JP2001526947A - 末梢神経を興奮させる磁気神経刺激装置 - Google Patents

末梢神経を興奮させる磁気神経刺激装置

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JP2001526947A
JP2001526947A JP2000526262A JP2000526262A JP2001526947A JP 2001526947 A JP2001526947 A JP 2001526947A JP 2000526262 A JP2000526262 A JP 2000526262A JP 2000526262 A JP2000526262 A JP 2000526262A JP 2001526947 A JP2001526947 A JP 2001526947A
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ケント アール． デイビ，
チャールス， エム． エプステイン，
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ニュートナス， インコーポレーテッド
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Abstract

(57)【要約】 磁気神経刺激システムは、コイル巻回物（４）と共に高磁界飽和を有する材料から作成されたコア（２）で構成される。サイリスタ容量性放電回路がこの用具を刺激する。急速変化する磁場がコア（２）、好ましくはバナジウムパーメンジュールにより案内される。各種の神経群を特定的に興奮させる課題のため、特殊作成されたコアは、エアコア刺激装置にて可能であるよりも高い効率にて一層深いレベルで神経の興奮を可能にする。本発明により可能である用途には失調症の処置、脚部、腕部における大筋肉群のリハビリテーション、並びに体重減に寄与する腹壁部筋肉群の興奮および代謝率増加がある。所望に応じ、刺激を集中させるにはＣ形状が用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】 （関連出願） 本出願は１９９４年１１月２８日付け出願の米国特許出願第０８／３４５，５
７２号の部分継続出願であって、その全優先権を主張する。
【０００２】 （発明の背景および従来技術の説明） 神経細胞は多くの異なる方法で興奮させうるが、１つの直接的方法は神経内に
電荷を増大させて周囲の細胞外流体に対し神経内の膜電位を増大させることであ
る。機能的電気刺激（ＦＥＳ）の傘下に入る１つの種類の器具は、皮膚に設置さ
れ或いはインビボにて興味ある神経群に隣接する電極を介し神経中へ電荷を直接
注入することによる神経の興奮を実現する。電荷移動に必要な電場は単に電極線
を介し加えられる。
【０００３】 ＦＥＳは、半電池反応を含むメカニズムにより達成される。電子が電極線中を
流れると共に、イオンが人体中に流れる。電気−電解質界面で半電池反応が生じ
て、電子−イオン交換を達成する。この半電池反応が可逆方式で維持されなけれ
ば、部分的に半電池反応の酸化および部分的にこれに伴う化学的不均衡のため壊
死が生ずる。
【０００４】 ＦＥＳの利点は、極めて弱い電流および電圧レベルを用い極めて小さい電極か
ら一般に刺激を達成しうる点である。しかしながら、欠点は半電池反応を含むこ
とである。ＦＥＳを用いる大抵のリハビリテーションプログラムは皮膚に電極を
直接設置する。導電性ゲルもしくは緩衝溶液を電極と皮膚表面との間に設置せね
ばならない。神経もしくは筋肉組織の長期興奮はしばしば電極／皮膚界面におけ
る電流濃度に基づく皮膚刺激を伴う。この問題は、一層完全な刺激もしくは神経
群の漸増につき一層大きい興奮レベルが必要とされる場合は特に悪化する。
【０００５】 これに対し、磁気刺激は誘導による電荷移動につき必要とされる電場を実現す
る。急速変化する磁場は生物組織にて電場を誘発させる。適正に配向させる場合
および適性な程度が達成される場合、磁気誘発電場は興奮させるべき神経中へ電
荷を直接移行させるＦＥＳにより実現されると同じ結果を達成する。神経内の局
部膜電位が約−９０ミリボルトの正常周囲陰レベル（このレベルは周囲組織の神
経の種類および局部ｐＨに対し敏感である）に対し上昇すれば、神経が「興奮（
ｆｉｒｅ）」し始める。
【０００６】 本発明は、移植電極の使用には適さない用途を特に標的とする。本発明は、特
に或る種の用途における選択神経もしくは神経群の非浸襲性外部刺激につき設計
される。失調症および筋肉群のリハビリテーション並びに強力な体重減治療を包
含するこれら用途にて、ＦＥＳを用いる所望興奮レベルはしばしば快適限界と考
えられる範囲の外部に位置する。すなわち、皮膚を介し理想的に注入されて興味
ある筋肉群を興奮させる電流は、しばしば経時的に或る程度の皮膚刺激をもたら
す。本発明は、ゲルおよび直接的電極／皮膚設置の使用が不便であってしばしば
患者により嫌われるため、前記に該当しない用途にも使用することができる。
【０００７】 ＦＥＳとは異なり、磁気興奮は電極／皮膚接触を必要としないと言う魅力的特
徴を有する。すなわち、刺激は着用されている衣服を介し達成することができる
。これは不便さの阻害を克服すると共に患者の威厳を保持する。第２に、直接的
接触がないため、一層強力な興奮レベルを不当な追加皮膚刺激なしに実現するこ
とができる。本発明により与えられる貢献は、一層高レベルの磁場の集中および
患者内での刺激を達成しうる能力である。一層高レベルの集中と比例して、目標
としうる可能な用途の数にて或る程度の融通性が生ずる。さらに集中に伴って一
層高レベルの電力効率も生ずる。典型的には、本発明に要約される方法により設
計された器具は、２倍の因子で磁気抵抗パスを減少させる。この磁気抵抗減少は
、同じ倍数だけ電流の減少および４倍の電力損失の減少をもたらす。
【０００８】 ニューロンの磁気刺激がこの１０年間にわたり相当に検討されている。殆ど全
