JP2001523172A - 旋盤スピンドル内に供給された棒材の案内装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 マガジン(11)のコレット(15)と旋盤(13)のマンドレル(18)との間で棒材を案内するための案内装置であって、案内用インサート(20,120)を具え、このインサートはダクト(16)内で最小の側面クリアランスを有して滑動し、前記ダクトは前記インサート(20,120)と共にマンドレル引棒(18)を構成する。前記インサート(20,120)は棒材の軸線方向経路(24)を有し、この経路は前記棒材が前記インサート(20,120)と共に最小の側面クリアランスを有して横切るように設計された少なくとも一つの部分(26)を有する。前記インサート(20,120)は前記ダクト(16)に沿って前記マンドレルに向かって前記コレット(15)に押される。前記インサート(20,120)を、前記ダクトから前記コレットを再引き出しさせる際の前記ダクトの入口側端部に近接した開始位置へと復帰させるための復帰手段(28,30,31)が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】 旋盤スピンドル内に供給された棒材の案内装置 本発明は、マガジンのコレットと旋盤のマンドレルとの間で棒材を案内するた めの装置に関するものである。 従来技術においては、自動旋盤に供給する際の高速回転する棒材の不十分な支 持による問題が公知であった。振動の発生が、加工精度および支持構造の双方に 有害であった。 棒材が加工工程の開始時と終了時にある時に、条件が特に厳しいものとなる。 支持の必要性を満たすための管理上の問題は、棒材を支持する、棒材のプッシャ ーのコレットが棒材と同じ経路に沿って移動すると言う事実によって複雑なもの となっている。コレットは、非常にしばしば棒材よりもはるかに大きな直径を有 していることから、コレットを通過可能とするために、棒材の支持部材を緩めた ままにしておく必要があった。このことは、マンドレルの引棒(drawrod)の内側 、すなわち、棒材をマンドレルとガイドとの間で移送し、旋盤のコレットまで案 内するダクト内部では特に真実であった。 本発明の一般的な目的は、上述した問題を取り除くことであり、この目的は、 棒材の最適な支持部材と、棒材の供給ストローク全体に亘る棒材のプッシャーの コレットを設けることによってなされる。 この目的の観点において、本発明により与えられる、棒材をマガジンのコレッ トと旋盤のマンドレルとの間で案内する装置は、案内用インサートを具え、この インサートはダクト内で最小の側面クリアランスを有して滑動し、前記ダクトは 前記インサートと共にマンドレル引棒を構成し、前記インサートは棒材の軸線方 向経路を有し、この経路は前記棒材が前記インサートと共に最小の側面クリアラ ンスを有して横切るように設計された少なくとも一つの部分を有し、前記インサ ートは前記ダクトに沿って前記マンドレルに向かって押され、また、前記インサ ートを、前記ダクトから前記コレットを再引き出しさせる際の前記ダクトの入口 側端部に近接した開始位置へと復帰させるための復帰手段が設けられている。 本発明の進歩的な原理の説明および従来技術と比較した利点の説明を明確化す るために、添付図面を補助として、前記原理を適用した非限定的な例による、本 発明の取りうる実施形態を以下で説明する。 図１は、本発明の要旨を形成する棒材供給部および機械加工用旋盤のカップリ ングを部分的に断面で概略示すものである。 図２は、図１の詳細を示す断面図である。 図３は、図１の棒材供給部の端部領域を図２と同様に示す図である。 図４は、図１の棒材供給部の中間領域を図３と同様に示す図である。 図５は、本発明による装置の異なる実施形態を図２と同様に示す図である。 図を参照すると、図１は、総称的に符号10で示すフィーダおよび旋盤カップリ ングを示すものであり、これは棒材12を旋盤13へ送るフィーダ11から構成される 。マガジンは棒材のプッシャー14を具え、その端部には、棒材を旋盤の引棒また はガイドチューブ16へ供給するために、この棒材の後端部を支持するコレット15 を有する。引棒の端部にはマンドレル18のための掴み用コレット17を有する。 棒材の経路に沿って、マガジンは支持および中心位置決め手段を具え、図では 、例えばコレット15が通過可能な籠型の中心位置決め装置19が示されている。 マガジンおよび旋盤については、これ以上説明も図示もしない。