JP2002019444A - ヒートポンプ式空調装置 - Google Patents

ヒートポンプ式空調装置

Info

Publication number
JP2002019444A
JP2002019444A JP2000208826A JP2000208826A JP2002019444A JP 2002019444 A JP2002019444 A JP 2002019444A JP 2000208826 A JP2000208826 A JP 2000208826A JP 2000208826 A JP2000208826 A JP 2000208826A JP 2002019444 A JP2002019444 A JP 2002019444A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
during
outdoor
heat exchanger
air conditioner
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000208826A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Ishikawa
石川  浩
Kunio Iritani
邦夫 入谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2000208826A priority Critical patent/JP2002019444A/ja
Publication of JP2002019444A publication Critical patent/JP2002019444A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷房運転及び暖房運転のいずれの場合におい
ても、空調能力(冷房能力及び暖房能力)が低下するこ
とを防止する。 【解決手段】 冷房運転時における室外器300の冷媒
流入口から冷媒流出口に至る冷媒通路の長さに比べて、
暖房運転時における冷媒通路の長さが短くなるように冷
媒を室外器300に流通させる。これにより、暖房運転
時等の0℃以下という比較的低い温度の空気と熱交換し
なければならない室外器300において、室外器300
で発生する圧力損失が大きくなることを防止できるの
で、冷房運転及び暖房運転のいずれの場合においても、
空調能力(冷房能力及び暖房能力)が低下することを防
止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷房運転と暖房運
転とを切り替えることができるヒートポンプ式空調装置
に関するもので、車両用空調装置に適用して有効であ
る。なお、本明細書で言う「冷房運転」とは、室内空気
の温度を低下させる、いわゆる冷房運転は勿論、室内に
吹き出す空気を冷却することにより室内の除湿を行う除
湿運転も含む意味である。
【0002】
【従来の技術】ヒートポンプ式空調装置(以下、ヒート
ポンプと略す。)は、周知のごとく、冷媒流れを切り替
えることにより、冷房運転時においては、室内熱交換器
を蒸発器として機能させて室内吹き出す空気を冷却する
とともに、室外熱交換器を凝縮器(放熱器)として機能
させて室内熱交換器にて吸熱した熱を室外に放熱し、一
方、暖房運転時においては、室外熱交換器を蒸発器とし
て機能させて室外空気から吸熱するとともに、室内熱交
換器を凝縮器(放熱器)として機能させて室外熱交換器
にて吸熱した熱を室内に放熱するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】熱交換器内における冷
媒流速が上昇すると、熱伝達率は向上するものの、流速
の略2乗に比例して圧力損失が増大するので、冷媒流速
が過度に大きくなると、冷房運転時における室外熱交換
器では高圧が上昇し、サイクル効率が低下する。一方、
暖房運転時における室外熱交換器では吸入圧力が低下
し、暖房能力が低下してしまう。
【0004】また、室外熱交換器は、冷房運転時におい
ては放熱器として機能して高圧となり、暖房運転時にお
いては蒸発器として機能して低圧となるので、室外熱交
換器内を流通する冷媒の密度(比容積)が冷房時運転時
と暖房運転時とで大きく相違する。
【0005】このため、暖房運転に(蒸発器として)最
適化された室外熱交換器は、冷房運転時において熱交換
効率が低下し、逆に、冷房運転時に(放熱器として)最
適化された室外熱交換器は、暖房運転時において熱交換
効率が低下してしまう。
【0006】本発明は、上記点に鑑み、冷房運転及び暖
房運転のいずれの場合においても、空調能力(冷房能力
及び暖房能力)が低下することを防止することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、請求項1に記載の発明では、室内に吹き
出す空気と熱交換する室内熱交換器(210、220)
と、冷房運転時には室外空気中に熱を放熱し、暖房運転
時には室外空気から熱を吸熱して冷媒を蒸発させる室外
熱交換器(300)とを有する冷暖房切り換え可能なヒ
ートポンプ式空調装置であって、冷房運転時における室
外熱交換器(300)の冷媒流入口から冷媒流出口に至
る冷媒通路(L1)の長さに比べて、暖房運転時におけ
る冷媒通路(L2)の長さが短くなるように構成されて
いることを特徴とする。
【0008】ところで、冷媒の密度は、図9に示すよう
に、冷媒が蒸発する際の蒸発圧力(飽和圧力)及び蒸発
温度(飽和温度)が下がるほど、小さくなっていくが、
図9から明らかなように、蒸発温度(飽和温度)が0℃
以下となると、冷媒密度の低下率(図9の傾き)が、蒸
発温度(飽和温度)が0℃より高いときに比べて大きく
なる。
【0009】このため仮に、暖房運転時においても冷媒
を冷媒通路(L1)にて流通させると、外気温度が0℃
以下になると、室外器300での圧力損失が急激に増大
するので、室外器300の熱交換効率(吸熱効率)急激
に低下してしまう。
【0010】これに対して、本発明では、0℃以下とい
う比較的低い温度の空気と熱交換しなければならない室
外熱交換器(300)において、前述のごとく、暖房運
転時における冷媒通路(L2)の長さがと冷房運転時に
おける冷媒通路(L1)の長さに比べて短くなるように
するので、冷房運転及び暖房運転のいずれの場合におい
ても、空調能力(冷房能力及び暖房能力)が低下するこ
とを防止できる。
