JP2002025465A - 電子管用の抵抗器およびこれを備えた電子管 - Google Patents

電子管用の抵抗器およびこれを備えた電子管

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JP2002025465A
JP2002025465A JP2000208879A JP2000208879A JP2002025465A JP 2002025465 A JP2002025465 A JP 2002025465A JP 2000208879 A JP2000208879 A JP 2000208879A JP 2000208879 A JP2000208879 A JP 2000208879A JP 2002025465 A JP2002025465 A JP 2002025465A
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resistor
main surface
insulating substrate
neck
electrode
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Masao Irikura
正男 入倉
Yoshihisa Kaminaga
善久 神長
Aiko Takemoto
愛子 竹本
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Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】抵抗器とネック内壁との間の異常放電を抑制
し、耐電圧特性の良好な電子銃の得られる抵抗器、およ
びこれを備えた電子管を提供することにある。 【解決手段】陰極線管のネック内は、電子銃および抵抗
器64が配置されている。抵抗器の絶縁基板21は、細
長い矩形状に形成され、対向した第1および第2主面2
1a、21bを有している。第1主面上には抵抗体層、
および複数の電極部が設けられ、各電極部には接続端子
26Aが設けられている。絶縁基板は第2主面がネック
の内面に対向して配置され、第2主面の一対の長辺に沿
って延びた稜72がそれぞれ面取りされている。各電極
部は、絶縁基板を貫通したスルーホール25が形成さ
れ、接続端子の筒状部26aはスルーホールを通って第
2主面側まで延び、その先端の鍔部26bは、第2主面
に形成された凹所36b内にかしめられた状態で収容さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、カラー受像管等
の電子管に用いられる電子管内蔵用の抵抗器、およびこ
れを備えた電子管に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えばカラーテレビジョン受像
機に組み込まれたカラーブラウン管等の電子管に用いら
れるコンバージェンス電極やフォーカス電極への給電
は、陽極電圧を分圧用の抵抗器で分圧することによって
行われている。
【0003】この分圧用の抵抗器は、酸化アルミニウム
を主成分とした細長い矩形状の絶縁基板を備え、この絶
縁基板の一主面には、5個の端子用電極層が配列形成さ
れ、また、これらの端子用電極層の間を結ぶように抵抗
体層が形成されている。各電極層は、酸化ルテニウムを
含む金属酸化物とほう珪酸鉛系のガラスとからなる電極
材料を絶縁基板上に印刷、乾燥、焼成して形成されてい
る。抵抗体層は、酸化ルテニウムを含む金属酸化物とほ
う珪酸鉛系のガラスとからなる抵抗材料を、所定の抵抗
値が得られるような形状で印刷、乾燥、焼成することに
よって形成される。更に、抵抗体層は絶縁被覆層によっ
て覆われている。
【0004】また、絶縁基板の電極層形成部分には、基
板を貫通したスルーホールがそれぞれ形成されている。
そして、各電極層には接続端子が接続され、各端子は、
絶縁基板のスルーホールに対してかしめ固定されてい
る。すなわち、各端子は、その一端部から一体的に延出
した筒状部を有し、この筒状部を絶縁基板の一主面側か
らスルーホールに挿通した後、絶縁基板の他主面側で筒
状部の先端をかしめて鍔部とすることにより、絶縁基板
に固定されている。
【0005】上記のように構成された抵抗器は、電子管
のファンネルのネック内に、電子銃と共に挿入され、電
子銃に沿って配置される。その際、絶縁基板は、その他
