JP2002005107A - 油圧駆動装置 - Google Patents

油圧駆動装置

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JP2002005107A
JP2002005107A JP2001136261A JP2001136261A JP2002005107A JP 2002005107 A JP2002005107 A JP 2002005107A JP 2001136261 A JP2001136261 A JP 2001136261A JP 2001136261 A JP2001136261 A JP 2001136261A JP 2002005107 A JP2002005107 A JP 2002005107A
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valve
actuator
pump
load
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Satoshi Hamamoto
智 浜本
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Nachi Fujikoshi Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 油圧ショベル等の複数の油圧アクチュエータ
を有する油圧駆動装置において、低負荷側、高負荷側共
操作性の良いハンチングの生じない安定した油圧駆動装
置を提供。 【構成】 可変ポンプ2、それぞれ複数の、油圧アクチ
ュエータ10、20、方向制御弁8、18及び圧力補償弁4
1、42:4、14、を有する油圧駆動装置において、圧力
補償弁41、42:4、14、の少なくとも1は、各アクチュ
エータの負荷圧力の増加に応じてそのアクチュエータに
通じる圧力補償弁の流量を減少するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は建設機械等で使用
される1つの油圧ポンプの吐出油を複数のアクチュエー
タのそれぞれに流入する圧油を制御可能にされた流量調
節機能を有する複数の方向制御弁及び各方向制御弁のそ
れぞれの圧力補償をする複数の圧力補償弁とを有する油
圧駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】 この種の油圧駆動装置は建設機械や農
業機械用に主として用いられ、負荷圧力に応じて可変ポ
ンプ吐出量を制御するロードセンシング機能を備えたも
のが使用されている。また、複数のアクチュエータを同
時に駆動するとき、各アクチュエータの負荷圧力の差に
より互いに干渉してアクチュエータの速度変化を生じな
いように、各アクチュエータへの回路に圧力補償弁を設
けることにより、ポンプ吐出量を分流するようにされて
いる。さらに、ポンプ吐出量が複数の駆動アクチュエー
タの所定要求流量を下まわった場合には、各アクチュエ
ータに適切な比でポンプ吐出量を分配させる機能いわゆ
るアンチサチュレーション機能を備えたものも使用され
ている。例えば、かかるアンチサチュレーション機能を
備えた特公平4−48967 号公報のものにおいては、ロー
ドセンシング機能はスプリング力と各アクチュエータの
うちの最高負荷圧力とをそれぞれ可変ポンプ吐出量を増
加させる方向に作用させ、この作用力に対向して可変ポ
ンプ吐出量を減少させる方向に吐出圧力を作用させるよ
うしたポンプ流量制御部を設け、負荷圧力に応じてポン
プ吐出量を制御する。一方、例えば特開平4 19409 号
公報に記載するように、流量調整機能を有する方向制御
弁の下流に圧力補償弁を配置し、圧力補償弁の各制御油
室に圧力補償弁を開く方向に圧力補償弁の上流側の圧力
(Pd′)をそれぞれ作用させ、圧力補償弁を絞る方向
にアクチュエータの最高負荷圧力(Pm)をそれぞれ作
用させるようにしてアンチサチュレーション機能をもた
せるものが開示されている。また実開平4−119604号公
報では、圧力補償弁の各制御油室に、圧力補償弁を閉じ
る方向に圧力補償弁の下流側の圧力(Pz)を作用さ
せ、可変ポンプ吐出圧力(Pd)とアクチュエータの最
高負荷圧力(Pm)との差圧に対応した二次圧(Pc=
Pd−Pm)を発生する差圧制御弁を設け、圧力補償弁
を開く方向にこの差圧制御弁から出力される二次圧力
(Pc)及び方向制御弁の下流側圧力であるアクチュエ
ータ負荷圧力(PL)を作用させるようにしたものも記
載されている。さらに特開平4−54303 号公報第6図に
は、可変ポンプ吐出圧力(Pd)とアクチュエータの最
高負荷圧力(Pm)を検知する差圧検出器と、差圧検出
器の出力を受けて制御信号を出力する制御装置と、制御
装置の制御信号で作動する電磁比例弁が出力する二次圧
力(Pc)によって、アンチサチュレーション機能を確
保するものも開示されている。
【0003】このような従来のアンチサチュレーション
機能を有する圧力補償弁の流量補償域の流量特性は、開
き側と閉じ側との釣り合いにより、アクチュエータ負荷
圧力(PL)と方向制御弁の上流側圧力(Pz)との差
圧、即ち、方向制御弁の前後の差圧(ΔP:以下方向制
御弁差圧という)の関係は、 ΔP=Pz−PL=Pd−Pm=Pc で示され、方向制御弁差圧が可変ポンプ吐出圧力とアク
チュエータの最高負荷圧力との差圧、即ち二次圧力、に
比例した圧力にされている。しかし、かかる圧力補償を
行っている油圧駆動装置において、慣性の大きな負荷を
動かした場合には、系が安定せず、ハンチングを伴なっ
た作動をすることが知られている。例えば、建設機械の
油圧ショベルを動かす場合に、負荷の大きい旋回モー
タ、走行モータ、又はブームシリンダのように負荷の大
きいシリンダを動かす場合などでは、ハンチングが顕著
に表われ、操作性が損なわれるという問題があった。即
ち、今、方向制御弁のレバーを一定量だけステップ的に
動かし、慣性の大きいアクチュエータすなわち旋回モー
タ等を動かす場合を考える。まず、方向制御弁の絞りが
開かれ、油が流れ込むがアクチュエータの慣性が大きい
ため、アクチュエータは急には動かないので流量は流れ
ずに負荷圧力が一瞬にして上昇する。負荷圧力が上昇す
ると、その負荷圧力が圧力補償弁に作用し、圧力補償弁
を大きく開く方向に働く。そのため大流量が供給されア
クチュエータは急激に加速されることになるが、一旦動
き出すと供給される流量は有限であるため、速度は増し
ていくが、加速度は次第に小さくなる。従って急上昇し
た負荷圧力は加速度の減少に伴ない徐々に小さくなって
いくので、圧力補償弁の開度が徐々に小さくなってい
き、供給される流量が減少する。一方、アクチュエータ
は加速度がなくなり一定の速度となると、その速度は初
期の大きな加速度により加速されたものであるから、目
標とする速度よりもかなり大きいと同時に、その時点で
の負荷圧力は加速がおさまった後であることからかなり
小さくなっているので、今度は圧力補償弁の開度はより
小さくなり、それゆえ方向制御弁差圧も小さくなってい
る。このため流量が減少しアクチュエータが減速し始め
ることになるが、大きな慣性のため、アクチュエータは
その速度を保とうとすることにより、負荷圧力はさらに
急激に減少することになる。そこで圧力補償弁の開度は
増々小さくなり、アクチュエータの速度はより減少する
が、速度がある程度小さくなると逆に、負荷圧力は徐々
に回復し、それ故に圧力補償弁の開度は徐々に大きくな
っていき、そのうちにアクチュエータの減速は止まり一
定の速度となるが、その速度は減速の初期に急激に減少
したため、目標とする速度よりかなり小さいと同時に、
その時点での負荷圧力は、減速がおさまった後であるこ
とから、大きな値に回復しているので圧力補償弁の開度
も大きくなっており、それゆえ方向制御弁差圧も大きく
なっていることから、今度はアクチュエータが加速し始
めることになる。
【0004】 一旦アクチュエータが加速し始めると前
述した最初の状態となる。こうして、急加速と急減速を
繰り返す現象はなかなか収束せずハンチングが継続す
る。実際には、さらに、ポンプ装置側の応答遅れが加わ
り、もっと複雑な様相を呈する。このように圧力補償を
行っている回路においては、慣性の大きな負荷を動かし
た場合に、系が安定せず、ハンチングが生じ易いという
