JP2002026357A

JP2002026357A - 遮光・調光機能付太陽光発電システム

Info

Publication number: JP2002026357A
Application number: JP2000207323A
Authority: JP
Inventors: Mitsuo Harada; 光夫原田; Hidemitsu Otsuka; 秀光大塚; Kazuo Kinoshita; 和夫木下; Masaru Kojima; 勝児嶋
Original assignee: Ebara Corp
Current assignee: Ebara Corp
Priority date: 2000-07-07
Filing date: 2000-07-07
Publication date: 2002-01-25

Abstract

(57)【要約】【課題】従来の温室やアトリウム等の遮光・調光装置
では未利用であった余剰の太陽光を用いて発電を行い、
太陽エネルギーの利用効率を向上させ、更に太陽電池を
建物内に設置することにより、構造の軽量化を図り、太
陽光発電システムの設置コストの低減を図ることができ
る遮光・調光機能付太陽光発電システムを提供する。【解決手段】採光部分１６を有し太陽光を内部に採光
するように構成した建物内の採光部分１６の直下に、薄
型軽量太陽電池モジュール１０を配設するか又は複数の
該薄型軽量太陽電池モジュール１０を配設した構成の太
陽電池アレイ１５を設け、建物内への採光は太陽電池モ
ジュール１０の太陽電池セルと太陽電池セルの間及び／
又は太陽電池アレイ１５の太陽電池モジュール１０と太
陽電池モジュール１０の間から行うようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、建物の採光部分
（天井窓等）から室内に入射する太陽光を部分的に太陽
電池セルで遮光することにより、室内で必要とされる光
量を確保しつつ、太陽電池セルで太陽光発電を行う遮光
・調光機能付太陽光発電システムに関し、例えば、植物
栽培温室等の農業分野の他、ホールやアトリウム等の建
物室内への採光量制御と遮光した太陽光を発電に利用す
る遮光・調光機能付太陽光発電システムに関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】従来、温室やアトリウムでの室内への太
陽光の光量調整は遮光カーテンやブラインドによって行
われ、余剰な太陽光は利用されずにいた。一方、太陽電
池が実用化されてから久しいが、未だ導入が進んでいな
いのが現状である。その原因の一つとしては、太陽光の
エネルギー密度が低く大面積が必要になる他、屋外設置
のため表面を強風や雹害対策として強化ガラスで覆う等
の構造強化が必要であり、その構造及び重量がイニシャ
ルコストを上昇させることが上げられる。

【０００３】図１は上記屋外設置用の太陽光発電装置に
用いる太陽電池モジュールの構造例を示す図である。図
示するように、太陽電池モジュール１は複数枚（図では
２枚）の太陽電池セル１、１を並設し、合成樹脂材から
なる充填材２で覆い太陽電池モジュール体３を構成し、
該太陽電池モジュール体３の表面に強化ガラス４、裏面
に合成樹脂材からなるバックカバー５を配置し、縁部の
表裏面にシーリング材６、６を介在させてアルミニウム
材等からなるフレーム７で把持・締結した構造である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の点に
鑑みてなされたもので、従来の温室やアトリウム等の遮
光・調光装置では未利用であった余剰の太陽光を用いて
発電を行い、太陽エネルギーの利用効率を向上させ、発
電した電気を設備へ供給すると共に、地球環境保全にも
貢献できる遮光・調光機能付太陽光発電システムを提供
することを目的とする。

【０００５】また、従来屋外に設置して使用している太
陽電池を建物内に設置することにより、太陽電池モジュ
ールを保護するために使用されていた強化ガラスや架台
を無くし、構造の軽量化を図り、太陽光発電システムの
設置コストの低減を図ることができる遮光・調光機能付
太陽光発電システムを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項１に記載の発明は、採光部分を有し太陽光を内部
に採光するように構成した建物内の該採光部分の直下
に、複数枚の太陽電池セルを並設し透明な合成樹脂で被
覆してなる薄型軽量太陽電池モジュールを配設するか又
は複数の該薄型軽量太陽電池モジュールを配設した構成
の太陽電池アレイを設け、建物内への採光は太陽電池モ
ジュールの太陽電池セルと太陽電池セルの間及び／又は
前記太陽電池アレイの太陽電池モジュールと太陽電池モ
ジュールの間から行うようにしたことを特徴とする遮光
・調光機能付太陽光発電システムにある。

