JP2001526565A - 回転駆動要素に着脱自在に連結される多刃外科用切断器具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、外科的部位から物質を切除減少させる切断器具（10）であり、該切断器具は、切断ヘッド（16）を有し、該切断ヘッドは、導入先端部（30）及び切断ヘッド（16）の内部を貫通して形成されている窓（20）の両側の前縁に設けられた刃（22）を有する。窓（20）は、その周囲に沿って各刃（22）から延びる傾斜壁を有している。切断ヘッド（16）は、切断器具（10）を回転外科ドリルに取り付ける軸（14）に取り付けられている。切断ヘッド（16）は、その内部を貫通して形成されている窓（20）の両側の前縁に設けられた３以上の刃（22）を有してもよい。切断ヘッド（16）を外科的部位けのところで回転させると物質が切除され、一段と減少する。切断ヘッド（16）、導入先端部（20）の幾何学的形状を特定の外科手術に合わせて様々なものにすることができる。切断器具は又、カニューレ又はドリルガード（152）を更に有するのがよい。

Description

【発明の詳細な説明】 回転駆動要素に着脱自在に連結される多刃外科用切断器具 関連出願の説明 本願は、１９９７年５月８日に出願された本出願人の米国特許出願（現時点で は出願番号未付与、なお、ＣＰＨ事件番号第３０１１６号）（発明の名称：「回 転駆動要素に着脱自在に連結される外科用切断器具」：“SURGICAL CUTTING DEV ICE REMOVABLY CONNECTED TO A ROTARY DRIVE ELEMENT”）の一部継続出願であ る。なお、かかる米国特許出願は、１９９６年４月１２日出願の米国特許仮出願 第６０／０１５，３９０号に基づく優先権を主張して１９９６年８月１５日に出 願された米国特許出願第０８／６９５，９８４号の一部継続出願である。 発明の背景 本発明は、一般に、例えば、内視鏡による椎間円板（椎間板という場合もある ）切除術及び内視鏡による脊椎固定術のような外科手術で用いられる器具に関す る。特に、本発明は、切断ヘッドを貫通して延びる窓の前縁に設けられていて、 切断ヘッドの周囲に互いに間隔を置いて配置された３又は４以上の刃を備える切 断ヘッドを有していて、回転駆動要素に着脱自在に連結される回転自在な外科用 切断器具に関する。 発明の分野 米国では、椎間円板（脊髄ディスク）に関する問題が、４５歳以下の人に最も 普通に見られる障害の原因となっている。慢性的な背中の痛みの結果として一時 的又は永続的に障害をもっているアメリカ人の数は現在では五百二十万人にのぼ る。米国では、椎間円板の問題により引き起こされる障害に対処するために毎年 約２２，０００例の脊椎手術が行われている。 慢性的な背中の痛みに苦しむ人に共通の問題は、腰椎の椎間円板の突出である 。この症状は、円板の一部が脊柱管腔中へ突き出て神経を圧迫する場合に生じる 。 患者は又、椎間円板の部分的又は完全な崩壊を経験する場合があり、その結果、 背骨が安定しなかったり、動かなかったり、慢性的な激痛が生じる。 脊柱管から病原となっている円板構成物質を外科的に取り除いて患者の背骨の 機能を改善すると共に慢性的痛みを緩和することが必要な場合が多い。場合によ っては、脊椎固定術を実施、背骨の安定性を向上させ、損傷した椎間円板の追加 の支持手段を提供することも必要である。また、最近では、脊椎固定の治癒過程 中及び治癒後の両方で背骨の安定性を改善するために椎骨間体の間に配置される 金属製骨ケージ（かご）の利用が開始された。 例えば、内視鏡下椎間板切除術のような手術は、線維性椎骨間組織の除去に使 用できる。内視鏡手術は、身体に小さな切開部又は「ポート」を作り、種々の小 型器具又はカメラをこれに通して挿入し、椎間腔領域を観察しながらこの中で作 業を行うことにより達成される。椎間円板の構成物質の除去に利用される現行の 内視鏡手術は、主として、自動化方法、又は、手動操作方法を利用している。（ Surgical Dynamics Nucleotome又はSoframor-Danek Diskector）これらの方法は 、いったん切断器具を動作させるとギロチン形の刃を用いて椎間円板構成物質を 切除し、それと共に椎間円板の構成物質をカニューレに連結されたポート中へ吸 引する。 開放式脊椎固定術の場合、椎間円板組織の切除に現在用いられている製品とし ては、アクロームド・マニュアル・ピーエルアイジー（Acromed manual PLIG） 器具及びクロワード・ピーエルアイエフ・セット（Cloward PLIF set）器具が挙 げられる。これら器具は、手動操作方式のものであり、石目やすり及び骨鉗子を 利用し、それにより石目やすりのサイズを順次大きくすることにより円板構成物 質を除去する。骨ケージの配設のための椎間腔の予備処理に現在用いられている 器具も又、手動操作方式のものであり、伝統的なドリルビット及びブレース又は ドリッビットハンドル構成を利用する。 