JP2002021742A - ベーンポンプのポンプユニット - Google Patents

ベーンポンプのポンプユニット

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JP2002021742A
JP2002021742A JP2000204172A JP2000204172A JP2002021742A JP 2002021742 A JP2002021742 A JP 2002021742A JP 2000204172 A JP2000204172 A JP 2000204172A JP 2000204172 A JP2000204172 A JP 2000204172A JP 2002021742 A JP2002021742 A JP 2002021742A
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pump unit
vane
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JP2000204172A
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Akira Osugi
明 大杉
Atsushi Kagawa
敦 香川
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Showa Corp
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Showa Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベーンポンプにおいて、一体化されたカムリ
ング、ロータおよびベーンの扱いを容易にして、ベーン
ポンプの組立て性を向上させる。 【解決手段】 ベーンポンプのポンプユニット2は、カ
ム面を有するカムリング11と、駆動軸が結合される結合
孔26を有すると共に、カム面に摺接する複数のベーン15
が装着されてカムリング11の内側に配置されたロータ13
と、カムリング11の両側面側に配置されてカムリング11
を挟持する1対のサイドプレート16,17と、カムリング
11を軸方向に貫通する複数の整合ピン18とを備え、各整
合ピン18は、1対のサイドプレート16,17に圧入されて
いる。また整合ピン18の一端部が、一方のサイドプレー
ト16から突出した突出部18aとなっており、突出部18aが
ポンプユニット2の位置決め部を形成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、ベーンポンプに
おいて、カムリング、ロータ、サイドプレート等を一体
化したポンプユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ベーンポンプを組み立てるに当た
って、ベーンポンプのハウジングに、カムリング、ロー
タ、ベーンおよびサイドプレート等の構成部品を逐次組
み付けるのでは、組付け工数が増大して、生産性が向上
しないため、組付け工数を減少させて生産性の向上を図
ったベーンポンプが、特開平9−217686号公報に
開示されている。
【0003】この従来のベーンポンプでは、先ず、サイ
ドプレートに1対のダウエルピンの基端が圧入結合さ
れ、該両ダウエルピンがカムリングの1対の係合穴に挿
通するようにして、サイドプレートにカムリングが組み
付けられ、次いで、カムリングの内周にローターおよび
ベーンが組み付けられることで、サイドプレートと、カ
ムリング、ローターおよびベーンから構成されるポンプ
カートリッジとが一体に組み立てられる。
【0004】その後、一体化されたサイドプレートとポ
ンプカートリッジとが、ベーンポンプのボディに装着さ
れた後、カバーの端面とボディの開口端面とを所定の位
置関係で当接させて、カバーがボディに組み付けられ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述の従来
のベーンポンプでは、カバーに対するカムリングおよび
ローターの軸方向の移動を規制するために、両ダウエル
ピンの先端をカバーに係合させる必要がある。そこで、
カバーがボディに組み付けられる際に、ボディおよびカ
バーにそれぞれ設けられた1対のボルト穴を一致させな
がら、ボディのボルト座面にカバーの端面を当接させる
と共に、両ダウエルピンの先端を、カバー内面に設けら
れた係合凹部および係合溝にそれぞれ係合させている。
【0006】このように、この従来のベーンポンプで
は、ポンプカートリッジがボディに装着された後に、さ
らにカムリングおよびローターの軸方向の移動を規制す
るための作業を要するため、ベーンポンプの組立て性の
点では改善の余地があった。また、サイドプレートとポ
ンプカートリッジとは、ボディに装着される前に一体化
されるものの、カバーがボディに組み付けられるまで
は、両ダウエルピンの先端から、ローターおよびカムリ
ングが脱落するのを阻止する手段、そしてロータからベ
ーンが脱落するのを阻止する手段がないため、その一体
化されたものを移動させるときやカバーを組み付けると
き等に、ロータ、カムリングやベーンがダウエルピンか
ら外れたり、またその軸方向の位置がずれるおそれがあ