【０００７】上記のように複数枚の太陽電池セルを並設
し透明な合成樹脂で被覆してなる薄型軽量太陽電池モジ
ュール又は該薄型軽量太陽電池モジュールを有する太陽
電池アレイを建物内の採光部分の直下に設けるので、建
物内の採光部分は強風や雹害等に対する構造となってい
るから、太陽電池モジュール又は太陽電池アレイ自体に
はこれらの対策を施すことなく薄型軽量とすることがで
きる。従って、太陽光発電システム設置のイニシャルコ
ストを下げることができる。

【０００８】また、太陽電池モジュールの太陽電池セル
と太陽電池セルの間及び／又は太陽電池アレイの太陽電
池モジュールと太陽電池モジュールの間を通して建物内
への採光を行なうので、太陽電池セルと太陽電池セルの
間隔、太陽電池モジュールと太陽電池モジュールの間隔
を調整することにより、採光量を調整することができ
る。

【０００９】また、請求項２に記載の発明は、請求項１
に記載の遮光・調光機能付太陽光発電システムにおい
て、太陽電池モジュールに両面発電可能な太陽電池セル
を用い、該太陽電池モジュールは屋外から入射する太陽
光の他、屋内で反射・散乱した光でも発電できるように
構成したことを特徴とする。

【００１０】上記のように、太陽電池モジュールに両面
発電可能な太陽電池セルを用いことにより、屋外から入
射する太陽光の他、屋内の壁や床面で反射・散乱した光
も発電に利用することができ、太陽光を更に有効に利用
できる。

【００１１】また、請求項３に記載の発明は、請求項１
又は２に記載の遮光・調光機能付太陽光発電システムに
おいて、太陽電池モジュール又は太陽電池アレイをシー
ト状に構成し、シート状に構成した太陽電池モジュール
又は太陽電池アレイの全部又は一部を収納できる収納機
構を設け、建物内への採光量を調整できるように構成し
たことを特徴とする

【００１２】上記のように太陽電池モジュール又は太陽
電池アレイの全部又は一部を収納できる収納機構を設
け、建物内への採光量を調整できるように構成したの
で、例えば夏季の太陽光の強い時期は太陽電池モジュー
ル又は太陽電池アレイの敷設する範囲を広げ、採光量を
小さくし、冬季の太陽光が弱いときには太陽電池モジュ
ール又は太陽電池アレイを収納し、採光量を多くすると
いうように季節毎の採光量の調整等が容易にできる。

【００１３】請求項４に記載の発明は、請求項１又は２
又は３に記載の遮光・調光機能付太陽光発電システムに
おいて、収納機構はシート状に形成された太陽電池アレ
イを巻き取ることができる巻取機構であり、太陽電池ア
レイは該巻取機構で巻き取った際、巻取体に厚みむらが
発生しないように太陽電池モジュールを配置しているこ
とを特徴とする。