椎間円板構成物質の除去、骨移植部位の予備処理、骨ケージ配設に利用できる 現行器具及び手順に応じて、これら手順の速度、正確度及び有効性を改良する余 地が依然として存在する。さらに、骨ケージ技術の最近における導入により、形 状が正方形、矩形又は十字形のボイドではなく、骨加護の配設のために椎間腔内 に円形のボイドを作ることができるようにすることが非常に望ましい。さらに、 動物実験により、椎間腔内の円形のボイドは、形状が正方形、矩形又は十字形の ものよりも治癒に対する応答性を向上させることが分かった。したがって、椎間 腔内への骨ケージ配設に備えて、そして環状開口部の治癒性の向上させることが できる滑らかな円形のボイドを形成する器具を導入することが要望されている。 また、椎骨終板への円板構成物質の強い付着性により、骨移植に備えて円板構 成物質を椎骨のこの領域から除去する一層効率的且つ有効な方法が要望されてい る。 最後に、器具の移動、脊柱管及びその周りの病理学的部位の中及びその周りで の操作の結果として、背中の外科手術中に患者の受けた外傷の量を減少させる余 地が残っている。 発明の概要 本発明は、一片の焼入れ外科用鋼から構成された外科用切断器具である。変形 実施形態として、切断器具を互いにろう付け又は溶接した多数の部品で構成して もよい。切断器具は、取付け軸、主軸及び主軸上に設けられた深さ標識を有する 手元側端部を有している。切断器具は、その先端部の主軸の端に設けられた切断 ヘッドを更に有している。 取付け軸は、最も標準型の低速又は高速回転外科用ドリルに嵌入するよう設計 されている。切断器具は、現在利用可能な回転ツール及び付属品と同一の方法で 、即ち、取付け軸をドリルの摩擦係止コレット内に配置することにより回転ドリ ルに着脱自在に取り付けられる。切断器具の主軸は、カニューレ挿入方式内視鏡 手術又は非カニューレ挿入方式による背中側開放式外科手術に切断器具を使用で きるよう種々の長さに設計されている。主軸は、真っ直ぐな円筒形のシャフトで あってもよく、移動して乳化した物質切断器具の先端部から移動させるのに役立 つねじと類似したねじ山付きのものであってもよい。任意的に用いられる深さ標 識は、切断器具が椎間腔内に位置しているときに切断深さを瞬時に観察できる方 法を提供する。これら標識は又、外科医に円板壁中への過剰侵入を警告するのに も役立つ。 切断器具の切断ヘッドは、２又は３以上の刃及び導入先端部を有している。切 断ヘッドの多刃付き構成は、刃の間に形成されていて、切除された円板構成物質 が堆積し、この密度を一段と減少させる領域を提供する窓を形成する。 切断器具の切断ヘッドは、種々の外径及び先端部の構成を備えた状態で設計さ れる。切断ヘッドの直径が種々のものであることにより、切断器具を、病理学及 び患者の椎間腔に応じて背骨の頸椎領域、胸椎領域及び腰椎領域の円板構成物質 の切除に使用できる。切断ヘッドの独特な設計により、切断器具を椎間腔内へス ムーズに且つ正確に導入できると同時に切除した椎骨間線維軟骨性円板構成物質 を切除してその密度を減少させることができる。切断器具の切断ヘッドは又、所 望ならば円板構成物質の切除と同時に又はこれとは無関係に骨の剥皮を行うこと ができるようになっている。外科手術の要件に応じて、外科医は種々の構成の先 端部のうち１又は２以上を選択して円板構成物質に対する処置を行うことができ る。また、一連の直径が小刻みに大きくなっている切断ヘッドを用いることによ り、外科医は椎間腔中に作られたボイドの大きさを正確に増大させることができ る。これにより、骨移植に備えて又は骨ケージ器具の配設に備えて椎間腔の中の ものが排出される。 切断器具の切断ヘッドの形状は、丸形、涙滴形、球形、又は楕円形、或いはそ の変形形状、又はノッチ状又は火炎状であるのがよい。種々の切断ヘッド構成は 、端が平べったい矢状先端部、円錐形の弾丸状先端部、楕円形，円形又は丸形先 端部及びその変形例を含む多数の種々の導入先端部構成のうちの一つを含む。導 入先端部は又、組織の切除を容易にするために追加の刃を有するのがよい。これ ら追加の刃は、単一の刃、多数の刃、切断ヘッドの外周部の周りに設けられた隆 起状態の螺旋溝又はつる巻き線条、或いは石目やすりの形態をしているのがよい 。 弾丸状及び矢状の先端部は主として、最初に椎間腔内へ導入されるものとして 設計されている。これら先端部は、椎間円板輪内へのスムーズな導入が可能であ り、それにより椎間円板組織の切除を開始する。丸形先端部は主として、二次手 術に用いられるよう設計されていて、切除した円板構成物質の量を増大させると 共に円板内に滑らかな円形のボイドを形成する。切断器具の先端部は又、所望な らば骨の剥皮にも使用できる。実施される手術の種類、外傷の位置及び病原とな っている円板組織の位置に基づき、外科医はそれに応じて切断ヘッドの構成、導 入先端部の形状及び選択する。 切断器具は、実施される外科手術に応じてカニューレ挿入方式又は非カニュー レ挿入方式で使用できる。