ての磁気刺激研究はインビボでなされている。大半の磁気刺激研究は脳刺激の分
野である。コーヘンがこの研究分野に対しかなり大きい貢献者である［たとえば
Ｔ．クジライ、Ｍ．サトウ、Ｊ．ロスウェルおよびＬ．Ｇ．コーヘン、「メジア
ン神経体知覚性誘発電位に対するトランスクラニアル磁気刺激の作用」、ジャー
ナル・オブ・クリニカル・ニューロフィジオロジー・アンド・エレクトロエンセ
ファログラフィー、第８９巻、第４号（１９９３）、第２２７−２３４頁参照］
。この研究は、ダベイ等の研究［Ｋ．Ｒ．ダベイ、Ｃ．Ｈ．チェング、Ｃ．Ｍ．
エプスタイン、「トランスクリニアル脳刺激のための合金−コア電磁石」、ジャ
ーナル・オブ・クリニカル・ニューロフィジオロジー、第６巻、第４号（１９８
９）、第３５４頁］およびエプスタイン等の研究「チャールス・エプスタイン、
ダニエル・シュバルツベルグ、ケント・ダベイおよびダビット・スダース、「ヒ
トにおける磁気脳刺激の部位の位置決定」、ニューロロジー、第４０巻（１９９
０）、第６６６−６７０頁参照」を含め各種の他の研究努力を伴っている。全磁
気刺激研究の大半は中枢神経系における神経を興奮させるよう試みている。
【０００９】 本発明は、従来の研究努力とは多くの点で相違する。第１に本発明は、末梢神
経系に主として用途を有するが、これは中枢神経系における神経をも刺激すべく
用いることができる。第２に一層重要なことに、従来の神経刺激研究は殆ど専ら
種々の形状および寸法のエアコアコイルを主体とする。本発明は磁性コア、より
詳細には高磁界飽和を有する浸透性コアの使用に向けられ、最も好適な材料はバ
ナジウムパーメンジュールである。エアコア刺激装置には円形、楕円形、八の字
形およびＤ字型コイルがある。これらコイルは一般に、これらコイルのコアの巻
回物への容量性放電により興奮される。この指数減衰性磁界は、典型的には１０
０μ秒近くの時間定数を有する。磁場ピークにつき典型的な標的値は２テセラ近
くに存在する。Ｊ．Ａ．カドウェルが恐らくこれらエアコア刺激装置を用いると
共に市販している主導者である。この主たる特許には１９９０年７月１０日付け
出願の「ニューロンを磁気刺激するための方法および装置」と題する米国特許第
４，９４０，４５３号がある。多数の電力供給源が存在し、その全てはこのユニ
ットと共に販売される多数のエアコアコイルへの基本的容量性放電にて操作する
。種々の形状のコイルが現在開発されつつある。この種の１種のコイルはキャッ
プ形状の器機であって運動皮質に適合する［Ｋ．クルス、Ｌ．グギノ、Ｗ．レビ
ー、Ｊ．カドウェルおよびＢ．ロス、「運動皮質のトランスクラニアル刺激のた
めのキャップ形状コイルの使用」、ジャーナル・オブ・ニューロフィジオロジー
、第１０巻、第３号（１９９３）、第３５３−３６２頁］。
【００１０】 これらエアコアコイルを始動させるべく使用される各種の回路に努力が払われ
つつある。Ｈ．エトンおよびＲ．フィッシャーは１９９１年１１月１９日付けの
米国特許第５，０６６，２７２号、「磁気神経刺激装置」と題する特許に１つの
この種の代案を示している。彼らは２種のキャパシタの使用を示唆しており、１
つは興味あるコイルへの容量性放電であり、第２はコイルに存在する誘発エネル
ギから電荷を回収することである。本発明に使用される回路は、単一のキャパシ
タにて同じ目的を達成する。
【００１１】 或る種の刺激研究が末梢神経系にて行われつつある［たとえばポウル・マッカ
ビー、Ｖ．アマシアン、Ｌ．エベルレおよびＲ．クラッコ、「インビトロにおけ
る直線的および屈曲した両性動物および哺乳動物末梢神経の磁気コイル刺激：刺
激の部位」、ジャーナル・オブ・フィジオロジー、第４６０巻（１９９３年１月
）、第２０１−２１９頁参照］。マッカビーの研究の大半はしかしながら頭部興
奮を標的とする。本発明の用途は末梢神経系に集中するが、中枢神経系にも使用
することができる。
【００１２】 （発明の開示） 本発明の目的は、末梢神経系の神経を興奮させるための磁気神経刺激装置を提
供することにある。
【００１３】 本発明の他の目的は、末梢神経系の神経を非侵襲性刺激するための磁気神経刺
激装置を提供することにある。
【００１４】 本発明のさらなる目的は、ヒトにおける深部神経を刺激する顕著な深さおよび
集中性を有する磁場を発生させるための神経刺激装置を提供することにある。
【００１５】 本発明の他の目的は、内部末梢神経に集中させて非侵襲性神経刺激を行いうる
磁場を発生する磁気神経刺激装置を提供することにある。
【００１６】 さらに本発明の目的は、膀胱および尿道障害を処置する磁気神経刺激装置を提
供することにある。
【００１７】 さらに本発明の目的は、失調症を処置するための磁気神経刺激装置を提供する
ことにある。
【００１８】 本発明のさらなる目的は、筋肉リハビリテーションおよび／または状態調節の
ための磁気神経刺激装置を提供することにある。
【００１９】 さらに本発明の目的は、体重減の援助に使用するための磁気神経刺激装置を提
供することにある。
【００２０】 本発明の他の目的は、以下説明する開示を参照して明らかとなるであろう。
【００２１】 本発明の各目的を達成するため、ここでは手術の必要なしに神経を刺激すべく
用いうる磁気神経刺激装置が提供される。末梢神経の磁気刺激は競合するＦＥＳ
システムと比較して便利さおよび閾値変動性の利点を有する。競合する磁気神経
刺激装置と比較した本発明の利点は、高飽和性磁性コア（すなわち高磁界飽和の
浸透性コアの使用および磁気コア刺激装置自身の設計にある。
【００２２】 好適具体例において、磁気神経刺激装置は好ましくは磁性もしくは磁気化しう
る材料のコアを用いて作成される。高磁界飽和を有する浸透性材料が用いられ、
好適コアは少なくとも１．５テスラの磁界飽和を有する。コアに適する数種の材
料はバナジウムパーメンジュール、オルチノール、金属ガラス（メトガラス）、
パーマロイ、スーパーマロイ、粉末鉄、並びに珪素鉄もしくは珪素鋼、特に３％
粒子配向鋼材（マグネシル）を包含する。フェライトも用いうるが、これは０．