主面がネックの内面と向い合った状態で配置される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年、電子管において
は、偏向ヨークの偏向電力低減を図る目的で、ネックの
小径化が図られ、これに伴い、電子銃も小径化が進めら
れている。このようにネック径が小さくなってくると、
ネック内に配置された抵抗器とネック内面との間隔も減
少する。従って、上述した抵抗器の絶縁基板の長辺部、
特に、他主面側の一対の稜部、および各端子の鍔部は、
ネック内面に接近した状態となる。そして、この場合、
以下の問題が生じる。
【0007】すなわち、絶縁基板の陵部の電位あるいは
端子の鍔部の電位とネック内壁の電位とは、それぞれ独
立して決まるため、これらの間の電位差に起因して、異
常放電が起こることがある。例えば、「真空中での放電
の利用とその抑制」(電気学会、1996年)等には、
真空中の放電開始機構が説明されているが、「陰極加熱
説」では、絶縁破壊電圧はギャップ長に比例し、「陽極
加熱説」では、絶縁破壊電圧はギャップ長のn乗に比例
し、更に、「クランプ説」によれば、絶縁破壊電圧はギ
ャップ長の平方根に比例するとされている。
【0008】いずれにおいても、抵抗器とネック部内壁
との間隔が広い場合、異常放電は起こりにくいが、間隔
が狭いほど異常放電が起こりやすくなり、耐電圧特性を
悪化させる。
【0009】また、同文献等には沿面放電の開始機構が
説明されているが、これによれば、金属と絶縁物と真空
との接合部を陰極接合部とよび、この陰極接合部が沿面
放電の電子供給源となって放電が発生する。上述した抵
抗器においては、基板裏面側でかしめられている端子の
鍔部がこの陰極接合部に相当し、やはりネック内壁との
間で異常放電が起こり易い。
【0010】上記のような異常放電が起きると、抵抗器
の分圧特性が変化し、抵抗器本来の機能を果たすことが
できず、その結果、電子銃に供給される電圧が変動して
フォーカス特性の劣化等を招く。
【0011】抵抗器とネック内壁との間隔を広げるため
に、グリッド電極の小径化やビードガラスの薄肉化が考
えられるが、電子銃のフォーカス特性の劣化や電子銃組
立て精度の劣化の原因となるため、現実的でない。
【0012】また、異常放電を抑制するために絶縁基板
の陵部を含む側面や端子の鍔部に絶縁被覆層を形成する
方法も考えられるが、この方法は、抵抗器とネック内壁
との間隔が狭い場合には有効でなく、また、端子の鍔部
に形成した絶縁被覆層が脱落することにより、電子銃の
耐電圧特性の劣化やシャドウマスクの孔詰まり不良など
の製造歩留が低下という問題がある。
【0013】本発明は、以上の点に鑑みなされたもの
で、その目的は、抵抗器とネック内壁との間の異常放電
を抑制し、耐電圧特性の良好な電子銃の得られる抵抗
器、およびこれを備えた電子管を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明に係る電子管の抵抗器は、対向した第1お
よび第2主面を有した細長い矩形状の絶縁基板と、上記
絶縁基板の第1主面上に形成された相対的に高抵抗の抵
抗体層と、上記絶縁基板の第1主面上に形成され上記抵
抗体層に接続された相対的に低抵抗の複数の電極部を有
した電極層と、上記絶縁基板の第1主面上に形成され上
記抵抗体層を被覆した絶縁被覆層と、上記絶縁基板の第
1主面側に取り付けられ、それぞれ上記電極層の電極部
に接続された複数の端子と、を備え、電子管のほぼ円筒
状のネック内に、このネックの軸方向に沿って配置され
た電子管用の抵抗器において、上記絶縁基板は上記第2
主面が上記ネックの内面に対向して配置され、上記第2
主面の一対の長辺に沿って延びた稜がそれぞれ面取りま
たは丸められていることを特徴としている。
【0015】上記のように構成された抵抗器によれば、
ネック内面に隣接対向した絶縁基板の第2主面側の一対
の稜を面取りまたは丸めることにより、ネック内面との
間隔を拡大するとともに、シャープエッジを無くし、電
界の集中を緩和することができる。これにより、ネック
との間の異常放電の発生を抑制し、電子銃の耐圧特性の
改善を図ることができる。
【0016】また、この発明に係る他の抵抗器は、対向
する第1および第2主面を有した細長い矩形状の絶縁基
板と、上記絶縁基板の第1主面上に形成された相対的に
高抵抗の抵抗体層と、上記絶縁基板の第1主面上に形成
され上記抵抗体層に接続された相対的に低抵抗の複数の
電極部を有した電極層と、上記絶縁基板の第1主面上に
形成され上記抵抗体層を被覆した絶縁被覆層と、上記絶