【００１４】請求項５に記載の発明は、請求項１又は２
又は３に記載の遮光・調光機能付太陽光発電システムに
おいて、太陽電池アレイは太陽電池モジュールと太陽光
透過部分が屈曲自在に接続配列された展開・収縮自在の
蛇腹式又は太陽電池モジュールと太陽光透過部分が配置
されてなる複数のサブアレイがスライドして展開し収納
される展開・収納自在のスライド式の太陽電池アレイで
あり、収納機構は蛇腹式又はスライド式の太陽電池アレ
イを展開・収縮又は展開・収納させる駆動機構を具備す
ることを特徴とする。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態例を図
面に基いて説明する。図２は本発明に遮光・調光機能付
太陽光発電システムに用いる太陽電池モジュールの断面
構成例を示す図である。太陽電池モジュール１０は複数
枚（図では２枚）の太陽電池セル１１、１１を透明な合
成樹脂材からなるトップシート１２及びバックシート１
３でサンドイッチ状に覆った構成である。なお、１４は
合成樹脂材からなる充填材（接着剤）である。ここで、
太陽電池セル１１、トップシート１２及びバックシート
１３は薄いので太陽電池モジュール１０は薄くて軽い薄
型軽量構造となる。

【００１６】太陽電池モジュール１０を図３に示すよう
に複数個（図では３個）配列して太陽電池アレイ１５を
構成する。このように太陽電池モジュール１０を複数個
配列して構成した太陽電池アレイ１５を図４に示すよう
に、温室又はアトリウム等の室内に太陽光を採り入れる
構造の建物内の該採光部分（天窓ガラス等）１６の直下
に展開して配置する。これにより屋外から入射した太陽
光の内、太陽電池アレイ１５の太陽電池セル１１に当る
太陽光Ｌ１は発電に使用され、室内に届かない。太陽電
池アレイ１５の太陽電池セル１１のない部分を透過して
太陽光Ｌ２は室内に達する。

【００１７】太陽電池モジュール１０は室内への採光を
考慮して、太陽電池セル１１と太陽電池セル１１に間隔
を設けこの間を通して太陽光を室内に導くようにする
か、太陽電池セル１１自体に穴を設け、該穴を通して太
陽光を室内に導くようにする方法もあるが、太陽電池モ
ジュール１０の製造コストを抑えるために、太陽電池セ
ル１１を分散又は加工することなく、太陽電池モジュー
ル１０を図５示すように配列して太陽電池アレイ１５を
構成するのがよい。即ち、図５に示す太陽電池アレイ１
５は複数個（図では４個）の太陽電池モジュール１０か
らなる太陽電池モジュール列１７を複数本（図では４
本）配列している。そして１列の太陽電池モジュール列
１７は個々の太陽電池モジュール１０を幅寸法分だけず
らして直列に配列して構成されている。

【００１８】太陽電池アレイ１５を上記のように構成す
ることにより、太陽電池モジュール１０の存在しないト
ップシート１２とバックシート１３の積層部である太陽
光透過部分３３を通して太陽光を室内に導くことができ
ると共に、太陽電池モジュール１０が太陽電池アレイ１
５に均一に分布することになるから、後述のように太陽
電池アレイ１５を巻き取った際、巻取体の厚さは均一と
なる。

【００１９】従来の太陽電池モジュールは、図１に示す
ように屋外設置を基本とし、強風や雹害対策として表面
を強化ガラス４で覆い，側部はアルミ材等のフレーム６
で補強するなどの構造となっている。本発明に係る太陽
光発電システムに用いる太陽電池モジュール１０は上記
のように、室内に設置するため強風や雹害等を考慮する
ことなく、また建築構造物部材としても使用しないた
め、太陽電池モジュールに求められる強度は低くて済
む。従って、従来型の太陽電池モジュール１に比較し、
重量の大半を占めるフレーム６及び表面の強化ガラス４
を使用せず、薄型軽量構造とすることができ、太陽光発
電システム設置コストと設置に伴う建築構造への強度
的、コスト的負担を減らすことができる。

【００２０】上記薄型軽量構造の太陽電池モジュール１
０に求められる性能は、太陽電池セル１１の保護と軽量
性の両立である。従って、図２示すように、表面裏面の
保護用に合成樹脂材のトップシート１２とバックシート
１３でサンドイッチ状に覆った構造とし、地震時等の荷
重には柔軟性で対応する。