５Ｔにて飽和すると言う事実に基づき大して好適でない。
【００２３】 本発明によれば、開口コアを使用することが極めて好ましい。トロイド状コア
は好適でない。何故なら、刺激装置により発生した磁場を集中させるには開口コ
アを一層効果的に用いることができると判明し、さらにトロイド状コアの適性が
侵襲性用途に限定されると判明したからである。開口コアと言う用語は、３６０
°未満の角度にまたがる円弧形状のコアを意図する。１８０°コアが、材料を効
率的に使用するのに極めて便利である。何故なら、２つのコアを全ゆるマンドレ
ルから作成しうるからである。一層大きい角度（たとえば２１０〜２２０°）を
有するコアも使用することができる。これらコアに一層興味が持たれるが、これ
らはより小さい浸入深さを有する。代案として、より小さい或いは大きい角度の
コアを大して好適でない具体例に使用することもできる。
【００２４】 本発明の現在の具体例においては、約１００マイクロ秒の特徴的減衰時間（す
なわち毎秒５〜５０回）を有するコイルを「興奮」させることを目的とする。こ
のシステムは、このような高い反復速度にて興奮させるには合理的に効率的かつ
信頼性でなければならない。５〜１０Ｈｚの興奮速度が、ＦＥＳを用いる尿道ス
トレス失禁症を処置するのに効果的であることが知られている。それより高い刺
激速度（たとえば５０Ｈｚ）は頻尿および尿切迫の刺激的徴候を処置するのに有
用であると判明している。収縮持続が１５Ｈｚより高いと生ずる。医学的知識が
進歩するにつれ各種の他の研究が行われ、それより高いもしくは低い頻度の他の
興奮速度または特定興奮パターンの他の興奮速度が特定用途にて有用であると判
明した。
【００２５】 正確な刺激頻度は、必要とする用途の要件に応じ若干異なる。しばしば筋肉群
は５秒間にわたり興奮させる必要があり、次いで５秒間にわたり休養させ、次い
でさらに５秒間にわたり連続的に刺激し、次いで再び休養させる。これらが刺激
されつつある際、しばしば筋肉群を持続収縮させることが望ましい。この要件は
、コアを１５Ｈｚの反復速度にて刺激し続ける必要性を支配する。コアの任意所
定の興奮に際し関与する大電流のため、各コアをできるだけ効率的にすることが
必要である。磁場を周囲領域を除き刺激の標的とする領域に集中させることが望
ましい。本発明により提供される特殊設計のコアはその集中性を実現するのに対
し、従来技術で用いられるエアコアコイルでは得られない。
【００２６】 コア構成に関し、本発明の最も簡単なコア構成は「Ｃ」形状コアである。「Ｃ
」のスパンは慎重に選択せねばならない。このスパンは浸透深さと磁界の程度と
の両者に影響を与える。さらに重要なことはコアの作成である。最良のコアは、
高磁界飽和を有する薄いラミネート材料から作成される。典型的コアはバナジウ
ムパーメンジュールの２ミル原料を用いて巻回することができる。この種の材料
の長いリボンを所望の半径、厚さおよび深さにつきマンドレル（たとえば木材も
しくはプラスチックのマンドレル）に巻き付ける。リボンの各側を薄い絶縁コー
チングで被覆して、これをその隣接部から電気絶縁する。人体周囲の各位置にて
使用しうる一般的コアは約１２０〜２２０°の角度にまたがる。リボンを所望寸
法までマンドレル上に巻回した後、これをエポキシに浸漬してその位置を凍結さ
せる。エポキシが硬化した後、マンドレルを除去すると共にコアを所望角度のス
パンにつき切断する。切断は隣接する積層体の電気絶縁を破壊する。各切断部は
平滑となるよう微細研磨せねばならず、次いで深エッチングを行なう。深エッチ
ングは切断端部のそれぞれを酸性浴に浸漬して行われる。これは切断端部を僅か
に剥離させるが、積層体の電気絶縁を維持する。この深エッチングを行うのに失
敗すれば、相当な渦電流損失およびコアの切断端部における加熱が生ずる。高い
エッチングの後、各端部をエポキシで刷毛塗りして、コアの形状および構造的一
体性を維持する。作成の最終工程は、絶縁ワイヤのコイルをコアの周囲に巻回す
ることである。この種のコアにつき典型的なインダクタンスは約３０μＨである
。しかしながら本発明は他のインダクタンスまたは磁場強度でも実施することが
できる。
【００２７】 最も簡単な構成において、各コアは１つのみの巻回を有する。この巻回物は、
約１００μｓの特徴的時間を有する指数減衰パルスにより興奮される。実シグナ
ルは、指数減衰するエンベロプにおける大凡の時間のリンジング時間を有し、従
って２〜３サイクルのみがコイル電流により常に観察される。興奮は約５〜５０
Ｈｚの時間にて反復される。上記したように、これらパターンの反復サイクルは
用途に応じて変化する。回路は一般に、全波整流器ブリッジに供給する変圧器で
構成される。ブリッジ電圧はキャパシタを充電させ、キャパシタにおける電荷は
電流をコイル中へ流す珪素制御整流器キャパシタで始動される。コイル中に再び
復帰する戻り電荷を、ダイオードを介しキャパシタに戻して第２期の興奮のため
の回路を作成する。
【００２８】 本発明には少なくとも３種の重要な標的用途がある：すなわち失調症、筋肉リ
ハビリテーションおよび体重調節処置。失調症を処置するには、骨盤床筋肉を刺
激する必要がある。この種の刺激は、磁束を膣腔まで直接集中させて達成される
。この目的を実現しうる１つの適するコアは、それぞれ約１８０°の角度にまた
がる２つの個々の「Ｃ」コアを組み合わせて作成される。各コアの脚部を中央領
域にて互いに合体させる。２つの「Ｃ」コアの共通中央脚部にコイルを巻き付け
、磁束の帰路を２つの「Ｃ」間にて分断させる。コア自身は、処置に際し患者が
着座する椅子の下に近位的および遠位的に適合する。
【００２９】 第２の用途分野は筋肉のリハビリティーションである。標的とする主たる筋肉
群は大腿筋、腓筋、二頭筋および三頭筋である。配置はこれら全ての用途につき
同様であり、従って筋肉を包囲する円筒状延長部を用いる。この問題の１つの解
決策は簡単な「Ｃ」コアおよび患者の判断により移動させるコイルであるが、代
案刺激装置は第２部材をチューブに沿って下降させる電気メカニズムで使用され