問題があった。しかしながら前述した、特公平4−4896
7 号公報や実開平4−119604号公報のものは、圧力補償
弁の各制御室に作用する開閉方向の作用圧力が相等しく
されており、また、アンチサチュレーション機能を有す
ることが開示されているが、ハンチングの防止について
は開示も示唆もされていない。特開平4−54303号公報
では、複数のアクチュエータの同時作動時に、圧力補償
弁の絞り部によって発生するフローフォースによる流量
減少によって生じる圧力補償弁のハンチングや不安定現
象をごくわずかな受圧面積でメインポンプの吐出圧力を
圧力補償弁が開く方向に作用させ、ポンプの吐出圧力と
アクチュエータの負荷圧力との差圧が増加すると、圧力
補償弁の出口流量を増加させて、フローフォースをキャ
ンセルしてフローフォースに影響されない出口流量を得
るようにしたものが開示されているが、慣性の大きい負
荷に対するハンチングの防止については開示も示唆もさ
れていない。さらに、上記従来技術ではいずれも、最高
負荷圧力(Pm)をバルブ装置から長く細いパイロット
油路を介してポンプの押しのけ容積を変更するポンプ流
量調整弁を閉じる方向に作用させていた。このため低温
時に作動油の粘度が高くなり、ポンプからバルブ装置ま
での管路での圧力損失が過大なものとなるとバルブ装置
内の圧力補償弁の上流側の圧力が前記の圧力損失分だけ
低下し、そのため方向制御弁差圧が低下してアクチュエ
ータへの供給流量が大幅に減少した。また、油圧走行車
両の一対のクローラを回転駆動させる2個の走行モータ
駆動のように、複数のアクチュエータのうちの少なくと
も2個のアクチュエータがアクチュエータの負荷圧力に
拘わらず同期して駆動する必要のあるときに、各方向制
御弁を同じストロークだけ切換操作すれば、圧力補償弁
により各方向制御弁前後の方向制御弁差圧が等しくなる
よう制御されるので各走行モータには等しい流量が供給
されることになり油圧走行車両は直進走行できるはずで
あるが、各方向制御弁のスプールの加工誤差があると方
向制御弁差圧を等しくしても夫々の方向制御弁の絞り開
度が異なることになるので各走行モータに供給される流
量は等しくならず、また圧力補償弁の加工誤差による受
圧面積の誤差があると、方向制御弁の絞り開度が等しく
ても、方向制御弁差圧が等しくならないので、油圧走行
車両の直進走行が出来なくなるという問題があった。
【0005】 さらにまた、油圧ショベルの旋回用油圧
モータと油圧ブームシリンダーのように、負荷が大きく
異なる少なくとも2個の油圧アクチュエータを同時に作
動させるとき、同時操作の初期には高負荷側アクチュエ
ータの慣性負荷が過大であるため流入側のアクチュエー
タポートに過大な圧力が発生し、圧油のほとんどが流入
側アクチュエータポートに設置されているオーバロード
リリーフ弁よりタンクへ流出し、このため有効吐出流量
そのものが減少し、低負荷側油圧アクチュエータである
ブームシリンダの駆動速度が極端に遅くなると同時に旋
回モータへ流入した圧油のリリーフによる原動機のエネ
ルギー損失が大きくなるという問題があった。その後旋
回モータの加速が終了し、定常速度による旋回となる
と、旋回モータの負荷圧力が急激に低下する。旋回モー
タ用の圧力補償弁は初期の段階で過大な旋回負荷圧力に
より、ほぼ全開となっていたが、負荷圧力が急激に低下
することでその開度は急激に小さくなる。そのため旋回
モータはショックを伴って減速する。その減速に伴いポ
ンプ(有効)吐出量に余裕が出ることにより、ブームの
方は逆に加速し、ギクシャクした動きとなるという問題
もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
のかかる問題点を鑑みなされたもので、単独操作、複合
操作であっても、低負荷側、高負荷側共操作性の良いハ
ンチングの生じない安定した圧力補償弁を有する油圧駆
動装置を提供することである。また、単純な構造とし、
コスト安で、高い信頼性を得られ、さらには、負荷条件
に応じて柔軟に対応できる圧力補償弁を有する油圧駆動
装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このために、本発明の第
1発明によると、請求項1記載の発明のように、可変ポ
ンプと、該可変ポンプの吐出油によって駆動される複数
の油圧アクチュエータと、該複数のアクチュエータのそ
れぞれに流入する圧油を制御可能にされた流量調節機能
を有する複数の方向制御弁及び各方向制御弁のそれぞれ
の圧力補償をする複数の圧力補償弁とを有し、各前記圧
力補償弁はその制御油室に閉じ方向に圧力補償弁の下流
側の圧力(Pz)及び前記複数のアクチュエータのうち
の最高負荷圧力(Pm)をそれぞれ作用させ、圧力補償
弁の開方向に圧力補償弁の上流側の圧力であるポンプ吐
出圧力(Pd)及び方向制御弁の下流側圧力であるアク
チュエータ負荷圧力(PL)をそれぞれ作用させて前記
圧力補償をし、該可変ポンプの吐出油を該可変ポンプの
押しのけ容積変更手段に連通させるポンプ流量調整弁を
有し、該最高負荷圧力(Pm)を油路を介して該ポンプ
流量調整弁を閉じ該可変ポンプの押しのけ容積を増大さ
せる方向に該ポンプ流量調整弁のスプリングの作用力と
ともに作用させ、該ポンプ吐出圧力(Pd)を別の油路
を介して該ポンプ流量調整弁を開き該可変ポンプの押し
のけ容積を減少させ方向に作用させるようにされた油圧
駆動装置において、前記アクチュエータに通じる圧力補
償弁の少なくとも1は、該圧力補償弁の閉じ方向の制御
油室の面積が、該圧力補償弁の開き方向の制御油室の面
積より大きくされ、該圧力補償弁の閉じ方向の制御油室
に作用させた該アクチュエータの負荷圧力の増加に応じ
てそのアクチュエータに通じる圧力補償弁の流量を減少
するようにしたことを特徴とする油圧駆動装置を提供す
ることによって上記課題を解決した。
【0008】
【発明の効果】かかる請求項1記載の構成により、アク
チュエータ負荷圧力の増加に応じてそのアクチュエータ
に通じる圧力補償弁の少なくとも1の流量を減少するよ
うに即ち方向制御弁差圧が減少するようにしたので、自
己負荷圧力の急激な変動があってもアクチュエータ負荷
圧力が減衰し油圧制御系が安定し、アクチュエータの最
高負荷圧力や前記可変ポンプ吐出圧力に影響を受けない
圧力補償弁の圧力補償特性が得られ、単独操作、複合操
作のいずれであっても、低負荷側、高負荷側共ハンチン
グの生じない安定した操作性が得られるという従来例に
ない優れた効果を奏するものとなった。さらに圧力補償
弁の圧力補償特性は圧力補償弁の内部の部品を変更する
だけで、各アクチュエータの負荷圧力の増大に応じて圧
力補償弁の流量を減少させる程度を示すいわゆる右下り
特性を容易に設定でき、各アクチュエータの負荷特性に
応じてハンチングを生じないような右下り特性を得るこ
とができる。又圧力補償弁の構造そのものが単純である
ことから厳しい精度が要求されることがなく、コスト安
にしかも高い信頼性が得られるものとなった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第2発明による
と、請求項3記載の発明のように、可変ポンプと、該可
変ポンプの吐出油によって駆動される複数の油圧アクチ
ュエータと、該複数のアクチュエータのそれぞれに流入
する圧油を制御可能にされた流量調節機能を有する複数
の方向制御弁及び各方向制御弁のそれぞれの圧力補償を
する複数の圧力補償弁と、前記可変ポンプ吐出圧力(P
d)とアクチュエータの最高負荷圧力(Pm)との差圧
に等しい二次圧力(Pc=Pd−Pm)を発生する差圧
制御弁と、該可変ポンプの吐出油を該可変ポンプの押し
のけ容積変更手段に連通させるポンプ流量調整弁と、を
有し、各前記圧力補償弁はその制御油室に圧力補償弁を
閉じる方向に圧力補償弁の下流側の圧力(Pz)を作用
させ、圧力補償弁を開く方向に該差圧制御弁から出力さ
れる二次圧力(Pc)及び方向制御弁の下流側圧力であ
るアクチュエータ負荷圧力(PL)を圧力補償弁を開く
方向にそれぞれ作用させて前記圧力補償をするように
し、該ポンプ流量調整弁のスプリングの作用力を該ポン
プ流量調整弁を閉じ該可変ポンプの押しのけ容積を増大
させる方向に作用させ、該二次圧力(Pc)を油路を介
して該ポンプ流量調整弁を開き該可変ポンプの押しのけ
容積を減少させるよう作用させるようにした油圧駆動装
置において、前記アクチュエータに通じる圧力補償弁の