【0011】なお、特開平7−32460号公報には、
冷房運転時と暖房運転時とで室内熱交換器内の冷媒通路
を切り換える発明が記載されているが、室内熱交換器に
て熱交換する空気の温度変化は、室外熱交換器(30
0)にて熱交換する空気(室外空気)の温度変化に比べ
て小さい上に、室内熱交換器では0℃以下の空気から吸
熱するといったことはなく、通常は、0℃より高い温度
の空気(図9のBの範囲)から吸熱するので、室内熱交
換器における冷房運転時と暖房運転時と冷媒密度差は、
0℃以下の空気(図9のAの範囲)から吸熱しなければ
ならない場合がある室外熱交換器における冷房運転時と
暖房運転時と冷媒密度差に比べて小さい。
【0012】したがって、本発明のごとく、室外熱交換
器(300)において冷房運転時と暖房運転時とで冷媒
通路(L1、L2)を切り換えた方がより効果的に冷房
運転及び暖房運転のいずれの場合においても、空調能力
(冷房能力及び暖房能力)が低下することを防止でき
る。
【0013】なお、本発明は、暖房運転時における室外
熱交換器(300)の雰囲気温度が0℃以下になるもの
にその適用が限定されるという意味ではなく、雰囲気温
度が0℃以下のように、雰囲気温度が低くなるような場
合に特に有効であるという意味である。
【0014】また、図9に示す使用温度範囲は、説明の
理解を容易にするために具体的に記載したもので、この
温度範囲に限定されるものではない。
【0015】請求項2に記載の発明では、室内に吹き出
す空気と熱交換する室内熱交換器(210、220)
と、冷房運転時には室外空気中に熱を放熱し、暖房運転
時には室外空気から熱を吸熱して冷媒を蒸発させる室外
熱交換器(300)とを有する冷暖房切り換え可能なヒ
ートポンプ式空調装置であって、室外熱交換器(30
0)の冷媒流入口から冷媒流出口に至る冷媒通路(L
1)には、冷媒の流通の向きが略180°転向するUタ
ーン箇所が設けられており、暖房運転時におけるUター
ン箇所の箇所数が、冷房運転時におけるUターン箇所の
箇所数に比べて少なくなるように構成されていることを
特徴とする。
【0016】これにより、冷房運転時における室外熱交
換器(300)の冷媒通路の長さに比べて、暖房運転時
における冷媒通路の長さが短くなるので、請求項1に記
載の発明と同様に、効果的に冷房運転及び暖房運転のい
ずれの場合においても、空調能力(冷房能力及び暖房能
力)が低下することを防止できる。
【0017】請求項3に記載の発明では、室内に吹き出
す空気と熱交換する室内熱交換器(210、220)
と、冷房運転時には室外空気中に熱を放熱し、暖房運転
時には室外空気から熱を吸熱して冷媒を蒸発させる室外
熱交換器(300)とを有する冷暖房切り換え可能なヒ
ートポンプ式空調装置であって、室外熱交換器(30
0)内の冷媒温度が所定温度より高いときにおける室外
熱交換器(300)の冷媒流入口から冷媒流出口に至る
冷媒通路(L1)の長さに比べて、室外熱交換器(30
0)内の冷媒温度が所定温度以下のときにおける冷媒通
路(L2)の長さが短くなるように構成されていること
を特徴とする。
【0018】これにより、実質的に冷房運転時における
室外熱交換器(300)の冷媒通路の長さに比べて、暖
房運転時における冷媒通路の長さが短くなるので、請求
項1に記載の発明と同様に、効果的に冷房運転及び暖房
運転のいずれの場合においても、空調能力(冷房能力及
び暖房能力)が低下することを防止できる。
【0019】なお、室外熱交換器(300)は、請求項
4に記載の発明のごとく、冷媒が流通する複数本のチュ
ーブ(311)、及び複数本のチューブ(311)の長
手方向端側に配設されて複数本のチューブ(311)そ
れぞれに連通するヘッダタンク(321)を有して構成
されており、暖房運転時には、冷媒を減圧した後、その
減圧した冷媒を複数に分配してヘッダタンク(321)
に供給してもよい。
【0020】また、室外熱交換器(300)は、請求項
5に記載の発明のごとく、冷媒が流通する複数本のチュ
ーブ(311)、及び複数本のチューブ(311)の長
手方向端側に配設されて複数本のチューブ(311)そ
れぞれに連通するヘッダタンク(321)を有して構成
されており、暖房運転時には、冷媒を複数に分配した
後、その分配された冷媒を減圧してヘッダタンク(32
1)に供給するようにしてもよい。
【0021】また、請求項6に記載の発明のごとく、暖
房運転時に冷媒を減圧する減圧器(603、604)
が、ヘッダタンク(321)に一体的に設けてもよい。
【0022】また、請求項7に記載の発明のごとく、減
圧器(603、604)を開度が固定された固定絞りに
て構成してもよい。
【0023】因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後
述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す
一例である。
【0024】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)本実施形態は本
発明に係るヒートポンプ式空調装置(以下、ヒートポン
プと略す。)を電気自動車用の空調装置に適用したもの
であって、図1は本実施形態に係るヒートポンプの模式
図である。
【0025】図1中、100は冷媒(本実施形態では、
フロン(R134a))を吸入圧縮する圧縮機であり、
この圧縮機100は電動モータ(図示せず。)により駆
動されている。210は車室内に吹き出す空気を加熱す
る加熱用室内熱交換器(第1熱交換器)であり、220
は加熱用室内熱交換器(以下、加熱用室内器と略す。)
210より空気流れ上流側に配設され、車室内に吹き出
す空気を冷却する冷却用室内熱交換器(第2室内熱交換
器)である。
【0026】300は車室外空気と冷媒とを熱交換する
室外熱交換器(以下、室外器と略す。)であり、400
は冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して気相冷媒を圧
縮機100の吸入側に流出するとともに、ヒートポンプ
中の余剰冷媒を蓄えるアキュムレータ(気液分離手段)
である。なお、室外器300の詳細は後述する。
【0027】501〜507は圧縮機100や熱交換器
210、220、300等の各機器を繋ぐ冷媒配管(冷
媒通路)であり、601、602は冷媒配管を開閉し、
冷媒の流通状態を制御する第1、2電磁弁である。60
3〜605は圧縮機100から吐出した高圧の冷媒を減
