JP2001521268A - 携帯分子検出用試料捕捉イオン移動度分光計 - Google Patents

携帯分子検出用試料捕捉イオン移動度分光計

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JP2001521268A
JP2001521268A JP2000517437A JP2000517437A JP2001521268A JP 2001521268 A JP2001521268 A JP 2001521268A JP 2000517437 A JP2000517437 A JP 2000517437A JP 2000517437 A JP2000517437 A JP 2000517437A JP 2001521268 A JP2001521268 A JP 2001521268A
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vapor
ims
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ion mobility
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ハレイ、ローレンス
セッカダス、ゴビンダヌニー
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アイディーエス・インテリジェント・ディテクション・システムズ・インコーポレーテッド
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    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/62Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating the ionisation of gases, e.g. aerosols; by investigating electric discharges, e.g. emission of cathode
    • G01N27/622Ion mobility spectrometry

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Abstract

(57)【要約】 「低温」イオン移動度分光計(IMS)装置100は、IMS100の反応領域102内の凝縮ライナ117を用いて、試料蒸気が、導入後にIMS100内で凝縮され、すなわち捕捉されるほど低い温度で意図的に動作する。蒸気をIMS100内で意図的に捕捉することによって、凝縮後に、IMS100の動作温度での化合物の蒸気圧が無視できる値になるので、試料はイオン化プロセスから効果的に排除される。もはや蒸気形態の化合物は存在しないので、イオンが検出できるほどの率でのイオン生成はもはや行われない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【関連出願の相互参照】
本発明は、1997年10月22日に米国出願されたシリアルナンバー60/
062682号の利点に基づき且つクレームする。
【0002】
【発明の分野】
本発明は、一般には、イオン移動度分光計に関し、特に、携帯分子検出用試料
捕捉イオン移動度分光計に関する。
【0003】
【発明の背景】
試料物質をイオン化し、分離し、検出する方法が互いに異なる、いくつかの種
類のイオン移動度分光計が存在する。図1に示すIMS装置例10など従来型の
IMS装置10への試料の搬入は通常、試料を蒸気に変換し、キャリヤ・ガス中
の蒸気試料を試料入口12に噴射することによって行われる。試料の一部はイオ
ナイザ装置16でイオン化され、試料の残りの分は試料出口14を介してIMS
から搬出される。この設計を有する既存のイオン移動度分光計の説明は、Coh
enの発行済みの米国特許明細書第3621240号、Spanglerの米国
特許明細書第4311669号、Thekkadathの米国特許明細書第38
45301号、Spanglerの米国特許明細書第5083019号に記載さ
れている。
【0004】 たとえば、Spanglerの米国特許明細書第5089019号では、試料