【００２１】太陽電池アレイ１５の太陽電池モジュール
１０に両面発電用太陽電池セル（例えば、薄膜型結晶Ｓ
ｉセル）を用い、この太陽電池アレイ１５を図６に示す
ように、温室又はアトリウム等の室内に太陽光を豊富に
採り入れるようにした構造の建物内の採光部分（天窓ガ
ラス等）１６の直下に配置する。これにより屋外から太
陽電池セル１１に入射する太陽光Ｌ１の他、太陽電池ア
レイ１５の太陽電池セル１１のない部分を透過して室内
に到達した太陽光Ｌ２が室内の壁面で反射及び散乱した
光Ｌ３、床面１８で反射した光Ｌ４も発電に利用され
る。

【００２２】上記のような薄型軽量構造の太陽電池モジ
ュール１０及び太陽電池アレイ１５、更には太陽電池セ
ル１１にはある程度の弾性が要求される。従って、太陽
電池モジュール１０に使用される太陽電池セルは、薄膜
型結晶Ｓｉ、アモルファスＳｉ、ＣＩＳ、Ｃｄ−Ｔｅ等
が考えられるが、限られた面積で発電することを考慮す
ると、ここではある程度の弾力性を有し、比較的高い発
電効率が得られる薄膜型結晶Ｓｉを用いた太陽電池セル
が最適である。

【００２３】太陽電池アレイ１５は、冬季等の低日射時
に必要な照度を確保するために収納式として照度の調整
が可能な構造とするが、薄型軽量構造の太陽電池モジュ
ールを使用するため次のような特徴がある。収納に必
要とする駆動力が少ない。収納スペースが少なくて済
む。薄型軽量構造のため、建物の構造部分に対する負
担が小さい。レトロフィットが可能である。太陽電池
アレイ１５の収納機構としては下記のようなものがあ
る。

【００２４】図７乃至図９は太陽電池アレイを展開巻取
り収納する展開・巻取式収納機構の構成を示す図で、図
７は太陽電池アレイを架台上全面に広げた状態を、図８
は太陽電池アレイを巻取機構に巻き取った状態を、図９
は巻取機構の概略構成を示す図である。巻取式展開・収
納機構は支柱２２、２２で支持され所定の角度で傾斜し
平行に配置された２本のガイドレール２１、２１を有す
る架台２０を具備し、該架台２０の一端に太陽電池アレ
イ１５を巻き取る巻取機構２３が設けられている。

【００２５】巻取機構２３は巻取ローラ２４を有し、該
巻取ローラ２４の回転軸の一端にはスプロケットホイー
ル２６が固着され、該スプロケットホイール２６はモー
タ等を有する駆動装置２５により、駆動ベルト２７を介
して回転駆動されるようになっている。巻取ローラ２４
に太陽電池アレイ１５の一端を固着し、巻取ローラ２４
を回転させることにより、太陽電池アレイ１５は巻き取
られるようになっている。この時太陽電池アレイ１５の
巻取り体が嵩張らないように効率的に収納するため、図
９に示すように、巻取ローラ２４と同調するチェーン
（又はベルト、ワイヤー）２８を設け、該チェーン２８
に太陽電池アレイ１５の他端を固着している。

【００２６】チェーン２８は巻取ローラ２４の回転軸の
一端に固着されたスプロケットホイール２９と架台２０
の巻取ローラ２４の反対側の端部に設けられたスプロケ
ットホイール３０に懸架され、巻取ローラ２４の回転に
同調して回転するようになっている。なお、３１はチェ
ーン２８の張力を与えこの張力を調整する張力調整装
置、３２はチェーン２８の弛み防止する弛防止部材であ
る。

【００２７】巻取ローラ２４を正逆転させることによ
り、太陽電池アレイ１５は巻取ローラ２４に巻き取ら
れ、架台２０上に展開される。この時、太陽電池アレイ
１５は図５に示すように、太陽電池モジュール１０が均
一に分布された構成ものであるから、太陽電池アレイ１
５の巻取体の厚さは均一となる。従って、巻取ローラ２
４に巻取り該巻取ローラ２４から巻戻す簡単な構成の巻
取機構２３で巻取収納が可能で、且つ太陽電池アレイ１
５の巻取体もコンパクトなものとなる。なお、４０は駆
動装置２５を制御するコントロールボックスである。