圧する減圧器であり、本実施形態では、オリフィス(固
定絞り)やキャピラリチューブ等の開度が固定された減
圧器を採用している。
【0028】700は加熱用室内器210及び冷却用室
内熱交換器(以下、冷却用室内器と略す。)220を収
納するとともに、車室内に吹き出す空気の通路を形成す
る空調ケーシングである。710は空調ケーシング70
0の空気流れ最上流側(冷却用室内器220より空気流
れ上流側)に配設されて空気を送風する送風機であり、
720は車室内から空気を導入する内気導入口721、
及び車室外から空気を導入する内気導入口722とを切
換開閉する内外気切換ドア(内外気切換手段)である。
【0029】また、730は加熱用室内器210を通過
する風量を調節する通過風量調節ドア(エアミックスド
ア)であり、本実施形態では、通過風量調節ドア(以
下、調節ドアと略す。)730の開度θを調節すること
により加熱用室内器210における放熱量を調節してい
る。
【0030】次に、室外器300について述べる。
【0031】図2は室外器300の正面図(一部断面)
であり、311は冷媒が流通する扁平状に形成されたア
ルミニウム製のチューブである。そして、チューブ31
1間には、冷媒と空気との熱交換を促進する波状のフィ
ン312が配設されており、このフィン312とチュー
ブ311とにより冷媒と空気(室外空気)とを熱交換す
る熱交換コア部310が構成されている。
【0032】また、複数本のチューブ311の長手方向
両端側には、各チューブ311に連通するヘッダタンク
321、322が配設されており、紙面右側のヘッダタ
ンク321(以下、第1ヘッダ321と呼ぶ。)内に
は、第1ヘッダ321内を複数個(本実施形態では、2
個)の空間321a、321bに仕切るセパレータ(仕
切部材)323が設けられている。なお、本実施形態で
は、紙面左側のヘッダタンク322(以下、第2ヘッダ
322と呼ぶ。)内の空間322aは、分割されていな
い。
【0033】そして、空間321aには、冷媒配管50
2と空間321aとを連通させる開口部324及び冷媒
配管504と空間321aとを連通させる開口部325
が設けられ、空間321bには、冷媒配管507と空間
321bとを連通させる開口部326及び冷媒配管50
3と空間321aとを連通させる開口部327が設けら
れ、空間322aには、冷媒配管505と空間322a
とを連通させる開口部328が設けられている。
【0034】次に、本実施形態の作動を述べる。
【0035】1.冷房運転モード このモードでは、図3に示すように、調節ドア730に
より加熱用室内器210を通過する風量を略0として加
熱用室内器210における熱交換量を略0とするととも
に、第1電磁弁601を開き、第2電磁弁602を閉じ
る。
【0036】これにより、圧縮機1から吐出した高温高
圧の冷媒は、加熱用室内器210にて車室内に吹き出す
空気と熱交換することなく、室外器300に流入して外
気にて冷却されて(凝縮して)室外器300から流出す
る。
【0037】そして、室外器300から流出した冷媒
は、減圧器605にて減圧されて低温低圧となって冷却
用室内器220に流入し、車室内に吹き出す空気から熱
を奪って蒸発する。
【0038】つまり、冷媒は、圧縮機100→加熱用室
内器210→室外器300→減圧器605→冷却用室内
器220→アキュムレータ400→圧縮機100の順に
循環する。
【0039】なお、冷媒配管502、503は第1ヘッ
ダ321と常に連通しているが、冷媒配管502、50
3には減圧器603、604が設けられているので、第
1電磁弁601が開いた状態では、冷媒配管502、5
03側に比べて冷媒配管504側の方が圧力損失が十分
に小さくなる。
【0040】このため、殆ど全ての冷媒は、冷媒配管5
04を流通して第1ヘッダ321の空間321aに流入
し、冷媒配管502、503を逆流(室外器300から
圧縮機100側に向けて流通する)ことはない。
【0041】因みに、車室内に吹き出す空気の温度制御
は、圧縮機100の回転数及び送風機710の送風量を
制御することにより行う。
【0042】また、冷房運転モードでは、第1電磁弁6
01を開き、かつ、第2電磁弁602を開くので、冷媒
は、図4に示すように、開口部325から室外器300
(第1ヘッダ321の空間321a)に流入し、空間3
21aと連通するチューブ311を流通して第2ヘッダ
322(空間322a)に流入する。
【0043】そして、第2ヘッダ322(空間322
a)に流入した冷媒は、第2ヘッダ322(空間322
a)にてその流通の向きを略180°転向(Uターン)
して空間321bと連通するチューブ311を流通して
空間321b内に流入し、開口部326から室外器30
0から流出する。
【0044】2.第1除湿運転(除湿冷房)モード このモードでは、図5に示すように、調節ドア730を
開くとともに、第1電磁弁601を開き、第2電磁弁6
02を閉じる。
【0045】これにより、冷媒は、冷房運転モードと同
様に、圧縮機100→加熱用室内器210→室外器30
0→減圧器605→冷却用室内器220→アキュムレー
タ400→圧縮機100の順に循環する。
【0046】したがって、冷却用室内器220にて冷却
除湿された空気は、加熱用室内器210にて所定温度ま
で加熱されて車室内に吹き出される。なお、このとき、
調節ドア730の開度θを調節して車室内に吹き出す空
気の温度を調節してもよい。
【0047】なお、室外器300内における冷媒流れも
冷房運転モード同様に、第1ヘッダ321の空間321
aから室外器300に流入し、第2ヘッダ322(空間
322a)にてその流通の向きを略180°転向(Uタ
ーン)して第1ヘッダ321の空間321bから室外器
300外に流出する。
【0048】3.第2除湿運転(除湿暖房)モード このモードでは、図6に示すように、調節ドア730を
開くとともに、第1、2電磁弁601を閉じる。
【0049】このとき、室外器300において、第1ヘ
ッダ321の空間321a→チューブ311→第2ヘッ
ダ322→第1ヘッダ321の空間321bに至る冷媒
通路(図5の破線で示す室外器300内の冷媒流れ)に
おける圧力損失に比べて、第1ヘッダ321の開口部3
26→空間321b→第1ヘッダ321の開口部327
に至る冷媒通路における圧力損失が十分に小さいので、
室外器300に流入する冷媒の殆どは、第1ヘッダ32
1の開口部326から流入して第1ヘッダ321の開口
部327から室外器300外に流出する。