が、図1のIMS装置10の反応領域などの反応領域に試料入口12を介して凝
縮形態で導入され、次いで直接気化され、その後イオン化され検出される。すべ
てのこれらの特許開示では、キャリヤ・ドリフト・ガス20の連続的な流れを供
給し、IMSを試料凝縮温度に対して十分に高い温度に維持することによって、
イオン化後の残留試料の除去に対する配慮がなされていることに留意されたい。
したがって、試料はドリフト試料出口14を介してIMS装置10から効率的に
搬出され、試料噴射の履歴が削除される。一般に図1のIMS装置10を使用す
ることによって検出される麻薬および爆薬の試料の場合、上記のことは、入口お
よびIMS内での試料の凝縮を回避するためにIMSならびに入口および出口を
摂氏200度ないし250度程度の高温に維持する必要があることを意味する。
このような凝縮が起こると、システムが汚染され、検出効率が低下する。
【0005】 したがって、従来型のIMS装置に関する前述の開示で、IMS内の化合物の
蒸気圧は、蒸気形態の化合物がイオン化することによって、ノイズを超える信号
として検出される十分な数のイオンが生成されるほど高い。IMSならびに入口
および出口の温度は、IMSから残留蒸気が除去されるほど高い温度に維持され
る。
【0006】 IMSに導入された試料蒸気が導入後にIMS内で実際に凝縮するほど低い温
度で意図的に動作するIMSを提供することが極めて望ましい。このような低温
IMS装置は、以下では低電力消費量IMS装置として特徴付けられる。
【0007】
【発明の概要】
本発明の目的は、より低い温度で動作し、したがって、より低い電力消費量を
特徴とする新規のIMS装置を提供することである。
【0008】 本発明の他の目的は、IMS装置に導入された試料蒸気が導入後にIMS内で
ただちに凝縮するほど低い温度で意図的に動作し、したがって、蒸気相でのイオ
ン化反応を回避する新規のIMS装置を提供することである。
【0009】 本発明の好ましい実施形態によれば、IMSに導入された試料蒸気が導入され
てから1秒未満でIMS内で実際に凝縮するほど低い温度で意図的に動作する「
低温」IMS装置が提供される。蒸気をIMS内で意図的に捕捉することによっ
て、凝縮後に、IMSの動作温度での化合物の蒸気圧が無視できるほど低くなる
ので、試料はイオン化プロセスから効果的に排除される。もはや蒸気形態の化合
物は存在しないので、イオンが検出できるほどの率でのイオン生成はもはや行わ
れない。このような低温IMSでの試料導入プロセスは、従来型のIMS装置で
の試料導入とは異なる。試料はまず、反応領域の温度および反応領域に流入する
キャリヤ・ガスの温度よりも数10度高い温度で蒸気形態で反応領域の入口に搬
送される。試料蒸気は、反応領域に進入すると、この領域内でより低温のガスと
接触し、冷却を開始する。しかし、冷却が起こる前に、反応領域に存在する反応
性イオンが、蒸気試料の一部を急速に生成イオンに変換し、このようなイオンは
その後、電場によってドリフト領域に搬送される。試料の残りの部分は、反応領
域の壁上で凝縮し、もはや蒸気相でのイオン化反応には使用できなくなる。
【0010】 有利には、本発明のIMSは、ほぼ周囲温度で動作し、したがって、たとえば
電池から電力を供給される手持ち携帯型の麻薬検出システムおよび爆薬検出シス
テムに理想的なIMSである。
【0011】 本発明の他の特徴および利点は、添付の図面を参照する以下の詳細な説明を検
討することによってより容易に明らかになろう。図面は、本発明の好ましい実施
形態を指定し図示するものであり、図面全体にわたって同じ要素は同一の参照符
号で指定される。
【0012】
【発明の詳細な開示】
図2は、本発明の低温IMS装置100での試料導入イオン化プロセスを示す
。図2に示すように、反応領域102は、ほぼ円筒状であり、円筒の一端にイオ
ン化源111を有し、円筒の他端に電極アセンブリ112を有し、イオンをドリ
フト領域103に搬送する電場を生成する。2つのガス入口106、107およ
びガス出口105も示されている。好ましくは、反応領域への3つのガス流が存
在する。ガス入口106から流入する第1のガス流121は、空気や窒素などの
バッファ・ガスを含むドリフト・ガス流であり、このバッファ・ガスは、IMS