【００２８】図１０乃至図１１は蛇腹式の太陽電池アレ
イ１５を展開収納する展開・収納機構構成例を示す図
で、図１０は太陽電池アレイを架台上に広げた状態、図
１１は太陽電池アレイを架台上に収納した状態を示す。
太陽電池アレイ１５は太陽電池モジュール１０と太陽光
透過部分（空白若しくは透明樹脂材）３３が交互に接合
配置された構成で、その接合部は図１２に示すように屈
曲自在な屈曲部３４となっており、該屈曲部３４には強
化ロッド３５が設けられている。太陽電池アレイ１５を
収縮した際、下方に位置する屈曲部３４の両端部にはガ
イドレール２１を転動するガイドローラ３７が設けられ
ている。太陽電池アレイ１５の展開・収納はガイドレー
ル２１に沿って行われる。

【００２９】太陽電池アレイ１５の展開長が短い場合
は、上記強化ロッド３５を省略してもよい。また、展開
長さが長い場合は、太陽電池アレイ１５の両側部にパン
タグラフ（図示を省略）を配置し、強化ロッド３５の両
端を該パンタグラフに支持させてもよい。太陽電池アレ
イ１５を展開・収納するための展開・収納駆動機構は、
図９に示す巻取機構の巻取ローラ２４を除いたものと略
同じ構成であり、太陽電池アレイ１５の両端側部をチェ
ーン２８に取り付けることにより、駆動装置でスプロケ
ットホイールを正転させることにより、太陽電池アレイ
１５を架台２０の一端に収納させ、逆転させることによ
り、架台２０上に展開させることができる。

【００３０】図１３は蛇腹式太陽電池アレイの他の平面
構成例を示す図である。この蛇腹式太陽電池アレイ１５
は略同じ幅寸法の太陽電池モジュール１０と太陽光透過
部分３３と中間連結部材３６とからなり、太陽電池モジ
ュール１０、中間連結部材３６、太陽光透過部分３３、
中間連結部材３６というように、太陽電池モジュール１
０と太陽光透過部分３３の間に中間連結部材３６を挟ん
で交互に配置した構成である。太陽電池モジュール１０
と中間連結部３６の接合部及び太陽光透過部分３３と中
間連結部３６の接合部は図１２に示すように、屈曲自在
な屈曲部３４となっており、該屈曲部３４には強化ロッ
ド３５が設けられている。

【００３１】上記構成の蛇腹式太陽電池アレイ１５は、
収納時に太陽電池モジュール１０に仰角がつくので、太
陽高度の低い朝夕の発電効率を高めるのに効果がある。

【００３２】図１４及び図１５はスライド式の太陽電池
アレイを展開収納する展開・収納機構の構成例を示す図
で、図１４は太陽電池アレイを構成する複数のサブアレ
イ体を架台上に広げた状態、図１５は該複数のサブアレ
イ体を架台上に収納した状態を示す。図示するように、
太陽電池アレイ１５は複数（図では４）のサブアレイ体
１５−１からなり、サブアレイ体１５−１には太陽電池
モジュール１０と太陽光透過部分３３が配置され、図１
４に示すように複数のサブアレイ体１５−１を架台２０
上に展開（広げた）状態で、太陽電池モジュール１０と
太陽光透過部分３３が交互に配列されるようになってい
る。

【００３３】太陽電池アレイ１５を構成する複数のサブ
アレイ体１５−１はガイドレール２１上を移動するよう
になっており、その駆動機構は、図９に示す巻取機構の
巻取ローラ２４を除いたものと略同じ構成である。