なぜならば、 これらは本質的に公知のものであり、それゆえ当業者であれば容易に想像できる ものだからである。 本発明の原理による旋盤の引棒は案内装置を有し、この案内装置は引棒16に沿 って滑動する案内用インサート20を具える。 図２はスライドインサート20をより詳細に示すものである。このインサートは 、旋盤の引棒の内径よりもわずかに小さいだけの直径を有する。これは、インサ ートを引棒内を最小の側面クリアランスを有して滑動できるようにするためであ る。本インサートは内側の軸線方向の経路24を規定し、この経路は、最小の側面 クリアランスでマガジンコレットを収容するのに十分な直径を有する第一の先方 部分25および、最小の側面クリアランスで棒材を収容するのに十分な直径を有す る第二の部分26によって形成される。これら二つの断面は、先細部分27によって 接続する。 本インサートは入口端部を有し、この入口端部には弾性を有する指状部28から なる冠状部が設けられ、各指状部の先端には、経路24に向かって対面する把持用 の歯29を有する。本インサートはばね鋼から製造することができる。 指状部28は歯を保持するためにわずかに拡大し、部分25の直径よりも大きく半 径方向に離間している。換言すれば、通常の状態では、歯は経路24の開口部へは 突出しない。 図１より明らかなように、案内装置はまた終端要素21を具え、この終端要素は 引棒の入口端部に（例えばクランプ22によって）固定され、引棒の内径よりも大 きな幅を有するチャンバー23を規定する。チャンバー23は前記インサートの指状 部28を、これらが拡大した位置を維持することができるように収容するために設 計される。棒材の経路に向かって面する半径方向の突起32が、インサートの逆方 向への移動のための限界停止部(a limit stop)を構成する。 使用時において、案内装置は、最初は、引棒の先端に配置されたインサートお よびチャンバー23内の弾性指状部と共に最初の位置にある。マガジンは、棒材を 引棒内に嵌り込むまでガイドに沿って移動を開始させ、インサート20を通過させ てマンドレル内に入り込ませる。カップリング部27は、棒材の部分の挿入を助け る。 これらの条件の下で、棒材は少なくとも４点、すなわちマガジンのコレット、 位置決め装置19、インサートの部分26および旋盤のコレットで支持かつ位置決め される。したがって、長い棒材は、旋盤の不所望の振動を避けるために完全に支 持される。 棒材が次第に短くなるに従って、コレットは中心位置決め装置19と交差するま で前進する。コレットが中心位置決め装置19を通過したとき、棒材は、３点、す なわちマガジンコレット、インサートの部分26および旋盤のコレットで支持かつ 中心位置決めされる。棒材は短くなっても、これら３点で完全に支持され続ける 。 棒材が短くなり続けると、マガジンコレットは引棒に達する。図４は、マガジ ンコレットが引棒内に入り込んだ状態を示す。 コレットが大きすぎる直径を有してインサートの部分25の端部に達すると、イ ンサートはコレットに押されて前方へと滑動する。部分25の端部と歯29との間の 軸線方向距離は、コレット頭部とコレット基部に設けた円周方向の窪みまたは溝 30との間の距離と一致する。 図３より明確に理解できるように、弾性指状部28がチャンバー23から離れて引 棒内に入るとき、これら指状部は、内側に向かって半径方向に押され、歯29が溝 30と嵌合する。 コレットは、インサート20が引棒の出口側端部に達する止め部までストローク を続ける。 引棒を通過して移動すると、マガジンコレットは、引棒内でインサート20によ って完全に案内かつ中心位置決めされ、この中心位置決めは、必要に応じて内側 のアダプタチューブによって一定の半径で内部的になされる。 加工が完了すると、マガジンコレットは復帰のストロークを開始し、インサー トを図４に示す初期位置に引き戻す。指状部28が一旦チャンバー23に再度達する と、これら指状部は再度拡張して歯29が溝30から外れてコレットを解放し、それ によってコレットの復帰ストロークは妨害されることなく継続する。インサート は静止し、このとき指状部の自由端が限界停止突起32に対向する。 上記のサイクルは、新たな棒材と共に再開される。 この点において、意図した目的は、加工の種々の段階において最適な案内およ び中心位置決めを与えることによって達成される。 本質的に、本発明の進歩的な原理を適用した実施形態の上の記述は、ここでク レームされた排他的権利の範囲内の前記原理の非限定的な例示によって与えられ るものである。 