100の検出器端部104から導入され、反応領域102に流入し、ガス出口1
05から流出する。好ましい実施形態では、ドリフト・ガス流量は、ドリフト領
域から不要な蒸気をなくし、イオンが流入できるように一定のバックグラウンド
・バッファ・ガスを供給するのに必要な値の流量である。たとえば、このドリフ
ト・ガス流量は約10cc/分でよい。反応領域102の上端近傍に設けられた
ガス入口107から流入する第2のガス流122は、1)試料種用の効率的な反
応経路を形成するのに必要な反応性ガスを搬送し、2)凝縮試料種がイオン化源
端部で凝縮するのを防止するように「エア・カーテン」として機能するという2
つの目的を有する。このガス流の流出も出口105を介して行われる。第3の流
れ123は、試料物質の蒸気を含む試料流である。試料ガス流123を受け取り
送り出す試料入口116は通常、反応領域102と同じ温度であり、この入口に
流入するガスは、他の2つのガス流121、122と同じ温度を有する。しかし
、本発明によれば、試料を噴射する際に、試料入口116を加熱しその温度を上
昇させる。図2は、試料入口116を加熱するパルス直流源を示す。試料入口1
16が加熱される温度は好ましくは、時間と試料の性質との関数である。たとえ
ば、麻薬コカインおよびヘロインを分析する際、温度を6秒で約50度から約2
30度に上昇させることができる。この上昇は通常、経過時間の2乗に比例する
が、一般に、定常温度(通常は180度)を含む、コンピュータにプログラムさ
れた関数である。試料入口は、特に、試料入口116が反応領域と接合する位置
118に、低温スポットが生じないように設計される。試料入口116の温度が
十分に高いと、試料、たとえば麻薬の蒸気は、試料入口の壁上に凝縮せずに反応
領域102に効率的に搬入される。次いで、試料入口は急速に冷却され、すなわ
ち、熱源が数秒で除去され、試料がさらに反応領域内に噴射されるのが防止され
る。
【0013】 次いで、反応領域102内の試料蒸気は、領域102内に存在する荷電種と反
応する。反応の性質およびそのイオン化率は、イオン化源111からのイオン化
種と、イオン化される化合物とに依存する。一般に、反応は数マイクロ秒程度の
タイム・スケールで起こり、試料蒸気は蒸気状態のままである。試料入口の壁上
での蒸気の凝縮が開始するのは、蒸気が反応領域102に導入された後数10ミ
リ秒が経過してからであり、反応領域内の様々なガス流の流量を調整することに
よって凝縮を変動させることができる。
【0014】 好ましい実施形態では、十分な数の生成イオンが反応領域に蓄積した後、反応
領域102とドリフト領域103との間に正しい極性および大きさの電場が確立
され、イオンがドリフト領域にパルスされる。このパルスV1は通常、電極11
2上の電圧V2に対して電極111に印可され、数100VのV2に対する相対
振幅と、200ミリ秒ないし500ミリ秒の持続時間とを有する。このため、ド
リフト領域に注入されるイオン・パケットが生成される。イオン・パケットの組
成物は、通常は、図2にV3、V4、、、V7として示された様々な電位のリン
グ電極によって生成される電場を使用して、あらゆるIMS装置と同様にドリフ
ト領域内の移動度によって分離される。分離されたイオン・パケットを、従来ど
おりに典型的なIMSと同様に検出することも、あるいは電場を使用して他の装
置に注入し、さらに処理することもできる。従来型のIMS装置に示すニールソ
ン・ブラッドベリー・シャッタ125(図1)を使用してドリフト領域103へ
のイオン注入を行うこともできることに留意されたい。
【0015】 次に、上記の説明に関するいくつかの詳細な変形形態について説明する。
【0016】 第1の変形形態では、分析すべき試料が室温でかなりの蒸気圧を有する場合、
反応領域102を冷却しその温度を試料よりも低い温度に維持することによって
、反応領域102から試料を除去することができる。反応領域102を冷却する
手段には、熱電冷却、またはドリフト・ガス121を低温に維持することを含め
ることができる。このように温度を低下させることによって、反応領域内の試料
の蒸気圧は、本発明の必要に応じて、測定可能な量のイオンの生成に関して無視
できるほど低くなる。これを実現する他の方法として、図2に示すように反応領
域の内壁上に試料蒸気用の吸着媒130を設けることが挙げられる。試料は、吸