って、その取扱いが必ずしも容易ではない難点があり、
組立て性のさらなる向上が望まれていた。
【0007】本願発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、ベーンポンプにおいて、一体化され
たカムリング、ロータおよびベーンの扱いを容易にし
て、ベーンポンプの組立て性を向上させることを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】本願の
請求項1記載の発明は、内周面により形成されたカム面
を有するカムリングと、駆動軸が挿入されて結合される
結合孔を有すると共に、該カム面に摺接する複数のベー
ンが装着されて前記カムリングの内側に配置されたロー
タと、前記駆動軸が挿入される挿入孔を有すると共に、
前記カムリングの両側面側に配置されて前記カムリング
を挟持する1対のサイドプレートと、前記カムリングを
軸方向に貫通する複数の整合ピンとを備えたベーンポン
プのポンプユニットにおいて、前記各整合ピンは、前記
1対のサイドプレートに圧入されているベーンポンプの
ポンプユニットである。
【0009】この請求項1記載の発明によれば、ポンプ
ユニットでは、ベーンが装着されたロータがカムリング
の内側に配置された状態で、カムリングが1対のサイド
プレートにより挟持されており、しかも両サイドプレー
トは、圧入された1対の整合ピンにより固定されている
ので、ポンプユニットの搬送時や組付け時等にロータや
カムリングやベーンが脱落したり、軸方向の位置ずれを
起こしたりすることがない。
【0010】その結果、ポンプユニットの搬送時やポン
プハウジングへの組付け時の扱いが容易となるので、ベ
ーンポンプの組立て性が向上する。さらに、カムリン
グ、ロータ、ベーンおよびサイドプレート等を逐次組み
付ける際に発生しやすい誤組付けを防止できる。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載のベ
ーンポンプのポンプユニットにおいて、少なくとも1本
の前記整合ピンの一端部が、一方の前記サイドプレート
に設けられた貫通孔からなる圧入孔を貫通して該一方の
サイドプレートから突出した突出部を形成しており、該
突出部が、ポンプユニットの位置決め部を形成している
ものである。
【0012】この請求項2記載の発明によれば、少なく
とも1本の整合ピンがサイドプレートから突出して形成
された突出部を利用して、ポンプユニットの位置決め部
としているので、ベーンポンプを組み立てる際、ポンプ
ユニットがポンプハウジングに組み付けられるとき、こ
の突出部を利用することで、ポンプハウジングの所定位
置にポンプユニットを容易に組み付けることができる。
【0013】その結果、請求項1に係る発明の効果に加
えて、位置決め部である突出部によりポンプハウジング
に対するポンプユニットの位置決めが容易となり、組付
け性が向上して、ベーンポンプの組立て性がさらに向上
する。また、位置決め部を形成するのに、整合ピンを利
用しているので、位置決め用の部材を別途設ける必要が
なく、部品点数の削減ができる。
【0014】請求項3記載の発明は、請求項1記載のベ
ーンポンプのポンプユニットにおいて、少なくとも1本
の前記整合ピンの一端部の端面が、一方の前記サイドプ
レートに設けられた貫通孔からなる圧入孔の内部に位置
し、該圧入孔と該端面とで形成される盲孔部が、ポンプ
ユニットの位置決め部を形成しているものである。
【0015】この請求項3記載の発明によれば、少なく
とも1本の整合ピンの一端部の端面とサイドプレートの
圧入孔との共働により形成された盲孔部を利用して、ポ
ンプユニットの位置決め部としているので、ベーンポン
プを組み立てる際、ポンプユニットがポンプハウジング
に組み付けられるとき、この盲孔部を利用することで、
ポンプハウジングの所定位置にポンプユニットを容易に
組み付けることができる。
【0016】その結果、請求項1に係る発明の効果に加
えて、位置決め部である盲孔部によりポンプハウジング
に対するポンプユニットの位置決めが容易となり、組付
け性が向上して、ベーンポンプの組立て性がさらに向上
する。また、位置決め部を形成するのに、整合ピンおよ
びサイドプレートを利用しているので、位置決め用の部
材を別途設ける必要がなく、部品点数の削減ができる。
【0017】なお、この明細書において、容量とは、ベ
ーンポンプの1回転当たりの吐出量を意味し、吐出流量
とは単位時間当たりの吐出量を意味するものとする。ま
た、特に断らない限り、軸方向とは、ベーンポンプの回
転軸線の軸線方向を、径方向とは、該回転軸線の径方向
を、周方向とは、該回転軸線の周方向を、それぞれ意味
する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施例を図1〜
図11を参照して説明する。図1〜図10は、本願発明
の第1実施例を示すもので、この第1実施例は請求項1
および請求項2記載の発明に対応するものである。この
第1実施例において、ベーンポンプ1は、流体としての
作動油を、流体利用機器としての車両用の金属ベルト式
無段変速機に供給するため油圧ポンプとして使用され
る。この無段変速機は、内燃機関のクランク軸に連結さ
れた駆動軸に設けられた駆動プーリと、車軸に連結され
た従動軸に設けられた従動プーリと、両プーリに掛け渡