少なくとも1は、該圧力補償弁の閉じ方向の制御油室の
面積が、該圧力補償弁の開き方向の制御油室の面積より
大きくされ、該圧力補償弁の閉じ方向の制御油室に作用
させた該アクチュエータの負荷圧力の増加に応じてその
アクチュエータに通じる圧力補償弁の流量を減少するよ
うにしたことを特徴とする油圧駆動装置を提供すること
によって上記課題を解決した。
【0010】
【発明の効果】かかる請求項3記載の発明の構成によ
り、アクチュエータ負荷圧力の増加に応じてそのアクチ
ュエータに通じる圧力補償弁の少なくとも1の流量を減
少するように即ち方向制御弁差圧が減少するようにした
ので、自己負荷圧力の急激な変動があってもアクチュエ
ータ負荷圧力が減衰し油圧制御系が安定し、アクチュエ
ータの最高負荷圧力や前記可変ポンプ吐出圧力に影響を
受けない圧力補償弁の圧力補償特性が得られ、単独操
作、複合操作のいずれであっても、低負荷側、高負荷側
共ハンチングの生じない安定した操作性が得られるとい
う従来例にない優れた効果を奏するものとなった。
【0011】
【発明の実施の形態】 本発明の第1発明の実施形態で
ある油圧駆動装置の油圧回路図について、図1を参照し
て説明する。エンジン等の原動機1で駆動される可変容
量形油圧ポンプ2(以下ポンプという)の吐出油路2
3、3に、複数の圧力補償弁41、42(うち2個のみ
示す)を並列に接続し、各方向制御弁の圧力補償をする
各圧力補償弁の出力油路6に夫々チェック弁40を介し
て複数のアクチュエータ10、20(うち2個のみ示
す)それぞれに流入する圧油を制御可能にされた流量調
節機能を有する方向制御弁8、18(うち2個のみ示
す)をそれぞれ接続し、それらの方向制御弁の出力側を
夫々アクチュエータ10、20に接続し、夫々のアクチ
ュエータ10、20からの戻り油を再び夫々の方向制御
弁8、18を介してタンク12へ戻すようにされてい
る。方向制御弁8、18のアクチュエータ負荷圧力取出
ポート7から負荷圧力取出ライン9を介して取り出した
負荷圧力は、シャトル弁13によってアクチュエータ1
0、20のうちの最高負荷圧力(以下最高負荷圧力とい
う)(Pm)が選択される。圧力補償弁41、42は閉
じ方向に各圧力補償弁の制御油室に圧力補償弁の下流側
の圧力(Pz)及び最高負荷圧力(Pm)をそれぞれ作
用させ、また、夫々の圧力補償弁41、42の開方向に
各圧力補償弁の制御油室に圧力補償弁の上流側の圧力で
あるポンプ吐出圧力(Pd)及び方向制御弁の下流側圧
力であるアクチュエータ負荷圧力(PL)をそれぞれ作
用させるようにしており、圧力補償弁41、42はポン
プ2の吐出量がアクチュエータ10、20の所定要求量
を下回った場合には、アクチュエータに適切な比でポン
プ2の吐出量を分配するアンチサーチュレーション機能
を有する。
【0012】 さらに、可変ポンプ2の吐出油を可変ポ
ンプの押しのけ容積変更手段17に連通させるポンプ流
量調整弁45を有し、最高負荷圧力(Pm)を油路35
を介してポンプ流量調整弁45を閉じ可変ポンプ2の押
しのけ容積を増大させる方向にポンプ流量調整弁のスプ
リング46との作用力と共に作用させ、ポンプ吐出圧力
(Pd)を別の油路23′を介してポンプ流量調整弁4
5を開き可変ポンプ2の押しのけ容積を減少させる方向
に作用させ、ポンプ吐出圧力Pdと、最高負荷圧力Pm
とスプリング46とであらかじめ設定された作用力と、
をつり合わせることにより、ポンプ吐出圧力Pdの作用
力が、最高負荷圧力Pmとスプリング46との作用力、
よりも大きい場合は、可変ポンプ2の押しのけ容積を小
さくするように、逆にポンプ吐出圧力Pdの作用力が、
最高負荷圧力Pmとスプリング46との作用力、よりも
小さい場合は、ポンプ2の押しのけ容積を大きくするよ
うに制御されており、これにより(最高)負荷圧力に応
じて可変ポンプ2の吐出量を制御するロードセンシング
機能を有する。本発明の第1発明では、図1に示す油圧
駆動装置において、各アクチュエータに通じる圧力補償
弁41、42の少なくとも1は、該圧力補償弁自身の構
造として、該圧力補償弁の制御室に作用させた該アクチ
ュエータの負荷圧力の増加に応じてそのアクチュエータ
に通じる圧力補償弁の流量を減少するようにしたもので
ある。
【0013】 かかる構成により、本発明第1発明では
圧力補償弁41、42の少なくとも1の閉方向油室の受
圧面積を開方向油室のそれより大きくして、アクチュエ
ータ負荷圧力の増加に応じてそのアクチュエータに通じ
る圧力補償弁の流量を減少するように即ち方向制御弁差
圧が減少するようにしたので、アクチュエータの負荷圧
力の急激な変動があってもアクチュエータ負荷圧力が減
衰し油圧制御系が安定し、アクチュエータの最高負荷圧
力や前記可変ポンプ吐出圧力に影響を受けない圧力補償
弁の圧力補償特性が得られ、単独操作、複合操作のいず
れであっても、低負荷側、高負荷側共ハンチングの生じ
ない安定した操作性が得られるという従来例にない優れ
た効果を奏するものとなった。
【0014】 本発明の第2発明の実施形態である油圧
駆動装置の油圧回路図について、図2(a)を参照して
説明する。図1の実施形態と同様な部分については同じ
符号を付し説明の一部を省略する。図2(a)の油圧回
路図では、シャトル弁13がアクチュエータ10、20
のうちの最高負荷圧力(Pm)を選択し、可変ポンプ吐
出圧力(Pd)と最高負荷圧力(Pm)との差圧に等し
い二次圧力(Pc)を発生する差圧制御弁31がバルブ
装置22内に設けられ、各圧力補償弁4、14は、圧力
補償弁を閉じる方向に圧力補償弁の下流側6の出口圧力
(Pz)を作用させ、圧力補償弁4、14を開く方向に
差圧制御弁31から取り出した二次圧力ライン32の二
次圧力(Pc)及び方向制御弁の下流側圧力であるアク
チュエータ10、20から取り出した負荷圧力ライン3
4の負荷圧力(PL)をそれぞれ作用させるようしてい
る。さらに、可変ポンプ2の吐出油を可変ポンプの押し
のけ容積変更手段17に連通させるポンプ流量調整弁3
8を有し、ポンプ流量調整弁のスプリング19の作用力
をポンプ流量調整弁を閉じポンプ2の押しのけ容積を増
大させるように作用させ、二次圧力Pcを油路33を介
してポンプ流量調整弁38を開きポンプ2の押しのけ容
積が減少するように作用させ、二次圧力Pcとスプリン
グ19であらかじめ設定された作用力とをつり合わせる
ことにより、二次圧力Pcが作用する力がスプリング1
9の作用力よりも大きい場合は、可変ポンプ2の押しの
け容積を小さくするように、二次圧力Pcが、スプリン
グ19の作用力よりも小さい場合は、ポンプ2の押しの
け容積を大きくするように容積変更手段17を作動させ
るロードセンシング機能を有する。
【0015】 ここで、図2(a)の油圧駆動装置の作
用を説明すると、夫々の圧力補償弁4、14で方向制御
弁8、18の上流側6の圧力が、下流側の夫々のアクチ
ュエータの負荷圧力(PL)と二次圧力(Pc)との和
とつり合うように夫々の圧力補償弁4、14が作用する
ことから、夫々の方向制御弁差圧は、仮にそれぞれの受
圧面積が等しいとすると、アクチュエータの負荷圧に依
らず、前記の二次圧力(Pc)と等しくなる。すなわ
ち、ポンプ吐出圧力(Pd)とアクチュエータのうちの
最高負荷圧力(Pm)との差圧に等しくなる。さらに、
二次圧力(Pc)は油路33でポンプ流量調整弁38へ
導びかれ、ポンプ流量調整弁38のスプリング19の作
用力とつり合っていることから、ポンプ2の吐出圧力
(Pd)は、二次圧力(Pc)がスプリング19の作用
力に相当する圧力と等しくなるように制御される。この
ことは、可変ポンプ吐出圧力(Pd)は、二次圧力(P
c)とスプリング19の作用力に相当する圧力分とが等
しくなるように制御される。従って、夫々の方向制御弁
8、18の方向制御弁差圧も、スプリング19の作用力
に相当する圧力に制御される。このような構成にするこ
とにより、いま、仮りにポンプ吐出量が不足した場合に
は、ポンプ吐出圧力(Pd)とアクチュエータのうちの
最高負荷圧力(Pm)との差圧すなわち二次圧力(P
c)は、前述のスプリング19で設定された差圧分を確
保することができなくなるため、夫々の方向制御弁差圧
も、設定値よりも小さくなるが、方向制御弁差圧は等し
くなるので、夫々のアクチュエータ10、20への流量
は、方向制御弁8、18の絞り開度の比率に等しい流量
に分流されることになり、アンチサチュレーション機能