【0050】したがって、このモードでは、室外器30
0は熱交換器として機能せず、単なる冷媒通路として機
能するので、このモードにおいて、冷媒は、圧縮機10
0→加熱用室内器210→(第1ヘッダ321の空間3
21a)→減圧器605→冷却用室内器220→アキュ
ムレータ400→圧縮機100の順に循環する。
【0051】また、車室内に吹き出す空気は、冷却用室
内器220にて冷却除湿された後、加熱用室内器210
にて所定温度まで加熱されて車室内に吹き出される。な
お、第1除湿運転モードと同様に、調節ドア730の開
度θを調節して車室内に吹き出す空気の温度を調節して
もよい。
【0052】4.暖房運転モード このモードでは、図7に示すように、調節ドア730を
開くとともに、第1電磁弁601を閉じ、第2電磁弁6
02を開く。
【0053】これにより、圧縮機1から吐出した高温高
圧の冷媒は、加熱用室内器210に流入して車室内に吹
き出す空気を加熱するとともに、自らは冷却されて(凝
縮して)冷媒配管501を経由して室外器300側に向
けて流通する。そして、冷媒配管502側に分流した冷
媒は減圧器603にて減圧されて第1ヘッダ321の空
間321aに流入し、一方、冷媒配管503側に分流し
た冷媒は減圧器604にて減圧されて第1ヘッダ321
の空間321bに流入する。
【0054】そして、第1ヘッダ321の空間321a
に流入した冷媒は、図8に示すように、空間321aと
連通するチューブ311を流通しながら外気から熱を奪
って蒸発して第2ヘッダ322(空間322a)に流入
し、第1ヘッダ321の空間321bに流入した冷媒
は、空間321bと連通するチューブ311を流通しな
がら外気から熱を奪って蒸発して第2ヘッダ322(空
間322a)に流入する。
【0055】このため、暖房運転モードにおいては、室
外器300(第1ヘッダ321)に流入した冷媒は、そ
の流通の向きを大きく転向させることなく、室外器30
0(第2ヘッダ322)から流出し、室外器300から
流出した冷媒は、図7に示すように、アキュムレータ4
00を経由して圧縮機100に吸入される。
【0056】次に、本実施形態の特徴を述べる。
【0057】室外器300は、冷房運転時(第1除湿運
転時を含む。)においては放熱器(凝縮器)として機能
とし、一方、暖房時においては蒸発器として機能するの
で、暖房運転時における室外器300内を流通する冷媒
の平均密度は、冷房運転時における室外器300内を流
通する冷媒の平均密度に比べて小さくなり、室外器30
0内を流通する冷媒の平均流速が冷房運転時より大きく
なる。このため、室外器300で発生する圧力損失は、
冷房運転時より暖房運転時の方が大きくなる傾向があ
る。
【0058】これに対して、本実施形態では、冷房運転
時(第1除湿運転時を含む。)において冷媒は、第2ヘ
ッダ322(Uターン箇所)にてその流通の向きを略1
80°転向(Uターン)するようにして室外器300内
を流通し、暖房運転時において冷媒は、その流通の向き
をUターンさせることなく、第1ヘッダ321側から第
2ヘッダ322側に流通するので、冷房運転時(第1除
湿運転時を含む。)における室外器300の冷媒流入口
325から冷媒流出口326に至る冷媒通路L1(図4
参照)の長さに比べて、暖房運転時における冷媒通路L
2(図8参照)の長さが短くなる。
【0059】したがって、本実施形態では、暖房運転時
において室外器300で発生する圧力損失が大きくなる
ことを防止できる(冷房運転時に発生する圧力損失程度
に抑制することができる)。
【0060】また、冷媒の密度は、図9に示すように、
冷媒が蒸発する際の蒸発圧力(飽和圧力)及び蒸発温度
(飽和温度)が下がるほど、小さくなっていくが、図9
から明らかなように、蒸発温度(飽和温度)が0℃以下
となると、冷媒密度の低下率(図9の傾き)が、蒸発温
度(飽和温度)が0℃より高いときに比べて大きくな
る。このため仮に、暖房運転時においても冷媒を冷媒通
路L1にて流通させると、外気温度が0℃以下になる
と、室外器300での圧力損失が急激に増大するので、
室外器300の熱交換効率(吸熱効率)急激に低下して
しまう。
【0061】これに対して、本実施形態では、0℃以下
という比較的低い温度の空気と熱交換しなければならな
い室外器300において、前述のごとく、暖房運転時に
おける冷媒通路L2の長さがと冷房運転時(第1除湿運
転を含む。)における冷媒通路L1の長さに比べて短く
なるように室外器300内の冷媒通路を切り換えるの
で、冷房運転(第1除湿運転を含む。)及び暖房運転の
いずれの場合においても、空調能力(冷房能力及び暖房
能力)が低下することを防止できる。
【0062】なお、特開平7−32460号公報には、
冷房運転時と暖房運転時とで室内熱交換器内の冷媒通路
を切り換える発明が記載されているが、室内熱交換器に
て熱交換する空気の温度変化は、室外器300にて熱交
換する空気(室外空気)の温度変化に比べて小さい上
に、室内熱交換器では0℃以下の空気から吸熱するとい
ったことはなく、通常は、0℃より高い温度の空気(図
9のBの範囲)から吸熱するので、室内熱交換器におけ
る冷房運転時と暖房運転時と冷媒密度差は、0℃以下の
空気(図9のAの範囲)から吸熱しなければならない場
合がある室外器300における冷房運転時と暖房運転時
と冷媒密度差に比べて小さい。
【0063】したがって、本実施形態のごとく、室外器
300において冷房運転時と暖房運転時とで冷媒通路L
1、L2を切り換えた方がより効果的に冷房運転及び暖
房運転のいずれの場合においても、空調能力(冷房能力
及び暖房能力)が低下することを防止できる。
【0064】また、室外器300が蒸発器として機能す
る暖房運転時には、室外器300(第1ヘッダ321)
に対して複数箇所(本実施形態では、2箇所)から冷媒
が流入するするので、1箇所から室外器300(第1ヘ
ッダ321)に冷媒が流入する場合に比べて、各チュー
ブ311に均等に冷媒を分配することができる。したが
って、流速分布が偏ることを防止できるので、室外器3
00全体としての熱交換効率を向上させることができ
る。
【0065】(第2実施形態)本実施形態は、図10に
示すように、室外器300に流入する冷媒温度が所定温
度To(本実施形態では、50℃)以上のときには、第
1ヘッダ321の空間321bに設けられた開口部32
7を開き、所定温度To未満のときには開口部327を
閉じる開閉弁606を設け、かつ、減圧器605を迂回