された金属ベルトとを備える。駆動プーリおよび従動プ
ーリは、それぞれ固定プーリ半体と可動プーリ半体とを
有し、可動プーリ半体は、ベーンポンプ1から吐出され
た作動油が供給される油圧室の油圧に応じて固定プーリ
半体に対して接近および離隔可能とされる。そして、内
燃機関が運転されて、油圧室内の油圧が制御ユニットに
より制御され、駆動プーリおよび従動プーリにおける無
端金属ベルトの巻掛け径が連続的に変更されることで、
無段変速機の速度比が無段階に変更される。
【0019】図1〜図4,図8を参照すると、定容量型
のベーンポンプ1は、ポンプユニット2と、各種溝を有
するボディ3と、ポンプユニット2を収容する凹部4eと
各種溝とを有するカバー4と、ボディ3の前記溝の開口
とカバー4の前記溝の開口とを覆うことで作動油の通路
を形成するシールプレート5とを備え、ボディ3に、シ
ールプレート5および該シールプレート5を介してカバ
ー4が複数のボルトBにより共締めされて固定される。
凹部4eはシールプレート5によって覆われることで、ポ
ンプユニット2を収容する収容室6を形成し、ボディ3
およびカバー4はポンプハウジング7を構成する。
【0020】内燃機関の動力により回転駆動されるベー
ンポンプ1の駆動軸8は、動力伝達部材の取付部8aが設
けられた基端部側で、ボディ3に設けられた貫通孔から
なる第1軸受孔3aに圧入された滑り軸受9を介して回転
自在に支持され、その先端部側で、収容室6の底壁のボ
ス部に設けられた貫通孔からなる第2軸受孔4aに圧入さ
れた滑り軸受10を介して回転自在に支持される。
【0021】ポンプユニット2は、円形の外周面と楕円
に近似した形状の内周面とを有する環状のカムリング11
と、カムリング11の内側に配置されたロータ13と、ロー
タ13の周方向に等間隔に径方向を指向して設けられた複
数のベーン溝14内に、それぞれ径方向に摺動自在に嵌合
された複数のベーン15と、カムリング11およびロータ13
のボディ3側の側面を覆う第1サイドプレート16と、カ
ムリング11およびロータ13のカバー4側の側面を覆う第
2サイドプレート17と、ロータ13がカムリング11の内部
に配置された状態で、カムリング11に直径方向に対向し
て設けられた貫通孔からなる1対の挿入孔11aを軸方向
に貫通すると共に、第1サイドプレート16に設けられた
貫通孔からなる1対の第1圧入孔16a、および第2サイ
ドプレート17に設けられた盲孔からなる1対の第2圧入
孔17aにそれぞれ圧入されて、カムリング11および両サ
イドプレート16,17の周方向の位置を整合させる1対の
整合ピン18とを備える。したがって、カムリング11は、
第1,第2サイドプレート16,17により挟持される。
【0022】各ベーン15の先端は、カムリング11の内周
面により形成されるカム面12に摺接し、カム面12とロー
タ13の外周面との間であって、第1,第2サイドプレー
ト16,17に挟まれた空間が、複数のベーン15により画成
されることで、複数のポンプ室19が形成される。周知の
ように、吐出されたの作動油が、両サイドプレート16,
17に設けられた溝を介してベーン溝14の底部に設けられ
たベーン背圧室14aに供給されるため、各ベーン15はベ
ーン溝14内で径方向外方に押し出される力を受け、これ
によって各ベーン15の先端がカム面12に押し付けられ
る。
【0023】カムリング11のカム面12は、直径方向に対
向した位置に設けられた、異なる形状のカム面であるメ
インカム面12aおよびサブカム面12bを有しており、複数
のポンプ室19は、メインカム面12aで画成されるポンプ
室19を有するメインポンプ部20と、サブカム面12bで画
成されるポンプ室19を有するサブポンプ部21とを備え
る。そして、サブポンプ部21のポンプ室19の最大容積
は、メインポンプ部20のポンプ室19の最大容積よりも大
きくされる。
【0024】そのため、サブポンプ部21から吐出される
1回転当たりの吐出量を決めるサブポンプ部21のサブ容
量は、メインポンプ部20から吐出される1回転当たりの
吐出量を決めるメインポンプ部20のメイン容量よりも大
きくなり、ベーンポンプ1の最大容量は、メイン容量お
よびサブ容量の合計となる。
【0025】そして、このベーンポンプ1が、異なる車
両に使用される際、必要とされるポンプの吐出流量特性
を得るために、ポンプの容量を変更する場合は、ポンプ
ユニット2のうち、カムリング11のみが取り換えられ、
ポンプユニット2を構成する部材は共用とされ、ポンプ
ハウジング7等も共用とされる。この取り換えられたカ
ムリングは、メインカム面およびサブカム面の少なくと
も一方のカム面の形状が変更されており、したがってメ
イン容量およびサブ容量のすくなとも一方が変更され
る。しかしながら、ポンプの最大容量は、要求される吐
出流量変更に応じて、変更される場合および変更されな
い場合がある。
【0026】また、図4に図示されるように、カムリン
グ11には、その両側面に、それぞれ、カム面12および外
周面に開放して設けられた1対の溝22aから構成される
メイン吸入ポート22および1対の溝23aから構成される
サブ吸入ポート23と、その両側面に、それぞれ、カム面
12のみに開放して設けられた1対の溝24aと該両溝24aを
連通する連通路24bとから構成されるメイン吐出ポート2
