JP2002016923A - 画像符号化装置および画像符号化方法 - Google Patents
画像符号化装置および画像符号化方法Info
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Abstract
プが荒くなり、ブロック歪みが増えて視覚的な違和感が
起こった。 【解決手段】 原画像データS0を解析して符号化難易
度情報を得る画像解析部30と、原画像データS0の画
像フォーマットを空間的変換および時間的変換の少なく
とも一方を用いて変換する画像変換部Aと、画像変換部
Aで変換された画像データS4を符号化する符号化部1
0と、符号化難易度情報に基づいて画像変換部Aを制御
し、空間的変換および時間的変換の何れか一方或いは双
方を選択させる変換制御部5とを備える。
Description
能率符号化する画像符号化装置および画像符号化方法に
関する。
ISO/IEC JTC1/SC29/WG11/N0400に規定されるMPEG-2 Tes
t Model 5に示された画像符号化装置が知られている。
示すブロック図である。同図において、81は原画像デ
ータと過去に符号化され復号した画像データとの差分を
取る減算器、82は減算器51で演算された差分データ
を周波数領域の情報に変換するDCT(直交変換器)、
83はDCT52で直交変換されたデータを量子化する
量子化部、84は量子化されたデータの冗長度を取り除
くVLC(可変長符号化器)、85はVLC84で発生
した可変長符号をあるレートで平滑化して伝送路に送出
するバッファ、86は量子化部83で量子化されたデー
タを逆量子化する逆量子化部、87は逆量子化部86で
逆量子化されたデータを逆変換する逆DCT、88は逆
DCT87で逆変換されたデータとnフレーム前の復号
化データとを加算する加算器である(以後、加算器88
で加算されたデータを局部復号データと呼ぶ)。
復号データを記憶するループ内フレームメモリ、90は
原画像データと局部復号データとに基づいて画像の変化
を動きベクトル情報とし、この動きベクトルによってフ
レームメモリ89の読み出しを制御する動き補償部、9
1は量子化ステップを制御し、ビットレートおよび符号
化画像品質を決定する量子化制御部、92は原画像デー
タからアクティビティ(フレームもしくはフィールド内
輝度信号の8×8画素計64個のそれぞれの画素値か
ら、同64個の平均値を差し引いたものを積分したも
の)を算出するアクティビティ算出部である。
あるMain-Profileの場合、画像信号は符号化する前に表
示順序から符号化順序に並び替えられ(図中では省
略)、Iピクチャ(フレーム内予測)、Pピクチャ(前
方予測)、Bピクチャ(前/後/補完予測)のピクチャ
タイプによって符号化される。これらの動作については
テレビジョン学会誌Vol.49,No4,pp.435〜466(1995)を始
め、多数の文献があるため、ここでは詳細な動作説明を
省略するが、TM−5によれば、レートを制御するため
の方法として(1)画面内の目標情報発生量、(2)バ
ッファ蓄積量によるフィードバック制御、(3)原画像
データのアクティビティ によって量子化ステップを制
御すると示されている。
示された従来の画像符号化装置100を示すブロック図
である。同図において、101は上記で説明したH.2
6XやMPEGなどに代表される符号化部、102がプ
リフィルタ部、103が画素数変換部、104が符号化
部101で発生するフィルタ帯域制御信号に相関した画
素数変換制御信号を生成する画素数変換判定部である。
この画像符号化装置100は、符号化部101で発生し
た情報発生量に基づいて、プリフィルタ102の帯域を
可変にし、その帯域に応じた必要最小限の画素数を画素
数変換判定部104で選択するというものである。
−234668号公報、特開平11−164305号公
報、特開平10−108197号公報、特開平10−9
8712号公報、特開平9−23423号公報、特開平
8−242452号公報などに記載されたものが知られ
ている。
2に代表される動き補償フレーム間符号化方式は、SD