【００３４】

【発明の効果】以上説明したように、各請求項に記載の
発明によれば下記のような優れた効果が得られる。

【００３５】請求項１に記載の発明によれば、複数枚の
太陽電池セルを並設し透明な合成樹脂で被覆してなる太
陽電池モジュール又は該太陽電池アレイを建物内の採光
部分の直下に配置するので、建物内の採光部分は強風や
雹害等に対する構造となっているから、太陽電池モジュ
ール又は太陽電池アレイ自体は薄型軽量構造とすること
ができ、設置のイニシャルコストの安価な遮光・調光機
能付太陽光発電システムを提供できる。

【００３６】また、太陽電池モジュールの太陽電池セル
と太陽電池セルの間及び／又は太陽電池アレイの太陽電
池モジュールと太陽電池モジュールの間を通して建物内
へ採光するので、太陽電池セルと太陽電池セルの間隔、
太陽電池モジュールと太陽電池モジュールの間隔を調整
することにより、採光量を調整することができる。

【００３７】また、請求項２に記載の発明によれば、太
陽電池モジュールに両面発電可能な太陽電池セルを用い
ことにより、屋外から入射する太陽光の他、屋内で反射
・散乱した光でも発電に利用することができ、太陽光を
有効に利用できる遮光・調光機能付太陽光発電システム
を提供できる。

【００３８】また、請求項３に記載の発明によれば、太
陽電池モジュール又は太陽電池アレイの全部又は一部を
収納できる収納機構を設け、建物内への採光量を調整で
きるように構成したので、例えば夏季の太陽光の強い時
期は太陽電池モジュール又は太陽電池アレイの敷設する
範囲を広げ、採光量を小さくし、冬季の太陽光が弱いと
きには太陽電池モジュール又は太陽電池アレイを収納
し、採光量を多くするというように季節毎の採光量の調
整等が容易にできる遮光・調光機能付太陽光発電システ
ムを提供できる。

【００３９】請求項４に記載の発明によれば、太陽電池
アレイが該巻取機構で巻き取った際、巻取体に厚みむら
が発生しないように太陽電池モジュールを配置している
ので、太陽電池アレイの収納が容易な遮光・調光機能付
太陽光発電システムを提供できる。

【００４０】請求項５に記載の発明によれば、太陽電池
アレイを蛇腹式又はスライド式とするので、太陽電池ア
レイを展開・収縮又は展開・収納させる駆動機構の構成
が簡単となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来の太陽電池モジュールの構造例を示す断面
図である。