るチューブ形状モータに類似する。ここで配置は刺激すべき筋肉群の周囲で方位
角にて走る凹部もしくはスロットを有する蝶着チューブ形状を必ず必要とする。
刺激装置のコイルはこれら凹部もしくはスロットに適合し、包囲する構造はここ
でも積層バナジウム複合体である。構造体に２個もしくは３個のコイルを装着す
れば、これらは位相配置で刺激するであろう。
【００３０】 この種の興奮は、筋肉組織群をその長手軸線に沿って揉む作用を有する。この
格別の興奮パターンはは、たとえば各脚部におけるハムストリング群のような大
型筋肉群を一層完全に増強する手段とすることができる。神経群の充分な増強も
しくは刺激が長期間のリハビリテーションにつき有利である。器具での予備実験
は、上記頻度における興奮が通常手段にて得られるよりも高い効率および割合に
て筋肉の運動を達成することを示す。
【００３１】 他の用途分野は体重減管理の補助である。筋肉リハビリテーションと同様に、
１つの代案は単に人体の複数領域にわたり移動する手持ユニットを使用すること
である。特に刺激困難である１つの群は腹壁部である。この群の興奮を実現する
代案方法は、患者に固定しうる或いは患者が着座する椅子の側部に蝶着しうるチ
ェストプレートに類似する。このチェストプレートは、上記と同様に作成される
高磁界飽和コアにより裏打ちされた２もしくは３相配置を含む。各コアを離間さ
せて、磁束を腹部筋肉郡内に深く浸入させる。。筋肉リハビリテーションおよび
体重減管理の両者において、各コイルの位相を経時的に交替させて、往復「揉み
」刺激パターンの効果を与えることができる。体重管理の合理性は、これら筋肉
群の興奮がアデノシン三燐酸の吸収を必要とする点である。このエネルギー消費
は磁気刺激装置により人工的に誘発される。
【００３２】 要するに、人体内の種々の筋肉群を一層効率的に刺激する多くの方法が存在す
ることに注目される。これら一層効率的な技術の鍵は、これらコアを作成する高
磁場飽和の薄いラミネート材料を用いて磁束を所望領域に浸入および集中させる
ことを含む。簡単な「Ｃ」型コアは、慣用のコアに比べ少なくとも２倍の磁気抵
抗の利点を与える。中央脚部にて接続された複数のコアを用いることにより、単
一の集中部位を２つもしくはそれ以上の領域に分配された帰路で達成して、磁界
場を戻した際に興奮を鎮めることができる。他の用途にて、興味ある組織を実際
に包封する多相コイルを興奮させて、筋肉群を直接的に時間と共に転動もしくは
揉むことができる。或る種の関連用途は、外傷筋肉群の一層高い増強につき一層
大の手段となりうる。
【００３３】 （発明および好適具体例） 本発明によれば、末梢神経系における神経の非侵襲性刺激につき使用しうる磁
気神経刺激装置が提供される。非侵襲性刺激の利点は、神経を人体における手術
、切開の必要なしに或いは不快な電極の使用なしに皮膚の表面下で深く刺激しう
るので顕著なものである。効果的な非侵襲性刺激装置を得るには、しかしながら
、この刺激装置は人体内の充分な深さおよび浸入を達成して興味ある神経もしく
は神経群を効果的に刺激するよう慎重に設計せねばならない。
【００３４】 本発明者等は、内部ヒト神経群を刺激して失調症を処置し、筋肉リハビリテー
ション（または状態調節）を達成し或いは体重減を促進しうるよう充分な深さお
よび浸入を達成しうる磁気神経刺激装置を提供することにより、高効果的な非侵
襲性刺激の目的を達成した。
【００３５】 好適具体例において、コアは高磁界飽和を有する浸透性磁性材料から作成され
る。高磁界飽和とは１．５テスラもしくはそれ以上にて飽和する磁気化しうる材
料を用いるという事実を意味する。
【００３６】 磁気神経装置は好ましくは磁気化しうる材料で作成される。所望される磁場は
典型的には１．５テスラもしくはそれ以上に達するので、１．５テスラもしくは
それ以上で飽和する材料を使用することが望ましい。たとえば１つの適する材料
はバナジウムパーメンジュールである。他の適する材料は金属ガラス（すなわち
メトガラス）、パーマロイ、スーパーマロイ、粉末鉄および珪素鉄もしくは珪素
鋼、特に３％粒子配向鋼材（マグネシル）を包含する。フェライトも使用しうる
が、これは０．５Ｔで飽和するという事実に基づき大して好適でない。これら材
料はたとえばマグネチックス・インコーポレーション社、バトラー、ペンシルバ
ニアから得ることができる。
【００３７】 ３％粒子配向珪素鋼が特に有用なコア材料であることが判明した。この材料は
、比較的低価格にて極めて良好な性能を与えるという利点を有する。粒子配向（
ｇｒａｉｎ ｏｒｉｅｎｔｅｄ）鋼材も、これをホビン上に巻回しうるので有用
である。磁性粒子を磁場が移動する方向に方位角（ボビンの周囲）で配向させれ
ば、一層高い磁界に到達することができる。
【００３８】 コアにつき使用しうる幾種かの材料およびその特徴的性質の要点は表１に 示す通りである。
【表１】
【００３９】 従って、一般にはコアについては磁気化しうる材料の使用が好適である。何故
なら、これは神経刺激につき使用される磁場を集中および増大させるよう作用す
るからである。従って高磁界飽和を有する材料（すなわち１．５ステラもしくは
それ以上で飽和する材料）が推奨される。或る種の材料を用いれば、２．０テス
ラの飽和を達成することができる。本発明の開示によれば磁気神経刺激装置はよ
り低い磁界で飽和する材料（たとえば１．０テスラもしくはそれ以上で或いは０
．５テスラもしくはそれ以上で飽和する材料）、たとえばフェライトを用いて作
成することもできるが、これら刺激装置は大して効果的でないことが判明してい
るので大して好適でない。
【００４０】 本発明によれば、開口コアの使用も望ましい。「開口コア」という用語は、コ
アをたとえばコアの端部間に空隙部もしくは開口部が存在するよう円弧状に湾曲
させるという事実を意味する。これは、コアにより発生される磁場を一層強力か
つ正確に開口部を越えて集中させ、従って皮膚の表面より下に集中させることを
可能にする。すなわち、開口コアを用いて所望程度の侵入および集中を与え、こ