TV〜HDTVまでのデジタル放送や伝送、蓄積メディ
アを主体に考えられた方式で、特にBS/地上波デジタ
ル放送ではHDTVをメインとし、しかもかなり低ビッ
トレート(20Mbps以下)が想定されている(例え
ば映像情報メディア学会誌Vol.53,No11,pp1456〜1459(1
999))。従来のMPEG−2および上述した従来の画像
符号化装置80は、基本的な制御モデルであり、これだ
けでは画質が十分とは言えない。このため、これに加え
て様々な量子化制御方式がこれまで考案されている。現
在HDTV信号をMPEG−2規格に基づいて圧縮符号
化した場合、ITU−Rで定められている評価法によれ
ば放送品質を満足するビットレートは22Mbps以上
とされている(前述文献 映像情報メディア学会誌Vol.5
3,No11,pp1456〜1459(1999))。
放送でSFN(Single Frequency Network)を実現する
には、さらにビットレートを絞る(映像の圧縮率を上げ
る)必要があることがわかる。これまでの制御のままで
ビットレートを絞ると必然的に量子化ステップが荒くな
り、ブロック歪みが増えて視覚的な違和感が起こること
は周知の事実である。
0は、符号化部101において発生した情報発生量が多
い場合は、プリフィルタ102の帯域を狭くし、情報発
生量が少ない場合は帯域を広く取るといった制御がなさ
れ、決定した帯域に基づいて必要最小限の画素数に変換
するという手法が用いられている。しかしながら、符号
化における情報発生量はフレーム間差分符号化における
結果であり、たとえ空間的な帯域を制御しても効果が得
られない場合が多く問題であった。
化前の原画像データに対して最適な前処理を行うことに
より、圧縮率の高い視覚的に優れた品質の符号化画像が
得られる画像符号化装置および画像符号化方法を提供す
ることを目的とする。
は、原画像データを解析して符号化難易度情報を得る画
像解析部と、原画像データの画像フォーマットを変換す
る画像変換部と、画像変換部で変換された画像データを
符号化する符号化部と、符号化難易度情報に基づいて画
像変換部を制御し、空間的変換および時間的変換の何れ
か一方或いは双方を用いて変換させる変換制御部とを備
えることを特徴とする。
タについての空間的な周波数成分情報、ノイズ成分情
報、フレーム間変化情報、およびフレーム間動きベクト
ル情報の少なくとも一つを用いた情報であることが好ま
しい。
報を入力し、当該変換情報に基づいて画像データを符号
化処理すると共に、当該変換情報を画像データに多重さ
せることが好ましい。
いて原画像データを解析することが好ましい。
結果に基づいて閾値を決定することが好ましい。
を画像変換した後に符号化する方法において、原画像デ
ータの符号化難易度情報に基づいて、空間的変換および
時間的変換の何れか一方或いは双方を用いて画像データ
を画像変換することを特徴とする。
タについての空間的な周波数成分情報、ノイズ成分情
報、フレーム間変化情報、およびフレーム間動きベクト
ル情報の少なくとも一つを用いた情報であることが好ま
しい。
置および画像符号化方法の好適な実施の形態について添
付図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態に係
る画像符号化装置の構成を示すブロック図である。同図
において、1は原画像データS0の周波数帯域を制限す
る帯域制限フィルタ、2は帯域制限フィルタ1を通過し
た原画像データS1を入力して、水平方向の画素を間引
く画素数変換部、3は画素数変換部2で変換された原画
像データS2を入力して、フレーム間もしくはフィール
ド間の相関が強く冗長なフレームないしフィールドを間
引くフレーム/フィールド間引き部である。
2、およびフレーム/フィールド間引き部3の少なくと
も一つから画像変換部Aが構成されているものとする。
また、帯域制限フィルタ1と画素数変換部2とで空間的
変換が行われ、フレーム/フィールド間引き部3で時間
的変換が行われる。さらに、帯域制限フィルタ1には、
水平1次もしくは、水平、垂直方向の2次元の非巡回型
(空間FIR型)フィルタが望ましいが、このフィルタ