を有することになる。
【0016】 かかる構成により、本発明の第2発明で
は、二次圧力(Pc)をパイロット油路33を介して可
変ポンプ2のポンプ流量調整弁38を閉じる方向に、そ
して可変ポンプ2の押しのけ容積を減少させる方向に作
用させるようにしたので、従来技術又は図1のように、
最高負荷圧力Pmをバルブ装置43から長く細いパイロ
ット油路35を介してポンプ流量調整弁45を閉じる方
向に作用させ、かつポンプ吐出圧力Pdをポンプ流量調
整弁45を開く方向に作用させるものに比べ、本発明の
第2発明のものは、低温時に作動油の粘度が高くなり、
ポンプ2からバルブ装置22までの管路23での圧力損
失が過大なものとなった場合においても、油路32の二
次圧力(Pc)は、バルブ装置22内でのポンプ吐出路
3と最高負荷圧力(Pm)との差圧(Pc)に対応した
圧力を発生させていることから、ポンプ2からバルブ装
置22までのポンプ吐出管路23の圧力損失の大小に関
係なく、バルブ装置22内のポンプ吐出油路3のポンプ
吐出圧力(Pd)が、アクチュエータの最高負荷圧力に
対しスプリング19の作用力に相当する圧力に制御され
るため、低温時であっても、従来装置と異なり、流量が
大幅に減少することがなく、アクチュエータの速度が遅
くなることがない。
【0017】 図2(a)の実施例油圧回路において
も、本発明の第1発明で開示するように、圧力補償弁
4、14の閉方向油室の受圧面積を開方向油室のそれよ
り大きくして、アクチュエータ負荷圧力の増加に応じて
そのアクチュエータに通じる圧力補償弁の流量を減少す
るようにできる。これにより、自己負荷圧力の急激な変
動があってもアクチュエータ負荷圧力が減衰し油圧制御
系が安定し、アクチュエータの最高負荷圧力や前記可変
ポンプ吐出圧力に影響を受けない圧力補償弁の圧力補償
特性が得られ、単独操作、複合操作のいずれであって
も、低負荷側、高負荷側共ハンチングの生じない安定し
た操作性が得られるという従来例にない優れた効果を奏
するものとなった。
【0018】 図3を参照すると、そこには本発明の第
1発明を図2及び図7の油圧駆動装置に使用した圧力補
償弁4、14、28、29、30、36の実施形態の断
面構造図が示されている。圧力補償弁の断面構造自身は
4、1428、29、30、36とも同じであるので、
ここでは代表して圧力補償弁4で示す。しかしながら後
述のように、圧力補償弁4と14とは、各圧力室の受圧
面積を異なるものとすることもできる。圧力補償弁4
は、本体 101と、本体 101に設けた小径本体穴 111とそ
れに続く大径本体穴 130の2つの内径を有する本体穴 1
28と、小径本体穴 111(内径d3)に摺動可能に嵌合す
る小径部 132及び大径本体穴 130(内径d2)と摺動可
能に嵌合する第1及び第2の大径ランド 133,134を有す
るスプール112 と、本体穴 128に沿って本体 101に順次
設けられたアクチュエータの負荷圧力ポート 103、二次
圧力ポート 104、出口ポート 105、ポンプ吐出油路と連
通する入口ポート 102、及びタンクポート 106とを有す
る。小径本体穴 111に嵌合するスプール 112の一端に設
けた小径部 132はスプリング 118を介して本体穴端面 1
27に当接可能に負荷圧力ポート 103に通じる第3の油室
119を形成しそしてスプール 112の他端 114はタンクポ
ート 106に通じる油室 124を形成する。
【0019】 スプール 112の小径部 132と第1の大径
ランド 133との接合部を囲む大径本体穴 130内に二次圧
力ポート 104に通じる第2の油室 113を形成し、スプー
ル 112の他端 114に設けられた軸方向穴 116(内径d
1)にピストン 117が油密に入れ子式に摺動可能に挿入
されかつピストン 117の他端はもう一方の本体穴端面 1
26に当接可能にされてタンクポート 106に通じるタンク
油室 124内にある。軸方向穴 116内のスプール 112とピ
ストン 117との間にパイロット油路 123を介して出口ポ
ート 105に通じる第1の油室 121を形成しており、第1
の油室 121の第1の受圧面積A1はピストン 117の断面
積により、第2の油室 113の第2の受圧面積A2は大径
本体穴 130断面積から小径穴 111断面積を引いた面積に
より、そして第3の油室 119の第3の受圧面積A3は小
径部 132断面積により、それぞれ形成させ、かつスプー
ル 112には、第1の大径ランド部 133に面する第2の大
径ランド 134に設けた出口ポート 105と入口ポート 102
間を絞る開閉可能な絞り部 115とを有する。 出口ポー
ト 105に通じる第1の油室 121には出口圧力Pzがスプ
ール 112を図で見て左方向に絞り部 115を閉じる方向に
作用し、第2の油室 113の第2の受圧面積A2には二次
圧力Pcがスプール 112を図で見て右方向に絞り部 115
を開く方向に作用し、そして第3の油室 119の第3の受
圧面積A3には負荷圧力PLがスプール 112を図で見て
右方向に絞り部 115を開く方向に作用する。
【0020】 図3の実施態様では、第3の受圧面積A
3と第2の受圧面積A2がほぼ等しくなるようにされ、
スプール 112小径部 132の外径d3をピストン 117の外
径d1に対しやや小さく(d3<d1)して第3の受圧
面積A3が第1の受圧面積A1より小さくされている。
また、スプール 112は、図3で見て、左方向へ最大スト
ロークした場合は、スプールの左端面が第3の油室 119
の本体左端面 127に当接し、絞り部 115を閉じるように
されている。逆に右方向へ最大ストロークした場合は、
スプールの右端面 114及びピストン 117の右端面が本体
穴右端面 126に当接し、絞り部 115は全開となるように
されている。スプール112の中間のストロークでは、ス
プールの絞り部 115によりスプールの右方向へのストロ
ーク量に比例して、開度が比例的に増加するようにされ
ている。なお、スプリング 118は、方向制御弁8、18
が操作されていない時にスプール 112を右方向へストロ
ークさせ、絞り部 115を開いておくためのものであり、
その作用力は極く弱いものである。また図3は作動原理
を概念的に示すためのものであり、本体穴 128の両端は
開放されていないが、実際には本体穴を図示しない段付
きの通し穴もしくは右側面からの加工穴として構成し、
図示しないねじプラグ等の方法で閉止する構造とするこ
とができる。
【0021】 次に図3の実施形態についてその作用を
説明する。圧力補償弁のスプール 112に作用する力のバ
ランスを考える。まず、スプール 112を同図右方向すな
わち、絞り部 115を開く方向に作用する力は、負荷圧力
をPL、ポンプ吐出圧力をPd、最高負荷圧力をPm、
二次圧力をPc(Pc=Pd−Pm)とすると、 (A3・PL)+(A2・Pc)………(1) 逆に同図左方向、すなわち絞り部 115を閉じ方向に作用
する力は、方向制御弁上流側6、即ち出口ポート 105の
出口圧力をPzとすると、 (A1・Pz)………(2) となる。ここで圧力補償弁の制御時は両方向の力がつり
合っているので(1)式と(2)式は等しいから (A3・PL)+(A2・Pc)=(A1・Pz)………(3) なる関係が成立する。但しスプリング 118の作用力はご
く弱いため無視する。仮にここでスプール小径部外径d
3とピストン 117の外径d1が等しいとすると、A3=
A1となり、(3)式より方向制御弁差圧ΔP=(Pz
−PL)は、 ΔP=(Pz−PL)=(A2/A3)・Pc………(4) となる。従って方向制御弁差圧ΔPは、二次圧力Pc
と、スプール 112の外径d2と外径d3とピストン 117
の外径d1の寸法により一定値に決定されるから、個々
の負荷圧力PLによらず常に一定の値となる。なお、サ
チュレーション状態では、二次圧力Pcがその状況に応
じて小さくなり、方向制御弁差圧も小さくなるが、前述
したように、差圧はそれぞれ等しいので、夫々のアクチ
ュエータ10、20への流量は、方向制御弁8、18の
絞り開度の比率に等しい流量に分流されることになり、
アンチサチュレーション機能を有することとなり、夫々
のアクチュエータ10、20への流量は、個々の負荷圧
力PLの影響は受けない。なお、第3の受圧面積A3と
第2の受圧面積A2は等しくても等しくなくてもよい。