して冷媒を流通させるバイパス通路508を設けるとと
ともに、バイパス通路508を開閉する第3電磁弁60
7を設け、第3除湿運転モードを可能としたものであ
る。
【0066】そして、第3除湿運転モードを実行すると
きには、第2調節ドア730を開くとともに、第1、2
電磁弁601を閉じ、かつ、第3電磁弁607を開く。
【0067】これにより、室外器300に流入する冷媒
温度が所定温度To以上のときには、冷媒は図11に示
すように、圧縮機100→加熱用室内器210→減圧器
604→(第1ヘッダ321の空間321a)→バイパ
ス通路508→冷却用室内器220→アキュムレータ4
00→圧縮機100の順に循環するので、冷却用室内器
220にて冷却除湿された空気が加熱用室内器210に
て加熱されて車室内に吹き出される。
【0068】また、室外器300に流入する冷媒温度が
所定温度To未満のときには、開閉弁606が閉じるの
で、冷媒は図12に示すように、圧縮機100→加熱用
室内器210→減圧器603→室外器300→バイパス
通路508→冷却用室内器220→アキュムレータ40
0→圧縮機100の順に循環する。
【0069】なお、室外器300に流入する冷媒は、第
1除湿運転モード同様に、第1ヘッダ321の空間32
1aから室外器300に流入し、第2ヘッダ322(空
間322a)にてその流通の向きを略180°転向(U
ターン)して第1ヘッダ321の空間321bから室外
器300外に流出する。
【0070】このとき、室外器300に流入する冷媒
は、減圧器603にて減圧されているので、室外器30
0に流入した冷媒は外気から熱を奪って蒸発する。この
ため、冷却用室内器220は、主に顕熱にて車室内に吹
き出す空気を冷却除湿する。そして、冷却用室内にて冷
却除湿された空気は加熱用室内器210にて加熱されて
車室内に吹き出される。
【0071】したがって、本実施形態では、除湿運転時
における車室内に吹き出す空気の温度を、よりきめ細か
く制御することができる。
【0072】なお、本実施形態では、開閉弁606は、
図13に示すように、線膨張率が相違する2種の材料を
貼り合わせたバイメタル式のものである。
【0073】(第3実施形態)本実施形態は、冷房運転
時(第1除湿運転時を含む。)において、冷媒の流通の
向きを2度、略180°転向(Uターン)させることに
より、冷房運転時(第1除湿運転時を含む。)における
室外器300の冷媒流入口325から冷媒流出口326
に至る冷媒通路L1の長さに比べて、暖房運転時におけ
る冷媒通路L2の長さを短くするようにしたものであ
る。
【0074】具体的には、図14に示すように、第2ヘ
ッダ322に内部を2個の空間322a、322bに仕
切るセパレータ329を設けるとともに、冷媒配管50
7と室外器300とを連通させる開口部326を空間3
22bに移設し、かつ、冷媒配管505と第2ヘッダ3
22とを連通させる開口部330、331を空間322
a、322bそれぞれに設ける。
【0075】なお、図15は冷房運転モード時における
冷媒流れを示すヒートポンプの模式図であり、冷房運転
モードでは、調節ドア730により加熱用室内器210
を通過する風量を略0として加熱用室内器210におけ
る熱交換量を略0とするとともに、第1電磁弁601を
開き、第2電磁弁602を閉じる。
【0076】これにより、圧縮機1から吐出した高温高
圧の冷媒は、加熱用室内器210にて車室内に吹き出す
空気と熱交換することなく、室外器300に流入して外
気にて冷却(凝縮)して室外器300から流出する。
【0077】そして、室外器300から流出した冷媒
は、減圧器605にて減圧されて低温低圧となって冷却
用室内器220に流入し、車室内に吹き出す空気から熱
を奪って蒸発する。
【0078】室外器300において冷媒は、図16に示
すように、開口部325から室外器300(第1ヘッダ
321の空間321a)に流入し、空間321aと連通
するチューブ311を流通して第2ヘッダ322(空間
322a)に流入する。
【0079】そして、第2ヘッダ322(空間322
a)に流入した冷媒は、第2ヘッダ322(空間322
a)にてその流通の向きを略180°転向(Uターン)
して空間321bと連通するチューブ311を流通して
空間321b内に流入する。
【0080】そしてさらに、第1ヘッダ321(空間3
21b)に流入した冷媒は、第1ヘッダ321(空間3
21b)にてその流通の向きを略180°転向(Uター
ン)して空間322bと連通するチューブ311を流通
して空間322b内に流入し、開口部326から室外器
300から流出する。
【0081】また、図17は暖房運転モード時における
冷媒流れを示すヒートポンプの模式図であり、暖房運転
モードでは、調節ドア730を開くとともに、第1電磁
弁601を閉じ、第2電磁弁602を開く。
【0082】これにより、圧縮機1から吐出した高温高
圧の冷媒は、加熱用室内器210に流入して車室内に吹
き出す空気を加熱するとともに、自らは冷却されて(凝
縮して)冷媒配管501を経由して室外器300側に向
けて流通する。
【0083】そして、冷媒配管502側に分流した冷媒
は減圧器603にて減圧されて第1ヘッダ321の空間
321aに流入し、一方、冷媒配管503側に分流した
冷媒は減圧器604にて減圧されて第1ヘッダ321の
空間321bに流入する。
【0084】そして、第1ヘッダ321の空間321a
に流入した冷媒は、図18に示すように、その流通の向
きを1度も略180°転向(Uターン)することなく、
外気から熱を奪って蒸発して室外器300(第2ヘッダ
322)から流出する。
【0085】(第4実施形態)第1〜3実施形態では、
暖房運転時において、2箇所から室外器300(第1ヘ
ッダ321)に冷媒を流入させて各チューブ311に均
等に冷媒を分配させたが、本実施形態は、暖房運転時に
おいて、3箇所以上(本実施形態では、4箇所)の開口
部から室外器300(第1ヘッダ321)に冷媒を流入
させるようにしたものである。
【0086】具体的には、図19、20に示すように、
第1〜3実施形態における減圧器603、604を統合
して1個の減圧器603とするとともに、暖房運転時に
いては、図19に示すように、減圧器603で減圧され
た冷媒を分配器(ディストロビュータ)509にて4系
統に分配(分流)して室外器300に供給するものであ
る。因みに、本実施形態では、減圧器603、605は
開度を調節することができる電気式の減圧弁を採用して
いる。