内視鏡外科手術の場合、切断器具は、標準型外科用カ ニューレ及び現在用いられている大抵の外科用カニューレに適合するよう設計さ れている細長いガードを用いてカニューレ挿入方式で使用される。カニューレ挿 入方式で用いられると、単一、多数又は標準長さのブッシュ又は軸受を切断器具 の軸上に嵌めて軸とカニューレ又はガードとの間の摩擦を減少させるのがよい。 また、切断器具が使用中、カニューレ又はガードの端から遠くに伸長しすぎない ようにするために機械的深さ停止部を軸に設けるのがよい。切断器具を、カニュ ーレ又は外科用ガードから取外し可能に又はこの中に係留状態になるよう構成す るのがよい。 内視鏡外科手術の場合、切断器具を皮膚を貫通して椎間円板の縁上に取り付け る。いったん取り付けると、外科医は外科用ドリルを用いて切断器具の切断ヘッ ドを回転させて椎間円板輪にスムーズに導入させる。切断器具が椎間腔内に入る と、椎間円板組織が切除され、切断ヘッドの中央の楕円形開口部に移動する。手 順の続行につれ、刃の回転の結果として、切除された円板構成物質は密度が一段 と減少する。 次に、外科医は切断器具を用いて骨移植に備えて椎骨終板を剥皮し、この際、 同一又は異なる切断器具直径又は先端部形態を用いる。切除した円板構成物質の 密度の減少により、通常の外科的灌注法及び吸引法を用いて外科的部位を完全に 洗浄することができる。破片の状態にトリムされたり切断されるのではなく、円 板構成物質の密度が減少して乳濁液の状態になるので、円板の屑片が手術部位に 残る可能性は著しく低くなる。 背中側開放式手術で用いられる場合、切断器具は非カニューレ挿入方式で用い られ、この場合ガードが利用される。これらの手術の場合、内視鏡手術について 上述したのと同様な方法で、切断器具は、円板組織を除去してカニューレから外 部に剥ぎ取るのに使用される。 脊髄に関連した外科手術に加えて、本発明の手術用切断器具は、他の手術処置 にも適用できる。例えば、股関節部の手術では、切断器具を軟組織の切除と、骨 の剥皮に使用できる。股関節部修復手術では、切断器具を軟組織の切除、骨の剥 皮及び骨セメント質の切除に使用できる。肩及び肩関節置換手術では、切断器具 は、軟組織の切除及び骨の剥皮にも適用できる。膝の手術及び膝関節置換手術で は、切断器具は又、軟組織の切除及び骨の剥皮に適用できる。あらゆる種類の手 術において、切断器具は回転ドリルに取り付けられ、その動作態様は脊椎手術に おける動作態様と類似している。 切断器具の使用が可能な追加の手術として、ミクロ腰椎ラミネクトミー（椎弓 切除術）、腹側又は背側椎体間腰椎の椎間板切除術及び固定術、腹側頸椎椎間板 切除術及び固定術、腹側胸椎椎間板切除術及び固定術、及び椎体相互間への骨ケ ージ器具の配設が挙げられるが、これらには限定されない。 したがって、本発明の幾つかの目的は、椎間板切除術の実施中における効率的 な円板切除のために及び骨移植及び骨ケージ配設に備えて椎間腔に円形の穴を作 ることができに外科用切断器具を提供すること、及び椎骨間線維軟骨性円板構成 物質を正確に切除してその密度を減少させ、従って円板構成物質の屑片が椎間腔 中に残る恐れを小さくすることができる外科用器具を提供することにある。円板 構成物質のこの切除により、骨移植片の接合具合が良くなると共に固定の可能性 が向上することになり、さらに円板構成物質を切除して骨移植のための部位を準 備するのに現在必要とされている経過時間及び器具取扱回数を減少させることに より組織に対する外傷の度合いが最小限に抑えられる。 本発明の別の利点は、以下の詳細な説明及び図面から明らかになろう。 図面の簡単な説明 図１は、代表的な切断器具の平面図である。 図２は、図１の切断器具の側面図である。 図３は、図１の切断器具の部分詳細図であり、傾斜した刃の構成及び導入先端 部を有する切断ヘッドを示す図である。 図４は、図３の４−４線における切断ヘッドの断面図である。 図５は、矢状導入先端部構成の切断器具の平面図である。 図６は、図５の切断器具の端面図である。 図７は、図５の切断器具の側面図である。 図８は、弾丸状導入先端部構成の切断器具の平面図である。 図９は、図８の切断器具の端面図である。 図１０は、図８の切断器具の側面図である。 図１１は、楕円形導入先端部構成の切断器具の平面図である。 図１２は、図１１の切断器具の端面図である。 図１３は、図１１の切断器具の側面図である。 図１４は、図１の切断器具の平面図であって、非カニューレ挿入方式の背中側 開放式外科手術に用いられる切断器具の相対長さを示す図である。 図１５は、図１の切断器具の平面図であって、カニューレ挿入方式の内視鏡外 科手術に用いられる切断器具の相対長さを示す図である。 図１６は、変形実施形態としての丸形導入先端部構成の切断器具の平面図であ る。 図１７Ａは、背中側開放式外科手術に用いられるドリルガードの側面図である 。 図１７Ｂは、内視鏡外科手術に用いられるドリルガードの側面図である。 図１８は、図１の切断器具の自己吸引性実施形態の側面図である。 図１９Ａは、切断器具の丸形切断ヘッド構成例の平面図である。 図１９Ｂは、切断器具の球状切断ヘッド構成例の平面図である。 