仮に、A2=A3の場合はΔP=Pcであり、A2≠A
3の場合は(4)式に示すようにA2とA3の比率によ
ってΔPの絶対値を種々変更できる。なお、第1の受圧
面積は第3の受圧面積との関係で決定される。
【0022】 さて、本発明の第1発明においては、ピ
ストン 117の外径d1をスプール 112の小径部外径d3
に対しやや大きく(d1>d3)している。従って、A
3=k・A1(但しk<1)として(3)式に代入する
と k・A1・PL+A2・Pc=A1・Pz………(5) (5)式において便宜上、k={1−(1−k)}とお
くと、 {1−(1−k)}・A1・PL+A2・Pc=A1・
Pz となり、変形して、 A1・PL−A1・(1−k)・PL+A2・Pc=A1・Pz PL−(1−k)・PL+(A2/A1)・Pc=Pz −(1−k)・PL+(A2/A1)・Pc=Pz−PL よって方向制御弁差圧ΔPは ΔP=(Pz−PL)=(A2/A1)・Pc−(1−k)・PL………(6) または、A1=A3/kを代入すると。 ΔP=〔(k・A2)/A3〕・Pc−(1−k)・PL………(7) を得る。ここでは、定数kは1より小さい値であるか
ら、(6)、(7)式の右辺の第2項は負の値となる。
(6)、(7)式によれば、方向制御弁差圧ΔPは二次
圧力Pc及びアクチュエータ負荷圧力PLの一次式とな
り、かつアクチュエータ負荷圧力PLの増大に応じて、
夫々の方向制御弁差圧ΔPが減少し流量が減少する。即
ち、アクチュエータ負荷圧力PLの増大に応じて流量が
減少する右下りの圧力補償特性が得られる。これは一の
方向制御弁のみを操作した場合であっても、二以上の方
向制御弁を同時に操作した場合であっても、ポンプの最
大吐出量が全てのアクチュエータの必要流量以上の条
件、即ちサチュレーション状態に至っていない場合であ
れば常に成立する。即ち、この状態では、前述したよう
に二次圧力Pcはスプリング19の作用力で設定した一
定の圧力に保たれることになる。それに対して負荷圧力
PLは各々のアクチュエータ負荷圧力であるため、他の
アクチュエータ負荷圧力やアクチュエータの最高負荷圧
力又はポンプ吐出圧力によらず一貫してそれぞれのアク
チュエータ負荷圧力のみに依存した右下がりの圧力補償
特性が得られる。一方、ポンプ吐出量が不足したサチュ
レーション状態においては、二次圧力Pcはスプリング
19で設定した作用力より小さな圧力Pc′となり、そ
のPc′の大きさは流量の不足度合いにより左右され一
定の値にならない。しかし、全ての圧力補償弁には等し
い二次圧力Pc′が作用しており、ポンプの吐出量の全
てが各々のアクチュエータに適切な比率で分配されるこ
とになる。また、仮に一の方向制御弁のみが操作されサ
チュレーション状態になった場合は当然のことながらア
クチュエータ負荷圧力PLによらず全ての吐出量が一の
アクチュエータに流れることになる。
【0023】 次に二個の方向制御弁を操作しサチュレ
ーション状態に至った場合について述べる。説明を簡単
にするため双方の方向制御弁の開度には変化がないもの
とし、この状態で一方の側のアクチュエータの負荷圧力
のみが上昇し他方の側の負荷圧力には変化がないものと
する。負荷圧力が上昇した側の方向制御弁差圧ΔPは
(6)、(7)式によりアクチュエータ負荷圧力PLの
上昇に伴い減少する。但し第1項の差圧は小さな圧力P
c′であるため流量そのものは小さい。負荷圧力が変化
しない他方の側の方向制御弁差圧はアクチュエータ負荷
圧力PLが変化しないため(6)(7)式の第2項には
変化がないが、負荷圧力が上昇した側の流量減少により
全体的に流量に余裕が生じ二次圧Pc′が上昇するため
第1項が大きくなり、方向制御弁差圧が大きくなり流量
が増加する。言い換えれば、全体としてポンプ吐出量の
全てはアクチュエータに分配され、負荷圧力が上昇した
側の流量が減少した分だけ負荷圧力が変化しない側の流
量が増加する。従ってサチュレーション状態では負荷圧
力が変化しない側の流量が負荷圧力が上昇する側の負荷
圧力により自己の負荷圧力が一定であるにも係わらず増
加することになるが、元来サチュレーション状態では要
求される流量に対して実際に流れる流量が不足している
ため目標速度に対するオーバシュートが発生しないため
この特性はハンチングの原因とはなりえない。むしろ負
荷圧力が上昇しない側の流量が増加するのは不足してい
る流量を補いより目標に近い速度にできるという利点が
生じる。
【0024】 一方、他方の負荷圧力が減少した場合は
上記とは逆の現象が起きる。すなわち、負荷圧力の減少
した側は流量が増加し負荷圧力が一定の側は流量が減少
するということになる。また、負荷圧力の変動が同じ割
合で上昇又は下降した場合はそれぞれの流量の分流比は
変化のないまま推移することになる。これは、三以上の
方向制御弁を同時に操作した場合にも成立する。このよ
うに、ポンプ吐出量が充分な場合であっても、サチュレ
ーション状態であっても本発明によればハンチングの生
じない常に安定した制御性が得られる。さらに、当然の
ことながら、定数kの値を変えることによって圧力補償
特性を任意の値に設定することが可能となる。すなわ
ち、kの値を小さくすればする程、圧力補償弁の右下り
の度合いが大きくなる。これは、各々のアクチュエータ
の負荷特性に応じて、右下りの度合を設定できることを
意味する。しかも、その設定は、具体的にはピストン 1
17の外径d1を変えるだけで済み、本体 101そのものを
変える必要はなく、簡単に変更可能である。なお、定数
kの値は、実際の装置に合わせて決定されるが、ハンチ
ングを起きやすいアクチュエータにおいては、補償流量
の減少率が小さいとハンチングしやすくなり、減少率が
大きいと本来の流量を一定とする圧力補償機能を得られ
ないので、0.99>k>0.95(0.99〜95
%)程度が適当である。このように、右下がりの度合い
ばかりでなく、同一の本体で種々のkの値を簡単に得ら
れるので、負荷条件に応じた種々の圧力補償弁が簡単に
得られる。
【0025】 図7(a)に示すように、図2(a)に
示す回路を有する油圧駆動装置において、油圧走行車両
の一対のクローラを回転駆動させる2個の走行モータ1
5、15′駆動のように、複数のアクチュエータのうち
の少なくとも2個のアクチュエータ15、15′がアク
チュエータの負荷圧力に拘わらず同期して駆動する必要
のあるときに、前記2個のアクチュエータ15、15′
に通ずる2個の圧力補償弁28、29の第3の受圧面積
A3を第1の受圧面積A1で除した値をそれぞれ等しく
することが望ましい。かかる構成により、左右の走行モ
ータ15、15′の供給流量が変化して回転数に差がで
ると、供給流量の多い方の負荷圧力が上昇するが、負荷
圧力の増加に応じて圧力補償弁の流量が減少するように
されており、かつ左右一対の走行モータの圧力補償弁の
流量特性を互いに等しくしたので、方向制御弁8、18
のスプールの加工誤差、圧力補償弁の加工誤差による受
圧面積の誤差があるときにおいても、かかる誤差は一方
の流量の多い方の負荷圧力PLを上昇させる。ここで吐
出圧力Pdと最高負荷圧力Pmとの差圧Pcは一定であ
るから、負荷圧力の上昇により、流量の多い方の圧力補
償弁は、方向制御弁差圧を小さくして流量を減じる方向
に働くので、流入量が減少し、流量の多い方の走行モー
タの回転が落ちる。他方の走行モータにおいては、負荷
圧力及び吐出圧力と最高負荷圧力との差圧は変化しない
ので、流量も変化せず、回転数も変化しないので、良好
な走行直進性を確保するものとなった。一方、方向転換
する場合には、やはり、流量の多い方の走行モータの負
荷圧力が上がり、直進性を保持するように働くが、方向
転換時には方向制御弁の開度は左右で大きく異なるので
補正しきれずに直線性を保てずに、各方向制御弁の操作
ストロークに応じて流量が各走行モータに供給され方向
転換できる。本発明では、本来の圧力補償弁の改良の他
に特別な付属のバルブを必要としないので、バルブ全体
の寸法が大きくならないとともに、コストも安く、同時
に、使い勝手も良いという優れた効果を奏する。
【0026】好ましくは、流量の減少率を大きくする
と、直進時に過剰に補正され蛇行しやすくなり、また、
方向転換時に直進性を保持しようとして、操作しにくく
なったりし、逆に流量の減少率が小さいと、補正ができ
ず直進性が確保できないことになるため、前記圧力補償
弁の前記第3の受圧面積を前記第1の受圧面積で除した