縁基板の第1主面側に取り付けれ、それぞれ上記電極層
の電極部に接続された複数の端子と、を備え、電子管の
ほぼ円筒状のネック内に、このネックの軸方向に沿って
配置された電子管用の抵抗器において、上記絶縁基板
は、上記第2主面がネック内面に隣接対向して配置され
ているとともに、各電極部に形成され上記第1主面から
第2主面まで絶縁基板を貫通して延びた複数のスルーホ
ールと、上記第2主面に形成され、それぞれ上記スルー
ホールに連通した複数の凹所と、を有し、上記各電極
は、上記第1主面側から上記スルーホールを通って第2
主面側まで延びた延出部を備え、この延出部は、かしめ
られた状態で上記凹所内に収容された先端部を有してい
ることを特徴としている。
【0017】上記のように構成された電子管用の抵抗器
によれば、各端子の延出部先端を絶縁基板の第2主面に
設けた凹所内に配置することにより、この端子の延出部
先端とネック内壁との間隔を拡大するとともに、端子、
絶縁基板、真空の接合部(陰極接合部)の電界を低減す
ることができる。それにより、ネックとの間の異常放電
の発生を抑制し、本抵抗器を組み込んだ電子管の耐電圧
特性向上を図ることができる。
【0018】更に、この発明に係る電子管は、円筒形状
のネックを有しガラスにより形成された真空外囲器と、
上記真空外囲器の内面に形成された蛍光体スクリーン
と、上記ネック内に配設され、上記蛍光体スクリーンに
向けて電子ビームを出射する電子銃と、上記ネック内に
配設され、上記電子銃に分圧して給電する上述の抵抗器
と、を備えたことを特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、この
発明の実施の形態に電子管用の抵抗器について詳細に説
明する。まず、本抵抗器が組み込まれた電子管として、
カラー陰極線管の構成について説明する。図1に示すよ
うに、カラー陰極線管は真空外囲器50を備え、この真
空外囲器は、ほぼ矩形状の有効部51と有効部の周辺部
に沿って立設されたスカート部52とを有したガラス製
パネル53と、スカート部に接合されたガラス製ファン
ネル54と、を備えている。
【0020】パネル53の有効部51の外面はほぼ平坦
に形成され、また、内面には、蛍光体スクリーン55が
設けられている。この蛍光体スクリーン55は、ストラ
イプ状に形成されて青、緑、赤に発光する3色蛍光体層
と、これらの蛍光体層間に設けられたストライプ状の黒
色非発光層と、を有している。
【0021】真空外囲器50内には、蛍光体スクリーン
55に対向してシャドウマスク59が配設されている。
このシャドウマスク59は、蛍光体スクリーン55と対
向しているとともに多数の電子ビーム通過孔が設けられ
た曲面からなるほぼ矩形状のマスク本体57と、このマ
スク本体の周辺部を支持した矩形状のマスクフレーム5
8と、で構成されている。
【0022】また、ファンネル54の小径端にはガラス
からなる円筒形状のネック60が接合され、このネック
内には、3電子ビームを放出する電子銃62、および陽
極電圧を分圧して電子銃に給電する後述の抵抗器64が
配設されている。なお、ネック60は、例えば、外径が
φ22.0、内径がφ19.0に形成されている。ま
た、ファンネル54の内壁にはグラファイト導電膜9が
被着され、この導電膜9はネック60の内壁まで伸びて
電気的接続をとっている。
【0023】上記構成のカラー陰極線管では、電子銃6
2から放出された3電子ビームをファンネル54の外側
に装着された偏向ヨーク63により偏向し、シャドウマ
スク59の電子ビーム通過孔を介して蛍光体スクリーン
55を水平、垂直走査することによりカラー画像を表示
する。
【0024】図2および図3に示すように、ネック60
内に配設された電子銃62は、3個の陰極構体Kと、こ
れらの陰極構体Kに対し、共通に第1グリッド電極G
1、第2グリッド電極G2、第3グリッド電極G3、第
4グリッド電極G4、第5グリッド電極G5、第6グリ
ッド電極G6、第7グリッド電極G7、および第8グリ
ッド電極G8と、をネック62と同軸的に順次並べて配
置することにより構成されている。また、第8グリッド
電極G8の後段には、コンバージェンス電極1が配置さ
れている。
【0025】各グリッド電極G1,G2,G3,G4,
G5,G6,G7、およびG8は、相互に所定の位置関
係を維持して、ビードガラス2にり機械的に保持されて
いる。第3グリッド電極G3と第5グリッド電極G5と
は、導線3によって電気的に接続され、更に、コンバー
ジェンス電極1は、溶接により第8グリッド電極G8と