図２０は、丸形導入先端部構成の図１９Ｂの切断ヘッドの端面図である。 図２１Ａは、切断器具の頸椎用変形実施形態の平面図である。 図２１Ｂは、図２１Ａの切断器具の側面図である。 図２２は、変形例としてのテーパ軸構成の切断器具の平面図である。 図２３は、軸受又はブッシュを有する図２２の切断器具の側面図である。 図２４は、多数の軸受及び機械式深さ停止部を有する切断器具の側面図である 。 図２５は、標準長さの軸受又はブッシュを有する切断器具の側面図である。 図２６は、カニューレ内に係留状態にある切断器具の断面側面図である。 図２７は、ねじ山付き軸を備えた切断器具を示す図である。 図２８は、図２８Ａの２８−２８線における変形例としての矢状先端部切断ヘ ッド構成例の断面側面図である。 図２８Ａは、図２８の切断ヘッドの端面図である。 図２９は、切断器具のオーガー先端部切断ヘッド構成例の平面図である。 図２９Ａは、図２９の切断ヘッドの端面図である。 図３０は、別の変形例としての矢状先端部切断ヘッド構成例の平面図である。 図３０Ａは、図３０の切断ヘッド構成例の端面図である。 図３１は、変形例としての楕円形切断ヘッド構成例の平面図である。 図３２は、変形例としての丸形切断ヘッド構成例の平面図である。 図３３は、ノッチ状切断ヘッド構成例の平面図である。 図３４は、火炎状切断ヘッド構成例の平面図である。 図３５は、溝付き切断ヘッド構成例の平面図である。 図３６は、石目やすり状切断ヘッド構成例の平面図である。 図３７は、切断ヘッドの窓により形成された３つの刃を有する切断ヘッド構成 例の平面図である。 図３８は、図３７の３８−３８線における断面端面図である。 図３９は、切断ヘッドの窓により形成された４つの刃を有する切断ヘッド構成 例の断面端面図である。 詳細な説明 図１及び図２を参照すると、本発明の外科用切断器具１０が示されている。外 科用切断器具は、取付け軸１２、取付け軸に取り付けられた主軸１４及び主軸１ ４の反対側の端部に位置した切断ヘッド１６を有している。主軸は、切断ヘッド に隣接して配置された任意的に用いられる彫刻された深さ標識１８を有するのが よい。切断器具は、深さ標識がなくても正しく働きをするが、これら深さ標識に より、手術中における視覚化が或る程度促進される。切断ヘッド、主軸及び取付 け軸は、外科用焼入鋼から成る一体部品であり、取付け軸は回転ドリルに接続さ れていて、切断器具を回転して切断ヘッドが動作できるようになっている。変形 実施形態では、切断ヘッド、主軸及び取付け軸は互いに異なる直径のものなので 、 構成部品は異なる直径の棒材からフライス加工してこれらをいんろう継手又は突 合せ継手により互いにろう付け又は溶接するのがよい。異なる直径の棒材からの フライス加工は、屑を少なくする棒材の効率的な利用であり、しかも大量生産を 可能にする楽な方法である。 図３及び図４を参照すると、切断ヘッド１６の構成部品がより詳細に示されて いる。切断ヘッドは、切断ヘッドを貫通して機械加工されていて、切断器具を反 時計回りの方向２４に回転させると切断ヘッドの前縁に２つの刃２２を構成する 窓２０を有している。窓２０は、機械加工により切断ヘッドを貫通して形成され 、切断ヘッドの厚さにわたって傾斜壁２６を構成している。壁２６は、窓の開口 部に垂直に延びる水平面から約１５°〜３０°の角度αをなしている。刃は図３ に示すように平らであっても、或いはのこ歯状であってもよい。窓２０は、刃の 回転により、切除した組織が堆積して一段と密度が減少する領域を提供している 。切除した物質は本質的に液化され、吸引により取り除かれる。時計回りに回転 できる切断器具の場合、刃及びテーパ壁の形状は図４に示すものと鏡像関係にあ ることは理解されるべきである。図１〜図４に示すように窓２０は楕円形又は長 円形の形をしているが、他の形状の窓も以下に説明するように本発明の範囲に入 る。本願で開示する切断ヘッドの設計変更例は全て、図３及び図４に示すように 少なくとも２つの刃を構成する窓を有していることは理解されるべきである。 切断ヘッドのもう一つの重要な特徴は、導入先端部の形状２８にある。図５〜 図７は、切断器具１０の矢状導入先端部３０を示している。矢状導入先端部は、 丸い点３６に収斂する狭まり傾斜表面３４を備えた楕円形周囲３２を有している 。図８〜図１０は、弾丸状導入先端部３８である変形例としての導入先端部の形 状を示している。弾丸状導入先端部は、丸い点４４で終端する狭まり傾斜表面４ ２を有する円形外周部４０を有している。 図１１〜図１３は、楕円形導入先端部４６である第２の変形例としての導入先 端部の形状を示している。楕円形導入先端部４６は、弧状の丸い外面５０を備え た楕円形周囲４８を有している。 本発明の切断器具は、脊椎の種々の領域の椎間腔に導入できる寸法形状を有し ている。切断ヘッドの代表的な外径又は幅は、約３mm〜約１３mmの範囲にあろう 。 切断ヘッドの幅はまた、約５mm〜約９mmの範囲にあるのがよい。切断ヘッドは切 断器具の軸線の回りに釣り合いが取られていて、切断器具が回転中ふらつかない ようになっている。 