値が 0.99〜0.95(99〜95%)であること
が望ましい。
【0027】 図7(b)に示すように、さらに好まし
くは、本発明の第1発明の油圧駆動装置において、複数
の油圧アクチュエータのうちの少なくとも2個のアクチ
ュエータ11、25のうちの旋回用油圧モータのような
高負荷側アクチュエータ25の負荷圧力が他方のブーム
用油圧シリンダのような低負荷側アクチュエータ11の
負荷圧力より極めて大きいときに、好ましくは、高負荷
側のアクチュエータ25に通ずる高負荷側圧力補償弁3
6の第3の受圧面積A3を前記第1の受圧面積A1で除
した値を、低負荷側アクチュエータ11に通ずる低負荷
側圧力補償弁30の前記第3の受圧面積A3を前記第1
の受圧面積A1で除した値より、小さくした。かかる構
成により、高負荷側アクチュエータ25の負荷圧力が急
上昇した際には、高負荷側アクチュエータの流量が減少
しその減少した分の流量が低負荷側アクチュエータ11
に供給するようになるので、低負荷側アクチュエータ1
1の速度低下を防止することができる。なお好ましく
は、低負荷側アクチュエータ11の圧力補償弁30の第
3の受圧面積A3を第1の受圧面積A1で除した値が1
〜0.98とし、高負荷側アクチュエータ25の圧力補
償弁36の第3の受圧面積A3を第1の受圧面積A1で
除した値が0.97〜0.94であることが望ましい。
【0028】 さらに、高負荷側アクチュエータ25の
旋回負荷圧力が過大な場合は、圧力補償弁36の開度は
絞られ旋回モータ25側に供給される流量が減少するの
で、旋回モータ25側から図示しないオーバーロードリ
リーフバルブから流失する無駄なリリーフ流量が少なく
なると同時に、旋回モータ25の負荷圧力そのものの上
昇も抑制する。従って、無駄なリリーフ流量が少なくな
る分だけ低負荷側アクチュエータ11であるブーム用油
圧シリンダの速度の低下は防止できる。その後旋回モー
タ25の速度が増加し加速度が減少するに従い負荷圧力
も減少するので徐々に圧力補償弁36の開度が大きくな
り、流量は旋回負荷圧力の減少に伴い徐々に増加してい
くことになるので緩やかな旋回モータ25の加速が得ら
れる。さらに、旋回モータの加速が終了し、定常速度に
よる旋回となると、旋回負荷圧力が急激に低下し、ブー
ムシリンダの負荷圧力の方が大きくなる。この時、旋回
モータ25側の圧力補償弁36の開度は全開ではなく絞
りの状態から徐々に開度を増していく途中の過程であっ
て、依然として絞られた状態にある。このため、旋回モ
ータ25の負荷圧力が急激に低下したとしても、旋回モ
ータ25側の圧力補償弁36の開度が急激に小さくなる
割合は減少し、旋回モータ25がショックを伴って減速
するということがない。逆に、ブームシリンダ11側の
圧力補償弁30の開度は、旋回モータ25の旋回初期段
階から二次圧力がある程度確保されているので、比較的
大きな開度を確保できていることにより、その後旋回モ
ータの加速が終了し、定常速度による旋回となっても、
従来例のように急激に開度が増加することがなく、ショ
ックを伴って加速するということがなくなった。
【0029】 図4を参照して、本発明の第1発明を図
2の油圧駆動装置に使用した図3とは異なる実施形態の
圧力補償弁4′について説明する。図3の実施形態と同
様な部分については同じ符号を付し説明の一部を省略す
る。図4の圧力補償弁4′は図3の実施形態に対し、圧
力補償弁の開き方向に作用する受圧面積A3、A2の構
成を変えたものである。即ち図4では、本体 201側は本
体穴228は大径穴(内径d2)だけとし、本体穴 228に
は第1、第2及び第3の大径ランド 209、210、211を
有するスプール 212が嵌入されている。そして図3の小
径穴 111(内径d3)の替わりに外径をd3とした補助
ピストン 217をスプール 212の外方端 214に設けた補助
軸方向穴 202に入れ子式に摺動自在に内挿したものであ
る。本体穴 228に沿って本体 201に順次設けられた二次
圧力ポート 204、アクチュエータの負荷圧力ポート 20
3、出口ポート 105、ポンプ吐出油路と連通する入口ポ
ート 102、及びタンクポート 106とを有する。補助ピス
トン 217の外方端は本体穴 228の端面 227に当接可能に
されて二次圧力ポート 204に通じる第2の油室 213を形
成する。補助軸方向穴 202内のスプール 212と補助ピス
トン217との間にスプリング 218が介されかつ補助パイ
ロット油路 223を介して負荷圧力ポート 203に通じる第
3の油室 220を形成する。そして第1の油室 121の第1
の受圧面積A1はピストン 117の断面積により、第2の
油室 213の第2の受圧面積A2は本体穴 228の断面積か
ら補助ピストン 217の断面積を引いた面積により、そし
て第3の油室 220の第3の受圧面積A3は補助ピストン
217の断面積により、それぞれ形成させる。
【0030】 かかる構成によれば、各々の径d1,d
2,d3の関係は図3の実施形態と同様にしておけば、
二次圧力Pc、即ちポンプ吐出圧力とアクチュエータの
最高負荷圧力との差圧はポンプ流量調整弁38のスプリ
ング19の作用力となるので、二次圧力Pcに対して、
負荷圧力PLが充分大きいので、補助ピストンは本体穴
左端面に押しつけられ図3で示した実施形態と同様の作
用が得られる。
【0031】 なお、図4の実施形態においては、自走
負荷のような負荷がマイナスになるなどして二次圧力P
cに対して、負荷圧力PLが小さくなった場合は、補助
ピストン 217が本体穴左端面 227より離れてスプール 2
12を付勢するように働き、負荷圧力PLが作用する受圧
面積A3に、二次圧力Pcが作用することとなる。この
場合は負荷圧力がPcと同一とみなされて制御されるこ
とになり、方向制御弁の差圧が若干大きくなり流量がや
や多目になる。しかし、段付き穴を有する図3の実施形
態に対して、図4の実施形態においては、穴加工を段付
きにする必要がなく加工が容易となる利点があり、ま
た、二次圧力Pcはもともと小さいため二次圧力Pcが
補助ピストン外方端面に作用することに起因する実使用
上の問題が少なく、さらに、負荷圧力そのものが常にあ
る一定以上の圧力である装置にはより適したものとな
る。
【0032】 以上、図3及び図4に示す圧力補償弁
4、4′は図2及び図7に使用されるものとして説明し
たが、本発明の油圧駆動装置に使用される圧力補償弁
4、4′は図2及び図7の回路例以外にも、適用可能で
ある。すなわち、前述のように開き方向に負荷圧力PL
と二次圧力Pcが作用し、閉じ方向に方向制御弁の上流
側圧力(圧力補償弁の下流側)Pzが作用し、制御して
いる形態の圧力補償弁であればよい。例えば図2(b)
に示す回路に使用できる。
【0033】 そこでは図2(a)に示すポンプ制御回
路に二次圧Pcをパイロット油路33を介して作用させ
る代わりに、図2(b)では(図1で示すような)可変
ポンプ2の吐出油を可変ポンプの押しのけ容積変更手段
17に連通させるポンプ流量調整弁45を有し、最高負
荷圧力(Pm)を油路35を介してポンプ流量調整弁4
5を閉じ可変ポンプ2の押しのけ容積を増大させる方向
に作用させ、ポンプ吐出圧力(Pd)を別の油路23′
を介してポンプ流量調整弁45を開き可変ポンプ2の押
しのけ容積を減少させる方向に作用させ、ポンプ吐出圧
力Pdの作用力を、最高負荷圧力Pmとスプリング46
とであらかじめ設定された作用力と、をつり合わせるこ
とにしてもよい。
【0034】 図2(c)に示すように、図2(a)に
おいて、二次圧力Pcを生成するものとして、ポンプ吐
出圧力取出ライン23′からの可変ポンプ吐出圧力(P
d)と最高負荷圧力取出ライン16からのアクチュエー
タの最高負荷圧力(Pm)との差圧を差圧検出器60で
検出し、差圧検出器60の出力を制御装置61に入力し
て制御信号62を発生させかつ出力させ、制御信号62
で作動する電磁比例弁63が出力する二次圧力(Pc)
によって、アンチサチュレーション機能を確保してもよ
い。64はパイロットポンプである。
【0035】 図6は図2(a)とは異なる油圧駆動装
置の実施形態を示す油圧回路図で、方向制御弁の下流側
に圧力補償弁を配置した点は、特開平419409 号公報と
同様である。図2(a)と同様の部分については同じ符
号を付し説明の一部を省略する。図6に示すように、5