【0087】なお、図20は冷房運転時における冷媒流
れを示す模式図であり、第1実施形態と同様に、室外器
300において、冷媒の流通の向きを1度、略180°
転向(Uターン)させるようにして冷媒を流通させる。
【0088】(第5実施形態)第1〜4実施形態におい
ては、室外器300に接続された冷媒配管501〜50
5を開閉することにより、冷房運転時と暖房運転時とで
室外器300内を流通する冷媒のUターン箇所の箇所数
(以下、ターン数と呼ぶ。)を切り替えたが、本実施形
態は、室外器300自身にターン数を切り替える機構を
設けたものである。
【0089】具体的には、図21、22に示すように、
第1ヘッダ321をセパレータ323にて2個の空間3
21a、321bに仕切るとともに、空間321a、3
21bを連通させるバイパス通路323aを設け、か
つ、バイパス通路323aを開閉する開閉弁323bを
設け、同様に、第2ヘッダ322にも、空間322a、
322bを連通させるバイパス通路329aを設け、か
つ、バイパス通路329aを開閉する開閉弁329bを
設けたものである。なお、本実施形態では、開閉弁32
3b、239bは電磁弁を採用している。
【0090】そして、冷房運転時には、開閉弁323
b、239bを閉じることにより、図21に示すよう
に、室外器300においてターン数が2となるように冷
媒を流通させ、暖房運転時には、開閉弁323b、23
9bを開くことにより、図22に示すように、室外器3
00においてターン数が0となるように冷媒を流通させ
る。因みに、図23は冷房運転時における冷媒流れを示
す模式図であり、図24は暖房運転時における冷媒流れ
を示す模式図である。
【0091】これにより、冷房運転時における室外器3
00の冷媒通路長さに比べて、暖房運転時における室外
器300の冷媒通路長さが短くなるので、冷房運転及び
暖房運転のいずれの場合においても、空調能力(冷房能
力及び暖房能力)が低下することを防止できる。
【0092】(第6実施形態)第5実施形態では、セパ
レータ323、329を迂回するバイパス通路323
a、329aを設け、かつ、バイパス通路323a、3
29aを開閉する開閉弁323b、329bを設けた
が、本実施形態は、図25、26に示すように、セパレ
ータ323、329にセパレータ323、329にて仕
切られた空間321a、321b及び322a、322
b間を連通させる連通穴323c、329cを設けると
ともに、冷媒温度が所定温度To(本実施形態では、1
0℃)以上となったとき連通穴323c、329cを閉
じ、冷媒温度が所定温度To未満のときには連通穴32
3c、329cを開くバイメタル式の開閉弁323d、
329dを設けたものである。
【0093】なお、図25は冷房運転時における室外器
300内の冷媒流れを示すもので、図26は冷房運転時
における室外器300内の冷媒流れを示すものである。
【0094】(第7実施形態)第5実施形態では、バイ
パス通路323a、329aを開閉する開閉弁323
b、329bとして電磁弁を採用したが、本実施形態
は、に示すように、機械式の開閉弁323b、329b
を採用したものである。
【0095】以下、図27、28に基づいて開閉弁32
3bを例に本実施形態に係る開閉弁323b、329b
の構造を説明する。
【0096】30は薄膜状のダイヤフラムであり、31
はダイヤフラム30と共に密閉された空間(第1ダイヤ
フラム室)32を形成する第1ダイヤフラムケーシング
であり、33はダイヤフラム30を挟んで第1ダイヤフ
ラム室32と反対側に位置してバイパス通路323a、
329aに連通する空間(第2ダイヤフラム室)34を
形成する第2ダイヤフラムケーシングである。
【0097】そして、第1ダイヤフラム室32内には、
所定密度にて飽和ガス冷媒が封入されており、ダイヤフ
ラム30は第1ダイヤフラム室32内の冷媒圧力と第2
ダイヤフラム室34内の(室外器300に流入する)冷
媒圧力との差圧に応じて変位する。
【0098】また、35は空間321a側と空間321
b側と、及び空間322a側と空間322b側とを連通
させる弁口36を開閉する弁体であり、36はダイヤフ
ラム30の変位を弁体35に伝達する伝達ロッドであ
り、37は弁口36を閉じる向きの力(以下、この力を
閉弁力と呼ぶ。)を弁体36にさせるコイルバネ(弾性
手段)である。
【0099】次に、開閉弁323bの作動を述べる。
【0100】第1ダイヤフラム室32内の温度は外気温
度と略同一であるので、第1ダイヤフラム室32内の圧
力は、外気温度相当の飽和圧力となる。一方、暖房運転
時においては、第2ダイヤフラム室34内の冷媒温(冷
媒圧力)は、第1ダイヤフラム室32内の冷媒温(冷媒
圧力)より低くなる。
【0101】このとき、第1、2ダイヤフラム室32、
34の圧力差Δpによる力は弁口36を開く向きの力
(以下、この力を開弁力と呼ぶ。)を弁体35に作用さ
せるので、Δpが大きくなり、開弁力が閉弁力を上回る
と、弁口36が開く。
【0102】一方、冷房運転(除湿運転も含む。)時に
は、第2ダイヤフラム室34内の冷媒温(冷媒圧力)
は、第1ダイヤフラム室32内の冷媒温(冷媒圧力)よ
り高くなるので、Δpが小さくなり、開弁力が閉弁力を
下回って弁口36が閉じる。
【0103】なお、以上の作動説明から明らかなよう
に、閉弁力(コイルバネ37の設定荷重)は、室外器3
00内の冷媒通路を切り替える冷媒温度(冷媒圧力)に
対応する大きさとする必要がある。
【0104】(第8実施形態)第1〜3実施形態では、
暖房運転時に2本の冷媒配管502、503にて第1ヘ
ッダ321の長手方向両端側から冷媒を室外器300に
供給していたため、冷媒配管502、503それぞれに
減圧器603、604を設けていたが、本実施形態で
は、図29、30に示すように、第1ヘッダ321に減
圧器603、604を一体的に設けたものである。因み
に、図29は減圧器603、604として、開度が固定
されたオリフィス(小穴)とした例であり、図30は減
圧器603、604として所定の圧力損失を発生させる
キャピラリーチューブを採用した例である。
【0105】(その他の実施形態)上述の実施形態で
は、本発明に係る空調装置を車両用に適用したが、本発
明はこれに限定されるものではなく、家庭用又はビル用
等の据え置き型の空調装置にも適用することができる。
【0106】また、上述の実施形態では、室内用熱交換
器は、加熱用室内器210と冷却用室内器220とを有
していたが、室内用熱交換器も室外器300と同様に、