に限定されるものではない。
3で処理された原画像データS3を入力して、ラスタス
キャンから符号化のためのブロックスキャンに変換する
走査変換部、10は走査変換部4で変換された原画像デ
ータS4を符号化する符号化部、30は原画像データS
0を入力して符号化難易度情報を算出する画像解析部、
5は画像解析部30で算出された符号化難易度情報に基
づいて、帯域制限フィルタ1、画素数変換部2およびフ
レーム/フィールド間引き部3を制御する前処理制御部
(変換制御部)、6は画像解析部30で符号化難易度情
報を算出する際に使用する閾値(a〜c)を発生させる
閾値発生部である。
符号化され復号した画像データとの差分を取る減算器、
12は減算器11で演算された差分データを周波数領域
の情報に変換するDCT(直交変換器)、13はDCT
12で直交変換されたデータを量子化する量子化部、1
4は量子化されたデータの冗長度を取り除くVLC(可
変長符号化器)、15はVLC14で発生した可変長符
号をあるレートで平滑化して伝送路に送出するバッフ
ァ、16は量子化部13で量子化されたデータを逆量子
化する逆量子化部である。
れたデータを逆変換する逆DCT、18は逆DCT17
で逆変換されたデータとnフレーム前の復号化データと
を加算して、局部復号データS5を出力する加算器、1
9は加算器18で加算された局部復号データS5を記憶
するループ内フレームメモリ、20は原画像データS4
と局部復号データS5とに基づいて画像の変化を動きベ
クトル情報とし、この動きベクトルによってループ内フ
レームメモリ19の読み出しを制御する動き補償部、2
1は量子化ステップを制御し、ビットレートおよび符号
化画像品質を決定する量子化制御部である。
部30の構成を説明する。同図において、40は原画像
データS0の高域周波数成分量を算出する高域周波数成
分量算出部、41は原画像データS0を入力して、ラス
タスキャンからブロックスキャンに変換するスキャン変
換部、42はスキャン変換部41で変換された画像デー
タを周波数領域データに変換するDCT部(もしくはD
FT部)、43はDCT部42でDCT変換された周波
数領域データの高域係数を分離する高域係数分離部、4
4は高域係数分離部43で分離された高域係数と所定の
閾値aとを比較して、閾値aより大きな係数を抽出する
閾値比較部、45は閾値比較部44で選ばれた係数をフ
レーム内でカウントするカウンタである。
ーム相関(冗長度)を算出するフレーム相関算出部、5
1はスキャン変換部41で変換された画像データを記憶
するフレームメモリ、52はスキャン変換部41で変換
された画像データとフレームメモリ51に記憶された画
像データとを減算しフレーム間差分値を求める減算器、
53は減算器52で得られた差分データの絶対値を求め
る絶対値部、54は絶対値部53で得られた差分絶対値
を累算させて1フレーム分の累算値を求める累算器、5
5は絶対値部53で得られた差分絶対値と所定の閾値b
とを比較して、閾値bより大きな差分値を抽出する閾値
比較部、56は閾値比較部55で抽出された差分値を1
フレーム内でカウントするカウンタである。
された画像データを記憶するフレームメモリ、58はス
キャン変換部41で変換された画像データとフレームメ
モリ51に記憶された画像データとを比較して、もっと
も歪みの少ないブロックに対するベクトルを算出し、求
めたベクトルからフレームメモリ51の読み出しアドレ
スを補正する動き補償部、59は過去nフレーム分の画
像データが記憶されたフレームメモリ群、60はフレー
ムメモリ群59に記憶された画像データと累算器54で
得られた累算値とに基づいて、原画像データS0のフィ
ルムシーケンスを検出するフィルムシーケンス検出部で
ある。
きベクトルを1マクロブロック分遅延させるMBメモ
リ、62は動き補償部58で得られた動きベクトルおよ
びMBメモリ61で1マクロブロック遅延された動きベ
クトルの差を求める減算器、63は減算器62で得られ
た差分データの絶対値を求める絶対値部、64は絶対値
部63で得られた差分絶対値と所定の閾値cとを比較し
て、閾値cより大きな差分値を抽出する閾値比較部、6