0、51は油圧アクチュエータで、吐出油路3の圧油を
チェック弁40、流量制御機能を有する方向制御弁5
3、54、及び圧力補償弁44、48を介して導き、ア
クチュエータ50、51の戻り油は方向制御弁53、5
4からタンク油路12を介してタンクTに戻される。ア
クチュエータの負荷圧力のうち最高負荷圧力をシャトル
弁13で選択して双方の圧力補償弁44、48を閉じ方
向にスプリング44a,48aとともに作用させ、方向
制御弁53、54の下流側圧力Pd′を圧力補償弁を開
く方向にそれぞれ作用させている。方向制御弁53、5
4前後の差圧は図2(a)と同様に可変ポンプ吐出圧力
Pdと最高負荷圧力Pmとの差圧に一致させるべく構成
することにより、アンチサチュレーション機能をもたせ
るようにしている。バルブ装置24内の吐出油路3のポ
ンプ吐出圧力Pdとシャトル弁13で選択された出口油
路16の最高負荷圧力Pmとの差圧に対応した圧力Pc
を発生する差圧制御弁31を図2(a)と同様にバルブ
装置24内に設け、差圧制御弁31で発生した二次圧力
Pcを二次圧力ライン32、パイロット油路33を介し
て、ポンプ装置21のポンプ流量調整弁38に可変ポン
プ2の吐出量を開き押しのけ容積変更手段17を作動さ
せ可変ポンプ2の吐出量を減少するように作用させ、ポ
ンプ流量調整弁38のスプリング19をポンプ流量調整
弁を閉じ可変ポンプ2の吐出量を増大するように制御し
ている。
【0036】 図6の油圧駆動装置の作用を説明する
と、可変ポンプ2の吐出口の圧力は、バルブ装置24内
の吐出導管3の圧力に対して吐出導管23での圧力損失
に相当する分だけ高い圧力となることから、吐出油路3
のポンプ吐出圧力Pdは最高負荷圧力Pmとスプリング
19の作用力によってのみ決まることになり、作動油の
温度に依存しない。すなわち、ポンプ流量調整弁38内
の力のバランス式は、 Pc=スプリング19の作
用力であり、2次圧力Pcは差圧制御弁31より、Pc
=Pd−Pm であることから、 Pd−Pm=スプリング19の作用力 が成立し、ポンプ吐出圧力は、 Pd=Pm+スプリング19の作用力 となる。また、圧力補償弁44、48内の力のバランス
から、 Pd′=Pm+スプリング44aの作用力 となる。従って、方向制御弁53、54前後の差圧=P
d−Pd′=スプリング19の作用力−スプリング44
aの作用力 となり、方向制御弁前後の差圧は、ポンプ流量調整弁3
8のスプリング19の作用力と圧力補償弁44、48の
スプリング44a、48aの作用力によってのみ決ま
り、アクチュエータ50、51の負荷圧力には依存しな
いので、図2(a)と同様な、作動油の温度に左右され
ない油圧駆動装置とすることができる。一方、サチュレ
ーション状態の場合は、ポンプ吐出量が不足するため上
記式の関係は成立しない。しかし、方向制御弁53、5
4の下流側の圧力Pd′は、最高負荷圧力Pmと圧力補
償弁のスプリング44a、48aのスプリングの作用力
の和となり、各スプリングが同じ場合には、全ての方向
制御弁の下流側の圧力は同一となる。一方、全ての方向
制御弁の上流側は吐出導管3に並列に通じているため、
その圧力はPdと同一である。従って、全ての方向制御
弁前後の差圧はそれぞれ同一となり、図2(a)の場合
と同様に可変ポンプ吐出量は夫々の方向制御弁の開度の
比率に比例した割合で分流され、アンチサチュレーショ
ン機能を有することとなる。
【0037】 図5を参照して、本発明の第1発明の実
施例である図1に使用される圧力補償弁41について説
明する。圧力補償弁41のボデイ 301は、第1ボデイ30
1aと第2ボデイ301bに分割され、適宜ボルト締め等の方
法で(図示せず)一体に組付けてなり、第1ボデイ301a
には小径穴 321と小径穴に続く中径穴 322とが設けら
れ、小径穴 321に嵌合する第1スプール 311と中径穴 3
22に嵌合する第2スプール312 とが配置され、第2ボデ
イ301bには中径穴 322に続く大径穴 323と大径穴に続く
小径穴 321と同径の補助小径穴 325とが設けられ、大径
穴 323及び補助小径穴 325に嵌合する第3スプール 310
は大径穴 323に嵌合する第1及び第2の大径ランド 31
3,314と補助小径穴 325に嵌合する補助小径部 315とを
有し、第1スプール 311と小径穴 321端面 320間に前記
各スプールを押すスプリング 350を介している。さら
に、ボデイ 301に沿って、ポンプ吐出油路3と連通し小
径穴 321に通じる補助入口ポート 341、アクチュエータ
の負荷圧力ライン34に連通しかつ中径穴322 に通ずる
アクチュエータの負荷圧力ポート 342、第2スプール 3
12と第3スプール 310との当接部を囲む大径穴 323に通
じるタンクポート 343、第1及び第2の大径ランド 31
3,314間の大径穴 323に通じる出口ポート 344、ポンプ
吐出油路3と連通しかつ第2の大径ランド 314に設けた
開閉可能な絞り部 316で絞られるよう開口する入口ポー
ト 345、及びアクチュエータのうちの最高負荷圧力取出
ライン16と連通しかつ第2の大径ランド 314と補助小
径部 315との連続部の大径穴 323に通ずる最高負荷圧力
ポート 346、が順次設けられている。補助小径部 315と
補助小径穴端面 330間にパイロット油路 351を介して出
口ポート 344と連通する油室 334を設けている。第1ボ
デイ301aと第2ボデイ301bは適宜ボルト締め等の方法で
(図示せず)一体に組付けてボデイ 301を構成するが、
この際第1ボデイ301a側中径穴 322と第2ボデイ301b側
大径穴 323とが芯ずれしていても、第2スプール 312と
第3スプール 310は別部品で単に当接しているだけであ
ることから、作動上の問題はない。
【0038】 そして、圧力補償弁41は閉じ方向に出
口ポート 344の出口圧力(Pz)をパイロット油路 351
を介して油室 334の補助小径部 315の端面340(受圧面
積B1)に、最高負荷圧力ポート 346の最高負荷圧力
(Pm)を第2の大径ランド 314の断面積から補助小径
部 315の断面積を差し引いた油室 336の受圧面積B2
に、それぞれ作用させる。さらに圧力補償弁41を開く
方向に補助入口ポート 341を介してポンプ吐出圧力(P
d)を油室 331の第1スプール 311の受圧面積B1に、
負荷圧力ポート 342のアクチュエータ負荷圧力(PL)
を第2スプール 312の断面積から第1スプール 311の断
面積B1を差し引いた油室332の受圧面積B3に、それ
ぞれ作用させる。なお、第1の大径ランド 313の断面積
から第2スプール 312の断面積を引いた分の油室 333の
断面積は、タンクポート 343によりタンクに通じている
ため、前記各スプールを開閉させる作用力は働らかな
い。そして前記断面積B2と第1スプール 311の断面積
B1とをほぼ同じとし(B1=B2)、加えて前記断面
積B3は第1スプールの断面積B1(=B2)より小に
し(B1>B3)、各アクチュエータの負荷圧力(P
L)の増加に応じてそのアクチュエータに通じる圧力補
償弁41の流量を減少するようにしたものである。
【0039】 作動において、各スプールを押すスプリ
ング 350の力は図3のスプリング 118と同様に弱いもの
であるのでこの力を無視して、圧力補償弁41の各スプ
ールが均衡状態にあるときは、各スプールにかかる力の
バランスは、 Pz・B1+Pm・B2=Pd・B1+PL・B3………(8) B1=B2 であるから、 Pz・B1+Pm・B1=Pd・B1+PL・B3………(9) Pz+Pm=Pd+PL・(B3/B1) B1>B3 であり、(B3/B1)=k とおくと、 Pz+Pm=Pd+PL・k ………(10) ただし k<1 k=1−(1−k) とおくと、 Pz+Pm=Pd+PL・〔1−(1−k)〕 Pz+Pm=Pd+PL−PL・(1−k)………(11) ΔP=Pz−PL であるから、式(11)より、 Pz−PL=−Pm+Pd−PL・(1−k) ΔP=Pz−PL=(Pd−Pm)−PL・(1−k)………(12) ここで、図3のPcは、Pc=Pd−Pm であるか
ら、図5の圧力補償弁41も、図3の圧力補償弁4と同
様な作動をする。
【0040】 図3の圧力補償弁4で説明したと同様な
理由で、2個の圧力補償弁41、42の第3の受圧面積
B3を第1の受圧面積B1で除した値が0.99〜0.