例えば、要素21は適切にねじ切りされたダクト16の端部と螺合することができ る。 図５は変形例を示すものであり、ここではインサート20はインサート120に置 き換えられ、インサート120はコレットに押されて引捧内へと前方へ滑動し、押 し付けばね(a thrust spring)31によって初期位置へ復帰する。この解決策にお いては、把持のための指状部およびコレットの溝は必要無い。 このインサートは、低摩擦性プラスチック、例えばテフロンにより作製するこ とも可能である。 さらに、このインサートは、例えば、異なる直径を有する棒材に適合させるた めに交換可能な棒材案内部を提供するために螺合または嵌合する二つの部品によ り作製することが可能である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，Ｅ Ａ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，Ｇ Ｈ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ， ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，Ｍ Ｗ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ， ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．マガジン(11)のコレット(15)と旋盤(13)のマンドレル(18)との間で棒材を案 内するための案内装置であって、案内用インサート(20,120)を具え、このインサ ートはダクト(16)内で最小の側面クリアランスを有して滑動し、前記ダクトは前 記インサート(20,120)と共にマンドレル引棒(18)を構成し、前記インサートは棒 材の軸線方向経路(24)を有し、この経路は前記棒材が前記インサート(20,120)と 共に最小の側面クリアランスを有して横切るように設計された少なくとも一つの 部分(26)を有し、前記インサート(20,120)は前記ダクト(16)に沿って前記マンド レルに向かって前記コレット(15)に押され、また、前記インサート(20,120)を、 前記ダクトから前記コレットを再引き出しさせる際の前記ダクトの入口側端部に 近接した開始位置へと復帰させるための復帰手段(28,30,31)を設けた案内装置。 ２．請求項１記載の装置において、前記インサート(20,120)が前記マガジンのコ レットに向かって対面する棒材の軸線方向経路のための他の部分(25)を有し、こ の部分は、最小の側面クリアランスを有する前記コレットを収容するように設計 されていることを特徴とする棒材案内装置。 ３．請求項２記載の装置において、前記他の部分(25)が前記コレットのための入 口開口部を有し、前記他の部分(25)には弾性指状部(28)が設けられ、この弾性指 状部は前記経路の内側に向かって対面する歯(29)を有し、前記弾性指状部(28)は 前記歯(29)を前記他の部分(25)の開口部の外側で弾性的に分岐した状態を維持し ようとするものであり、前記指状部は、前記ダクトの入口側端部に近接したチャ ンバー(23)内側の前記開始位置で静止するものであり、またこの指状部は、その 分岐した位置を維持することを可能とするために、前記ダクトの直径よりも大き な直径を有し、また前記指状部はその弾性力に抗して内側へと押圧され、前記復 帰手段を構成するために前記インサートが前記ダクト内で滑動するときに前記コ レットと前記歯(29)が係合することを特徴とする棒材案内装置。 ４．請求項３記載の装置において、前記チャンバー(23)が前記ダクトの入口側端 部に固定された終端要素(21)の内側で形成されることを特徴とする棒材の案内装 置。 ５．請求項２記載の装置において、少なくとも一つの部分(26)と他の部分(25)と の間に先細状の接続部分(27)を設けたことを特徴とする棒材の案内装置。 ６．請求項１記載の装置において、前記復帰手段が前記インサート(120)を前記 入口側端部に向かって前記ダクトに沿って付勢する押し付けばね(31)を具えるこ とを特徴とする棒材の案内装置。 ７．請求項３記載の装置において、前記コレットが前記歯(29)とともに内側へ付 勢されたときに、前記歯と嵌合する半径方向の嵌合溝を有することを特徴とする 棒材の案内装置。