5は閾値比較部64で抽出された差分値を1フレーム内
でカウントするカウンタである。
ズ成分を検出するノイズ成分検出部、71は原画像デー
タS0の低域成分をカットして中高域成分を通過させる
中高域通過フィルタ(HPF)、72は中高域通過フィ
ルタ71を通過した中高域データにおける被写体のエッ
ジ(隣接する画素の相関が強いもの)を検出するエッジ
成分検出部、73は中高域通過フィルタ71を通過した
中高域データからエッジ成分を減算する減算器、74は
減算器73の出力(ノイズ成分)と所定の閾値dを比較
し、レベルの高いノイズ成分を抽出する閾値比較部、7
5は閾値比較部74で選別されたノイズ画素について1
フレーム内の量を算出するカウンタである。
て、原画像データS0は輝度信号および色差信号(P
b,PrもしくはCb,Cr)で構成されるコンポーネ
ント信号である。帯域制限フィルタ1に入力された原画
像データS0は、前処理制御部5の特性制御によって符
号化に適したフィルタリングが行なわれる。帯域制限フ
ィルタ1でのフィルタリングによって高域をカットされ
た画像データS1は画素数変換部2に入力され、前処理
制御部5の画素間引き制御によって符号化に適した画素
数変換が行なわれる。
iと呼ばれるHDTV信号の水平有効画素数は1920
画素である。国内のデジタル放送規格では1920画素
および1440画素が定義されており、米国のデジタル
放送規格ではこれに加えて1280画素も定義されてい
る。1440画素、1280画素は原画像の信号規格に
はないため、いずれも1920画素から間引いて生成す
ることになる。ここで、オリジナル画素数から適正に画
素を間引くことができれば、後段の符号化ユニットで符
号化する際のフレームあたりの総ブロックが減り、また
帯域が制限されることによって高域周波数成分が減るた
め、圧縮効率が上がるというメリットがあり、画素数変
換部2ではその役割を担っている。
もしくは未来のフレームを用いて予測符号化する方式の
場合、予測対象となるフレームと基準となるフレームは
ブロック数(画素数)を同一にする必要があるため、画
素数を切り替えるのはIピクチャと呼ばれるフレーム内
符号化を行なうフレーム周期を最小単位として切り替え
る必要がある。全てフレーム内符号化する方式の場合は
この限りではない。
像データS2は後段のフレーム/フィールド間引き部3
に入力され、前処理制御部5のフレーム/フィールド間
引き制御によって符号化に適した間引きが行なわれる。
放送用途などでは画像ソースとして映画素材などがよく
使われるが、映画素材(フィルムソース)は元々24フ
レーム/秒であり、カメラなどの素材は30(29.9
7)フレーム/秒であることから、24フレームから3
0フレームに変換して放送される。これを3:2プルダ
ウンと呼ぶ。24フレームから30フレームに変換する
際は一定のシーケンスに従ってフィールド補完を行なう
必要がある。
符号化を行なうために、フレーム/フィールド間差分の
解析によってフィルムシーケンスを検出する方法が用い
られている。図3に示すように、フレーム/フィールド
間引き部3では、映画素材(フィルムソース)の各プロ
グレッシブフレームをインターレース偶数フィールドと
インターレース奇数フィールドに分離して、所定の間隔
(ここでは5枚ごと)でフィールドを間引いている。
された画像データS3は走査変換部4に入力され、符号
化部10で符号化する際に必要となるブロックスキャン
に変換される。MPEG−2などはDCTブロックが8
画素×8ライン、マクロブロックは16画素×16ライ
ンと定義されている。走査変換部4から出力された画像
データS4は符号化部10に入力され、符号化処理が行
われる。符号化部10では、まず画像データS4が減算
器11に入力され、画像データS4とループ内フレーム
メモリ19に記憶された画像データとの差分が取られ
る。この差分データはDCT12に入力され、周波数領
域の情報に変換される。さらに周波数領域の情報に変換
されたデータは量子化部13に入力され、量子化制御部
21の制御の下、量子化処理が行われる。量子化された