1つの熱交換器にて加熱及び冷却を行ってもよい。な
お、この場合、冷却用として使用する場合は、加熱用と
して使用する場合に比べて冷媒通路が短くなるように冷
媒通路を切り替えることが望ましい。
【0107】また、第2実施形態及び第6実施形態で
は、バイメタル式の開閉弁を用いたが、所定温度以上と
なる形状が大きく変化する形状記憶合金にて開閉弁を構
成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るヒートポンプ式空
調装置の模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るヒートポンプ式空
調装置に適用される室外器の模式図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係るヒートポンプ式空
調装置における冷房運転時の冷媒流れを示す模式図であ
る。
【図4】本発明の第1実施形態に係るヒートポンプ式空
調装置に適用される室外器における冷媒流れを示す模式
図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係るヒートポンプ式空
調装置における第1除湿運転時の冷媒流れを示す模式図
である。
【図6】本発明の第1実施形態に係るヒートポンプ式空
調装置における第2除湿運転時の冷媒流れを示す模式図
である。
【図7】本発明の第1実施形態に係るヒートポンプ式空
調装置における暖房運転時の冷媒流れを示す模式図であ
る。
【図8】本発明の第1実施形態に係るヒートポンプ式空
調装置に適用される室外器における冷媒流れを示す模式
図である。
【図9】冷媒密度と飽和圧力(飽和温度)との関係を示
すグラフである。
【図10】本発明の第2実施形態に係るヒートポンプ式
空調装置の模式図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係るヒートポンプ式
空調装置における第3除湿運転時の冷媒流れを示す模式
図である。
【図12】本発明の第2実施形態に係るヒートポンプ式
空調装置における第3除湿運転時の冷媒流れを示す模式
図である。
【図13】本発明の第2実施形態に係るヒートポンプ式
空調装置における開閉弁の作動を示す模式図である。
【図14】本発明の第3実施形態に係るヒートポンプ式
空調装置に適用される室外器の模式図である。
【図15】本発明の第3実施形態に係るヒートポンプ式
空調装置における冷房運転時の冷媒流れを示す模式図で
ある。
【図16】本発明の第3実施形態に係るヒートポンプ式
空調装置に適用される室外器における冷媒流れを示す模
式図である。
【図17】本発明の第3実施形態に係るヒートポンプ式
空調装置における暖房運転時の冷媒流れを示す模式図で
ある。
【図18】本発明の第3実施形態に係るヒートポンプ式
空調装置に適用される室外器における冷媒流れを示す模
式図である。
【図19】本発明の第4実施形態に係るヒートポンプ式
空調装置における暖房運転時の冷媒流れを示す模式図で
ある。
【図20】本発明の第4実施形態に係るヒートポンプ式
空調装置における冷房運転時の冷媒流れを示す模式図で
ある。
【図21】本発明の第5実施形態に係るヒートポンプ式
空調装置に適用される室外器における冷房運転時の冷媒
流れを示す模式図である。
【図22】本発明の第5実施形態に係るヒートポンプ式
空調装置に適用される室外器における暖房運転時の冷媒
流れを示す模式図である。
【図23】本発明の第5実施形態に係るヒートポンプ式
空調装置における冷房運転時の冷媒流れを示す模式図で
ある。
【図24】本発明の第5実施形態に係るヒートポンプ式
空調装置における暖房運転時の冷媒流れを示す模式図で
ある。
【図25】本発明の第6実施形態に係るヒートポンプ式
空調装置に適用される室外器における冷房運転時の冷媒
流れを示す模式図である。
【図26】本発明の第6実施形態に係るヒートポンプ式
空調装置に適用される室外器における暖房運転時の冷媒
流れを示す模式図である。
【図27】本発明の第7実施形態に係るヒートポンプ式
空調装置に適用される室外器における暖房運転時の開閉
弁の作動を示す模式図である。
【図28】本発明の第7実施形態に係るヒートポンプ式
空調装置に適用される室外器における冷房運転時の開閉
弁の作動を示す模式図である。
【図29】本発明の第8実施形態に係るヒートポンプ式
空調装置に適用される室外器における減圧器の拡大図で
ある。
【図30】本発明の第8実施形態に係るヒートポンプ式
空調装置に適用される室外器における減圧器の拡大図で
ある。
【符号の説明】
100…圧縮機、210…加熱用室内器、220…冷却
用室内器、300…室外器、603、604、605…
減圧器、601、602…電磁弁。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室内に吹き出す空気と熱交換する室内熱
    交換器(210、220)と、 冷房運転時には室外空気中に熱を放熱し、暖房運転時に
    は室外空気から熱を吸熱して冷媒を蒸発させる室外熱交
    換器(300)とを有する冷暖房切り換え可能なヒート
    ポンプ式空調装置であって、 冷房運転時における前記室外熱交換器(300)の冷媒
    流入口から冷媒流出口に至る冷媒通路(L1)の長さに
    比べて、暖房運転時における前記冷媒通路(L2)の長
    さが短くなるように構成されていることを特徴とするヒ
    ートポンプ式空調装置。
  2. 【請求項2】 室内に吹き出す空気と熱交換する室内熱
    交換器(210、220)と、 冷房運転時には室外空気中に熱を放熱し、暖房運転時に
    は室外空気から熱を吸熱して冷媒を蒸発させる室外熱交
    換器(300)とを有する冷暖房切り換え可能なヒート
    ポンプ式空調装置であって、 前記室外熱交換器(300)の冷媒流入口から冷媒流出
    口に至る冷媒通路(L1)には、冷媒の流通の向きが略
    180°転向するUターン箇所が設けられており、 暖房運転時における前記Uターン箇所の箇所数が、冷房
    運転時における前記Uターン箇所の箇所数に比べて少な
    くなるように構成されていることを特徴とするヒートポ
    ンプ式空調装置。
  3. 【請求項3】 室内に吹き出す空気と熱交換する室内熱
    交換器(210、220)と、 冷房運転時には室外空気中に熱を放熱し、暖房運転時に