着媒に到達した後に捕捉され、正味効果は、試料温度、したがってその蒸気圧を
低下させる場合と同じになる。
【0017】 図2に示す試料入口116は通常、反応領域に過度の量の試料が充填されない
ようにパルス・モードで使用される。したがって、他の実施形態では、試料入口
116はガス・クロマトグラフィック・コラムを備え、このコラムは通常、その
入口端部で試料が捕捉されるように低温に維持される。この場合、コラムが金属
である場合にはコラムを導通するパルス直流電流を使用し、コラムが非金属であ
る場合には間接的な手段、たとえば赤外線エンベロープや熱気エンベロープによ
って、コラムをある率で加熱することができる。これによって、試料はコラムに
沿って進み、IMSのドリフト領域に進入し、前述のように分析される。試料の
組成物がコラムによって分離されるので、IMSは各組成物を異なる時間に分析
し、したがって、IMS移動度スペクトルは時間の経過と共に変動する。試料が
分析された後、コラムは急速に冷却され、コラム内に次の試料を捕捉する準備を
整える。
【0018】 反応領域102は、試料の凝縮位置として働くので、最終的に、凝縮された試
料が充填され使用不能になる。反応領域電極111は、内側凝縮ライナ117を
有するように構成され、十分な試料残留物が充填されたときには、内側凝縮ライ
ナ117を新しいライナと容易に交換することができる。通常の試料採取環境で
は、各試料の重量が数10ナノグラムないし数100ナノグラムに過ぎないので
、内側凝縮ライナ117を交換するのは、数1000時間使用した後でよい。
【0019】 図3は、本発明の低電力試料捕捉IMS装置を実施する手持ち式(携帯)麻薬
検出システムの一例の概略図である。図3に示すように、試料捕捉IMSシステ
ム100への電力は、電池150、たとえば12V電池から供給することができ
る。コラム加熱試料採取ガス流入システム180はマイクロプロセッサ・ベース
の制御システムによって制御され、この制御システムは、デジタル入出力、アナ
ログ入出力、キーボード、CPU、およびディスプレイを備えるコンピュータ・
システム175として図3に示されている。試料入口116は、試料取込みシス
テム180を含むGCコラムとして図3に示されており、試料取込みシステム1
80は、たとえば目標試料吸着材を含む試料採取媒体180を有する密閉された
回転可能なプリコンセントレータ装置を備え、第1の試料流入端部181および
第2のヒータ端部182を有する。好ましくは、プリコンセントレータ装置は密
閉容器であり、この容器内で、試料採取媒体が、分析すべき試料を周期的に回収
するコンピュータ制御試料採取ポンプ・システムと連通する第1の試料流入端部
181と、吸着された試料を含むガス流が入射される試料入口116と連通する
第2の端部182との間を巡回する。
【0020】 図4(a)および図4(b)は、電池式携帯分子検出システムで実施される本
発明の試料捕捉IMSのプロセス流れ図200を示す。図4(a)に示すように
、第1のステップ202で、電池の状態が検査され、ステップ204で、電池電
圧が正常であるかどうかが判定される。電池電圧が正常でない場合、ステップ2
06でオペレータがそのことについて警告を受け、ステップ208でプロセスが
終了する。電池電圧が十分である場合、携帯検出装置は、ステップ210で装置
準備完了表示を表示し、ステップ217でCPUシステム175(図3)からの
試料採取信号215を待つ。試料採取開始信号を受け取ると、ステップ220で
、コンピュータ制御試料採取ポンプ・システム170が較正されIMSおよびコ
ラム用のガス流が開始する。次いで、図4(b)を参照して詳しく説明するよう
に、ステップ225で試料採取サイクルが実行される。最後にステップ230で
、IMS検出器の出力での結果が分析され表示され、プロセスがステップ202
に戻り、次の試料サイクルが実行される。
【0021】 次に、図4(a)のステップ225に示す試料実行サイクルについて、図4(
b)を参照して詳しく説明する。ステップ250に示すように、第1のステップ
としてプリコンセントレータ・ハウジングが密閉され、ステップ253で、試料
採取ポンプ・システム170(図3)が始動される。ステップ254で、プリコ