4および1対の溝25aと該両溝25aを連通する連通路25bと
から構成されるサブ吐出ポート25とが、それぞれ直径方
向に対向した位置に設けられ、メイン吸入ポート22およ
びメイン吐出ポート24は、メインポンプ部20に連通し、
サブ吸入ポート23およびサブ吐出ポート25は、サブポン
プ部21に連通する。
【0027】ここで、ポンプユニット2の組立ての手順
を説明する。先ず、両整合ピン18の基端部が第2サイド
プレート17の第2圧入孔17aにそれぞれ圧入され、次い
でカムリング11が、その1対の挿入孔11aを通じて1対
の整合ピン18に嵌められる。そして、第2サイドプレー
ト17に組み付けられたカムリング11の内側にロータ13が
配置され、複数のベーン15が該ロータ13の複数のベーン
溝14にそれぞれ装着される。その後、第1サイドプレー
ト16の第1圧入孔16aに両整合ピン18を圧入するとこと
で、第1サイドプレート16が組み付けられる。
【0028】このようにして、カムリング11、ロータ1
3、ベーン15および両サイドプレート16,17が一体化さ
れて形成されたポンプユニット2において、ロータ13の
中心部に設けられて周壁面にスプライン26aが形成され
た貫通孔からなる結合孔26と、第1サイドプレート16の
中心部に設けられて駆動軸8が回転自在に挿入される段
部27aを有する貫通孔からなる第1挿入孔27と、第2サ
イドプレート17の中心部に設けられて駆動軸8が径方向
の間隙28a(図2参照)を有して挿入される貫通孔から
なる第2挿入孔28とが、略心合わせされている。また、
このポンプユニット2において、両整合ピン18の先端部
は、第1サイドプレート16から突出した突出部18aとな
っていて、各突出部18aは、ポンプユニット2をポンプ
ハウジング7のボディ3に組み付ける際に、ポンプユニ
ット2を位置決めするための位置決め部を形成してい
る。
【0029】それゆえ、ベーンポンプ1を組み立てると
きには、駆動軸8が、ボディ3の第1軸受孔3aに挿入さ
れて滑り軸受9により保持された状態で、シールプレー
ト5がその挿入孔を通じて駆動軸8に嵌められて、ボデ
ィ3に載置される。その後、ポンプユニット2が、第1
挿入孔27、結合孔26、第2挿入孔28に、駆動軸8の先端
部から駆動軸8が挿入されるようにして嵌められ、次い
で、両整合ピン18の第1サイドプレート16からの突出部
18aが、シールプレート5の1対の圧入孔およびボディ
3の1対の圧入孔3bにそれぞれ圧入されることで、ポン
プユニット2はボディ3に対して位置決めされ、第1サ
イドプレート16がシールプレート5に当接した状態で、
ポンプユニット2がボディ3に固定されて組み付けられ
る。
【0030】この状態で、結合孔26のスプライン26a
が、駆動軸8の外周面に設けられたスプライン8bに嵌合
され、駆動軸8とロータ13とが一体回転可能とされる。
その後、第2挿入孔28と駆動軸8との間に形成された間
隙28aを利用して、止め輪29が駆動軸8の環状溝に装着
され、該止め輪29とロータ13の第2サイドプレート17側
の側面との当接により、駆動軸8の軸方向の一方への移
動が阻止され、駆動軸8の軸方向の他方への移動が、第
1挿入孔27の段部27aと駆動軸8との段部8cとの係合に
より阻止される。その後、滑り軸受10が圧入された第2
軸受孔4aを通じてカバー4が駆動軸8に嵌められて、駆
動軸8が滑り軸受10に保持された状態で、ボルトBによ
りボディ3、シールプレート5およびカバー4が一体に
固定される。
【0031】次に、ボディ3およびカバー4に形成され
る作動油の通路について説明する。図5,図6を参照す
ると、カバー4には、軸方向にカバー4を貫通する孔か
らなる入口ポート30が設けられる。作動油が貯留される
リザーバに連通する入口ポート30は、その中間部におい
て、連通路31を介して、ポンプユニット2が整合ピン18
によりボディ3に固定された状態で、収容室6の周壁面
とポンプユニット2の外周面との間に形成される環状通
路32(図2も参照)に連通する。
【0032】さらに、カバー4には、シールプレート5
との合わせ面に設けられてシールプレート5で覆われる
溝からなる還流通路33が設けられる。還流通路33は第
1,第2入口端33a,33bと、入口ポート30に連通する出
口端33cを有する。第1入口端33aは、後述する制御弁50
の還流ポート54に連通し、第2入口端33bは、後述する
リリーフ弁71のリリーフポート74に連通する。
【0033】一方、ボディ3には、図7に図示されるよ
うに、シールプレート5との合わせ面に設けられてシー
ルプレート5で覆われる溝からなるメイン吐出通路40が
設けられる。メイン吐出通路40の入口端40aは、第1サ
イドプレート16およびシールプレート5にそれぞれメイ
ン吐出ポート24に対して軸方向に重なる位置に設けられ
た貫通孔からなるメイン連絡口(図示されず)を介し
て、メイン吐出ポート24と軸方向で重なる位置において
連通し、出口端40bは無段変速機への作動油路に連通す
る出口ポート41に連通する。
【0034】さらに、ボディ3には、シールプレート5
との合わせ面に設けられてシールプレート5で覆われる
溝からなる第1サブ吐出通路42および第2サブ吐出通路
43からなるサブ吐出通路44が設けられる。第1サブ吐出
通路42の入口端42aは、第2サイドプレート17およびシ