電気的に接続されている。コンバージェンス電極1に
は、複数の導電ばね10が設けられ、これらの導電ばね
10がファンネル54およびネック60の内面に形成さ
れたグラファイト導電膜9と接触することにより、陽極
電圧がコンバージェンス電極1、および第8グリッド電
極G8に供給される。
【0026】一方、図2ないし図5に示すように、本実
施の形態に係る抵抗器64は、酸化アルミニウムを主成
分とした絶縁基板21を備え、この絶縁基板は、例え
ば、長さ52.0mm、幅4.7mm、厚さ0.8mm
の細長い矩形状に形成され、互いに対向した第1および
第2主面21a、21bを有している。
【0027】絶縁基板21の第1主面21a上には、酸
化ルテニウムを含む金属酸化物とほう珪酸鉛系のガラス
とからなる電極材料を印刷、乾燥、焼成して形成された
電極層により、5個の端子用の電極部22A、22B、
22C、22D、22Eが所定の間隔を置いて配列形成
されている。また、これらの電極部の間を結ぶように抵
抗体層23が形成されている。この抵抗体層23は、第
1主面21a上には、酸化ルテニウムを含む金属酸化物
とほう珪酸鉛系のガラスとからなる抵抗材料を所定の抵
抗値が得られるような形状、例えば、複数の幅広部23
aを有した波状に、印刷、乾燥、焼成することによって
形成されている。そして、抵抗体層23は絶縁被覆層2
4によって覆われている。
【0028】絶縁基板21の電極部形成部分には、絶縁
基板をその第1主面21aから第2主面21bに向けて
貫通したスルーホール25が形成されている。また、絶
縁基板21の第2主面21bには、それぞれスルーホー
ル25に連通した深さ約0.2mmの複数の凹所32b
が形成されている。各凹所32bは、スルーホール25
よりも大きな径を有した円形に形成され、スルーホール
と同軸的に位置している。
【0029】そして、電極部22A〜22Eには、それ
ぞれ接続端子26A〜26Eが接続され、これらの接続
端子26A〜26Eは、絶縁基板21のスルーホール2
5に対してかしめ固定されている。すなわち、図5から
よく分かるように、各接続端子26A〜26Eは、その
一端部から一体的に延出した筒状部26aを有し、この
筒状部を絶縁基板21の第1主面21a側からスルーホ
ール25に挿通した後、絶縁基板の第2主面21b側で
筒状部の先端をかしめて鍔部26bとすることにより、
絶縁基板にかしめ固定されている。この際、鍔部26b
は凹所32b内に収納され、絶縁基板21の第2主面と
面一か、あるいは、第2主面よりも引っ込んだ状態とな
っている.また、絶縁基板21の第2主面21bは、ガ
ラス層70により被覆されている。更に、絶縁基板21
の第2主面21bの一対の長辺に沿って延びた稜(エッ
ジ)72は、それぞれ面取りされている。この面取り量
dは、後述するように、0.1ないし0.3mmに設定
され、本実施の形態においては0.3mmに設定されて
いる。
【0030】上記のように構成された抵抗器64は、図
2、図3、および図7に示すように、ネック60内にネ
ックの軸方向に沿って配置されているとともに、電子銃
62のビードガラス2に沿って配設され、ネック60の
内面に隣接対向している。また、抵抗器64は、絶縁基
板21の第1主面21aが電子銃62と対向し、かつ、
第2主面21bがネック60の内面と対向した状態で配
置されている。これにより、絶縁基板21の面取り部お
よび各接続端子の鍔部26bが、ネック60の内面に対
向している。
【0031】そして、抵抗器64の接続端子26C、2
6D、26Eは、第7グリッド電極G7、第6グリッド
電極G6、第5グリッド電極G5にそれぞれ接続されて
いる。また、接続端子26Aはコンバージェンス電極1
と接続され、接続端子26Bはアース電極ピン8に接続
されている。これにより、抵抗器64の接続端子26A
に陽極電圧が供給され、高圧の接続端子26C、26
D、26Eに発生する分圧電圧が、第7グリッド電極G
7、第6グリッド電極G6、第5グリッド電極G5にそ
れぞれ供給される。
【0032】以上のように構成されたカラー陰極線管に
よれば、抵抗器64のネック60内面に対向する第2主
面21bの長辺側の陵72を面取りすることにより、絶
縁基板21とネック内壁との最小間隔を0.5mm程度
に拡大することができる。これにより、シャープエッジ
を無くし、電界強度の低減とともに、絶縁基板21の稜
21に集中していた電界が緩和することができ、その結
果、抵抗器64とネックとの間の異常放電の発生を抑制