    は室外空気から熱を吸熱して冷媒を蒸発させる室外熱交
    換器(300)とを有する冷暖房切り換え可能なヒート
    ポンプ式空調装置であって、 前記室外熱交換器(300)内の冷媒温度が所定温度よ
    り高いときにおける前記室外熱交換器(300)の冷媒
    流入口から冷媒流出口に至る冷媒通路(L1)の長さに
    比べて、前記室外熱交換器(300)内の冷媒温度が所
    定温度以下のときにおける前記冷媒通路(L2)の長さ
    が短くなるように構成されていることを特徴とするヒー
    トポンプ式空調装置。
  4. 【請求項4】 前記室外熱交換器(300)は、冷媒が
    流通する複数本のチューブ(311)、及び前記複数本
    のチューブ(311)の長手方向端側に配設されて前記
    複数本のチューブ(311)それぞれに連通するヘッダ
    タンク(321)を有して構成されており、 暖房運転時には、冷媒を減圧した後、その減圧した冷媒
    を複数に分配して前記ヘッダタンク(321)に供給す
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載のヒートポン
    プ式空調装置。
  5. 【請求項5】 前記室外熱交換器(300)は、冷媒が
    流通する複数本のチューブ(311)、及び前記複数本
    のチューブ(311)の長手方向端側に配設されて前記
    複数本のチューブ(311)それぞれに連通するヘッダ
    タンク(321)を有して構成されており、 暖房運転時には、冷媒を複数に分配した後、その分配さ
    れた冷媒を減圧して前記ヘッダタンク(321)に供給
    することを特徴とする請求項1又は2に記載のヒートポ
    ンプ式空調装置。
  6. 【請求項6】 暖房運転時に冷媒を減圧する減圧器(6
    03、604)が、前記ヘッダタンク(321)に一体
    的に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の
    ヒートポンプ式空調装置。
  7. 【請求項7】 前記減圧器(603、604)は、開度
    が固定された固定絞りであることを特徴とする請求項6
    に記載のヒートポンプ式空調装置。
JP2000208826A 2000-07-10 2000-07-10 ヒートポンプ式空調装置 Withdrawn JP2002019444A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000208826A JP2002019444A (ja) 2000-07-10 2000-07-10 ヒートポンプ式空調装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000208826A JP2002019444A (ja) 2000-07-10 2000-07-10 ヒートポンプ式空調装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002019444A true JP2002019444A (ja) 2002-01-23

Family

ID=18705341

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000208826A Withdrawn JP2002019444A (ja) 2000-07-10 2000-07-10 ヒートポンプ式空調装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002019444A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017040421A (ja) * 2015-08-19 2017-02-23 三菱重工オートモーティブサーマルシステムズ株式会社 熱交換器及びヒートポンプシステム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017040421A (ja) * 2015-08-19 2017-02-23 三菱重工オートモーティブサーマルシステムズ株式会社 熱交換器及びヒートポンプシステム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11383583B2 (en) Thermal management device for vehicle
JP4232463B2 (ja) 空調装置
JP6791052B2 (ja) 空調装置
WO2017217099A1 (ja) 冷凍サイクル装置
JP5944154B2 (ja) 車両用空気調和装置
CN110997369B (zh) 制冷循环装置
US20210316597A1 (en) Temperature adjusting device
CN110914082B (zh) 空调装置
JP6683076B2 (ja) 冷凍サイクル装置
JP3233771B2 (ja) 車両用空気調和装置
JP2011240725A (ja) 車両用空気調和装置
US11897316B2 (en) Refrigeration cycle device
JP2020142789A (ja) 熱管理システム
WO2020158423A1 (ja) 冷凍サイクル装置
KR20180076397A (ko) 차량용 냉난방시스템
WO2019026481A1 (ja) 複合型熱交換器
US20210260955A1 (en) Heat pump system
WO2021157286A1 (ja) 冷凍サイクル装置
JP2002019444A (ja) ヒートポンプ式空調装置
KR200263212Y1 (ko) 히트펌프식 자동차용 공기조화장치
JP6891711B2 (ja) 複合型熱交換器
KR20020032216A (ko) 히트펌프식 자동차용 공기조화장치
KR100465722B1 (ko) 제습 겸용 히트펌프식 공기조화기
US20230202262A1 (en) Gas-liquid separation device for vehicle heat pump system having the same
JP2001199232A (ja) ヒートポンプ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20071002