ールプレート5にそれぞれメイン吐出ポート24に対して
軸方向に重なる位置に設けられた貫通孔からなるサブ連
絡口(図示されず)を介して、サブ吐出ポート25と軸方
向で重なる位置において連通し、出口端42bは制御弁50
の流入ポート52に連通する。また、第2サブ吐出通路43
の入口端43aは、制御弁50の流出ポート53に連通し、出
口端43bは出口ポート41に連通する。
【0035】また、ボディ3には、スプール弁からなる
制御弁50が設けられ、該制御弁50がメイン吐出通路40に
対して、サブ吐出通路44の連通および遮断を行うことに
より、サブポンプ部21のポンプ室19から吐出された作動
油の無段変速機への供給が制御される。すなわち、制御
弁50は、弁ボディを兼ねるボディ3にそれぞれ設けられ
た制御ポート51、流入ポート52、流出ポート53および還
流ポート54と、第1,第2ランド56,57と両ランド56,
57の間に設けられた環状の溝からなるグルーブ58とを有
するスプール55と、スプール55とボディ3との間に配置
された圧縮ばねからなる戻しばね59とを備える。そし
て、スプール55は、それらポート51〜54と交差する弁孔
内に摺動自在に嵌合される。
【0036】スプール55の一端部には、制御ポート51に
臨んで制御油の油圧を受ける受圧面55aが設けられ、そ
の他端部には、戻しばね59を収容する有底の円孔からな
るばね室55b(図8参照)が設けられる。制御油は内燃
機関の機関回転数に応じてその油圧が制御されるが、こ
の第1実施例では、駆動軸8が内燃機関の動力により駆
動されることで、機関回転数とベーンポンプ1のポンプ
回転数とは1対1の対応関係にあるため、結局、制御油
は、ポンプ回転数でその油圧が制御されるともいえる。
【0037】それゆえ、機関回転数が低回転域の所定値
N1(または、ポンプ回転数の低回転域での、機関回転
数の該所定値に対応する所定値)以下のときに制御油が
低油圧とされ、スプール55は、戻しばね59の弾発力によ
り、グルーブ58を介して流入ポート52と流出ポート53と
が連通状態し、還流ポート54が第2ランド57により閉塞
される第1位置を占め、機関回転数が前記所定値N1を
越えたときに制御油が高油圧とされ、スプール55は、戻
しばね59の弾発力に抗して移動して、グルーブ58を介し
て流入ポート52と還流ポート54とが連通状態になり、流
出ポート53が第1ランド56により閉塞される第2位置を
占める。
【0038】なお、ばね室55bおよびスプール55のばね
室55b側のスプール55の端部には、カバー4に設けられ
た複数のポート44(図5,図6参照)およびボディ3に
設けられた還流ポート54と複数のポート60、そしてカバ
ー4に設けられてカバー4側の複数のポートを連通する
連通孔45(図6参照)を介して、さらにシールプレート
5に設けられた貫通孔からなる連絡口(図示されず)を
介して、入口ポート30の作動油が供給される。
【0039】また、図7,図8を参照すると、前記作動
油路に連通すると共に、シールプレート5との合わせ面
に設けられてシールプレート5で覆われる溝からなるリ
リーフ通路70が、リリーフ弁71の受圧面71aが臨むリリ
ーフ制御ポート72に連通する。このリリーフ弁71は、周
知のように、前記作動油路の油圧が許容される最高圧で
ある設定値を超えたときに、受圧面71aに作用する該設
定値を超える油圧により、リリーフばね73の弾発力に抗
してリリーフ弁71が移動して、リリーフ通路70がリリー
フポート74と連通して、余剰の作動油を入口ポート30に
還流させて、前記作動油路の油圧を前記設定値以下に維
持するものである。
【0040】次に、図8〜図9を参照して、制御弁50の
作動および作動油の流れについて説明する。なお、図
8,図9において、カバー4に設けられた作動油の通路
および該通路を通る作動油の流れ(矢印で示す)は二点
差線で示され、吸入される作動油の流れは白抜きの矢印
で示され、吐出された作動油の流れは太い矢印で示され
ている。
【0041】内燃機関が運転されて、ベーンポンプ1の
駆動軸8が回転駆動されてロータ13が回転する。機関回
転数が低回転域の所定値N1以下のときは、制御油は低
油圧となるので、図8に図示されるように、制御弁50の
スプール55は、前記第1位置を占める。そして、ロータ
13の回転によりその容積が増加しつつあるメインポンプ
部20の吸入側のポンプ室19およびサブポンプ部21の吸入
側のポンプ室19に対して、リザーバから入口ポート30を
経て吸引された作動油が、連通路31および環状通路32を
経て、メイン吸入ポート22およびサブ吸入ポート23から
それぞれ吸入される。そして、メインポンプ部20の吐出
側では、吸入された作動油が、その容積が減少しつつあ
るポンプ室19からメイン吐出ポート24に吐出され、一
方、サブポンプ部21では、吸入された作動油が、その容
積が減少しつつあるポンプ室19からサブ吐出ポート25に
吐出される。
【0042】メイン吐出ポート24に吐出された作動油
は、メイン吐出通路40を経て出口ポート41に達し、出口
ポート41から前記作動油路に供給される。また、サブ吐
出ポート25に吐出された作動油は、第1サブ吐出通路42
を経て制御弁50の流入ポート52に達し、さらにグルーブ
58を介して連通する流出ポート53を経て、第2サブ吐出