データは、VLC14で冗長度が取り除かれ、バッファ
15で所定のビットレートで平滑化され、伝送路に送出
される。
子化部16にも入力され、逆量子化される。逆量子化さ
れたデータは逆DCT17で逆変換され、加算器18で
nフレーム前の符号化データと加算される。加算器18
から出力された局部復号データは、ループ内フレームメ
モリ19および動き補償部20にそれぞれ入力される。
動き補償部20では、加算器18から入力された局部復
号データと走査変換部4から出力された画像データS4
とに基づいてループ内フレームメモリ19の読み出しを
制御する。
にも入力される。画像解析部30では原画像の特性を解
析することによって符号化難易度情報を算出し、前処理
制御部5に各種難易度情報を通知し、帯域制限フィルタ
1、画素数変換部2およびフレーム/フィールド間引き
部3を制御することによって、高能率圧縮符号化に適し
た画像データを得る。画像解析部30で算出された各種
難易度情報S30は前処理制御部5に入力される。
おける特性切換条件、画素数変換部2における間引き
率、フレーム/フィールド間引き部3における間引きフ
ィールド(フレーム)指示などの制御条件のテーブルを
有しており、前処理制御部5では、画像解析部30から
入力された各種難易度情報S30をこのテーブルで分析
して、制御信号S31〜S33を獲得する。制御信号S
31は帯域制限フィルタ1に、制御信号S32は画素数
変換部2に、制御情報S33はフレーム/フィールド間
引き部3にそれぞれ与えられ、原画像データS0の前処
理が最適になるように制御される。その結果、低ビット
レートで符号化伝送する場合であっても、ブロック歪み
の目立たない視覚的に優れた品質の符号化画像を得るこ
とができる。
果、画素数変換結果およびフレーム/フィールド間引き
結果についての情報(変換情報)S34を符号化部10
に通知している。符号化部10では符号化処理を行なう
上で必要な前記情報S34(水平画素数やフレーム間引
き情報)を用いて符号化処理が行なわれ、また伝送する
際の画像データとして、例えばMPEG-2規格ではシーケン
スレイヤやピクチャレイヤのサイド情報として、horizo
ntal_sizeやRepeat_first_fieldといった識別子を用い
て前処理で施したピクチャーフォーマットなどを伝送す
ることが可能であり、符号化部10では、上述の情報S
34をVLC14等に入力させて、フレーム内の画素数
や、間引きフィールドなどの情報S34を画像データの
サイド情報エリアに書き込んでいる。その結果、デコー
ダ側で情報S34を参照することができるようになり、
帯域制限、画素数変換およびフレーム/フィールド間引
きによって高能率で符号化された画像データを確実に元
の画像に復号させることができる。
を用いて説明する。原画像データS0は高域周波数成分
算出部40のスキャン変換部41でラスタスキャンから
ブロックスキャンに変換される。スキャン変換された画
像データはDCT部42およびフレーム間差分量算出部
50に送られる。DCT部42では画像信号を空間領域
から2次元周波数領域へと変換する。DCT部42での
変換単位は特に限定するものではないが、ここでは符号
化部10のDCT12と同じ8画素×8ラインとする。
また、本実施の形態では直交変換(DCT)としたが、
周波数領域への変換が目的であるため、その目的を満足
できれば他の手法でも良い。例えばフーリエ変換(DF
T)などでも同様の効果が得られる。
(8×8=64個)は高域係数分離部43に入力され、
ここで高域周波数成分のみが分離される。図4にその動
作例を示す。図4では、64個の係数のうち、高域係数
31個を分離する例を示している。高域係数分離部43
で分離された高域周波数成分は閾値比較部44で閾値a
と比較される。閾値比較部44では、閾値a以上の高域
周波数成分のみが選択され、カウンタ45では1フレー
ムあたりの高域周波数成分がカウントされる。そして、
カウンタ45から出力された高域周波数成分量S30a
が前処理制御部5に通知される。
明する。スキャン変換部41でブロックスキャンに変換
された画像データはフレームメモリ51,57、減算器