ンセントレータが停止し、ステップ259で、ハウジング・シールが破かれ、プ
リコンセントレータ・ホィール装置が回転され、吸着した試料を含む試料媒体が
GCコラム流入端部182に配置される。次いでステップ260で、加熱された
ガス流がプリコンセントレータのGCコラム流入端部182に流入し、試料を脱
離させコラムに噴射することが可能になる。加熱脱離時間が、目標試料化合物の
種類、たとえば、爆薬、麻薬などや、使用される試料吸着材料などを含む様々な
因子に依存することを理解されたい。次にステップ263で、脱離噴射口ヒータ
が所定の時間の間オンにされる。ステップ265で、コラムまたはIMS入口が
、本明細書で説明するように、たとえば、コラムまたは入口に直接、パルス直流
電流を印可することによって加熱される。たとえば、GCコラムは、ある種の麻
薬化合物を検出器するために使用されるとき、コラム内の脱離した試料化合物の
溶離を制御するためにどのくらいの熱が必要であるかに応じて、0%から80%
までの範囲のデューティ・サイクルで、たとえば0Vから100kHzでの約2
4Vまでの範囲のコンピュータ制御パルス直流電流を受けることができる。好ま
しくは、携帯試料捕捉IMS検出システムでは、GCコラムに取り付けられた熱
電対(図示せず)を使用してGCコラムの温度が監視され、コラムの金属部分を
通って流れる電流のパルス幅を変動させることにより、CPU175によってコ
ラムの加熱が調節される。それと同時に、ステップ275に示すように、本発明
の捕捉IMSシステム100の試料捕捉作用によって、制御された時間の間IM
Sデータが収集される。この時間は、GCコラム内の化合物の滞留時間、すなわ
ち、GCコラムが加熱されたときに目標化合物が捕捉IMSコラムに移動するの
にかかる時間に依存する。最後に、GCコラムまたは試料入口116(図3)に
熱を供給するためのパルス電流が終了し、プロセスはステップ230に戻る(図
4の(a))。
【0022】 プログラム済み試料採取動作および「ヒート・オン・デマンド」試料採取技法
に関する詳細は、「A VALVELESS GAS CHROMATOGRA
PHIC SYSTEM WITH PULSED INJECTION AN
D TEMPERATURE PROGRAMMED ELUTION」と題す
る、共通に所有されている関連米国仮出願第60/074195号に記載されて
いる。この出願の内容および開示は、本明細書に完全に記載された場合と同様に
引用によって組み入れられる。
【0023】 以上述べたように、低温IMSおよびヒート・オン・デマンド試料採取技法の
利点は、たとえば麻薬の場合に、装置を通常は摂氏200度の動作温度に維持す
るようにIMSおよび試料採取装置を連続的に加熱する従来の方法とは異なり、
電力が節約されることである。通常節約される電力は10Wないし20Wであり
、これは電池式IMS装置にとって非常に重要である。他の利点は、低温でのI
MS信号ピークの拡散が低減される(ピーク幅は、ドリフト・ガスの絶対温度の
2乗に比例する)のでIMSの分解能が高くなることである。したがって、温度
が摂氏220度から摂氏200度に低下した場合(すなわち、摂氏20度)、I
MSの分解能は30%高くなる。低温IMSを使用することの実際上の利点は、
重量および寸法が節約され、IMS用の温度制御ヒータがないために設計が簡略
化されることからも明白である。IMSには熱応力を受ける部分がないので、I
MSの信頼性が向上する。
【0024】 上記のことは、本発明の原則を例示しているに過ぎない。当業者なら様々な修
正形態を構想することができる。これらの修正形態は、本明細書に明示的には記
載されておらず、また図示されてもいないが、本発明の原則を実現する形態であ
り、したがって、本発明の趣旨および範囲の範囲内である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来型の設計のイオン移動度分光計(IMS)を示す図。
【図2】 本発明による低電力IMS装置の例示的な断面図。
【図3】 本発明の低電力試料捕捉IMS装置を実施する手持ち式麻薬検出システムの一
例の概略図。
【図4】 電池式携帯分子検出システムで実施される本発明の試料捕捉IMSのプロセス
