき、最後に
8ビット分の空き時間帯ができる。図14のビジートー
ン143は、このようにして得られる空き時間帯を利用
し、情報伝送用チャネルの1スロット分の間隔で周期的
に送信される。
【0088】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、予約型パケットアクセス制御方式の移動通信システ
ムにCDMAを適用することによって、各移動端末に予
約用制御パケットを任意のタイミングで送信させた場合
でも、衝突による再送信発生の可能性を低減し、スルー
プットの向上を図ったものである。
【0089】本発明によれば、例えば、予約用制御パケ
ットに短い拡散符号を適用し、基地局側にマッチドフィ
ルタにより同期捕捉を行わせることによって、複数の移
動端末が互いに非同期で予約用制御パケットを送信した
場合でも、基地局側で各予約パケットを高速に識別可能
としている。また、各パケットに設定する端末アドレス
情報に、本来のアドレス番号よりも短縮されたローカル
アドレス(自アドレス)、またはリンク番号(送信先ア
ドレス)を使用することによって伝送効率を向上でき
る。さらに、各端末装置に、基地局からのビジートーン
信号に応じて予約用制御パケットの送信を制御させた場
合、同時通信パケット量が過多になるのを回避し、良好
な通信を保証することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する移動通信ネットワークの構成
の1例を示す図。
【図2】本発明の無線通信システムにおける送受信プロ
トコルを説明するための図。
【図3】従来の無線通信システムにおけるチャネルアク
セス制御方式を説明するための図。
【図4】CDMA方式を適用した本発明の無線通信シス
テムにおけるチャネルアクセス制御方式を説明するため
の図。
【図5】本発明の移動通信システムで使用するパケット
フォーマットを示す図。
【図6】基地局の構成を示すブロック図。
【図7】基地局のCDMA送受信部50の構成を示すブ
ロック図。
【図8】マッチドフィルタ70の構成と予約用制御パケ
ットの受信処理を示す図。
【図9】パケット分離回路80の構成を示す図。
【図10】基地局のパケット制御部90の構成を示す
図。
【図11】移動端末の構成を示すブロック図。
【図12】移動端末のCDMA送受信部110の構成を
示す図。
【図13】移動端末のパケット制御部130の構成を示
す図。
【図14】ビジートーン制御を説明するための図。
【符号の説明】
1…公衆網、2…移動通信網、4…基地局、5…移動端
末、7…予約チャネル、8…応答チャネル、9…伝送チ
ャネル、41、100…アンテナ、50、110…CD
MA送受信部、90、130…パケット制御部、42…
BSCインタフェース、101…MPU、102…メモ
リ、103…入出力インタフェース、55、116…復
号器、57、121…PN発生器、118…DLL、5
8、120…符号化器、70…マッチドフィルタ、83
…比較器、84…AND回路、85…タイマー、86…
レジスタ、87…カウンタ、88…クロック。
フロントページの続き (72)発明者 矢野 隆 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 土居 信数 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 Fターム(参考) 5K022 EE02 EE11 EE21 5K028 AA11 BB06 CC05 DD01 DD02 HH02 LL45 RR01 5K067 BB21 CC10 DD23 DD24 EE02 EE10 EE64 EE71 GG01 GG11 JJ13 JJ18 JJ73

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基地局と複数の移動端末との間の無線通信
    区間に、移動端末から基地局へ向かう上り方向のデータ
    パケットおよび基地局から移動端末へ向かう下り方向の
    データパケットの送信に使用する複数の伝送チャネル
    と、移動端末から基地局に伝送チャネル割当て要求を示
    す予約用制御パケットを送信するために使用される予約
    チャネルと、基地局から移動端末に対してデータ送受信
    すべき伝送チャネルを示す応答用制御パケットを送信す
    るために使用される応答チャネルとを設け、上記予約、
    応答および伝送の各チャネルにそれぞれ固有の拡散符号
    による符号分割多元接続(CDMA)方式を適用した移
    動通信システムであって、 データ送信要求をもつ移動端末が、任意のタイミングで
    上記予約チャネルに予約用制御パケットを送信すること
    により,伝送チャネル上のタイムスロットの割り当てを
    要求し,基地局から上記応答チャネルに送信した応答用
    制御パケットによって、上記タイムスロットの割り当て
    を許可し、 各移動端末が、割り当てられたタイムスロットでデータ
    パケットの送受信を行い,上記基地局が、サービスエリ
    ア内のトラフィックの状況に応じたビジートーン情報を
    上記応答用制御チャネルまたはビジートーン専用のチャ
    ネルを通して定期的に送信するための手段を有し、デー
    タ送信要求をもつ各移動端末が、上記ビジートーン情報
    に基づいて予約用制御パケットの送信を制御することを
    特徴とする移動通信システム。
  2. 【請求項2】上記基地局が、過去一定期間に受信した予
    約用制御パケットの数に基づいて、次の一定期間に発生
    する予約用制御パケット数を推定するための手段を有
    し、上記推定値と次の一定期間に伝送が予定されている
    パケット数とに基づいて上記ビジートーン情報を生成す
    ることを特徴とする請求項1に記載の移動通信システ
    ム。
  3. 【請求項3】拡散符号による符号分割多元接続(CDM
    A)方式が適用される予約チャネルにより予約パケット
    を基地局へ送信することにより、上記基地局との間に設
    けられた,拡散符号によるCDMA方式が適用される伝
    送チャネルに定義されているタイムスロットの割り当て
    を要求し,割り当てられた上記伝送チャネル上のタイム
    スロットによりパケット通信を行い,上記基地局が作成
    するサービスエリア内のトラフィックの状況に応じたビ
    ジートーン情報を,上記基地局より受信し、上記ビジー
    トーン情報に基づいて予約用制御パケットの送信を制御
    する端末。
  4. 【請求項4】拡散符号による符号分割多元接続(CDM
    A)方式が適用される予約チャネルにおいて端末から送
    信される予約パケットにより,該端末から拡散符号によ
    るCDMA方式が適用される伝送チャネルに定義されて
    いるタイムスロットの割り当ての要求を受け付け,上記
    予約パケットに対する応答を端末に送信し,その後,上
    記伝送チャネル上に割り当てたタイムスロットにより,
    上記端末とデータパケット通信を行い,サービスエリア
    内のトラフィックの状況に応じたビジートーン情報を作
    成し,上記端末に送信する基地局。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005046282A1 (ja) * 2003-11-07 2005-05-19 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha 移動局、通信システム、通信制御方法

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