52および動き補償部58に各々入力される。動き補償
部58では、現在のフレームと過去のフレーム間でのマ
クロブロックを単位として、現フレームマクロブロック
と過去のフレームの同一位置マクロブロックおよびその
周辺マクロブロックに対する歪みをサーチして、最も歪
みの少ないマクロブロックに対するベクトルを算出す
る。これが動きベクトルである。この動きベクトルを用
いてフレームメモリ51の読み出しを制御することによ
り、減算器52では過去のフレームとの差を取ることが
でき、差分値が少なくなるように作用する。
おいて動き補償フレーム間予測符号化を行なう際の必須
機能であり、一般的に動き補償の性能が圧縮率を大きく
左右する。即ち、どれだけ適正な動きベクトルを算出で
きるかによってフレーム間差分歪みを小さくできるかが
決まるということであり、動き補償部58も広範囲かつ
高精度の動き探索を行なった方がよいのは言うまでもな
い。
与えられ、絶対値化された差分絶対値データが絶対値部
53から出力される。差分絶対値データは累算器54お
よび閾値比較部55に入力され、閾値比較部55では差
分絶対値データと閾値bとが比較される。そして、差分
絶対値データのレベルが閾値b以上であれば、カウンタ
56は1フレーム分加算する。このカウント結果S30
bはフレーム(画面)あたりの差分量を示しており、こ
の値が一定以上の場合はシーンチェンジとみなすことが
でき、また、一定以下であってレベルが高ければ符号化
難易度が高いとみなすことができる。カウンタ56から
出力されたフレーム間差分量S30bは前処理制御部5
に通知される。
フレーム内で累算し、画素数で割った信号をフレームメ
モリ群59に順次格納する。それぞれのメモリ出力はフ
ィルムシーケンス検出部60に入力され、複数フレーム
の一定のシーケンスに一致した場合、画像の間に挿入さ
れたフィルム信号と認識し、フィルムシーケンス検出情
報S30cが前処理制御部5に通知される。
トルは、MBメモリ61および減算器62に入力され
る。減算器62ではMBメモリ61で1マクロブロック
遅延した動きベクトルと遅延前の動きベクトルとの差分
が取られる。この差分ベクトルは絶対値部63に与えら
れ、絶対値化された差分絶対値データが絶対値部63か
ら出力される。差分絶対値データは閾値比較部64に入
力され、閾値比較部64では差分絶対値データと閾値c
とが比較される。比較の結果、差分絶対値データのレベ
ルが閾値c以上であった場合には、ベクトルのバラツキ
が大きいものとして、カウンタ65でのカウント値を1
加算する。カウンタ65でカウントされた1フレームあ
たりのベクトルのバラツキ量S30dは前処理制御部5
に通知される。
て被写体が動いた場合、隣接するマクロブロックの動き
ベクトルは近い方向を示す場合が多いが、複雑でかつ細
かい絵柄(例えば芝生など)は動きベクトルがバラつく
ことが多い。動きベクトルがバラつくということはすな
わち符号化部10での符号量が増えることを意味するた
め、前処理制御部5において、動きベクトルのバラツキ
度S30dを参照することによって適切な画像フォーマ
ット変換を行なうことができる。
説明する。原画像データS0は中高域通過フィルタ部7
1に入力され、ここで低域成分がカットされる。低域成
分をカットする大きな理由は、ノイズ成分の多くは中域
から高域に含まれていること、および符号化に害となる
ノイズは中域から高域であることである。中高域通過フ
ィルタ部71で低域をカットされた画像データに含まれ
る成分の多くは、被写体の比較的周波数の高い成分(エ
ッジ)とノイズ成分である。
算器73に入力される。エッジ成分検出部72では、隣
接する画素の相関をみて相関の高い画素は画像成分とみ
なして相関の強い画素のみを抽出する。エッジ成分検出
部72で抽出された画像データは減算器73に入力さ
れ、中高域通過フィルタ部71を通過した画像データか
らこの画像データを差し引くことによって、ノイズ成分
が抽出される。さらにこのノイズ成分データは閾値比較
部74に入力され、閾値比較部74では差分絶対値デー
タと閾値dとが比較される。比較の結果、ノイズ成分デ