図１４に最もよく示されているように、非カニューレ挿入方式に用いられる本 発明の切断器具１０の代表的な長さは、約３インチ〜約６インチ（約７．６cm〜 約１５．２cm）である。この長さは、外科用ドリル及びドリルガード内へ挿入す るのに必要な軸長さを提供する。切断器具の取付け軸１２は、外科用ドリルコレ ット５２内へ挿入できるよう主軸１４から見て減少した直径のものである。 図１５は、カニューレ挿入式内視鏡手術に用いられる切断器具の代表的な長さ を示しており、これは約８インチ〜約１２インチ（約２０．３cm〜約３０．５cm ）である。この長さは、外科用ドリル、標準型外科用カニューレ及び細長いガー ド（図２６参照）内へ挿入するのに必要な主軸１４の長さを提供し、椎間腔へ導 入するためにカニューレからの導入先端部２８の必要な延長部となっている。カ ニューレ挿入式内視鏡器具の外径は、標準型ガード又は外科用カニューレの内径 と厳しい許容差で嵌合するのに必要な外径である。 本発明の切断器具に関する全ての実施形態の長さは代表的には、１／２インチ （１．２７cm）刻みで増大するのがよい。取付け軸１２の直径は代表的には、現 在入手できる外科用ドリル取付けコレット５２に応じていて０．０９２インチ又 は０．１２５インチ（約２．３４mm〜約３．１８mm）である。 図１７Ａ及び図１７Ｂは、標準型外科用ドリルガードを示しており、図１７Ａ は、背中側開放式外科用ドリルガード５４を示し、図１７Ｂは、内視鏡手術用ド リルガード５６を示している。ドリルガード５４，５６の互いに異なる点は、ガ ードの全長である。ガード５４，５６は、ドリルのコレット５２に嵌着し、摩擦 により定位置に保持される外科用鋼製の管で作られている。より具体的に説明す ると、ガード５４，５６は、ドリルコレット５２に嵌着する摩擦スリーブ５８を 有している。ドリルガード５４，５６は更に、ドリルガードの挿入及び取出しの ための指引き具６０及び指引き具６０から延びるガード本体６２を更に有してい る。スタビライザーブッシュ６４が、ガード本体６２の端に設けられている。軸 用開口部６６は、切断器具の挿入のためにガードの長手方向に沿って延びている 。 通気穴６８が代表的には、一定間隔でガード本体７２の長手方向に沿って配置さ れている。標準型の市販ガード又はこれよりも僅かに長く且つ内径が僅かに大き な特注のガードを本発明の切断器具に用いてもよい。 図１８は、取付け軸７４及び主軸７６の長手方向に沿って延び、切断ヘッド７ ８に設けられた窓８０で終端する吸引チャネル７２を有する自己吸引性切断器具 ７０を示している。吸引チャネルは、切断ヘッドの窓の開口部８２及び取付け軸 の開口部８４で終端している。切断器具の吸引チャネルは、切除した物質を吸引 するためのものである。 切断ヘッドの幾何学的形状もまた様々なものであってよい。開示した実施形態 としての切断器具の切断ヘッド１６は、全体として楕円形の切断ヘッドを示して いる。変形例としての切断ヘッドの幾何学的形状が、図１６、図１９Ａ及び図１ ９Ｂに示されている。図１６は、丸形導入先端部８８を有し、導入先端部８８か ら主軸９２まで延びる狭まり壁９０を有する涙滴状切断ヘッドの形状８６を示し ている。涙滴形状の構成例では、切断ヘッドは、涙滴状の窓９４を有している。 図１９Ａは、丸形切断ヘッド構成例９６を示している。この構成例では、切断ヘ ッドは、主軸１００から延びる丸い外壁９８を有している。丸形切断ヘッドはま た、円形の窓１０２を有している。図１９Ｂは、丸形導入先端部１０６及び全体 として平行な側壁１０８を有する球状切断ヘッドの構成例１０４を示している。 狭まり後壁１１０が主軸１１２から互いに平行な側壁１０８まで延びている。球 状切断ヘッド形態は、全体として楕円形又は長円形の窓１１４を有している。涙 滴状切断ヘッド構成例、丸形切断ヘッド構成例及び球状切断ヘッド構成例の各々 の場合、導入先端部は、図２０に示すように丸い形をしている。丸形導入先端部 は、長円形周囲１１６及び丸い外面１１８を有している。 図２１Ａ及び図２１Ｂは、取付け軸１２２及び主軸１２４が互いに等しい直径 のものである頸椎用切断器具１２０を示している。頸椎用切断器具の全長は好ま しくは、３．７５インチ（約９．５３cm）、切断ヘッドの直径は０．１２５〜０ ．１６０インチ（約３．１８mm〜約４．０６cm）である。図２１Ｂで分かるよう に、切断ヘッド１２６の高さは、主軸の直径に等しい。 図２２及び図２３は、主軸と取付け軸１３２との間の接合部のところに丸みの ないテーパした主軸１３０を備えた更に別の変形例としての切断器具１２８を示 している。テーパした主軸を備えることにより切断器具１２８は、軸の長さが長 いものであっても強度及び回転安定性の優れた設計となっている。軸長さの長い 切断器具は、切断器具がカニューレと連携して用いられる場合に特に有用である 。 切断器具をカニューレと共に用いる場合、プッシュ又は軸受１３４が、主軸１ ３０に沿って配置され、主軸とカニューレとの間の摩擦を減少させ、このカニュ ーレの中に切断器具が挿入される。