通路43を通って出口ポート41に達してメイン吐出通路40
からの作動油と合流し、前記作動油路に供給される。そ
れゆえ、メイン吐出ポート24およびメイン吐出通路40
は、メイン吐出路を形成し、またサブ吐出ポート25およ
びサブ吐出通路44は、サブ吐出路を形成する。
【0043】このように、機関回転数が低回転域の所定
値N1以下のとき、制御弁50はメイン吐出通路40に対し
てサブ吐出通路44を連通させる第1状態となり、前記作
動油路には、図10に図示されるように、メインポンプ
部20からのメイン吐出流量と、サブポンプ部21からの、
メイン吐出流量よりも多いサブ吐出流量との合計量の作
動油が供給される。それゆえ、このベーンポンプ1によ
れば、機関回転数が低回転であるにも拘わらず、メイン
吐出流量とサブ吐出流量との合計量流により、無段変速
機の両プーリの可動プーリ半体を移動させて変速比を変
更するのに十分な油圧を形成する作動油流量が得られ
る。
【0044】機関回転数が前記所定値N1を越えたとき
は、制御油は高油圧となるので、図9に図示されるよう
に、制御弁50のスプール55は、前記第2位置を占める。
そのため、機関回転数が所定値N1以下のときと同様
に、作動油は、メイン吸入ポート22およびサブ吸入ポー
ト23からメインポンプ部20およびサブポンプ部21のそれ
ぞれのポンプ室19に吸入される。そして、メイン吐出ポ
ート24から吐出された作動油は、メイン吐出通路40を経
て出口ポート41に達し、出口ポート41から前記作動油路
に供給される一方、サブ吐出ポート25から吐出された作
動油は、第1サブ吐出通路42を経て制御弁50の流入ポー
ト52に達し、さらにグルーブ58を介して連通する還流ポ
ート54を経て、還流通路33を通って入口ポート30に達
し、再度、連通路31をから環状通路32に流入する。
【0045】このように、機関回転数が低回転域の所定
値N1を越えた回転域では、制御弁50はメイン吐出通路
40に対してサブ吐出通路44を遮断する第2状態となり、
前記作動油路には、図10に図示されるように、メイン
ポンプ部20からのメイン吐出流量の作動油が供給され
る。しかしながら、この回転域で回転数が上昇している
ので、メインポンプ部20のみからの吐出流量で無段変速
機の両プーリの可動プーリ半体を移動させて変速比を変
更するのに十分な油圧を形成する作動油量が得られる。
【0046】以下、このように構成された第1実施例の
効果について説明する。ポンプユニット2では、ベーン
15が装着されたロータ13がカムリング11の内側に配置さ
れた状態で、カムリング11は第1,第2サイドプレート
16,17により挟持されており、しかも両サイドプレート
16,17は、圧入された1対の整合ピン18により固定され
ているので、ポンプユニット2の搬送時やポンプハウジ
ング7への組付け時等にロータ13やカムリング11やベー
ン15が脱落したり、軸方向の位置ずれを起こしたりする
ことがない。
【0047】その結果、ポンプユニット2の搬送時や組
付け時の扱いが容易となるので、ベーンポンプ1の組立
て性が向上する。さらに、カムリング11、ロータ13、ベ
ーン15および両サイドプレート16,17等を逐次組み付け
る際に発生しやすい誤組付けを防止できる。
【0048】両整合ピン18が第1サイドプレート16から
突出して形成された突出部18aを利用して、ポンプユニ
ット2の位置決め部としているので、ベーンポンプ1を
組み立てる際、ポンプユニット2がポンプハウジング7
に組み付けられるとき、この突出部18aを利用すること
で、ポンプハウジング7の所定位置にポンプユニット2
を容易に組み付けることができる。
【0049】その結果、位置決め部である突出部18aに
よりポンプハウジング7に対するポンプユニット2の位
置決めが容易となり、組付け性が向上して、ベーンポン
プ1の組立て性がさらに向上する。また、位置決め部を
形成するのに、整合ピン18を利用しているので、位置決
め用の部材を別途設ける必要がなく、部品点数の削減が
できる。
【0050】また、必要とされるポンプの容量が異なる
ベーンポンプ1に対しては、メイン容量およびサブ容量
の合計であるポンプの最大容量と、制御弁50がメイン吐
出通路40に対してサブ吐出通路44を連通および遮断する
ことで変更されるポンプの部分容量であるメイン容量お
よびサブ容量とは、メインポンプ部20のポンプ室19およ
びサブポンプ部のポンプ室19を区画するメインカム面12
aおよびサブカム面12bを有するカムリング11のみを取り
換えることにより変更できる。
【0051】そのうえ、メインカム面12aとサブカム面1
2bとは異なる形状のカム面とされて、メイン容量とサブ
容量とが異なるようにされているので、メイン容量また
はサブ容量の変更は、最大容量を変更することなく、ま
た最大容量の変更は、メイン容量またはサブ容量を変更
することなく、カムリング11のサブカム面12bまたはメ
インカム面12aのみを変更することで可能である。
【0052】その結果、ポンプの最大容量、メイン容量
およびサブ容量の変更は、カムリング11のみを変更する
ことにより可能であるので、ポンプのカバー4を共用で
きてポンプのコスト低減ができる。さらに、ポンプの最
大容量、メイン容量およびサブ容量の変更が、カムリン
グ11のサブカム面12bまたはメインカム面12aのみの変更