れにより刺激装置の効果を向上させる。
【００４１】 開口コアは非トロイド状であり、すなわちこれはコアの端部間に空隙部を設け
て３６０°未満の円弧にまたがる。好適具体例において、開口コアはＣ形状であ
る。コアの円弧のスパンにつき好適角度は約１８０〜２２０°である。好適具体
例において、適するコアは約２０５〜約２１５°もしくは２２０°の角度にまた
がることができる。他の具体例において、約１９０〜２３０°のコアも用いるこ
とができる。代案として、約１８０〜２７０°の円弧のまたがるコアも可能であ
る。円弧角度が大であるほど磁界集中も良好となるが、浸入深さは浅くなる。配
置が要求しなければ１８０°未満の角度にまたがるコアには利点がないと思われ
る。
【００４２】 深部神経を刺激するにはコアにつき大半径も推奨される。磁場はポールヘッド
間における距離の逆関数として指数的に低下する。小半径コアはヘッド間に極め
て高い磁界を有するが、この磁界は急速に下降する。大コアはヘッド間の一層低
い磁界を有するが、この磁界は大して急速には低下しない。すなわち、より大き
い半径のコアは人体中へ数ｃｍの高磁界を有する。失調症処置につき骨盤床筋肉
を刺激することが望ましい。この課題につき少なくとも５ｃｍの浸入深さが推奨
され、すなわちより大きい半径のコアが好適である。２個のコアを合体させれば
、磁界を一点に集中するという利点が得られる。この磁界は復帰点にて半分に切
断される。これは二次的刺激部位を妨げる。手持装置につき、約５インチの外径
および約４インチの内径が推奨される。失調症器具の場合、約６インチの外径お
よび約３インチの内径が推奨される。コイルにつき、１５キロボルト絶縁を有す
る１５キロボルトＮＯ．６ＡＷＧワイヤを用いることができる。
【００４３】 本発明の器具は従来技術の器具と同じ電流につき性能上顕著に改善されたずっ
と大の刺激をもたらす。たとえば器具の１試験は、同量の電流につき周知の従来
技術の器具に比べほぼ２倍の刺激を示した。
【００４４】 本発明の他の重要な利点は、刺激装置の設計が磁気処置を外部にしうる点であ
る。「外部」という用語は、刺激を人体内に何らの部材をも移植せずに或いは何
ら手術もしくは外科切開を行うことなく達成しうるという事実を意味する。すな
わち、人体内の任意の種類の内部部材（たとえば移植電極）の使用は必要でない
。刺激装置に使用される高磁界飽和材料は、生物に効果的に浸入して浸襲性手術
の必要なしに生物内の内部神経を効果的に刺激するのに充分な深さおよび集中性
の磁場を与える。これは失調症の処置にて特に大きい利点である。さらに、これ
は他の用途においても潜在的有用性を有する。
【００４５】 （発明を実施するための最良の形態） 図１に示したように、人体の全体にわたる各種の末梢神経群を刺激しうる「Ｃ
」形状コアにつき開示する。コア２は、高磁場飽和を有する材料の２〜４ミル積
層体をマンドレル上に巻回して作成される。所要の積層体の個数は所望コアの厚
さおよび深さにより支配される。
【００４６】 この積層体の閉鎖ループスプールをマンドレルから外してエポキシで被覆する
ことにより、ユニットに構造的一体性を付与する。次いで閉鎖ループを切断して
、所望の「Ｃ」形状の長さおよび角度を与える。次いで深い酸エッチングを切断
縁部につき行う。各切断縁部を酸浴に浸漬してエポキシを溶解させ、切断部の近
傍におけるコアの僅かな剥離をもたらす。次いでエポキシをエッチングされた端
部に刷毛塗りして更なる剥離を防止する。この過程は渦電流がコア内で流れるの
を防止するのに必要である。これは、コアにより発生しうる効果的Ｂ磁界を減少
させる。
【００４７】 ラミネート材料は飽和性材料、好ましくは高磁界飽和を有する材料で作成すべ
きである。上記したように、コアにおける特徴的磁場は少なくとも１．５テスラ
の好適強度を有する。適する材料により、少なくとも２テスラの範囲の特徴的磁
界を達成することができる。好ましくはバナジウムパーメンジュールもしくは３
％粒子配向鋼材が使用されるが（何故なら、これら材料は高磁界密度を支持する
からである）、本発明はこれら好適具体例のみに限定されない。本発明の刺激装
置において、高磁界飽和は高浸透性よりも重要である。
【００４８】 高飽和の因子に加え、好適実施例では熱発生を最小化させ或いは騒音レベルを
最小化させるコアを選択することも望ましい。特に、ヒステレシス損失の最小化
が望ましい。ヒステレシスは、コア材料の分子構造における配向変化に基づく内
部損失である。これは、どのようにＢＨループが開口しているかに関連する。ヒ
ステレシスは恐らくコアにおける加熱の主たる原因である。加えられる磁界が材
料の長さを変化させる場合、この材料は磁気歪み（ｍａｇｎｅｔｏｒｅｓｔｒｉ
ｃｔｉｏｎ）磁力制限を示すと称される。これは刺激装置の操作に際し騒音をも
たらしうる。渦電流損失は、小厚さ原料または粉末を用いて対処することができ
る。
【００４９】 低いヒステレシス損失および低い磁気歪みを達成するのに有用な１種の材料は
スーパーマロイ製品である。これら材料は高ニッケル含有量（５０％〜８０％）
を有する。８０％ニッケル含有量のものは極めて低いヒステレシス損失を有する
が、この材料は０．７Ｔのみで飽和する。これらニッケル合金は半ミルの厚さで
得ることができる。
【００５０】 使用しうる他の材料はメトガラスである。これは低い内部抵抗を有する金属化
された鉄−ガラス材料である。通常の材料はＮＡＭＧＬＡＳＳ１もしくはＳＡ１
の商品名を有する。この材料は横磁界アニールすることができる。この過程は、
磁界流れ使用に対し直角に粒子構造を配向させる。アニールはヒステレシス損失
を顕著に低下させる。これはさらに浸透性おも低下させるが、その作用は本発明
の目的につき重要でない。この材料は極めて低い磁気歪みをも有する。
【００５１】 他の材料（純鉄）は極めて軟質であって丸味ループを有する。この延性は騒音
を減少させると思われる。これは１．７Ｔで飽和すると共に、しばしば粉末化コ
アに見られる。
【００５２】 上記したように、コアにつき有用な他の材料は一般に３％粒子配向鋼材である