【図２】本発明に係る遮光・調光機能付太陽光発電シス
テムに用いる太陽電池モジュールの断面構造例を示す図
である。

【図３】本発明に係る遮光・調光機能付太陽光発電シス
テムに用いる太陽電池アレイの平面構成例を示す図であ
る。

【図４】本発明に係る遮光・調光機能付太陽光発電シス
テムの概念構成例を示す図である。

【図５】本発明に係る遮光・調光機能付太陽光発電シス
テムに用いる太陽電池アレイの平面構成例を示す平面図
である。

【図６】本発明に係る遮光・調光機能付太陽光発電シス
テムの概念構成例を示す図である。

【図７】本発明に係る遮光・調光機能付太陽光発電シス
テムの太陽電池アレイ展開巻取式収納機構の構成例を示
す図である。

【図８】本発明に係る遮光・調光機能付太陽光発電シス
テムの太陽電池アレイ展開巻取式収納機構の構成例を示
す図である。

【図９】本発明に係る遮光・調光機能付太陽光発電シス
テムの太陽電池アレイ巻取機構の概略構成例を示す図で
ある。

【図１０】本発明に係る遮光・調光機能付太陽光発電シ
ステムの蛇腹式太陽電池アレイ展開収納機構の構成例を
示す図である。

【図１１】本発明に係る遮光・調光機能付太陽光発電シ
ステムの蛇腹式太陽電池アレイ展開収納機構の構成例を
示す図である。

【図１２】本発明に係る遮光・調光機能付太陽光発電シ
ステムの蛇腹式太陽電池アレイの折り曲げ時の断面構成
例を示す図である。

【図１３】本発明に係る遮光・調光機能付太陽光発電シ
ステムの蛇腹式太陽電池アレイの平面構成例を示す図で
ある。

【図１４】本発明に係る遮光・調光機能付太陽光発電シ
ステムのスライド式太陽電池アレイ展開収納機構の構成
例を示す図である。

【図１５】本発明に係る遮光・調光機能付太陽光発電シ
ステムのスライド式太陽電池アレイ展開収納機構の構成
例を示す図である。

【符号の説明】

１０太陽電池モジュール１１太陽電池セル１２トップシート１３バックシート１４充填材（接着剤）１５太陽電池アレイ１６採光部分（天窓ガラス等）１７太陽電池モジュール列１８床面２０架台２１ガイドレール２２支柱２３巻取機構２４巻取ローラ２５駆動装置２６スプロケットホイール２７駆動ベルト２８チェーン２９スプロケットホイール３０スプロケットホイール３１張力調整装置３２弛防止部材３３太陽光透過部分３４屈曲部３５強化ロッド３６中間連結部材３７ガイドローラ４０コントロールボックス

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者木下和夫東京都大田区羽田旭町11番１号株式会社荏原製作所内 (72)発明者児嶋勝東京都大田区羽田旭町11番１号株式会社荏原製作所内Ｆターム(参考） 5F051 BA15 GA05 JA20

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】採光部分を有し太陽光を内部に採光する
ように構成した建物内の該採光部分の直下に、複数枚の
太陽電池セルを並設し透明な合成樹脂で被覆してなる薄
型軽量太陽電池モジュールを配設するか又は複数の該薄
型軽量太陽電池モジュールを配設した構成の太陽電池ア
レイを設け、前記建物内への採光は前記太陽電池モジュールの太陽電
池セルと太陽電池セルの間及び／又は前記太陽電池アレ
イの太陽電池モジュールと太陽電池モジュールの間から
行うようにしたことを特徴とする遮光・調光機能付太陽
光発電システム。
【請求項２】請求項１に記載の遮光・調光機能付太陽
光発電システムにおいて、前記太陽電池モジュールに両面発電可能な太陽電池セル
を用い、該太陽電池モジュールは屋外から入射する太陽
光の他、屋内で反射・散乱した光でも発電できるように
構成したことを特徴とする遮光・調光機能付太陽光発電
システム。
【請求項３】請求項１又は２に記載の遮光・調光機能
付太陽光発電システムにおいて、前記太陽電池モジュール又は該太陽電池アレイをシート
状に構成し、該シート状に構成した該太陽電池モジュー
ル又は該太陽電池アレイの全部又は一部を収納できる収
納機構を設け、建物内への採光量を調整できるように構
成したことを特徴とする遮光・調光機能付太陽光発電シ
ステム。
【請求項４】請求項１又は２又は３に記載の遮光・調
光機能付太陽光発電システムにおいて、前記収納機構はシート状に形成された太陽電池アレイを
巻き取ることができる巻取機構であり、太陽電池アレイ
は該巻取機構で巻き取った際、巻取体に厚みむらが発生
しないように太陽電池モジュールを配置していることを
特徴とする。
【請求項５】請求項１又は２又は３に記載の遮光・調
光機能付太陽光発電システムにおいて、前記太陽電池アレイは太陽電池モジュールと太陽光透過
部分が屈曲自在に接続配列された展開・収縮自在の蛇腹
式又は太陽電池モジュールと太陽光透過部分が配置され
てなる複数のサブアレイがスライドして展開し収納でき
る展開・収納自在のスライド式の太陽電池アレイであ
り、前記収納機構は前記蛇腹式又はスライド式の太陽電
池アレイを展開・収縮又は展開・収納させる駆動機構を
具備することを特徴とする遮光・調光機能付太陽光発電
システム。