によって、最大容量と、メイン容量またはサブ容量と
は、互いに独立して変更可能であるので、それらの容量
の設定の自由度が大きく、それぞれの容量を最適な値に
設定できる。
【0053】内燃機関の機関回転数の低回転域、すなわ
ちポンプ回転数の低回転域で、メインポンプ部20からの
吐出量および該メインポンプ部20のメイン容量よりも大
きなサブ容量のサブポンプ部21からの吐出量により、低
回転域であるにも拘わらず、必要な吐出流量を確実に確
保でき、しかも前記所定値N1を越えた高回転域では、
制御弁50の作動によって、サブ容量よりも小さなメイン
容量のメインポンプ部20からの吐出量により、吐出流量
が過剰となる頻度が減少する。
【0054】その結果、低回転域であるにも拘わらず、
必要な吐出流量を確実に確保できるので、無段変速機の
各プーリの可動プーリ半体を移動させるのに十分な油圧
を形成することができ、運転状態に応じた変速比を設定
できる。また、高回転域では、吐出流量が過剰となる頻
度が減少するので、内燃機関のポンプ駆動トルクを低減
することができて、燃費の改善ができる。
【0055】次に、図11を参照して、本願発明の第2
実施例を説明する。この第2実施例は請求項1および請
求項3記載の発明に対応するもので、第1実施例とは、
ポンプユニットの整合ピンが主として相違し、その他は
基本的に同一の構成を有するものである。そのため、同
一の構成に関する説明を省略し、主としてこの整合ピン
について説明する。なお、第1実施例と同一の部材およ
び第1実施例の部材に対応する部材については、同一の
符号を付した。
【0056】第1実施例と同様に、ポンプユニット2の
組立てる際には、先ず、両整合ピン80の基端部が第2サ
イドプレート17の第2圧入孔17aにそれぞれ圧入され、
次いでカムリング11が、その1対の挿入孔11aを通じて
1対の整合ピン80に嵌められる。そして、第2サイドプ
レート17に組み付けられたカムリング11の内側にロータ
13が配置され、複数のベーン15が該ロータ13の複数のベ
ーン溝14にそれぞれ装着される。その後、第1サイドプ
レート16の第1圧入孔16aに両整合ピン80を圧入すると
ことで、第1サイドプレート16が組み付けられる。
【0057】このとき、第1圧入孔16aに圧入された各
整合ピン80の先端部の端面80aは、第1圧入孔16aの内部
に位置し、第1圧入孔16aと該端面80aとで形成される盲
孔部81は、ポンプユニット2をポンプハウジング7のボ
ディ3(いずれも図2参照)に組み付ける際に、ポンプ
ユニット2を位置決めするための位置決め部を形成して
いる。
【0058】そして、ベンーンポンプ1を組み立てると
きには、図2も併せて参照して、駆動軸8が、ボディ3
の第1軸受孔3aに挿入されて滑り軸受9により保持され
た状態で、シールプレート5がその挿入孔を通じて駆動
軸8に嵌められて、ボディ3に載置される。その後、ポ
ンプユニット2が、第1挿入孔27、結合孔26、第2挿入
孔28に、駆動軸8の先端部から駆動軸8が挿入されるよ
うにして嵌められ、次いで、第1サイドプレート16に形
成された1対の盲孔部81が、ボディ3に設けられてシー
ルプレート5を貫通して延びている1対のピン状の突出
部(図示されず)に圧入されることで、ポンプユニット
2は、ボディ3に対して位置決めされ、第1サイドプレ
ート16がシールプレート5に当接した状態で、ポンプユ
ニット2がボディ3に固定されて組み付けられる。
【0059】このよう構成された第2実施例によれば、
1対の整合ピン80の先端部の端面80aと第1サイドプレ
ート16の第1圧入孔16aとの共働により形成された盲孔
部81を利用して、ポンプユニット2の位置決め部として
いるので、ベーンポンプ1を組み立てる際、ポンプユニ
ット2がポンプハウジング7に組み付けられるとき、こ
の盲孔部81を利用することで、ポンプハウジング7の所
定位置にポンプユニット2を容易に組み付けることがで
きるので、第1実施例と同様の効果が奏される。
【0060】以下、前述した実施例の一部の構成を変更
した実施例について、変更した構成に関して説明する。
前記実施例では、整合ピン18,80は、2本であったが、
3本以上とすることもできる。また、ポンプユニット2
の位置決め部は1対の突出部18aまたは1対の盲孔部81
から構成されたが、該位置決め部を1つの突出部18aま
たは1つの盲孔部81から構成することもでき、この場合
は、ボディ3に設けられた1つの位置決め部に、該1つ
の突出部18aまたは盲孔部81を対応させることで、ポン
プハウジング7に対するポンプユニット2の位置決めが
なされる。
【0061】前記実施例では、制御弁50の作動を支配す
る制御油の油圧は、機関回転数に応じて制御されたが、
機関回転数のほかに、さらに車速およびアクセル開度等
を検出して、車両の走行状態に応じて制御油の油圧を制
御することができる。すなわち、車速およびアクセル開
度等から、車両の所定値以上の加速がなされる加速走行
および所定値以上の減速がなされる減速走行を判別し
て、車両の該加速走行時および該減速走行時には、制御
油が低油圧とされて、制御弁50はメイン吐出通路40に対
してサブ吐出通路44を連通させる第1状態となり、前記
作動油路には、メイン吐出流量とサブ吐出流量との合計
量の作動油が供給される。それゆえ、無段変速機の変速