95(99〜95%)であることが望ましい。本発明の
第1発明の油圧駆動装置の圧力補償弁41、42におい
ても、油圧走行車両の一対のクローラを回転駆動させる
2個の走行モータ駆動のように、前記複数のアクチュエ
ータのうちの少なくとも2個のアクチュエータがアクチ
ュエータの負荷圧力に拘わらず同期して駆動する必要の
あるときは、前記2個のアクチュエータに通ずる2個の
圧力補償弁41、42の第3の受圧面積B3を第1の受
圧面積B1で除した値をそれぞれ等しくすることが望ま
しい。好ましくは、流量の減少率を大きくすると、直進
時に過剰に補正され蛇行しやすくなり、また、方向転換
時に直進性を保持しようとして、操作しにくくなったり
し、逆に流量の減少率が小さいと、補正ができず直進性
が確保できないことになるため、2個の圧力補償弁4
1、42の第3の受圧面積B3を第1の受圧面積B1で
除した値が0.99〜0.95(99〜95%)である
ことが望ましい。図3の圧力補償弁4で説明したと同様
な理由で、本発明の第1発明の油圧駆動装置に使用され
る圧力補償弁41、42において、複数のアクチュエー
タ10、20のうちの少なくとも2個のアクチュエータ
のうちの高負荷側アクチュエータ20の負荷圧力が他方
の低負荷側アクチュエータ10の負荷圧力より極めて大
きいときに、高負荷側アクチュエータ20に通ずる高負
荷側圧力補償弁42の第3の受圧面積B3を第1の受圧面
積B1で除した値を、低負荷側アクチュエータ10に通
ずる低負荷側圧力補償弁41の第3の受圧面積B3を第
1の受圧面積B1で除した値より、小さくすることが望
ましい。そして前記低負荷側アクチュエータの圧力補償
弁の第3の受圧面積を第1の受圧面積で除した値が1〜
0.98、前記高負荷側アクチュエータの圧力補償弁の
第3の受圧面積を第1の受圧面積で除した値が0.97
〜0.94であることが望ましい。
【0041】 以上各実施態様では、2個の油圧アクチ
ュエータを駆動する油圧回路で説明したが、例えば油圧
ショベルでは油圧走行車両の一対のクローラを回転駆動
させる2個の走行モータ、旋回用油圧モータ、及びブー
ム、アーム及びバケットの各油圧シリンダーのように、
少なくとも6個のアクチュエータが操作される。従って
以上各実施態様はこれらを代表した2個のアクチュエー
タのみが示されており、本発明では、複数の油圧アクチ
ュエータというときは、ぞれぞれ複数の走行モータ、旋
回用油圧モータ及び油圧シリンダー等を含み、かつ油圧
アクチュエータにそれぞれ通じるぞれぞれ複数の圧力補
償弁及び方向制御弁を含むものと理解さるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1発明の実施形態である油圧駆動装
置の油圧回路図。
【図2】(a)は本発明の第2発明及び第1発明を含む
実施形態である油圧駆動装置の油圧回路図を示し、
(b)は(a)とは異なる実施形態であるポンプ吐出量
制御回路を示す部分油圧回路図、(c)は(a)とは異
なる二次圧力発生装置を示す部分油圧回路図で図2
(a)の他の部分はそのままである。
【図3】 図2及び図7の油圧駆動装置に使用される圧
力補償弁の実施形態の断面構造図(概念図)を示す。
【図4】 図2及び図7の油圧駆動装置に使用される図
3とは異なる実施形態の圧力補償弁の断面構造図(概念
図)を示す。
【図5】 図1の油圧駆動装置に使用される圧力補償弁
の断面構造図(概念図)を示す。
【図6】 図2(a)とはさらに異なる実施形態である
方向制御弁の下流側に圧力補償弁を配置した油圧回路図
を示す。
【図7】 (a)は図2(a)とは別の実施形態である
2個の走行モータを同期して駆動する油圧駆動装置の部
分油圧回路図、(b)は図2(a)とはさらに別の実施
形態である大きく異なる負荷を有する2個のアクチュエ
ータを駆動する油圧駆動装置の部分油圧回路図、をそれ
ぞれ示す。
【符号の説明】
1 原動機 2 可変ポンプ 4、4'、14、28、29、30、36、44、48 圧力補
償弁 8、18 方向制御弁 10、11、15、15'、2
0、25、50、51、 油圧アクチュエータ 13 シャトル弁 16 最高負荷圧力ライン 17 ポンプ容積変更手段 19、46 スプリング 31 差圧制御弁 33、35 パイロット油路 38、45 ポンプ流量制御弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平8−210468 (32)優先日 平成8年7月23日(1996.7.23) (33)優先権主張国 日本(JP)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可変ポンプと、該可変ポンプの吐出油によ
    って駆動される複数の油圧アクチュエータと、該複数の
    アクチュエータのそれぞれに流入する圧油を制御可能に
    された流量調節機能を有する複数の方向制御弁及び各方
    向制御弁のそれぞれの圧力補償をする複数の圧力補償弁
    とを有し、各前記圧力補償弁はその制御油室に閉じ方向
    に圧力補償弁の下流側の圧力(Pz)及び前記複数のア
    クチュエータのうちの最高負荷圧力(Pm)をそれぞれ
    作用させ、圧力補償弁の開方向に圧力補償弁の上流側の
    圧力であるポンプ吐出圧力(Pd)及び方向制御弁の下
    流側圧力であるアクチュエータ負荷圧力(PL)をそれ
    ぞれ作用させて前記圧力補償をし、該可変ポンプの吐出
    油を該可変ポンプの押しのけ容積変更手段に連通させる
    ポンプ流量調整弁を有し、該最高負荷圧力(Pm)を油
    路を介して該ポンプ流量調整弁を閉じ該可変ポンプの押
    しのけ容積を増大させる方向に該ポンプ流量調整弁のス
    プリングの作用力とともに作用させ、該ポンプ吐出圧力
    (Pd)を別の油路を介して該ポンプ流量調整弁を開き
    該可変ポンプの押しのけ容積を減少させ方向に作用させ
    るようにされた油圧駆動装置において、 前記アクチュエータに通じる圧力補償弁の少なくとも1
    は、該圧力補償弁の閉じ方向の制御油室の面積が、該圧
    力補償弁の開き方向の制御油室の面積より大きくされ、
    該圧力補償弁の閉じ方向の制御油室に作用させた該アク
    チュエータの負荷圧力の増加に応じてそのアクチュエー
    タに通じる圧力補償弁の流量を減少するようにしたこと
    を特徴とする油圧駆動装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の油圧駆動装置において、前
    記圧力補償弁の少なくとも1は、圧力補償弁の閉じ方向
    に、その第1の制御油室の第1の受圧面積に自身の下流
    側の出口圧力を、その第2の制御油室の第2の受圧面積
    に前記最高負荷圧力を、それぞれ作用させ、そして圧力
    補償弁の開方向にその第3の制御油室の第3の受圧面積
    にアクチュエータ負荷圧力を、その第4の制御油室の第
    4の受圧面積にポンプ吐出圧力ををそれぞれ作用させ、
    前記第2の受圧面積と前記第4の受圧面積とをほぼ同じ
    とし、かつ前記第1の受圧面積を前記第3の受圧面積よ
    り大きくしたことを特徴とする油圧駆動装置。
  3. 【請求項3】 可変ポンプと、該可変ポンプの吐出油に
    よって駆動される複数の油圧アクチュエータと、該複数
    のアクチュエータのそれぞれに流入する圧油を制御可能
    にされた流量調節機能を有する複数の方向制御弁及び各
    方向制御弁のそれぞれの圧力補償をする複数の圧力補償
    弁と、前記可変ポンプ吐出圧力(Pd)とアクチュエー
    タの最高負荷圧力(Pm)との差圧に等しい二次圧力
    (Pc=Pd−Pm)を発生する差圧制御弁と、該可変
    ポンプの吐出油を該可変ポンプの押しのけ容積変更手段
    に連通させるポンプ流量調整弁と、を有し、各前記圧力
    補償弁はその制御油室に圧力補償弁を閉じる方向に圧力
    補償弁の下流側の圧力(Pz)を作用させ、圧力補償弁
    を開く方向に該差圧制御弁から出力される二次圧力(P
    c)及び方向制御弁の下流側圧力であるアクチュエータ
    負荷圧力(PL)を圧力補償弁を開く方向にそれぞれ作
    用させて前記圧力補償をするようにし、該ポンプ流量調
    整弁のスプリングの作用力を該ポンプ流量調整弁を閉じ
    該可変ポンプの押しのけ容積を増大させる方向に作用さ
    せるようにした油圧駆動装置において、 前記アクチュエータに通じる圧力補償弁の少なくとも1
    は、該圧力補償弁の閉じ方向の制御油室の面積が、該圧
    力補償弁の開き方向の制御油室の面積より大きくされ、
    該圧力補償弁の閉じ方向の制御油室に作用させた該アク
    チュエータの負荷圧力の増加に応じてそのアクチュエー
    タに通じる圧力補償弁の流量を減少するようにしたこと
    を特徴とする油圧駆動装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の油圧駆動装置において、前
    記圧力補償弁の少なくとも1は、その第1の制御油室の
    第1の受圧面積に自身の下流側の出口圧力を弁を閉じる
    方向に作用させ、その第2の制御油室の第2の受圧面積
    に前記二次圧力を弁を開く方向に作用させ、そしてその
    第3の制御油室の第3の受圧面積に各前記アクチュエー
    タの負荷圧力を弁を開く方向に作用させ、そして、前記
    第2の受圧面積と前記第3の受圧面積とをほぼ同じと
    し、かつ前記第1の受圧面積を前記第2及び第3の受圧
    面積を合わせた面積より大きくしたことを特徴とする油
    圧駆動装置。
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