ブッシュを用いる場合、好ましくは、これは 金属又はプラスチックから成る。軸受を用いる場合には、これは玉軸受又はレー スタイプの軸受である。多数の軸受又はブッシュ１３４，１３６を図２４に示す ように切断器具１４０の主軸１３８に沿って利用するのがよい。２つの軸受又は ブッシュ１３４，１３６が示されているが、種々の長さの任意の数多くの軸受又 はブッシュを切断器具の主軸に沿って配置して切断器具とカニューレとの間の摩 擦を減少できることは理解されるべきである。 機械的な深さ停止部１４２を、代表的には主軸１３８と取付け軸１４４との間 の接合部のところで切断器具に設けるのがよく、それにより切断器具が使用中カ ニューレの端（図２６参照）から遠すぎる程には伸長しないようにする。変形例 として、１又は多数の軸受又はブッシュを利用する代わりに、標準長さのブッシ ュ又は軸受１４６を、図２５に示すように、切断器具１５０の主軸１４８上に設 けてもよい。 切断器具１５０は、カニューレ１５２から取り外し可能であり、或いは図２６ に示すようにカニューレ内に係留状態にすることができる。係留構成の場合、カ ニューレ１５２（又は、他の用途では外科用ガード）は、カニューレを主軸にし っかりと固定するよう主軸１５８の互いに反対側の端部のところにリテーナリン グ１５４，１５６を有している。しかしながら、２つの軸受又はブッシュ１６０ はカニューレ内に配置されているが、各軸受又はブッシュの個数及び長さは、特 定の用途に応じて様々であるのがよいことが理解されるべきである。 図２７は、切断器具１６２の変形例としての主軸の形態を示している。主軸１ ６４にはねじ山１６６が設けられ、このねじ山は、切除して乳化した椎間円板構 成物質を切断ヘッドから主軸１６４に沿って上方に移動させて外科手術部位か ら遠ざけるのに役立つ。切断器具１６２のみが図２７に示されているが、この切 断器具１６２は、切断器具１５０に用いられるものとして図２６に示すようなカ ニューレ又はドリルガードと連携して用いられることは理解されるべきである。 ねじ山１６６は、切除した組織をカニューレ又はドリルガード内で軸１６４に沿 って移動させる。 図２８〜図３６は、更に別の切断ヘッド形態を示している。図２８は、半円形 部分１７０が導入先端部から除去され、それにより導入先端部１７２の各側に設 けられる半円形の刃１７４を構成している別の矢状切断ヘッド形態を示している 。先端導入部の刃１７４は、椎間腔内へのスムーズな導入を可能にすると共に一 層迅速な物質の取出しを可能にする。図２９及び図２９Ａは、導入先端部が幅の 狭いピラミッド形導入部分１７６及び傾斜したベース部分１７８，１８０を備え たオーガー先端部切断ヘッド構成例を示している。刃１８２が、ピラミッド形中 央部分１７６の前縁に機械加工により形成されている。刃１８２は又、椎間腔内 へのスムーズな導入を可能にすると共に迅速な物質の取出しを可能にする。図３ ０は、半円形の傾斜した部分１８４が導入先端部の各端部から除去されて半円形 部分１８８及び傾斜逃げ部分１９０を備えた刃１８６を形成している第２の別の 矢状先端部構成例を示している。半円形且つ傾斜部分１８４は、切断器具のため の一層積極的な切断作用を発揮する。 図３１及び図３２は、それぞれ別の楕円形切断器具構成例及び丸形切断器具構 成例を示しており、これら構成例では、窓１９２は、これが導入先端部の上方周 囲部に沿って薄い部分１９４を形成するよう上に延びており、それにより窓の上 方周囲部１９６の周りに刃を延長状態で形成している。窓を上方に延長させるこ とにより、刃は、窓の側部だけに限定されず、椎間腔を横切って切断器具を横方 向に動かすことにより椎間円板構成物質を容易に切除できる。 図３３は、切断ヘッドの各側がのこ歯１９８を有するノッチ状切断ヘッド構 成例を示している。図３４は、火炎状の切断ヘッド構成例２００を示している。 図３５は、切断ヘッドがその外周部の周りに設けられている隆起した螺旋溝又は つる巻き線条２０４を有する溝付き切断ヘッド構成例２０２を示している。図３ ６は、切断ヘッドに刻みが付けられて、切断ヘッドの外周部の周りに両方向に 十字形に交差した小さな溝２０８，２１０を形成している石目やすり切断ヘッド 構成例２０６を示している。図３３〜図３６の切断ヘッド構成例は、椎間腔を横 切る切断ヘッドの横方向移動を用いて物質の容易な切除を可能にし、特に図３５ 及び図３６の溝は、切断ヘッドが物質の除去にあたっていっそう積極的であるよ うにする。さらに、開示した切断ヘッド構成例のうち任意のものは、ダイヤモン ド乳濁液中へ切断ヘッドを浸積させることによってダイヤモンド被覆して切断器 具の切断能力を高めるのがよい。 本発明の切断器具は、切断ヘッドの窓の前縁に３又は４以上の刃を形成するよ うに設計することもできる。図３７〜図３９で分かるように、３つ及び４つの刃 が示されている。追加の刃を備えた器具は、追加の切断作用が望ましい場合に使 用するのがよい。しかしながら、刃を追加することにより、製造がいっそう困難 で且つ製造費が高くつく複雑な形態になる。 