ータのレベルが閾値d以上であった場合には、レベルの
高いノイズ成分が抽出されたものとして、カウンタ75
でのカウント値を1加算する。カウンタ75でカウント
された1フレームあたりのノイズ成分量S30eは前処
理制御部5に通知される。前処理制御部5では、ノイズ
成分量S30eの値が高いほどノイズ成分が多いので、
符号化難易度が高いとみなすことができる。
いて図5を用いて説明する。前処理制御部5では、高域
周波数成分算出部40から入力された高域周波数成分量
S30aが「中」から「大」に増加した場合、フィルタ
遮断周波数を「30MHz」から「24MHz」に下げるよう
帯域制限フィルタ1を制御すると共に、水平画素数を
「1920」から「1440」に下げるよう画素数変換
部2を制御している。また、高域周波数成分量S30a
が「大」から「小」に減少した場合、フィルタ遮断周波
数を「20MHz」から「24MHz」に上げるよう帯域制限
フィルタ1を制御している。
分量S30aが多い場合には、高域成分をカットしても
画像への影響が少ないからである。同様に、高域周波数
成分量S30aが多い場合には、水平画素数を減らして
も画像への影響が少ないからである。そこで、高域周波
数成分量S30aが多い場合に、帯域制限フィルタ1の
フィルタ遮断周波数を下げてフィルタでカットする量を
増やすと共に、画素数変換部2で水平画素数を減らすこ
とにより、符号化部10での高圧縮符号化を可能として
いる。
分量算出部50から入力されたフレーム間差分量S30
bが「小」の場合、フィールドを間引くようにフレーム
/フィールド間引き部3を制御している。このように制
御する理由は、フレーム間差分量S30bが「小」の場
合には、フィールドを間引いても、動作がぎこちなくな
り難いからである。そこで、フレーム間差分量S30b
が「小」の場合にフレーム或いはフィールドを間引きす
ることにより、符号化部10での高圧縮符号化を可能と
している。
差分量算出部50から入力されたフィルムシーケンス検
出情報S30cが「有」の場合、フィールドを間引くよ
うにフレーム/フィールド間引き部3を制御している。
このように制御する理由は、フィルムシーケンス検出情
報S30cが「有」の場合、所定間隔のフレームがフィ
ルム信号(単位あたりのフレーム数を合わせるために挿
入された信号)だからである。そこで、フィルムシーケ
ンス検出情報S30cが「有」の場合にフィルム信号に
相当するフレームを間引くことにより、符号化部10で
の高圧縮符号化を可能としている。
出部70から入力されたノイズ成分量S30eが「小」
から「大」に増加した場合、フィルタ遮断周波数を「2
4MHz」から「20MHz」に下げるよう帯域制限フィルタ
1を制御している。また、ノイズ成分量S30eが
「大」から「小」に減少した場合、フィルタ遮断周波数
を「24MHz」から「30MHz」に上げるよう帯域制限フ
ィルタ1を制御している。
S30eが多い場合には、高域成分をカットしても画像
への影響が少ないからである。そこで、ノイズ成分量S
30eが多い場合に帯域制限フィルタ1のフィルタ遮断
周波数を下げて、フィルタでカットする量を増やすこと
により、符号化部10での高圧縮符号化を可能としてい
る。
てその動作を説明する。閾値発生部6には、符号化部1
0から符号化結果情報が入力される。符号化結果情報
は、符号化部10の様々な結果を用いることができる
が、一例として情報発生量を用いる場合の動作を示す。
図2に示した閾値a〜cはある値に固定しても良いが、
符号化結果情報S35を用いることによって、さらに効
果が上げることができる。
難易度情報に基づいて前処理制御部5で適応的な前処理
を行なった場合、設定した符号化レートに比して情報発
生量が多いために、閾値が適正でないことがあり得る。
そこで、符号化結果情報S35に情報発生量を用いて情
報発生量が多い場合は閾値を低くし、高域周波数成分
量、フレーム間差分量またはノイズ成分量を多くする方
向に閾値を変化させることによって、より強力な帯域制
限、画素間引き率もしくはフィールド間引きを行い、符
号化による情報発生量削減に貢献することができる。な