比の変更が必要とされる車両の加速走行時および減速走
行時に、メイン吐出流量とサブ吐出流量との合計量流に
より、無段変速機の両プーリの可動プーリ半体を速やか
に移動させて所望の変速比を変更するのに十分な油圧を
形成する作動油流量が得られ、ドライバビリティーが向
上する。なお、前記加速走行時および前記減速走行時以
外の車両の走行時には、制御油が高油圧とされて、制御
弁50はメイン吐出通路40に対してサブ吐出通路44を遮断
する第2状態となり、前記作動油路には、メインポンプ
部20からのメイン吐出流量の作動油が供給される。
【0062】ベーンポンプ1は、無段変速機に作動油を
供給するものであったが、無段変速機以外の作動油また
は流体を利用する流体利用機器であってよく、また内燃
機関も車両に搭載されるものでなくてもよい。さらに、
ベーンポンプ1を、内燃機関以外の駆動源により駆動す
ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施例のベーンポンプを一部破断し
て示す平面図である。
【図2】図1のII−II線での要部断面図である。
【図3】図1のベーンポンプのポンプユニットの断面図
である。
【図4】図1のベーンポンプのカムリングを示し、
(a)はその平面図であり、(b)は図(a)のb矢視
図であり、(c)は図(a)のc矢視図である。
【図5】図2のV−V線から見た図である。
【図6】図5のVI−VI線断面図である。
【図7】図2のVII−VII線から見た図である。
【図8】ポンプユニットを取り付けた状態の図7と同様
の図であり、機関回転数が所定値以下のときの作動油の
流れを説明する図である。
【図9】図7と同様の図であり、機関回転数が所定値を
越えたときの作動油の流れを説明する図である。
【図10】図1のベーンポンプの吐出流量特性を示すグ
ラフである。
【図11】本願発明の第2実施例を示し、図3に相当す
る図である。
【符号の説明】
1…ベーンポンプ、2…ポンプユニット、3…ボディ、
4…カバー、5…シールプレート、6…収容室、7…ポ
ンプハウジング、8…駆動軸、9,10…滑り軸受、11…
カムリング、12…カム面、12a…メインカム面、12b…サ
ブカム面、13…ロータ、14…ベーン溝、15…ベーン、1
6,17…サイドプレート、18…整合ピン、18a…突出部、
19…ポンプ室、20…メインポンプ部、21…サブポンプ
部、22…メイン吸入ポート、23…サブ吸入ポート、24…
メイン吐出ポート、25…サブ吐出ポート、26…結合孔、
27,28…挿入孔、29…止め輪、30…入口ポート、31…連
通路、32…環状通路、33…還流通路、40…メイン吐出通
路、41…出口ポート、42…第1サブ吐出通路、43…第2
サブ吐出通路、44…ポート、45…連通孔、50…制御弁、
51…制御ポート、52…流入ポート、53…流出ポート、54
…還流ポート、55…スプール、56,57…ランド、58…グ
ルーブ、59…戻しばね、60…ポート、70…リリーフ通
路、71…リリーフ弁、72…リリーフ制御ポート、73…リ
リーフばね、74…リリーフポート、80…整合ピン、80a
…端面、81…盲孔部、B…ボルト。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H040 AA03 BB11 CC16 DD03 DD06 DD07 DD11 DD40 3H044 AA02 BB05 CC14 DD01 DD03 DD04 DD05 DD28

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周面により形成されたカム面を有する
    カムリングと、駆動軸が挿入されて結合される結合孔を
    有すると共に、該カム面に摺接する複数のベーンが装着
    されて前記カムリングの内側に配置されたロータと、前
    記駆動軸が挿入される挿入孔を有すると共に、前記カム
    リングの両側面側に配置されて前記カムリングを挟持す
    る1対のサイドプレートと、前記カムリングを軸方向に
    貫通する複数の整合ピンとを備えたベーンポンプのポン
    プユニットにおいて、 前記各整合ピンは、前記1対のサイドプレートに圧入さ
    れていることを特徴とするベーンポンプのポンプユニッ
    ト。
  2. 【請求項2】 少なくとも1本の前記整合ピンの一端部
    が、一方の前記サイドプレートに設けられた貫通孔から
    なる圧入孔を貫通して該一方のサイドプレートから突出
    した突出部を形成しており、該突出部が、ポンプユニッ
    トの位置決め部を形成していることを特徴とする請求項
    1記載のベーンポンプのポンプユニット。
  3. 【請求項3】 少なくとも1本の前記整合ピンの一端部
    の端面が、一方の前記サイドプレートに設けられた貫通
    孔からなる圧入孔の内部に位置し、該圧入孔と該端面と
    で形成される盲孔部が、ポンプユニットの位置決め部を
    形成していることを特徴とする請求項1記載のベーンポ
    ンプのポンプユニット。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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