図３７及び図３８の切断器具２１２は、切断ヘッド２１４が、機械加工により 切断器具を貫通して設けられていて、切断器具を反時計回りの方向２２０に回転 させると切断ヘッドの前縁に３つの刃先２１８Ａ，２１８Ｂ，２１８Ｃを形成す る窓２１６を有している３枚刃構成例を示している。窓２１６を形成するには好 ましくは、ＥＤＭ（放電加工）を用いて電気的に材料を除去して窓及び刃先を形 成する。他の標準型機械加工法、例えばフライス加工を用いてもよい。窓２１６ を機械加工して傾斜壁２２２及び逃げ部分２２４を構成する。 図３９は、切断ヘッド２３２の窓２３０の周囲に間隔を置いて設けられた４つ の刃２２８Ａ，２２８Ｂ，２２８Ｃ，２２８Ｄを有する切断器具２２６を示して いる。切断器具２２６は、刃が追加の刃に対応するよう僅かに小さいことを除き 、切断器具２１２と実質的に同一である。好ましくは、刃は全て、同一サイズの ものであって、切断ヘッドの周囲に等間隔を置いて設けられるが、刃は、異なる サイズのものであって、切断ヘッドの周囲に一定ではない間隔を置いて設けられ たものであってもよい。ただし、サイズと位置の組合せにより切断器具が回転中 にふらつかないような構成である場合に限られる。 本発明の範囲は、切断ヘッドの窓の周りに間隔を置いて設けられに５以上の刃 を有する設計変更例を含むものであることは理解されるべきである。窓の前縁に ３又は４以上の刃を備えた切断器具は全て、２枚刃構成例に関して上述した特徴 、例えば、軸の形式、切断ヘッド及び導入先端部の形状のうち何れかを有するの がよく、カニューレ又はガードと併用でき、そして、外科用鋼から成る単一品で 形成でき、または、互いに接合された多数の部品で形成できる。 本発明をその種々の実施形態に関して図説したが、請求の範囲に記載された本 発明の範囲に属する置換例及び設計変更例を想到できるので本発明は上記の実施 形態に限定されるものではないことは理解されるべきである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＡＵ，ＣＡ，Ｊ Ｐ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．外科手術中に外科的部位から物質を切除する切断器具であって、外科手術中 に物質を乳化するための手段を有し、該乳化手段は、外面に少なくとも１つの 刃を有する導入先端部と、乳化するための手段を貫通して延びる窓の両側の前 縁に設けられた刃とを有し、前記切断器具は更に、外科手術中、乳化するため の手段を回転自在に支持するための手段を有していることを特徴とする切断器 具。 ２．乳化するための手段の窓は、各刃から角度をなして延びる２つの壁を構成し ていることを特徴とする請求項１記載の切断器具。 ３．壁は、窓の開口部に垂直に延びる水平面から約１５°〜約３０°の角度をな して延びていることを特徴とする請求項２記載の切断器具。 ４．乳化するための手段は、全体として楕円形の切断ヘッドであることを特徴と する請求項１記載の切断器具。 ５．導入先端部の刃は、半円形であることを特徴とする請求項１記載の切断器具 。 ６．導入先端部の刃は、切断ヘッドの外周部の周りにぐるりと囲むように設けら れている隆起した螺旋溝であることを特徴とする請求項１記載の切断器具。 ７．導入先端部には複数の刃が設けられ、該刃は、切断ヘッドの外周部の周りに ぐるりと囲むように設けられた十字形螺旋溝であることを特徴とする請求項１ 記載の切断器具。 ８．支持手段は、主軸と、取付け軸とを含むことを特徴とする請求項１記載の切 断器具。 ９．主軸は、ねじ山付きであることを特徴とする請求項８記載の切断器具。 10．外科的部位に隣接した領域を保護するための手段を更に有していることを特 徴とする請求項１記載の切断器具。 11．外科的部位に隣接した領域を保護するための前記手段は、カニューレである ことを特徴とする請求項１０記載の切断器具。 12．外科的部位に隣接した領域を保護するための前記手段は、ドリルガードであ ることを特徴とする請求項１０記載の切断器具。 13．主軸とカニューレとの間の摩擦を減少させるための手段を更に有しているこ とを特徴とする請求項１０記載の切断器具。 14．摩擦を減少させるための手段は、少なくとも１つのブッシュであることを特 徴とする請求項１３記載の切断器具。 15．摩擦を減少させるための手段は、少なくとも１つの軸受であることを特徴と する請求項１３記載の切断器具。 16．乳化するための手段は、のこ歯状切断ヘッドであることを特徴とする請求項 １記載の切断器具。 17．乳化するための手段は、全体として火炎状の切断ヘッドであることを特徴と する請求項１記載の切断器具。 18．支持手段は、主軸が外科的部位に隣接した領域を保護する前記手段から突出 しないようにするための深さ停止部を含むことを特徴とする請求項１０記載の 切断器具。 19．