。幾つかの製造業者により使用されるこの材料の一般的名称はマグネシルである
。この材料は実質的に３％珪素を含む鋼材であって１．７５Ｔで飽和する。コア
につき適する他の材料はスーパーメンジュールである。この材料は鉄およびコバ
ルトを含み、２．２Ｔで飽和する。しかしながら。これら両材料は磁気歪みが高
く、磁場に露出されると長さを変化する。両材料は四角ＢＨループを有する。
【００５３】 コアを選択した後、巻回物もしくはコイル４を、磁束を切断端部５に導入する
ようコアの周囲に巻き付ける。磁界ライン６は浸入深さおよびこの種のコアで予
測される集中程度を示す。
【００５４】 図２は、図１のコアおよびコイルを（「起動」）させるべく使用される電気回
路を示す。通常１２０ボルトかつ６０Ｈｚのシグナルが回路を７にて興奮させる
。変換器８が電圧を約１〜３ｋＶまで増幅させる。この高電圧ＡＣシグナルを次
いで全波整流器ブリッジ１０に供給する。整流器ブリッジからのシグナルを次い
でダイオード１２に通過させてキャパシタ１４に充電する。キャパシタの左側も
しくは上流における全電気部品の目的は、単にキャパシタ中へ電荷を導入するこ
とである。刺激コアにポンプ輸送される回路に存在するエネルギは１／２Ｃ（キ
ャパシタンス値）ｘ電圧の平方である。サイリスタ１６を小制御電圧パルスで始
動させる場合、電流はサイリスタを介しコア２中へ流入する。このエネルギの大
部分はキャパシタ１４中へ復帰して、これをその初期帯電とは反対極性にて再充
電する。逆充電されたキャパシタ１４は直ちに、並列接続されたダイオード１８
を介し刺激コイル２を介し再び放電する。理論的に、このエネルギの全部をキャ
パシタ１４中へ移行させて、これを初期極性に従って再充電すべきである。勿論
、実際にはこのＬＣ回路は若干の損失を有し、サイリスタ１６は直ちには遮断し
ない。このＬ回路の２〜３回の指数減衰リングサイクルは実際上、コア２の電流
が完全に遮断される前に見られる。遮断の後、キャパシタは初期におけると同様
にダイオード１２を介し充電する。これは、サイリスタ１６が再び始動されるま
で充電し続ける。
【００５５】 異なる刺激／休止サイクルが種々異なる課題につき使用される。失調症の処置
においては、この種の１つの刺激サイクルを５秒間続け、５秒間遮断する。「オ
ン」として特性化される５秒間に際し、サイリスタ１６は毎秒１５回連続的にパ
ルスすることができる。これら刺激モンタージュは、刺激プロトコールの要件お
よび目標に応じて変化させることができる。
【００５６】 図示した回路は本発明の実施につき好適な実施例であるが、他の回路設計（た
とえば二重キャパシター配置など）を用いてコイルを当業者には明らかなように
起動させることもできる。さらにこの実施例により発生する磁場は約２０〜５０
ｋＨｚにてパルスするのに対し、この周波数における変動も可能である。この周
波数は簡単に次式で示される： １／２π√ＬＣ （式１）
【００５７】 失調症の処置に適する二重「Ｃ」コア型配置を図３に示す。このコアからなる
個々の「Ｃ」はそれぞれ約２２０°の角度にまたがる。各コア２０をＷ型配置に
て端部対端部で設置する。巻回物４を２個のコアの共通中心脚部の周囲に巻き付
ける。これらコアの切断端部は、患者が着座するサドルクッション２１の下側と
整列するよう設計される。主たる磁束を共通中心コアを介し膣腔中へ導入する。
この磁束は「Ｗ」の後腕部および前腕部を介して復帰する。復帰磁束はその程度
がずっと低いので、「Ｗ」の中心脚部近くの膣床を除き刺激は生じない。
【００５８】 図４は脚部および腕部の筋肉群を興奮させるのに適するコア刺激装置を示す。
この配置において、コア２２は脚部２４もしくは腕部を挿入するチューブ型シュ
ラウドを構成する。図１の「Ｃ」コアがこの課題に適するが、その配置はこの筋
肉群の均質かつ制御された刺激を達成するのが困難である。図５に示したように
、刺激装置２２の各セクションは２つの半シェル２６で構成される。凹部もしく
はスロット２７を半シェルに切り込んで、優先的にシェル内に巻回されるコイル
の設置を可能にする。シェル２６の個々の巻回物は、優先的に腕部もしくは脚部
の軸線に沿った磁場を形成するよう整合させる。刺激装置２２の隣接凹部もしく
はスロットは異なる位相を含む。２もしくは３相配置を用いて、腕部／脚部の軸
線に沿って上下移動する移動磁場を興奮させる。この巻回物配置は、軸方向移動
波を実現すべくチューブ状モータで使用されるものとは異なる。刺激装置２２を
構成する２個の共通半部の１縁部はヒンジとして作用せねばならない。２個の半
部を電気接続する巻回物は、単にワイヤを図６に示唆されるように延長部２８と
して下降させるだけで得られる。延長部２８に関連する巻回物の余剰長さは、患
者の腕部もしくは脚部の周囲に蝶着および巻回する刺激装置の所要の融通性を保
証する。
【００５９】 図７はさらに、腹部筋肉を刺激するのに適する他の代案実施例を示唆する。こ
の場合、刺激装置３０は患者が着座する椅子に蝶着される。次いで刺激装置を処
置に際し患者の腹部の周囲に折り畳む。刺激装置３０はここでも高磁場飽和を有
する積層浸透性材料で構成される。多重巻回物を、コア中に切り込まれる凹部も
しくはスロットに戴置する。巻回物は、磁束を腹部中へ導入すると共に腹壁部筋
肉群の収縮を生ぜしめるよう設計される。この場合も巻回物を位相させて、この
筋肉群の方向性マッサージをもたらすことができる。
【００６０】 以上、或る種の特定実施例に関し本発明を説明したが、この説明は決して限定
を意味するものでなく、本発明の範囲内において多くの改変をなしうることが当
業者には示唆されよう。
【図面の簡単な説明】
【図１】 図１は「Ｃ」形状のコア刺激装置の平面図であって、コアの周囲に巻回された
トロイド状コイル磁界巻回物を有する。磁界ライン（点線）は浸入深さおよび刺
激の集中を示す。
【図２】 図２はコイル巻回物を刺激すべく使用される電気回路の略図である。
【図３】 図３は失調症の処置に使用されるコア刺激装置構成の側面図であり、コアは処