お、符号化結果情報S35は閾値を制御するのとは別に
前処理制御部5に対して直接入力し、前処理制御部5の
制御テーブル(不図示)に直接組み込んでも同様な効果
が得られる。
符号化方法は、以上のように構成されているため、次の
ような効果を得ることができる。即ち、変換制御部で空
間的変換および時間的変換の何れか一方或いは双方を選
択させるよう画像変換部を制御しているので、画像変換
部では原画像データの画像フォーマットを空間的変換お
よび時間的変換の少なくとも一方を用いて変換すること
ができ、特に低ビットレートで符号化伝送する場合に視
覚的にブロック歪みを目立たせることなく圧縮率を高め
ることができる。
すブロック図である。
である。
である。
ム/フィールド間引き部、4…走査変換部、5…前処理
制御部(変換制御部)、6…閾値発生部、10…符号化
部、11…減算器、12…DCT(直交変換器)、13
…量子化部、14…VLC(可変長符号化器)、15…
バッファ、16…逆量子化部、17…逆DCT、18…
加算器、19…ループ内フレームメモリ、20…動き補
償部、21…量子化制御部、30…画像解析部、40…
高域周波数成分量算出部、41…スキャン変換部、42
…DCT部、43…高域係数分離部、44…閾値比較
部、45…カウンタ、50…フレーム相関算出部、51
…フレームメモリ、52…減算器、53…絶対値部、5
4…累算器、55…閾値比較部、56…カウンタ、57
…フレームメモリ、58…動き補償部、59…フレーム
メモリ群、60…フィルムシーケンス検出部、61…M
Bメモリ、62…減算器、63…絶対値部、64…閾値
比較部、65…カウンタ、70…ノイズ成分検出部、7
1…中高域通過フィルタ、72…エッジ成分検出部、7
3…減算器、74…閾値比較部、75…カウンタ、A…
画像変換部。
Claims (7)
- 【請求項1】 原画像データを解析して符号化難易度情
報を得る画像解析部と、 前記原画像データの画像フォーマットを変換する画像変
換部と、 前記画像変換部で変換された画像データを符号化する符
号化部と、 前記符号化難易度情報に基づいて前記画像変換部を制御
し、空間的変換および時間的変換の何れか一方或いは双
方を用いて変換させる変換制御部とを備えることを特徴
とする画像符号化装置。 - 【請求項2】 前記符号化難易度情報は、前記原画像デ
ータについての空間的な周波数成分情報、ノイズ成分情
報、フレーム間変化情報、およびフレーム間動きベクト
ル情報の少なくとも一つを用いた情報であることを特徴
とする請求項1記載の画像符号化装置。 - 【請求項3】 前記符号化部は、前記画像変換部での
変換情報を入力し、当該変換情報に基づいて前記画像デ
ータを符号化処理すると共に、当該変換情報を前記画像
データに多重させることを特徴とする請求項1又は請求
項2記載の画像符号化装置。 - 【請求項4】 前記画像解析部では、所定の閾値を用い
て前記原画像データを解析することを特徴とする請求項
1から請求項3のいずれか一項に記載の画像符号化装
置。 - 【請求項5】 前記画像解析部では、前記符号化部の符
号化結果に基づいて前記閾値を決定することを特徴とす
る請求項4記載の画像符号化装置。 - 【請求項6】 原画像データを画像変換した後に符号化
する画像符号化方法において、 前記原画像データの符号化難易度情報に基づいて、空間
的変換および時間的変換の何れか一方或いは双方を用い
て前記画像データを画像変換することを特徴とする画像
符号化方法。 - 【請求項7】 前記符号化難易度情報は、前記原画像デ
ータについての空間的な周波数成分情報、ノイズ成分情
報、フレーム間変化情報、およびフレーム間動きベクト
ル情報の少なくとも一つを用いた情報であることを特徴
とする請求項6記載の画像符号化方法。
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- 2000-06-28 JP JP2000194253A patent/JP2002016923A/ja active Pending
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