外科的部位から物質を乳化するための外科用切断器具であって、切断ヘッド を有し、該切断ヘッドは、導入先端部及び切断ヘッドの内部を貫通して延びる 窓の両側の前縁に設けられた刃を有し、前記外科用切断器具は更に、切断ヘッ ドを回転外科用ドリルに取り付けるための軸と、外科的部位を偶発的な乳化か ら保護するための手段とを有することを特徴とする切断器具。 20．切断ヘッドの窓は、各刃から角度をなして延びる２つの壁を有することを特 徴とする請求項１９記載の切断器具。 21．保護手段は、軸の周りに配置されるカニューレであることを特徴とする請求 項１９記載の切断器具。 22．保護手段は、回転外科用ドリルから軸の周りに延びるドリルガードであるこ とを特徴とする請求項１９記載の切断器具。 23．軸に設けられた少なくとも１つのブッシュを更に有することを特徴とする請 求項１９記載の切断器具。 24．軸に設けられた少なくとも１つの軸受を更に有することを特徴とする請求項 １９記載の切断器具。 25．軸は、深さ停止部を有していることを特徴とする請求項１９記載の切断器具 。 26．軸は、ねじ山付きであることを特徴とする請求項１９記載の切断器具。 27．外科手術中に外科的部位から物質を切除するための切断器具であって、外科 手術中に物質を乳化するための手段を有し、該乳化ための手段は、導入先端部 と、乳化手段を貫通して延びる窓の両側の前縁にそれぞれ一つずつ設けられて いて、各々が同一の回転方向に向くようになっている少なくとも３つの刃とを 有し、前記切断器具は更に、外科手術中、乳化手段を回転自在に支持するため の手段を有していることを特徴とする切断器具。 28．乳化手段の窓は、各刃から角度をなして延びる少なくとも３つの壁を構成し ていることを特徴とする請求項２７記載の切断器具。 29．支持手段は、主軸と、取付け軸とを含み、取付け軸は、外科用ドリル内へ挿 入可能な直径を有していることを特徴とする請求項２８記載の切断器具。 30．主軸、取付け軸及び切断ヘッドは、焼入外科用鋼から成る単一片から形成さ れていることを特徴とする請求項２９記載の切断器具。 31．前記乳化手段は、その長さ方向に沿って延びる中心軸線のところに位置した 重心を有していることを特徴とする請求項２７記載の切断器具。 32．ドリルのコレット上を摺動するためのガードを更に有し、該ガードは、その 長手方向に沿って延びていて、支持手段を挿通させる開口部を有していること を特徴とする請求項２７記載の切断器具。 33．前記導入先端部は、導入先端部の外面上に位置した少なくとも１つの刃を有 していることを特徴とする請求項２７記載の切断器具。 34．導入先端部の刃は、半円形であることを特徴とする請求項３３記載の切断器 具。 35．導入先端部の刃は、切断ヘッドの外周部の周りにぐるりと囲むように設けら れている隆起した螺旋溝であることを特徴とする請求項３３記載の切断器具。 36．導入先端部には複数の刃が設けられ、該刃は、切断ヘッドの外周部の周りに ぐるりと設けられた十字形螺旋溝であることを特徴とする請求項３３記載の切 断器具。 37．主軸は、ねじ山付きであることを特徴とする請求項２９記載の切断器具。 38．外科的部位に隣接した領域を保護するための手段を更に有していることを特 徴とする請求項２７記載の切断器具。 39．外科的部位に隣接した領域を保護するための前記手段は、カニューレである ことを特徴とする請求項３８記載の切断器具。 40．外科的部位に隣接した領域を保護するための前記手段は、ドリルガードであ ることを特徴とする請求項３９記載の切断器具。 41．主軸とカニューレとの間の摩擦を減少させるための手段を更に有しているこ とを特徴とする請求項３９記載の切断器具。 42．摩擦を減少させるための手段は、少なくとも１つのブッシュであることを特 徴とする請求項４１記載の切断器具。 43．摩擦を減少させるための手段は、少なくとも１つの軸受であることを特徴と する請求項４１記載の切断器具。 44．外科用切断器具であって、外科手術中に物質を切除減少させる切断ヘッドを 有し、該切断ヘッドは、導入先端部と、切断ヘッドを貫通して延びる窓の両側 の前縁にそれぞれ一つずつ設けられていて、各々が同一の回転方向に向くよう になっている少なくとも３つの刃とを有し、窓は、その周囲に沿って各刃から 延びる傾斜壁を有し、前記切断器具は更に、切断ヘッドを回転外科用ドリルに 取り付けるための軸を有していることを特徴とする切断器具。 45．外科手術中に外科的部位から物質を除去する方法であって、切断器具を回転 させる段階と、回転中の切断器具で物質を外科的部位から切除する段階と、物 質が最初に切除された後にそれと実質的に同時に切断器具が回転しているとき に切除した物質を乳化する段階と、乳化した物質を外科的部位から吸引する段 階とを有することを特徴とする方法。 46．乳化した物質は切断器具を通して吸引されることを特徴とする請求項４５記 載の方法。 47．前記回転させる段階では、切断器具を一方向に回転させることを特徴とする 請求項４５記載の方法。 48．切断器具は、少なくとも１つの刃を有し、前記切除する段階では、物質を刃 の全てで外科的部位から切除することを特徴とする請求項４７記載の方法。