置に際し患者が着座する座席の下に適合するよう設計される。
【図４】 図４はリハビリテーション目的で脚部における筋肉をマッサージすべく使用さ
れるコア刺激装置（患者脚部の周囲に巻き付ける）の斜視図であり、チューブ状
コアを１側部に蝶着すると共に脚部の周囲に折り畳むよう設計される。
【図５】 図５は腕部もしくは脚部の筋肉リハビリテーションに使用されるコア刺激装置の
半断面の斜視図であり、種々異なる位相の巻回物をコアに切り込まれた隣接凹部
もしくはスロットに設置する。
【図６】 図６は脚部もしくは腕部刺激装置の端面図である。１セクションから次のセク
ションに到る巻回物を長い折り畳みで切り取って、脚部もしくは腕部の周囲に対
する設置を容易化させるためのコアユニットの開口を容易にさせる。
【図７】 図７は患者の胴体の周囲で実施するよう設計された蝶着多相刺激装置の斜視図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ) ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ， ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，Ｄ Ｋ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ， ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，Ｌ Ｖ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ， ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，Ｕ Ｓ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ (72)発明者 エプステイン， チャールス， エム． アメリカ合衆国， ジョージア州 30322， アトランタ， エヌ．ダブリュー． ， クリフトン ロード 1365 デパートメン ト オブ ニューロロジー Ｆターム(参考） 4C106 AA03 BB25 CC03 FF09 FF16

Claims (51)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 個人の神経を磁気刺激することによりヒト個人における失調
    症を処置するに際し： （ａ） 磁気神経刺激装置を設け； （ｂ） 電力を前記磁気神経刺激装置に加えて磁場を発生させ； （ｃ） 前記個人の神経を刺激して尿失禁症を処置する ことを特徴とする失調症の処置方法。
  2. 【請求項２】 外部刺激を含み、この外部刺激が前記磁気神経刺激装置を個
    人の人体に対し外部に留めながら失調症を処置する前記個人の神経の刺激からな
    る請求項１に記載の方法。
  3. 【請求項３】 前記磁気神経刺激装置が、前記磁場を前記個人に浸入させて
    前記個人の神経を刺激することにより前記磁気神経刺激装置を個人の人体に対し
    外部に留めながら失調症を処置しうるよう充分な深さおよび集中性を有する磁場
    を与えうる刺激装置からなる請求項２に記載の方法。
  4. 【請求項４】 個人の神経を磁気刺激することによりヒト個人における失調
    症を処置するに際し： （ａ） 磁気神経刺激装置を設け、前記磁気神経刺激装置が磁性材料のコアを備
    え； （ｂ） 電力を前記磁気神経刺激装置に加えて磁場を発生させ； （ｃ） 前記個人の神経を外部刺激して尿失禁症を処置し、前記外部刺激が前記
    磁気神経刺激装置を個人の人体に対し外部に留めながら失調症を処置する前記個
    人の神経の刺激からなる ことを特徴とする失調症の処置方法。
  5. 【請求項５】 前記磁気神経刺激装置が高飽和性磁性材料のコアを備え、前
    記高飽和性磁性材料が少なくとも１．５テスラの磁場強度にて飽和する磁性材料
    である請求項４に記載の方法。
  6. 【請求項６】 前記高飽和性磁性材料が少なくとも２．０テスラの磁場にて
    飽和する請求項５に記載の方法。
  7. 【請求項７】 前記高飽和性磁性材料が２．０テスラより高い磁場にて飽和
    する請求項５に記載の方法。
  8. 【請求項８】 前記高飽和性磁性材料が珪素鋼からなる請求項５に記載の方
    法。
  9. 【請求項９】 前記高飽和性磁性材料が３％粒子配向珪素鋼からなる請求項
    ５に記載の方法。
  10. 【請求項１０】 前記珪素鋼が磁性粒子を有し、前記磁性粒子は前記磁場が
    移動する方向に方位角配向される請求項８に記載の方法。
  11. 【請求項１１】 前記３％粒子配向珪素鋼が磁性粒子を有し、前記磁性粒子
    は前記磁場が移動する方向に方位角配向される請求項９に記載の方法。
  12. 【請求項１２】 前記高飽和性磁性材料が金属ガラスからなる請求項５に記
    載の方法。
  13. 【請求項１３】 前記高飽和性磁性材料がオルチノールからなる請求項５に
    記載の方法。
  14. 【請求項１４】 前記高飽和性磁性材料がパーマロイからなる請求項５に記
    載の方法。
  15. 【請求項１５】 前記高飽和性磁性材料がバナジウムパーメンジュールから
    なる請求項５に記載の方法。
  16. 【請求項１６】 （ａ） 高飽和性磁性材料のコア（この高飽和性磁性材料
    は少なくとも１．５テスラの磁場にて飽和する磁気化しうる材料からなる）と；
    （ｂ） 前記コアに近接して電流を流すための刺激コイルと； （ｃ） 前記刺激コイルに接続されて前記刺激コイルに電流を発生させると共に
    前記刺激コイルおよび前記コアに磁場を発生させる電流手段と を備えることを特徴とする磁気神経刺激装置。
  17. 【請求項１７】 前記コアが高飽和性磁性材料からなり、前記高飽和性磁性
    材料が少なくとも２．０テスラの磁場にて飽和する請求項１６に記載の磁気神経
    刺激装置。