流れ図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 セッカダス、ゴビンダヌニー カナダ国、ケー2ビー、6エム7、オンタ リオ、ネピーン、イー・ベイショア・ドラ イブ 51 Fターム(参考) 5C038 EE01 EF25

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料イオン移動度分光計であって、 検出すべき分子を有する試料蒸気を流入させる入口と、 前記入口が反応領域よりも高い温度である、前記流入試料ガス蒸気を受け取る
    第1の反応領域構造と、 検出すべき前記蒸気試料の選択された分子をイオン化するイオン化源と、 前記イオン化された選択された分子をドリフト領域を横切って搬送し、その後
    検出する手段とを備え、 反応領域に導入された残留試料蒸気が、導入後に反応領域内で凝縮し、試料蒸
    気を効果的に排除し、さらにIMS内での試料蒸気のイオン化反応を効果的にな
    くすことを特徴とする試料イオン移動度分光計。
  2. 【請求項2】 前記入口が、パルス直流を印可することによって加熱される
    金属チューブを含むことを特徴とする請求項1に記載の試料イオン移動度分光計
  3. 【請求項3】 さらに、前記入口を囲む熱気ジャケットを備えることを特徴
    とする請求項1に記載の試料イオン移動度分光計。
  4. 【請求項4】 さらに、前記反応領域を、前記蒸気試料を搬送する前記入口
    よりも低い温度に冷却する手段を備え、前記温度が、前記蒸気試料を前記反応領
    域内で凝縮させるのに十分な温度であることを特徴とする請求項1に記載の試料
    イオン移動度分光計。
  5. 【請求項5】 前記試料蒸気が、前記試料領域に導入された後所定の時間が
    経過してから凝縮することを特徴とする請求項1に記載の試料イオン移動度分光
    計。
  6. 【請求項6】 前記ドリフト領域がイオン検出装置を含み、前記分光計がさ
    らに、前記イオン化された選択された分子を前記検出装置に搬送するために前記
    反応領域と前記検出器との間で電位を生成する手段を備えることを特徴とする請
    求項1に記載の試料イオン移動度分光計。
  7. 【請求項7】 さらに、前記反応領域でのイオン化の後で残留試料蒸気を捕
    捉し、前記反応領域内の試料蒸気圧を低減するために前記反応領域の内壁上に配
    置された吸着媒を備えることを特徴とする請求項1項記載の試料イオン移動度分
    光計。
  8. 【請求項8】 さらに、試料残留物を受け取る交換可能な内側凝縮ライナ手
    段を備えることを特徴とする請求項1に記載の試料イオン移動度分光計。
  9. 【請求項9】 前記入口がガス・クロマトグラフィック・コラムを備えるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の試料イオン移動度分光計。
  10. 【請求項10】 試料イオン移動度分光計内で当該の分子を検出する方法で
    あって、 検出すべき分子を有する試料蒸気を、流入口を介して前記分光計の反応領域に
    流入させるステップと、 前記流入口を前記反応領域よりも高い温度に加熱するステップと、 検出すべき前記蒸気試料の選択された分子をイオン化するステップと、 前記イオン化された選択された分子をドリフト領域を横切って搬送し、その後
    検出するステップと、 試料蒸気を反応領域に導入した後で反応領域内の残留試料蒸気を凝縮し、試料
    蒸気を効果的に排除し、さらにIMS内での試料蒸気のイオン化反応を効果的に
    なくすステップとを含むことを特徴とする方法。
JP2000517437A 1997-10-22 1998-10-20 携帯分子検出用試料捕捉イオン移動度分光計 Pending JP2001521268A (ja)

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US6268297P 1997-10-22 1997-10-22
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WO (1) WO1999021212A1 (ja)

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