し、電子銃の耐圧特性の改善を図ることができる。
【0033】また、上記構成の抵抗器64によれば、各
接続端子26A〜26Eの筒状部先端に形成された鍔部
26bを絶縁基板21の第2主面21bに設けた凹所3
2b内に配置することにより、この鍔部とネック内壁と
の間隔を拡大するとともに、端子、絶縁基板、真空の接
合部(陰極接合部)の電界を低減することができる。そ
れにより、ネックとの間の異常放電の発生を抑制し、電
子管の耐電圧特性向上を図ることができる。
【0034】なお、上述した実施の形態では、絶縁基板
21の稜72を面取りする構成としてが、図8に示すよ
うに、R付け、すなわち、所定の曲率半径を有するよう
に丸めた場合でも、上記と同様の効果が得られる。この
場合、曲率半径Rは、0.2mmないし0.4mmに設
定されていることが望ましい。
【0035】以下の表1、表2は、絶縁基板21の第2
主面21b側の稜72を面取りあるいはR付けした場
合、および接続端子の鍔部26bを凹所32b内に配置
した場合における異常放電の発生状態を示している。こ
の表1からも、稜72を面取りあるいはR付けすること
により、また、接続端子の鍔部26bを凹所32b内に
配置することにより、異常放電を抑制できる事が分か
る。
【0036】そして、上記構成の低抗器64を備えたカ
ラー陰極線管では、強制電圧に対する異常放電発生率が
従来の抵抗器よりも低下し、絶縁破壊電圧向上の効果が
見られた。
【0037】なお、この発明は上述した実施の形態に限
定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能で
ある。例えば、上述した実施の形態では、ネック60内
壁に対向する絶縁基板21の第2主面の長辺側稜72の
すべてを面取りしたが、ネック内壁との電位差がある一
部の稜を面取りあるいはR付けしても効果は得られる。
【0038】同様に、ネック60の内壁に対向する絶縁
基板21の第2主面21bにおいて、すべての端子取り
付け部に凹所36bを設け、この凹所内に接続端子の鍔
部26bを設ける構成としたが、ネック60の内壁との
電位差がある一部の接続端子についてのみ凹所36bを
設けた構成としても、表2に示すように、上記とほぼ同
様の作用効果をえることができる。その他、各構成要素
の形状、寸法等は上述した実施に形態に限定されること
なく、必要に応じて種々変形可能である。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、ネック内壁との間の異常放電を抑制し、耐電圧特性
の向上した電子銃を得ることが可能な抵抗器、およびこ
れを備えた電子管を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係るカラー陰極線管を
示す断面図。
【図2】上記カラー陰極線管のネック内に装着された電
子銃および抵抗器を示す斜視図。
【図3】上記ネック、電子銃、および抵抗器を示す断面
図。
【図4】上記抵抗器を示す平面図、および線A−Aに沿
った断面図。
【図5】図4(a)の線B−Bに沿った断面図。
【図6】上記抵抗器の絶縁基板の一部を拡大して示す断
面図。
【図7】上記抵抗器とネック内壁との配置関係を示す断
面図。
【図8】上記抵抗器の絶縁基板の変形例を示す断面図。
【符号の説明】
21…絶縁基板 21a…第1主面 21b…第2主面 22A〜22E…電極部 23…抵抗体層 25…スルーホール 26A〜26E…接続端子 26a…筒状部 26b…鍔部 50…真空外囲器 53…パネル 54…ファンネル 55…蛍光体スクリーン 60…ネック 62…電子銃 64…抵抗器 72…稜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹本 愛子 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 Fターム(参考) 5C041 AA03 AA14 AB14 AC01 AC14 AD05 AE01 5E033 AA18 AA25 BB02 BD13 BE01 BG01 BG04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対向した第1および第2主面を有した細長
    い矩形状の絶縁基板と、 上記絶縁基板の第1主面上に形成された相対的に高抵抗
    の抵抗体層と、 上記絶縁基板の第1主面上に形成され上記抵抗体層に接
    続された相対的に低抵抗の複数の電極部を有した電極層