  18. 【請求項１８】 前記高飽和性磁性材料が２．０テスラより高い磁場にて飽
    和する請求項１６に記載の磁気神経刺激装置。
  19. 【請求項１９】 前記高飽和性磁性材料が珪素鋼からなる請求項１６に記載
    の磁気神経刺激装置。
  20. 【請求項２０】 前記高飽和性磁性材料が３％粒子配向珪素鋼からなる請求
    項１６に記載の磁気神経刺激装置。
  21. 【請求項２１】 前記珪素鋼がボビン上に巻回される請求項１９に記載の磁
    気神経刺激装置。
  22. 【請求項２２】 前記珪素鋼が磁性粒子からなり、前記珪素鋼は前記磁場が
    移動する方向に磁性粒子が方位角配向されるよう前記ボビン上に巻回される請求
    項２１に記載の磁気神経刺激装置。
  23. 【請求項２３】 前記３％粒子配向珪素鋼がボビン上に巻回される請求項２
    ０に記載の磁気神経刺激装置。
  24. 【請求項２４】 前記３％粒子配向珪素鋼が磁性粒子からなり、前記３％粒
    子配向珪素鋼は前記磁場が移動する方向に前記磁性粒子が方位学配向されるよう
    前記ボビン上に巻回される請求項２０に記載の磁気神経刺激装置。
  25. 【請求項２５】 前記高飽和性磁性材料が金属ガラスからなる請求項１６に
    記載の磁気神経刺激装置。
  26. 【請求項２６】 前記高飽和性磁性材料がオルチノールからなる請求項１６
    に記載の磁気神経刺激装置。
  27. 【請求項２７】 前記高飽和性磁性材料がパーマロイからなる請求項１６に
    記載の磁気神経刺激装置。
  28. 【請求項２８】 前記高飽和性磁性材料がバナジウムパーメンジュールから
    なる請求項１６に記載の磁気神経刺激装置。
  29. 【請求項２９】 （ａ） 高飽和性磁性材料の開口コア（前記高飽和性材料
    は少なくとも１．５テスラの磁場にて飽和する材料からなる）と； （ｂ） 前記コアに近接して電流を流す刺激コイルと； （ｃ） 前記刺激コイルに接続されて前記刺激コイルに電流を発生させると共に
    前記刺激コイルおよび前記コアに磁場を発生させる電流手段と を備えることを特徴とする磁気神経刺激装置。
  30. 【請求項３０】 前記開口コアが約１８０〜２７０°の角度にまたがる請求
    項２９に記載の磁気神経刺激装置。
  31. 【請求項３１】 前記開口コアが約１９０〜２３０°の角度にまたがる請求
    項２９に記載の磁気神経刺激装置。
  32. 【請求項３２】 前記開口コアが約２０５〜２２０°の角度にまたがる請求
    項２９に記載の磁気神経刺激装置。
  33. 【請求項３３】 前記コアが高飽和性磁性材料からなり、前記高飽和性磁性
    材料が少なくとも２．０テスラの磁場にて飽和する請求項３１に記載の磁気神経
    刺激装置。
  34. 【請求項３４】 前記高飽和性磁性材料が２．０テスラより高い磁場にて飽
    和する請求項３１に記載の磁気神経刺激装置。
  35. 【請求項３５】 前記高飽和性磁性材料が珪素鋼からなる請求項２９に記載
    の磁気神経刺激装置。
  36. 【請求項３６】 前記高飽和性磁性材料が珪素鋼からなる請求項３０に記載
    の磁気神経刺激装置。
  37. 【請求項３７】 前記高飽和性磁性材料が珪素鋼からなる請求項３１に記載
    の磁気神経刺激装置。
  38. 【請求項３８】 前記高飽和性磁性材料が珪素鋼からなる請求項３２に記載
    の磁気神経刺激装置。
  39. 【請求項３９】 前記高飽和性磁性材料が３％粒子配向珪素鋼からなる請求
    項２９に記載の磁気神経刺激装置。
  40. 【請求項４０】 前記高飽和性磁性材料が３％粒子配向珪素鋼からなる請求
    項３０に記載の磁気神経刺激装置。
  41. 【請求項４１】 前記高飽和性磁性材料が３％粒子配向珪素鋼からなる請求
    項３１に記載の磁気神経刺激装置。
  42. 【請求項４２】 前記高飽和性磁性材料が３％粒子配向珪素鋼からなる請求
    項３２に記載の磁気神経刺激装置。
  43. 【請求項４３】 前記珪素鋼が磁性材料からなり、前記磁性粒子は前記磁場
    が移動する方向に方位角配向される請求項３５に記載の磁気神経刺激装置。
  44. 【請求項４４】 前記珪素鋼が磁性材料からなり、前記磁性粒子は前記磁場
    が移動する方向に方位角配向される請求項３９に記載の磁気神経刺激装置。
  45. 【請求項４５】 前記高飽和性磁性材料が金属ガラスからなる請求項２９に
    記載の磁気神経刺激装置。
  46. 【請求項４６】 前記高飽和性磁性材料がオルチノールからなる請求項２９
    に記載の磁気神経刺激装置。
  47. 【請求項４７】 前記高飽和性磁性材料がパーマロイからなる請求項２９に
    記載の磁気神経刺激装置。
  48. 【請求項４８】 前記金属ガラスを横磁界アニールする請求項１２に記載の
    方法。
  49. 【請求項４９】 前記金属ガラスが横磁界アニールされる請求項２５に記載
    の磁気神経刺激装置。
  50. 【請求項５０】 前記金属ガラスが横磁界アニールされる請求項４５に記載
    の磁気神経刺激装置。
  51. 【請求項５１】 磁気神経刺激装置として使用する器具を作成するに際し：
    （ａ） 高飽和性材料のリボンを薄い絶縁コーチングで被覆し； （ｂ） 所望の半径、厚さおよび深さにつき閉鎖ループマンドレル上に前記リボ
    ンを巻回し； （ｃ） 前記リボンをエポキシで被覆してコアを形成させ； （ｄ） 前記コアを所望のスパン角度に切断することにより、前記コアの端部を
    形成させ； （ｅ） 前記コアの端部を平滑になるまで研磨し； （ｆ） 前記コアの前記端部を酸浴に浸漬し； （ｇ） 前記コアの前記端部をエポキシで覆い； （ｈ） 前記コアの周囲に絶縁ワイヤのコイルを巻回する ことを特徴とする磁気神経刺激装置として使用する器具の作成方法。
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