    と、 上記絶縁基板の第1主面上に形成され上記抵抗体層を被
    覆した絶縁被覆層と、 上記絶縁基板の第1主面側に取り付けられ、それぞれ上
    記電極層の電極部に接続された複数の端子と、 を備え、電子管のほぼ円筒状のネック内に、このネック
    の軸方向に沿って配置された電子管用の抵抗器におい
    て、 上記絶縁基板は上記第2主面が上記ネックの内面に対向
    して配置され、 上記第2主面の一対の長辺に沿って延びた稜がそれぞれ
    面取りまたは丸められていることを特徴とする電子管用
    の抵抗器。
  2. 【請求項2】上記一対の稜は、0.1ないし0.3mm
    の範囲で面取りされていることを特徴とする請求項1に
    記載の電子管用の抵抗器。
  3. 【請求項3】上記一対の稜は、0.2ないし0.4mm
    の曲率半径で丸められていることを特徴とする請求項1
    に記載の電子管用の抵抗器。
  4. 【請求項4】上記一対の稜は、それぞれ1.6ないし
    1.9mmの隙間を持って上記ネック内面に対向してい
    ることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に
    記載の電子管用の抵抗器。
  5. 【請求項5】各電極部に形成され上記第1主面から第2
    主面まで絶縁基板を貫通して延びた複数のスルーホール
    と、上記第2主面に形成され、それぞれ上記スルーホー
    ルに連通した複数の凹所と、を有し、 上記各電極は、上記第1主面側から上記スルーホールを
    通って第2主面側まで延びた延出部を備え、この延出部
    は、かしめられた状態で上記凹所内に収容された先端部
    を有していることを特徴とする請求項1ないし4のいず
    れか1項に記載の電子管用の抵抗器。
  6. 【請求項6】対向する第1および第2主面を有した細長
    い矩形状の絶縁基板と、 上記絶縁基板の第1主面上に形成された相対的に高抵抗
    の抵抗体層と、 上記絶縁基板の第1主面上に形成され上記抵抗体層に接
    続された相対的に低抵抗の複数の電極部を有した電極層
    と、 上記絶縁基板の第1主面上に形成され上記抵抗体層を被
    覆した絶縁被覆層と、 上記絶縁基板の第1主面側に取り付けれ、それぞれ上記
    電極層の電極部に接続された複数の端子と、を備え、電
    子管のほぼ円筒状のネック内に、このネックの軸方向に
    沿って配置された電子管用の抵抗器において、 上記絶縁基板は、上記第2主面がネック内面に隣接対向
    して配置されているとともに、 各電極部に形成され上記第1主面から第2主面まで絶縁
    基板を貫通して延びた複数のスルーホールと、上記第2
    主面に形成され、それぞれ上記スルーホールに連通した
    複数の凹所と、を有し、 上記各電極は、上記第1主面側から上記スルーホールを
    通って第2主面側まで延びた延出部を備え、この延出部
    は、かしめられた状態で上記凹所内に収容された先端部
    を有していることを特徴とする電子管用の抵抗器。
  7. 【請求項7】上記先端部は第2主面から突出することな
    く上記凹所内に収納されていることを特徴とする請求項
    6に記載の電子管用の抵抗器。
  8. 【請求項8】円筒形状のネックを有しガラスにより形成
    された真空外囲器と、 上記真空外囲器の内面に形成された蛍光体スクリーン
    と、 上記ネック内に配設され、上記蛍光体スクリーンに向け
    て電子ビームを出射する電子銃と、 上記ネック内に配設され、上記電子銃に分圧して給電す
    る請求項1ないし7のいずれか1項に記載の抵抗器と、 を備えたことを特徴とする電子管。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20190110027A (ko) * 2018-03-19 2019-09-27 가부시키가이샤 마쓰우라 기카이 세이사쿠쇼 3차원 조형 방법

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KR20190110027A (ko) * 2018-03-19 2019-09-27 가부시키가이샤 마쓰우라 기카이 세이사쿠쇼 3차원 조형 방법
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